JP5598635B1 - 希土類元素の回収方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、低コストで簡易なリサイクルシステムとして実用化が可能な、少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法を提供することである。その解決手段としての本発明の少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法は、処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境をカーボンブラックの存在下に移し、不活性ガス雰囲気中または真空中において、1000℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程を少なくとも含んでなることを特徴とする。

Description

本発明は、例えばR−Fe−B系永久磁石(Rは希土類元素)などの、少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法に関する。
R−Fe−B系永久磁石は、高い磁気特性を有していることから、今日様々な分野で使用されていることは周知の通りである。このような背景のもと、R−Fe−B系永久磁石の生産工場では、日々、大量の磁石が生産されているが、磁石の生産量の増大に伴い、製造工程中に加工不良物などとして排出される磁石スクラップや、切削屑や研削屑などとして排出される磁石加工屑などの量も増加している。とりわけ情報機器の軽量化や小型化によってそこで使用される磁石も小型化していることから、加工代比率が大きくなることで、製造歩留まりが年々低下する傾向にある。従って、製造工程中に排出される磁石スクラップや磁石加工屑などを廃棄せず、そこに含まれる金属元素、特に希土類元素をいかに回収して再利用するかが今後の重要な技術課題となっている。また、R−Fe−B系永久磁石を使用した電化製品などから循環資源として希土類元素をいかに回収して再利用するかについても同様である。
少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法については、これまでにもいくつかの方法が提案されており、例えば特許文献1では、処理対象物を酸化性雰囲気中で加熱して含有金属元素を酸化物とした後、水と混合してスラリーとし、加熱しながら塩酸を加えて希土類元素を溶液に溶解させ、得られた溶液に加熱しながらアルカリ(水酸化ナトリウムやアンモニアや水酸化カリウムなど)を加えることで、希土類元素とともに溶液に浸出した鉄族元素を沈殿させた後、溶液を未溶解物と沈殿物から分離し、溶液に沈殿剤として例えばシュウ酸を加えて希土類元素をシュウ酸塩として回収する方法が提案されている。この方法は、希土類元素を鉄族元素と効果的に分離して回収することができる方法として注目に値する。しかしながら、工程の一部に酸やアルカリを用いることから、工程管理が容易ではなく、また、回収コストが高くつくといった問題がある。従って、特許文献1に記載の方法は、低コストと簡易さが要求されるリサイクルシステムとして実用化するには困難な側面を有するといわざるを得ない。
また、特許文献2では、処理対象物に含まれる鉄族元素を酸化することなく希土類元素のみを酸化することによって両者を分離する方法として、処理対象物を炭素るつぼの中で加熱する方法が提案されている。この方法は、特許文献1に記載の方法のように酸やアルカリを必要とせず、また、炭素るつぼの中で処理対象物を加熱することで理論的にるつぼ内の雰囲気が鉄族元素が酸化されることなく希土類元素のみが酸化される酸素分圧に自律的に制御されることから、特許文献1に記載の方法に比較して工程が簡易であるという点において優れていると考えられる。しかしながら、単に処理対象物を炭素るつぼの中で加熱すればるつぼ内の雰囲気が所定の酸素分圧に自律的に制御されて希土類元素と鉄族元素を分離できるのかといえば、現実的には必ずしもそうではない。特許文献2では、るつぼ内の雰囲気の望ましい酸素含有濃度は1ppm〜1%であるとされているが、本質的には雰囲気を制御するための外的操作は必要とされないとある。しかしながら、本発明者らの検討によれば、少なくとも酸素含有濃度が1ppm未満の場合には希土類元素と鉄族元素は分離できない。従って、炭素るつぼの中で処理対象物を加熱すれば、理論的にはるつぼ内の雰囲気が鉄族元素が酸化されることなく希土類元素のみが酸化される酸素分圧に自律的に制御されるとしても、現実的にはるつぼ内を酸素含有濃度が1ppm以上の雰囲気に人為的に制御する必要がある。こうした制御は、特許文献2にも記載されているように酸素含有濃度が1ppm以上の不活性ガスをるつぼ内に導入することで行うことができるが、工業用不活性ガスとして汎用されているアルゴンガスの場合、その酸素含有濃度は通常0.5ppm以下である。従って、酸素含有濃度が1ppm以上のアルゴンガスをるつぼ内に導入するためには、汎用されているアルゴンガスをそのまま用いることはできず、その酸素含有濃度をわざわざ高めた上で用いる必要がある。結果として、特許文献2に記載の方法は、一見工程が簡易に思えるものの実はそうではなく、特許文献1に記載の方法と同様、低コストと簡易さが要求されるリサイクルシステムとして実用化するには困難な側面を有するといわざるを得ない。
特開2009−249674号公報 国際公開第2010/098381号
そこで本発明は、低コストで簡易なリサイクルシステムとして実用化が可能な、少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の点に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、R−Fe−B系永久磁石に対して酸化処理を行った後、処理環境をカーボンブラックの存在下に移し、不活性ガス雰囲気中や真空中において、1000℃以上の温度で熱処理することで、磁石に含まれる希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離して回収することができることを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明の少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法は、請求項1記載の通り、処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境をカーボンブラックの存在下に移し、不活性ガス雰囲気中または真空中において、1000℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程を少なくとも含んでなることを特徴とする。
また、請求項2記載の方法は、請求項1記載の方法において、カーボンブラックが125μm以上の大きさの粒子を含むことを特徴とする。
また、請求項3記載の方法は、請求項1記載の方法において、処理対象物の少なくとも一部が500μm以下の粒径を有する粒状ないし粉末状であることを特徴とする。
また、請求項4記載の方法は、請求項1記載の方法において、処理対象物の鉄族元素含量が30mass%以上であることを特徴とする。
また、請求項5記載の方法は、請求項1記載の方法において、処理対象物がR−Fe−B系永久磁石であることを特徴とする。
本発明によれば、低コストで簡易なリサイクルシステムとして実用化が可能な、少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法を提供することができる。
実施例1における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を示す写真である(カーボンブラックの量が0.4gの場合を除いてるつぼ内に存在した余剰のカーボンブラックは取り除いている)。 同、カーボンブラックの量が1.4gの場合にるつぼ内に存在する塊状物Aと塊状物Bの断面と塊状物Cの断面を示す写真である。 実施例4における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を示す写真である。 同、るつぼ内に存在する塊状物の断面を示す写真である。 同、るつぼ内に存在する塊状物を構成する球状物とその表面に付着していた付着物のそれぞれの外観を示す写真である。 実施例6における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を示す写真である(るつぼ内に存在した余剰のカーボンブラックは取り除いている)。 実施例7における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を示す写真である(るつぼ内に存在した余剰のカーボンブラックは取り除いている)。 実施例9における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後にるつぼ内から回収した生成物の写真である。 実施例10における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を示す写真である。 同、各種の温度での熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後にるつぼ内から回収した単一の塊状物を構成する個々の粒子、熱処理する前の酸化処理を行った磁石加工屑、実施例1で得た希土類元素の酸化物のX線回折分析の結果を示すチャートである。 同、熱処理温度が1000℃の場合の生成物である単一の塊状物を構成する個々の粒子の断面SEM像である。 比較例1における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を示す写真である。
本発明の少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法は、処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境をカーボンブラックの存在下に移し、不活性ガス雰囲気中または真空中において、1000℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程を少なくとも含んでなることを特徴とするものである。
本発明の方法の適用対象となる少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物は、Nd,Pr,Dy,Tb,Smなどの希土類元素とFe,Co,Niなどの鉄族元素を含むものであれば特段の制限はなく、希土類元素と鉄族元素に加えてその他の元素として例えばホウ素などを含んでいてもよい。具体的には、例えばR−Fe−B系永久磁石などが挙げられるが、とりわけ本発明の方法は鉄族元素含量が30mass%以上である処理対象物に好適に適用することができる(例えばR−Fe−B系永久磁石の場合、その鉄族元素含量は、通常、60mass%〜82mass%である)。処理対象物の大きさや形状は特段制限されるものではなく、処理対象物がR−Fe−B系永久磁石の場合には製造工程中に排出される磁石スクラップや磁石加工屑などであってよい。処理対象物に対して十分な酸化処理を行うためには、処理対象物は500μm以下の粒径を有する粒状ないし粉末状であることが望ましい(例えば調製の容易性に鑑みれば粒径の下限は1μmが望ましい)。しかしながら、処理対象物の全てがこのような粒状ないし粉末状である必要は必ずしもなく、粒状ないし粉末状であるのは処理対象物の一部であってよい。
まず、本発明の方法における処理対象物に対する酸化処理は、処理対象物に含まれる希土類元素を酸化物に変換することを目的とするものである。特許文献2に記載の方法と異なり、処理対象物に対する酸化処理によって処理対象物に含まれる鉄族元素が希土類元素とともに酸化物に変換されてもよい。処理対象物に対する酸化処理は、酸素含有雰囲気中で処理対象物を熱処理したり燃焼処理したりすることによって行うことが簡便である。酸素含有雰囲気は大気雰囲気であってよい。処理対象物を熱処理する場合、例えば350℃〜1000℃で1時間〜5時間行えばよい。処理対象物を燃焼処理する場合、例えば自然発火や人為的点火により行えばよい。また、処理対象物に対する酸化処理は、アルカリ水溶液中で処理対象物の酸化を進行させるアルカリ処理によって行うこともできる。アルカリ処理に用いることができるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニアなどが挙げられる。また、アルカリ水溶液の濃度としては0.1mol/L〜10mol/Lが挙げられる。処理温度としては60℃〜150℃が挙げられるが、より効果的な酸化処理を行うためには100℃以上が望ましく、より安全性を高めるためには130℃以下が望ましい。処理時間としては30分間〜10時間が挙げられる。処理対象物に対する酸化処理は、単一の方法で行ってもよいし、複数の方法を組み合わせて行ってもよい。処理対象物に対してこうした酸化処理を行うと、処理対象物に含まれる酸素モル濃度は希土類元素のモル濃度の1.5倍以上となり、希土類元素の酸化物への変換をより確実なものにすることができる。酸化処理によって処理対象物に含まれる酸素モル濃度は希土類元素のモル濃度の2.0倍以上になることが望ましい。また、処理対象物に対する酸化処理は、炭素の非存在下で行うことが望ましい。炭素の存在下で処理対象物に対する酸化処理を行うと、処理対象物に含まれる希土類元素が炭素と望まざる化学反応を起こして所望する酸化物への変換が阻害される恐れがあるからである(従ってここでは「炭素の非存在下」は処理対象物に含まれる希土類元素の酸化物への変換が阻害されるに足る化学反応の起因となる炭素が存在しないことを意味する)。
次に、酸化処理を行った処理対象物をカーボンブラックの存在下に移し、不活性ガス雰囲気中または真空中において、1000℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離することができる。これは、酸化処理を行った処理対象物に対してカーボンブラックを供給しながら1000℃以上の温度で熱処理すると、酸化処理を行った処理対象物に含まれる希土類元素の酸化物はそのまま酸化物であるのに対し、鉄族元素はカーボンブラックに由来する炭素を固溶して合金化し、また、鉄族元素の酸化物はカーボンブラックに由来する炭素によって還元された後に炭素を固溶して合金化し、結果として、希土類元素の酸化物と鉄族元素と炭素の合金が互いに独立して存在するという本発明者らによって見出された現象に基づくものであり、処理対象物に含まれる鉄族元素を酸化することなく希土類元素のみを酸化するために炭素が利用される特許文献2に記載の方法とは炭素の役割が全く異なる。熱処理温度を1000℃以上に規定するのは、1000℃未満であると、鉄族元素の炭素との合金化や鉄族元素の酸化物の炭素による還元が十分に進行しないことにより、希土類元素の酸化物と鉄族元素と炭素の合金が互いに独立して存在しにくくなることで、両者の分離が困難になるからである。熱処理温度は1300℃以上が望ましく、1350℃以上がより望ましく、1400℃以上がさらに望ましい。熱処理温度が1300℃以上の場合、希土類元素の酸化物と鉄族元素と炭素の合金は互いに相溶することなく溶融するので、両者を独立した溶融物として分離することができる。なお、熱処理温度の上限は例えばエネルギーコストの点に鑑みれば1700℃が望ましく、1650℃がより望ましく、1600℃がさらに望ましい。熱処理時間は例えば1分間〜3時間が適当である。本発明の方法において酸化処理を行った処理対象物に対する炭素供給源として用いるカーボンブラックは、平均粒径が1nm〜500nmの炭素の微粒子であり、通常、個々の微粒子どうしが融着して連鎖状ないしは不規則かつ複雑な鎖状に枝分かれした大きさが1μm〜1mmほどの凝集形態を有した粒子からなる粉末形状である。カーボンブラックの具体例としては、ファーネス法によって製造されるファーネスブラック、チャンネル法によって製造されるチャンネルブラック、アセチレン法によって製造されるアセチレンブラック、サーマル法によって製造されるサーマルブラックなどが挙げられる。これらは市販のものであってよく、単一のものを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。また、発塵防止やハンドリング性の向上などを目的として大きさが300μm〜3mmほどのビード形状に造粒された粒子などであってもよい。カーボンブラックの使用量は、先に行った酸化処理による処理対象物に含まれる鉄族元素の酸化の程度にも依存するが、処理対象物に含まれる鉄族元素に対してモル比で0.5倍以上であることが望ましく、1.0倍以上であることがより望ましく、1.5倍以上であることがさらに望ましい。カーボンブラックの使用量を処理対象物に含まれる鉄族元素に対してモル比で1.5倍以上に調整することで、処理対象物に含まれる鉄族元素の全てが酸化処理によって酸化物に変換されてもその還元を確実なものとして炭素との合金化を進行させることができる。なお、カーボンブラックの使用量の上限は特段限定されるものではなく、例えば処理対象物に含まれる鉄族元素に対してモル比で10倍以上といった過剰量のカーボンブラックを用いても、消費されなかったカーボンブラックが希土類元素と鉄族元素の分離に対して悪影響を及ぼすことはない(上記の通り、カーボンブラックは、通常、個々の微粒子どうしが融着した凝集形態を有していることから空気を多く含んで低密度であるため、反応性が穏やかであることがその一因と考えられる)。消費されなかったカーボンブラックは回収して再利用することができる。これは本発明における利点の一つである。酸化処理を行った処理対象物に対するカーボンブラックの存在下での熱処理は、酸化処理を行った処理対象物とカーボンブラックを処理容器に収容して行えばよい。処理容器への酸化処理を行った処理対象物とカーボンブラックの収容方法は特段限定されるものではなく、例えば予め調製した酸化処理を行った処理対象物とカーボンブラックの混合物(単に混合しただけのものであってもよいし、プレスしてブリケット状に成形したものなどであってもよい)を処理容器に収容する方法が挙げられる。また、先に処理容器の少なくとも底面が被覆されるようにカーボンブラックを収容した後、そこに酸化処理を行った処理対象物を収容したり、酸化処理を行った処理対象物とカーボンブラックの混合物を収容したりしてもよい。こうした方法によれば、処理容器の材質が熱処理の際に酸化処理を行った処理対象物と反応してしまうようなものであっても、処理容器と酸化処理を行った処理対象物が直接接触しないようにすることで、そうした反応を回避することができる。従って、本発明の方法において用いることができる処理容器の材質は特段限定されるものではなく、特許文献2に記載の方法において用いられている炭素るつぼの他、非炭素製の処理容器、例えばアルミナや酸化マグネシウムや酸化カルシウムなどの金属酸化物や酸化ケイ素でできたセラミックスるつぼ(単一の素材からなるものであってもよいし複数の素材からなるものであってもよい)などを用いることもできる。なお、処理容器として炭素るつぼを用いる場合、炭素るつぼは酸化処理を行った処理対象物に対する炭素供給源としての役割を期待することもできる。本発明の方法において酸化処理を行った処理対象物に対する熱処理を不活性ガス雰囲気中または真空中で行うのは、大気雰囲気などの酸素含有雰囲気中で熱処理すると、雰囲気中の酸素がカーボンブラックと反応することで二酸化炭素を生成し、カーボンブラックが酸化処理を行った処理対象物に対する炭素供給源としての役割を効率的に果さない恐れがあるからである。また、カーボンブラックが熱処理の際に消費されずに残る場合、熱処理後における処理容器内の余剰のカーボンブラックを回収して再利用できるようにするためである。酸素含有雰囲気中で熱処理すると、処理容器内の余剰のカーボンブラックは雰囲気中の酸素と反応することによって二酸化炭素となって処理容器から排出されてしまうのでもはや回収することはできない。不活性ガス雰囲気はアルゴンガスやヘリウムガスや窒素ガスなどを用いて形成することができる。その酸素含有濃度は1ppm未満が望ましい。また、真空の程度は1000Pa未満が望ましい。
こうして酸化処理を行った処理対象物をカーボンブラックの存在下で熱処理してから冷却すると、処理対象物に対する酸化処理の方法の違い、酸化処理を行った処理対象物に対する熱処理温度や熱処理時間の違い、カーボンブラックの供給量の違いなどにより、処理容器内には、2種類の塊状物が互いに独立かつ密接して存在したり、球状物の表面に物理的な衝撃を与えることで容易に剥離する付着物が付着した単独形状の塊状物や、個々の粒子が球状物の表面に物理的な衝撃を与えることで容易に剥離する付着物が付着した粉体物が存在したり、粗い粒子が接合してなる単一の塊状物が存在したりする。希土類元素の酸化物は、互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物の一方としてや、単独形状の塊状物や粉体物の個々の粒子を構成する球状物の表面に付着した付着物としてそれぞれ回収することができるが、こうした態様は、熱処理温度が1300℃以上の場合に多い。なお、互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物の他方と、単独形状の塊状物や粉体物の個々の粒子を構成する球状物は、鉄族元素と炭素の合金である。また、熱処理温度が1300℃未満の場合、生成物として粗い粒子が接合してなる単一の塊状物が得られることが多いが、この塊状物を構成する個々の粒子は2相構造を有しており、その一方が希土類元素の酸化物であって他方が鉄族元素と炭素の合金である。従って、この塊状物を構成する個々の粒子を例えば5μm以下の大きさに粉砕した後(粉砕の程度は3μm以下が望ましく1μm以下がより望ましい。下限は例えば0.1μmである)、磁気的方法によって鉄族元素と炭素の合金からなる相の粉末を分離することで、希土類元素の酸化物からなる相の粉末を回収することができる。また、不活性ガス雰囲気中または真空中において、この塊状物を1300℃以上の温度で熱処理することで溶融すれば、希土類元素の酸化物を互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物の一方として回収することができる。回収された希土類元素の酸化物は、例えば溶融塩電解法などによって還元することで希土類金属に変換することができる。熱処理後に処理容器内に余剰のカーボンブラックが存在する場合、処理容器内に存在する塊状物とカーボンブラックは、磁気的方法や篩を用いて容易に分離することができる。分離されたカーボンブラックは回収して再利用できることは前述のとおりである。
酸化処理を行った処理対象物をカーボンブラックの存在下で熱処理することで得られる生成物の形状は、カーボンブラックの粒子の大きさの違いによっても異なる。例えば熱処理温度が1300℃以上の場合、カーボンブラックの粒子の大きさが大きいと(例えば大きさが500μmよりも大きいと)、生成物は互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物となる傾向があり、希土類元素の酸化物は2種類の塊状物の一方として回収することができる(2種類の塊状物の他方は鉄族元素と炭素の合金である)。カーボンブラックの粒子の大きさが小さくなるにつれて、生成物は球状物の表面に物理的な衝撃を与えることで容易に剥離する付着物が付着した単独形状の塊状物となる傾向があり、希土類元素の酸化物は単独形状の塊状物を構成する球状物の表面に付着した付着物として回収することができる(球状物は鉄族元素と炭素の合金である)。カーボンブラックの粒子の大きさが小さいと(例えば大きさが125μmよりも小さいと)、生成物は個々の粒子が球状物の表面に物理的な衝撃を与えることで容易に剥離する付着物が付着した粉体物となる傾向があり、希土類元素の酸化物は粉体物の個々の粒子を構成する球状物の表面に付着した付着物として回収することができる(球状物は鉄族元素と炭素の合金である)。このように、粒子の大きさがいずれのカーボンブラックであっても、希土類元素の酸化物を鉄族元素と炭素の合金から分離することができるので、カーボンブラックの粒子は、平均粒径が1nm〜500nmの炭素の微粒子、大きさが1μm〜1mmほどの凝集形態を有した粒子、大きさが300μm〜3mmほどのビード形状に造粒された粒子など、どのような大きさのものであってもよい。しかしながら、希土類元素の酸化物を鉄族元素と炭素の合金から分離する操作の容易性に鑑みれば、生成物は互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物や、単独形状の塊状物が望ましい。従って、カーボンブラックの粒子の大きさは小さいよりも大きい方が望ましく、具体的には125μm以上が望ましい。よって、カーボンブラックは125μm以上の大きさの粒子を含むことが望ましい。カーボンブラックに含まれる125μm以上の大きさの粒子の割合は85%以上が望ましく、90%以上がより望ましく、95%以上がさらに望ましい。また、カーボンブラックは300μm以上の大きさの粒子を含むことがより望ましく、500μm以上の大きさの粒子を含むことがさらに望ましい。詳細は必ずしも明確ではないが、例えば熱処理温度が1300℃以上の場合、粒子の大きさが大きいカーボンブラックは、熱処理によって生成する希土類元素の酸化物の溶融物と鉄族元素と炭素の合金の溶融物をそれぞれ大きなものとすることで、両者の分離を容易ならしめるようである。
本発明の方法の適用対象となる少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物が例えばR−Fe−B系永久磁石などのようにその他の元素としてホウ素を含む場合、本発明の方法によって鉄族元素と炭素の合金から分離することで回収された希土類元素の酸化物にはホウ素が多少なりとも含まれる。ホウ素を含む希土類元素の酸化物をフッ素を含む溶融塩成分を用いた溶融塩電解法によって還元すると、希土類元素の酸化物に含まれるホウ素がフッ素と反応することで有毒なフッ化ホウ素が発生する恐れがある。従って、こうした場合には予め希土類元素の酸化物のホウ素含量を低減しておくことが望ましい。ホウ素を含む希土類元素の酸化物のホウ素含量の低減は、例えばホウ素を含む希土類元素の酸化物をアルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)や酸化物とともに例えば炭素の存在下で熱処理することで行うことができる。炭素の存在下での熱処理は、例えばグラファイト(黒鉛や石墨)、木炭、コークス、石炭、ダイヤモンド、カーボンブラックなどを炭素供給源として用いて1300℃〜1600℃で行えばよい。熱処理時間は例えば30分間〜5時間が適当である。炭素るつぼを用いて熱処理すれば、炭素るつぼは処理容器としての役割とともにその表面からの炭素供給源としての役割も果たすので都合がよい(もちろん別個の炭素供給源をさらに添加することを妨げるものではない)。アルカリ金属の炭酸塩や酸化物は、例えばホウ素を含む希土類元素の酸化物1重量部に対して0.1重量部〜2重量部用いればよい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実施例1:
R−Fe−B系永久磁石の製造工程中に発生した約10μmの粒径を有する磁石加工屑(自然発火防止のため水中で7日間保管したもの)に対し、吸引ろ過することで脱水してから大気雰囲気中で火をつけて燃焼処理することで酸化処理を行った。こうして酸化処理を行った磁石加工屑のICP分析(使用装置:島津製作所社製のICPV−1017、以下同じ)とガス分析(使用装置:堀場製作所社製のEMGA−550W、以下同じ)の結果を表1に示す。酸化処理を行った磁石加工屑に含まれる酸素モル濃度は希土類元素のモル濃度の7.6倍であった。
次に、酸化処理を行った磁石加工屑5.00gと各種の量(0.4g,0.6g,0.8g,1.0g,1.4g)のカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック:粉末形状、大きさが300μm以上の粒子の割合が約95%で125μm以上の粒子の割合が約98%。以下同じ)を混合し、寸法が外径35mm×高さ15mm×肉厚5mmの炭素るつぼ(黒鉛製)に収容した後、工業用アルゴンガス雰囲気(酸素含有濃度:0.2ppm、流量:5L/分。以下同じ)中で1450℃で1時間熱処理した。その後、炭素るつぼを室温まで炉冷した。それぞれの場合における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を図1に示す(カーボンブラックの量が0.4gの場合を除いて熱処理後のるつぼ内には余剰のカーボンブラックが存在したが、図1ではるつぼ内に存在したカーボンブラックは取り除いている)。図1から明らかなように、カーボンブラックの量が0.4g,0.6g,0.8g,1.0g,1.4gのいずれの場合でも、るつぼ内には2種類の塊状物Aと塊状物Bが互いに独立かつ密接してるつぼに固着して存在した。カーボンブラックの量が1.0gと1.4gの場合、2種類の塊状物Aと塊状物Bの存在に加え、単独形状の塊状物Cがるつぼに固着せずに存在した。この塊状物Cは、球状物と、球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物で構成されるものであった。カーボンブラックの量が1.4gの場合にるつぼ内に存在する塊状物Aと塊状物Bの断面と塊状物Cの断面を図2に示す。また、カーボンブラックの量が0.4g,0.6g,0.8g,1.0gの場合における塊状物Aと塊状物B、カーボンブラックの量が1.4gの場合における塊状物Cを構成する球状物とその表面に付着した付着物のそれぞれのSEM・EDX分析(使用装置:日立ハイテクノロジーズ社製のS800、以下同じ)の結果を表2に示す(表2中のモル比率は磁石加工屑に含まれる鉄に対するカーボンブラックのモル比率を意味する)。表2から明らかなように、塊状物Aと塊状物Cを構成する球状物の主成分は鉄である一方、塊状物Bと塊状物Cを構成する球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であり、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった(希土類元素が酸化物であることは別途に行った標準試料を用いたX線回折分析(使用装置:ブルカー・エイエックスエス社製のD8 ADVANCE、以下同じ)において念のため確認した)。なお、カーボンブラックの量が磁石加工屑に含まれる鉄に対してモル比で1.5倍未満である0.4gや0.6gの場合でも希土類元素と鉄の分離が行えたのは、この実験における酸化処理によっては磁石加工屑に含まれる鉄の全てが酸化物に変換されなかったことや、処理容器として用いた炭素るつぼが炭素供給源として機能したことによると考えられた。また、カーボンブラックの量が磁石加工屑に含まれる鉄に対してモル比で1.5倍を超える1.0gや1.4gの場合でも希土類元素と鉄の分離が行えたことから、過剰量のカーボンブラックを用いても消費されなかったカーボンブラックが希土類元素と鉄の分離に対して悪影響を及ぼすことはないことがわかった。
実施例2:
実施例1と同様にして、酸化処理を行った磁石加工屑5.00gと各種の量(0.6g,0.8g,1.0g)のカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)を混合し、寸法が外径45mm×高さ36mm×肉厚2.5mmのアルミナるつぼに収容した後、工業用アルゴンガス雰囲気中で1450℃で1時間熱処理した。その後、アルミナるつぼを室温まで炉冷し、るつぼ内に存在する余剰のカーボンブラックの量を測定したところ、それぞれ0.09g,0.24g,0.47gであった。以上の結果から、熱処理によって消費されたカーボンブラックの量はそれぞれ0.51g,0.56g,0.53gであり、いずれの場合においてもほぼ同量のカーボンブラックが酸化処理を行った磁石加工屑に含まれる酸化鉄の還元と鉄との合金化のために消費されたことがわかった。なお、熱処理後のるつぼ内には鉄を主成分とする塊状物Aと希土類元素を主成分とする塊状物Bが互いに独立かつ密接してるつぼに固着して存在したことから、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。
実施例3:
実施例2と同様にして、酸化処理を行った磁石加工屑5.00gとカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)0.6gを混合し、寸法が外径45mm×高さ36mm×肉厚2.5mmのアルミナるつぼに収容した後、工業用アルゴンガス雰囲気中で1450℃で1時間熱処理した。カーボンブラックは実施例2のそれぞれの熱処理で発生した余剰のカーボンブラックを回収して用いた。その後、アルミナるつぼを室温まで炉冷したところ、るつぼ内には鉄を主成分とする塊状物Aと希土類元素を主成分とする塊状物Bが互いに独立かつ密接してるつぼに固着して存在した。以上の結果から、既に行った熱処理で発生した余剰のカーボンブラックを再利用しても、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができることがわかった。
実施例4:
寸法が外径70mm×高さ60mm×肉厚10mmの炭素るつぼ(黒鉛製)の内面と底面がすべて被覆されるに足る十分量のカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)をるつぼ内に収容した後、そこに酸化処理を行った磁石加工屑5.00gとカーボンブラック(同)1.0gの混合物を収容すること以外は実施例1と同様にして熱処理した。熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を図3に示す。図3から明らかなように、るつぼ内には単独形状の塊状物がカーボンブラック中に散在した。この塊状物は、球状物と、球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物で構成されるものであった。この塊状物の断面を図4に示す。また、この塊状物を構成する球状物とその表面に付着した付着物のそれぞれの外観を図5に示す。この塊状物を構成する球状物の主成分は鉄である一方、球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であり、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。
実施例5:
寸法が外径67mm×高さ50mm×肉厚2.5mmのアルミナるつぼを用いること以外は実施例4と同様にして熱処理した。熱処理後のアルミナるつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内には球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物が付着した単独形状の塊状物がカーボンブラック中に散在した。この塊状物を構成する球状物の主成分は鉄である一方、球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であり、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。
実施例6:
実施例1と同様にして、酸化処理を行った磁石加工屑5.00gと各種の量(0.8g,1.8g)のカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)を混合し、寸法が外径35mm×高さ15mm×肉厚5mmの炭素るつぼ(黒鉛製)に収容した後、工業用アルゴンガス雰囲気中で1400℃で1時間熱処理した。その後、炭素るつぼを室温まで炉冷した。それぞれの場合における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を図6に示す(熱処理後のるつぼ内には余剰のカーボンブラックが存在したが、図6ではるつぼ内に存在したカーボンブラックは取り除いている)。図6から明らかなように、カーボンブラックの量が0.8gの場合、るつぼ内には2種類の塊状物Aと塊状物Bが互いに独立かつ密接してるつぼに固着して存在するとともに、単独形状の塊状物Cがるつぼに固着せずに存在した。カーボンブラックの量が1.8gの場合、単独形状の塊状物Cのみがるつぼに固着せずに存在した。この塊状物Cは、球状物と、球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物で構成されるものであった。塊状物Aと塊状物Cを構成する球状物の主成分は鉄である一方、塊状物Bと塊状物Cを構成する球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であり、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。
実施例7:
実施例1と同様にして、酸化処理を行った磁石加工屑5.00gとカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)1.0gを混合し、寸法が外径35mm×高さ15mm×肉厚5mmの炭素るつぼ(黒鉛製)に収容した後、工業用アルゴンガス雰囲気中で1600℃で1時間熱処理した。その後、炭素るつぼを室温まで炉冷した。熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を図7に示す(熱処理後のるつぼ内には余剰のカーボンブラックが存在したが、図7ではるつぼ内に存在したカーボンブラックは取り除いている)。図7から明らかなように、るつぼ内には2種類の塊状物Aと塊状物Bが互いに独立かつ密接してるつぼに固着して存在するとともに、単独形状の塊状物Cがるつぼに固着せずに存在した。この塊状物Cは、球状物と、球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物で構成されるものであった。塊状物Aと塊状物Cを構成する球状物の主成分は鉄である一方、塊状物Bと塊状物Cを構成する球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であり、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。
実施例8:
カーボンブラックとしてアセチレンブラック(東海カーボン社製:粉末形状、大きさが300μm以上の粒子の割合が約95%で125μm以上の粒子の割合が約98%)を用いること以外は実施例4と同様にして熱処理した。熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内には球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物が付着した単独形状の塊状物がカーボンブラック中に散在した。この塊状物を構成する球状物の主成分は鉄である一方、球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であり、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。
実施例9:
カーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)を篩にかけ、>710μm、500μm〜710μm、300μm〜500μm、125μm〜300μm、<125μmの5種類の大きさの粒子に分級した。5種類の分級物それぞれ8.0gと酸化処理を行った磁石加工屑40.0gを混合し、実施例4と同様にして熱処理することで、用いるカーボンブラックの粒子の大きさの違いが希土類元素を酸化物として鉄から分離する工程にどのような影響を及ぼすのかを調べた。それぞれの場合における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後にるつぼ内から回収した生成物を図8に示す。図8から明らかなように、用いるカーボンブラックの粒子の大きさの違いによって生成物の形状が異なることがわかった。カーボンブラックの粒子の大きさが大きいと(具体的には大きさが500μmよりも大きいと)、生成物の主体は互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物Aと塊状物Bであり、塊状物Aの主成分は鉄である一方、塊状物Bの主成分は希土類元素であった。カーボンブラックの粒子の大きさが小さくなるにつれて、生成物の主体は単独形状の塊状物Cとなった。この塊状物Cは、球状物と、球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物で構成されるものであり、球状物の主成分は鉄である一方、球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であった。カーボンブラックの粒子の大きさが小さいと(具体的には大きさが125μmよりも小さいと)、生成物の主体は個々の粒子が球状物の表面に物理的な衝撃を与えることで容易に剥離する付着物が付着した粉体物Dであった。この粉体物Dの個々の粒子は、球状物と、球状物の表面にすり棒で叩くことで容易に剥離する付着物で構成されるものであり、球状物の主成分は鉄である一方、球状物の表面に付着した付着物の主成分は希土類元素であった。従って、粒子の大きさがいずれのカーボンブラックを用いても、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができたことがわかった。しかしながら、希土類元素の酸化物を鉄から分離する操作の容易性に鑑みれば、生成物の主体は互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物Aと塊状物Bや、単独形状の塊状物Cが望ましいことから、用いるカーボンブラックの粒子の大きさは125μm以上が望ましいことがわかった。
実施例10:
R−Fe−B系永久磁石の製造工程中に発生した約10μmの粒径を有する磁石加工屑(自然発火防止のため水中で7日間保管したもの)に対し、吸引ろ過することで脱水してから大気雰囲気中で火をつけて燃焼処理することで酸化処理を行った。こうして酸化処理を行った磁石加工屑のICP分析とガス分析の結果を表3に示す。酸化処理を行った磁石加工屑に含まれる酸素モル濃度は希土類元素のモル濃度の7.7倍であった。
次に、酸化処理を行った磁石加工屑50.0gとカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)10.0gを混合し、寸法が外径70mm×高さ60mm×肉厚10mmの炭素るつぼ(黒鉛製)に収容した後、工業用アルゴンガス雰囲気中で各種の温度(900℃,950℃,1000℃,1050℃)で1時間熱処理した。その後、炭素るつぼを室温まで炉冷した。それぞれの場合における熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を図9に示す。熱処理温度が900℃,950℃,1000℃,1050℃のいずれの場合でも、るつぼ内には粗い粒子が接合してなる単一の塊状物(わずかな力で壊れる脆いもの)がるつぼの底面全体に固着せずに存在した。それぞれの場合におけるるつぼ内から回収した単一の塊状物を構成する個々の粒子、熱処理する前の酸化処理を行った磁石加工屑、実施例1で得た希土類元素の酸化物(カーボンブラックの量が1.0gの場合の塊状物B)のX線回折分析の結果を図10に示す。図10から明らかなように、熱処理温度が1000℃以上の場合の生成物である単一の塊状物を構成する個々の粒子では、鉄の酸化物のピーク(Fe,NdFeO)が消失し、カーボンブラックに由来する炭素によって還元されたことがわかった。熱処理温度が1000℃の場合の生成物である単一の塊状物を構成する個々の粒子の断面のSEM・EDX分析の結果を図11(断面SEM像)と表4に示す。図11と表4から明らかなように、この塊状物を構成する個々の粒子は相Aと相Bからなる2相構造を有し、相Aは鉄を主成分とし、相Bは希土類元素を主成分とすることがわかった。この塊状物を構成する個々の粒子を市販の擂潰機を用いて1μm程度の大きさに粉砕した後、磁気的方法によって鉄を主成分とする相Aの粉末を分離することで、希土類元素を主成分とする相Bの粉末を回収することができた。
比較例1:
実施例1に記載の磁石加工屑と同じ組成を有する縦10mm×横1mm×厚さ1mmの角柱状磁石5.00gを、酸化処理を行わずに炭素るつぼに収容すること以外は実施例1と同様にして熱処理した。熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷した後のるつぼ内の様子を図12に示す。図12から明らかなように、るつぼ内には2種類の塊状物は形成されず、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができなかった。なお、熱処理後の磁石は、大気雰囲気中に放置することで臭気を伴って崩壊した。以上の結果から、特許文献2に記載の方法を酸素含有濃度が0.2ppmの工業用アルゴンガスを用いて実施した場合、希土類元素と鉄を分離することができないことがわかった。
比較例2:
表5に示す組成(ICP分析による)を有する磁石用インゴットを粒径が約500μmになるまで粉砕した。得られた粉砕物2.00gを、酸化処理を行わずに炭素るつぼに収容すること以外は実施例1と同様にして熱処理し、熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷したが、るつぼ内には2種類の塊状物は形成されず、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができなかった。なお、熱処理後の粉砕物は、大気雰囲気中に放置することで臭気を伴って崩壊した。以上の結果から、特許文献2に記載の方法を酸素含有濃度が0.2ppmの工業用アルゴンガスを用いて実施した場合、希土類元素と鉄を分離することができないことがわかった。
比較例3:
実施例1に記載の磁石加工屑をホットプレート上で80℃で1時間かけて乾燥した乾燥物5.00gを、酸化処理を行わずに炭素るつぼに収容すること以外は実施例1と同様にして熱処理し、熱処理後の炭素るつぼを室温まで炉冷したが、るつぼ内には2種類の塊状物は形成されず、希土類元素を酸化物として鉄から分離することができなかった。なお、熱処理後の磁石加工屑は、大気雰囲気中に放置することで臭気を伴って崩壊した。以上の結果から、特許文献2に記載の方法を酸素含有濃度が0.2ppmの工業用アルゴンガスを用いて実施した場合、希土類元素と鉄を分離することができないことがわかった。
本発明は、低コストで簡易なリサイクルシステムとして実用化が可能な、少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法であって、処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境をカーボンブラックの存在下に移し、不活性ガス雰囲気中または真空中において、1000℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程を少なくとも含んでなることを特徴とする方法。
  2. カーボンブラックが125μm以上の大きさの粒子を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 処理対象物の少なくとも一部が500μm以下の粒径を有する粒状ないし粉末状であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 処理対象物の鉄族元素含量が30mass%以上であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 処理対象物がR−Fe−B系永久磁石であることを特徴とする請求項1記載の方法。
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