JP5598157B2 - 耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れたホットプレス用鋼板及びその製造方法 - Google Patents

耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れたホットプレス用鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高温でのプレスにより製造される自動車部材の構造部材に代表されるような強度が必要とされる部材に使用されるめっき鋼板及びその製造方法に関する。
自動車の燃費改善及び衝突安全性の確保の観点から、自動車に使用される鋼板の高強度化が望まれているが、鋼板の強度が高まるほど、延性や穴拡げなどの成形性が劣化してしまう。
そこで、近年では、特許文献1に開示されているように、鋼板をオーステナイトの単相域に加熱し、その後プレス成型にて冷却を施し焼き入れを行う、いわゆるホットスタンプの技術が開示されており、高強度でありながら自動車用の部材を作りこむことができる。
しかし、1000MPaを超えるような薄鋼板では遅れ破壊が問題となる。そこで、特許文献2に開示されているように、鋼板に析出物や介在物を内在させて、水素をトラップすることにより耐遅れ破壊特性を改善させる方法が提案されている。
特開2001−181833号公報 特開2005―097725号公報
鋼材の強度が高くなるほど遅れ破壊が起こりやすくなる。その対策として、特許文献2のように析出物や介在物を内在させ、耐遅れ破壊特性を向上させる方法も考えられるが、一般的に、自動車部材として使用される鋼板には、合金コストの観点から、鋼中に析出物を作る元素であるMo、V、及び/又はNb等のマイクロアロイ元素の量を多くすることは望ましくない。したがって、鋼中の析出物や介在物の量が少なく、その効果が小さくなるため析出物や介在物を活用することは難しい。
一方、耐遅れ破壊特性以外にも、ホットスタンプ後の部材において、衝突エネルギーの吸収能が問題となる。焼入れたマルテンサイト、或いはオートテンパーマルテンサイトは均一伸びが低く、衝突した際に変形出来ず、脆性的に破壊してしまい、衝突のエネルギーを吸収できず、自動車用の部材として使うためには問題が残る。
したがって、ホットプレス後の部材において耐遅れ破壊特性及び衝突安全性(均一伸び)を担保できようなホットプレス用の鋼板及びその製造方法が求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、高温成形後に1000MPa以上の強度を得ることが出来、かつ耐遅れ破壊性及び衝突安全性に優れたホットプレス用の鋼板及びその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため種々の検討を実施した、その結果、ホットプレス後の金属組織において残留オーステナイトを存在させることによって耐遅れ破壊性及び衝突安全性に優れたホットプレス用の鋼板を製造出来ることを見出した。
そのような本発明の要旨とするところは、下記のとおりである。
(1) 質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.05〜2%、Mn:0.1〜3%、Al:0.003〜2%を含有し、P:0.05%以下、S:0.03%以下、N:0.01%以下に制限し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、かつ、下記の式1及び式2を満たすことを特徴とする耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
Si+Al≧1.0% ・・・式(1)
50≧Vc90≧25 ・・・式(2)
ただし、SiとAlはそれらの含有量(質量%)であり、Vc90及びVc90の式で用いられるβは、下記の式3及び式4で規定される。式4における元素は、その質量%で表される含有量の数値である。
Vc90=10^(3.69−0.75β) [℃/s] ・・・式(3)
β=2.7C+0.4Si+Mn−0.8Al ・・・式(4)
(2) 質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.05〜2%、Mn:0.1〜3%、Al:0.4〜1.6%、及び、Mo:0.01〜1.0%とCr:0.01〜1.0%の1種または2種を含有し、P:0.05%以下、S:0.03%以下、N:0.01%以下に制限し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、かつ、元素の含有量(質量%)を用いた下記の式1及び式2を満たすことを特徴とする耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
Si+Al≧1.0% ・・・式(1)
50≧Vc90≧25 ・・・式(2)
ただし、SiとAlはそれらの含有量(質量%)であり、Vc90及びVc90の式で用いられるβ2は、下記の式5及び式6で規定される。式6における元素は、その質量%で表される含有量の数値である。
Vc90=10^(3.69−0.75β2) [℃/s] ・・・式(5)
β2=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+2Mo−0.8Al ・・・式(6)
(3) さらに、質量%で、Ti、Nb、V、Mo、Wから選択された少なくとも1種または2種以上を、それぞれ0.01〜1%含有することを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
(4) さらに、質量%で、B:0.001%以下、Ni:1%以下、Cu:3.0%以下から選択された少なくとも1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
(5) さらに、質量%で、Ca、Mg、Zr、REMから選択された少なくとも1種または2種以上を、それぞれ0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
(6) さらに、質量%で、Sn:0.005〜0.1%、Sb:0.005〜0.1%から選択された1種または2種を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載の鋼板を(Ac1+Ac3)/2以上の温度に加熱し、金型で急冷し、ミクロ組織において残留オーステナイトを5%以上含むようにすることを特徴とする耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレスで造られる製品の製造方法。
本発明によれば、高温成形後に高強度となる高温成形性に優れ、かつ、耐遅れ破壊特性に優れたアルミめっき鋼板、亜鉛めっき鋼板、又は亜鉛―アルミめっき鋼板が製造でき、工業的に価値の大きなものである。
Vc90と強度−均一伸びバランスの関係を示す図である。 水素チャージ試験における割れ発生時間に及ぼすVc90の影響を示す図である。 残留オーステナイト分率に及ぼすVc90の影響を示す図である。 残留オーステナイト分率に及ぼすホットスタンプ用加熱温度の影響を示す図である。 本発明鋼及び比較鋼の強度−均一伸びバランスを示す図である。 TS×EL及び割れ発生時間に及ぼすSi+Al量の影響を示す図である。
本発明は、ホットスタンプ、すなわち加熱−焼入れにより出来た組織中に残留オーステナイトを5%以上存在させることによって、耐遅れ破壊特性及び強度−均一伸びバランスを向上させることが出来る。
本発明により、耐遅れ破壊特性が向上する原因は、残留オーステナイトが水素のトラップサイトになることによって応力集中部に水素が拡散しづらくなり向上するものと考えられる。一方、強度−均一伸びのバランスが向上する原因は、変形時に残留オーステナイトが高強度のマルテンサイトに変態することによって加工硬化率が大きくなるため均一伸びが上昇することが原因と考えられる。
本発明者らは、後で説明する種々の検討を行った結果、残留オーステナイトが5%以上存在することによって、これらの効果が飛躍的に高まることが分かった。しかし、ホットスタンプは一般的に急速冷却により強度を稼ぐため、残留オーステナイトを残すのが困難である。なぜならば、残留オーステナイトを残すためには、ベイナイト変態によりオーステナイト中にCを濃化させるプロセスが必要であるが、急速冷却ではベイナイト変態の時間を確保しにくいためである。
本発明で重要なポイントは、成分系及び加熱条件を最適化することによって、急速冷却でも、残留オーステナイトを残せるようにすることである。
以下に詳細な説明を述べる。
まず、鋼成分を限定した理由について述べる。なお、元素の含有量の%は、質量%を示す。
C:0.1〜0.5%
Cは冷却後のオーステナイトから急冷して出来る組織であるマルテンサイトの強度を確保するために必要な元素である。強度を1000MPa以上確保するためには、0.1%以上添加する必要があるが、添加しすぎると靭性が大きく劣化し衝撃変形時の強度確保が困難であるためその上限を0.5%とした。
Si:0.05〜2%
Siは固溶強化元素であり、比較的安価に鋼板の強度を上昇させることができ、0.05%以上で効果が認められるが、1%を超えて添加しても効果が飽和し、また。めっき性が大きく劣化するため、その上限を2%とした。
Mn:0.1〜3%
Mnは、焼き入れ性の観点から有用な元素であり、0.1%以上で効果が認められるが、3%を超えて添加してもコストが上昇し、また効果が飽和するため、上限を3%とした。
Al:0.4〜1.6%
AlはN固定の観点から添加することができ、また脱酸剤としても有用であり、この場合には、鋼中に0.003%以上含有させることが必要であるが、実施例の表1中、鋼板E、I、L、N及びO(発明鋼)に基づいて、下限を0.4%とする。2%を超えて添加すると上記の観点では効果が飽和し、かつ焼き入れ性の低減につながり強度の確保が困難になるが、実施例の表1中、鋼板R及びY(発明鋼)に基づいて、上限を1.6%とする。
P:0.05%以下
Pは固溶強化元素であり、比較的安価に鋼板の強度を上昇させることができる。ただし、添加量が大きくなると、靭性や耐遅れ破壊特性を劣化させるため上限を0.05%とした。
S:0.03%以下
Sは不可避的に含まれる元素であり、多くなると靭性を劣化させるため低いほど好ましく、0.03%以下にすることで加工性に対する加工性の問題が小さくなるためその範囲を0.03%以下とした。
N:0.01%以下
Nは不可避的に含まれる元素であり、その含有量は低いほうが好ましい。特にN含有量が0.01%を超えると、AlNとして消費されるAlの量が多くAlの添加の効果が小さくなるとともに、AlNによる延性の劣化が目立つようになることから、N含有量の上限を0.01%とした。
本発明は、以上の元素よりなり、残部Fe及び不可避的不純物よりなる組成を、鋼板の基本の組成とするが、さらに、必要に応じてMo、Crの1種または2種を含有できる。
Mo:0.01〜1%
Moは焼き入れ性の観点から有用な元素であり、0.01%以上にて効果を発揮する。しかし、1%以上添加すると、焼き入れ性が低くなり、強度が低減し、またコストも高いことから添加する場合の上限を1%とした。
Cr:0.01〜1%
Crも焼き入れ性の観点から有用な元素であり、0.01%以上にて効果を発揮する。しかし、1%以上添加すると、焼き入れ性が低くなり、強度が低減し、またコストも高いことから添加する場合の上限を1%とした。
さらに、本発明では、必要に応じ以下の元素の1種または2種以上を含有できる。
Ti:0.01〜1%
TiはNとTiNをつくる観点から添加したほうが好ましい。Nは低減しても10ppm程度あるため、Nを固定するためには下限を0.01%とする必要がある。しかし、1%を超える量を入れると、固溶炭素量が減少し、マルテンサイトの強度が低減し、また、靭性が大きく劣化するため添加する場合の上限を1%とした。
Nb:0.01〜1%
NbはNとNbNをつくる観点から添加することができ、添加する場合は質量%にてNの約6.6倍添加することが必要であるが、Nは低減しても10ppm程度であるので下限を0.01%とした。また、Nbはホットスタンプ後の組織であるマルテンサイトの旧オーステナイト粒径を微細化し、鋼の靭性を上げることができる。しかし1%を超える量を添加すると焼き入れ性が低減し、強度が低減するため、添加する場合の上限を1%とした。
V:0.01〜1%
Vは焼き入れ性の観点からも有用な元素であり、0.01%以上にて効果を発揮する。しかし、1%以上添加すると、焼き入れ性が低くなり、強度が低減し、またコストも高いことから添加する場合の上限を1%とした。
W:0.005〜1%
Wは焼き入れ性の観点から有用な元素であり、0.005%以上にて効果を発揮する。しかし、1%以上添加すると、焼き入れ性が低くなり、強度が低減し、またコストも高いことから添加する場合の上限を1%とした。
Cu:3%以下
Cuは焼き入れ性に加え人生の観点でも有用な元素である。しかし、3%を超えて添加しても効果は飽和しまたコストを上昇させるばかりでなく鋳片性状の劣化や熱間圧延時のわれや疵発生を生じさせるため、添加する場合の上限を3%とした。
B:0.001%以下
Bも焼き入れ性の観点から有用な元素である。しかし、0.0010を超えて添加してもその効果は飽和し、また鋳造欠陥や熱間圧延時の割れを生じさせるなどの製造性の低下を生じるため、添加する場合の上限を0.0010%とした。
Ni:1%以下
Niは焼き入れ性に加え、耐衝撃特性の改善に繋がる低温人生の観点で有用な元素である。しかし、1%を超えて添加してもその効果は飽和し、またコストを上昇させるため添加する場合の上限を1%とした。
Sn:0.005〜0.1%、Sb:0.005〜0.1%
Sn、Sbはめっき性の濡れ性や密着性を向上させるのに有効な元素であり、必要に応じて0.005%〜0.1%添加できる。いずれも、0.0005%未満では効果が認められず、0.1%を超えて添加すると製造時の疵が発生しやすくなったり、また、靭性の低下を引き起こしたりするため、上限を0.1%とした。
鋼はさらに、Ca、Mg、Zr、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005%以上、0.05%以下含有することができる。Ca、Mg、Zr、REMは、硫化物や酸化物の形状を制御して局部延性を向上させ、衝突安全性を向上させる。この目的のためには、これらの元素の1種または2種以上を単独または合計で0.0005%以上添加する必要がある。しかし、過度の添加は加工性を劣化させるため、添加する場合の上限を0.05%とした。
その他の成分については特に規定しない。スクラップなどからAsなどが混入する場合があるが通常の範囲内であれば本発明鋼の特性には影響しない。
本発明ではさらに成分に以下のように制限をする必要がある。
残留オーステナイトを存在させるためには、ベイナイト変態中にオーステナイトへCを濃化させる必要がある。そのためにはSiやAlなどのセメンタイト析出抑制元素を添加する必要がある。その効果を得るためには、SiとAlの合計含有量(質量%)は式1を満たす必要がある。
Si+Al≧1.0% ・・・式(1)
また、上記のように残留オーステナイトを存在させるためには、ベイナイト変態を進行させる必要があるが、ホットスタンプは鋼を急冷し焼き入れを行う手法であるため、ベイナイト変態がしにくい。ホットスタンプの冷却速度は約25℃/sであるため、焼入れ性の指標であるVc90を25℃/s以上にする必要がある。
そこで、以下の式2を満たすように成分系を制限する必要がある。
50≧Vc90≧25 ・・・式(2)
ただし、Vc90及びVc90の式で用いられるβ、β2は、下記の式3〜式6で規定される。式4、6における元素は、その質量%で表される含有量の数値である。
Vc90=10^(3.69−0.75β) [℃/s] ・・・式(3)
β=2.7C+0.4Si+Mn−0.8Al ・・・式(4)
又は
Vc90=10^(3.69−0.75β2) [℃/s] ・・・式(5)
β2=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+2Mo−0.8Al ・・・式(6)
Vc90は焼入れ性の指標であり、等速度で冷却した場合にマルテンサイトが90%以上となるために必要な冷却速度である(例えば、上野正勝、伊藤亀太郎;鉄と鋼、74(1988)P.133−140参照)。
Vc90<25の場合にはベイナイト変態が進ます、マルテンサイト及び/またはオートテンパーマルテンサイトになるため残留オーステナイトが残らず、耐遅れ破壊特性や衝突安全性が大幅に劣化する。
一方、Vc90>50の場合には、フェライトやパーライト変態し、強度の大幅な低下し、また、パーライト変態でセメンタイトが析出するため残留オーステナイトも残りにくくなる。したがって、Vc90の下限を25℃/sとし、上限を50℃/sとした。
次に、本発明のホットプレス用鋼板の製造方法について説明する。
前述した成分範囲の鋼を鋳造し、得られたスラブを、熱を帯びたまま又は再加熱した後に熱間圧延を行う。再加熱の温度は、生産性を考慮して1000℃から1300℃の範囲とするとよい。熱間圧延は通常の熱延工程、あるいは仕上げ圧延において粗バーを接合し圧延する連続化熱延工程のどちらでも可能である。
熱間圧延の際の圧延終了温度は生産性や板圧精度、又異方性改善の観点からAr3変態点以上とすることが望ましい。
熱延後の冷却は、巻き取り温度が500℃以上750℃以下になるようにコントロールしたほうがよい。なぜならば、500℃未満の場合には、熱延板の強度が高くなりその後の冷延が困難になり、一方、750℃以上の場合にはその後の酸洗性が劣化するためである。酸洗は表面のスケールがとれる方法ならどのような条件でも構わない。
冷間圧延は、必要な板厚にするために行えばよい。但し、冷間圧延率が30%未満の場合、焼鈍−めっき後の金属組織が粗大な粒となり、その後のホットスタンプ後の組織もその形態を引きずり強度や延性を若干低下させる。したがって、冷間圧延率は30%以上であることが望ましい。
また、本発明では、表面にめっきを施してもよい。アルミめっき、亜鉛めっき、アルミ−亜鉛めっきを施すことにより、耐食性が向上するため、自動車用の鋼板として使用するためには有用である。当該めっきは、合金化処理を行っても、ホットスタンプのための加熱中に合金化させてもなんら問題は生じない。
また、ホットスタンプの処理は以下のようにする必要がある。
ホットスタンプ時の加熱温度は(Ac1+Ac3)/2(℃)以上にしなければならない。
ここで、Ac1、Ac3は以下の式により求めた。(参考文献「鉄鋼材料学」:W.C.Leslie著、幸田成康監訳、丸善p273参照)
Ac1=723−10.7×Mn%−16.9×Ni%+29.1×Si%+16.9×Cr%+6.38×W%
Ac3=910−203×√(C%)―15.2×Ni%+44.7×Si%+104×V%+31.5×Mo%+13.1
×W%−30×Mn%−11×Cr%+20×Cu%+700P%+400×Al%
当該温度以下の場合、フェライト分率が多く、強度を担保できない。また、それだけでなく以下のような原因もある。すなわち、ベイナイト変態を進めるためには、マルテンサイトの変態発熱を利用し、350〜450℃のベイナイト変態が比較的速い温度域にて鋼板を保持することが必要であるが、当該温度以下の場合、加熱中のフェライト分率が上昇すると、加熱中のオーステナイト中のC濃度が低下し、マルテンサイト変態温度が低下する。すると、変態発熱が発生する温度が減少し、ベイナイト変態が進みにくい温度域になるため、オーステナイト中にCを濃化できず、残留オーステナイト量が少なくなる。
以上の理由によりホットスタンプ時の加熱温度は(Ac1+Ac3)/2以上とした。
次に、本発明に至った経緯を、実施例を用いて説明する。
表1に示す成分の鋼を溶製し50kgの鋼塊とし、1250℃の温度に再加熱後、熱延終了温度900℃で圧延後、巻き取りを模擬した炉に600℃で3時間保持した。その後、50%の冷間圧延を行った。以上のように造った鋼板を900℃に加熱し、金型プレスを施し、ホットスタンプを模擬した。ホットスタンプ後の材質として、耐遅れ破壊特性、引張特性及び残留オーステナイトの分率の調査を行った。結果を表2に示す。
また、発明鋼Kについて、ホットスタンプの加熱温度の影響を調べた。その結果を表3に示す。
なお試験方法は以下に示す通りである。
ホットスタンプ処理により得られた鋼の一部に冷間で打ち抜き加工を施した。打ち抜きの条件は、ポンチ10mmφ、ダイス0.5mmφ、クリアランスは15.6%、打ち抜き速度は20mm/minである。なお、打ち抜き速度やクリアランスを変化させても評価結果は大きくは変わらない。
その後、耐遅れ破壊特性を確認するため、以下の加速試験を行った。水素チャージを行い、1時間毎に打ち抜き部の打ち抜き端部を観測し、割れを確認したサンプルについては試験を終了した。この試験は最長で48時間とした。このように時間を制限したのは、それ以上試験を行っても、水素のトラップサイトが水素で埋め尽くされており、鋼中の水素量の変化が小さいためである。
鋼板の引張り特性は、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行い、評価した。伸びについては、均一伸びをu−EL、局部伸びをl−EL、全伸びをt−ELで表す。
残留オーステナイトの分率は、X線回折により求めた。
Figure 0005598157
Figure 0005598157
Figure 0005598157
表2、3の結果を整理して、図1〜6に示した。
図1にVc90と強度−均一伸びバランスの関係を示す。Vc90が25以上50以下の場合に優れた強度−均一伸びバランスとなることが分かる。
図2に水素チャージ試験における割れ発生時間に及ぼすVc90の影響を示す。Vc90が50以下の場合に耐遅れ破壊特性が大きく向上していることが分かる。
図3に残留オーステナイト(残留γ)分率に及ぼすVc90の影響を示す。Vc90が25以上50以下の場合、すなわち強度−延性バランス及び耐遅れ破壊特性が優れる条件においては、残留オーステナイト分率が多量に存在することが分かる。
この残留オーステナイトが、水素チャージ試験においてはトラップサイトとして働き、耐水素脆化特性を高め、また、引張試験時においては、歪誘起マルテンサイト変態による加工硬化率の向上に寄与したものと推定される。図3より、残留オーステナイト分率が優れるのは、耐水素脆化特性及び引張特性が優れることがわかる。
図4に残留オーステナイト分率に及ぼすホットスタンプ用加熱温度の影響を示す。残留オーステナイトは(Ac1+Ac3)/2以上で多くなることが分かる。
図5には本発明鋼及び比較鋼の強度−均一伸びバランスを示す。炭素量を変化させることによって強度を調整しているが、どの強度レベルにおいても本発明鋼の均一伸びは優れていることが分かる。
図6には、TS×u−EL及び割れ発生時間に及ぼすSi+Al量の影響を示す。Si+Al量が1.0%以上の場合、表2に示すように残留オーステナイト量が5%以上になり、耐遅れ破壊特性及び引張特性にすぐれることが分かる。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.05〜2%、Mn:0.1〜3%、Al:0.003〜2%を含有し、P:0.05%以下、S:0.03%以下、N:0.01%以下に制限し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、かつ、下記の式1及び式2を満たすことを特徴とする耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
    Si+Al≧1.0% ・・・式(1)
    50≧Vc90≧25 ・・・式(2)
    ただし、SiとAlはそれらの含有量(質量%)であり、Vc90及びVc90の式で用いられるβは、下記の式3及び式4で規定される。式4における元素は、その質量%で表される含有量の数値である。
    Vc90=10^(3.69−0.75β) [℃/s] ・・・式(3)
    β=2.7C+0.4Si+Mn−0.8Al ・・・式(4)
  2. 質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.05〜2%、Mn:0.1〜3%、Al:0.4〜1.6%、及び、Mo:0.01〜1.0%とCr:0.01〜1.0%の1種または2種を含有し、P:0.05%以下、S:0.03%以下、N:0.01%以下に制限し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、かつ、元素の含有量(質量%)を用いた下記の式1及び式2を満たすことを特徴とする耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
    Si+Al≧1.0% ・・・式(1)
    50≧Vc90≧25 ・・・式(2)
    ただし、SiとAlはそれらの含有量(質量%)であり、Vc90及びVc90の式で用いられるβ2は、下記の式5及び式6で規定される。式6における元素は、その質量%で表される含有量の数値である。
    Vc90=10^(3.69−0.75β2) [℃/s] ・・・式(5)
    β2=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+2Mo−0.8Al ・・・式(6)
  3. さらに、質量%で、Ti、Nb、V、Wから選択された少なくとも1種または2種以上を、それぞれ0.01〜1%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
  4. さらに、質量%で、B:0.001%以下、Ni:1%以下、Cu:3.0%以下から選択された少なくとも1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
  5. さらに、質量%で、Ca、Mg、Zr、REMから選択された少なくとも1種または2種以上を、それぞれ0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
  6. さらに、質量%で、Sn:0.005〜0.1%、Sb:0.005〜0.1%から選択された1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレス用の鋼板。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の鋼板を(Ac1+Ac3)/2以上の温度に加熱し、金型で急冷し、ミクロ組織において残留オーステナイトを5%以上含むようにすることを特徴とする耐遅れ破壊特性及び衝突安全性に優れるホットプレスで造られる製品の製造方法。
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