JP5596032B2 - 工具ホルダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の前提項に記載されている工具ホルダ装置に関する。特に本発明は、シャンクを備える工具のための工具ホルダ装置に関するものであり、たとえばシュリンクホルダ、または、ウェルドン保持具やホイッスルノッチ保持具のような平面チャックとしての方式のもの、または、ERコレット保持具、OZコレット保持具や高精度コレット保持具のようなコレット保持具としての方式のものに関する。
欧州特許出願公開第1074322A1号より、工具のための、特にドリルやフライス工具のためのシュリンクチャックとして構成された、回転式のチャックが公知である。この回転式のチャックは冷却剤供給通路を有している。このシュリンクチャックは工具の収容穴を有しており、その中で工具が作動時に焼きばめによって保持される。収容穴はその内面の円周全体にわたって配分された、軸方向に延びる複数の長手方向溝を有しており、これらの長手方向溝が冷却剤の供給通路と接続されている。これらの溝はシュリンクチャックの自由端まで延びており、そこで外部に開口している。溝はその断面に関して細溝として構成されている。このような種類のシュリンクチャックでは、特に工具直径が小さい場合に生じるチャックの作動時の高い回転数のときに、端面側から外に出る冷却剤噴射が工具から離れていき、特に長い工具の場合に、切削領域への冷却剤の確実な供給が保証されなくなることが観察されている。このような溝の細い施工形態により、冷却剤は個々の3本の噴射の形態で外に出ていく。そのせいもあり、切断領域および/または切削領域における工具の確実な冷却を確保することが保証されなくなる。
ドイツ特許出願公開第19832793B4号より、工具ホルダ装置の内部で冷却剤が案内され、コレットにあるスリットを通って工具シャンクのそばを通り、工具ホルダ装置の自由端面へと案内される、コレット方式の工具ホルダ装置が公知である。そこには挿入部材を有するカバーキャップが着座しており、この挿入部材が環状隙間を形成しており、冷却剤はこの環状隙間を通って工具ホルダ装置の内部から外部に達することができる。
この場合、外部への冷却剤放出は比較的定義されることなく行われ、工具に沿う整った冷却水噴射の案内を必ずしも保証することができない。しかも、ドイツ特許出願公開第19832793B4号に記載の工具ホルダ装置には著しい冷却剤処理量が必要であり、このことは、ひいては冷却剤ポンプの高いポンプ出力を必要とする。
ドイツ特許出願公表第69331325T2号より、シュリンクチャック方式による工具ホルダシステムが公知であり、その場合、円筒状の工具の収容開口部に長手方向溝が設けてあり、この長手方向溝によって冷却剤を案内することができる。長手方向溝は断面で見て、溝底面が面取りされた細溝として構成されている。
FR2239849より、同じく工具の収容部に長手方向溝を有し、この長手方向溝によって冷却液を案内可能である工具ホルダ装置が公知である。これらの溝は断面で見て、溝方形の底面を備える細溝として構成されている。それにより、冷却液は集束したジェットの形態で外部に出ていく。これは好ましいことではない。
そこで本発明の課題は、工具ホルダ装置内部での冷却剤の案内が最適化され、特に冷却液が工具ホルダ装置から出るときに、円周方向で回転工具の周囲に工具のシャンクないし工具に当接する閉じた冷却剤外套面もしくは実質的に閉じた冷却剤外套面を形成することができる工具ホルダ装置、特にシュリンクチャック方式の工具ホルダ装置を提供することにある。特に、回転工具の周囲に閉じた冷却剤外套面もしくは実質的に閉じた冷却剤外套面を、回転数が高いときでも遠心力の影響下でできるだけ工具の近傍で、すなわちできるだけ集束させて案内し、工具の周囲での冷却剤外套面の拡張ないし拡散を最低限に抑え、ないしは防止することを可能にする方策が提供されるのが望ましい。冷却剤としては、あらゆる種類の流体、特に液体、ガス、またはガス・オイル混合物(油霧)が考慮の対象となる。
さらに本発明の課題は、切削が行われる個所で定義されたとおりにできるだけ少ない冷却剤容積で、できるだけ効率的な冷却を保証することである。
本発明のさらに別の課題は、所定の動作回転数のときに接線方向速度なしに、もしくはほぼ接線方向速度なしに、ただし少なくとも低減された接線方向速度で、装置から冷却剤が出ていくことを可能にする工具ホルダ装置を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、切削工具(回転工具)の周囲の閉じた冷却剤外套面を満足のいく噴射案内で提供し、最大限可能な工具長さに関して過大な制約を甘受しなくてすむようにすることにある。
この課題は、請求項1の構成要件を備える工具ホルダ装置によって解決される。好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。
冷却剤案内装置は、工具ホルダ本体の自由端で工具シャンクにすぐ隣接して端面側で工具ホルダ装置の周囲へ開口する、収容開口部の内面にある少なくとも1つの平坦溝によって構成されており、および/または工具ホルダ本体の自由端の領域には少なくとも1つの冷却剤案内装置が開口する冷却剤滞留室および/または冷却剤集合室があり、冷却剤滞留室および/または冷却剤集合室は環状隙間を介して工具ホルダ装置の周囲とつながっており、冷却剤滞留室および/または冷却剤集合室と環状隙間は少なくとも部分的に工具シャンクで区切られていることによって、本発明は請求項1の前提項に記載されている当分野の工具ホルダ装置を改良する。それにより、出口のところで、すなわち工具ホルダの端面の領域で、工具のシャンクないし工具を全面的もしくはほぼ全面的に取り囲む、閉じた冷却剤外套面もしくは実質的に閉じた冷却剤外套面を形成することができる。少なくとも深さよりも幅が広い本発明の意味における平坦溝を設けることで、特別に薄膜状で幅広く広がる冷却剤噴射が形成され、この場合、幅広く広がる薄い冷却剤噴射は、工具ホルダの外部で工具のシャンクないしは工具自体に接して少なくとも部分的に閉じた冷却剤外套面をなすように合一しようとする強い傾向を有することを観察することができた。さらに、半径方向で比較的薄い冷却剤噴射の構成により、回転する工具から冷却剤が離れようとする傾向が減り、これに伴って冷却剤外套面の拡張も減ることを確認することができた。このことは、特に回転数が高く、その結果として高い遠心力が生じる場合に、薄い閉じた冷却剤外套面を実現するのに貢献する。
本発明の1つの特別な実施形態では、平坦溝の断面は深さtよりも大きい幅bを有している。特に、平坦溝の溝幅bと溝深さtの比率は1:1よりも大きく最大で25:1に構成するのが好ましいことが判明しており、特に、2:1から15:1までの比率の範囲が良いことが実証されている。2:1から10:1の間の範囲が特別に好ましい。
上述した比率の範囲は、冷却剤液が流れることができる利用可能な断面積と、収容穴の残りの残留内面との間の優れた妥協を図るものであり、それにより、工具を保持するための十分なクランプ面も利用可能となる。
工具ホルダ装置の軸方向の長手中心軸に対して同心的に湾曲する円筒セグメント面を有する溝底面を備える平坦溝が、特別に好ましい。それにより、工具ホルダ本体の自由端のところで、水噴射の事前成形を工具の直径部に格別に良好に近似させることができる、リングセグメント状の出口間隙が形成される。収容穴の円周方向で平坦溝を円周全体にわたって不均等に配分するのが好ましいことが判明している。このことは、挟み込まれた工具の振動励起を少なくする。振動励起は、剛性の異なる領域の交代によって生じる(クランプ面−溝)。溝が非対称に配分されていれば、または溝の幅がそれぞれ相違していれば、避けることのできない振動励起が不規則に行われる。
これと同様の効果は、工具ホルダ装置の平坦溝がそれぞれ異なる幅bを有していることによって実現することができる。
さらに、平坦溝の深さtが工具直径Dの約0.5%から15%、特に1%から10%であるのが好ましいことが判明している。それにより、所要の冷却剤量と、本発明に基づいて望ましい、出ていく冷却剤噴射の薄さとの間で優れた妥協を実現することができる。
工具ホルダ本体の自由端に向かっての冷却剤の加速は、平坦溝の溝深さtが、最大の深さtmaxから工具ホルダ本体の自由端に向かって最小の深さtminまでテーパ状に減少するように減っていくことによって、実現されるのが好都合である。深さtminは、初期最大深さtmaxのほぼ4分の1から3分の2であるのが好ましい。
平坦溝が少なくとも端部領域で工具ホルダ装置の自由端に向かって軸方向の長手中心軸に沿ってその幅bに関して拡張するように、特にテーパ状に拡張するように構成されることによって、格別に好都合な噴射成形を実現することができる。この方策は、工具収容開口部での工具の確実な保持を確保するとともに、外に出ていく冷却剤の噴射品質に関わる望ましい要求事項を実現することにも貢献する。特に、円周方向で閉じた冷却剤外套面の形成が促進される。
収容開口部の内部における平坦溝の溝案内のさらに別の態様は、これを螺旋状に渦を巻くように構成することにある。特に、工具作業回転方向に対して逆向きに施工された渦巻きは、外に出ていく冷却液が、円周方向で工具の接線方向速度と反対方向を向く接線方向速度成分を得るという利点がある。このようにして、改善された噴射成形品質を実現することができる。
さらに、工具ホルダ本体の内部または外部に冷却剤の滞留室および/または集合室を設けるのが好都合であることが判明しており、冷却剤は滞留室および/または集合室を起点として、工具シャンクを取り囲む環状隙間または噴射成形隙間を通り、完全に閉じた冷却剤外套面として外に出ていくことができる。
上記以外の好ましい実施形態がさらに別の請求項に記載されており、個々の実施例についての以下の説明から明らかとなる。
シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第1の実施形態を示す部分縦断面図である。 図1の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第2の実施形態を示す部分縦断面図である。 図2の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第3の実施形態を示す部分縦断面図である。 図3の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第4の実施形態を示す部分縦断面図である。 図4の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第5の実施形態を示す部分縦断面図である。 図5の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第6の実施形態を示す部分縦断面図である。 図6の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第7の実施形態を示す部分縦断面図である。 図7の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第8の実施形態を示す部分縦断面図である。 図8の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第9の実施形態を示す部分縦断面図である。 図9の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第10の実施形態を示す部分縦断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第11の実施形態を示す部分縦断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第12の実施形態を示す部分縦断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第13の実施形態を示す部分縦断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第14の実施形態を示す部分縦断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第15の実施形態を示す部分縦断面図である。 図15の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第16の実施形態を示す部分縦断面図である。 図16の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 図16の細部X”を示す詳細図である。 図16の実施形態の差込部品/挿入部品(蓋部材)を示す平面図である。 図17の差込部品/挿入部品(蓋部材)を示す横断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第18の実施形態を示す部分縦断面図である。 図18の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 図18の細部X”を示す詳細図である。 図18の実施形態の個別部品を示す平面図である。 図19の個別部品を示す横断面図である。 シュリンクチャックの方式の本発明による工具ホルダ装置の第20の実施形態を示す部分縦断面図である。 図20の工具ホルダ装置の工具側の端面を示す平面図である。 図20の細部X”を示す詳細図である。 図20の実施形態の個別部品を示す平面図である。 図20の個別部品を示す横断面図である。
次に、図面を参照しながら本発明について一例を挙げて詳しく説明する。
以下においては、シュリンクチャック方式の工具ホルダ装置のさまざまな実施例を用いて本発明を説明する。当然ながら、説明する具体的事項は当業者にとって、ウェルドン保持具やホイッスルノッチ保持具の方式の工具ホルダ装置へ容易に転用可能である。同様のことは、たとえばERコレット保持具、OZコレット保持具、および/または高精度コレット保持具のようなコレット方式の工具ホルダ装置にも当てはまる。
本発明による工具ホルダ装置1の第1の実施形態(図1、図1a)は、軸方向の長手中心軸3を備える工具ホルダ本体2を有しており、工具ホルダ本体2はこの長手中心軸を中心として実質的に回転対称に構成されている。工具ホルダ本体2は、回転工具/工具5を収容するためのクランプ区域4を有している。工具5は工具シャンク5’を有しており、シャンク5’は工具ホルダ本体2の自由端6から収容開口部7へ挿入可能である。工具シャンク5’は公称直径Dを有している。クランプ区域4は、ここで説明している実施例では、焼きばめによって工具5を保持するシュリンククランプ区域として構成されている。クランプ区域4は、その自由端6から収容開口部7を有している。収容開口部7は、実質的に、軸方向の長手中心軸3を穴中心軸として備える収容穴として構成されており、クランプ区域4の端面8から軸方向に、工具ホルダ本体2の一部へ入るように延びている。収容開口部7は、保持されるべき工具5に対するクランプ面としての作用をする内面9を有している。収容開口部7は、工具ホルダ本体2の軸方向でクランプ区域4を通過して延びており、中央の移行穴10に開口しており、この移行穴が軸方向にさらに延びて冷却剤供給装置11と連通している。このようにして、ほぼ中心部で工具ホルダ本体2の中央を通る、冷却剤液のための流動通路が形成されている。したがって、冷却剤供給装置11に圧力下で供給される冷却剤液は、移行穴10と収容開口部7を介して、工具ホルダ本体の自由端6へと達する。クランプ区域4の領域には、冷却剤案内装置12として、収容開口部7に挟み込まれた工具5とともに、クランプ区域4の内部で工具シャンク5’に沿って冷却液の流動通路を形成する平坦溝13がある。平坦溝13は軸方向でクランプ区域4全体を通り、工具ホルダ本体2の自由端6まで延びている。収容開口部7の自由端6の領域には、内側面取り14が配置されている。内側面取り14により、収容開口部7は工具ホルダ本体2の自由端6の領域でテーパ状に拡張するように構成されている。
図1と図1aに図示している例では、収容開口部7の円周全体にわたって均等に配分された状態で、3つの平坦溝13が配置されている。平坦溝13は、溝底面15と、溝側壁区域16とをそれぞれ有している。平坦溝13の溝底面15は断面で見て湾曲するように構成されており、円筒セグメント面の立体形状を有しているのが特別に好ましい。このとき円筒セグメント面は、軸方向の長手中心軸3に対して同心的に構成されている。
平坦溝13は、溝深さtと、溝幅bとを有している。平坦溝13の幅bは、本発明によると平坦溝の深さtよりも大きくなっており、深さtよりも大幅に大きく構成されるのが特別に好ましい。平坦溝13の溝幅bと溝深さtの比率は1:1よりも大きく、最大で25:1である。この比率の好ましい範囲は、2:1から15:1の範囲である。2:1から10:1の間の比率範囲が特別に好ましい。平坦溝13の深さtは、工具直径Dの0.5%から15%であり、特に1%から10%である。
溝底面15と溝側壁区域16との間の移行部は面取りされて構成されており、このことは、正確で整った噴射案内を促進する。
平坦溝13は、使用する工具5とともに断面で見て環状隙間セグメント17をそのつど形成する。冷却液はこの環状隙間セグメント17を通って、工具ホルダ本体2の自由端6の領域で工具5のシャンク5’にじかに当接しながら外部へ出ることができる。
図1および図1aの図面とは異なり、平坦溝13は収容開口部7の内面9の円周全体にわたって不均等に配分されていてもよい。それにより、クランプ面として作用する内面9の区域について、さまざまに異なる面形状が得られる。クランプ面と平坦溝13との交代が不規則に行われると、挟み込まれた工具5が作動時に低い振動励起しか受けないことを観察することができている。このことは、特に工具5の回転数が高いときに著しい利点となり、切削加工の品質を高める。工具5の振動励起を減らすためのさらに別の方策は、平坦溝13の幅bをさまざまに異なるように構成して、幅の広い平坦溝13や、それほど幅の広くない平坦溝が存在するようにすることである。
本発明にとって本質的に重要なのは、少なくとも平坦溝13の幅が深さよりも大きく、それにより、半径方向でできる限り薄く、接線方向でできる限り幅の広い噴射が、端面8の領域の出口のところで形成されることである。このように薄くて幅の広い噴射は、回転数が高いときでもより良く工具に付着して、これをより良く潤滑する。それにより、回転数が高いときでも噴射の飛散や噴射の拡散が大幅に低減されるので、比較的長い工具5の場合にも、工具5の切削領域まで冷却剤を確実に案内することができる。
好ましい態様では、端面8のほうを向く内側面取り14の大きいほうの直径が、収容開口部7の公称直径よりも深さtのほぼ2倍だけ大きくなるように、平坦溝13の深さtが内側面取り14に対して適合化される。それにより平坦溝13が、端面8のところで直接、工具ホルダ装置2の長手方向で見て段差なしに終わるようにすることができる。このことは格別に良好な噴射案内と噴射形成を惹起し、工具ホルダ本体2から出た後の噴射の飛散を低減させる。
本発明による工具ホルダ装置1の第2の実施例が図2、図2aに示されている。この本発明による工具ホルダ装置1のこの実施形態は、基本的には図1、図1aの実施形態に相当しているので、同じ部材には同じ符号が付されている。図2、図2aの実施形態は、内面9の円周全体にわたって配分された状態で設けられる平坦溝13の個数に関してのみ相違している。図2、図2aに示す本例では、ここでは4つの平坦溝が図示されている。図1、図1aとの関連で説明した工具ホルダ装置のその他の構成要件や機能は、当然ながら、図2、図2aに示す実施例についても当てはまる。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施例が図3、図3aに示されている。本発明による工具ホルダ装置1のこの実施形態は、基本的には図1、図1aの実施形態に相当しているので、同じ部材には同じ符号が付されている。図3、図3aの実施形態は、内面9の円周全体にわたって配分された状態で設けられる平坦溝13の個数に関してのみ相違している。図3、図3aに示す本例では、ここでは5つの平坦溝が図示されている。図1、図1aとの関連で説明した工具ホルダ装置1のその他の構成要件や機能は、当然ながら、図3、図3aに示す実施例についても当てはまる。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施例が図4、図4aに示されている。この実施形態は、平坦溝13の断面形状によって前述した実施形態と相違している。図4、図4aに示す本例では、これらは断面で見て半円形の平坦溝13として構成されている。溝深さtは、本実施形態では溝幅bのほぼ半分である。したがって図4、図4aに示す平坦溝13は、溝深さtが溝幅bよりも小さいという本発明の意味における平坦溝である。この実施形態の平坦溝13は工具シャンク5’とともに、断面で見て近似的に半円形の流動通路18を形成する。さらに図4および図4aに示す実施例は、内面9の円周全体にわたって配分された状態で配置された平坦溝の個数によって、前述した各実施形態と相違している。本例では、これは8つの平坦溝13である。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態(図5、図5a)では、断面で見て長方形の多数の平坦溝13が設けられており、これらの平坦溝では、溝側壁区域16と溝底面15はそれぞれ鋭いエッジで移行している。平坦溝13の幅bは深さtよりも若干大きいので、図5、図5aに示す実施例の平坦溝も、本発明の意味における平坦溝を備えている。存在している平坦溝13の個数はここでは15である。それにより、隣接する2つの平坦溝13は互いに比較的近くに隣接するように配置されている。それにより、多くの冷却液噴射が端面8の領域で直接的に相並んで隣接しながら、工具ホルダ本体2から出ていく。隣接する2つの冷却剤噴射の短い間隔により、隣接する2つの噴射が工具ホルダ本体2の外部で合一し、それにより、実質的に閉じた冷却剤外套面を工具5のシャンクの周囲に形成することが観察されている。
この実施形態の平坦溝13は、工具シャンク5’とともに断面で見て実質的に長方形の、特に平坦な長方形の流動通路18を形成する。
図6、図6aに示す本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施例は、基本的に、図2、図2aの実施形態の基本構造に相当しており、溝底面15が湾曲する4つの平坦溝13を有している。図2、図2aに示す実施形態とは異なり、平坦溝13は収容開口部7の内面9に沿って螺旋状に構成されている。それにより溝中心軸は、側面図で見たとき、軸方向の長手中心軸3との間で角度αをなしている。収容開口部7の内部における平坦溝13の螺旋により、これらの螺旋状の平坦溝に沿って自由端面8へ運ばれる圧力下にある冷却剤は、速度成分v(正しくはvの上に右向き矢印が付く。)で溝から出ていく。螺旋は作動中の工具5の回転方向と同じ向きに配置されていてもよいし、好ましくは、作動中の工具の回転方向に対して反対向きに配置されていてもよい。特に、平坦溝13の螺旋の反対向きの配置は、特に長い工具5にとって噴射案内の改善をもたらす。それにより、冷却液が工具ホルダ本体2の回転によって作動時に受ける接線方向速度成分が、平坦溝13から周囲19へ出るときに、反対向きの速度成分v(正しくはvの上に右向き矢印が付く。)によって低減されるからである。そのようにして、改善された噴射案内を実現することができる。
同じ方向を向く螺旋の場合、外に出ていく冷却剤は平坦溝13から外に出るときに、工具5に対して接線方向速度超過を有しているのが好ましい。一定の状況のもとで、たとえば周囲空気が相対的に静止しているときに、または周囲空気が相対的に循環しているときに、工具5への冷却剤噴射の改善された付着を実現することができる。周囲の空気がまず接線方向速度超過を減速させなければならず、端面8から若干離れたところで、冷却剤の接線方向速度が工具シャンク外面の接線方向速度にほぼ相当するようになるからである。このことは、工具への改善された噴射の付着につながり得る。
角度αの好ましい値は1°から60°の間であり、特に5°から45°の間である。
図7、図7aに示す本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施例では、平坦溝13は、工具ホルダ本体2の自由端6に向かって減少していく深さtを有している。それにより、環状隙間セグメント17ないし流動通路18の有効な通過断面積が狭くなっていき、それにより、工具ホルダ本体2の自由端6に向かって冷却剤流体の加速が行われる。それによって噴射の集束を実現することができ、ないしは、外に出ていく冷却剤噴射の工具5のシャンク5’への改善された付着を実現することができる。端面8の領域で、外に出ていく噴射が半径方向の少ない厚みしか有していないからである。この方策により、流動通路18ないし環状隙間セグメント17を通って工具ホルダ本体2から出ていく個々の冷却剤噴射を、工具ホルダ本体2の外部でより良く合一させ、そのようにして、実質的に閉じた冷却剤外套面もしくは閉じた冷却剤外套面を工具5の周囲に生成することも可能となる。
このことは、溝13がその幅bに関して自由端6に向かって少し広がっていくことによって、さらに促進することができ、その様子は図7の破線20によって示唆されている。この方策により、流動通路18から冷却剤が流出するときに、隣接する噴射エッジが互いにいっそう近づくので、隣接する噴射の合一がいっそう高い確率で行われる。
収容開口部7の内面9から測定したときに、最大の溝深さtmaxが、溝に沿って自由端6に向かって値tminまで減少するのが特に好ましいことが判明しており、このときtminは、深さtmaxの4分の1から深さtmaxの3分の2であるのが好ましい。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態(図8、図8a)では、平坦溝13として構成された冷却剤案内装置12が連通する冷却剤滞留室および/または集合室30が設けられている。滞留室および/または集合室30は工具ホルダ本体2の内部にあり、収容開口部7から少しだけ半径方向外側に向かって延びる、周回する環状溝31によって構成されている。工具ホルダ本体2の長手方向で見て、滞留室および/または集合室30は自由端6のもっとも外側の端部領域の領域にある。滞留室および/または集合室30は、環状仕切ウェブ32によって自由端面8から分離されているにすぎない。滞留室および/または集合室30は、テーパ状に先細になる仕切壁33によって、環状ウェブ32へと移行している。環状仕切ウェブ32は挟み込まれた工具5とともに、狭い環状隙間34を形成する。環状仕切ウェブ32の内径は、工具シャンク5’の外径Dよりもわずかに大きい。それにより、工具シャンク5’を完全に取り囲む非常に細い環状隙間34が形成され、この環状隙間を通って、冷却剤が工具シャンク5’と環状ウェブの間で滞留室および/または集合室30から周囲へと出ることができる。それによって特に、端面8から離れてシャンク5’を完全に取り囲む閉じた冷却剤外套面が生成される。滞留室および/または集合室30は、平坦溝13を通って滞留室および/または集合室30へ到達する個々の冷却剤流を合一させる役目をする。工具ホルダ本体2の内部に滞留室および/または集合室30を配置するのが特別に好ましい。それにより、一方では特別に簡素な、特に一体的な工具ホルダ本体2の製造が可能となるからであり、他方では、滞留室および/または集合室30が工具ホルダ本体2の外側輪郭の範囲外で流動輪郭を形成しないからである。それにより、挟み込まれた工具5の特別に良好な利用性が可能となる。特に、滞留室および/または集合室30へ冷却液を供給するための冷却剤案内装置12として本発明の意味における平坦溝13を設けることで、滞留室および/または集合室を容積の点からみて小さく抑えることができる。冷却剤が幅広い軌道で供給されるので、平坦溝13からの冷却剤流の確実な合一や渦流化を惹起するために、少ない容積しか必要ないからである。それにより、環状溝31の溝深さを小さく抑えることができる。したがって、自由端部領域6における工具ホルダ本体2の脆弱化を少なく抑えることができる。十分に広い滞留室および/または集合室30を形成するために、半径方向で小さく設計された環状溝31の形態の切込みがあるだけで足りる。
上に説明した詳細事項を除けば、本発明による工具ホルダ装置1のこの実施形態は、図2、図2aの実施形態とさほど相違していない。
図9、図9aに示す本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態では、滞留室および/または集合室30が工具ホルダ本体2の外部に配置されており、一方では工具シャンク5’の端面で区切られるとともに、他方では蓋部材40で区切られている。したがって滞留室および/または集合室30は、軸方向の長手方向で工具ホルダ本体2の自由端6の端面8に追随するように、工具ホルダ本体2の外部に配置されている。
蓋部材40はたとえばキャップ42として構成される。キャップ42は、出口開口部41が穿設されたキャップ底面43を有している。出口開口部41は、工具5の工具シャンク5’とともに環状隙間34を形成する。キャップ42は工具ホルダ本体2の自由端6を外側円周で取り囲み、たとえば連続するスナップリングまたは多数のスナップラグとして構成されていてよいスナップ装置44により、クランプ区域4の領域に配置された外側円周溝45にスナップ接合で係合し、そのようにして、蓋部材40を工具ホルダ本体2に対して相対的に軸方向でも半径方向でも固定する。キャップ底面43の領域には、長手方向で見て少しだけキャップ底面43から端面8に向かって延び、封止をするように端面と協働する環状ウェブ46が設けられているのが好ましい。それにより、滞留室および/または集合室30を形成する、軸方向長さの小さい環状隙間が形成される。
上に説明した冷却剤案内装置12としての平坦溝の別案として、この実施形態では、工具ホルダ本体2の横穴48から自由な端面8まで延び、そこで滞留室および/または集合室30に開口する通路47が、冷却剤案内装置12として設けられている。横穴48は移行穴10とつながっており、それにより、冷却剤供給装置11、横穴48、および通路47を介して滞留室および/または集合室30へ冷却剤を供給可能である。この実施形態では平坦溝13を省略することができる。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施例が図10に模式的に示されている。この実施例は、基本的に、図9および図9aの実施例に類似して構成されている。蓋部材40だけが、工具ホルダ本体への取付に関して異なる構成になっている。
この実施形態では、蓋部材40が工具ホルダ本体2の外側円周輪郭よりも突き出さないようにするために、蓋部材40は、端面側の対応取付装置51と協働する取付装置50を備えている。
取付装置50は、たとえば周回する環状ウェブとして構成されていてよく、たとえばプレス嵌めによって、たとえば工具ホルダ本体の端面8にある周回する環状溝として構成された対応取付装置51と協働する。それ以外の点では、図10の実施形態は、特に冷却剤案内装置12の構成や滞留室および/または集合室30の形成、ならびに環状隙間34に関して、図9、図9aに示す実施形態に相当している。
図11に示す本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態では、取付装置50と対応取付装置51はスナップ装置および対応スナップ装置として構成されており、この場合にも図10に示す実施形態においても、蓋部材40は工具ホルダ本体2の外側輪郭からの半径方向の突出を有していないのが特別に好ましい。
図12の実施形態は基本的に図11の実施形態に対応しているが、蓋部材は、蓋部材40の軸方向で端面8から少しだけ遠くまで延びる噴射成形カラー60を追加的に有している。噴射成形カラー60は有効長lを有しており、長さlの噴射成形環状通路34’を形成しながら工具シャンク5’を取り囲む。
噴射成形環状通路34’の軸方向長さlと工具シャンク直径Dとの比率は0.2:1から1:1の間であるのが好ましく、特に0.3:1から0.8:1の範囲内であり、0.4:1から0.7:1の範囲内であるのが格別に好ましい。
噴射成形カラー60で形成される噴射成形環状通路34’を設けることで、工具シャンク5’の周囲での冷却剤外套面の格別に均等な構成を行うことができる。冷却剤が噴射成形環状通路34’を出てから拡張する冷却剤外套面の傾向も、低減される。
噴射成形環状通路34’の軸方向長さlと工具シャンク直径Dとの上述した比率範囲は、たとえばフライス加工プログラムのプログラミングにあたって衝突の危険なく、できる限り最善の工具利用をするために、良好な噴射品質と、工具ホルダ本体2の外側輪郭の是認できる変更との間の優れた妥協を図るものである。
当然ながら、噴射成形カラー60を設けるという思想は、特に図9、9a、10、11の工具ホルダ装置1の実施形態や、以下に説明する実施態様へも容易に転用可能である。図11の実施形態に基づく取付装置50,51を備える蓋部材40を例にとって噴射成形カラー60を図示しているのは、あくまでも図解の目的のためにすぎない。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態(図13)では、蓋部材40は同じくキャップ42として構成されている。キャップ底面43が端面8から軸方向に間隔をおいて配置され、そのようにして、滞留室および/または集合室30が形成されるようにするために、キャップ42は縁部で周回する肉厚隆起部49を有している。さらに、この実施形態のキャップ42は取付のために穴52を有しており、この穴によってキャップ42が工具ホルダ本体2と溶接されている。当然ながら、周回する溶接継目を適用することもできる。これ以外の点では、図13の実施形態は図10および図11の実施形態に対応している。当然ながら、図12のところで述べたように、キャップ42に噴射成形カラーが一体成形されていても同様によい。
図14に示す実施形態では、蓋部材40はユニオンナットのような形式で、工具ホルダ本体2の雄ねじ54と協働する雌ねじ53を備えている。滞留室および/または集合室30を密閉するために、端面8と協働する環状仕切ウェブ32が設けられている。
以下に説明する本発明の工具ホルダ装置1の実施形態(図15から図21a)は、滞留室および/または集合室30が工具ホルダ本体2の内部に配置されており、半径方向で実質的に内側面取り14で区切られている実施形態である。このことは、滞留室および/または集合室30の容積の主要割合が収容開口部7のテーパ状の拡張部の内部で、内側面取り14の領域で内側面取り14によって形成されることを意味している。これとは異なり、図8に示す実施形態の滞留室および/または集合室30は、基本的に環状溝31によって形成される。図9から図14に示す実施形態では、滞留室および/または集合室30の容積のほとんど大部分が、工具ホルダ本体の端面8と蓋部材40とによって区切られる。したがって、この実施形態の滞留室および/または集合室30は、その主要な容積が工具ホルダ本体2の外部に位置している。
工具ホルダ装置1のこのような型式の第1の実施形態(図15)では、工具ホルダ本体2の端面8に蓋部材40が溶接によって装着されている。蓋部材40は平坦な穴付きディスクのような形式で構成されており、出口開口部41を有している。内側面取り14はその傾きに関して、最大の直径部が端面8にすぐ隣接して配置され、この直径部が出口開口部41の内径よりも若干大きくなるように調節されており、それにより、蓋部材の環状エッジ55は収容穴7の面取り領域へ少しだけ半径方向に突入しており、そのようにして、内側面取り14の領域にある冷却剤液のために滞留エッジまたは集合エッジを形成している。出口開口部41の内径は、それ以外の点では、工具5の工具シャンク5’に対して相対的に前述したように構成されている。それにより、ひいては環状隙間34の形成も、すでに前述したような仕方で確保される。
この実施形態は、蓋部材が工具ホルダ本体の外側輪郭から軸方向へ非常に少ない程度にしか突出せず、したがって工具5がほぼその全長で利用可能なまま保たれるという特別な利点を有している。それにもかかわらず、内側面取り14と蓋部材40とによって、平坦溝13を介して冷却剤液が供給される滞留室および/または集合室30が効果的に形成される。この実施形態は格別に簡単に製造可能であり、特に、図1から図7の実施形態に、後から簡単なやり方で滞留室および/または集合室30を備え付けることが可能である。それにより、噴射の成形や、工具5の周囲での閉じた冷却剤外套面に関して、優れた結果を得ることができる。
本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態では、工具ホルダ本体2の端面8に、蓋部材40が中に潜って着座する平坦凹部56がある。それにより、工具ホルダ本体2の外側輪郭が蓋部材40によって変わることがない(図16、16a、16b参照)。
平坦凹部56は断面で見て実質的に台形状に構成されており、端面8に向かって先細になっており、それにより、アンダーカットエッジ57が形成されている。これに対応して、蓋部材40(図17、17a)は平坦な穴付きディスクの形式で構成されており、平坦凹部56のアンダーカットと対応する面取りされた外側エッジ58を有している。蓋部材は出口開口部41を有しており、それにより、工具シャンク5’と出口開口部41の間には環状隙間34が形成されている。滞留エッジおよび/または集合エッジ55が、内側面取り14とともに、滞留室および/または集合室30を区切っている。この実施形態の蓋部材40を組み付けるために、蓋部材40は皿ばねのような形式で弾性作用をもつように湾曲され、湾曲した状態のまま、アンダーカットエッジ57のそばを通って平坦凹部56へ挿入される。次いで、弾性作用による初期応力を解消することができ、それによって蓋部材40は、場合により残留弾性初期応力で初期応力をかけられた状態で凹部56に着座し、そのようにして半径方向でも軸方向でも固定される。蓋部材40は円周全体にわたって配分された組付け穴59を有しているのが好都合であり、これらの穴へピンを挿入可能であり、これらのピンを半径方向に統合することで、弾性作用による初期応力と弾性作用による湾曲を生成することができる。
図18、18a、18bならびに19および19aに示す本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態は、図15と図15aに示す実施形態に基本的に対応しているが、蓋部材はねじ結合によって、工具ホルダ本体2の端面8に取り付けられている。この実施形態では、同じく蓋部材40に、滞留室および/または集合室30を一緒に区切る滞留エッジおよび/または集合エッジ55がある。工具シャンク5’と蓋部材の間には、環状隙間34が形成されている。
ねじ結合部は、皿頭ねじ61によって構成されるのが好ましい。皿頭ねじは、穴付きディスクの外面と同一平面上に並び、そのようにして邪魔な輪郭が回避されるからである。
図20から図21aに示す本発明による工具ホルダ装置1のさらに別の実施形態は、蓋部材40が取り付けられて着座する平坦凹部56を端面側に同じく有している。図16から図17aに示す実施形態の蓋部材40とは異なり、この実施形態の蓋部材は噴射成形カラー60を有しており、その軸方向の長手方向長さlは、噴射成形カラー60が工具ホルダ本体2の端面8よりも少しだけ突出するように選択されている。蓋部材40は、半径方向で内側面取り14により区切られる滞留室および/または集合室30を区切るために、滞留エッジおよび/または集合エッジ55を同じく有している。蓋部材40は出口開口部41を有しており、それによって噴射成形通路34’が形成されている。平坦切欠き56の底部の領域には、収容開口部7に向かってこれを取り囲むように環状隆起部63が設けられており、この環状隆起部の上に蓋部材40が軸方向で載置される。
平坦凹部はアンダーカットエッジ57を有している。これに加えて、蓋部材40はロックラグ66を備えている。したがって、平坦凹部と蓋部材40は回転バヨネット接合の形式で結合可能である。
本発明により、工具ホルダ装置で保持される切削工具の周囲に閉じた冷却剤外套面もしくは実質的に閉じた冷却剤外套面を形成することができる、噴射の調節や冷却剤の案内をするための数多くの選択肢が示される。
当業者には明らかであるが、個々の実施例を参照して特別に説明した各構成要件は他の実施例に容易に転用可能であり、もしくは、他の実施例の構成要件と組み合わせることが可能である。同様に当業者には明らかなように、シュリンクチャックを例にとって述べた各実施例の枠内で詳細に説明した構成要件は、ウェルドン保持具やホイッスルノッチ保持具のような形式の平面チャックにも転用可能であり、もしくは、典型的な構成要件と組み合わせることが可能である。同様のことは、たとえばERコレット保持具やOZコレット保持具、あるいは高精度コレット保持具のようなコレット保持具への前述した構成要件の転用にも当てはまる。
本発明の実施形態は、例えば以下のように種々の適用が可能である。
(付記1)
クランプ区域(4)および工具(5)のシャンク(5’)のための収容開口部(7)を備える回転工具(5)を回転不能に保持するための工具ホルダ本体(2)と、圧力下にある冷却剤のための冷却剤供給装置(11)と、挟み込まれた工具シャンク(5’)に向かって冷却剤を案内するための少なくとも1つの冷却剤案内装置(12)とを有する工具ホルダ装置において、前記冷却剤案内装置(12)は、前記工具ホルダ本体(2)の自由端(6)で工具シャンク(5’)にすぐ隣接して端面側で前記工具ホルダ装置(1)の周囲へ開口する、前記収容開口部(7)の内面(9)にある少なくとも1つの平坦溝(13)として構成されており、または、
前記工具ホルダ本体(2)の自由端(6)の領域には少なくとも1つの前記冷却剤案内装置(12)が開口する冷却剤滞留室および/または集合室(30)があり、前記冷却剤滞留室および/または集合室(30)は環状隙間(34)を介して前記工具ホルダ装置(1)の周囲とつながっており、前記冷却剤滞留室および/または集合室(30)と前記環状隙間(34)は少なくとも部分的に工具シャンク(5’)で区切られていることを特徴とする工具ホルダ装置。
(付記2)
前記平坦溝(13)の断面は深さtよりも大きい幅bを有していることを特徴とする、付記1に記載の工具ホルダ装置。
(付記3)
前記平坦溝(13)の溝幅bと溝深さtの比率は1:1よりも大きく最大で25:1であり、特に2:1から15:1、好ましくは2:1から10:1であることを特徴とする、付記1または2に記載の工具ホルダ装置。
(付記4)
前記平坦溝(13)の溝底面(15)は前記工具ホルダ装置(1)の軸方向の長手中心軸(3)に対して同心的に湾曲する円筒セグメント面であることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記5)
前記平坦溝(13)は使用する工具(5)とともにそのつど断面で見て環状隙間セグメント(17)を形成することを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記6)
前記平坦溝(13)は円周方向で前記内面(9)全体にわたって不均等に配分された状態で配置されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記7)
1つの前記工具ホルダ装置(1)の前記平坦溝(13)はそれぞれ異なる幅bを有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記8)
前記平坦溝(13)は前記工具ホルダ装置(1)の長手方向で自由端(6)まで延びるとともに内側面取り(14)に連通しており、それにより平坦溝深さtは前記面取り(14)の領域で自由端(6)に向かって減少しており、特にゼロまで減少していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記9)
前記平坦溝(13)の溝底面(15)と前記平坦溝(13)の横仕切壁(16)は面取りされて構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記10)
前記平坦溝(13)の深さtは工具直径Dの0.5%から15%であり、特に1%から10%であることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記11)
前記平坦溝(13)は断面で見て半円形に構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記12)
前記平坦溝(13)は断面で見て長方形に構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記13)
前記平坦溝(13)は長軸に沿って溝深さtに関してテーパ状に先細になるように構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記14)
前記平坦溝(13)は少なくとも端部領域で前記工具ホルダ装置(1)の自由端(6)に向かって軸方向の長手中心軸(3)に沿って幅bに関して拡大するように、特にテーパ状に拡大するように構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記15)
前記平坦溝(13)は螺旋状に渦を巻くように構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記16)
前記平坦溝(13)の螺旋は作動時の工具(5)の回転方向に対して反対向きに構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記17)
前記平坦溝の螺旋は前記工具ホルダ装置の回転方向と同じ向きに構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記18)
前記滞留室および/または集合室(30)は前記収容開口部(7)の内部に配置されており、環状溝(31)により前記工具ホルダ本体(2)の自由端(6)の領域に構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記19)
前記環状溝(31)は自由端(6)に向かってテーパ状に先細になる仕切壁(33)を有しており、該仕切壁は環状仕切ウェブ(32)へと移行しており、前記環状仕切ウェブ(32)は挟み込まれた工具(5)とともに環状隙間(34)を形成することを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記20)
前記滞留室および/または集合室(30)は前記収容開口部(7)の内部に配置されており、前記内側面取り(14)と蓋部材(40)によって少なくとも部分的に区切られていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記21)
前記蓋部材(40)は工具(5)とともに環状隙間(34)を形成する出口開口部(41)を有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記22)
前記滞留室および/または集合室(30)は前記出口開口部(41)の外部に配置されており、少なくとも部分的に前記工具ホルダ本体(2)の自由端面(8)により区切られていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記23)
前記蓋部材(40)は前記工具ホルダ本体(2)の外側環状溝(45)へスナップ接合の形式で係合するキャップ(42)として構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記24)
前記蓋部材(40)は1つの弾性的なスナップリングまたは複数の個々の弾性的なスナップリングを有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記25)
前記冷却剤案内装置(12)は前記滞留室および/または集合室(30)に端面(8)のところで開口する前記工具ホルダ本体(2)の通路(47)として構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記26)
前記蓋部材(40)は前記工具ホルダ本体(2)の端面(8)にある対応する対応取付装置(51)に着座する1つのホルダリングまたは複数の保持ボルトを取付装置(50)として有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記27)
前記蓋部材(40)は半径方向で前記工具ホルダ本体(2)の外側輪郭と同一平面上で終わっており、または該外側輪郭に対して相対的に半径方向に引っ込んだ状態で構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記28)
前記蓋部材(40)は前記工具ホルダ本体(2)の端面(8)にある対応する対応スナップ装置(51)と協働する取付装置(50)を有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記29)
前記蓋部材(40)は噴射成形カラー(60)を有しており、それによって長さlの噴射成形環状通路(34’)が形成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記30)
前記噴射成形環状通路(34’)の軸方向長さlと工具直径Dの比率は0.2:1から1:1の範囲内にあり、特に0.3:1から0.8:1の範囲内、特別に好ましくは0.4:1から0.7:1の範囲内にあることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記31)
前記蓋部材(40)は前記工具ホルダ本体(2)の端面(8)と溶接されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記32)
前記蓋部材(40)はユニオンナットとして構成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記33)
前記蓋部材(40)は前記滞留室および/または集合室(30)を密閉するために端面(8)と協働する環状ウェブ(32)を有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記34)
前記蓋部材(40)は平坦な穴付きディスクであり、端面(8)に取り付けられていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記35)
前記蓋部材(40)は前記内側面取り(14)により形成される前記冷却剤滞留室および/または冷却剤集合室(30)を少なくとも部分的に区切る滞留エッジおよび/または集合エッジ(55)を有していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記36)
前記蓋部材(40)は前記工具ホルダ本体(2)の凹部(56)に着座する穴付きディスクであることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記37)
前記蓋部材(40)は縁部で面取りされており、前記工具ホルダ本体(2)の対応する凹部(56)に着座していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記38)
前記蓋部材(40)は弾性作用により初期応力をかけられて前記凹部(56)に着座していることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記39)
前記蓋部材(40)は平坦な穴付きディスクであり、少なくとも1つのねじ結合部によって前記工具ホルダ本体(2)に端面側で取り付けられていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記40)
前記蓋部材(40)は回転バヨネット接合により前記工具ホルダ本体(2)の端面側の凹部(56)に固定されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
(付記41)
端面側の前記凹部(56)には前記内側面取り(14)に隣接して環状隆起部(63)が前記滞留室および/または集合室(30)を密閉するために形成されていることを特徴とする、先行付記のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ装置。
1 工具ホルダ装置
2 工具ホルダ本体
3 軸方向の長手中心軸
4 クランプ区域
5 工具
5’ 工具シャンク
6 自由端
7 収容開口部
8 端面
9 内面
10 移行穴
11 冷却剤供給装置
12 冷却剤案内装置
13 平坦溝
14 内側面取り
15 溝底面
16 溝側壁区域
17 環状隙間セグメント
18 流動通路
19 周囲
20 破線
30 滞留室および/または集合室
31 環状溝
32 環状仕切ウェブ
33 仕切壁
34 環状隙間
34’ 噴射成形環状通路
40 蓋部材
41 出口開口部
42 キャップ
43 キャップ底面
44 スナップ装置
45 外側円周溝
46 環状ウェブ
47 通路
48 横穴
49 肉厚隆起部
50 取付装置
51 対応取付装置
52 穴
53 雌ねじ
54 雄ねじ
55 滞留エッジおよび/または集合エッジ
56 平坦凹部
57 アンダーカットエッジ
58 外側エッジ
59 組付け穴
60 噴射成形カラー
61 皿頭ねじ
63 環状隆起部
66 ロックラグ
v(正しくはvの上に右向き矢印が付く。) 接線方向速度
α 角度
b 幅
t 深さ
l 長さ
D 公称直径/外径

Claims (14)

  1. クランプ区域(4)および工具(5)のシャンク(5’)のための収容開口部(7)を備える回転工具(5)を回転不能に保持するための工具ホルダ本体(2)と、圧力下にある冷却剤のための冷却剤供給装置(11)と、挟み込まれた工具シャンク(5’)に向かって冷却剤を案内するための少なくとも1つの冷却剤案内装置(12)とを有する工具ホルダ装置において、前記冷却剤案内装置(12)は、前記工具ホルダ本体(2)の自由端(6)で工具シャンク(5’)にすぐ隣接して端面側で前記工具ホルダ装置(1)の周囲へ開口する、前記収容開口部(7)の内面(9)にある、幅が深さより大きい断面形状を有する少なくとも1つの平坦溝(13)として構成されており、かつ
    前記工具ホルダ本体(2)の自由端(6)の領域には少なくとも1つの前記冷却剤案内装置(12)が開口する冷却剤滞留室および/または集合室(30)があり、前記冷却剤滞留室および/または集合室(30)は環状隙間(34)を介して前記工具ホルダ装置(1)の周囲とつながっており、前記冷却剤滞留室および/または集合室(30)と前記環状隙間(34)は少なくとも部分的に工具シャンク(5’)で区切られており、
    前記冷却剤滞留室および/または集合室(30)は、前記収容開口部(7)の内部に配置されており、内側面取り(14)および蓋部材(40)によって少なくとも部分的に区切られており、前記蓋部材(40)は、前記工具ホルダ本体(2)の外側輪郭に比べて半径方向に引っ込んだ状態で構成されている、工具ホルダ装置。
  2. 前記平坦溝(13)は円周方向で前記内面(9)全体にわたって不均等に配分された状態で配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の工具ホルダ装置。
  3. 1つの前記工具ホルダ装置(1)の前記平坦溝(13)はそれぞれ異なる幅bを有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の工具ホルダ装置。
  4. 前記平坦溝(13)の深さtは工具直径Dの0.5%から15%であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  5. 前記平坦溝(13)は長軸に沿って溝深さtに関してテーパ状に先細になるように構成されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  6. 前記平坦溝(13)は少なくとも端部領域で前記工具ホルダ装置(1)の自由端(6)に向かって軸方向の長手中心軸(3)に沿って幅bに関して拡大するように、特にテーパ状に拡大するように構成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  7. 前記平坦溝(13)は螺旋状に渦を巻くように構成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  8. 前記平坦溝(13)の螺旋は作動時の工具(5)の回転方向に対して反対向きに構成されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  9. 前記滞留室および/または集合室(30)は前記収容開口部(7)の内部に配置されており、環状溝(31)により前記工具ホルダ本体(2)の自由端(6)の領域に構成されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  10. 前記環状溝(31)は自由端(6)に向かってテーパ状に先細になる仕切壁(33)を有しており、該仕切壁は環状仕切ウェブ(32)へと移行しており、前記環状仕切ウェブ(32)は挟み込まれた工具(5)とともに環状隙間(34)を形成することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  11. 前記蓋部材(40)は工具(5)とともに環状隙間(34)を形成する出口開口部(41)を有していることを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  12. 前記滞留室および/または集合室(30)は前記出口開口部(41)の外部に配置されており、少なくとも部分的に前記工具ホルダ本体(2)の自由端面(8)により区切られていることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  13. 前記蓋部材(40)は噴射成形カラー(60)を有しており、それによって長さlの噴射成形環状通路(34’)が形成されていることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
  14. 前記噴射成形環状通路(34’)の軸方向長さlと工具直径Dの比率は0.2:1から1:1の範囲内にあることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の工具ホルダ装置。
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