JP5595810B2 - 建築構造体および建築構造体の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、梁と柱を接合する構造の建築構造体と施工方法に関するものである。
特開平11−293767号公報の開示される建築構造体がある。この建築構造体は、一方部材と他方部材とを、略L字型をなす接合材とボルト及びナットで締結するものであり、接合箇所には、ボルトの頭部に先尖状の凸部が突設してある特殊な固定具を使用しており、ボルトにかけたナットの締め付けにより凸部を溝壁に食い込ませて接合するものであった。
特開平11−293767号公報
しかしながら上記の特許文献に開示されるものでは、特殊なナットを使用しなければならず、汎用の工具を用いることができない不都合があった。また、一方部材と接合材との接合部においては、通常のボルトナットで締結するだけなので、当接面に粗面処理を施してナットのズレを防止するなどの特別な工程を経る必要がある。さらに、一方部材の狭まった箇所で締結作業をしなければならず施工が容易ではない。このことから、施工手間が多く、しかも、特殊なボルトとナットを使用するなどの補強コストが割高になる問題点があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、コストを増やすことなく部材間の連結強度が十分に確保できる建築構造体及び建築構造体の施工方法を提供することにある。
本発明のうち請求項1記載の発明は、一端側から所定距離のところにボルト孔が設けてある一方部材に、ボルト孔が設けてあり且つ一方部材と対向する一側壁と、ボルト孔が設けてあり且つ他方部材と対向する他側壁とを備えると共に、他側壁から一側壁のボルト孔までの距離が一方部材の長手方向一端側からボルト孔までの距離よりも小さい接合材を、ボルト孔同士を重ねて挿通した一方側ボルトにナットをかけて仮止めする第一の工程、一方部材の一端側を他方部材の側壁に当接させると共に、接合材の他側壁を他方部材の側壁に対向させる第二の工程、他方部材と接合材の他側壁のボルト孔同士を挿通する他方側ボルトとナットを締結する第三の工程、一方側ボルトにかけたナットを締結する第四の工程を経ることを特徴とする。
本発明のうち請求項2記載の発明は、接合材の他側壁と他方部材の側壁との間に隙間を設けることを特徴とする。
本発明のうち請求項3記載の発明は、接合材の他側壁と他方部材の側壁とが接触することを特徴とする。
本発明のうち請求項4記載の発明は、中空形材であり且つ長手方向一端側から所定距離のところにボルト孔が設けてある一方部材に、一方部材の中空部に移動自在に内蔵してあり、ボルト孔が設けてあり且つ一方部材の周壁内周側と対向する一側壁と、ボルト孔が設けてあり且つ他方部材と対向する他側壁とを備えると共に、他側壁から一側壁のボルト孔までの距離が一方部材の一端側からボルト孔までの距離よりも小さい接合材を、ボルト孔同士を重ねて挿通した一方側ボルトにナットをかけて仮止めする第一の工程、一方部材の一端側を他方部材の側壁に当接させると共に、接合材の他側壁を他方の部材の側壁に対向させる第二の工程、他方部材と接合材の他側壁のボルト孔同士を挿通する他方側ボルトとナットを締結する第三の工程、一方側ボルトにかけたナットを締結する第四の工程を経ることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の発明は、一方部材と他方部材と接合材と一方側ボルトと他方側ボルトとナットを備え、接合材は、一方部材に当接する一側壁と、その一側壁の一端部または中間部から連続して他方部材の側壁に対向する他側壁とを有しており、一側壁と他側壁と一方部材と他方部材には各々にボルト孔が設けてあり、接合材の一側壁の他方部材と対向する一端側からボルト孔までの距離は、一方部材の一端側からボルト孔までの距離より小さいものであり、一方側ボルトは、一方部材と接合材の一側壁とが当接して重なるボルト孔同士を挿通し、他方側ボルトは、他方部材と接合材の他側壁とが対向して重なるボルト孔同士を挿通し、ナットは、一方側ボルトと他方側ボルトにかけてあり、他方側ボルトをナットで締結し、一方部材の一端側を他方部材に圧接した状態で一方側ボルトをナットで締結することを特徴とする。
本発明のうち請求項6記載の発明は、他方部材と接合材の他側壁とが隙間をあけて対向していることを特徴とする。
本発明のうち請求項7記載の発明は、他方部材と接合材の他側壁とが接触していることを特徴とする。
本発明の請求項8の発明は、中空形材からなる一方部材と他方部材と接合材と一方側ボルトと他方側ボルトとナットとを備え、接合材は、一方部材の中空部に内蔵されるとともに、一方部材の周壁内周側に対向する一側壁と、その一側壁の一端部又は中間部から連続して他方部材の側壁に対向する他側壁とを有しており、一側壁と他側壁と一方部材と他方部材には、各々にボルト孔が設けてあり、接合材の一側壁の他方部材と対向する一端側からボルト孔までの距離は、一方部材の一端側からボルト孔までの距離より小さいものであり、一方側ボルトは、一方部材と接合材の一側壁とが対面して重なるボルト孔同士を挿通し、他方側ボルトは、他方部材と接合材の他側壁とが対向して重なるボルト孔同士を挿通し、ナットは、一方側ボルトと他方側ボルトにかけてあり他方側ボルトをナットで締結し、一方部材の一端側を他方部材に圧接した状態で一方側ボルトをナットで締結することを特徴とする。
本発明の請求項1および5記載の発明によれば、接合材の一側壁に設けてあるボルト孔から他側壁の他方部材の側壁と対向する一端側までの距離が、一方部材に設けてあるボルト孔から他方部材の側壁と当接する一端側までの距離よりも小さいことにより、接合材の他側壁を他方部材に当接して重なるボルト孔同士に他方側ボルトを挿通してナットで締めたときに、接合材が他方部材側に引き寄せられることで、一方部材の長手方向一端側に他方部材からの圧縮力が加わるとともに、一方部材と接合材の一側壁のボルト孔が相反する方向に移動することで、一方部材と接合材の一側壁が当接して重なるボルト孔同士に挿通された一方側ボルトが各々のボルト孔の孔内周部により相反する方向から押圧され、一方側ボルトに引張軸力が導入される。一方部材の長手方向一端側にかかる圧縮力と、一方側ボルトにかかる引張軸力とが均衡することで、接合材による一方部材と他方部材との連結が強固となるため、特殊な工具を用いることや、加工を施すことなく、簡単な施工で堅牢な建築構造体を提供できる。
本発明の請求項2および6記載の発明によれば、他方側ボルトとナットを締めて接合材の他側壁と他方部材の側壁とが隙間をあけた状態で一方部材と他方部材とが接合されることにより、接合材が常に他方部材側に引っ張られる状態となるため、一方部材の長手方向一端側にかかる圧縮力と、一方側ボルトにかかる引張軸力が常に均衡した状態を維持でき、一方部材と他方部材が強固に連結する。
本発明の請求項3と7記載の発明によれば、他方側ボルトとナットを締めたとき、接合材が他方部材の側壁と接触する状態にあれば、一方部材の長手方向一端側が一時的に他方部材の側壁に強く圧接したときに、一方部材の長手方向端部に集中する圧縮力が分散して潰れ防止効果が期待できる。
本発明の請求項4および8記載の発明によれば、接合材が中空形材の中空部に内蔵されることから、接合材が露出せずに建築構造体の外観意匠性が向上する。
(a)は、図2中Aを拡大して本実施による建築構造体(シェルター)の接合箇所を示す横断面図であり、(b)は、図2中Bを拡大して示す縦断面図である。 (a)本実施による建築構造体(シェルター)の全体を示す平面図であり、(b)は、側面図である。 本実施によるシェルターの縦断面図である。 (a)〜(d)は、本実施による建築構造体の接合箇所の施工手順を示す横断面図である。 (a)は、一方部材と接合材の平面図であり、(b)は、(a)中C−C線断面の一部を拡大し、一方部材のボルト孔と接合材のボルト孔の状態を示す側面図である。 他の実施形態を示す接合箇所を拡大した縦断面図である。 図6に示す接合箇所の方向をかえて拡大した縦断面図である。 同じく、他の実施形態を示す接合箇所を拡大した縦断面図である。 図1〜5の建築構造体(シェルター)の柱脚の接合箇所を拡大して示すものであり、(a)は、縦断面図であり、(b)は、側面図である。
以下に、図面に基づいて本発明による建築構造体の実施の形態を説明する。
本発明による建築構造体は、図1(a)(b)と図2(a)(b)のように、シェルターの桁材と支柱に使用するものであり、桁材である一方部材1と、支柱である他方部材2と、一方部材1と他方部材2とを接合する接合材6と、一方部材1および他方部材2と接合材6とを固定する一方側ボルト3と他方側ボルト4とナット5を備えるものである。このシェルターは、図3に示すように、内外に設けた2本の支柱を軸柱(H型鋼)を介して並設してなる柱で屋根材20を片持ちして支持する構造であり、平時には内側の支柱で屋根材20の荷重を受けるとともに、吹き上げ荷重を外側の支柱で受けるように形成されている。他方部材2は、断面略矩形状をなす中空押出形材の中空部Sに、格子状をなす芯材10を挿入したものであり、その芯材10の複数箇所には、ナット5を挟み込んで保持できる溝部を有している。
図1(a)のように、一方部材1と他方部材2の側壁には、各々にボルト孔7aが設けてあり、接合材6を一方側ボルト3と他方側ボルト4とナット5で止める構造となっている。接合材6は、一側壁6aとその一側壁6aの一端側から屈曲して連続する他側壁6bとから断面略L字型をなしており、一側壁6aと他側壁6bの両方にボルト孔7bが設けてある。また、他側壁6bのボルト孔7bは、他側壁6bの他方部材2と対向する一端側までの距離が、一方部材1の他方部材2と対向する一端側からボルト孔7aまでの距離よりも小さくなるように設けてある。また、接合材6は、一方部材1の両側部に各々沿わせてあり、一方側ボルト3で一方部材1を二枚の接合材6で挟むことにより、重なる三つのボルト孔7a,7bを挿通し、さらに、挿通した一方側ボルト3にナット5をかけて締結するものである。また、一方側ボルト3と他方側ボルト4は、ボルト頭部の凹穴3a,4aに六角レンチを差し込んで螺合時の回転力を伝達させる態様のものであり、ナット5は、六角ナットが使用されている。さらに、他側壁の肉厚は一側壁の肉厚よりも厚く形成してあり、これは、他方側ボルトで引き寄せたときの曲げ耐性を得るためである。
次に、図4(a)〜(d)を参照して本発明による建築構造体の施工手順を説明する。
まず、第一工程として、図4(a)に示すように、一方部材1の両側部に各々接合材6の一側壁6aを当接し、重なる3つのボルト孔7a,7bに一方側ボルト3を挿通し、さらに、ナット5をかけて仮止めする。次に、第二工程として、図4(b)に示すように、上記の第一工程で仮組みした一方部材1と接合材6を他方部材2に近付け、当接して重なった接合材6の他側壁6bのボルト孔7bと他方部材2のボルト孔7aに、他方側ボルト4を挿通する。次に、第三工程として、図4(c)に示すように、他方側ボルト4を他方部材2の中空部S側に保持してあるナット5に挿通し、他方側ボルト4を締め付けていき、接合材6の他側壁6bを他方部材2側に引き寄せていくと、接合材6に先んじて一方部材1の一端側が他方部材2の側壁に当接し、ボルト孔7a,7b内での一方側ボルト3のガタツキがなくなる。最後に、第四工程として、図4(d)に示すように、一方側ボルト3とナット5を締め込んでいくことにより、本発明による建築構造体の施工が完了する。
上記の第一〜第四工程を経て得られた本発明による建築構造体は、一方部材1の一端側が他方部材2に当接してそれ以上の移動が止められるとともに、ナット5にかけてある他方側ボルト4を締め込んでいくことによって、接合材6が他方部材2側に引き寄せられる。このときに、一方部材1に設けてあるボルト孔7aと接合材6の一側壁6aに設けてあるボルト孔7aは、図5(a)(b)を参照すれば、互いが重なる位置から相反する方向に移動するので、両方のボルト孔7a,7bに挿通した一方側ボルト3は、各々のボルト孔7a,7bの孔内周部の一部により相反する方向から押圧される。一方側ボルト3と両方のボルト孔7a,7bの孔内周部の一部との隙間がなくなり、その状態でナット5にかけてある一方側ボルト3を締め込めば、一方部材1の長手方向一端側には他方部材2からの圧縮力が、一方側ボルト3には一方部材1と接合材6による引張軸力が導入されると共に、それらが均衡した状態になるため、一方部材1と他方部材2と接合材6の接合部は高い剛性を得ることになる。尚、本実施による建築構造体のボルト孔7a,7bの具体的寸法については、一方部材1に設けてあるボルト孔(一端側に近いもの)7aの中心から一端側までの距離が55.5mmであり、接合材6の一側壁6aに設けてあるボルト孔(当接面に近いほうのボルト孔)7bの中心から他方部材2との当接面までの距離が54mmである。また、ボルト孔7a,7bは16.5mm径であり、一方側ボルト3は16mm径である。これにより、一方部材1と他方部材2を接合材6で接合したとき、互いのボルト孔7a,7bの中心位置が水平方向に1.5mm移動することで、ボルト孔7a,7bに挿通した一方側ボルト3は、各々のボルト孔7a,7bの孔内周部の一部と隙間なく当接することになる。
本発明の他の建築構造体は、図6及び図7のように、支柱である一方部材11を断面ほぼ矩形状をなす中空形材とし、その中空形材の中空部Sにトラス型の補強リブ16cを有する接合材16を移動自在に内蔵されており、一方部材11の一端縁を梁である他方部材12の側壁に接合したものである。具体的に、一方部材11の中空部Sを囲む周壁のうち中空部Sを挟んで対向する位置と他方部材12の側壁を形成する壁部には、各々にボルト孔11a,12aが設けてあり、接合材16を一方側ボルト13と他方側ボルト14とナット15で締める構造となっている。他方部材12は、断面略矩形状の中空形材であり、中空部内にボルト孔を有する補強部材を移動自在に備え、一方部材11との接合箇所に補強部材を配置し、他方部材12のボルト孔12aと補強部材のボルト孔と接合材のボルト孔17bに他方側ボルト14を挿通し、ナット15で締結する構造である。接合材16は、一方部材11の周壁内周側に設けてあるボルト孔11aに各々が対向する一側壁16aと、両一側壁16a間をつないで他方部材12の側壁と対向する他側壁16bと、両一側壁16aと他側壁16bの内周側に配設される補強リブ16cとからなっており、両一側壁16a及び他側壁16bと補強リブ16cとの接合箇所を避ける位置にはボルト孔17a,17bが設けてある。また、一側壁16aのボルト孔17aは、他側壁16bの他方部材12と対向する一端側までの距離が、一方部材11の一端側からボルト孔11aまでの距離よりも短くなるように設けてある。また、接合材16は、接合材16を構成する両一側壁16aを一方部材11の周壁内周側のボルト孔11aが設けてある位置に各々対向させ、一方側ボルト13で、一方部材11と接合材16の重なる2つのボルト孔11a,17aを挿通し、さらに、ナット15をかけて締結するものである。また、一方側ボルト13と他方側ボルト14とナット15は、上記実施形態と同様に六角レンチにより回転力が伝達するものが使用されている。
本実施形態の建築構造体は、上記の略L字型をなす接合材6を使用する実施形態と同様に、一方部材11の一端側が他方部材12に当接してそれ以上の移動が止められるとともに、ナット15にかけてある他方側ボルト14を締め込んでいくことによって、接合材16が他方部材12側に引き寄せられるので、一方部材の長手方向一端側には圧縮力が生じる。またこのとき、一方部材11に設けてあるボルト孔17aと接合材16の一側壁16aに設けてあるボルト孔17aは、互いが重なる位置から相反する方向に移動するので、両方のボルト孔17a,17bに挿通した一方側ボルト13は、各々のボルト孔17a,17bの孔内周部の一部により相反する方向から押圧される。一方側ボルト13と両方のボルト孔17a,17bの孔内周部の一部との隙間がなくなり、その状態でナット15にかけてある一方側ボルト13を締め込めば、一方部材11の長手方向一端側には他方部材12からの圧縮力が、一方側ボルト13には一方部材11と接合材16による引張軸力が導入されると共に、それらが均衡した状態になるため、一方部材11と他方部材12と接合材6の接合部は高い剛性を得ることになる。また、他方側ボルト14をナット15で締めたときの接合材16と他方部材12の側壁との間に隙間を設けた場合は、他方側ボルト14による接合材16の引き寄せ力を最大源に発揮できる。また、接合材16と他方部材12の側壁が接触状態となる場合は、吹き上げ荷重が他方部材に加わったときなど、一方部材11長手方向の一端側が一時的に他方部材12の側壁に強く圧接したときに、接合材16が他方部材12の側壁に一時的に当接して一方部材11の長手方向一端側に集中する押圧力を分散させることにより、一方部材11の長手方向一端側の潰れを防止するため、剛接合状態を維持できる。また、接合材16は、上記実施形態のように一方部材1の周壁と対向する2箇所に一方側ボルト13を各々挿通してナット15で締めれば、一方部材11と他方部材12をより安定して接合できる。
図8は、接合材26を構成する他側壁26bが一側壁26a長手方向の中間部から連続して延出し他方部材22の側壁に対向しており、一側壁26aと他側壁26bとで略T字状をなすものである。また、接合材26で一方部材21と他方部材22を接合するときは、他側壁26bが他方部材22の側壁から離れた位置で対向するため、上記した略L字型をなす接合材6やトラス状の接合材16と比べて長い他方側ボルト24を用いている。また、他方側ボルト24締結により生じる曲げモーメントに耐えるため、他側壁26bの肉厚を厚く形成してある。このような接合材26を用いても、接合材26と一方部材21とが互いが重なる位置から相反する方向に移動するので、一方部材21の長手方向一端側に他方部材22からの圧縮力が加わるとともに、両方のボルト孔27a,27bに挿通した一方側ボルト23が、各々のボルト孔27a,27bの孔内周部の一部により相反する方向から押圧され、一方側ボルト23と両方のボルト孔27a,27bの孔内周部の一部との隙間がなくなるため、その状態でナット25にかけてある一方側ボルト23を締め込めば、一方側ボルト23には一方部材21と接合材26による引張軸力が導入され、圧縮力と引張軸力が均衡した状態になるため、一方部材21と他方部材22と接合材26の接合部は高い剛性を得る。
上記実施形態によるシェルターの柱脚は、図9(a)(b)のように、地盤Gに対して略水平に設置される柱脚プレート(他方部材)32と、接合材36と、支柱(一方部材)31とからなっており、柱脚プレート32の上面に接合材36と支柱31を配置するとともに、柱脚プレート32と接合材36のそれぞれのボルト孔37a,37b及び接合材36と支柱31の各々のボルト孔37a,37bに通してナット35をかけて締め付けている。具体的に、柱脚プレート32は、複数のボルト孔37aが柱脚プレート32の長手方向に沿って、間隔をあけて二列設けてある。接合材36は、略垂直に起立する一側壁36aと、一側壁36aの下端から略水平に連続する他側壁36bとから断面略L字状をなすものであり、一側壁36aと他側壁36bにはボルト孔37bが設けてある。支柱31は、柱脚プレート32上に他方側ボルト34とナット35で固定してある二つの接合材36間で挟まれる位置に配置してある。また、ボルト孔37a,37bは、支柱31に設けてあるボルト孔(一端側に近いもの)37aの中心から一端側までの距離が92.0mmであり、接合材36の一側壁36aに設けてあるボルト孔(他方部材に近いほうのボルト孔)37bの中心から柱脚プレート32との対向面までの距離が93.5mmである。ボルト孔37a,37bは16.5mm径であり、一方側ボルト33は16mm径である。支柱31のボルト孔37aと一側壁36aのボルト孔37bに一方側ボルト33を挿通し、柱脚プレート32のボルト孔37aと他側壁36bのボルト孔37bに他方側ボルト34を挿通してナット35で締結すると、支柱31と一側壁36aのボルト孔37a,37bの中心位置が水平方向に1.5mm移動することで、ボルト孔37a,37bに挿通した一方側ボルト33は、各々のボルト孔37a,37bの孔内周部の一部と隙間なく当接することになり、上記実施形態と同様に、支柱31と柱脚プレート32と接合材36の接合部は高い剛性を得る。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。接合材6,16,26,36は、一方部材1,11,21,31と他方部材2,12,22,32における各々のボルト孔7a,7b,17a,17b,27a,27b,37a,37bに沿わせて一方側ボルト3,13,23,33及び他方側ボルト4,14,24,34を挿通でき、他方側ボルト4,14,24,34を締め込むことで、接合材6,16,26,36が他方部材2,12,22,32側に引き寄せられるものであればよい。また、本発明の建築構造体の一方部材1,11,21,31及び他方部材2,12,22,32は、横材同士あるいは縦材同士を接合するものであってもよい。接合材6,16,26,36の一側壁と他側壁の形状については、上記実施形態でそれぞれL字状,トラス状及びT字状のものを挙げたが、一側壁から連続して他方部材の側壁と対向する位置まで延出するものであればよいから、一側壁と他側壁とで円弧状をなすものであってもよい。
1,11,21,31 一方部材
2,12,22,32 他方部材
3,13,23,33 一方側ボルト
4,14,24,34 他方側ボルト
5,15,25,35 ナット
6,16,26,36 接合材
6a,16a,26a,36a 一側壁
6b,16b,26b,36b 他側壁
7a,17a,27a,37a ボルト孔
7b,17b,27b,37b ボルト孔

Claims (8)

  1. 一端側から所定距離のところにボルト孔が設けてある一方部材に、ボルト孔が設けてあり且つ一方部材と対向する一側壁と、ボルト孔が設けてあり且つ他方部材と対向する他側壁とを備えると共に、他側壁から一側壁のボルト孔までの距離が一方部材の長手方向一端側からボルト孔までの距離よりも小さい接合材を、ボルト孔同士を重ねて挿通した一方側ボルトにナットをかけて仮止めする第一の工程、一方部材の一端側を他方部材の側壁に当接させると共に、接合材の他側壁を他方部材の側壁に対向させる第二の工程、他方部材と接合材の他側壁のボルト孔同士を挿通する他方側ボルトとナットを締結する第三の工程、一方側ボルトにかけたナットを締結する第四の工程を経ることを特徴とする建築構造体の施工方法。
  2. 接合材の他側壁と他方部材の側壁との間に隙間を設けることを特徴とする請求項1記載の建築構造体の施工方法。
  3. 接合材の他側壁と他方部材の側壁とが接触することを特徴とする請求項1記載の建築構造体の施工方法。
  4. 中空形材であり且つ一方部材の長手方向一端側から所定距離のところにボルト孔が設けてある一方部材に、一方部材の中空部に移動自在に内蔵してあり、ボルト孔が設けてあり且つ一方部材の周壁内周側と対向する一側壁と、ボルト孔が設けてあり且つ他方部材と対向する他側壁とを備えると共に、他側壁から一側壁のボルト孔までの距離が一方部材の一端側からボルト孔までの距離よりも小さい接合材を、ボルト孔同士を重ねて挿通した一方側ボルトにナットをかけて仮止めする第一の工程、一方部材の一端側を他方部材の側壁に当接させると共に、接合材の他側壁を他方の部材の側壁に対向させる第二の工程、他方部材と接合材の他側壁のボルト孔同士を挿通する他方側ボルトとナットを締結する第三の工程、一方側ボルトにかけたナットを締結する第四の工程を経ることを特徴とする建築構造体の施工方法。
  5. 一方部材と他方部材と接合材と一方側ボルトと他方側ボルトとナットを備え、接合材は、一方部材に当接する一側壁と、その一側壁の一端部または中間部から連続して他方部材の側壁に対向する他側壁とを有しており、一側壁と他側壁と一方部材と他方部材には各々にボルト孔が設けてあり、接合材の一側壁の他方部材と対向する一端側からボルト孔までの距離は、一方部材の一端側からボルト孔までの距離より小さいものであり、一方側ボルトは、一方部材と接合材の一側壁とが当接して重なるボルト孔同士を挿通し、他方側ボルトは、他方部材と接合材の他側壁とが対向して重なるボルト孔同士を挿通し、ナットは、一方側ボルトと他方側ボルトにかけてあり、他方側ボルトをナットで締結し、一方部材の一端側を他方部材に圧接した状態で一方側ボルトをナットで締結することを特徴とする建築構造体。
  6. 他方部材の側壁と接合材の他側壁とが隙間をあけて対向していることを特徴とする請求項5記載の建築構造体。
  7. 他方部材の側壁と接合材の他側壁とが接触することを特徴とする請求項5記載の建築構造体
  8. 中空形材からなる一方部材と他方部材と接合材と一方側ボルトと他方側ボルトとナットとを備え、接合材は、一方部材の中空部に内蔵されるとともに、一方部材の周壁内周側に対向する一側壁と、その一側壁の一端部又は中間部から連続して他方部材の側壁に対向する他側壁とを有しており、一側壁と他側壁と一方部材と他方部材には、各々にボルト孔が設けてあり、接合材の一側壁の他方部材と対向する一端側からボルト孔までの距離は、一方部材の一端側からボルト孔までの距離より小さいものであり、一方側ボルトは、一方部材と接合材の一側壁とが対面して重なるボルト孔同士を挿通し、他方側ボルトは、他方部材と接合材の他側壁とが対向して重なるボルト孔同士を挿通し、ナットは、一方側ボルトと他方側ボルトにかけてあり他方側ボルトをナットで締結し、一方部材の一端側を他方部材に圧接した状態で一方側ボルトをナットで締結することを特徴とする建築構造体。
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