JP5595661B2 - 磁束移送方法および磁石装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、不充分な材料厚さや材料タイプによって生ずる有限の強磁性特性を持つワークピースと相互作用した場合など、所望の磁界パターンを提供して、磁石に含まれる磁気エネルギーの最適利用を可能にする磁石アレイに関する。
本発明は、当初、磁気リフト装置の環境にて考案したが、下記説明から明らかなように、強磁性材料およびワークピースホルダを持ち上げるための装置を超えた応用を有している。本発明の開発は永久磁石の環境で行われたが、基礎となる原理は、電磁石を使用した磁石アレイにも移行可能であると考えられる。
磁気リフトは、磁力を用いて、少量のロッドやスクラップ材料から大型で重量のあるブロック状またはシート状の強磁性材料までの1つ又はそれ以上の鉄材料ワークピースを、装置のコンタクト面に付着させて、装置で確実に保持しながら、1つの場所から別の場所へのワークピースの移送を可能にする多目的な材料ハンドリング装置である。
磁気リフトは、リフト装置のコンタクト面での磁界およびワークピースに作用する吸引力の調整を可能にする電磁石を利用したり、あるいは、ハウジング内の可動ロータ(または他の支持構造)に保持された永久磁石を採用することができ、装置のポールピース(pole piece)コンタクト面で接する(あるいはコンタクト面を提供する)受動ポールピースとの相互作用を選択的にもたらす。即ち、コンタクト面は、磁石の受動ポールピースとして機能するように考案され、磁石本体とワークピースとの間の直接コンタクトが回避され、磁石の環境汚染や、磁石からワークピース分離の際の動作上の困難さを防止している。
現代の永久磁石リフトは、一般には、高強度の磁界を一般に生成する永久磁石を利用している。ここ数十年での冶金学および磁気技術の進歩は、前例のないパワーを備えた磁気材料−特に「レアアース(希土類)」磁石の利用可能性をもたらし、これらの幾つかは自重の100倍以上の吸引力を示すものである。これらは、「従来の」永久磁石の欠点であったように、適度な外部磁気の影響への露出や保磁子(keeper)の除去に起因した、経年劣化や磁力の急激な損失のような問題からあまり影響を受けない。永久磁石リフトは、低い死荷重と100〜2000Kgのリフト能力を有し、市場に投入されている。
手動によるリフトの起動と停止を可能にする永久磁石リフト装置の例は、イタリアのテクノマグネーテ社(Tecnomagnete)によって、RDモジュール、SMHモジュール、MaxXとMaxX TGシリーズで製造、販売されているものである。
リフトとして使用するためのターンオフ永久磁石は、米国特許第3452310号(Israelson)に開示されている。そこには、積み重ねセラミック板磁石(第1のNSダイポール構造を提供する)が、矩形状の板状ポールピースの上側端部で挟持され、これらの下側自由端において強磁性ワークピースへの付着のための作動エアギャップを提供する。
各積み重ね端でセグメント形状のポールピースを備えた、積み重ねセラミック板磁石からなるアーマチャ(armature)(第2のNSダイポール構造を提供する)は、板状ポールピースの間に延びている円筒ゾーン内で回転可能に支持されており、これによりアーマチャの回転位置がポールピースの作動面で磁界を増加させたり(即ち、アーマチャのN極およびS極は、第1のダイポール構造がポールピースに供与するN極およびS極と一致する)、あるいは、内部の閉じたループ磁路ダイポール構造の間に提供することによって、上側の磁石スタックの磁界を効率的に分流する
米国特許第4314219号(Haraguchi)は、少し類似した概念を説明しており、積み重ねた板状永久磁石からなる複数の回転可能なアーマチャが、非磁化性の外部ハウジングの内部に収納された複数の(磁化性)受動磁気ポールの間で定義された円筒空洞内に、アレイ状に配置されている。ここで再び、アーマチャの回転位置は、ポールピース作動面がワークピースと接した場合に外部磁束経路を提供するために用いられるポールピースの磁化状態を指示するようになる。
これらのタイプのリフトは、活性状態において、一般に、特定の設計の磁石長さに直接関連した固定した磁化力を生成する。磁石長さは、ある量の活性磁気材料が受容されるポールピース間の距離、例えば、ダイポール磁石の逆極性端面間の距離で定義される。磁気エネルギーの出力は、活性磁気材料の量およびそのタイプ、本質的には固定した値に依存している。しかしながら、作業負荷が、磁石によって提供される全磁気エネルギーを吸収できない状況では、付着した物体での吸引力が減少する。余分な磁気エネルギー自体は、関連した迷走磁界を伴う漏れを表す。
負荷搬送能力に関する要素は、大部分は既存の装置で適切に処理されているが、問題もある。特定の問題は、単一の金属シートをこうした積層シートから持ち上げることが必要になる磁気リフト用途において存在する。既存の装置は、主として重量リフト能力のために構成され、積層状の最上側シートへの平面付着を可能にするコンタクト表面を有することになる。しかしながら、こうしたリフトは、積層の最上側シートと次のシートとの間に充分な高さのエアギャップが維持されなければ、積層から単一シートを別々に持ち上げることができないであろう。あるいは、装置をオンオフに「スイッチ」するための使用される永久磁石の相対位置は、ワークピースと係わり合うポールピース面で利用できる磁束密度が減少する「中間」状態を想定するように選ばれ、その結果、磁気吸引力での低下をもたらす。電流が減少して、シート分離および隣接シートへの磁界浸透の回避が可能になる場合、同じ検討が電磁リフトに適用される。
永久磁石リフトの場合、永久磁石と接触するポールピースがこれらの作用面で最上側金属シートと接触すると、閉じたまたは負荷ありの磁気回路が作成される。シート材料の(磁気)透磁率およびシート厚さが、作成された(外部)磁束経路が上側シート内で全て閉じ込められ、隣接する次のシートにこぼれる漏れ(即ち、磁石、ポールピースおよび上側シートのみを含む意図した磁気回路の外側にある磁束経路)がなければ、リフト装置は、共に磁気付着した、最大重量リフト能力および積層シートへの磁石の磁界浸透によって決まる数のシートを持ち上げるようになるであろう。
換言すると、もし最上側金属シートが、磁石によって供給される磁束全体を運ぶことができなければ、最上側シートにおいて磁束過飽和が生じ、磁界は、最上側シートの厚さを超えて、最下側に配置されたシートの飽和は決して存在しない程度にまで下側にある次のシートまで延びるようになり、磁化力は、実際、リフト装置による持ち上げのための多くのシートを一緒に磁気クランプするようになる。
単一シート持ち上げ問題を取り扱う典型的な手法は、米国特許出願公開第US2005/0269827A1号に記載されている。この文献は、フレーム上の一体化構成要素として、単一の強磁性シートを積層シートから持ち上げるのが可能になるように特別に考案した、複数の浅フィールド磁石装置を採用した永久磁石リフトシステムを説明している。
複数の磁石リフト装置は、2次元アレイ状、例えば、4×2の矩形状アレイに配置され、シート上面エリアに渡って複数の箇所でシートと係わり合うようにしている。重要なことに、個々のリフト装置は、金属シートと接触した場合、個々の磁界と各装置が生成する磁束との間で相互作用が生じない程度に離れて配置される。
各磁石装置の磁界の浸透深さを制限するには、短い磁石長さおよび固定の磁石長さを持つ永久磁石が使用される。活性磁気材料の全体体積を増加させ、所望のリフト能力を達成するために、複数の個別の短い長さの磁石が直列接続されて、単一の磁界配向を提供する。即ち、各装置が、軟鉄ポールピース板が間に挿入された積み重ね永久磁石板(対向面が逆極性を有するように、板の厚さ方向に磁化)で構成される。
磁石板は、介在するポールピースを横断して互いに対向した等しい極性の面、例えば、一連の交替するN−S−N−などで交互に配置されている。積み重ね方向に沿った磁界は、ポールピース間に存在し、隣接するポールピースが複数の作動(エア)ギャップを積み重ね方向に沿って提供する。即ち、各装置の活性磁気材料は、離散した部分にさらに細分化され、受動磁気材料が間に挿入されて接触し、ポールピース間で複数の浅い磁界ループを作成する。
このUS特許文献のリフトフレームでの1つの明らかな問題は、磁石装置がオフに切り替えできない点であり、必要な時にシートをフレームから強制的に切り離すために機械レバーが用いられる。個々の短い磁石長さの磁石の積み重ねた列が、全体で均一かつ大きな磁束を、付着したワークピースシートにおいて共通の方向に発生するため、これは、残留磁気問題(取り外したワークピースでの残留磁化)となる傾向がある。
本発明の1つの目的は、その一態様において、強磁性シート材料と相互作用することを意図した磁界源として、永久磁石を利用するリフト装置を提供することである。この装置は、「オン」状態と「オフ」状態の間でスイッチ可能であり、「オン」状態は、隣接シート間で実質的なエアギャップ無しで、積層したシートから個々のシートの別々の持ち上げを可能にする。
本発明の他の目的は、その他の態様において、全体として、その配列を組み込んだ装置とワークピースとの間で効率的な吸引力を発生する、離散した磁界源の構成/配列を提供することであり、と同時に、外部磁気回路が作成される際、その配列によって発生した磁束線のワークピースでの実質的な閉じ込めを可能にする。
本発明のさらに他の目的は、その他の態様において、その配列を組み込んだ装置とワークピースとの間で効率的な吸引力を発生する、離散した磁界源の構成/配列を提供することであり、ワークピースに作用する吸引力は、個々の磁界源の合計である吸引力より大きい。
本発明のさらに他の目的は、その他の態様において、その配列を組み込んだ装置とワークピースとの間で効率的な吸引力を発生する磁気回路での離散した磁界源の構成/配列を提供することであり、磁束移送(flux transfer)は、磁界源によって一方的には指示されないが、自律的な内部磁束制御が生じて、磁束源の磁化力を、ワークピースによって提供される外部負荷の強磁性飽和特性とを整合させるようにする。
本発明の第1態様において、強磁性体への磁束移送を行うための磁石装置が提供され、磁化方向を定義する少なくとも1つのN極−S極対をそれぞれ有する複数の磁石を有し、該磁石は、第1の比透磁率を有する媒体中に、磁石間で所定のギャップ間隔を持つ所定のアレイ構成で配置され、磁化軸は、所定の配向で、好ましくは共通面内で延びており、該装置は、動作的には第1の比透磁率より高い第2の比透磁率を有する強磁性体の表面に近接または接触するように配置された面を有し、これにより、磁石と強磁性体との間に、閉じた又は負荷ありの磁気回路を作成するために、磁石のN極とS極との間で強磁性体を通る磁束移送を行う。
本発明の他の態様において、磁気エネルギー源から1つ又はそれ以上の強磁性ワークピースへの自己制御した磁束移送のための方法および装置であって、
磁化軸を定義する少なくとも1つのN極−S極対をそれぞれ有する複数の磁石が、第1の比透磁率を有する媒体中に配置され、
該磁石はアレイ状に配置され、アレイ(よって媒体)内の隣接磁石間で所定距離のギャップが維持されており、磁石の磁化軸は、隣接磁石が逆極性で互いに向き合うように、好ましくは共通面内で延びるように配向しており、
こうした配置は、媒体を通る内部磁束経路が隣接磁石の間に存在し、磁束アクセス入り口(portal)がこうした隣接磁石の逆極性ポールピースの間で定義される閉じた磁気タンク回路を示し、
1つ又はそれ以上の磁束アクセス入り口を、第1の比透磁率より高い第2の比透磁率を有する強磁性体の表面に可能な限り近接または接触させることによって、磁気タンク回路より低い磁気抵抗(reluctance)を有する少なくとも1つの作動回路が作成され、
ワークピースが磁気飽和に近づいて、作動回路の磁気抵抗がタンク回路の内部磁気抵抗とほぼ等しい場合に、磁気タンク回路から作動回路への有効磁束移送の限界に到達するようになる。
こうしたアレイにおいて、2種類の磁束入り口が存在しており、第1のものは、個々の磁石のポールピースの間にあって第1(順方向)磁束方向を備え、第2のものは、隣接磁石のポールピースの間にあって第2(逆方向)磁束方向を備える。従って、アレイにおいて均一な磁束方向が存在せず、ワークピースでの残留磁気の問題が生じなくなる(こうしたアレイからワークピースの取り外し後での残留磁化がほとんどない)。
このプロセスは、タンク回路と作動回路との間での自律的で需要調整的な磁束移送を可能とし、作動回路の条件に極めて迅速にほぼ自発的に調整することになる。ワークピースの物理的な境界を超えた著しい漏れを伴う過飽和は不可能である。自己制御の磁束移送を規定する上記特徴は、後で明らかになるように、磁気結合装置に組み込み可能であることは理解されよう。
後述する上記広範な概念および追加の概念は、異なるタイプの磁束源、例えば、電磁石などを使用することによって組み込み可能であるが、永久磁石の使用、より詳細には、オンオフスイッチ可能な永久磁石ユニットが、好ましくは用いられる。本発明の両方の上記態様の好ましい実施形態において、米国特許第6707360号、米国特許第7012495号などに記載され、マグスイッチ社(Magswitch Technology Worldwide Pty Ltd, Australia)から入手可能なスイッチ可能な磁石ユニットが、アレイ状で使用される。
ここで、本発明の異なる態様は、N極−S極対の供給源として永久磁石、即ち、磁束および起磁力の供給源を提供する活性磁気材料のみの参照によって説明しているが、これらは当業者によって他の適切に考案された磁束源と置換可能であることに留意する。
同様に、本発明の好ましい実施形態が、米国特許第6707360号、米国特許第7012495号に記載されたような複数のスイッチ可能な永久磁石を採用する場合、スイッチ可能な永久磁石装置のより詳細および理解のためには、これらの文献を参照すべきであり、該文献は、略記した相互参照によりここに組み込まれる。
アレイでの各(永久)磁石は、少なくとも1つのN極−S極対をそれぞれ有し、アレイにおける隣接磁石の異なる相互作用パターンが、全体アレイ構成内部での極対磁化軸の相対位置に応じて生ずるようにになる。即ち、個々の磁石の相互の間隔だけでなく、隣接磁石ユニットに対する各磁石でのN極−S極対の空間配向を考慮する必要がある。
その結果、離散した磁石がどのように互いに離れているか、所定のアレイ構成にどのように配置されているかに依存して、磁石の個々の磁界が相互作用する可能性だけでなく、隣接磁石の間、そして、磁石アレイに付着または極めて接近した強磁性ワークピース内で追加の磁束ループを通る追加の磁束経路が作成可能である。1つの磁石アレイ配置において、個々のN極−S極対によって提供される磁界に加えて、隣接磁石の反対極の間で追加の磁界が提供される。
個々の永久磁石を、隣接磁石が異なる配向の磁化軸で並ぶアレイ状に配置する概念は、それ自体新しくはない。こうした配置は、磁束を特定パターンにシフトさせる目的で考案されている。例えば、基本的なハルバッハ(Halbach)アレイは、側面が互いに隣接したリニアアレイ状に取り付けられた、5個の個々のキューブダイポール永久磁石(例えば、ネオジム−鉄−ホウ素磁石)で構成でき、隣接する磁石の磁化軸(即ち、N−S軸)は時計回りに回転しており、これにより装置の片側での磁界を増加させ、他の側での磁界をほぼゼロにキャンセルする永久磁石構成(または装置)を作成する。
こうした片側磁束分布の利点は、理想的な場合に、磁束が閉じ込められつつ他では磁束無しエリアを作成することから磁界が片側で2倍になることである。また、ダイポール、四重ポール(quadrupole)、マルチポール ハルバッハシリンダが知られており、規則的な台形(trapezium)断面を有し、閉じたリングに配置される複数の個別磁石で構成される。同様に、上述のリニアハルバッハアレイを模擬するように考案された個別電磁石アレイは、米国特許第5631618号から知られている。
本発明の対象および機能は、ハルバッハアレイ型装置とは同等でないことに留意すべきである。本発明に係るアレイは、個別磁石を必要し、これらは、好ましくは、ダイポール磁石ユニット(マルチポール磁石も除外せず)を提供するように配置された多重の磁石ピースで構成してもよく、互いに間隔をあけて、アレイ内でギャップを維持している。即ち、個別磁石は、互いに選択した距離に維持され、この距離は、隣接磁石間の追加の磁束交換ゾーンの生成および存在を確保するようにすることが重要である。磁束は、磁石アレイ要素間に配置された媒体を通過することになる。媒体は、エア、プラスチック材料または、理想的には低い比透磁率を有する他の物質でもよい(エアは、約1の基準透磁率値を有する)。
本発明のアレイは、磁束を磁石装置の1つの領域に閉じ込めることは意図しておらず、むしろ全ての磁石からの最適な量の磁束を、所定の外部回路のために利用することを可能にしており、後述する特定のアレイ実施形態から明らかとなろう。
好ましい形態では、磁石アレイは、装置のキャリア(本体)の内部に配置されることになる。即ち、磁石アレイは、キャリア内に取り付けられ、これ自体、外部回路ワークピースとの相互作用のためのコンタクト面を提供し得る。
そして、より具体的な態様において、本発明は、強磁性体への磁束移送を行うための磁石装置を提供するものであり、アレイは、1つ又はそれ以上の直線列の活性ダイポール磁石からなり、好ましくは、米国特許第6707360号、米国特許第7012495号に記載されたスイッチ可能なタイプのものである。磁石の磁化軸は、列内でほぼ同軸、あるいは列の軸に垂直であり、隣接磁石は、交互の極性で互いに面している。
こうした配置は、添付図面の図6、図7a、図7bに概略的に図示している。こうした交互のN−S極配置は、磁界範囲を拡大することなく、有効磁束交換エリアの数およびアレイを使用する閉じた磁気回路の外部磁束経路(磁石装置が、強磁性体、例えば、鋼板と接触した場合)を効率的に2倍にする。追加の磁束交換エリアの効果は、もしその磁束密度が鋼板の高い磁気抵抗によって制限される場合、各磁石に関連した活性ポールピースのコンタクトエリアでの磁束密度の増加である。こうして、より高い吸引力および改善した磁気効率が達成される。高い磁気抵抗は、比透磁率および、鋼板などのワークピースの断面積の関数であることに留意する。
より具体的な他の態様において、本発明は、強磁性体への磁束移送を行うための磁石装置を提供するものであり、複数のダイポール磁石は、好ましくは、オーストラリア特許第753496号または米国特許第7012495号の請求項に記載されたタイプのものであり、1つ又はそれ以上の同心円アレイ状に配置されている。各磁石の磁化軸は、円の中心から個々の磁石へ延びる半径に対してほぼ垂直に、あるいは前記個々に関連した半径とほぼ同軸に延びている。
このアレイ構成の第1の代替は、以下、円形(またはリング)アレイと称するものであり、磁石の磁気軸は、共通円への接線を定義する。一方、第2のアレイ代替は、スターアレイと称し、磁化軸がアレイの(共通)中心から星状に放射状に延びている。当然ながら、説明する正確な幾何配向からの僅かな偏差は、装置の全体性能に僅かでも影響を及ぼすことは理解されよう。こうした円形アレイおよびスターアレイは、添付図面の図8a〜図8cに概略的に図示している。
他のアレイ構成は、所定の応用に適合させるように、間隔があいた複数の磁石ユニットを組み込み可能であることも理解されよう。
閉じた磁石アレイ構成、特に、円形かつ楕円アレイ構成は、アレイ内での非対称の磁気性能を回避する利点を有し、本質的には閉じ込めた磁界を提供するものであり、「フリー」極またはアレイ端が存在せず、磁束が漏れて、意図した有用な外部磁気回路へ移送されなることがない。
円形アレイは、上述したように、特に、磁気タンク回路での使用に好適である。個別磁石の隣接した極が互いに直接に面しているため、個別磁石ダイポール間の相互作用が極めて強い。プレーナ型ポールピース面および隣接磁石間の短いギャップは、こうしたタンク回路の低い内部磁気抵抗をもたらす。
好ましくは、離散した磁石の間の間隔は固定されて等しいものであり、これにより、閉じた外部回路がワークピースとともに作成される場合、アレイ内で対称的な負荷パターンを達成する。
しかしながら、磁石装置は、離散した磁石の制限された相互の変位を可能にするキャリアを有し、個別磁石の距離をアレイ内で最小値と最大値の間で変化させ、再固定することが可能である。離散した磁石の間で選択した距離は、全体磁界の大きさについてある制御を与える。隣接磁石間の短い距離は、分離した磁石間の磁束交換を増強し、全体磁界強度および、鋼板などのワークピースへの全体の磁界浸透深さでの減少を伴う。より広い間隔は、個別磁石のN極とS極の間の磁束交換へ重みが増え、磁界強度の全体増加およびワークピースへの比較的深い磁束浸透を伴う。
磁石の個数および幾何サイズ、アレイ内での間隔レイアウトは、磁石装置の意図した用途(例えば、金属シートリフト)や磁束が移送される強磁性体の性質に応じて選択可能である。例として、型式Magswitch Version M1008 の5個の磁石の円形アレイは、1mmの間隔が磁石間で維持されており、0.8mm鉄板に対して145Nの吸引力を作用できる。この場合、下方で直接接触している2番目のシートへの吸引は、ほとんど目立たない。
円形アレイ構成では、隣接磁石の極性が互いに逆であること、例えば、N−Sダイポールが他のN−Sダイポールに続くようなものが好ましい。上述したように、より詳細には後述するように、こうしたアレイ構成は、装置が強磁性ワークピースと接触して、隣接する磁石間に設けられる多重の追加の磁束交換エリアを示す場合、自己制御(self-regulated)の磁界強度(H)を備えた磁石装置を有効に作成する。
スターアレイ構成では、磁化軸の全てのポイントが、中心に向いたこれらのN極またはS極を備えるように磁石を配置することが可能であり、これは実際には磁石の磁気エネルギーが「平行」になることを意味し、装置内で利用できる総磁気エネルギーを大きくし、隣接磁石間で追加の磁束交換エリアを作成することなく、本質的には、1つの内側磁極(SまたはN)と外側の極(NまたはS)を備えたカップ磁石を模擬している。
代替として、スター構成において、N−SダイポールがS−Nダイポールに続く(隣接する)ような交互の構成に磁石を配置することが可能である。本質的には、こうしたアレイは、隣接磁石間に設けられる多重の追加磁束交換エリアを有し、自己制御の磁界強度(H)を示す磁気タンク回路を形成するが、上述の円形アレイに存在するもののように効率的ではなく、タンク回路の性質と追加の磁束エリア数の点で良好な全体の中間的な立場を示す。
上述したようなタンク回路は、本質的には、磁界強度に関する限りで自己制御式であることに留意すべきである。こうした自己制御は、本質的には、磁化力を制限して、こうした磁石アレイが、装置の外部界面(例えば、作用面)と近接(または接触)したワークピースの物理的閉じ込めに作用できるからである。ワークピースを超えて「漏れ」る著しい磁化力(磁界)が無いようになる。これは、こうしたアレイの結合装置への組み込み(または実施形態)を構成し、電子回路は特に関心のあるワークピースの背面近くにある。こうして迅速な付着/リリース磁石装置が、磁界の干渉を回避すべき応用、例えば、携帯電話吊り具(halter)、GPS取り付けユニット、デバイスの相互結合が望まれている他の応用などでの使用のために作成可能である。
本発明のさらに他の態様において、磁石に隣接したワークピースへの磁界浸透を制御する方法が提供され、所定量の活性磁気材料を、離散して間隔をあけた、好ましくはスイッチ可能な磁石に分割して、複数の磁石を直線(開いた)アレイまたは円形(閉じた)アレイに配置し、隣接磁石が互いに交互の極性を備え、磁石間のギャップを横断するように配置される。
更なる態様において、本発明は、スイッチ可能な永久磁石のリフト装置または結合装置を提供するものであり、
強磁性のシート状ワークピースとの係合をもたらす結合面を備えたハウジングと、
ハウジングの結合面で搭載され、ワークピースをリフト装置へ磁気的に取り付けるように考案された複数のスイッチ可能な永久磁石結合ユニットと、
スタック軸に沿って積み重ねられ、スタック軸に沿って磁石の対向する軸端面(反対の極を持つ磁石)の間に延びる少なくとも1つのN−S極対を有するように分極した2つの円柱状または円板状の永久磁石と、
両方の永久磁石の周囲回りに配置され、スタック軸に沿って間隔があいた軸端面を有する少なくとも2つの磁気ポールピースであって、磁石は、ポールピース内で前記スタック軸に沿って互いに相対移動のために保持されるようにした磁気ポールピースと、
該ユニットを、活性状態と非活性状態との間で切り替えるために、永久磁石のうちの1つの選択的回転のために配置されたアクチュエータ手段であって、活性状態では、両方の磁石の磁極がスタック軸に沿って同じ方向に整列、配向しており、磁石からの磁束がポールピースを通過して、強い外部磁界が存在しており、非活性状態では、両方の磁石の磁界が互いに歪んで、磁石の磁束が分流してポールピースおよび磁石自体の内部に閉じ込められ、弱い外部磁界が存在し、または外部磁界が無いようにしたアクチュエータ手段とを有し、
該ユニットは、アレイ構成に配置され、(a)磁石の積み重ね対の磁石の1つ及び/又は各ユニットのポールピースは、これらの軸端面がコンタクト面に接近またはそこにあるように配置され、(b)個別ユニットは、互いにギャップを伴って、これらの個別磁石対とともに配置され、ユニットの活性状態において隣接ユニット間での磁束交換が可能になり、これにより他の個別に活性化したユニットのワークピースへの磁束浸透パターンが変化するようにしている。
本発明のこの態様によれば、同程度の全体の活性磁気材料の量の1つ又は2つのスイッチ可能な永久磁石ユニットを利用した同様な装置と比べて、コンタクト面における各ユニットおよび結合したユニットのワークピースへの磁束浸透パターン深さが減少し、一方、持ち上げに利用可能な磁気力を維持できるリフト装置が提供される。
スイッチ可能な磁石ユニットのポールピースは、適切な受動的に磁化可能な材料で、可能な限り最低の磁気抵抗を示し、最大磁束密度が可能な材料で好都合に製造される。これに対して、全体に保護用または強化した装置ハウジングの材料は、好ましくは、本質的には非強磁性材料、例えば、ステンレス鋼 等級316またはアルミニウムなどで製作される。選択した磁気活性材料の磁束密度より高い受動強磁性ポールピース材料の飽和値は、永久磁石の磁束密度についての磁束圧縮を可能にし、より高い吸引力および磁化力が得られる。ポールピースの適切な材料は、この順序で、低い残留磁気の純鉄、軟鉄、軟鋼であるが、より高い機械強度を持つマイルドスチールも好ましい。
上述のように、何れか任意のリフト装置ハウジングまたは個別のスイッチ可能な磁石ユニットのキャリア、特に、コンタクト面にポールピースを提供するハウジング要素は、実際には、強磁性でない材料で製作すべきである。
定格リフト能力に関して大きなレベルの柔軟性を可能にするリフト装置は、上述のような、所定数の個別のスイッチ可能な磁石ユニットを所定のアレイ構成に組み込んでもよく、個別ユニット上で動作して、共同かつ同時に、あるいは選択的かつ同時に活性化および非活性化するように配置されたアクチュエータ機構が設けられる。各ユニットを個々に活性化および非活性化するように考案したアクチュエータ機構を設けることも可能である。こうしたアクチュエータ機構に、機械的なリンクアーム配置、圧縮空気回路または油圧回路を知られた方法で組み込んでもよい
サイズの選択、性能パラメータ、個別のスイッチ可能な磁石ユニットの数、ユニットの個別極軸の特定のレイアウトは、磁気材料の特性、重量、厚さに関するワークピースの性質に依存することは理解されよう。
異なる態様を示す幾つかの実施形態および本発明の好ましく任意の特徴について、添付図面を参照して以下に説明する。
図1は、本発明に基づく基本概念の1つを組み込んだテスト装置形式のスイッチ可能な永久磁石結合装置10を示す。こうした磁石装置の実施形態は、こうした装置やデバイスを強磁性体に対して解放可能に磁気的に結合するように、より複雑(簡単)な装置およびデバイスに組み込んでもよい(例えば、図2に示すような磁気リフトは、個々の薄い強磁性シート金属材料を、こうしたシート積層から持ち上げるようにしている)。
こうした装置10は、この場合、円板状の形状を有し、後述のように、5個の個別永久磁石結合ユニット14が動かないように取り付けられた、実質的に非強磁性材料からなるハウジングまたはキャリア部12を含む。ユニット14は、キャリア部12を通過する開口に搭載されて、例えば、接着などで永久的に取り付け、あるいは個々のユニットの交換が可能なように取り付けられる。ユニット14は、キャリア部12に受け入れられ、少なくともユニット14の目に見えない底軸端面が、キャリア部12の円形係合表面と同一平面、あるいはここから僅かに突出している。図1において、磁石は、キャリア部12の上側面と同一平面であり、活性磁化位置と非活性磁化位置の間での各ユニット14の切り替えが可能なようにアクセス可能である。ユニット14は、装置10の中心軸回りに円形アレイ構成に配置される。
図3bに示すように、個別ユニット14の下記説明から明らかなように、各ユニット14は、一対の積み重なった円柱形の永久磁石20と、これをほぼ包むように磁石の周囲を取り囲む2つのポールピース16,18とを含む。高い透磁率を持つ軟鉄材料で製作されたポールピース16,18の下側軸端面(不図示)は、円柱磁石20の下側の対応する軸端面と同一平面または僅かに出ている。
ユニット14の円柱磁石20の1つは、図3aに示している。磁石は、全体の軸長を横断するように正反対に磁化されている。このことは、磁石20の上面28および下面29の直径26に沿って通過する垂直面24によって、磁石のN極(N)22とS極(S)21の間で観念的な分割が設けることを意味する。磁石20は、本質的には、垂直面24に対して垂直な磁化軸MAを有するダイポールである。しかしながら、円柱周囲に沿った磁界強度は、正弦波のように変化し、最小値はN−S界面24に存在し、最大値は周囲に沿った90°回転にて存在する。
円柱(または円板)磁石20は、好ましくは、希土類磁石、例えば、ネオジム−鉄−ホウ素磁石であり、現在入手可能な希土類磁石は、約1.4テスラの磁束密度最大値を達成するものであり、これは、ポールピース16,18に使用可能な良好な受動強磁性材料の飽和密度をほぼ下回る。本発明は、他の活性永久磁石材料の使用も想定している。
図3bを参照して、スイッチ可能な永久磁石ユニット14を分解した状態で示しており、ユニット活性化及び非活性化機構30の存在については、本質的には、図1に示すユニット14と同様である。
ユニット14は、上述したタイプの同様な高さ寸法およびN−S極構造の2つの円柱磁石20a,20bを含む。例として、10mm直径×8mm高さの円柱磁石である。下側磁石20bは、2つのポールピース16,18の間で表面係合接触で保持され、これらは、形状および断面が同一であり、磁石の外側周面と一致するように相応に湾曲した、磁石に面する内面32を有する。一方、上側磁石20aは、ポールピース16,18の周囲で面する面32に向けて、可能な限り最小のギャップを維持する必要があり、これによりポールピース16,18内で、それ自体は回転なしで保持された下側磁石20bに対して、摩擦無し(または最小化)の回転を可能にする。磁石20a,20bは、ユニット14の長手軸を規定するスタック軸Aに沿って、互いに単に積み重なったもので、上側磁石20aは、アクチュエータ機構30を用いて下側磁石20bに対して回転できるようにしている。
構造に関してより詳細には、こうした磁石ユニット14の構成要素の可能性ある異なる構成およびその動作原理は、米国特許第6707360号、米国特許第7012495号に記載されており、詳細はこれらを参照すべきである。
この目的について、上側および下側磁石20a,20bは、ポールピースハウジング16,18内において対面する並置(juxtaposition)で収納され、上側磁石20aの回転軸Aの回りの回転が、下側磁石20bのN極領域およびS極領域について上側磁石20aのN極領域の時系列な通過を生じさせることに留意することで充分である。
上側磁石20aのN極が下側磁石のS極とほぼ整列して一致する位置において、その結果、上側磁石20aのS極が下側磁石のN極にほぼ重なった場合、第1および第2の磁石は、内部の活性磁気分流として機能し、その結果、両方の磁石20a,20bでの等しい活性磁気量と、ポールピース16,18の総磁束搬送能力が、組み合わせ磁石の磁束出力より高いと仮定すると、ユニットからの外部磁界強度が理想的にはゼロになる。
上側磁石20aを回転軸Aの回りで180°回転させると、磁石20a,20bの極対のアライメントが変化し、上側磁石20aの個々のN極およびS極が、下側磁石20bの個々のN極およびS極とほぼ重なる。このアライメントでは、ユニット装置14からの外部磁界がかなり強く、装置は、ユニット14のコンタクト面34(ポールピース16,18の底軸端面によって提供される)において強磁性ワークピースに磁力を作用して、これによりユニット14をワークピースに強力に固定し、外部磁束経路を作成する。
受動ポールピース16,18は、この磁気結合機能を支援する際に重要であり、例えば、純鉄、軟鉄またはマイルドスチールなど、低い磁気抵抗を持つ強磁性材料で製作される。ポールピースによって提供されるユニットハウジング壁の断面積は、図示した実施形態では、不均一であり、ポールピース搭載の永久磁石の外部磁界強度での増加を達成している。ポールピースの外側輪郭、即ち、ポールピース16,18の壁厚は、永久磁化した円柱20a,20bの周囲回りの磁界強度の変動を反映し、あるいはその関数である。
本質的には、ポールピースの設計、永久磁石円柱20a,20bの周囲回りの磁界強度Hの変動、良好な結果を達成する外部形状を考案する際の磁界の逆二乗則の適用、ポールピースおよび磁石のための特定材料の使用、全体の結合装置10の意図した応用は、ポールピース16,18の変更を必要とし、その最適な形状に影響を及ぼす。より詳細には、上記米国特許を参照。
円柱磁石20a,20bの回りに組み立てられたポールピース16,18の外部形状は、外部磁界強度を最大化することを目標とし、不完全な「外部」磁気回路の場合、ワークピース上の正しい位置でユニット14を保持するのを支援する。ポールピース16,18は、軸Aに沿って可能な限り最短の長さであることが好ましい。ポールは、各ユニット14の磁気回路の一部を(磁石とともに)形成する。ポールは、高い透磁率材料を使用した場合でも磁気エネルギーの損失をもたらす固有の磁気抵抗(reluctance)を有する。ポールの長さ、および結合ユニット14の全体の高さ(または長さ)を最小化すると、磁気エネルギーの損失は最小になり、よって外部磁界強度が最大になる。対面するポールピース間の界面を提供する接合エリア36は、極めて高い磁気抵抗の薄い層が設けられ、これによりポールピース16,18の磁気分離を維持し、即ち、短絡を防止している。
最後に、軸端面の表面積(符号35,34を参照)は、好ましくは、磁束圧縮機能を提供するように選択される。即ち、ポールピース16,18の総断面積(または設置面積)は、円柱の直径×合計高さから導かれる磁石20a,20bの断面積より小さくなるように選択されることになる。これにより、活性材料が供給できる最大磁束密度と比べて、ユニット14の磁束密度出力を増加させることができる。例えば、良好な強磁性材料は、2テスラ以上の飽和レベルに到達できるため、合計ポール設置面積を減少させることによって、ポールでの磁束密度をこのレベルに増加させることができる。
磁束圧縮は、固定ではなく、活性ソース材料の磁束密度と、ポールピースに向いたその断面積と、受動強磁性(ポール)材料の磁束飽和レベルと、ポールピース材料のB−Hカーブの非線形に起因した損失ファクタとの乗算から導かれる設計パラメータである。
次に図4と図5を参照して、薄いシート状のワークピース40に接触して置かれた、個別磁石スイッチングユニット14をかなり簡略して図示している。ユニット14は、上側および下側磁石20a,20b(図3b)のN極とS極21,22(図3a)が一致して、外部磁界が存在している活性状態で概略的に図示している。ユニット14の明るいグレー部分は、磁石がポールピース16の1つに強制する活性状態のS極を示し、暗いグレー部分は、他のポールピース18へ切り替わったN極を示す。
ワークピース40でのポールピース設置面積は、図5中の符号42,43で識別され、即ち、この例では、図3b中の符号34で識別されるポールピースの下側軸端面が、ユニット14のワークピース係合エリアを提供するように機能する。そのコンタクト面42でN極ポールピース18を「出た」磁束は、ワークピース60の厚さtを横断する磁束経路を通過して、他のS極ポールピース16のコンタクト面43に「入り」、これは、ユニット14内で整列した逆極性の円柱磁石(20)のN極およびS極領域の間で、垂直界面エリアを通って延びている磁束ループの中で閉じられる。
ワークピース40内での1次有効磁束交換エリア44は、磁束密度飽和が存在する総磁束交換エリアの断面である。ユニット14の磁界は、設置面積に閉じ込められていないため、総磁束交換エリアは、磁束密度がユニット14からの距離とともに減少する中央エリア44の両側に対して横断するように配置される、2次有効磁束交換エリア46によって延長される。これらの2次有効磁束交換エリア46は、ワークピースの(磁束)飽和から得られる磁束漏れによって維持され、有効磁束交換エリア44,46のサイズは、ワークピースが磁束を吸収できる程度に依存している。高い磁束吸収は、より低い磁束漏れと、2次有効磁束交換エリアの収縮をもたらす。
ワークピースおよびワークピースでの関連した総有効磁束交換エリア(62,64)の厚さtが、個々のポールピース16,18の設置面積42または43より小さい場合、及び/又は、ワークピース材料の磁束飽和(性質)がポールピースよりも低い磁束密度で飽和が生ずるようなものである場合、磁束交換が制限され、ポールコンタクトエリアでの磁束密度が低下する。
その結果、ユニット14が、付着したワークピース40へ作用する「吸引力」の急峻な低下となり、磁束密度と吸引力との間の相互関係に従って、磁気吸引力は、磁束密度の二乗で変化し、ポール面積とはリニアで変化する。
上述のように、ワークピース40がユニット14の全体磁束を搬送できない場合、磁束飽和がワークピース40内で発生し、図4の符号48で概略的に図示するように、ユニット14内の2つの磁石20の重畳した個別磁界によって生成される磁界が、ワークピース40を超えて延びる(厚さ方向に)。従って、単一のシート材料のワークピース40に付着する際、ユニット14が完全に活性状態になり得る利用可能な磁気エネルギーは、部分的に利用されるだけである。概略的に図示した磁界48は、シート材料の厚さを通って延びて、シート材料40の下方に配置された他の強磁性ワークピース41と相互作用可能であることに留意する。
合計厚さt2を持つ積層シートである追加のワークピースシート材料41の厚さおよび、飽和したワークピースシート40からの距離に依存して、ユニット14は、上述したように、積層シート40,41の合体磁束交換エリアがポールピースコンタクトエリア42または43にほぼ等しい合体厚さまで、追加のシート41を磁気的に持ち上げることが可能になる。
磁界が直近のワークピース40を飛び出す程度は、当然ながら、個別の磁石結合ユニット14に存在する活性磁気材料の量に依存する。
本発明の一態様によれば、特定のリフト力または結合力を提供するように定められた、単一または互いに間隔をあけた複数のユニット14を用いる代わりに、必要な結合力を提供するのに必要な活性磁気量(ポールピース形状化が関与し得る影響を拡大する何れかの力及び/又は磁束移送とは別にして、上記参照)は、複数のより小型のスイッチ可能な磁石ユニット14に細分化される。例えば、図7aと図7bでの概略図を参照。
図1と図2のように、ユニット14は、非強磁性材料のより大型ハウジング(不図示)の中に取り付けられ、配置される。重要には、ユニット14は、後述するような特定タイプのアレイ構成に配置されることになる。図8a〜図8cと図10の図面を参照。これは、個別ユニット14の相互作用を可能にし、改善した性能を達成できる。
個別のユニット14の何れか任意のアレイ状の全体配置だけでなく、活性化した個別ユニット14のN極とS極の相対配置をも記述するのに必要な更なる幾何パラメータを定義するのが適切であろう。このため図5を参照して、個別ユニット14のいわゆる分極(または極)軸PAを示しており、この軸は、ユニット14の個別の逆極性円柱磁石20a,20bの個々の界面24(図3aと図3bを参照)が共通面において重なり合う場合、即ち、ユニット14が、個別磁石20a,20bの磁化軸MAが平行に整列する完全に活性化または完全に不活性化の状態である場合に定義される(垂直)界面に対して垂直に延びることによって特徴付けられる。
図5において、結合ユニットは、完全に活性化された状態で図示している。本質的には、分極軸PAは、ユニット14の完全に活性化状態におけるN極からS極の配向軸を定義し、簡単な棒磁石のN−S軸として視覚化してもよい。例えば、図6を参照。こうした簡略化(活性化)した磁石類似手法は、更なる説明で用いている。
図7aと図7bを参照して、リニアアレイ状に配置された複数の個別結合ユニット14を概略的に図示している。ユニット14は、等しいギャップ(g)で相互に間隔をあけて保持され、個別ユニット14の分極軸PAは、活性化ユニット14のN極とS極が交互の順番で配置されるように、相互に同軸で直列配置される。
図6は、図7aと図7bに具体化した直列交互アレイ構成をかなり簡略化して図示しており(簡単なN−S棒磁石14’で表す)、ユニット14’の分極軸PAがアレイの軸AAに対して垂直に延びている他の直列アレイ構成も示している。近接(または隣接)した磁石14も、交互のN−S極とともにギャップを横断して互いに向き合っていることに留意する。
図7aと図7bに戻って、ワークピース40内において、各結合ユニット14に存在する個々の有効磁束交換エリア(図5中の符号44,46)とは別に、各ユニット対14の間に、追加の有効磁束交換エリア(こでは、第3磁束交換エリア50と称する)が存在している。これは、アレイラインでの個別ユニット14の比較的接近した空間距離の結果として形成され、個々の隣接ユニット対の磁界の相互作用に起因して存在する。
図7aの図面において、交互の極配置の5個のユニット14のは、4つの第3磁束交換エリア50を追加し、これは各個別ユニット14の磁界の閉じ込めを支援している。第3磁束交換エリア50が有する効果の1つは、ユニットアレイ14が作用するワークピース60の磁気抵抗によって磁束密度が制限される場合、各ユニット14のポールコンタクトエリア42,43における磁束密度の増加である。こうして、個別ユニット14の合計と同じ全体活性磁気量を有する単一ユニット14の使用と比べて、より高い吸引力および改善した磁気効率が達成される。
個別ユニット14間の間隔(あるいはリニアギャップg)は、全体磁界強度についての制御をもたらす。隣接したユニット14間のより短い距離gは、全体磁界強度および全体浸透深さの減少とともに、離れたユニット14間の磁束交換を強調することになる。ユニット14間のより広い間隔gは、磁界強度の全体増加とワークピースへのより深い磁束浸透とともに、個別ユニット14の磁気ポール間の磁束交換に重み付けすることになる。
図8a〜図8cは、図6のリニアアレイと比べて、個別ユニット14の円形アレイ配置の概略平面(底面または上面)図を示す。図8aの円形アレイ構成は、図1に示すテスト装置および図2に示す磁気リフト装置100において具体化される。図2のリフト装置100において、6個の個別ユニット14が、ワークピース(不図示)が当接可能な円形面板135を有する外側円筒ハウジング部分120に、固定かつ除去可能なように取り付けられる。機械アームリンク配置(不図示)を収納したアクチュエータモジュール130は、ハウジング部120の後方にボルト止めされ、個別ユニット14のアクチュエータ装置(同様に不図示、例えば、図3b中の符号30で示す)が、上述したように、個別ユニット14を共に活性化および不活性化するように動作可能であるような手段を提供する。
図8aと図8bの円形アレイ構成は、本質的には、図6に示した交互極性を持つリニア直列アレイの自由端の閉鎖を表しており、これにより全てのユニット14が隣接ユニット14を有する自己完結(self-contained)したアレイ構成を提供し、ユニット対間の相互作用が可能になることに留意する。そのため、開放端部のリニアで矩形または他の行列アレイと比べてより均質な磁力場分布が存在することになり、円形アレイ構成が好ましい。
図8aに示すアレイにおいて、6個のユニット14は、半径rの架空円および図面紙面に対して垂直に延びる、各ユニット14の個々の磁石スタック軸Aが設けられ、各ユニット14の分極軸PAは、スタック軸Aと交わる前記架空円ラインのほぼ接線方向に延びており(即ち、前記半径rに対してほぼ垂直である)、個々のユニット14の活性化したN極は、隣接ユニット14の活性化したS極と向かい合っており、逆も同様である。このアレイ構成では、個別ユニット14における6つの1次および2次の磁束交換エリア44/46と、隣接ユニット14間での6つの3次の磁束交換エリア50とからなる12個の有効磁束交換エリアが存在する。
図8aのアレイでは、非隣接のユニット14のN極とS極の間に、磁界相互作用が存在する。しかしながら、実際には、これらは僅かでとても弱いため、全体の有効磁束交換エリア44/46,50へは寄与しない。
図8a,図8b,図8cを参照して判るように、個別ユニット14の円形アレイ構成は、全体アレイおよび隣接ユニット14に対して、各ユニット14の分極軸PAの相対的な向きに依存して、異なる有効磁束交換エリアを作成可能である。いわゆる交互スターアレイ構成は、図8bに示しており、図8aの円形アレイと同じアレイ半径rが存在している。しかしながら、このアレイ構成では、個別ユニット14は、これらの分極軸PAが放射状配置(ハブおよびスポーク)に配置され、各ユニットについて個々の半径で実質上同軸であり、ユニット14は、活性のN極またはS極が内側に向いて、他の極は外側に向いている。同時に、隣接ユニット14は、交互の極が半径方向に内側と外側に向いて配置され、これにより隣接ユニットの活性N極とS極が近接している。
図8bは、このアレイ構成において存在する有効磁束交換エリアを概略的に示している。半径方向で内側に配置された3次磁束交換ゾーン52が、隣接ユニット14の間の有効磁束交換エリアであり、半径方向で外側に配置された3次磁束交換ゾーン54と比べて、比較的強い交換を示し、これは、内側に配置された極と比べて、半径方向で外側に配置された隣接ユニットの活性極の距離増加に起因している。
同様に、全体アレイの全く反対側に配置されたユニット14の逆極性の活性極の相対的な近接に起因して、半径方向に向き合ったユニット間で延びる3つの3次磁束交換ゾーン56が存在しており、磁束交換ゾーン56は交差スター状のパターンに配置される。
磁束浸透深さの増加が必要である場合、図8bのアレイは、図8cに示すアレイ構成に変更してもよい。ユニット14の同じ配置が存在するが、個別ユニット14の活性極(極性)は、全ユニット14が、アレイの半径内側端で同じ極性を有するように配置され、即ち、ユニット14は、各ユニット10の同じ極が半径内側に向いて、他の極が半径外側に向くように配置される。
このアレイ形成では、個別の活性ユニット14のN極とS極は、半径rで規定される円に沿って「平行化」され、2つの環状でより大きな極ユニットに効率的に併合され、これにより個別ユニットの磁束交換ゾーン44,46から形成されるリングバンド形状の同心の有効磁束交換ゾーン58を規定する。しかしながら、磁界強度は、交換バンドに沿って不均一に分布しているが、個別ユニット14の個々の極で最大値に到達する。実際、こうしたアレイ構成は、隣接ユニット14間にある何れかの3次磁束交換エリアを有しておらず、半径内側および半径外側の環状磁石極を持つ共通した磁石カップ設計と同等(原理上)である磁束交換パターンを提供している。
図9a〜図9cは、極薄の強磁性シート金属またはマグペーパー(Magpaper)と接触した場合、図8a〜図8cのアレイの界面に存在するであろう理想的な2−D(2次元)磁力線パターンをそれぞれ表しており、コンピュータ支援モデルリングを用いて生成している。パターンは、視覚化目的だけのもので、理想的モデルを表現していることに留意する。
図9aに示した磁界パターンは、浅く浸透する比較的閉じ込められたH磁界であり、こうした円形配置での逆極性を持つ磁石配置は、詳細には後述するように、有効な自己制御のH磁界を提供する。これに対して、図9bに示す磁界パターンは、これも浅く浸透するが、比較的広く拡がったH磁界を提供する。最後に、図9cの磁界パターンは、アレイ内の隣接磁石の磁力線の圧縮を超えて、隣接磁石間の磁気相互作用の欠落を明らかに示しており、これにより磁気エネルギーが拡大され、図面紙面に対して垂直なより深い浸透を持つH磁界を達成する。
上記説明から明らかなように、個別磁石ユニット14の個数とサイズ選択および間隔レイアウトは、磁石アレイを組み込んだ磁石装置、例えば、結合装置、リフトなどの使用の意図したエリア、特に、アレイと接触することになる強磁性体の性質に依存して決定できる。例えば、図1に示した磁気リフトテスト装置は、5個のスイッチ可能な磁石アレイ、型番M1008 マグスイッチ(Magswitch)を採用し、それぞれ1mm間隔を備え、0.8mm鉄板に対して145Nの吸引力を作用することができる。この場合、下方に直接接触した2番目のシートへの吸引はほとんど目立たない。
下記表は、本発明のように、所定の量の磁気活性材料を離散した少量に細分化し、細分化した少量を特定のアレイ構成に配置するという基本的な利点の幾つかを示している。表は、6つのタイプの磁気リフトを用いて実施した持ち上げ実験の結果を要約している。表中の最初の3つは、型式 マグスイッチ M1008の6個のスイッチ可能な磁石アレイ(即ち、図2と図3に示すように、10mm直径と8mm高さを有する円柱磁石)を組み込んだ磁気リフトである。一方、表中の次の3つは、型式 M2020,M3020,M5020(即ち、20mm直径×20mm高さの磁石、30mm直径×20mm高さの磁石、50mm直径×20mm高さの磁石)の1個のより大型のスイッチ可能な磁石である。下記表において、「交互スターアレイ」は図8bのようなアレイ構成を示し、「合同スターアレイ」は図8cのようなアレイ構成を示し、「円形アレイ」は図8aのようなアレイ構成を示す。
Figure 0005595661
多数の観測は価値がある。単一のM5020磁石の最大リフト能力(ピーク吸引力 単位N)は、アレイの10倍以上の合計活性磁気材料量を有するにもかかわらず、交互スターアレイ構成のものより約3.57倍に過ぎない。同じアレイが、1mm厚さを有する強磁性シートと係合した場合、単一の5020磁石のものより60Nだけ低い吸引(単位N)を有し、交互スターアレイリフトに含まれる活性磁気量の約2倍を有する単一の2020磁石のものより60N高い。
単一磁石ユニット3020が磁化状態に切り替わって、1mm厚の金属シートによって搬送可能な磁気飽和レベルに相当する場合、シート金属ワークピースへの磁束経路を実際に閉じ込めて、磁界が飛び出るのを回避し、吸引力は、ピーク吸引力の約1/7であり、完全に活性化した状態(磁界がシート金属の厚さを超えて延びる)と比べて1/2の値より小さいことに留意する。即ち、単一の磁石では、H磁界がワークピース境界を飛び出るのを回避するように磁化力を低下させると、磁束が制限(bottlenecked)されていれば、極の磁束密度の低下をもたらし、その結果、利用可能な吸引力の低下をもたらす。
アレイ構成は、隣接するアレイ部材間で追加の磁束経路の存在に起因して、制限された磁束エリアの拡大を提供し、これにより全体の極の磁束密度での増加をもたらし、より高い吸引力が得られる。
しかしながら、特に興味深いものは、交互スターアレイ構成と円形アレイ構成の両方は、自己制御のH磁界と称するものを示し、吸引力は、表中に掲載した他の何れのリフトより高いままになる。
この現象について、図10と図11を参照して説明する。図10において、理想化した2−Dモデル磁石トーラス80を示し、他では閉じた6極磁石トーラスが、6つの離散した場所82a〜82fで開いており、これにより6個のダイポール磁石84a〜84fを規定し、実際には、活性化した場合、図8aの円形ダイポールアレイ構成と類似した配置を提供している(但し、ダイポール84a〜84fの少し湾曲した分極軸PA’を除き、これらはリニアダイポールではない)。
隣接磁石84a〜84fが「短絡」した(周方向に面する磁石を当接させたり、あるいはポールピースを各ギャップに挿入し、隣接磁石の各N−S極対にブリッジを設けることによって)、交互の極性N−Sを備えた「閉じた回路」円形磁石アレイの理想化したH磁界パターンは、閉じた回路内で自己完結しており、使用することができず、あるいは外部ワーク回路によってアクセスできない。1つ又はそれ以上の場所(例えば、図10において識別される6つのギャップ82a〜82f)においてトーラスの開放は、複数の入り口(portal)を提供し、各入り口は、(トーラス)アレイの活性磁気材料に保存された磁気エネルギーへの「アクセス」を可能にする。
開いたトーラス80では、隣接磁石84の間の各ギャップ82において、磁束交換ゾーンが隣接磁石84a〜84fの対向N極とS極の間に存在し、これによりギャップ空間に存在する媒体を通る磁束経路を提供し、全体アレイ配置は、磁石84a〜84fおよびギャップ82a〜82fからなる第1の(閉じた)磁気回路を提供することに留意する。
強磁性物体が、82a〜82fを横断する1つ又はそれ以上の入り口と磁気相互作用すると、物体と、物体が接触し得る隣接磁石84a〜84fのN極とS極におけるポールピース(不図示)と、物体がブリッジ結合する2つ又はそれ以上の磁石84a〜84fとからなる第2の(閉じた)磁気回路が、第1回路、即ち、アレイ回路より低い磁気抵抗を有する場合、アレイによって提供される「タンク」回路で利用可能な磁束が、物体の中へ迂回または「分岐」することが可能になる。
第2回路への磁束分岐の割合は、両方の回路の磁気抵抗に依存することになる。換言すると、同じ起磁力に曝された両方の第1および第2磁気回路が同じ透磁率を有する場合、等しい磁束分配が発生する。回路のうちの1つでの回路磁気抵抗の増加は、当該回路から他の回路への磁束シフトをもたらすことになり、逆も同様である。この基本原理は、上述した図8aと図8bの円形アレイ構成および交互スターアレイ構成において具体化されている。
本発明の磁束分岐機能の態様は、図11aと図11bを参照してよく例示できている。これらは、図3bに示すタイプの2つのスイッチ可能な永久磁石ユニット240,242の概略側面図であり、相互に隣りの固定した位置に、図5と図6に示すようなリニアアレイ状に配置され、小さいエアギャップ241が、ユニット240,242の対向する反対のN極とS極(例えば、ポールピース246,248)の間にある。こうした理想化した2つの磁石アレイが図8aと図8bの円形アレイ、図10の開いたトーラスにも存在することは理解されよう。
図11aと図11bにおいて、ライン244は、理想化した磁気抵抗無しブリッジ結合を単に示すものであり、エアギャップ241を横断して互いに面していないS極とN極の間に、即ち、ユニット240,242の他のN極とS極の間に維持される閉じた(短絡)回路が得られる。こうした配置では1つの入り口だけが存在する。
まず図11aを参照して、ワークピース(例えば、図11bでのシート金属ピース250)が無い場合、2つの磁石240,242の間の磁束交換経路は、エアギャップ241を横断して存在する(回路は、符号244で示すように、他で閉じている)。所定の磁気力での磁束の大きさは、ここでは主に、磁石240,242間のエアギャップの幅および断面に依存する。エアの透磁率は磁束密度に対してリニアであるため、この経路部分での全体磁束移送の挙動はリニアである。エアギャップ磁気回路の磁気抵抗は、磁束移送エリアの幾何形状およびギャップ中の材料の透磁率に依存している。これは、エアとは異なる物質でもよく、理想的には極めて低い比透磁率(エアは約1である)を有するべきであり、いずれにしてもワークピースの比透磁率よりかなり低い。
図11bに示すように、エアより高い透磁率を持つ強磁性ワークピース250が、隣接磁石240,242の対向する極と磁気相互作用した場合、磁石240,242の対向する極の間で追加の磁束経路が作成され、これはエアギャップ241を横断するより低い磁気抵抗を有する。この経路(または回路)を通過する磁束の量は、ワークピース材料の透磁率によって主に支配される(ワークピースが小さな厚さを有する場合)。磁束は、第1(エアギャップ)磁気回路から引き出され、第2(ワークピース)磁気回路へ迂回する。
ワークピースの透磁率は、ワークピースにおいて磁束飽和に達するまでは、最初は極めて高い(即ち、エアの数千倍高い)。第2回路の透磁率は、ワークピース材料に適用可能な関連した非線形B−H磁化曲線のように、飽和に達するまで、徐々に減少することになる(磁束密度が増加する)。そして、第2回路での磁気抵抗がエアギャップ回路と同等かそれより高くなって、エアギャップ回路から「引き出される」追加の磁気エネルギーがなくなる。
図11aと図11bに示すように、無負荷「タンク」回路において、エアギャップを横断する最初の高い値(例えば、0.48テスラ)を有する磁束は、ワークピースが隣接磁石240,242の対向したN極とS極をブリッジ結合すると、分岐するようになる。そして、より低い磁束(例えば、0.11テスラ)がエアギャップ241に残留して、いったんワークピースを横断する迂回回路の飽和が終了する。
実際には、考慮した上記基準を用いて考案される磁石アレイ構成は、強磁性ワークピースと磁気相互作用すると、自己制御の磁界強度を示す磁石装置を提供する。ワークピースの非線形透磁率は、第1磁気回路内でのアクセス入り口において利用可能な磁化力(磁界強度H)を制御し、安定化する目的に寄与する。ここで、入り口を通じてアレイから引き出される磁気エネルギーの全体レベルは、隣接磁石間の距離に反比例することに留意する。
上述した磁石アレイ構成は、上記特許でも記載されているようなスイッチ可能な永久磁石ユニット14,140,240を利用しているが、他のダイポール磁石ユニットも採用可能であることは理解されよう。N−S磁化軸も必ずしも直線でなくてよく、特に、円形アレイ構成の場合、僅かに湾曲していることがある。
(スイッチ可能な)磁石ユニット中の活性磁気材料と相互作用するポールピースの特定の幾何形状もまた、活性磁気材料からワークピースへの所望の磁束移送パターンを達成するのに必要に応じて適合させ変更してもよい。
同様に、磁石アレイが保持されるハウジングの材料および形状は、アレイ構成の正確なレイアウトのとおりに、上述した分野での特定の応用に適合するように選択されることになる。
同様に、図9a、図9c、図10、図11は、磁束経路や磁界幾何形状などの理想化し簡略化した2−Dモデルを図示しており、これらは3−D人工物を基礎としており、多くの他の影響および、開いた(または閉じた)磁気回路が、例えば、不完全な磁気経路などの磁界漏れ等に曝される境界条件によって影響を受けることは、理解されよう。
また、コンピュータモデリングは、図面を作成する際に、幾つかの簡略化と不正確さを導入しており、これらは、一般的原理の説明だけとして見ることになる。
本発明は、主として、磁気リフトおよび結合装置での特定の応用を見出し得る概念を参照して説明したが、磁石アレイは、磁化可能な(強磁性)ワークピースが、これを保持したり、これを移動して装置に確実に付着させるためのこうした装置に取り付けられ、あるいは逆も同様の他の装置に容易に応用できることは理解されよう。
個別のスイッチ可能な磁石ユニットアレイを組み込んだ、本発明の幾つかの態様を具体化する「概念実証(proof of concept)」として用いられる実験ジグの斜視図である。 本発明の幾つかの態様に従って製作される磁石リフト装置の試作品(working model)の写真斜視図である。 図1と図2の装置で採用可能なスイッチ可能な永久磁石ユニットの概略斜視図である。 図1と図2の装置で採用可能な単一の逆極性永久磁石の概略斜視図である。 本発明の幾つかの態様に基づく幾つかの原理を示す単一のスイッチ可能な永久磁石ユニットの概略でかなり簡素化した(側面)図である。 図3の単一のスイッチ可能な永久磁石ユニットの斜視図を示し、ユニットが活性状態で、強磁性材料ワークピースと接触した場合の磁束交換エリアを示す。 本発明の一態様に係る2つのリニア磁石アレイ構成の概略図である。 本発明の幾つかの態様を示す、多重のスイッチ可能な永久磁石ユニットのリニアアレイの概略でかなり簡素化した(側面)図である。 3個の磁石リニアアレイの概略斜視図を表す。 本発明で想定される異なる円形アレイの磁石装置構成の概略底面図であり、図8aのアレイは図2のリフト装置に物理的に埋め込まれる。 本発明で想定される異なる円形アレイの磁石装置構成の概略底面図である。 本発明で想定される異なる円形アレイの磁石装置構成の概略底面図である。 図8aに示す円形アレイ構成において検出可能な磁力線の概略2D(平面)図を表す。 図8bに示す円形アレイ構成において検出可能な磁力線の概略2D(平面)図を表す。 図8cに示す円形アレイ構成において検出可能な磁力線の概略2D(平面)図を表す。 不連続磁石トーラスの磁力線モデルの概略平面図であり、磁束分岐および自己制御の磁界強度に関連した本発明の更なる態様を示す。 図3bのように、リニアアレイに配置され、図8aと図10の磁石アレイ構成に組み込み可能である2つのスイッチ可能な永久磁石ユニットの概略側面図である。 図3bのように、リニアアレイに配置され、図8aと図10の磁石アレイ構成に組み込み可能である2つのスイッチ可能な永久磁石ユニットの概略側面図である。

Claims (16)

  1. 磁束源から強磁性ワークピースへ磁束を移送する方法であって、
    (a)N−S磁化軸を定義する少なくとも1つのN極−S極対をそれぞれ有し、N極−S極対との磁気的連携のために配置された個々の受動ポールピースと関連した複数の磁石が、第1の比透磁率を有する媒体中に配置され、
    該磁石および関連した受動ポールピースはアレイ状に配置され、(i)アレイ内の隣接磁石間および個々の受動ポールピース間で所定距離のギャップが維持されており、(ii)隣接磁石の磁化軸は、隣接磁石が逆極性で互いに向き合うように相互に向かって配向しており、
    こうした配置は、内部磁束経路が隣接磁石の間にある媒体を通過し、磁束アクセス入り口が磁石および隣接磁石の逆極性ポールピースにより、およびその間で定義される第1のアレイ内部磁気回路提供し
    (b)1つ又はそれ以上の磁束アクセス入り口を、媒体の第1の比透磁率より高い第2の比透磁率を有する強磁性体の表面に近接または接触させることによって、アレイ内部磁気回路より低い磁気抵抗を有する少なくとも1つの第2のアレイ外部磁気回路が作成され、
    ワークピースが磁気飽和に近づいて、アレイ外部磁気回路の磁気抵抗がアレイ内部磁気回路の内部磁気抵抗とほぼ等しい場合に、アレイ内部磁気回路からアレイ外部磁気回路への有効磁束移送の限界に到達するようにする方法。
  2. 磁石は、永久磁石ダイポールであり、単一の円形アレイ状に配置され、
    永久磁石ダイポールの磁化軸は、円の中心から個々の永久磁石ダイポールへ延びる半径に対して直に、あるいは前記個々に関連した半径と軸に延びている請求項1記載の方法。
  3. スイッチ可能な永久磁石ユニットが、磁石として採用されており、
    各ユニットが、
    (a)永久磁石の長手軸に沿って対向する軸端面を有する2つの円柱状または円板状の永久磁石であって、対向する軸端面の間にある、永久磁石の直径によって分離された1つのN極−S極対を有するように分極しており、磁石は、永久磁石の長手軸と同軸であるスタック軸に沿って積み重ねられている永久磁石と、
    (b)両方の永久磁石の周囲回りに配置され、スタック軸に沿って間隔があいた対向する軸端面を有する、強磁性の2つの前記受動ポールピースであって、永久磁石は、ポールピース内で前記スタック軸に沿って互いに相対回転のために保持されるようにした磁気ポールピースと、
    (c)該ユニットを、活性状態と非活性状態との間で切り替えるために、永久磁石のうちの1つの選択的回転のために配置されたアクチュエータ手段であって、活性状態では、両方の円柱状または円板状の磁石の磁極がスタック軸と一致しており、永久磁石からの磁束が受動ポールピースを通過して、強い外部磁界が存在しており、非活性状態では、永久磁石の磁束が分流して、存在する外部磁界が弱くまたは無くなるようにしたアクチュエータ手段と、を含む請求項1または2記載の方法。
  4. 自己制御した外部磁界を供給するための磁石装置であって、該磁石装置と相互作用した場合に強磁性体へ磁束を移送するための磁石装置であって、
    (1)複数の磁石を備え、各磁石はN−S磁化軸を定義するN極−S極対を有し、
    (2)複数の受動ポールピースを備え、2つの前記受動ポールピースは、個々の逆極性を持つ磁石によって磁化されるように、各前記N極−S極対と関連付けられ、
    (3)磁石およびそれぞれ関連したポールピースが所定のアレイ構成で取り付けられ非強磁性キャリア構造を備え、所定のアレイ構成は、(a)隣接磁石が、これらの関連したポールピースとともに、相互間に小さなギャップを維持しており、(b)第1の比透磁率を有する媒体が、前記ギャップの全ての内部に少なくとも存在しており、(c)隣接磁石は、相互に向けて配向した個々の磁化軸を備えたアレイ内に配置され、その結果、隣接磁石が逆極性で互いに向かい合い、これにより、界が隣接磁石の対向磁極の間にある前記ギャップの中に延びており、
    (4)動作的には第1の比透磁率より高い第2の比透磁率を有する強磁性体の表面に近接または接触するように配置され、強磁性体とポールピースとの間の磁気相互作用を可能にする面を備え、この面を強磁性体と近接または接触させることは、閉じた磁気回路を生成し、(i)磁束経路が、磁石のN極とS極の間で、関連したポールピースを経由して、強磁性体内に延びており、磁石によって発生した磁束および磁界は、強磁性体内に実質的に閉じ込められており、(ii)他の磁束経路が、隣接磁石のN極およびS極と関連した反対極性ポールピース間の前記ギャップ中にある前記媒体を通って存在するようにした磁石装置。
  5. 媒体は、エア、プラスチック材料、または理想的には低い比透磁率を有する実質的に非強磁性の物質から選択される請求項4記載の磁石装置。
  6. 磁石は、スイッチ可能な永久磁石ユニットを備え、
    各ユニットが、
    (a)永久磁石の長手軸に沿って対向する軸端面を有する2つの円柱状または円板状の永久磁石であって、対向する軸端面の間にある、永久磁石の直径によって分離された1つのN極−S極対を有するように分極しており、磁石は、永久磁石の長手軸と同軸であるスタック軸に沿って積み重ねられている永久磁石と、
    (b)両方の永久磁石の周囲回りに配置され、スタック軸に沿って間隔があいた対向する軸端面を有する、強磁性の2つの前記受動ポールピースであって、永久磁石は、ポールピース内で前記スタック軸に沿って互いに相対回転のために保持されるようにした磁気ポールピースと、
    (c)磁石ユニットを、活性状態と非活性状態との間で切り替えるために、永久磁石のうちの1つの選択的回転のために配置されたアクチュエータであって、活性状態では、(i)両方の円柱状または円板状の磁石の磁極がスタック軸と一致しており、(ii)永久磁石からの磁束が受動ポールピースを通過して、(iii)強い外部磁界がポールピース間に存在しており、非活性状態では、(i)永久磁石の磁束が分流して、存在する外部磁界が弱くまたは無くなるようにしたアクチュエータと、を含む請求項4または5記載の磁石装置。
  7. 該アレイは、1つ又はそれ以上の直線列の前記スイッチ可能な永久磁石ユニットからなり、
    磁石の磁化軸は、活性状態で、列内でほぼ同軸、あるいは列の軸に垂直である請求項6記載の磁石装置。
  8. 該アレイは、1つ又は複数の同心円の前記スイッチ可能な永久磁石ユニットからなり、
    各ユニットの磁石の磁化軸は、活性状態で、円の中心から個々の磁石ユニットへ延びる半径に対してほぼ垂直に、あるいは前記個々に関連した半径とほぼ同軸に延びている請求項6記載の磁石装置。
  9. アレイ内のスイッチ可能な永久磁石ユニット間のギャップまたは間隔は、固定で等しい請求項4〜8のいずれかに記載の磁石装置。
  10. キャリアは、スイッチ可能な永久磁石ユニットの制限された相互の変位を可能にし、個別のスイッチ可能な永久磁石ユニットの距離をアレイ内で最小値と最大値の間で変化させ、再固定することが可能なように考案されている請求項4〜8のいずれかに記載の磁石装置。
  11. アレイ内の隣接するスイッチ可能な永久磁石ユニットの極性は、活性状態で、互いに逆であり、N−Sダイポールが他のN−Sダイポールに続くようになっている請求項4〜10のいずれかに記載の磁石装置。
  12. スイッチ可能な永久磁石ユニットは、単一の円形アレイ状に配置され、
    各ユニットの磁石の磁気軸は、活性状態で、円の中心から個別の磁石ユニットへ延びる半径とほぼ同軸に延びており、
    スイッチ可能な永久磁石ユニットは、N−Sダイポールが円時計回りにS−Nダイポールに続くように交互の構成で配置されている請求項8記載の磁石装置。
  13. 永久磁石リフトまたは結合装置であって、
    (a)動作的には強磁性のシート状ワークピースと係合するように配置された結合面を備えたハウジングと、
    (b)ハウジング内に結合面で搭載され、ワークピースをリフト装置に磁気的に取り付けるように考案された複数のスイッチ可能な永久磁石ユニットとを備え、各ユニットが、(i)永久磁石の長手軸に沿って対向する軸端面を有する2つの円柱状または円板状の永久磁石であって、対向する軸端面の間にある、永久磁石の直径によって分離された1つのN極−S極対を有するように分極しており、磁石は、永久磁石の長手軸と同軸であるスタック軸に沿って積み重ねられている永久磁石と、(ii)積み重ねられた永久磁石の周囲配置され、スタック軸に沿って間隔があいた軸端面を有するつの強磁性ポールピースと、(iii)ポールピース内で前記スタック軸に沿って互いに相対回転のために保持された磁石と、(iv)該ユニットを、活性状態と非活性状態との間で切り替えるために、永久磁石のうちの1つの選択的回転のために配置されたアクチュエータ手段であって、活性状態では、両方の磁石のN極およびS極がスタック軸に沿って同じ方向に整列、配向しており、両方の永久磁石からの磁束がポールピースを通過して、強い外部磁界がポールピース間に存在しており、非活性状態では、両方の永久磁石からの磁束が分流してポールピースおよび磁石自体の内部に閉じ込められ、結合面に存在する外部磁界が弱くまたは無くなるようにしたアクチュエータ手段とを有し、
    該スイッチ可能な永久磁石ユニットは、アレイ構成に配置され、(a)ユニットの永久磁石1つ及び/又は各ユニットのポールピースは、これらの軸端面の1つがコンタクト面に接近またはそこにあるように配置され、(b)個別ユニットは、互いに所定のギャップを伴って配置され(c)ユニットの活性状態においてアレイ内の隣接ユニットが、互いに逆のN極−S極で面し、磁界が隣接ユニット間に存在して、磁束交換が隣接ユニット間のギャップを横切って生ずるようにした、永久磁石リフトまたは結合装置。
  14. ポールピースは、永久磁石のスタック軸に垂直な断面において、永久磁石の周囲にある壁厚を、両方の永久磁石の一方または両方のN−S極の境界に垂直に引いた半径rに沿った磁気量分布に関連付ける壁厚を有する請求項13記載の永久磁石リフトまたは結合装置。
  15. 磁石ユニットは、磁石ユニットの活性状態においてN−S極軸を有し、磁石ユニットは、共通中心回りに円形アレイ状に配置され、
    個別磁石ユニットは、個々のN−S極軸とともに配置され、これらの軸が、(a)共通中心点に向かって放射状に延びている、あるいは(b)個々の磁石ユニットのスタック軸と交わる円のほぼ接線方向に延びており、
    配置は、隣接磁石ユニットが反対の極性で互いに向き合っているようにした請求項13または14記載の永久磁石リフトまたは結合装置。
  16. アレイ状の磁石は、複数の磁束アクセス入り口を提供するように配置され、これにより第1グループの前記アクセス入り口は、個々の分離した磁石と関連したポールピースの間にあって第1(順方向)磁束方向を備え、第2グループの前記アクセス入り口は、隣接磁石の逆極性ポールピースの間にあって第1方向とは反対の第2磁束方向を備え、その結果、磁石アレイとの磁気相互作用の際、強磁性ワークピース内に均一な磁束方向が存在していない請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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