JP6712127B2 - 剥離治具及び剥離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性体ワーク例えば積層された鋼板の剥離治具及びこれを用いた剥離装置に関する。
複数枚の磁性体ワーク、例えば鋼板が積層された積層体から、剥離治具により鋼板を一枚ずつ分離させた後、リフトマグネット、ホルダー、バキューム等の取り出し装置を用いて最上層の1枚のみを取り出す剥離装置が用いられる。剥離治具は、対向する積層体に剥離治具に発生した磁極と反対の磁極を誘起することで、鋼板間には同一磁極が誘起され反発力が作用して積層する鋼板どうしに鋼板間に間隔を発生させるようになっている。この場合、剥離治具に備える着磁方式としては、永久磁石方式と電磁石方式とこれらを併用した永電磁方式がある。
本件出願人らは、永電磁方式を用いて、最上層の鋼板と次層の鋼板とを分離する磁力とそれ以下の層を分離する磁力の大きさを変化させて分離を確実に行う剥離治具並びに、浮揚状態の積層体から剥離治具を遠ざけるように移動させる剥離装置を提案した(特許文献1参照)。
特開2009−84025号公報
上述した剥離治具の分離能力を高めるためには、磁力の大きなヨーク内に内蔵する永久磁石をより大きくしかも密に配置する必要があり、電磁石により多くのコイルを巻く必要がある。しかしながら、分離能力を強めるために、剥離治具と積層鋼板との磁気吸着力を強めることは、最上層の鋼板を取り出す際に大きな負担を強いられる。
例えば、剥離治具に内蔵した永久磁石を積層された鋼板から離間させる必要が生じ、剥離治具をシリンダ等の装置を用いて移動させる必要が生じる。このとき離間させる距離やシリンダの能力によっては、大掛かりな装置(エアーユニットや油圧ユニットなど)が必要になる。
また、積層鋼板を分離している間は、剥離治具に鋼板の積層方向及びヨークの奥行方向に複数内蔵した電磁石のコイルへ通電し続ける必要があり、大きな消費電力を要する。また、大きな消費電力を要するためコイルの発熱量が増えて分離能力が低下し、分離動作が不安定になるおそれがあった。また、コイルの巻き数を増やすと、コアとなる磁極作用面の面積を大きくできない制約が生じる。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、永電磁ユニットに備えた電磁石への通電方向を切り替えるだけで積層された磁性体ワークを同一磁極に着磁して分離させ或いは消磁して積層状態に戻すことができ、かつ通電非通電を切り替えることで消費電力を削減しかつ発熱を抑えて分離性能を維持した剥離治具及び永電磁ユニットを磁性体ヨーク内に高さ方向に複数段配置して必要な範囲の永電磁ユニットに通電するだけで磁性体ワークを分離することができる剥離治具を提供すること、並びにいずれかの剥離治具を用いて、装置の小型化、構造の簡素化、省エネルギー化を促進できる剥離装置を提供することにある。
以下に述べるいくつかの実施形態に関する開示は、少なくとも次の構成を備える。
前面が開放された筐体状の磁性体ヨークと、前記磁性体ヨークの側面部に囲まれた底面部内に配置され、予め着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化する可逆磁石が用いられる第一の永久磁石がコアとして前記底面部に当接して設けられた電磁石と、前記第一の永久磁石の前方端部に当接して配置され、磁束作用面が形成される前面ヨークと、前記前面ヨークの側面部を囲んで配置され、内外周をN極若しくはS極のいずれか同磁極になるように着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化せず前記第一の永久磁石より保持力の大きい不可逆磁石が用いられる第二の永久磁石と、を有する永電磁ユニットを備え、前記電磁石に通電前の前記第一の永久磁石の前方側の着磁極と前記第二の永久磁石の内周側の着磁極が反対の極性となるように配置され、前記磁性体ヨークの開口部を正面視して前記永電磁ユニットが前記前面ヨークどうし空隙を介して複数段に配置されており、各第一の永久磁石の前方端の着磁極が高さ方向でN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されており、前記電磁石へ通電することにより、当該電磁石に発生した磁束及び前記第二の永久磁石から発生した磁束が前記前面ヨークの磁束作用面から重畳して作用する着磁モードと、前記電磁石への通電方向を反転させて前記前面ヨークから作用する磁束を弱めた消磁モードとで切り替えられることを特徴とする。
上記構成によれば、電磁石への通電方向を切り替えるだけで、剥離治具を着磁モードと消磁モードとで切り替えることができる。即ち、着磁モードで前面ヨークの磁束作用面から生じる磁束を増やして磁性体ワークを効率良く同磁極に着磁させて分離することができ、消磁モードでは磁束作用面から生じる磁束を減らして磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。また、コイルへの通電非通電を切り替えることで消費電力を削減しかつ通電時間を短くすることで発熱を抑えて剥離治具の安定した分離性能を維持することができる。
また、電磁石のコイルへ一方向に通電すると、第一の永久磁石の極性が反転して電磁石及び第二の永久磁石によって形成される各磁気回路において前面ヨーク側が同磁極となるので、前面ヨークの磁束作用面から対向する磁性体ワークに発生する磁束を重畳して作用させることができる。
また、電磁石のコイルへ逆方向に通電すると、第一の永久磁石の極性が反転若しくは無くして磁性体ヨーク若しくは前面ヨークを介して第二の永久磁石との間で閉鎖した磁気回路が形成されるので、磁束作用面から生じる磁束を減らすことができる。
よって、電磁石のコイルへの通電方向を切り替えるだけで、前面ヨークから発生する磁力を強めたり弱めたりすることができる。また、複数段配置された永電磁ユニットのうち任意の高さの永電磁ユニットに通電して、着磁モードで前面ヨークから積層された磁性体ワークに作用する磁束を強めて同磁極に着磁して磁性体ワークを互いに分離させ、消磁モードで第一の永久磁石の極性を反転させて前面ヨークから作用する磁束を弱めて磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。
また剥離治具の他の構成としては、前面が開放された筐体状の磁性体ヨークと、前記磁性体ヨークの側面部に囲まれた底面部内に並んで配置され、予め着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化する可逆磁石が用いられる第一の永久磁石がコアとして前記底面部に当接して設けられた一対の電磁石と、前記第一の永久磁石の前方端部に当接して各々配置され、磁束作用面が形成される一対の前面ヨークと、前記一対の前面ヨークの側面部を各々囲んで配置され、内外周をN極若しくはS極のいずれか同磁極になるように着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化せず前記第一の永久磁石より保持力の大きい不可逆磁石が用いられる第二の永久磁石と、を有する一対の永電磁ユニットを備え、前記一対の永電磁ユニットは、隣り合う前記第一の永久磁石が、着磁極が前方端と後方端とで予め互いに逆の極性となるように配置され、前記磁性体ヨークの底面部内に起立した仕切り壁に仕切られて前記一対の永電磁ユニットが複数組み付けられ、前記磁性体ヨークの開口部を正面視して前記一対の永電磁ユニットが前記前面ヨークどうし空隙を介して複数段に配置されており、前記第一の永久磁石の前方端の着磁極が高さ方向にN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されており、前記電磁石へ通電することにより、当該電磁石に発生した磁束及び前記第二の永久磁石から発生した磁束が前記前面ヨークの磁束作用面から重畳して作用する着磁モードと、前記電磁石への通電方向を反転させて前記前面ヨークから作用する磁束を弱めた消磁モードとで切り替えられることを特徴とする。
この場合には、一対の永電磁ユニットの磁束作用面となる前面ヨークも一対設けられているので磁束作用面の面積が広がり、対向する大型の磁性体ワークに対しても同磁極(N極及びS極)で着磁して分離性能を高めることができる。また、複数段配置された一対の永電磁ユニットのうち任意の高さの一対の永電磁ユニットに通電して、着磁モードで前面ヨークから積層された磁性体ワークに作用する磁束を強めて同磁極に着磁して磁性体ワークどうしを互いに分離させ、消磁モードで第一の永久磁石の極性を反転させて前面ヨークから作用する磁束を弱めて磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。また、一対の永電磁ユニットどうしは、第一の永久磁石の前方端の着磁極が高さ方向にN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されていても、高さ方向に隣接する前面ヨーク間に空隙を設けているため、磁束作用面を部分的に限定することが可能となり、省電力化が図れるうえに積層された磁性体ワークの高さに応じて必要な永電磁ユニットに通電して磁性体ワークを分離することができる。
剥離装置においては、積載台に積載された磁性材料からなる複数の鋼板が積層された積層鋼板の一側面に前面ヨークを対向させて配置した前述の剥離治具と、前記剥離治具により分離された最上層の鋼板を吸着保持するピックアップヘッドを支持するピックアップアームと、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、電磁石のコイルに通電方向を切り替えて通電するだけで、前面ヨークに対向する積層鋼板を互いに分離させたり、積層状態に戻したりすることができる。よって、装置構成を大掛かりにすることなく小型化を図ることができる。また、電磁石のコイルへの通電時間を短くすることにより、消費電力を省いて発熱による分離能力の低下を防ぐことができる。
特に、複数段配置された単極若しくは双極の永電磁ユニットのうち任意の高さの永電磁ユニットに通電して、着磁若しくは消磁の切り換えを行う場合には、前面ヨークからの磁束作用面を部分的に限定することが可能となり、省電力化が図れるうえに積層された磁性体ワークのリフト動作も必ずしも必要としないため、装置構成を簡素化することができる。
上述した剥離治具を用いれば、電磁石への通電方向を切り替えることで磁束作用面から生じる磁束増やして磁性体ワークを効率良く着磁させ或いは消磁させ、かつコイルへの通電非通電を切り替えることで消費電力を削減しかつ発熱を抑えて分離性能を維持することができる。
また、単極若しくは双極の永電磁ユニットが、磁性体ヨーク内に複数段にわたって配置され、第一の永久磁石の前方側の着磁極は、高さ方向にN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されていると、必要な範囲の永電磁ユニットに通電するだけで磁性体ワークを分離させたり積層させたりすることができる。
いずれかの剥離治具を用いた剥離装置においては、装置構成を大掛かりにすることなく、積層鋼板の着磁若しくは消磁の切り換えを行って鋼板を分離させたり積層状態に戻したりすることができる。また、コイルへの通電時間を短くすることにより、消費電力を省いて発熱による分離能力の低下を防ぐことができる。
従って、剥離装置の小型化、簡素化、省エネルギー化を促進することができる。
単極構造の永電磁ユニットからなる剥離治具の正面図、水平断面図、垂直断面図並びに通電非通電により形成される磁気回路を示す説明図である。 図1の単極構造の永電磁ユニットを複数段設けた剥離治具の正面図、水平断面図、垂直断面図である。 図2の剥離治具の変形例を示す正面図、水平断面図、垂直断面図である。 双極構造の永電磁ユニットからなる剥離治具の正面図、水平断面図、垂直断面図である。 図4の双極構造の永電磁ユニットにおいて通電非通電により形成される磁気回路の説明図である。 図4の双極構造の永電磁ユニットを複数段設けた剥離治具の正面図、水平断面図、垂直断面図である。 図6の剥離治具の変形例を示す正面図、水平断面図、垂直断面図である。 図6の剥離治具の変形例を示す正面図、水平断面図、垂直断面図である。 剥離装置の説明図である。 図9の剥離装置による剥離動作を示す概念図である。
以下、本発明に係る剥離治具及び剥離装置の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
先ず、剥離治具の構成について図1乃至図6を参照して説明する。図1に示す単極構造の剥離治具1について説明する。図1(C)において、側面部2bに囲まれた底面部2aを有し、前面が開放されたケース状(筐体状)の磁性体ヨーク2(例えば軟鉄材等)が用いられる。この磁性体ヨーク2の底面部2aには電磁石3が配置されている。電磁石3は、磁極コアとしての第一の永久磁石4にコイル3bが巻かれている。
第一の永久磁石4としては、例えば鋳造磁石(アルニコ磁石など)が好適に用いられる。この第一の永久磁石4は、予め所定の向き(例えば前方端がS極、後方端がN極)に着磁されているが、コイル3bへの通電方向を変えると、極性が反転する可逆磁石である。第一の永久磁石4の前方端部は、前面ヨーク5と当接し、後方端部は磁性体ヨーク2の底面部2aと当接している。前面ヨーク5は、コイル3bより前方で第一の永久磁石4の前方端部と当接して配置されている。前面ヨーク5は磁性体(例えば軟鉄材等)が用いられる。
また、図1(A)に示すように、第一の永久磁石4の前面に配置された前面ヨーク5の四方の側面部には第二の永久磁石6が磁気的吸引力により各々吸着して前面ヨーク5を囲んで配置されている。この第二の永久磁石6は、内外周を夫々N極若しくはS極のいずれか同磁極になるように着磁されている(例えば内周側がN極であれば外周側がS極、内周側がS極であれば外周側がN極:図1(D)参照)。また、第二の永久磁石6は、第一の永久磁石4の前方端(前面側)の着磁極(例えばS極)と内周側の着磁極(例えばN極)が反対の極性となるように設けられている(図1(D)参照)。第二の永久磁石6としては、例えば希土類磁石(ネオジム磁石、ボンド磁石など)、フェライト磁石等が好適に用いられる。この第二の永久磁石6は、予め着磁されているが、コイル3bへの通電方向が変わっても、極性が反転することのない不可逆磁石である。第二の永久磁石6の保磁力は第一の永久磁石4の保磁力より大きなものが用いられている。以下、電磁石3とその前面に設けられた前面ヨーク5及びその側面部に設けられた第二の永久磁石6を磁性体ヨーク2内に収容したものを永電磁ユニット10という。
また、磁性体ヨーク2の前面側の開口端には、非磁性体(アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、樹脂等)のケーシング7によって覆われている。ケーシング7は、磁性体ヨーク2の側壁外面にビス止めして組み付けられる。また、図1(B)に示すように、ケーシング7の前面には、2本のレール8が高さ方向に設けられている。このレール8は非磁性体であり、後述する磁性体ワークの積層面(側面部)に剥離治具1を対向配置する際のスペーサとして用いられる。また、磁性体ヨーク2の底面部2aには、コイル3bに給電するための電源コード引出し用ターミナル9が設けられている。この電源コード引出し用ターミナル9は、磁性体ヨーク2の底面部2aに限らず、底面部2aから四方に起立形成された側面部2bのいずれかに設けられていてもよい。
以上のように形成された剥離治具1には、例えば図1(D)の破線に示すように通電前の永電磁ユニット10には、閉鎖磁気回路11が形成される。即ち、予め前方端が例えばS極に後方端がN極に着磁された第一の永久磁石4と、内周側がN極に着磁され外周側がS極に着磁された第二の永久磁石6とが、磁性体ヨーク2若しくは前面ヨーク5を介して直列に繋がった閉鎖磁気回路11が形成される。
永電磁ユニット10の電磁石3に通電することにより、図1(E)に示すように前面ヨーク5の磁束作用面が同磁極(例えばN極)に着磁され、破線に示すように第二の永久磁石6からの発生した磁束に基づく磁気回路12及び第一の永久磁石4から発生した磁束(電磁石3のコイル3bに発生した磁束)による磁気回路13が前面ヨーク5の磁束作用面から重畳して作用する(着磁モード)。
また、電磁石3への通電方向を反転させると、第一の永久磁石4の磁極が反転して図1(D)に示す通電前の閉鎖磁気回路11が形成され、前面ヨーク5から作用する磁束を弱める(消磁モード)。この着磁モードと消磁モードとは、図示しないコントローラからのスイッチ操作により行うことができる。
上記構成によれば、電磁石3のコイル3bへの通電方向を切り替えることで、前面ヨーク5の磁束作用面から生じる磁束を増やして磁性体ワークを効率良く同磁極に着磁させて分離することができ或いは磁束作用面が生じる磁束を減らして消磁させて磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。また、電磁石3への通電非通電を切り替えることで消費電力を削減しかつ通電時間を短くすることで発熱を抑えて剥離治具1の安定した分離性能を維持することができる。また、電磁石3のコイル3bへの通電方向を切り替えるだけで、前面ヨーク5に発生する磁力を強めたり弱めたりすることができる。
図2(A)〜(C)は、図1の単極構造の永電磁ユニット10を複数段(例えば3段)設けた剥離治具1の正面図、水平断面図、垂直断面図である。永電磁ユニット10の構成は図1(A)〜(C)と同様である。尚、剥離治具1の正面図(図2(A))において、前面ヨーク5に記載された磁極は、第一の永久磁石4の前方側の着磁極であって、括弧内の表記が通電前(若しくは通電方向を切り替えた場合)の着磁極、括弧の無い表記が通電したときの着磁極を例示している(以下の実施例も同様とする)。尚、着磁極の極性は反対であってもよい。
図2(C)(A)に示すように、永電磁ユニット10が、前面が開放された磁性体ヨーク2内に空隙17を介して高さ方向に隣接する前面ヨーク5どうしがN極若しくはS極のいずれか同磁極(例えばS極)となるように着磁されて複数段(本実施例では3段)にわたって配置されている。各永電磁ユニット10間は、磁性体ヨーク2の底面部2aより前面側に起立形成された仕切り壁2cにより仕切られて組み付けられる。磁性体ヨーク2の底面部2a、側面部2b、仕切り壁2cはいずれも磁路を形成する。また、高さ方向に隣接する前面ヨーク5どうしの間は拡幅部5aが設けられており空隙17が可及的に小さくなるように形成されている。
これにより、複数段配置された永電磁ユニット10のうち任意の高さの永電磁ユニット10に通電して、着磁モードで前面ヨーク5から積層された磁性体ワークに作用する磁束を強めて同磁極(例えばN極)に着磁して磁性体ワークを互いに分離させ、消磁モードで第一の永久磁石4の極性を反転させて前面ヨーク5から作用する磁束を弱めて磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。
図3(A)〜(C)は、図2(A)〜(C)の他例に係る剥離治具1を示す。
図3(C)(A)に示すように、高さ方向に隣接する前面ヨーク5どうしのみならず、最下段及び最上段の前面ヨーク5の下端部及び上端部にも、磁束作用面の面積をかせぐため、外周側に拡幅された拡幅部5aが形成されている。このため、磁性体ヨーク2の底面部2aより前面側に起立する上下一対の側面部2bの高さは若干低くなるように形成されている。これにより、磁性体ワークに高さ方向で作用する磁束作用面の面積を拡大して分離性能を高めている。尚、高さ方向に隣接する一対の永電磁ユニット10どうしは、空隙17によって磁束作用面が磁気的に遮断されているため、他の領域へ影響を及ぼさない。
図4(A)〜(C)は、図1の剥離治具1の他例であり、双極構造の永電磁ユニット10を示している。尚、図1と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。図4(B)において、前面が開放された筐体状の磁性体ヨーク2の底面部2aに、磁極コアとして第一の永久磁石4が当接して設けられた一対の電磁石3が隣接して配置されている。この一対の第一の永久磁石4は、前方端と後方端とで予め互いに逆の極性となるよう(例えば図5(A)において左側は前方端がN極、後方端がS極、右側は前方端がS極、後方端がN極)に各々配置されている。また、一対の永久磁石4は、コイル3bへの通電方向を変えると、極性が反転する可逆磁石である。第一の永久磁石4の前方端部は、前面ヨーク5と各々当接し、後方端部は磁性体ヨーク2(底面部2a)と当接している。一対の前面ヨーク5は、コイル3bより前方に配置され、第一の永久磁石4と各々当接して配置されている。
また、図4(A)に示すように、一対の第一の永久磁石4の前面に配置された前面ヨーク5の側面部を囲んで第二の永久磁石6が配置されている。この第二の永久磁石6は、内外周を夫々N極若しくはS極のいずれか同磁極になるように着磁されている(例えば内周側がN極であれば外周側がS極、内周側がS極であれば外周側がN極:図5(A)参照)。また、第二の永久磁石6は、第一の永久磁石4の前方端(前面側)の着磁極(例えばS極)と内周側の着磁極(例えばN極)が反対の極性となるように設けられている(図5(A)参照)。第二の永久磁石6としては、例えば希土類磁石(ネオジム磁石など)、フェライト磁石等が好適に用いられる。この第二の永久磁石6は、予め着磁されているが、コイル3bへの通電方向が変わっても、極性が反転することのない不可逆磁石である。第二の永久磁石6の保磁力は第一の永久磁石4の保磁力より大きなものが用いられている。
また、磁性体ヨーク2の前面側の開口端には、非磁性体(アルミニウム、ステンレススチール、真鍮、樹脂等)のケーシング7によって覆われている。ケーシング7には、磁性体ヨーク2の側壁外面にビス止めして組み付けられる。また、図4(B)に示すように、ケーシング7の前面には、2本のレール8が高さ方向に設けられている。また、磁性体ヨーク2の後面側には、コイル3bに給電するための電源コード引出し用ターミナル9が設けられている点も図1と同様である。
図5(A)(B)は、双極構造の永電磁ユニット10に形成される磁気回路を例示している。一対の永電磁ユニット10には、通電前において例えば図5(A)の破線に示すように閉鎖磁気回路14,15が形成される。即ち、左右両側において第一の永久磁石4と第二の永久磁石6とが、磁性体ヨーク2若しくは前面ヨーク5を介して直列につながった閉鎖磁気回路14及び一対の第一の永久磁石4どうしと前方中央部に配置される第二の永久磁石6とが、磁性体ヨーク2若しくは前面ヨーク5を介して直列につながった閉鎖磁気回路15が各々形成される。
一対の永電磁ユニット10の電磁石3に通電することにより、図5(B)に示すように、一対の第一永久磁石4の極性が各々反転(例えば左側の第一永久磁石4の前方端がN極からS極、右側の第一永久磁石4の前方端がS極からN極へ反転)し、一対の前面ヨーク5のうち、左側の前面ヨーク5の磁束作用面が同磁極(例えばS極)に着磁され、右側の前面ヨーク5の磁束作用面が同磁極(例えばN極)に着磁される。
このとき、図5(B)の破線に示すように、中央前方の第二の永久磁石6から発生した磁束により、両側に隣接する前面ヨーク5を介して対向する磁性体ワークとの間で第一の磁気回路16aが形成される。また、一対の第一の永久磁石4から発生した磁束(電磁石3のコイル3bに発生した磁束)により、磁性体ヨーク2若しくは前方ヨーク5を介して対向する磁性体ワークとの間で第二の磁気回路16bが形成される。また、左右両側の第二の永久磁石6から発生した磁束により、磁性体ヨーク2若しくは前面ヨーク5を介して対向する磁性体ワークとの間で第三の磁気回路16cが各々形成される。これらの第一〜第三の磁気回路16a〜16cを形成する磁束が、一対の前面ヨーク5の磁束作用面から重畳して対向する磁性体ワークに作用する(着磁モード)。
また、電磁石3のコイル3bへの通電方向を反転させると、図5(A)に示すように第一の永久磁石4の磁極が反転して通電前と同様の閉鎖磁気回路14,15が形成され、前面ヨーク5から対向する磁性体ワークに作用する磁束を弱める(消磁モード)。この着磁モードと消磁モードとは、図示しないコントローラからのスイッチ操作により行うことができる。
この場合には、一対の永電磁ユニット10の磁束作用面となる前面ヨーク5も一対設けられているので、磁束作用面の面積が広がり、磁束通路が広がるため、大型の磁性体ワーク(鋼板)に対してN極及びS極で着磁して分離性能を高めることができる。
図6(A)〜(C)は、図2の双極構造の永電磁ユニットを複数段(例えば3段)設けた剥離治具の正面図、水平断面図、垂直断面図である。図6(B)に示す一対の永電磁ユニット10の構成は図4(B)と同様である。
図6(C)(A)に示すように、一対の永電磁ユニット10が、前面が開放された磁性体ヨーク2内に、高さ方向に隣接する前面ヨーク5間に空隙17を設けて複数段にわたって配置されている。一対の永電磁ユニット10どうしは、第一の永久磁石4の前方端の着磁極が、高さ方向にN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されている。本実施例では、図6(A)に示すように向かって左側の永電磁ユニット10の磁極がN極に着磁され、右側の永電磁ユニット10がS極となるように着磁されている。図6(C)に示すように一対の永電磁ユニット10間は、磁性体ヨーク2の底面部2aより前面側に起立形成された仕切り壁2cにより仕切られて組み付けられる。磁性体ヨーク2の底面部2a、側面部2b、仕切り壁2cはいずれも磁路を形成する。また、隣接する前面ヨーク5どうしの間は拡幅部5aが設けられており空隙17は可及的に小さくなるように形成されている。
これにより、複数段配置された一対の永電磁ユニット10のうち任意の高さの一対の永電磁ユニット10に通電して、着磁モードで前面ヨーク5から積層された磁性体ワークに作用する磁束を強めて同磁極に着磁して磁性体ワークを互いに分離させ、消磁モードで第一の永久磁石4の極性を反転させて前面ヨーク5から作用する磁束を弱めて磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。
図7(A)〜(C)は、図6(A)〜(C)の更に他例に係る剥離治具1を示す。
図7(C)(A)に示すように、高さ方向に隣接する前面ヨーク5どうしのみならず、最下段及び最上段の前面ヨーク5の下端部及び上端部にも、磁束作用面の面積をかせぐため、外周側に拡幅された拡幅部5aが形成されている。このため、磁性体ヨーク2の底面部2aより前面側に起立する上下一対の側面部2bの高さは若干低くなるように形成されている。これにより、磁性体ワークに高さ方向で作用する磁束作用面の面積を拡大して分離性能を高めている。尚、高さ方向に隣接する一対の永電磁ユニット10どうしは、空隙17によって磁束作用面が磁気的に遮断されているため、他の領域へ影響を及ぼさない。
図8(A)〜(C)は、図6(A)〜(C)の更なる他例に係る剥離治具1を示す。図8(C)(A)に示すように、各永電磁ユニット10には、前面ヨーク5の四方を囲む位置に第二の永久磁石6を配置しなくてもよい。即ち、前面ヨーク5の周囲で左右方向に対向する側面部に第二の永久磁石6が配置されており、高さ方向に対向する側面部には、第二の永久磁石6は省略されている。また永電磁ユニット10を収納する磁性体ヨーク2には、磁路となる仕切り壁2cは省略されている。
この場合、図8(B)に示すように、前面ヨーク5の前面幅方向(左右方向)に対向配置された第二の永久磁石6の前後方向の厚みを図6(B)に比べて2倍の厚さとしてある。
即ち、前面ヨーク6の四方に第二の永久磁石6を配置した場合と第2の永久磁石6の使用量は変わりがない。これにより、いずれの態様も第二の永久磁石6の使用量は同じになるため、図5(A)(B)で示す非通電時と通電時とで、前面ヨーク5の磁束作用面より作用する磁束量に変わりがない。
以上のように、複数段配置された永電磁ユニット10のうち任意の高さの永電磁ユニット10に通電して、着磁モードで前面ヨーク5から積層された磁性体ワークに作用する磁束を強めて同磁極に着磁して磁性体ワークを互いに分離させ、消磁モードで第一の永久磁石4の極性を反転させて前面ヨーク5から作用する磁束を弱めて磁性体ワークを積層状態に戻すことができる。また、高さ方向に組み付けられる永電磁ユニット10どうしは、空隙17を介して磁性体ヨーク2内に配置されているため、磁束作用面を部分的に限定することが可能となり、省電力化が図れるうえに積層された磁性体ワークの高さに応じて必要な永電磁ユニット10に通電して磁性体ワークを分離することができる。
次に、上述したいずれかの剥離治具1を用いた剥離装置の一例について図9を参照して説明する。磁性体ワークである鋼板18積層された積層体はパレット19(積載台)に積載されている。パレット19は高さを可変に構成されたリフト装置20に支持されている。リフト装置20は、交差するリンク20a,20bの起立角度を変化させることでパレット19の高さ位置を変更することができる。尚、剥離治具1として永電磁ユニット10を高さ方向に複数段に設けた場合には、必ずしもリフト装置20の高さを可変にする必要はない。
リフト装置20の近傍には、ピックアップ装置21が設けられている。装置本体21aの上部には、ピックアップアーム22が設けられている。ピックアップアーム22には、ピックアップヘッド22aが揺動可能に支持されている。ピックアップヘッド22aには、最上層の鋼板18を吸着保持する吸着素子22bが複数箇所に設けられている。吸着素子22bはエア吸着、磁気吸着等様々なものが用いられる。また、装置本体21aの上部には、パレット19に積層された鋼板18に近接して剥離治具1が設けられている。剥離治具1は、磁束作用面となる前面ヨーク5を積層鋼板18の一側面と対向配置されている。剥離治具1は、レール8を介して積層鋼板18の側面と接した状態で、永電磁ユニット10に対して通電制御される。尚、剥離治具1は、積層鋼板18の高さ方向全面にわたって設けられていてもよいし、積層鋼板18の上部側面に対向させて配置してもいずれでもよい。剥離治具1は、単極若しくは双極の永電磁ユニット10に通電方向を切り替えて通電するだけで、パレット19に積載された複数の鋼板18を同磁極に着磁させて分離したり、消磁することで積層状態に戻したりすることができる。
また、図9において、装置本体21aに支持されたピックアップアーム22は、正逆回転動作が可能に支持されている。ピックアップヘッド22aに吸着保持された鋼板18は、ピックアップアーム22を例えば180°若しくは90°回転させて図示しないコンベア等の搬送装置に転載して搬送される。また、鋼板18が転載し終わったパレット19は、パレット搬送装置23により移送される。空のパレット19がパレット搬送装置23により搬送されると、鋼板18を積層した次のパレット19がリフト装置20に移送される。
図10(A)は、一例として双極型の剥離治具1を例示し、パレット19に積載された積層鋼板18に対して剥離治具1に通電した状態を示す。剥離治具1の磁束作用面は、高さ方向(積層方向)に同磁極(N極若しくはS極)に着磁されるため、対向する積層鋼板18は反対の同磁極(S極若しくはN極)が発生する。これにより、積層鋼板18どうしに反発力が作用して互いに分離させることができる。通電方向を切り替えると、積層鋼板18は元の積層状態に戻る。また、永電磁ユニット10を複数段設けた場合には、最も上側のユニットとそれより下方のユニットとでは通電量を段階的に小さくすることで、積層鋼板18どうしの離間量を最上層が大きくそれ以下は段階的に小さくなるようにすることも可能である。
剥離治具1は、図10(A)のように、積層鋼板18の一側面に対向配置してもよいが、図10(B)に示すように積層鋼板18の両側面に対向して配置してもよい。また、剥離治具1は、いずれか一側面若しくは両側面に複数箇所に設けてもよい。更には、図10(C)に示すように、剥離治具1はフレーム27に起立して支持された支柱24に対して高さ方向にスライド可能に嵌め込まれていてもよい。フレーム27には、スライド部材25がスライド可能に嵌め込まれ、スライド部材25によって剥離治具1の高さ方向の位置が調整することができる。スライド部材25にねじ嵌合するねじ26を、支柱24に対して締め上げることで、スライド部材25が所定の高さ位置に固定されるようになっている。
上記構成によれば、単極若しくは双極の永電磁ユニット10に通電方向を切り替えて通電するだけで、パレット19に積載された複数の鋼板18を分離させたり、積層状態に戻したりすることができる。よって、装置構成を大掛かりにすることなく、着磁若しくは消磁の切り換えを行って積層鋼板18を分離させたり積層状態に戻したりすることができる。また、コイル3bへの通電時間を短くすることにより、消費電力を省いて発熱による分離能力の低下を防ぐことができる。
特に、複数段配置された単極若しくは双極の永電磁ユニット10のうち任意の高さの永電磁ユニット10に通電して、着磁若しくは消磁の切り換えを行う場合には、前面ヨーク5からの磁束作用面を部分的に限定することが可能となり、省電力化が図れるうえに積層された磁性体ワークのリフト動作も必ずしも必要としない。
上述した各実施例では、単極型若しくは双極型の永電磁ユニット10を3段重ねた剥離治具1を例示したが、2段であっても4段以上重ねてあってもいずれでもよい。また、磁性体ワークは鋼板18に限らず、鉄板等の他のワークであってもよい。
また、第一の永久磁石4の前方端と後方端の着磁極、第二の永久磁石6の内外周側の着磁極も図示したものに限らず、反対の極性であってもよい。
1 剥離冶具 2 磁性体ヨーク 2a 底面部 2b 側面部 2c 仕切り壁 3 電磁石 3b コイル 4 第一の永久磁石 5 前面ヨーク 5a 拡幅部 6 第二の永久磁石 7 ケーシング 8 レール 9 電源コード引出し用ターミナル 10 永電磁ユニット 11,14,15 閉鎖磁気回路 12,13 磁気回路 16a 第一の磁気回路 16b 第二の磁気回路 16c 第三の磁気回路 17 空隙 18 鋼板 19 パレット 20 リフト装置 20a,20b リンク 21 ピックアップ装置 21a 装置本体 22 ピックアップアーム 22a ピックアップヘッド 22b 吸着素子 23 パレット搬送装置 24 支柱 25 スライド部材 26 ねじ 27 フレーム

Claims (3)

  1. 前面が開放された筐体状の磁性体ヨークと、
    前記磁性体ヨークの側面部に囲まれた底面部内に配置され、予め着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化する可逆磁石が用いられる第一の永久磁石がコアとして前記底面部に当接して設けられた電磁石と、
    前記第一の永久磁石の前方端部に当接して配置され、磁束作用面が形成される前面ヨークと、
    前記前面ヨークの側面部を囲んで配置され、内外周をN極若しくはS極のいずれか同磁極になるように着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化せず前記第一の永久磁石より保持力の大きい不可逆磁石が用いられる第二の永久磁石と、を有する永電磁ユニットを備え、
    前記電磁石に通電前の前記第一の永久磁石の前方側の着磁極と前記第二の永久磁石の内周側の着磁極が反対の極性となるように配置され、前記磁性体ヨークの開口部を正面視して前記永電磁ユニットが前記前面ヨークどうし空隙を介して複数段に配置されており、各第一の永久磁石の前方端の着磁極が高さ方向でN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されており、
    前記電磁石へ通電することにより、当該電磁石に発生した磁束及び前記第二の永久磁石から発生した磁束が前記前面ヨークの磁束作用面から重畳して作用する着磁モードと、前記電磁石への通電方向を反転させて前記前面ヨークから作用する磁束を弱めた消磁モードとで切り替えられることを特徴とする剥離治具。
  2. 前面が開放された筐体状の磁性体ヨークと、
    前記磁性体ヨークの側面部に囲まれた底面部内に並んで配置され、予め着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化する可逆磁石が用いられる第一の永久磁石がコアとして前記底面部に当接して設けられた一対の電磁石と、
    前記第一の永久磁石の前方端部に当接して各々配置され、磁束作用面が形成される一対の前面ヨークと、
    前記一対の前面ヨークの側面部を各々囲んで配置され、内外周をN極若しくはS極のいずれか同磁極になるように着磁され励磁により着磁磁極の極性が変化せず前記第一の永久磁石より保持力の大きい不可逆磁石が用いられる第二の永久磁石と、を有する一対の永電磁ユニットを備え、
    前記一対の永電磁ユニットは、隣り合う前記第一の永久磁石が、着磁極が前方端と後方端とで予め互いに逆の極性となるように配置され、前記磁性体ヨークの底面部内に起立した仕切り壁に仕切られて前記一対の永電磁ユニットが複数組み付けられ、前記磁性体ヨークの開口部を正面視して前記一対の永電磁ユニットが前記前面ヨークどうし空隙を介して複数段に配置されており、前記第一の永久磁石の前方端の着磁極が高さ方向にN極若しくはS極のいずれか同磁極となるように配列されており、
    前記電磁石へ通電することにより、当該電磁石に発生した磁束及び前記第二の永久磁石から発生した磁束が前記前面ヨークの磁束作用面から重畳して作用する着磁モードと、前記電磁石への通電方向を反転させて前記前面ヨークから作用する磁束を弱めた消磁モードとで切り替えられることを特徴とする剥離治具。
  3. 積載台に積載された磁性材料からなる複数の鋼板が積層された積層鋼板の一側面に前面ヨークを対向させて配置した前記請求項1又は請求項2記載の剥離治具と、
    前記剥離治具により分離された最上層の鋼板を吸着保持するピックアップヘッドを支持するピックアップアームと、を備えた剥離装置。
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