JP5595529B2 - 通信システムの時刻同期方法、子局装置、親局装置、制御装置、並びにプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、冗長化された通信回線で接続された通信システムの時刻同期方法、子局装置、親局装置、制御装置、並びにプログラムに関する。
高精度時刻同期プロトコルIEEE(The Institute of Electrical and Electronic Engineers)1588規格では、複数のノードがネットワーク上で時刻情報を交換することにより、ネットワークに接続された複数のノード間で時刻情報を共有することが可能である。このIEEE1588規格に準拠した各ノードは隣接したノードから時刻情報を受信した際に通信経路の伝播遅延を考慮して時刻情報を補正し、時刻情報の伝播遅延による誤差の発生を防ぎ、高精度の同期を実現する。従って、通信経路上の伝播遅延の測定は正確に行われなければならない。
一方、通信経路上の耐障害性を高めるため、ノード間の通信経路を複数の回線で構成した冗長化システムが考えられている。
特開2001−119345号公報は、OLT(Optical Line Terminal:局側終端装置)とスターカプラとの間を冗長化された2本の光ファイバーで接続した光通信システムを開示している(特許文献1)。
国際公開第2008/126162号は、OLTが一定時間ONU(Optical Network Unit:利用者側終端装置)からの上り信号を受信しなかった場合に、使用回線を現用系光ファイバーから予備系の光ファイバーに切り替えるプロテクションシステムを開示している(特許文献2)。
このような従来のプロテクションシステムでは、状況によって通信経路を切り替えてしまう。そのため、時刻同期中に通信経路の切り替えが発生すると、遅延時間が変化し、受信ノードで補正される時刻情報に大きな誤差が生じる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回線切替時の時刻同期精度を高めることが可能な通信システムの時刻同期方法、子局装置、親局装置、制御装置、並びにプログラムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明の時刻同期方法は、現用系の回線と予備系の回線とを含む複数の物理回線を介して、OLT(Optical Line Terminal)とONU(Optical Network Unit)とが接続された第1のネットワークと、前記ONUに接続された第2のネットワークとを備えたプロテクション切替を行う通信システムの時刻同期方法であって、前記OLTが前記ONUへ同期信号を送信し、前記ONUが受信した前記同期信号を用いて自装置のクロックを前記OLTのクロックに同期させるステップと、時刻情報とタイミング情報とが指定された同期指令を前記OLTが前記ONUへ送信するステップと、前記OLTが前記現用系の回線における上り信号の通信障害を検出した場合には、前記現用系の回線に替えて前記予備系の回線を新たな現用系の回線として使用するプロテクション切替を行う切替ステップと、前記ONUが、前記OLTから送信される下り信号に基づいて前記プロテクション切替の切替条件を検出しなかった場合には、前記ONUのクロックと前記タイミング情報に基づいて前記同期指令に含まれる時刻情報を補正して前記第2のネットワークへ送信する同期処理を実行し、前記プロテクション切替を検出または前記OLTから切替通知を受信した場合には前記ONUのクロックと前記タイミング情報との差異による同期誤差を抑制する処理を実行する時刻同期ステップと、を備えたものである。
また、この発明による子局装置は、冗長回線を用いて構成された第1のネットワークを介して親局装置と接続され、前記親局装置と同期を取るための同期信号および第2のネットワークへ転送される時刻情報を有する同期指令を受信する受信器と、前記親局装置から受信した前記同期信号に同期して時刻を計測するクロックと、前記同期指令から前記時刻情報とタイミング情報とを抽出し、前記タイミング情報と前記クロックの出力時刻に基づいて前記時刻情報を補正する同期処理を行うとともに、前記親局装置との通信において前記第1のネットワークにおける回線切替の切替要因を検出または前記親局装置から切替通知を受信した場合には、前記クロックと前記タイミング情報との差異による同期誤差を抑制する制御装置と、前記第2のネットワークに接続され、前記制御装置により補正された前記時刻情報を前記第2のネットワークの同期メッセージとして送信するインタフェース装置と、を備えたものである。
また、この発明による親局装置は、冗長回線を用いて構成された第1のネットワークを介して子局装置に接続された第2のネットワークへ時刻情報を送信する親局装置であって、前記第1のネットワークに接続された複数の送受信器と、前記第1のネットワーク上の送受信タイミングの同期に用いられる同期信号を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信するとともに、前記送受信器で受信される上り信号に基づき前記冗長回線のうちの現用系の回線に障害が発生した場合に、予備系の回線を新たな現用系の回線として使用する回線切替を行う制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第2のネットワークへ送信する時刻情報および前記第1のネットワークにおけるタイミング情報を有する同期指令を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信し、前記回線切替を行った場合には、前記時刻情報を前記新たな現用系の回線の遅延時間で補償する処理を実行することを特徴とするものである。
また、この発明の制御装置は、冗長回線を用いて構成された第1のネットワークを介して親局装置と接続され、前記親局装置と同期を取るための同期信号および第2のネットワークへ転送される時刻情報を有する同期指令を受信する子局装置の制御装置であって、前記同期指令から前記時刻情報とタイミング情報とを抽出し、前記タイミング情報と前記子局装置のローカルクロックの出力時刻に基づいて前記時刻情報を補正する同期処理を行うとともに、前記親局装置との通信において前記第1のネットワークにおける通信障害を検出または前記親局装置から切替を通知する信号を受信した場合には、前記ローカルクロックと前記タイミング情報との差異による同期誤差を抑制する処理を実行することを特徴とするものである。
また、この発明の制御装置の1つは、冗長回線を用いて構成された第1のネットワークに接続された送受信器を介して子局装置に接続された第2のネットワークへ時刻情報を送信する親局装置の制御装置であって、前記第1のネットワーク上の送受信タイミングの同期に用いられる同期信号を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信するとともに、前記送受信器で受信される上り信号に基づき前記冗長回線のうちの現用系の回線に障害が発生した場合に、予備系の回線を新たな現用系の回線として使用する回線切替を行い、前記第2のネットワークへ送信する時刻情報および前記第1のネットワークにおけるタイミング情報を有する同期指令を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信し、前記回線切替を行った場合には、前記時刻情報を前記新たな現用系の回線の遅延時間で補償することを特徴とするものである。
本発明にかかる時刻同期方法、子局装置、親局装置、それらの制御装置、並びにプログラムは、回線切替時の時刻同期精度を高めることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる時刻同期方法、子局装置、親局装置、制御装置、並びにプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、時刻同期を行うグランドマスタ装置GMに、時刻同期のスレーブ装置SLが複数のネットワークで接続された時刻同期システムを示している。グランドマスタ装置GMは、精度の高い時刻情報を定期または不定期で、繰り返しスレーブ装置SLに送信することによりスレーブ装置SLを時刻同期させる装置である。スレーブ装置SLはこの時刻情報を受信し、自装置の時計を受信した時刻情報と第2のネットワーク上の遅延時間に基づき補正し、グランドマスタ装置GM上の時刻と同じ高精度の時刻情報を取得することができる。グランドマスタ装置GMは、IEEE1588のマスタ装置、GPS(Global Positioning System)受信装置など、時刻同期を有する装置であればどのような装置でもよい。
図1は、時刻同期を行うグランドマスタ装置GMに、時刻同期のスレーブ装置SLが複数のネットワークで接続された時刻同期システムを示している。グランドマスタ装置GMは、精度の高い時刻情報を定期または不定期で、繰り返しスレーブ装置SLに送信することによりスレーブ装置SLを時刻同期させる装置である。スレーブ装置SLはこの時刻情報を受信し、自装置の時計を受信した時刻情報と第2のネットワーク上の遅延時間に基づき補正し、グランドマスタ装置GM上の時刻と同じ高精度の時刻情報を取得することができる。グランドマスタ装置GMは、IEEE1588のマスタ装置、GPS(Global Positioning System)受信装置など、時刻同期を有する装置であればどのような装置でもよい。
第1のネットワークは、スレーブ装置SLが接続された第2のネットワークに時刻情報を中継するネットワークであり、親局装置1と子局装置10とを冗長化された複数の回線30-1、30-2を用いて接続する。第1のネットワークの一例は、PON(Passive Optical Network)システムである。第2のネットワークの一例は、IEEE1588ネットワークである。
親局装置1は各子局装置10との間の通信回線の設定を行い、第1のネットワーク上の通信を制御する。親局装置1と子局装置10とは、冗長化された通信回線30-1、30-2により接続されており、図1の通信システムでは、親局装置1からスプリッタ40までが冗長化されている。このような冗長化システムは、PON(Passive Optical Network)システムにおいて、TYPE−Bプロテクションシステムと呼ばれる。親局装置1は、各回線30-1、30-2毎にOLT1-1,1-2を備えており、一方のOLTが現用系の装置として子局装置10と通信をしている間、他方のOLTは予備系の装置となり、現用系の装置で障害が発生するまで待機する。各OLT1-1,1-2は、各回線30-1,30-2に接続された送受信器5とこれを制御する制御装置2とを持つ。
切替器8は、制御装置2からの切替信号に従って制御装置2と外部装置またはネットワークとの接続を切り替える装置である。スプリッタ40は、回線30-1,30-2の信号を分岐させ各回線31に伝送するとともに、各回線31の信号を回線30-1、30-2に伝送する。通信回線30-1、30-2は物理的な経路が異なる例えば光ファイバー等の物理回線であり、この物理回線は論理的な論理リンクを複数収容することが可能である。
子局装置10は、第1のネットワークから送信された時刻情報を第2のネットワークに中継する装置(例えば、ONU)である。
次に、この通信システムの時刻同期動作の概要を説明する。
グランドマスタ装置GMは、時刻情報を同期メッセージ(Syncメッセージ)に格納し、回線29を介して親局装置1へ送信する。親局装置1は、同期メッセージから時刻情報を抽出し、この時刻情報を予め測定していた回線29および第1のネットワークの遅延時間と自己の処理時間で補正して、子局装置10へ送信する。補正された時刻情報は第1のネットワークにおけるローカル時刻情報であるタイムスタンプとともに同期指令(TimeSync)に変換されて親局装置1から送信される。
グランドマスタ装置GMは、時刻情報を同期メッセージ(Syncメッセージ)に格納し、回線29を介して親局装置1へ送信する。親局装置1は、同期メッセージから時刻情報を抽出し、この時刻情報を予め測定していた回線29および第1のネットワークの遅延時間と自己の処理時間で補正して、子局装置10へ送信する。補正された時刻情報は第1のネットワークにおけるローカル時刻情報であるタイムスタンプとともに同期指令(TimeSync)に変換されて親局装置1から送信される。
同期指令を受信した子局装置10は、同期指令のタイムスタンプと自装置のクロック(PONクロック)が示す時刻(タイミング情報)とを比較し、両者の差分に基づいて同期指令の時刻情報を補正する。続いて、子局装置10は補正した時刻情報を第2のネットワークにおける同期メッセージ(Syncメッセージ)に変換しスレーブ装置SLへ送信する。スレーブ装置SLは、同期メッセージを受信すると、同期メッセージから時刻情報を抽出し、この時刻情報を予め計測しておいた第2のネットワークの遅延時間で補正する。スレーブ装置SLは、補正した時刻情報に自装置の時計の時刻を同期させることにより、グランドマスタ装置GMの時刻と同期を取ることができる。
回線切替動作の概要は以下のとおりである。
親局装置1は、冗長化された回線30-1,30-2のうちの一方、例えば回線30-1、を現用系の通信回線として指定し、子局装置10との通信を行う。残りの通信回線は予備系の通信回線、例えば回線30-2、として障害発生に備えて待機状態となる。第1のネットワークでは、親局装置1が現用系の回線30-1を介して子局装置10へタイムスタンプ(タイミング情報)を送信し、ローカルな時刻同期を行っている。子局装置10はタイムスタンプに基づき自装置の自走カウンタ(PONクロック或いはMPCPカウンタ)を周期的に補正し、親局装置1および他の子局装置10との同期をとる。PONシステムにおいてPONクロックが示すタイムスタンプは、子局装置10が送信タイミングを制御するためなどに用いられる。
親局装置1は、冗長化された回線30-1,30-2のうちの一方、例えば回線30-1、を現用系の通信回線として指定し、子局装置10との通信を行う。残りの通信回線は予備系の通信回線、例えば回線30-2、として障害発生に備えて待機状態となる。第1のネットワークでは、親局装置1が現用系の回線30-1を介して子局装置10へタイムスタンプ(タイミング情報)を送信し、ローカルな時刻同期を行っている。子局装置10はタイムスタンプに基づき自装置の自走カウンタ(PONクロック或いはMPCPカウンタ)を周期的に補正し、親局装置1および他の子局装置10との同期をとる。PONシステムにおいてPONクロックが示すタイムスタンプは、子局装置10が送信タイミングを制御するためなどに用いられる。
親局装置1は、受信信号の状態から回線30の障害を監視し、障害が発生した場合に送受信に使用する回線を、現用系の通信回線30-1から予備系の通信回線30-2に切り替える。切替後、回線30-2は新たな現用系の通信回線として使用される。この回線30-2は、通信回線30-1とは異なる伝送遅延特性を持っているため、親局装置1は回線切替の際に、回線30-2を介してタイムスタンプを送信し、各子局装置10との再同期処理を実行する必要がある。
上述のように、子局装置10で実行される同期処理は、回線依存のタイミング情報である子局装置10のローカルクロックに基づいて行われる。そのため、回線切替の前後で、同期指令とタイムスタンプが異なる回線で送信されると、子局装置10で実行される時刻情報の補正に誤差が生じてしまう。
さらに、TYPE−Bプロテクションシステムのように、冗長回線30-1,30-2が共通の回線31に結合して子局装置10へ接続されている場合、子局装置10は受信信号が冗長回線30-1,30-2のうちどちらの回線を通過して到着した信号であるかを区別できない。そのため、切替後の回線30-2経由のタイムスタンプに基づくローカルクロックの変動(タイムスタンプドリフト)と、このローカルクロックの変動に基づく補正の誤差が生じやすくなる。
図2に回線切替に起因する、時刻情報の誤差の発生シーケンスを示す。このシーケンスは、この実施の形態の回線切替時の保護制御を機能させない場合を仮定した、仮想例を示している。まず親局側は、OLT1-1(OLT−A)が現用系の親局装置として動作を開始し、第1のネットワークに接続されている子局装置10(ONU)を捜索し、発見された子局装置10を通信相手として自装置に登録する。この処理の一例は、光アクセスシステムのMPCP(Multi-Point control protocol)ディスカバリーである。
次に、親局装置1は、第1のネットワーク上の伝送遅延時間を測定する。PONシステムは、この遅延時間測定の機能を持っており、OLT1-1は、ONU10に上りの送信帯域を付与するGateメッセージを送信し、その応答信号であるReportメッセージの到達時間に基づいて、往復遅延時間(RTT)を測定する(ステップST11)。Gateメッセージの送受信は、第1のネットワークのローカルな同期処理も兼ねており、ONU10は、Gateメッセージに記載された親局装置1のタイムスタンプ情報X0を用いて自装置のローカルクロックの時刻Sを補正し、自装置のローカルクロックを親局装置1のローカルクロックと同期させる。
グランドマスタ装置GMから時刻情報を指定したSyncメッセージを受信すると、親局装置1(OLT1-1)は、同期処理を実行する(ステップTS12)。この同期処理において、親局装置1はRTTを用いて受信した時刻情報を補正する。親局装置1は補正後の時刻情報ToDX3を自装置のタイムスタンプ情報X3とともにTimeSyncメッセージへ格納し、子局装置10(ONU)へ送信する。ここで、ToDX3は子局装置10においてタイムスタンプがX3を示す時の時刻情報を示している。
子局装置10はTimeSyncメッセージを受信すると、同期処理を実行する(ステップST13)。ただし、子局装置10で実行される同期処理の開始には時間がかかる。開始時間の遅れ(遅延時間Lin)は、同期処理が物理レイヤよりも上位のレイヤで実行されるため、同期処理よりも下位のレイヤの処理時間等により発生する。
子局装置10は、TimeSyncメッセージのタイムスタンプX3と自装置のローカルクロックの示す時刻Sとの差異に基づき時刻情報ToDX3を補正し、現在の正しい時刻を計算する。また、同期処理実行後に第2のネットワークへ時刻情報を送信する際にも、遅延時間Leが発生するため、子局装置10は、そのような遅延時間も考慮して送信用の時刻情報を作成しこれをSyncメッセージに格納する。このようにして作成されたSyncメッセージは第2のネットワークを介して子局装置10からスレーブ装置SLへ送信される。スレーブ装置SLは、受信したSyncメッセージの時刻情報と第2ネットワークの遅延時間に基づいて、自己装置で計測している時刻の修正を行い、自装置のクロックをグランドマスタ装置GMの時刻と同期させる。
次に、第1のネットワークに通信障害が発生して、冗長切替が実行される場合を説明する。タイミングX10で、親局装置1が送信したGateメッセージが回線30-1の障害等で子局装置10で受信されなかったと仮定する。親局装置1は、通信回線の異常を常に監視しており異常を検出すると(ステップST14)、回線30を切り替える冗長切替処理を開始する(ステップST15)。例えば、Gateメッセージに対して子局装置10が応答信号(Report)を返信しない場合、入力信号断(LoS: Loss of signalやLoB:Loss of Burst)の警報を検知する。
図2のタイミングX10では、子局装置10はGateメッセージを受信していないため、Reportメッセージを送信していない。そのため、親局装置1は、子局装置10からのReportメッセージが未受信であることを検出し、回線切替を実施する。なお、障害検出は、回線が一時的に不安定になったり、冗長回線30-1,30-2ではなく支線31に問題が発生するなどの場合があるため、複数回の信号の未受信(LoS,LoB)の検出や1つの子局装置10との通信だけでなく多数の子局または全ての子局との通信に障害が発生した場合に、親局装置1が切替処理を実行するようにすることができる。
切替処理が開始されると親局装置1は、現用系の回線30-1を用いた信号の送信を停止し、予備系の回線30-2を用いた信号の送信を開始する。このとき、OLT1-1はOLT1-2(OLT−B)に対し、切替要求信号を送信し、この要求信号を受信したOLT1-2の制御装置2がOLT1-1の制御装置2の代わりに処理を継続する。処理の継続に必要なパラメータ(このパラメータに時刻情報を含めてもよい)は、予め共有されているか、或いは、切替時にOLT1-1からOLT1-2へ送信される。
切替により処理を開始したOLT1-2は、子局装置10に対して制御メッセージ(ここではGate)を送信し、切り替えられた回線30-2で子局装置10との通信を再開する。Gateメッセージには、新しい回線30-2上で正確な同期を取るためにタイムスタンプがタイミング情報として記録されている。
子局装置10はGateメッセージを受信すると、通常通りタイムスタンプに基づきローカルクロックの修正を行うが、このとき異なる通信経路を経由して受信されたタイムスタンプは、切替前のOLT1-1と同期していた子局装置10のローカルクロックと大きくずれている場合がある(タイムスタンプドリフト)。また、OLT1-2がOLT1-1のタイムスタンプと非同期のタイムスタンプを新たに設定し、このタイムスタンプを送信してきた場合にも同様にタイムスタンプドリフトが発生する。
上述のように、TimeSyncメッセージを用いて送信された時刻情報ToDは、子局装置10のローカルクロックを用いて補正される。そのため、TimeSyncメッセージの受信時点(例えばS=X9)から遅延時間Lin後までの間に、切替処理が行われタイムスタンプドリフトが発生した場合には、同期処理(ステップST21)後の時刻情報に大きな誤差が発生してしまう可能性がある。すなわち、切替後のタイムスタンプx11に従って、切替前のタイムスタンプに基づく時刻情報ToDX9を補正してしまうと、補正後の時刻情報ToDには、タイムスタンプドリフト分の誤差が生じてしまう。
そのため、この実施の形態の同期方法では、図3のステップS17に示すように子局装置10が障害検出を行い、障害ありと判定した場合(すなわち、切替の発生を予測した場合)には、子局装置10は時刻情報の第2のネットワークへの出力を抑制する。図3において図2と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしており、図3のシーケンスは障害検知ST17とホールドオーバーST20以外は、図2のシーケンスと同様のものである。
子局装置10は通信回線31を監視し、受信信号に基づいて回線障害が発生したかを判定する(ステップST17)。例えば、回線障害は受信器において光信号が検出されない、或いは、タイムスタンプドリフトエラーが発生したなどによって行う。タイムスタンプドリフトエラーは、受信信号のタイムスタンプとローカルクロックの差が予め定められたしきい値を超えた場合に、検出されるエラーである。
ONU10は回線障害を検出すると、時刻情報の同期処理を停止或いは、時刻情報の出力を停止するホールドオーバー状態に移行する(ステップST20)。ホールドオーバー状態では、同期指令(TimeSyncメッセージ)を受信したとしても、子局装置10は同期処理を実行せず、(同期処理を行う目的において)以前に修正した時刻をそのまま保持するか、あるいは、時刻情報の第2のネットワークへの出力を停止する。そのため、回線切替後に親局装置1から新たなタイムスタンプを受信し、ローカルクロックが修正されたとしても、この修正に伴う誤差の第2のネットワークへの伝播を抑制することができる。なお、ホールドオーバー状態において、ONU10は回線切替前のローカルクロックを保護し、この保護したローカルクロックを用いて時刻情報の補正を実行するようにすることもできる。
第2のネットワークに接続されたスレーブ装置SLでは、自装置内の計時手段により時刻を図っているため、この計時手段の単位時間当たりの誤差が小さければ、同期メッセージによる計時手段の時刻の補正がスキップされたとしても、大きな問題は発生しない。
親局装置1による回線切替が終了すると(ステップST16)、OLT1-1(OLT−A)による送受信は停止され、OLT1-1が新たな予備系の終端装置として待機状態に移行する。一方、OLT1-2(OLT−B)は、新たな現用系の終端装置として、回線切替前と同様の通信を開始する。子局装置10は、予め定められたホールドオーバー状態の終了条件に従い、ホールドオーバーの処理を終了し、通常どおり時刻情報の第2のネットワークへの送信を再開する。このとき、誤差を含むであろう時刻情報は削除されるか、或いは、補正されて出力される。
ホールドオーバーの終了条件は、誤差発生の抑制効果があればどのような条件を用いても構わないが、例えば下記のようなものがある。
(1)ホールドオーバーの開始から予め定められた時間経過したか否かで判断する。
(2)回線切替の完了を第1のネットワークの受信信号の種別で判断する。
(3)親局装置1にホールドオーバー状態の終了許可を要求し、許可信号の受信の有無で判断する。
(1)ホールドオーバーの開始から予め定められた時間経過したか否かで判断する。
(2)回線切替の完了を第1のネットワークの受信信号の種別で判断する。
(3)親局装置1にホールドオーバー状態の終了許可を要求し、許可信号の受信の有無で判断する。
回線切替後、グランドマスタ装置GMより新たな時刻情報を受信した場合には、親局装置1は上述のように同期指令(TimeSyncメッセージ)を子局装置10へ送信する。子局装置10は同期指令を受信すると、この同期指令に基づいて同期処理を行い、スレーブ装置SLへ同期メッセージを送信する。
以上のように、この実施の形態の通信システムとその時刻同期方法では、回線切替時に子局装置10が回線切替の発生要因を検知してスレーブ装置への時刻情報の出力を停止するため、回線切り替えに伴う予測できない誤差の発生を効果的に抑制することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施形態2として、時刻同期方法を実行するOLT1、ONU10、およびその制御装置の一例を説明する。
図4は、親局装置1として機能する2つのOLT1を示している。図4において図1と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。OLT1-1とOLT1-2(以下、両者を区別しない場合にはOLT1と記す)は同様の内部構成を有しており、片方が現用系、もう一方が予備系として動作する。
次に、この発明の実施形態2として、時刻同期方法を実行するOLT1、ONU10、およびその制御装置の一例を説明する。
図4は、親局装置1として機能する2つのOLT1を示している。図4において図1と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。OLT1-1とOLT1-2(以下、両者を区別しない場合にはOLT1と記す)は同様の内部構成を有しており、片方が現用系、もう一方が予備系として動作する。
各OLT1は、図1の切替器8に接続され、グランドマスタ装置GMとネットワークとの間でNNI(Network Node Interface)の物理インタフェース機能を実現する物理層処理部(PHY)7と、この物理層処理部7で受信した信号を一時的に記憶する送信バッファ4と、送信バッファ4および制御装置2から出力される制御信号、データを光信号へ変換して出力する送信器52とを備える。送受器52から出力された光信号はWDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラ6に送られ、回線30へ送信される。WDMカプラ6は、上りデータと下りデータを波長多重する結合器であり、ONU10から受信した光信号を受信器51へ送る。
受信器51は受信した光信号を電気信号に変換し、受信データとして受信バッファ3に出力する。受信バッファ3はこのデータを一時的に記憶し、物理層処理部7、制御装置2のアクセスに応じて出力する。ローカルクロック9はPONカウンタとも呼ばれ、32ビットの時刻情報を定期的にカウントアップし、第1のネットワークにおける送受信タイミングの基準となるクロックを提供する。タイムスタンプ(TS)挿入部20は、ローカルクロック9からタイムスタンプ(MPCPカウンタ情報)を取得し、Gateメッセージ等に格納してONU10へ送信する。制御装置2はPONプロトコルに基づいてOLT側の送受信処理を制御する制御装置であり、PONプロトコルの制御だけでなく、冗長切替の切替処理やOLT1における時刻情報の同期処理も実行する。
制御装置2は、同期処理に関係して時刻情報抽出部21、時刻タイムスタンプ関連付け処理部22(以下、関連付け処理部)、メッセージ挿入部23という構成を備える。時刻情報抽出部21は、グランドマスタ装置GM等の時刻情報供給源から受信された時刻情報をPHY7の出力信号から抽出し、抽出した時刻情報を関連付け処理部22へ出力する。関連付け処理部22は、ローカルクロック9からタイムスタンプ情報を取得し、任意のタイムスタンプXnの値に対して遅延時間を考慮して時刻情報を補正し、補正した時刻情報ToDXnとタイムスタンプXnをメッセージ挿入部23へ出力する。メッセージ挿入部23は時刻情報ToDXnとタイムスタンプXnをTimeSyncメッセージに格納し、送信器52へ入力される送信信号に挿入する。
一方、切替処理に関して、OLT1は障害検出部24と切替制御部25とを備えている。障害検出部24は、受信器51から出力された受信信号を監視し、入力信号断等の通信障害を検出し、切替制御部25へ送信する。切替制御部25は障害検出部24が出力した検出信号に基づき、回線切り替えが必要な障害が発生した場合に、予備系の切替制御部25と切替器8へ切替信号を出力し、自装置のOLTによる送信の停止処理を行う。予備系として待機していた切替制御部25は、現用系の切替制御部25から切替信号を受信すると、自装置のOLT全体を現用系のOLTとして動作させるために、起動処理を実行する。新たな現用系の処理装置となった制御装置2は、PONプロトコルのパラメータと実行を元の現用系の制御装置2から引き継ぎ、ONU10に対するサービスを継続する。
なお、図4の親局装置1は同じ構成の2つのOLTを備えているが、制御装置2やバッファ等を複数の回線で共用の装置として設け、受信器51,送信器52を回線30-1,30-2毎に設けることもできる。
図5は、この実施の形態のONU10を示した図である。スプリッタ40に接続されたWDMカプラ15は、下りの光信号を受信器142へ出力し、送信器143から入力された光信号を第1のネットワークへ出力する。受信器142は光信号を電気信号に変換し、受信データとして受信バッファ13へ出力する。受信バッファ13はこのデータを一時的に記憶し、物理層処理部16、制御装置11のアクセスに応じて出力する。物理層処理部(PHY)16は、第2のネットワークに対してNNI(Network Node Interface)の物理インタフェース機能を実行する。送信バッファ12はPHY16が出力した受信データを一時的に記憶するバッファであり、記憶されたデータは制御装置11の制御に基づき、制御装置11や送信器143へ出力される。ローカルクロック17はOLT1のローカルクロック9と同期して、ONU10の送受信タイミングの基準となるクロック情報(MPCPカウンタ)を制御装置11へ供給する。
制御装置11は、ONU10におけるPONプロトコルの制御を行う制御装置である。制御装置11のタイムスタンプ(TS)抽出部111は、受信データからOLTが送信したタイムスタンプ情報を抽出し、ローカルクロックを受信したタイムスタンプに同期させる。この第1のネットワーク上のローカルな同期制御により、ONU10は正確な送信タイミングを得ることができるので、自装置の送信信号と他のONU10の送信信号とが衝突することなく、高速な時分割多元アクセス(TDMA)通信を実行することができる。
制御装置11はさらに、同期処理を実行するため、メッセージ抽出部112,時刻情報補正部113、時刻情報挿入部114を備えている。また、制御装置11は障害検出部115と抑制制御部116とにより回線切替が発生した場合でも、回線切替に起因する時刻情報の誤差の伝搬を抑制することができる。
メッセージ抽出部112は、受信データから同期指令(TimeSyncメッセージ)を抽出し、時刻情報ToDXnとタイムスタンプXnを時刻情報補正部113へ出力する。時刻情報補正部113は、受信したタイムスタンプXnと自装置のローカルクロック17から取得した現在の時刻情報S(MPCPカウンタ)との差異に基づき、時刻情報ToDXnを補正し、現在の正確な時刻情報を得る。次に、時刻情報補正部113は自装置の処理遅延等を補償して送信用の時刻情報を作成し、時刻情報挿入部114へ送信する。時刻情報挿入部114は受け取った時刻情報を用いて第2のネットワークにおける同期メッセージ(Syncメッセージ)を作成し、PHY16を介してスレーブ装置SLへ送信する。
ONU10で実行される同期処理は、MPCPレイヤで実行されるローカルクロック17の更新処理よりも上位のレイヤで実行される処理である。そのため、上述のように実施際に同期処理が開始されるまでに時間がかかり、TimeSyncメッセージよりも後から受信したタイムスタンプ値に基づいて、ローカルクロック17の更新が同期処理よりも先に行われるということが起きうる。そのため、ONU10がTimeSyncメッセージ受信後に、切替後の回線を介して新しいタイムスタンプを受信すると、新しいタイムスタンプに基づいて補正された時刻情報には誤差が生じる。1つの誤差要因は、通信経路によって異なる遅延時間であり、また、他の誤差要因は、2つのOLT1-1,1-2がそれぞれローカルクロック9を持っている場合に、両者の有するタイムスタンプ値の差異である。
このような誤差の伝搬を抑制するため、制御装置11は抑制制御部116を持ち、障害検出部115で通信障害を検出した場合に、抑制制御部116がこの検出結果に基づいて時刻情報補正部113の補正情報を停止させ、または時刻情報挿入部114による同期メッセージの送信を停止させる。この抑制処理により、誤差を含んだ時刻情報がスレーブ装置SLへ送信されることを抑制できる。
(1)子局装置の制御詳細
図6は、この実施の形態の子局装置(ONU)10における制御装置の処理を示したフローチャートである。この処理は、ソフトウェアで実現することもできるし、専用回路によるハードウェアを用いて実行することもできる。図6に示された制御は、フレーム処理や送受信タイミングの制御などの下位レイヤの制御と、下位レイヤの通信機能を使って時刻同期を行う上位レイヤの制御に分かれている。下位レイヤはMAC(Media Access Control)、MACコントロールの下位副層であり、上位レイヤはMACコントロールレイヤより上位のOSSP(Organization-Specific Slow Protocol),MD(Media Dependent)レイヤを含んだレイヤである。
図6は、この実施の形態の子局装置(ONU)10における制御装置の処理を示したフローチャートである。この処理は、ソフトウェアで実現することもできるし、専用回路によるハードウェアを用いて実行することもできる。図6に示された制御は、フレーム処理や送受信タイミングの制御などの下位レイヤの制御と、下位レイヤの通信機能を使って時刻同期を行う上位レイヤの制御に分かれている。下位レイヤはMAC(Media Access Control)、MACコントロールの下位副層であり、上位レイヤはMACコントロールレイヤより上位のOSSP(Organization-Specific Slow Protocol),MD(Media Dependent)レイヤを含んだレイヤである。
まず、下位レイヤの制御について説明する。制御装置11は、起動するとディスカバリー処理により初期設定を行い(ステップS1)、ディスカバリー処理等によってOLT1とのリンクを確立し通信を開始する。第1のネットワークを介して到着した信号は、受信処理によって受信され受信バッファに記憶される(ステップS2)。続いて、制御装置11はローカルクロック17の同期処理を行う(ステップS3)。受信信号にタイムスタンプ情報が含まれている場合、制御装置11は受信信号から抽出されたタイムスタンプに合わせて、ローカルクロック17の値を変更する。ローカルクロック17は、32ビットのカウンタ値を周期的(16ns毎)にカウントアップする増加カウンタである。ONU10のローカルクロック17の値は、高精度でOLT1のローカルクロック9と同期していなければならないため、両者のカウント周期の僅かなずれの累積誤差は、このタイムスタンプを用いたローカルクロックの同期処理によって定期/不定期に修正される。
次に、制御装置11は、受信信号に基づいて通信異常の発生を監視する(ステップS4)。通信異常の監視は、障害検出部115が行い、例えば、受信器142で光信号が一定時間検出されない場合に、障害検出部115は第1のネットワークに何らかの異常が発生したと認識し、監視結果としてOptical LoSの異常発生を出力する。通信異常としては、その他にも、MACレベルで未受信を検出した場合のMAC LoSや、受信したタイムスタンプと自装置で計測している時刻(ローカルタイム)情報との差が所定のしきい値以上になった場合に検出されるタイムスタンプドリフトエラー等がある。障害検出部11が検出する通信障害は、冗長切替の原因となる通信障害であり、冗長切替条件に応じて適切な障害検出方法が選択されるべきである。
異常がない場合、制御装置11はステップS7の処理に移行し、異常が検出されるとステップS6の処理に移行する(ステップS5)。ステップS6では、制御装置11は異常の発生をメモリ等に記録する。このとき、異常の発生を即座に上位レイヤに出力するようにしてもよい。図6のフローチャートには記載されていないが、通信異常が発生した場合には、PONプロトコル等で決められた他のエラー制御も行われる。
OLT1からGateメッセージを受信した場合、制御装置11は送信器143を介してReportメッセージを送信する(ステップS7)。Reportメッセージは帯域要求信号であり、送信バッファに蓄積されたデータ量等の要求帯域のパラメータを持っている。また、OLT1がRTTを測定するため、制御装置11はReportメッセージにローカルクロック17から取得された送信時のタイムスタンプの情報を記録し、ReportメッセージをOLT1へ送信する。
次に、制御装置11は受信バッファ13に記憶された受信データからメッセージを抽出し、上位レイヤへ送信する(ステップS8)。このメッセージには同期指令であるTimeSyncが含まれる。また、制御装置11は送信フレームを作成し、上位レイヤから取得した送信データをこの送信フレームに格納する(ステップS9)。この送信データにはSyncメッセージが含まれる。なお、送受信は、第1のネットワークに対する送受信と、第2のネットワークに対する送受信とがあるため、制御装置11はこの両方の送受信をそれぞれのプロトコルとデータフォーマットを用いて実行する。
続いて、制御装置11は作成したフレームを送信し(ステップS10)、通信を継続する場合には(ステップS11の"No")、ステップS2からの送受信処理を継続する。
続いて、上位レイヤによる時刻情報の同期制御について説明する。上位レイヤの制御は、下位レイヤの制御と並列に実行されており、下位レイヤとデータやメッセージの交換を行うことにより、協調した制御が実行される。制御装置11は、下位レイヤの出力から未処理のメッセージを抽出すると(ステップS21)、メッセージが同期指令(TimeSync)であるか否かを判断する(ステップS22)。メッセージが他のメッセージである場合、制御装置11はそのメッセージ種別に応じた動作を行うが(ステップS23)、それがTimeSyncであった場合には、ステップS24以下の同期制御を実行する。
ステップS24において、制御装置11は通信異常が検出されたかを判断する。制御装置11は、いずれの条件にも該当しないと判断したときはステップS25の処理の実行を開始し、ローカルクロック17からタイミング情報S(すなわち現在のタイムスタンプ情報)を取得する。続いて、制御装置11はTimeSyncメッセージの時刻情報ToDX,iを補正する処理を行う(ステップS26)。時刻情報の補正は、タイムスタンプ情報を用いて、時刻情報と遅延時間による現在時刻との差異を補正できるものであればどのような方法を取ってもよい。補正後の時刻情報ToDの一例としては、下記のような計算を用いることができる。
ここで、
modは剰余演算
(16ns)は16ナノ秒
ToDX,i:TimeSyncメッセージの時刻情報
X:TimeSyncメッセージのタイムスタンプ情報
i:クロックスレーブ(ONU)の識別番号
S:ONUのローカルクロックのタイムスタンプ情報
rateRatio:ローカルクロックの時刻周期に対するグランドマスタ装置GMの時刻周期の比
modは剰余演算
(16ns)は16ナノ秒
ToDX,i:TimeSyncメッセージの時刻情報
X:TimeSyncメッセージのタイムスタンプ情報
i:クロックスレーブ(ONU)の識別番号
S:ONUのローカルクロックのタイムスタンプ情報
rateRatio:ローカルクロックの時刻周期に対するグランドマスタ装置GMの時刻周期の比
また、上記の式を用いずに、ローカルクロック17がタイムスタンプXの値を示したときに、ToDX,iを現在の時刻情報として設定することによっても同様に、正確な時刻情報を得ることができる。この場合、OLT1はONU10の受信タイミングより後のタイミングにタイムスタンプXを設定し、時刻情報ToDX,iもこのタイムスタンプXに合わせてタイミングXにおける正確な時刻を示すように計算しなければならない。
次に、制御装置11は補正した時刻情報ToDを処理の遅延時間、第2のネットワークに対する送信処理における内部遅延時間をさらに足して、送信用の時刻情報を作成する(ステップS27)。さらに、制御装置11は第2のネットワークのSyncメッセージを作成し、作成した送信用の時刻情報をこのSyncメッセージに格納する(ステップS28)。作成されたSyncメッセージは下位レイヤに出力され(ステップS29)、ステップS10の送信処理によって第2のネットワークへ送信される。
一方、ステップS24で通信異常が発生したと判断されたときは、制御装置11はTimeSyncメッセージを廃棄し(ステップS31)、ステップS30の処理に移行する。ステップS3における下位レイヤのローカルクロックの補正は、高速かつMPCPのメッセージを受信する毎に頻繁に実行されるため、上位レイヤで時刻同期処理を実行する直前に、ローカルクロックの示すタイムスタンプが回線切替後のタイムスタンプに変更されてしまう可能性がある。制御装置11は冗長切替の発生要因を検出した場合には時刻情報の出力を止めるので、誤った時刻情報がスレーブ装置SLに送信されることを防ぐことができる。
ステップS30において、制御装置11は通信を継続するか否かを判断し、通信を継続する場合には上述の処理を繰り返し実行する。
(2)親局装置の制御詳細
図7は、OLT1の制御装置2が実行する処理を示すフローチャートである。制御装置2は起動すると、自装置の動作が現用系であるか予備系であるかを判断する(ステップS51)。モードが現用系でない場合、ステップS65の処理に移行し、モードの切り替えがあるまで予備系の制御装置2として待機する。
図7は、OLT1の制御装置2が実行する処理を示すフローチャートである。制御装置2は起動すると、自装置の動作が現用系であるか予備系であるかを判断する(ステップS51)。モードが現用系でない場合、ステップS65の処理に移行し、モードの切り替えがあるまで予備系の制御装置2として待機する。
・現用系での動作(通常時)
動作モードが現用系である場合、制御装置2はディスカバリー処理を開始する(ステップS52)。ディスカバリー処理による論理リンクの確立とONU10の登録が完了すると、制御装置2は回線異常の検出を行う(ステップS53)。
動作モードが現用系である場合、制御装置2はディスカバリー処理を開始する(ステップS52)。ディスカバリー処理による論理リンクの確立とONU10の登録が完了すると、制御装置2は回線異常の検出を行う(ステップS53)。
回線異常がない場合、制御装置2はGateメッセージを用いて各ONU10に帯域割当情報を通知し(ステップS54)、各ONU10からReportメッセージを受信する(ステップS55)。次に、制御装置2はReportに含まれるタイムスタンプに基づき、各ONUのRTTを算出し(ステップS56)、Reportの要求帯域情報とRTTに基づき、各ONU10に割当てる送信帯域を決定する(ステップS57)。
制御装置2は、Syncメッセージをグランドマスタ装置GMから受け取っている場合には同期処理を実行し、時間情報ToDXnを計算する(ステップS58)。計算された時間情報ToDXnは、タイムスタンプ情報Xnとともに、同期指令(SyncTimeメッセージ)に格納され、次のデータ送受信の処理で子局装置10へ送信される。
上述の処理と並行して制御装置2は現在の帯域更新周期におけるデータの送受信を行う(ステップS59)。次に、制御装置2はディスカバリー処理が必要かを判断し(ステップS60)、必要ない場合にはステップS53に、必要な場合にはステップS51に戻る。新規に接続されたONU10や、起動したONU10を発見するため、ディスカバリー処理は定期的に実行される。また、OLTをシャットダウンする必要があるときは、ここで処理を終了する。
・現用系での動作(切替動作時)
ステップS53で回線異常を検出した場合には、制御装置2はステップS61の警報出力処理を行う。次に、制御装置2は各ONU10の設定情報を予備系のOLTへ送信する(ステップS62)。なお、設定情報が既に予備系のOLTと共有されている場合には、制御装置2は改めてこの情報を送信しなくともよい。
ステップS53で回線異常を検出した場合には、制御装置2はステップS61の警報出力処理を行う。次に、制御装置2は各ONU10の設定情報を予備系のOLTへ送信する(ステップS62)。なお、設定情報が既に予備系のOLTと共有されている場合には、制御装置2は改めてこの情報を送信しなくともよい。
続いて、制御装置2は回線切替処理(プロテクション切替処理)を実行する(ステップS63)。制御装置2は回線切替を行う際、予備系のOLTへ切替指示信号を送信し、ONU10への制御メッセージの送信を停止する。回線切替処理が終了すると制御装置2は、以降、動作モード情報を「予備系」に書き換え(ステップS64)、ステップS51に戻って、予備系の制御装置2としての動作を開始する。なお、回線異常が回復不能な異常であったり、強制切替時など自装置をシャットダウンする必要があるときは、予備系としての動作に移行せず、自装置のシャットダウンを行って処理を終了する。
・予備系での動作
次に動作モードが予備系であるときの制御装置2の動作を説明する。ステップS65にて、制御装置2は回線切替が必要かを監視し、回線切替が必要となるまで待機する。制御装置2は、現用系のOLTから切替指示信号を受信したときや、現用系のOLTの動作を監視して異常があると判断したときなどに回線切替を実行する。切替を行う際、予備系のOLTの制御装置2は、切替を行うことを通知する信号を現用系のOLTおよび切替器8に送信する。この切替指示信号を受け取った切替器8は、以降、ネットワークとの接続を予備系のOLT側に切り替える。
次に動作モードが予備系であるときの制御装置2の動作を説明する。ステップS65にて、制御装置2は回線切替が必要かを監視し、回線切替が必要となるまで待機する。制御装置2は、現用系のOLTから切替指示信号を受信したときや、現用系のOLTの動作を監視して異常があると判断したときなどに回線切替を実行する。切替を行う際、予備系のOLTの制御装置2は、切替を行うことを通知する信号を現用系のOLTおよび切替器8に送信する。この切替指示信号を受け取った切替器8は、以降、ネットワークとの接続を予備系のOLT側に切り替える。
続いて、制御装置2は現用系のOLTから設定情報を取得し(ステップS66)、この設定情報を用いて各ONU10へタイムスタンプを含むGateメッセージを送信する(ステップS67)。なお、PONプロテクションシステムでは、スプリッタ40がONU10からの上り信号を、現用系および予備系の回線30-1,30-2の双方に中継する。そのため、予備系のOLTの制御装置2は、予備系として動作している場合であってもONU10からの信号を受信することができる。そのため、ステップS65で待機状態にあるときに、上り信号に含まれる設定情報を常に監視して予め設定情報を入手するようにしても構わない。
ホールドオーバー期間中のONU10は、上り信号を送信しないため、Gateに対するReportは送られてこない。従って、制御装置2はReportの受信を待たずに、ホールドオーバー完了を指示する制御メッセージを送信することができる(ステップS68)。なお、1つの制御メッセージでGateとホールドオーバー完了を通知することも可能である。また、同期をとるための制御メッセージはGate以外を使用することも可能である。
ホールドオーバー終了通知を送信した制御装置2は、動作モード情報を現用系に書き換えて、以降、現用系の制御装置2として動作する(ステップS69)。回線切替後に現用系としての動作を開始する場合には、制御装置2は現用系のOLTから引き継いだ設定情報を使用して通信を再開するので、ディスカバリー処理(ステップS52)を省略することができる。そのため、通信の中断時間が短くなる。
ステップS58の同期処理において、制御装置2は時刻情報を下記のように算出する。この時刻情報は複数のONU10のうちのi番目のONUにおいて、ローカルクロックのMPCPカウンタが
[X−(ONU10内の所定の遅延時間)]
を示したときの同期時間である。
[X−(ONU10内の所定の遅延時間)]
を示したときの同期時間である。
ここで、
X: MPCPカウンタ
Todx,0:OLTにおけるMPCPカウンタ+OLT内の所定の遅延時間
RTTi:ONUiに対する往復遅延時間
ndown:ダウンストリームチャネルの光の実効屈折率
nup:アップストリームチャネルの光の実効屈折率
ONU内の所定の遅延時間はonuLatencyFactorと呼ばれ、OLT内の所定の遅延時間とはoltLatencyFactorと呼ばれる。
X: MPCPカウンタ
Todx,0:OLTにおけるMPCPカウンタ+OLT内の所定の遅延時間
RTTi:ONUiに対する往復遅延時間
ndown:ダウンストリームチャネルの光の実効屈折率
nup:アップストリームチャネルの光の実効屈折率
ONU内の所定の遅延時間はonuLatencyFactorと呼ばれ、OLT内の所定の遅延時間とはoltLatencyFactorと呼ばれる。
実施の形態3.
実施の形態2では、子局装置10は、回線切替に伴い時刻同期処理に誤差が生じる可能性がある場合は同期メッセージの出力を抑制する処理を行ったが、次に、子局装置10がローカルクロックの保護を行い、誤差の発生を抑えながら同期処理を実行する実施の形態の形態を説明する。
実施の形態2では、子局装置10は、回線切替に伴い時刻同期処理に誤差が生じる可能性がある場合は同期メッセージの出力を抑制する処理を行ったが、次に、子局装置10がローカルクロックの保護を行い、誤差の発生を抑えながら同期処理を実行する実施の形態の形態を説明する。
図8は実施の形態3の通信システムの時刻同期シーケンスを示している。図8において図2又は図3と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。子局装置(ONU)10は、ステップST17において、通信障害を検出するとステップST20aで一時的にホールドオーバー状態に移行し、回線切替前のローカルクロックを保護する。回線切替後に親局装置(OLT−B)1からタイムスタンプを受信しても、子局装置10は切替前の回線で使用していたローカルクロック情報の計測を継続し、ローカルクロックの更新による同期処理の誤差を防ぐように動作する。
そして、同期処理が開始されると、子局装置10は保護したローカルクロックに基づいて上述と同様に時刻情報ToDを計算する(ステップST19)。保護されたローカルクロックは切替前の親局装置1のローカルクロックに同期しているため、子局装置10は大きな誤差を発生させずに通常通り、正しい時刻情報ToDを第2のネットワークへ送信することができる。
子局装置10はホールドオーバー状態から通常状態に移行すると、ローカルクロックの保護を解除し、回線切替後の親局装置1から送信されたタイムスタンプに基づいたローカルクロックの補正を再開する。
ホールドオーバ条件の終了条件には下記のようなものがあり、いずれを採用することも可能である。
(1)通信異常を検出してから予め定められた期間が終了したか否か
(2)冗長切替の完了
(3)新しいTimeSyncメッセージの受信
ホールドオーバ条件の終了条件には下記のようなものがあり、いずれを採用することも可能である。
(1)通信異常を検出してから予め定められた期間が終了したか否か
(2)冗長切替の完了
(3)新しいTimeSyncメッセージの受信
次に、ローカルクロックを保護する子局装置10の一例として、ONUとその制御装置の例について説明する。図9は2つのローカルクロック17,17bを持つ子局装置10を示している。図9において図5と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。ローカルクロック17bは、回線切替前のローカルクロックを保護するための予備のローカルクロックである。通常時においては、ローカルクロックA17と同様に動作し、制御装置11(のTS抽出部111a)は受信したタイムスタンプを用いてこの予備のローカルクロックB17bを補正する。ホールドオーバ管理部116aは、障害検出部115が障害を検出した場合に、切替器(切替手段)swを制御して、時刻情報補正部113が時刻情報の補正のために使用するローカルクロックを切り替える制御を行う制御手段である。
図10は、このONU10の制御装置の実行する制御を示すフローチャートである。図10において,図6と同一の符号は同一又は相当の処理を表わしている。下位レイヤのタイムスタンプの同期処理は、異常検出したか(或いは保護期間か)、異常検出されていないか(および保護期間でないか)によって異なる。異常が検出されず、保護期間中でもない場合には、制御装置11は受信したタイムスタンプに基づいて、ローカルクロックB17bを補正する、すなわち同期処理を行う(ステップS32)。
この補正は、ローカルクロックA17の補正(ステップS3)と同様であるが、制御装置11はステップS32の補正に当たり、タイムスタンプを受信してから補正が実行されるまでの遅延時間を補償する必要がある。ここで、制御装置11は、ローカルクロックA17のタイムスタンプ値をローカルクロックB17bにセットする方法で、補正を実行してもよい。
一方、異常が出されたか、或いは、保護期間中では、制御装置11はステップS6aの処理で、図6のステップS6と同様に検出した異常を記録し、上位レイヤへ通知する。なお、既に記録済み/通知済みであるものは、改めてそれらを実行する必要はない。そして、保護期間を開始しホールドオーバー状態に移行したことをメモリ等に記憶する。この処理によりホールドオーバー状態においてはローカルクロックB17bのタイムスタンプによる補正がスキップされるので、ローカルクロックB17bは回線切替前にセットされた時刻の計測を継続することができる。従って、切替前のローカルクロックに基づく時刻(MPCPカウンタ)が保護される。
次に、制御装置11は保護期間が終了したかを調べ、終了した場合にはローカルクロックの保護を終了し、ホールドオーバー状態から通常状態に移行する(ステップS33)。この処理によりステップS6aで記憶された保護期間中(或いはホールドオーバー状態)であることを示す情報がクリアされ、制御装置11が次にステップS5aを実行する際には、ステップS32でローカルクロックB17bの同期処理が実行される。なお、保護期間が終了していない場合、ここでは何も処理されない。
なお、ローカルクロックA17は、MPCPに必要なタイミング情報であるため、ホールドオーバー状態中であっても受信したタイムスタンプに基づいて補正される。また、図1に示されるようにONU10は1本の支線31でOLT1と接続されており、幹線側でどちらの回線30-1,30-2を経由しても最後は1本の支線31を経由してタイムスタンプを受信する。ホールドオーバー状態にあるときに、ローカルクロックA17の値が回線切替後に受信したタイムスタンプ情報と大きく異なると、タイムスタンプドリフトエラーの検出条件に当てはまってしまうが、リンクの再設定を回避するために、制御装置11は、ホールドオーバー状態にあるときはタイムスタンプドリフトエラーの検出条件に当てはまっても、非登録状態に移行しないように制御する。
次に上位レイヤの動作を説明する。ステップS24で異常検出があったと判断すると、制御装置11はステップS34の処理を実行する。ステップS34では、制御装置11はローカルクロックA17のタイムスタンプの代わりに、ローカルクロックB17bのタイムスタンプSを取得し、このタイムスタンプSをステップS26における時刻情報の補正に用いる(図9のホールドオーバー管理部116aの制御による切替器swの機能に相当する)。
なお、図10の下位レイヤのステップS32の処理により、ローカルクロックB17bはローカルクロックA17と同期しているため、図11のフローチャートに示されるように、上位レイヤの時刻情報の補正処理(ステップS27)を常にローカルクロックB17bに基づいて行うことも可能である。
以上のように、この実施の形態によれば、回線切替時にローカルクロックが保護され、ロールクロックの変動による時刻情報の補正誤差が効果的に抑制されるため、子局装置10は正確な時刻を第2のネットワークに供給することができる。また、実施の形態2と比べ、この実施の形態の子局装置10は、TimeSyncメッセージを破棄せずに、安定的に時刻同期メッセージを中継することができるという特長を有する。
実施の形態4.
実施の形態3の通信システムでは、回線切替時に切替前のローカルクロックを保護し、この保護したローカルクロックに基づいて時刻情報の補正を行った。次に説明する実施の形態では、子局装置10はどちらの回線系統を経由してタイムスタンプを受信したかを判別し、経由回線に応じた時刻情報の補正を行うことができる。
実施の形態3の通信システムでは、回線切替時に切替前のローカルクロックを保護し、この保護したローカルクロックに基づいて時刻情報の補正を行った。次に説明する実施の形態では、子局装置10はどちらの回線系統を経由してタイムスタンプを受信したかを判別し、経由回線に応じた時刻情報の補正を行うことができる。
図12はこの実施の形態の子局装置(ONU)10を示しており、この図12において図5または図9と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。タイムスタンプ(TS)抽出部111bは、図5のTS抽出部111と同様の機能を有し、さらに受信したタイムスタンプがどちらのOLT1-1,1-2から送られてきたか(どちらの回線30-1,30-2を経由してきたか)を判別し、更新履歴メモリ119に記録する履歴更新機能を有する。
タイムスタンプの送信元は、MPCPDU(Multi-Point Control Protocol Data Unit)信号に含まれるソースアドレスによって判別できる。例えば、GateメッセージはMPCPDUを用いて子局装置10へ送信される。その際、親局装置1のOLT1-1,1-2はディスティネーションアドレスに子局装置10のMACアドレスを、ソースアドレスに自局のMACアドレスをそれぞれ指定し、タイムスタンプとともにMPCPDUにこれらの情報を格納する。ONU10のTS抽出部111bは、タイムスタンプ情報を受信信号から抽出し、ローカルクロック17を補正したときに、MPCPDUのソースアドレスに基づいて、どちらのOLT1-1,1-2から送信されたタイムスタンプに従って補正を行ったかを履歴更新メモリ119に記憶する。
次に、時刻同期のシーケンスについて説明する。図13はこのシーケンスを示し、図13において図3または図8と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。OLT1-1は、同期指令(TimeSync)にソースアドレス(MACアドレス)などのOLTを識別することができる識別子Id、若しくは、回線30-1,30-2を識別することができる識別子を挿入し、ONU10へ送信する。ONU10はこの識別子Idを記憶する。
同期処理の実行を開始する際は、ONU10は履歴更新メモリ119にアクセスし、最新の更新履歴を調べる。ONU10は、この履歴に記録されたIdと同期指令に指定された識別子Idとを比較し(ステップST30)、両者が符合すれば同期処理(ステップST14)を実行する。逆に、ステップST31のように、直前に他のOLT1-2によってタイムスタンプが更新されていた場合、履歴更新メモリ119に記録されている識別子Idは他のOLT1-2のIdになっているため、ONU10は同期指令の識別子Idとの不一致を検出する(ステップST31)。識別子の不一致を検出すると、ONU10はその同期指令に基づく同期処理を抑制し、時刻情報を送信しない(ステップST32)。
図14は本実施の形態における制御装置の処理を示すフローチャートである。図14において、図6または図10と同一の符号は同一又は相当の処理を表わしている。ステップS3aに示されるように、下位レイヤにおいて制御装置11はローカルクロック17の同期を行うとともに、その同期に使用したタイムスタンプの供給元の情報を更新履歴メモリ119に記録する。
一方、上位レイヤでは、ステップS24aにおいて、制御装置11は同期指令の送信元識別子Idと更新履歴メモリに記録されたタイムスタンプの送信元の情報が一致するかどうかを判別し、一致しない場合は当該同期指令(TimeSyncメッセージ)を廃棄する(ステップS31)。一致する場合には、制御装置11は時刻情報の補正を行う(ステップS25)。
このように、この実施の形態では、回線切替に基づいてローカルクロックと同期指令に不整合が起きたか否かを送信元の情報で判別し、不整合が起きた場合には、第2のネットワークへの時刻情報の送出を控えるので、誤差の発生を効果的に抑制することができる。
実施の形態5.
次に、親局装置1から回線切替に伴うタイムスタンプの差異を子局装置10へ通知し、子局装置10がこの差異情報を用いて正しく時刻同期処理を実行することのできる通信システムを説明する。
次に、親局装置1から回線切替に伴うタイムスタンプの差異を子局装置10へ通知し、子局装置10がこの差異情報を用いて正しく時刻同期処理を実行することのできる通信システムを説明する。
図15はこの実施の形態の親局装置1を示している。図15において、図4と同一の符号は同一又は相当の構成を表わしている。図15においては、図4に記載された構成のうち時刻同期に関する機能構成を抜き出して記載し、他の構成を省略しているが、この親局装置1は他の構成も図4と同様に有している。
図15に記載されたOLT1-1,1-2は、自装置のローカルクロック9だけでなく他装置のローカルクロック9のタイムスタンプ情報も取得して、これらの差異情報を生成する時刻タイムスタンプ(TS)関連付け処理部22a(以下、関連付け処理部22aという)を持っている。例えば、OLT1-1が現用系のOLTとして動作しているとき、OLT1-1の関連付け処理部22aはOLT1-1のタイムスタンプts1を取得し、前述のように時刻情報との関連付けをおこなう。この動作だけでなくOLT1-1の関連付け処理部22aはさらにOLT1-2のローカルクロック9からもタイムスタンプ情報ts2を取得し、差異情報(ts2−ts1)を計算し、同期指令(TimeSyncメッセージ)に挿入する。従って、同期指令は、送信元アドレスId、時刻情報X、タイムスタンプts1,および差異情報Dを持ち、子局装置10に対して回線切替時の誤差の修正情報を提供する。
図16は、この実施の形態の通信シーケンスを示す。図16において図13と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。同期処理(ステップST12)の結果、出力されるTimeSyncメッセージには上述4つのパラメータが含まれ、ONU10は差異情報Dを含めて受信したパラメータを記憶する。同期処理を開始するとき、ONU10はTimeSyncメッセージの通信経路を調べ(すなわち、TimeSyncメッセージの送信元が、現在のローカルクロックを修正したタイムスタンプの送信元と同一の送信元であるかを調べ)、送信元が一致している場合には、差異Dを考慮せずに通常通り同期処理を行う(ステップST30)。一方、一致していないときには(ステップST31)、ONU10は差異Dに基づいて同期処理によって生成される時刻情報を補正する(ステップST34)。
このときの補正は以下のように行う。
ここで、
modは剰余演算
(16ns)は16ナノ秒
ToDX,i:TimeSyncメッセージの時刻情報
X:TimeSyncメッセージのタイムスタンプ情報
i:クロックスレーブ(ONU)の識別番号
S:ONUのローカルクロックのタイムスタンプ情報
rateRatio:ローカルクロックの時刻周期に対するグランドマスタ装置GMの時刻周期の比
D:差異情報
modは剰余演算
(16ns)は16ナノ秒
ToDX,i:TimeSyncメッセージの時刻情報
X:TimeSyncメッセージのタイムスタンプ情報
i:クロックスレーブ(ONU)の識別番号
S:ONUのローカルクロックのタイムスタンプ情報
rateRatio:ローカルクロックの時刻周期に対するグランドマスタ装置GMの時刻周期の比
D:差異情報
また、OLT1で生成される差異情報Dは、回線30-1と回線30-2との下り方向の伝送遅延時間の差異を考慮することが望ましい。従って、OLT1-1の関連付け処理部22aが生成する差異情報Dは下記のように計算される。
ここで
ts1:OLT1-1のローカルクロックのタイムスタンプ
ts2:OLT1-2のローカルクロックのタイムスタンプ
RTT1:OLT1-1で計測されたONU10に対する往復遅延時間
RTT2:OLT1-2で計測されたONU10に対する往復遅延時間
ndown:ダウンストリームチャネルの光の実効屈折率
nup:アップストリームチャネルの光の実効屈折率
ts1:OLT1-1のローカルクロックのタイムスタンプ
ts2:OLT1-2のローカルクロックのタイムスタンプ
RTT1:OLT1-1で計測されたONU10に対する往復遅延時間
RTT2:OLT1-2で計測されたONU10に対する往復遅延時間
ndown:ダウンストリームチャネルの光の実効屈折率
nup:アップストリームチャネルの光の実効屈折率
上述の差異情報Dの計算では、回線30-1と回線30-2との下り方向の伝送遅延時間を計算するために、RTTを用い、往復遅延時間に占める下り方向の遅延時間の割合を使って、下り方向の遅延時間を求めている。しかし、ONU10に信号が到達する時点の時間差が補償できるような方法であれば、どのような方法で差異情報Dを算出してもよく、RTTを使うことは必須ではない。
PONシステムでは、プロトコル上、現用系のOLTはRTTを定期的に計測している。一方、待機系のOLTがRTTを測定する方法はいくつかある。第1番目の方法は、待機系のOLTも自らONU10に対して信号を送信して、ONU10から受信した応答信号に基づいてRTTを計算する方法である。また、第2番目の方法は、現用系のOLTが送信したGateメッセージを検出し、その応答信号(Report)を自装置の受信器で受信し、RTTを計算する方法である。Type−Bプロテクションでは、ONU10が送信した信号は、スプリッタ40により両方の冗長回線30-1,30-2に送信されるため、待機系のOLTでもReportを受信することが可能である。なお、RTTを計算するためには、予備系のOLTは現用系のOLTからGateメッセージの送信タイミングと、送信時のタイムスタンプとを入手しなければならない。測定されたRTTの情報は、RTT記憶メモリ27に記憶される。
実施の形態6.
上述の実施の形態では、回線切替要因として、通信障害を検出した場合の通信システムの動作を説明した。次に、回線切替要因として保守のための切替要求を検出する実施の形態について説明する。
上述の実施の形態では、回線切替要因として、通信障害を検出した場合の通信システムの動作を説明した。次に、回線切替要因として保守のための切替要求を検出する実施の形態について説明する。
図17は、この実施の形態6の通信システムを示す構成図である。図17において図1、図4、図15と同一の符号は同一または相当の部分を表している。この通信システムは、親局装置1(OLT1-1,1-2)に親局装置1の監視制御を行う監視制御装置50が接続されている。監視制御装置50は、親局装置1の動作を指示する制御信号を出力して親局装置1を制御するだけでなく、親局装置1から各種の警報やステータス情報を取得して、通信システムの管理者に運転情報を提供する。監視制御装置50は親局装置1が設置される場所に設置されていてもよいし、複数の親局装置1を一か所で集中管理するような場合に、遠隔地にある他の施設に設置されていてもよい。
このOLTの制御装置2は、監視制御装置50から送信される切替指示信号を監視し、切替指示信号を検出した場合には、切替制御部25に対して切替情報を出力する切替指示検出部28を備えている。なお、図17において、OLT1-2の構成の記載が簡略化されているが、OLT1-2の構成はOLT1-1と同様である。
通信回線30-1,30-2の切り替えは、通信障害が検出された場合に限らず、通信システムの保守を行うためにも実行される。上述の実施の形態では、通信障害が発生してから回線切替に伴う同期処理の誤差抑制制御が行われるが、保守作業に伴う回線切替においても誤差抑制制御を行うことが望ましい。保守作業は、特定回線の故障診断を行うため、また、OLT1の基板など一部の機器の修理、交換時などのために行われる。
保守を開始する場合に、システムの管理者等によって、監視制御装置50に切替コマンドが入力されると、監視制御装置50はOLT1-1または/およびOLT1-2に切替指示信号を送信する。この信号の送信は、有線、無線によるどのような通信媒体を介して行われることも可能である。また、監視制御装置50を使わずに保守管理者が親局装置1に信号入力してもよい。この切替指示信号を受信したOLTの切替指示検出部28は、切替制御部25に対して回線切替を指示する。そして、この指示情報を受け取った切替制御部25が上述の実施の形態で説明したような回線切替の処理を開始する。
切替指示検出部28は、また、送信器52を介して子局装置10へ回線切替を行うことを通知する回線切替通知を送信する。この回線切替通知とその後の処理のシーケンスを図18に示す。図18において、図3、図8、図13,または図16と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。親局装置1は切替通知としてHoldover_startメッセージを子局装置10へ送信する(ステップST35)。子局装置10は、この切替通知を受け取ると、通信障害を検出していなくとも切替に備えるためにホールドオーバー状態に移行する。
ホールドオーバー状態では、子局装置10は、例えば、LLID(Logical Link Identification)などの通信を継続するための制御情報を維持し、回線が切り替えられた後も正常に通信を継続できるように、通常時であればリンク断の原因となるような警報検出を抑制する。その一例は、タイムスタンプドリフトエラーである。回線30-1,30-2の切り替えに伴い、Gateメッセージ等に含まれるタイムスタンプ情報が大きく変動しても、子局装置10はホールドオーバー期間中は、回線エラーとしてタイムスタンプドリフトエラーを検出し、リンク断の処理を行わないようにする。
出願人は、このタイムスタンプドリフトエラーの抑制制御に関して、特許協力条約出願(国際出願番号)PCT/JP2010/006863にて特許出願を行った。この抑制制御に関し、この出願に記載された発明を本発明を実施するための形態の内容として引用する。この抑制制御とそのプロトコルを用いて、ホールドオーバー期間中に時刻同期処理の回線切替時における誤差抑制処理を実行すれば、リンク断を抑制して高速な回線切替が実現され、同時に時刻同期処理の誤差も抑制することができる。
ステップST35で送信される切替通知は、複数のONU10に宛てた拡張MPCP(Multi-Point Control Protocol)メッセージを用いたマルチキャスト送信であってもよいし、各ONU10に宛てた拡張OAM(Operation Administration and Maintenance)メッセージを用いたユニキャスト送信であってもよい。切替通知は所定のフレームフォーマットにメッセージ種別を記載した形式で作成される。従って、切替通知の名称は、Holdover_startに限定されるものではない。メッセージの種類は、回線切替を予期できるものや、時刻同期処理の誤差抑制処理タイミングを知ることができるものであれば、どのような種類のものであってもよい。
子局装置10は、切替通知を受信するとホールドオーバー状態に移行し、同期処理の誤差抑制処理を開始する。この誤差抑制処理は、上述実施の形態1〜5で説明されたいずれの処理であってもよい。
なお、オプション機能として、親局装置1は回線切替が終了すると、この終了を拡張MPCPまたは拡張OAM等の制御メッセージによって子局装置10へ通知する。この完了通知(Holdover_complete)を受信すると子局装置10はホールドオーバー状態を終了し通常の状態に戻る。このとき、誤差抑制処理も終了し、通常状態に戻る(ステップST36)。
図19はこの実施の形態の親局装置1の処理を示すフローチャートである。図19において、図7と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。ステップS71において、親局装置1の制御装置2は、監視制御装置50から切替指示を受信していないかをチェックする。そして、切替指示を受信した場合には、制御装置2は回線切替通知であるホールドオーバー開始通知を送信器52を介して送信する(ステップS72)。なお、回線切替通知は、現用系のOLT1-1、予備系のOLT1-2のいずれが送信してもよい。予備系のOLT1-2が送信する場合には、予備系のOLT1-2はステップS72の処理を例えばステップS65とS66の間で実行する。
図20は、子局装置10の処理を示すフローチャートである。図20において図6,図10,または図14と同一の符号は同一又は相当の部分を表わしている。子局装置の制御装置11はステップS73において、受信器142を介して回線切替通知を受信していないか監視し、回線切替通知を受信していた場合には、通信異常の有無にかかわらずステップS6aの処理で保護期間、すなわちホールドオーバー状態の期間に移行する。図20は、図10の下位レイヤの処理を示しているが、上位レイヤの処理も上述の実施の形態と同様に実行される。同期処理に用いるクロックとして、ローカルクロックAを選択するかBを選択するかについては、制御装置11は保護期間(ホールドオーバー状態)であるか否かによって決定する(図10のステップS24)。図6および図14の場合も、図20のステップS32がないことを除いて、同様の処理が行われる。
回線切替通知が拡張MPCPを用いて送信される場合には、制御装置11は下位レイヤから上位レイヤに回線切替通知があったことを通知する。拡張OAMを用いた場合には、拡張OAMがMPCPより上位のレイヤであるため、この通知は自動的に上位レイヤに転送される。下位レイヤは、上位レイヤからこの通知の情報を取得するが、自らこの通知を検出するようにすることも可能である。また、他の変形例として、上位レイヤがローカルクロックB同期等の処理を行うことも可能である。
一般に、通信回線の異常検出は、通信の一時的な問題に過剰に反応しないように、一定の検出期間において複数回以上問題を検出した場合に、はじめて異常が検出されるように設計される。従って、通信異常の検出には一定の時間がかかる。保守作業の際にも、一方のOLTをシャットダウンしてONU10に異常を検出させることも可能であるが、例えば、音声通信などのリアルタイムで通信を行っている場合に、通信の瞬断があるとユーザに提供するサービスの劣化に繋がる。従って、保守作業を行う場合などは、より早く切替を完了することが望ましいが、この実施の形態によれば、子局装置10はより早く回線切替に対応することができ、ネットワーク上のユーザに提供できるサービス品質を向上することができる。
以上、この発明の実施の形態について説明した。この発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の主旨に包含される限り、どのような変形が行われてもよい。例えば、この通信方法が適用される通信システムは、PONシステムである必要はなく。アクティブ素子を用いた光通信システムにも適用することができる。また、光通信に限らず、端末間を電気信号を用いて通信する通信システムに適用することも可能である。
図7に示されたOLTの制御装置2の処理は、実施の形態3〜5にも適用できる。また、OLTの制御装置2(PONプロセッサ)はコンピュータで実行可能なプログラムを用いて処理を実行することが可能であるため、図7および図19の処理はコンピュータプログラムを用いて記述することができる。ONU10の制御装置11においても同様に、図6、図10、図11、図14および図20に記載された処理をコンピュータプログラムを用いて記述することができる。
なお、上述の実施の形態1〜6では、図1に示されるように親局装置2-1、2-2が複数の送受信機5に対応してそれぞれ設けられているが、制御装置2は図21に示されるように1つの装置であってもよい。この場合、制御装置2-1、2-2間の設定情報の受け渡し、および、切替器8は不要になる。
実施の形態では、汎用的な通信システムだけでなく、IEEE802.3への適用例について説明されているが、本発明はこれに限定されず、他のプロトコルを使用する通信システムでも実施可能である。第2のネットワークの時刻同期プロトコルにはIEEE1588や他のプロトコルを用いることができる。また、第1のネットワークの時刻同期プロトコルにはIEEE802.3ASを適用することが想定される。
第1のネットワークの下位レイヤのプロトコルは、ITU−T G.987.3、G.984.3や同様の規格を用いることも可能である。また、子局装置10とスプリッタ40との間の回線を冗長回線で接続することも可能である。
親局装置1は、グランドマスタ装置GMからネットワーク29経由で同期メッセージを受信し、この同期メッセージを第1のネットワークにおける同期指令に変換するだけでなく、自らが起点となって同期指令を出力するようにすることもできる。時刻情報の取得源は例えば,GPS受信装置から精密な時刻情報を取得するなど、時刻情報の入手源は特定のものに限定されない。
この発明は、通信回線を冗長化した通信システムの時刻同期に適している。
1 親局装置
2,11 制御装置
3,13 受信バッファ
4,12 送信バッファ
5,14 送受信機
6,15 WDMカプラ
7,16 PHY
10 子局装置
30−1,30−2 通信回線
31 加入者線(回線,支線)
40 スプリッタ
51,142 受信器
52,143 送信器
GM グランドマスタ装置
SL スレーブ装置
2,11 制御装置
3,13 受信バッファ
4,12 送信バッファ
5,14 送受信機
6,15 WDMカプラ
7,16 PHY
10 子局装置
30−1,30−2 通信回線
31 加入者線(回線,支線)
40 スプリッタ
51,142 受信器
52,143 送信器
GM グランドマスタ装置
SL スレーブ装置
Claims (21)
- 現用系の回線と予備系の回線とを含む複数の物理回線を介して、OLT(Optical Line Terminal)とONU(Optical Network Unit)とが接続された第1のネットワークと、前記ONUに接続された第2のネットワークとを備えたプロテクション切替を行う通信システムの時刻同期方法であって、
前記OLTが前記ONUへ自装置の時刻情報である同期信号を送信し、前記ONUが受信した前記同期信号を用いて自装置のクロックを前記OLTのクロックに同期させるステップと、
時刻情報とタイミング情報とが指定された同期指令を前記OLTが前記ONUへ送信するステップと、
前記OLTが前記現用系の回線における上り信号の通信障害を検出した場合には、前記現用系の回線に替えて前記予備系の回線を新たな現用系の回線として使用するプロテクション切替を行う切替ステップと、
前記ONUが、前記OLTから送信される下り信号に基づいて前記プロテクション切替の切替条件を検出しなかった場合には、前記ONUのクロックと前記タイミング情報に基づいて前記同期指令に含まれる時刻情報を補正して前記第2のネットワークへ送信する同期処理を実行し、前記プロテクション切替の切替条件を検出または前記OLTから切替通知を受信した場合には前記ONUのクロックと前記タイミング情報との差異による同期誤差を抑制する処理を実行する時刻同期ステップと、
を備えた通信システムの時刻同期方法。 - 前記時刻同期ステップにおいて、前記ONUは前記プロテクション切替前のクロックを前記プロテクション切替後の前記同期信号による同期から保護することを特徴とする請求項1に記載の時刻同期方法。
- 前記時刻同期ステップにおいて、前記ONUは、前記プロテクション切替の切替条件を検出した場合には、前記プロテクション切替前に受信した前記同期指令に基づいた前記同期処理後の時刻情報の出力を抑制することを特徴とする請求項1に記載の時刻同期方法。
- 前記時刻同期ステップにおいて、前記ONUは、前記同期信号の送信元の情報に基づいて、前記時刻情報の出力の抑制を決定することを特徴とする請求項3に記載の時刻同期方法。
- 前記時刻同期ステップにおいて、前記ONUは、前記プロテクション切替によって発生する前記同期信号の誤差情報に基づいて、前記時刻情報を補正することを特徴とする請求項1に記載の時刻同期方法。
- 冗長回線を用いて構成された第1のネットワークを介して親局装置と接続され、前記親局装置と同期を取るための同期信号として、前記親局装置の時刻情報を受信するとともに、第2のネットワークへ転送される時刻情報を有する同期指令を受信する受信器と、
前記親局装置から受信した前記同期信号に同期して時刻を計測するクロックと、
前記同期指令から前記時刻情報とタイミング情報とを抽出し、前記タイミング情報と前記クロックの出力時刻に基づいて前記時刻情報を補正する同期処理を行うとともに、前記親局装置との通信において前記第1のネットワークにおける回線切替の発生要因を検出または前記親局装置から切替通知を受信した場合には、前記クロックと前記タイミング情報との差異による同期誤差を抑制する処理を実行する制御装置と、
前記第2のネットワークに接続され、前記制御装置により補正された前記時刻情報を前記第2のネットワークの同期メッセージとして送信するインタフェース装置と、
を備えたことを特徴とする子局装置。 - 前記回線切替前の前記同期信号に基づく時刻を前記回線切替後も継続して計測する他のクロックを備えたことを特徴とする請求項6に記載の子局装置。
- 前記制御装置は、前記回線切替を検出した場合に、前記回線切替前に受信した前記同期指令に基づく前記同期メッセージの出力を抑制することを特徴とする請求項6に記載の子局装置。
- 前記制御装置は、前記同期信号の送信元の情報に基づいて、前記同期メッセージの出力の抑制を実行することを特徴とする請求項8に記載の子局装置。
- 前記制御装置は、前記回線切替によって発生する前記同期信号の誤差情報に基づいて、前記時刻情報を補正することを特徴とする請求項6に記載の子局装置。
- 前記制御装置は、前記第1のネットワークの通信障害に基づいて、前記回線切替を検出することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載の子局装置。
- 前記制御装置は、前記親局装置からの切替通知に基づいて、前記回線切替を検出することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載の子局装置。
- 前記クロックはMPCP(Multi−point Control Protocol)カウンタであり、前記同期信号はMPCPを用いて受信されるタイムスタンプであることを特徴とする請求項6乃至12のいずれか一項に記載の子局装置。
- 前記第1のネットワークは、PON(Passive Optical Network)であることを特徴とする請求項6乃至13のいずれか一項に記載の子局装置。
- 冗長回線を用いて構成された第1のネットワークを介して子局装置に接続された第2のネットワークへ時刻情報を送信する親局装置であって、
前記第1のネットワークに接続された複数の送受信器と、
前記第1のネットワーク上の送受信タイミングの同期に用いられる、自装置の時刻情報である同期信号を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信するとともに、前記送受信器で受信される上り信号に基づき前記冗長回線のうちの現用系の回線に障害が発生した場合に、予備系の回線を新たな現用系の回線として使用する回線切替を行う制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記第2のネットワークへ送信する時刻情報および前記第1のネットワークにおけるタイミング情報を有する同期指令を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信し、前記回線切替を行った場合には、前記時刻情報を前記新たな現用系の回線の遅延時間で補償する、
ことを特徴とする親局装置。 - 前記送受信器は、アップリンクの光信号と異なる波長の光信号をダウンリンクの送信に用いることにより波長分割多重方式の通信を行い、
前記制御装置は、前記第1のネットワークの往復遅延時間を前記アップリンクの光信号と前記ダウンリンクの光信号の実効屈折率に基づいて修正した遅延時間に基づいて、前記時刻情報を補正することを特徴とする請求項15に記載の親局装置。 - 前記制御装置は、前記複数の送受信器のそれぞれに対応し、現用系の制御装置と予備系の制御装置とに分割され、前記回線切替の実行に伴い、前記予備系の制御装置が前記現用系の制御装置に代わって新たな現用系の制御装置として通信を行うことを特徴とする請求項15または16に記載の親局装置。
- 前記制御装置は、回線切替を行う場合に、前記送受信器を介して回線切替通知を送信することを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に記載の親局装置。
- 冗長回線を用いて構成された第1のネットワークを介して親局装置と接続され、前記親局装置と同期を取るための同期信号として、前記親局装置の時刻情報を受信するとともに、第2のネットワークへ転送される時刻情報を有する同期指令を受信する子局装置の制御装置であって、前記同期指令から前記時刻情報とタイミング情報とを抽出し、前記タイミング情報と前記子局装置のローカルクロックの出力時刻に基づいて前記時刻情報を補正する同期処理を行うとともに、前記親局装置との通信において前記第1のネットワークにおける通信障害を検出または前記親局装置から切替を通知する信号を受信した場合には、前記ローカルクロックと前記タイミング情報との差異による同期誤差を抑制する処理を実行することを特徴とする制御装置。
- 冗長回線を用いて構成された第1のネットワークに接続された送受信器を介して子局装置に接続された第2のネットワークへ時刻情報を送信する親局装置の制御装置であって、前記第1のネットワーク上の送受信タイミングの同期に用いられる同期信号として、自装置の時刻情報を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信するとともに、前記送受信器で受信される上り信号に基づき前記冗長回線のうちの現用系の回線に障害が発生した場合に、予備系の回線を新たな現用系の回線として使用する回線切替を行い、前記第2のネットワークへ送信する時刻情報および前記第1のネットワークにおけるタイミング情報を有する同期指令を前記送受信器を介して前記子局装置へ送信し、前記回線切替を行った場合には、前記時刻情報を前記新たな現用系の回線の遅延時間で補償することを特徴とする制御装置。
- 請求項1に記載の時刻同期方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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