JP2018137619A - 同期用無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線装置の同期処理を迅速に行うことを目的とする。【解決手段】同期用無線装置14は、ローカル時計30、基地局時計(基準時計)を備える基地局との間の無線通信を行う無線通信部64、無線通信に基づいて、ローカル時刻と基地局時刻との時刻差を求める制御部32、および、時刻調整処理を繰り返し実行する制御値生成部40を備える。時刻調整処理は、先に求められた制御値を時刻差によって修正して新たに制御値を求め、その新たに求められた制御値に基づいてローカル時刻を調整する処理である。制御値生成部40は、基地局が有線接続された状態の下で時刻調整処理を繰り返し実行して、時刻差が所定範囲内であるときに、新たに求められた制御値を記憶するキャリブレーションを実行する。キャリブレーションを実行した後の通常の通信において時刻調整処理の繰り返しを開始するときは、キャリブレーション処理で記憶された値を制御値の初期値とする。【選択図】図3

Description

本発明は、同期用無線装置に関し、特に、無線通信によって基準時刻を取得する装置に関する。
無線LAN(Local Area Network)が広く用いられている。無線LANには、インターネット等の通信網に通信接続された複数のアクセスポイントが設置されるものがある。パーソナルコンピュータ、スマートホン等の情報端末は、アクセスポイントとの間で無線信号によるパケット通信を行い、アクセスポイントを介して通信網に通信接続する。
各アクセスポイントは、情報端末との間で無線通信が可能なサービスエリアを形成する。また、各アクセスポイントは情報端末との間で時分割通信を行い、複数の通信回線を構築する。情報端末は、あるサービスエリアから他のサービスエリアに移動するときにはハンドオーバ処理によって途切れのない通信を行う。このように、各アクセスポイントが時分割通信を行い、複数のアクセスポイントが連携して動作するためには、各アクセスポイントの通信処理タイミングが同期している必要がある。
そこで、各アクセスポイントは、例えば、GPS(Global Positioning System)から送信された信号から同期処理用の時刻情報を取得する。また、各アクセスポイントが、NTP(Network Time Protocol)を用いてインターネットから時刻情報を取得する無線LANもある。複数のアクセスポイントが共通の時刻情報に従う処理を実行することで、各アクセスポイントの通信処理タイミングが同期する。
以下の特許文献1には、GPSを利用した時刻同期処理システムが記載されている。このシステムでは、GPS衛星から送信された基準時刻情報をマスタが受信して、時刻の同期を行うための時刻パケットを生成する。マスタは、無線LANを介して複数のスレーブに時刻パケットをブロードキャスト(同報送信)する。また、非特許文献1には、複数の計測ノードの間で無線通信が行われる無線LANが記載されている。各計測ノードは、計測対象の物理量を計測する装置を備えており、計測値を含むパケットを送受信する。複数の計測ノードのうち1つはGPS衛星から時刻情報を受信し、複数の計測ノードの間の通信に基づいて、複数の計測ノードが通信処理タイミングの同期を行う。
特開2009−111654号公報
日山 雅之他、「無線LANにおける高精度時刻同期方式の検討と実験」、信学技報, vol. 108, no. 460, IA2008-79, pp. 73-78, 2009年3月. 資料番号, SITE2008-56, IA2008-79.
上記のように、無線システムには、複数の無線装置が時刻情報を共有して同期を確立するものがある。このようなシステムでは、複数の無線装置の間で同期確立用のパケットが送受信される。同期確立用パケットの送受信が繰り返し行われることで、複数の無線装置の通信処理タイミングが同期する。このような同期処理に要される時間が長い場合には、複数の無線装置の間で行われる通常の通信が妨げられてしまう。
本発明は、無線装置の同期処理を迅速に行うことを目的とする。
本発明は、ローカル時計と、基準時計を備える基地局との間の無線通信を行う通信部と、前記無線通信に基づいて、前記ローカル時計によるローカル時刻と、前記基準時計による基地局時刻との時刻差を求める制御部と、先に求められた制御値を前記時刻差によって修正して新たに制御値を求め、当該新たに求められた制御値に基づいて前記ローカル時刻を調整する時刻調整処理、を繰り返し実行する制御値生成部と、を備え、前記制御値生成部は、前記基地局が有線接続された状態の下で前記時刻調整処理を繰り返し実行して、前記時刻差が所定範囲内であるときに、新たに求められた制御値を記憶するキャリブレーションを実行し、前記キャリブレーションを実行した後の通常の通信において前記時刻調整処理の繰り返しを開始するときは、前記キャリブレーション処理で記憶された値を制御値の初期値とすることを特徴とする。
また、本発明は、ローカル時計と、基準時計を備える基地局との間の無線通信を行う通信部と、前記無線通信に基づいて、前記ローカル時計によるローカル時刻と、前記基準時計による基地局時刻との時刻差を求める制御部と、先に求められた制御値を前記時刻差によって修正して新たに制御値を求め、当該新たに求められた制御値に基づいて前記ローカル時刻を調整する時刻調整処理、を繰り返し実行する制御値生成部と、を備え、前記制御値生成部は、前記時刻調整処理の繰り返しを中断するときは、最後に求められた新たな制御値を記憶し、前記時刻調整処理の繰り返しを再開するときは、当該記憶した値を制御値の初期値とすることを特徴とする。
望ましくは、前記ローカル時計は、前記時刻調整処理が実行されるごとに求められる制御値に応じた周波数のクロック信号を発生する発振器と、前記クロック信号に応じて時刻情報を生成する時計本体部と、を備える。
本発明によれば、無線装置の同期処理を迅速に行うことができる。
本発明の実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。 基地局のハードウエアの例を示す図である。 同期用無線装置のハードウエアの例を示す図である。 繰り返し同期処理のシーケンスチャートである。 同期パケットの構造を示す図である。
(1)通信システムの構成
図1には、本発明の実施形態に係る通信システムの構成が示されている。通信システムは、基地局10、アクセスポイント12−1〜12−3、および情報端末20を備える。
各アクセスポイント12−j(j=1〜3)はインターネット18に接続されており、無線LANを構成する。情報端末20は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機である。
各アクセスポイント12−jは、情報端末20との無線通信が可能なサービスエリアを形成する。情報端末20は、自らが存在するサービスエリアを形成するアクセスポイントと無線通信を行い、インターネット18に通信接続する。
基地局10は、動作タイミング規定用の基地局時計(基準時計)を備えている。基地局10は、GPS衛星から基準時刻情報を受信し、基地局時計が発する時刻(基地局時刻)を基準時刻情報が表す基準時刻に合わせる。
アクセスポイント12−jは、同期用無線装置14−jおよび無線LANノード16−jを備える。同期用無線装置14−jは、無線LANノード16−jに時刻を出力するローカル時計を備えている。基地局10は、アクセスポイント12−jが備える同期用無線装置14−jとの間で通信を行い、同期用無線装置14−jと共に同期処理を実行する。同期用無線装置14−jは、同期処理を実行することによって、自らのローカル時計が発する時刻を基地局時刻に合わせる。ローカル時計は、基地局時刻に合わせられた時刻を無線LANノード16−jに与える。無線LANノード16−jは、ローカル時計から与えられた時刻に従うタイミングで動作する。これによって、無線LANノード16−1〜16−3の動作が同期する。
(2)基地局のハードウエア
図2には基地局10のハードウエアの例が示されている。基地局10は、GPS受信部22、基地局時計24、制御部26、および無線通信部28を備える。GPS受信部22は、GPS衛星から基準時刻情報を受信し、基準時刻を制御部26に出力する。基地局時計24は、基地局時刻を制御部26に出力する。制御部26は、基地局時計24を制御して、基地局時刻を基準時刻に合わせる。
無線通信部28はパケットを受信し制御部26に出力する。また、無線通信部28は、制御部26から出力されたパケットを送信する。
制御部26は、例えば、予め読み込まれたプログラム、または、予め書き込まれたプログラムによって演算処理を実行するプロセッサによって構成される。制御部26は、無線通信部28と共に後述のパケット送受信処理を繰り返し実行する。
パケット送受信処理は、(i)同期パケットを各同期用無線装置に同報送信する同期パケット送信処理、および(ii)同期パケットに応答して各同期用無線装置から送信された各情報要求パケットを受信する要求受信処理を含む。
(3)同期用無線装置のハードウエア
図3には同期用無線装置14のハードウエアの例が示されている。同期用無線装置14は、制御部32、ローカル時計30、インターフェース34、および無線通信部36を備える。インターフェース34には、上述の無線LANノード、情報端末等の情報処理装置が接続される。ローカル時計30は、インターフェース34に接続された情報処理装置の動作タイミングを規定する時刻情報を発し、制御部32に出力する。なお、ローカル時計30の具体的な構成、およびローカル時計30が実行する具体的な処理については後述する。制御部32は、インターフェース34に接続された情報処理装置に、ローカル時計30が発する時刻を出力する。
無線通信部36はパケットを受信し制御部32に出力する。また、無線通信部36は、制御部32から出力されたパケットを送信する。
制御部32は、例えば、予め読み込まれたプログラム、または、予め書き込まれたプログラムによって演算処理を実行するプロセッサによって構成される。制御部32は、無線通信部36と共に後述のパケット送受信処理を繰り返し実行する。
パケット送受信処理は、(i)基地局から送信され、タイミングを規定する同期パケットを受信する同期パケット受信処理、(ii)同期パケットが受信されてから所定の応答遅延時間が経過したときに情報要求パケットを送信する要求送信処理、ならびに、(iii)同期パケットが受信された時刻、情報要求パケットが送信された時刻、および同期パケットに含まれる同期用の情報に基づいて、同期用無線装置14が備えるローカル時計30と、基地局が備える基地局時計とを同期させる同期処理を含む。
(4)繰り返し同期処理
(4−1)パケット送受信処理
図4には、通信システムで実行される繰り返し同期処理のシーケンスチャートが示されている。繰り返し同期処理は、基地局10が所定の送信周期STで各同期用無線装置に同期パケットを繰り返し送信し、同期パケットを受信した各同期用無線装置が、情報要求パケットを基地局10に送信する処理である。基地局10は、情報要求パケットに応じて求めた情報を、次に送信する同期パケットに含ませる。このように繰り返し同期処理では、基地局10による同期パケットの送信と、各同期用無線装置による情報要求パケットの送信(パケット送受信処理)による同期処理が繰り返される。
基地局10は、時刻t0に同期用無線装置14−1〜14−3を宛先とする同期パケットを送信する(S101)。同期パケットは、同期処理を実行するタイミングを規定するために各同期用無線装置に送信するパケットである。同期パケットを送信する際に、基地局10は、同期用無線装置14−1〜14−3に対して共通に割り当てられた同報アドレスを同期パケットに含ませる。また、基地局10は、直前のパケット送受信処理に応じて求めた情報を同期パケットに含ませる。この情報は、同期用無線装置14−1〜14−3のそれぞれのローカル時計を、基地局時計に同期させるための情報であり、詳細については後述する。基地局10は、さらに、同期パケットを送信した初期時刻t0(同期パケット送信時刻)を自らの基地局時計によって求め、初期時刻t0を記憶する。各同期用無線装置は、受信された同期パケットに同報アドレスが含まれていることを認識することで、同期パケットに応じた処理を実行する。
具体的には、同期用無線装置14−1は時刻t0から時間Δ1後の時刻t11に同期パケットを受信する。同期用無線装置14−2は、時刻t0から時間Δ2後の時刻t12に同期パケットを受信する。同期用無線装置14−3は、時刻t0から時間Δ3後の時刻t13に同期パケットを受信する。各同期用無線装置は、同期パケットを受信した同期パケット受信時刻を、各自が備えるローカル時計によって求め、同期パケット受信時刻を記憶する。すなわち、同期用無線装置14−1〜14−3は、それぞれ、同期パケット受信時刻t11〜t13を記憶する。
各同期用無線装置は、同期パケットを受信してから所定の応答遅延時間が経過した時に、情報要求パケットを送信する(S102)。図4に示されている例では、同期用無線装置14−1〜14−3に対し、それぞれ、応答遅延時間d1〜d3が定められている。情報要求パケットを送信する際に、各同期用無線装置は、情報要求パケットを送信する情報要求送信時刻を、各自が備えるローカル時計によって求め、情報要求送信時刻を記憶する。すなわち、同期用無線装置14−1〜14−3は、それぞれ、情報要求送信時刻t21〜t23を記憶する。
基地局10は、同期用無線装置14−1〜14−3のそれぞれから送信された各情報要求パケットを受信する。基地局10は、各情報要求パケットを受信した情報要求受信時刻t31、t32およびt33を、基地局時計によって求めて記憶する。
基地局10が同期パケットを送信してから送信周期STが経過した時刻t4に、基地局10は、同期用無線装置14−1〜14−3を宛先とする次の同期パケットを送信する(S103)。
同期パケットを送信する際に、基地局10は、同期パケットに同報アドレス、初期時刻t0、および各同期用無線装置についての受信時刻情報を含ませる。初期時刻t0および受信時刻情報は、先の送信周期ST内で実行された同期パケットの送信(S101)、および情報要求パケットの受信(S102)に伴って基地局10が取得した情報である。受信時刻情報は、送信元の同期用無線装置のアドレスと、その同期用無線装置から送信された情報要求パケットの受信時刻(情報要求受信時刻)とを対応付けた情報である。同期用無線装置14−1〜14−3のアドレスを、それぞれ、AD1〜AD3とすると、アドレスAD1と情報要求受信時刻t31とを対応付けた受信時刻情報、アドレスAD2と情報要求受信時刻t32とを対応付けた受信時刻情報、および、アドレスAD3と情報要求受信時刻t33とを対応付けた受信時刻情報が同期パケットに含められる。
図5には、同期パケットの構造が示されている。同期パケットは、ヘッド部50およびペイロード部58を含む。ヘッド部50は、プリアンブル52、通信用データ54および宛先アドレス56を含む。プリアンブル52は、同期パケットが受信されたことを同期用無線装置が識別するための符号を含む。通信用データ54には、例えば、同期パケットに含まれる符号を読み取るための情報が含まれる。宛先アドレス56には同報アドレスが記述される。
ペイロード部58は、初期時刻60、受信時刻情報62−1〜62−nおよび誤り訂正符号64を含む。受信時刻情報62−1〜62−nは、それぞれ、同期用無線装置14−1〜14−nに宛てられる情報である。各受信時刻情報に含まれる情報要求受信時刻は、ある時刻からの経過時間の積算値を表す値であってもよいし、GMT(Greenwich Mean Time)を表す値であってもよい。誤り訂正符号64は、プリアンブル52、通信用データ54、宛先アドレス56、初期時刻60、および受信時刻情報62−1〜62−nを表す符号についての誤り検出および誤り訂正を、同期用無線装置が実行するための符号である。
図4に戻って引き続き繰り返し同期処理について説明する。各同期用無線装置は、受信された同期パケットに同報アドレスが含まれていることを認識することで、同期パケットに応じた処理を実行する。
具体的には、同期用無線装置14−1は時刻t4から時間Δ1後の時刻t51に同期パケットを受信する。同期用無線装置14−2は、時刻t4から時間Δ2後の時刻t52に同期パケットを受信する。同期用無線装置14−3は、時刻t4から時間Δ3後の時刻t53に同期パケットを受信する。
各同期用無線装置は、同期パケットから初期時刻t0を抽出し記憶する。また、同期パケットから自らに対応する受信時刻情報を抽出し、さらに、その受信時刻情報から情報要求受信時刻を取得し記憶する。すなわち、同期用無線装置14−1は、初期時刻t0および情報要求受信時刻t31を取得し記憶する。同期用無線装置14−2は、初期時刻t0および情報要求受信時刻t32を取得し記憶する。同期用無線装置14−3は、初期時刻t0および情報要求受信時刻t33を取得し記憶する。
このように、同期用無線装置14−1は同期パケットを受信し、情報要求パケットを送信し、さらに、次の同期パケットを受信することで、初期時刻t0、同期パケット受信時刻t11、情報要求送信時刻t21、および情報要求受信時刻t31を記憶する。同様に、同期用無線装置14−2は、初期時刻t0、同期パケット受信時刻t12、情報要求送信時刻t22、および情報要求受信時刻t32を記憶する。同期用無線装置14−3は、初期時刻t0、同期パケット受信時刻t13、情報要求送信時刻t23、および情報要求受信時刻t33を記憶する。
ここでは、3台のアクセスポイント12−1〜12−3があり、各アクセスポイント12−j(j=1〜3)が同期用無線装置14−jを備える例について説明したが、アクセスポイントの数は任意である。
(4−2)調整用オフセット時間の算出
n個の同期用無線装置14−1〜14−nのうち1つである同期用無線装置14−kが、パケット送受信処理によって、初期時刻t0、同期パケット受信時刻t1k、情報要求送信時刻t2k、および情報要求受信時刻t3kを記憶したものとする。同期用無線装置14−kは、制御部32によって次のような処理を実行する。すなわち、同期用無線装置14−kは、次の(数1)に従って、同期用無線装置14−kと基地局10との間の伝搬時間Dkを求める。
(数1)Dk=[(t1k−t0)+(t3k−t2k)]/2
(数1)は次のように導かれる。初期時刻t0および情報要求受信時刻t3kは基地局10が備える基地局時計によって求められた時刻であり、同期パケット受信時刻t1kおよび情報要求送信時刻t2kは、同期用無線装置14−kが備えるローカル時計によって求められた時刻である。基地局時計に対してローカル時計がオフセット時間Toだけ進んでいるものとすると、同期パケットの伝搬時間Ds、および情報要求パケットの伝搬時間Ddはそれぞれ(数2)および(数3)のように表される。
(数2)Ds=t1k−t0−To
(数3)Dd=t3k−t2k+To
伝搬時間Dsと伝搬時間Ddは等しくDkであるため、(数2)および(数3)の両辺を加算して2で割ることで(数1)が求められる。
同期用無線装置14−kは、次の(数4)に従ってオフセット時間Toを求める。この式は、(数2)をオフセット時間Toについて解き、同一伝搬時間を表すDsをDkに置き換えたものである。
(数4)To=(t1k−t0)−Dk
なお、同期用無線装置14−kは、(数4)の代わりに、次の(数5)に基づいてオフセット時間Toを求めてもよい。
(数5)To=[(t1k−t0)−(t3k−t2k)]/2
(数5)は、(数2)および(数3)をオフセット時間Toについて解くことで求められる式である。また、(数5)は、(数4)のDkに(数1)のDkを代入することによっても求められる。
繰り返し同期処理では、基地局10による同期パケットの送信と、各同期用無線装置14−1〜14−nによる情報要求パケットの送信(パケット送受信処理)が繰り返される。パケット送受信処理が実行されるごとに、同期用無線装置14−kはオフセット時間Toを求める。同期用無線装置14−kは、最新のパケット送受信処理を含んで過去に遡って複数M回に亘って実行されたパケット送受信処理によって求められたM個のオフセット時間Toについて重み付け移動平均値を求め、調整用オフセット時間Taを求める。例えば、調整用オフセット時間Taは、(数6)に基づいて求められる。
(数6)Ta=(1/M)・Σ[g(q)・To(q)]
Σは、q=0〜M−1について加算合計することを意味する。To(q)は、q回分だけ過去のパケット送受信処理において求められたオフセット時間Toを示す。g(q)は、q回分だけ過去のパケット送受信処理において求められたオフセット時間に対する重み付け係数である。例えば、qが小さい程g(q)を大きくした場合には、オフセット時間Toが新しく求められた値である程、調整用オフセット時間Taへの寄与が大きくなる。g(0)〜g(M−1)は、総て1であってもよい。なお、起動時等、パケット送受信処理の実行回数がM回に満たない場合には、同期用無線装置14−kは、実行された回数で求められたオフセット時間Toについて重み付け移動平均値を求め、調整用オフセット時間Taを求める。
同期用無線装置14−kは、自らのローカル時計の時刻(ローカル時刻)から調整用オフセット時間Taを減算して得られる基地局時刻にローカル時刻を近付け、または一致させる時刻調整処理を実行する。同期用無線装置14−kは、無線LANノード16−kに自らのローカル時刻を出力する。
同期用無線装置14−k以外のその他の同期用無線装置も同様の処理を実行する。すなわち、それぞれのローカル時刻から調整用オフセット時間を減算した基地局時刻に、それぞれのローカル時刻を近付け、または一致させる時刻調整処理を実行する。各同期用無線装置は、それぞれに付設された無線LANノードに自らのローカル時刻を出力する。
なお、このようにして求められた調整用オフセット時間Taは、ローカル時刻と基地局時刻との時刻差を示すと共に、ローカル時計30(図3)と基地局時計24(図2)との同期状態を示す。すなわち、調整用オフセット時間Taは、同期用無線装置14のローカル時計30がロック状態であるか非ロック状態であるかを示す。ロック状態とは、ローカル時計30が示す時刻と、基地局時計24が示す時刻との差異(差の絶対値)が、所定時間以上に亘って所定範囲内である状態、例えば、所定の閾値以下である状態をいう。非ロック状態とは、ローカル時計30が示す時刻と、基地局時計24が示す時刻との差異が所定範囲外である状態、例えば、所定の閾値を超える状態をいう。
この例に従えば、調整用オフセット時間Taが所定時間に亘って所定値以下であるときは、ローカル時計30はロック状態であり、所定時間に亘って所定値を超えるときは、ローカル時計30はロック状態である。
(5)時刻調整処理
図3を参照して時刻調整処理について説明する。ローカル時計30は、時刻調整処理を実行するための構成要素として、制御値保持部38、制御値生成部40、電圧制御発振器42、および時計本体部44を備えている。
制御値保持部38は前ステップ制御値V0を記憶しており、制御値生成部40に前ステップ制御値V0を出力する。前ステップ制御値V0は、先に実行された時刻調整処理によって求められた制御値である。
制御部32は、調整用オフセットTaを制御値生成部40に出力する。制御値生成部40は、調整用オフセットTaを電圧値に変換してオフセット電圧値Vaを求める。そして、前ステップ制御値V0からオフセット電圧値Vaを減算して制御値V=V0−Vaを求めて、すなわち、前ステップ制御値V0をオフセット電圧値Vaによって修正した制御値Vを求めて、制御値保持部38および電圧制御発振器42に制御値Vを出力する。制御値保持部38は、前ステップ制御値V0の値を新たに求められた制御値Vに設定することで、前ステップ制御値V0を更新し記憶する。更新された前ステップ制御値V0は、次に実行される時刻調整処理で用いられる。
電圧制御発振器42は、制御値Vに応じた周波数を有するクロック信号を時計本体部44に出力する。制御値Vが増加するとクロック信号の周波数は増加し、制御値Vが減少するとクロック信号の周波数は減少する。
時計本体部44は、クロック信号が示すタイミングに従ってローカル時刻情報を生成し、制御部32に出力する。クロック信号の周波数が増加するとローカル時刻は進み、クロック信号の周波数が減少するとローカル時刻は遅れる。
このような時刻調整処理によれば、ローカル時計30の進みを表す調整用オフセットTaが正である場合には、先に実行された時刻調整処理における値よりも制御値Vが減少し、クロック信号の周波数が減少してローカル時刻が遅れる。一方、調整用オフセットTaが負である場合には、先に実行された時刻調整処理における値よりも制御値Vが増加し、クロック信号の周波数が増加してローカル時刻が進む。
繰り返し同期処理では、1回のパケット送受信処理によって求められた調整用オフセットTaによって、1回の時刻調整処理が実行される。そして、パケット送受信処理が繰り返されると共に、時刻調整処理が繰り返される。時刻調整処理の繰り返しによって、調整用オフセットは0に近づき、または0に一致する。これによって、ローカル時刻は、基地局時刻に近付き、または、基地局時刻に一致し、ローカル時計30がロック状態となる。
1回の時刻調整処理では、ローカル時刻と基地局時刻との差異(調整用オフセット時間Taの絶対値)は所定の閾値以下とならない場合があり、時刻調整処理の繰り返しによって、ローカル時刻は基地局時刻に収束する。ローカル時刻が基地局時刻に収束したときに、ローカル時計30はロック状態となり、調整用オフセット時間Taは0に収束する。
繰り返し同期処理によって、各無線LANノードにおけるローカル時刻は、基地局時刻に同期する。基地局時刻は、GPS衛星から送信される基準時刻に同期しているため、各無線LANノードが認識する時刻は基準時刻に同期する。これによって、複数の無線LANノードのそれぞれの動作が同期する。
また、通信システムで実行される処理によれば、複数の同期用無線装置を宛先として同期パケットが同報送信される。これによって、同期処理に関する情報が迅速に各同期用無線装置に与えられる。
(6)パケット送受信処理および時刻調整処理の中断および再開
本実施形態に係る通信システムでは、基地局10と同期用無線装置14−kとの間の通信状況が良好でないことによって、基地局10と同期用無線装置14−kとの間の通信が不可能となる場合がある。基地局10と同期用無線装置14−kとの間の通信が不可能となった後、通信状況が良好になり、この通信を再開するまでの間、パケット送受信処理および時刻調整処理は中断される。また、通信システムの運用が停止され、再び運用が開始されるまでの間も、パケット送受信処理および時刻調整処理は中断される。
パケット送受信処理および時刻調整処理が中断されている間、制御値生成部40は、各処理が中断される直前における制御値を電圧制御発振器42に出力してもよい。これによって、電圧制御発振器42は、各処理が中断される直前に出力されていたクロック信号を出力し、時計本体部44は、そのクロック信号に応じたローカル時刻情報を出力する。
また、パケット送受信処理および時刻調整処理が中断されている間、時計本体部44は、クロック信号によらず、自走的にローカル時刻情報を生成してもよい。この場合、ローカル時計30が備える構成要素のうち、時計本体部44を除く他の構成要素には電源電力が供給されなくてもよい。
パケット送受信処理および時刻調整処理が中断されている間、制御値保持部38は、通信状況が良好であるときに最後に求められた前ステップ制御値を保持する。そして、パケット送受信処理および時刻調整処理が再開されたときは、制御値保持部38に記憶されていた前ステップ制御値が用いられる。これによって、時刻調整処理の繰り返しが再開されたときは、ローカル時刻が基準時刻に収束するまでの繰り返し回数が少なくなる。
(7)同期用無線装置のキャリブレーション
図3に示される同期用無線装置14に対しては、工場から出荷される前や、据え付け時にキャリブレーションが行われてもよい。キャリブレーションでは、同期用無線装置14が通信ケーブルによって基地局10に接続される。この状態において、基地局10および同期用無線装置14は、パケット送受信処理および時刻調整処理を実行する。同期用無線装置14の制御部32は、所定時間以上に亘って調整用オフセット時間Taが所定範囲内の値になったか否かを判定する。例えば、制御部32は、所定時間以上に亘って調整用オフセット時間Taが所定の閾値以下になったか否かを判定する。そして、調整用オフセット時間Taが所定範囲内の値になったときには、制御値生成部40が出力する制御値を初期制御値として制御値保持部38に記憶させて、キャリブレーションを終了する。
通信システムの運用が開始され、通常の通信において時刻調整処理が実行されるときには、キャリブレーションによって制御値保持部38に記憶された値が制御値の初期値として用いられる。これによって、通信システムの運用を開始したときに、ローカル時刻が基準時刻に収束するまでに必要な時刻調整処理の繰り返し回数が少なくなり、複数の同期用無線装置14の同期処理が迅速に行われる。
10 基地局、12−1〜12−3 アクセスポイント、14−1〜14−3 同期用無線装置、16−1〜16−3 無線LANノード、18 インターネット、20 情報端末、22 GPS受信部、24 基地局時計、26,32 制御部、28,36 無線通信部、30 ローカル時計、34 インターフェース、38 制御値保持部、40 制御値生成部、42 電圧制御発振器、44 時計本体部、50 ヘッド部、52 プリアンブル、54 通信用データ、56 宛先アドレス、58 ペイロード部、60 初期時刻、62−1〜62−n 受信時刻情報、64 誤り訂正符号。

Claims (3)

  1. ローカル時計と、
    基準時計を備える基地局との間の無線通信を行う通信部と、
    前記無線通信に基づいて、前記ローカル時計によるローカル時刻と、前記基準時計による基地局時刻との時刻差を求める制御部と、
    先に求められた制御値を前記時刻差によって修正して新たに制御値を求め、当該新たに求められた制御値に基づいて前記ローカル時刻を調整する時刻調整処理、を繰り返し実行する制御値生成部と、を備え、
    前記制御値生成部は、
    前記基地局が有線接続された状態の下で前記時刻調整処理を繰り返し実行して、前記時刻差が所定範囲内であるときに、新たに求められた制御値を記憶するキャリブレーションを実行し、
    前記キャリブレーションを実行した後の通常の通信において前記時刻調整処理の繰り返しを開始するときは、前記キャリブレーション処理で記憶された値を制御値の初期値とすることを特徴とする同期用無線装置。
  2. ローカル時計と、
    基準時計を備える基地局との間の無線通信を行う通信部と、
    前記無線通信に基づいて、前記ローカル時計によるローカル時刻と、前記基準時計による基地局時刻との時刻差を求める制御部と、
    先に求められた制御値を前記時刻差によって修正して新たに制御値を求め、当該新たに求められた制御値に基づいて前記ローカル時刻を調整する時刻調整処理、を繰り返し実行する制御値生成部と、を備え、
    前記制御値生成部は、
    前記時刻調整処理の繰り返しを中断するときは、最後に求められた新たな制御値を記憶し、前記時刻調整処理の繰り返しを再開するときは、当該記憶した値を制御値の初期値とすることを特徴とする同期用無線装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の同期用無線装置において、
    前記ローカル時計は、
    前記時刻調整処理が実行されるごとに求められる制御値に応じた周波数のクロック信号を発生する発振器と、
    前記クロック信号に応じて時刻情報を生成する時計本体部と、を備えることを特徴とする同期用無線装置。
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