JP5594649B2 - 定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合装置等の画像形成装置と、これら装置が備えるローラ方式またはベルト方式の定着装置に関する。
電子写真方式の複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置においては、感光体ドラム等の像担持体にトナー画像を形成し、該トナー画像を用紙に転写し、転写されたトナー画像を担持する用紙を定着装置に通してトナー画像を定着させて画像形成を行うようにしている。定着装置として一般的な熱ローラ方式またはベルト方式の定着装置を用いている画像形成装置では、一対のローラとローラ、またはローラとベルトを対向させて配置している。例えば、加熱側のローラまたは該ローラに掛け回したベルトと、加熱源を有しない加圧ローラあるいはベルトとを対向させて配置している定着装置では、加熱側のローラを定着装置のフレームに支持させ、対向する加圧側のローラあるいはベルトを加熱側のローラに向けて付勢し、両者間のニップ部に所定の値のニップ圧力を設定し、ニップ部間を通る用紙に対して、熱と圧力とを加えてトナー画像の定着を行うようにしている。
このような定着装置では、特にコート紙の両面画像を形成するとき、用紙の第1面におけるトナーブリスタの発生を防止する対策として、加圧ローラの温度をある一定温度以上は上昇させないために、非通紙時には加圧ローラの表面温度を検知し、その検出結果により加熱側で加圧ローラに対向するローラである定着ローラ(加熱源を有するローラ、あるいは加熱源を有しないローラで加熱源を有するローラとの間に掛け回したベルトにより加熱側のローラとして機能するもの)から加圧ローラを離間させ、定着ローラと加圧ローラに一定の間隔を空ける機構を有するものがある。ただし本機構を設けると、離間状態からニップ形成状態に戻るまでの動作に時間が掛かるため、トナーブリスタの発生確率が少ない使われ方をされた場合、ファーストプリント時間が無駄に長くなるなど、時間的な無駄が生じるという不具合が発生し得る。
そこで本発明においては、トナーブリスタの発生確率が少ない使われ方をする場合を考慮して離間量を制御し、上述の問題点を解決することを目的とする。
本発明の定着装置のうち請求項1に係るものは、加圧ローラと定着ローラを対向配置して両ローラの間、または前記加圧ローラと前記定着ローラに掛け回した定着ベルトとの間に定着ニップを形成し、シート状媒体が担持した未定着像を前記定着ニップで印加する熱及び圧によって前記シート状媒体に定着させる定着装置において、画像形成時以外は、少なくとも前記定着ニップを含む部位で、前記加圧ローラと前記定着ローラ及び/または定着ベルトとを離間させる調整手段を有し、該調整手段は、該調整手段は、前記離間させる量を、画像形成前の前記加圧ローラの表面温度により決定することを特徴とする。
同請求項2に係るものは、請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、片面通紙と両面通紙とに分けて調整することを特徴とする。
同請求項3に係るものは、請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、コート紙通紙と非コート紙通紙に分けて調整することを特徴とする。
同請求項4に係るものは、請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、転写材の厚みにより分けて調整することを特徴とする。
同請求項5に係るものは、請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、設置場所の周囲の湿度に応じて調整することを特徴とする。
同請求項6に係る画像形成装置は、少なくとも画像形成手段を備え、該画像形成手段と、請求項1から請求項5のいずれかに記載の定着装置を備え、前記画像形成手段でシート状媒体に形成したトナー画像を定着させることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成時以外は、加圧ローラを定着ローラから離間させて、トナーブリスタに対して不利である加圧ローラの温度上昇を防止し、かつトナーブリスタの発生確率が少ない使われ方をされた場合のファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようになる。
本発明の実施例1に係る定着装置の主要部を示す断面図 図1の装置のローラ離間状態を示す断面図(A)、同カムの駆動系を示す平面図(B) 本発明の定着装置を適用可能な画像形成装置を示す概念図
本発明は、非通紙時には、加圧ローラ表面温度検知手段による検出結果により定着ローラと加圧ローラを離間させ、定着ローラと加圧ローラに一定の離間量を設ける機構を有し、かつトナーブリスタの発生確率が少ない使われ方をする場合には、画像形成前の離間量を小さくして上述の目的を達成する。
そこで本発明の一実施形態では、上述の離間量tを種々に調整可能、設定可能とする。離間量tの調整、設定は、カムの停止位置の変更で行う。また、加圧ローラの表面には加圧ローラ表面温度検知手段を接触させ、上述の離間量tに対して、画像形成時以外の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とするとき、t1>t2の関係とする。画像形成時以外は、加圧ローラが定着ローラに対して離間し、かつ、離間時の離間量を加圧ローラ表面温度検知による検出結果により調整可能としたことで、トナーブリスタに対して不利である加圧ローラの温度上昇を防止し、かつトナーブリスタに対して、発生確率の少ない使われ方をされた場合のファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようにして、上述の目的を達成する。
また、この離間量tの設定をカムの停止位置により調整するものとし、両面画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とする。また、片面画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt3、k≦k1の場合、離間量をt4とする。t1>t2>t3>t4の関係とする。画像形成前の離間量を両面画像形成と、片面画像形成により、分けて調整可能とすることにより、両面時のトナーブリスタを防止し、かつトナーブリスタに対して、発生確率の少ない片面通紙時におけるファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようにして、上述の目的を達成する。
また、コート紙への画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とする。非コート紙への画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt3、k≦k1の場合、離間量をt4とする。t1>t2>t3>t4の関係とする。画像形成前の離間量をコート紙と、非コート紙により、分けて調整可能とすることにより、コート紙通紙時のトナーブリスタを防止し、トナーブリスタの発生確率が小さい普通紙通紙時のファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようにして、上述の目的を達成する。
上述の離間量tの設定はカムの停止位置により調整し、転写材の厚みにより調整するが、薄紙への画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とする。また厚紙の画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt3、k≦k1の場合、離間量をt4とする。t1>t2>t3>t4の関係とする。
また、画像形成前の離間量を、転写材の厚みにより分けて調整可能とすることにより、薄紙側のトナーブリスタを防止し、トナーブリスタに対して、発生確率の少ない厚紙側のファーストプリント時間が長くなる不具合を防止する。
この離間量tの設定をカムの停止位置により行うとともに、画像形成装置に設置されている湿度センサの値によって調整する。湿度レベルの閾値をs1とした場合、s1以上かつ、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知したとき、k>k1の場合、離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とする。またs1未満かつ画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知したとき、k>k1の場合には離間量をt3、k≦k1の場合には離間量をt4とする。なおt1>t2>t3>t4の関係とする。
さらに、画像形成前の離間量を、画像形成装置近傍の湿度により分けて調整可能とすると、例えば湿度が高く、トナーブリスタが発生しやすい状況でもトナーブリスタ発生を防止でき、トナーブリスタの発生確率が小さい低湿側のファーストプリント時間が長くなる不具合を防止可能となる。
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図3は、本発明の定着装置を適用可能な画像形成装置であるデジタル複写機の一例を示した概略構成図である。ただし、本発明を適用可能が画像形成装置が図示の例のような装置に限定されるものであることを意味するものではなく、図示の例は単なる一例である。図示の複写機100の上面にはコンタクトガラス206が設けられている。また、複写機100の上部には自動原稿送り装置(以下、単にADFという)201が設けられており、このADF1はコンタクトガラス206を開閉するように複写機100に図示しないヒンジ等を介して連結されている。
またADF201は、複数の原稿からなる原稿束を載置可能な原稿載置台としての原稿トレイ202と、原稿トレイ202に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離してコンタクトガラス206に向かって搬送する分離・搬送手段と、分離・搬送手段によってコンタクトガラス206に向かって搬送された原稿kをコンタクトガラス206上の読み取り位置に搬送・停止させるとともに、コンタクトガラス206の下方に配設された複写機100の読み取り手段(公知の露光ランプ251、ミラー252、255、256、レンズ253、CCD254等)250により読み取りが終了した原稿をコンタクトガラス206から搬出する。
給紙モータはコントローラからの出力信号によって駆動され、コントローラは複写機100から給紙スタート信号が入力されると、給紙モータを正・逆転駆動する。給紙モータが正転駆動されると、給送ローラ203が時計方向に回転して原稿束から最上位に位置する原稿が給紙され、コンタクトガラス206に向かって搬送される。この原稿の先端が原稿セット検知センサ207によって検知されると、コントローラは原稿セット検知センサ207からの出力信号に基づいて給紙モータを逆転駆動させる。これにより、後続する原稿が進入することが防止され、原稿の分離・搬送は行われない。
また、コントローラは原稿セット検知センサ207が原稿の後端を検知したとき、この検知時点からの搬送ベルトモータの回転パルスをカウントし、回転パルスが所定値に達したときに、給送ベルト204の駆動を停止して給送ベルト204を停止させることにより、原稿をコンタクトガラス206上の読み取り位置に停止させる。また、コントローラは原稿セット検知センサ7によって原稿の後端が検知された時点で、給紙モータを再び駆動し、後続する原稿を上述したように分離してコンタクトガラス206に向かって搬送し、この原稿が原稿セット検知センサ207によって検知された時点からの給紙モータのパルスが所定パルスに到達したときに、給紙モータを停止させて次原稿を先出し待機させる。
そして、原稿がコンタクトガラス206の読み取り位置に停止したとき、複写機100によって原稿の読み取り及び露光が行われる。この読み取り及び露光が終了すると、コントローラには複写機100から信号が入力されるため、コントローラはこの信号が入力すると、搬送ベルトモータを正転駆動して、搬送ベルト216によって原稿をコンタクトガラス206から排出ローラ205に搬出する。
上述のように、ADF201にある原稿トレイ202に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部上のプリントキーが押下されると、一番上の原稿からコンタクトガラス206上の所定の位置に給送される。給送された原稿は、読み取りユニット250によってコンタクトガラス206上の原稿の画像データを読み取り後、給送ベルト204及び反転駆動コロによって排出口A(原稿反転排出時の排出口)に排出される。さらに、原稿トレイ202に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス206上に給送される。
シート状媒体である転写紙は第1トレイ208、第2トレイ209、第3トレイ210に積載されており、おのおの第1給紙ユニット211、第2給紙ユニット212、第3給紙ユニット213によって給紙され、縦搬送ユニット214によって感光体215に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット250にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット257からのレーザによって感光体215に書き込まれ、現像ユニット227を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は感光体215の回転と等速で搬送ベルト216によって搬送されながら、感光体215上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット217にて画像を定着させ、排紙ユニット218に搬送される。排紙ユニット218に搬送された転写紙は、ステープルモードを行わない場合は、排紙トレイ219に排紙される。
なお以下に説明する実施例はすべてベルト定着方式の定着装置の場合であるが、熱ローラ方式の定着装置においては、加圧ローラと定着ローラの間に定着ベルトが介在しない点が主たる構造的な違いなので、この方式でも本発明は適用可能であることが図示の実施例並びに以下の説明から明らかであるので、熱ローラ方式の定着装置の実施例の図示、説明は省略する。
<実施例1>
図1に示す定着装置は、ベルト定着方式の定着装置であって、加熱源を内蔵する加熱ローラ12と定着ローラ13に熱を搬送するための定着ベルト14を備え、定着ローラ13に加圧ローラ15を押圧する機構を用いて支持させ、両ローラの間あるいは両ローラの間に定着ベルト14を介在させて形成される定着ニップに、トナー像定着のための一定のニップ圧力を設定できるように構成している。加圧ローラ15を支持するために、加圧ローラアーム18を設けており、加圧ローラアーム18の一端部は、支点19を介して定着装置のフレーム等に支持される。また加圧ローラアーム18と一端部が同一支点19で揺動する揺動レバー20の他端部に、ネジ及びロックナットで構成された加圧調整ボルト21及びスプリング22が設けてある。
揺動レバー20には、カム従動側コロであるカムフォロア23が実装されており、加圧ローラアーム18に設けたカム装置(カム24、カム駆動軸25)を組み合わせてニップ圧力付与機構を構成している。すなわちカム24を係合させるカム駆動軸25はサイドフレームを貫通して反対側の加圧機構カムに係合して連動する。そして、図1に示すように、カム装置の上死点で揺動レバー20を押し上げる状態では、揺動レバー20と加圧ローラアーム18との間に配置したスプリング22の力により、加圧ローラアーム18を図の上方に向けて付勢し、加圧ローラ15を定着ローラ13に向けて押圧する。このことで、加圧ローラアーム18と揺動レバー20との間にニップ圧力を設定する際にのみ、スプリング22の力を大きく発揮させ、ニップ解除に際してはスプリング張力も解除されるようになっている。
画像形成時以外のとき、図1に示される状態から、カム装置を回転させると、カム装置により揺動レバー20が図中下方へ下げられ、スプリング22に付与されている押圧力が次第に減少する。このことによってスプリング22が伸び、スプリング荷重が開放された後、さらに揺動レバー20が揺動して下げられると加圧ローラ15及び加圧ローラアーム18の自重で追従させるようにして加圧ローラアーム18を下降させる。これにより図2(A)の状態となる。
図2(A)で加圧ローラ15と定着ローラ13との間の離間量tの設定を説明する。この離間量tの調整、設定は変更可能とする。離間量tの調整は、例えばカムの停止位置を帰ることで行い得る。この状態から、再び両ローラ15、13のニップ圧力を設定する場合には、カム装置を図3に示すステッピングモータ26で回転させてカム24を介して揺動レバー18を上方に揺動させる。その際、揺動レバー20の揺動により、スプリング22、加圧力調整機構を介して加圧ローラアーム18も上方に移動するが、その移動の途中で、加圧ロール15が定着ロール13に当接し、スプリング22の力がロール間の反力にバランスした状態で、スプリング22がたわみ始める。そして、揺動レバー20の揺動に追従してカム装置が上死点に達した位置で、両ローラ15、13の間でのニップ圧力は最大に発揮される状態となる。
図2(B)に示すように、カム駆動軸25にはカム24と同軸にしてエンコーダ27が取りつけてあり、これを用いて光学センサ28によりカム24の位相を検出することで、ニップ加圧状態と離間状態を検出する、これによりカム装置を駆動するステッピングモータ26をカム位相信号検出位置からニップ加圧状態とニップ解除状態の任意の位置に停止することができる。なお図3中で29はステッピングモータ26の出力軸、30はギヤ列である。また、ニップ解除状態では加圧ローラ15と定着ローラ13が設定されている離間量tだけ離れることになる。
すなわち離間量tの調整、設定は、カム24の停止位置の変更で行う。また、加圧ローラ15の表面には加圧ローラ15の表面温度を検知するセンサ31を接触させ、上述の離間量tに対して、画像形成時以外の加圧ローラ15の表面温度kを検知し、k>k1の場合、離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とするとき、t1>t2の関係とする。画像形成時以外は、加圧ローラ15が定着ローラ13に対して離間し、かつ、離間時の離間量tをセンサ31による検出結果により調整可能とし、トナーブリスタに対して不利である加圧ローラ15の温度上昇を防止し、かつトナーブリスタに対して、発生確率の少ない使われ方をされた場合のファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようにする。
<実施例2>
本実施例では、上述の離間量tの設定をカム24の停止位置により行うものとし、両面画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ15の表面温度kをセンサ31で検知し、k>k1の場合に離間量をt1、k≦k1の場合に離間量をt2とし、また片面画像形成の要求がされた場合、センサ31で画像形成前の加圧ローラ15の表面温度kを検知し、k>k1の場合は離間量をt3、k≦k1の場合は離間量をt4とし、各離間量の間にt1>t2>t3>t4が成立する関係とする。すなわち画像形成前の離間量tを両面画像形成と、片面画像形成により分けて調整可能とすることにより、両面画像形成時のトナーブリスタの発生を防止し、かつトナーブリスタの発生確率が小さい片面通紙時におけるファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようにする。
<実施例3>
本実施例では、コート紙への画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ15の表面温度kをセンサ31で検知し、k>k1の場合には離間量をt1、k≦k1の場合には離間量をt2とする。非コート紙への画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ15の表面温度kを検知し、k>k1の場合には離間量をt3、k≦k1の場合には離間量をt4とする。各離間量はt1>t2>t3>t4が成立する関係とする。画像形成前の離間量をコート紙と、非コート紙により、分けて調整可能とすることにより、コート紙通紙時のトナーブリスタを防止し、トナーブリスタの発生確率が小さい普通紙通紙時のファーストプリント時間が長くなることを防止し得るようする。
<実施例3>
本実施例では、上述の離間量tの設定はカムの停止位置により行い、転写材の厚みにより調整するが、薄紙への画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt1、k≦k1の場合、離間量をt2とする。また厚紙の画像形成の要求がされた場合、画像形成前の加圧ローラ表面温度kを検知し、k>k1の場合離間量をt3、k≦k1の場合、離間量をt4とする。t1>t2>t3>t4の関係とする。
また、画像形成前の離間量を、転写材の厚みにより分けて調整可能とすることにより、薄紙側のトナーブリスタを防止し、トナーブリスタに対して、発生確率の少ない厚紙側のファーストプリント時間が長くなる不具合を防止する。
<実施例4>
本実施例では、加圧ローラ15と定着ローラ13との間の離間量tの設定をカムの停止位置により行うとともに、画像形成装置に設置されている湿度センサの値によって調整するものとする。湿度レベルの閾値をs1とした場合、閾値s1以上かつ、センサ31で画像形成前の加圧ローラ15表面温度kを検知したとき、k>k1の場合に離間量をt1、k≦k1の場合には離間量をt2とする。またs1未満かつ画像形成前の加圧ローラ15の表面温度kを検知したとき、k>k1の場合には離間量をt3、k≦k1の場合には離間量をt4とする。なおここでもt1>t2>t3>t4が成立する関係とする。
<実施例5>
さらに本実施例では、画像形成前の離間量tを、画像形成装置近傍あるいは周囲の湿度により応じて調整可能とする。例えば湿度が高く、トナーブリスタが発生しやすい状況でもトナーブリスタ発生を防止でき、トナーブリスタの発生確率が小さい低湿側のファーストプリント時間が長くなる不具合を防止可能となる。
12:加熱ローラ
13:定着ローラ
14:定着ベルト
15:加圧ローラ
18:加圧ローラアーム
19:加圧ローラアームの支点
20:揺動レバー
21:加圧調整ボルト
22:スプリング
23:カムフォロア
24:カム
25:カム駆動軸
26:ステッピングモータ
27:エンコーダ
28:光学センサ
29:ステッピングモータの出力軸
30:ギヤ列
31:センサ
t:離間量
特開2003-076185号公報 特開2005-031180号公報 特開2007-108695号公報 特開2008-129089号公報

Claims (6)

  1. 加圧ローラと定着ローラを対向配置して両ローラの間、または前記加圧ローラと前記定着ローラに掛け回した定着ベルトとの間に定着ニップを形成し、シート状媒体が担持した未定着像を前記定着ニップで印加する熱及び圧によって前記シート状媒体に定着させる定着装置において、
    画像形成時以外は、少なくとも前記定着ニップを含む部位で、前記加圧ローラと前記定着ローラ及び/または定着ベルトとを離間させる調整手段を有し、
    該調整手段は、前記離間させる量を、画像形成前の前記加圧ローラの表面温度により決定することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、片面通紙と両面通紙とに分けて調整することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、コート紙通紙と非コート紙通紙に分けて調整することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、転写材の厚みにより分けて調整することを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1の定着装置において、前記調整手段が、画像形成前の加圧ローラ表面温度により前記離間量を決定するものであり、該離間量の決定を、設置場所の周囲の湿度に応じて調整することを特徴とする定着装置。
  6. 少なくとも画像形成手段を備え、該画像形成手段と、請求項1から請求項5のいずれかに記載の定着装置を備え、前記画像形成手段でシート状媒体に形成したトナー画像を定着させることを特徴とする画像形成装置。
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