JP5592767B2 - 小型電動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、各別に形成されて互いに組み合わせられる第1ケースおよび第2ケースを含む本体ケースを備え、第1ケースの外面と第2ケースの内面とが対向する対向部が本体ケースに形成される小型電動装置に関する。
小型電動装置として、例えば特許文献1に記載の電動歯ブラシが知られている。
図12に示されるように、この電動歯ブラシ100には、使用者が把持するための本体ケース110と、この本体ケース110に取り付けられるブラシ部120とが設けられている。本体ケース110は、内部にモータおよび電池130が収容される把持部111と、この把持部111の底部に取り付けられて電池130の端部を覆う電池キャップ112とにより構成されている。電池キャップ112の外周には、把持部111と電池キャップ112との間をシールするOリング113が設けられている。
特開平9−168554号公報
ところで、上記電動歯ブラシ100をはじめとする小型電動装置においては、本体ケースの内部の温度の上昇、気圧の低下、または電池からのガスの発生等に起因して、本体ケースの内部の圧力が上昇することがある。この場合、内部の圧力が過度に上昇したときには、内部の部品の変形等をまねくおそれがある。
この点、特許文献1の電動歯ブラシ100においては、把持部111と電池キャップ112との間がOリング113によりシールされているため、すなわち内部の圧力が緩和されにくい構造が採用されているため、上述した圧力の過度の上昇が特に懸念される。
本発明の目的は、本体ケースの内部の圧力が過度に高くなることが抑制される小型電動装置を提供することである。
〔1〕本小型電動装置の独立した一形態によれば、各別に形成された第1ケースおよび第2ケースが互いに組み合わせられることにより、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面とが対向する部分である対向部が形成される本体ケースと、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に配置されて前記対向部をシールする弾性部材とを有し、前記第2ケースは、前記第1ケースを挿入するための開口部を有し、前記開口部の端面は、前記第2ケースの内面側から外面側に向かうにつれて前記第2ケースの底端部側からその反対側に向かうように傾斜し、前記弾性部材は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に取り付けられる基礎弾性部と、この基礎弾性部と連続して形成され、前記第1ケースおよび前記第2ケースの他方に接触する変形弾性部とを含み、前記基礎弾性部は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に形成された弾性部材取付部に嵌め込まれ、前記変形弾性部は、前記基礎弾性部から突出するように形成され、その肉厚が前記基礎弾性部の肉厚よりも薄く、前記開口部の端面に沿うようにその端面上に配置され、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記本体ケースの内部と前記本体ケースの外部とを互いに連通する。
〔2〕本小型電動装置の独立した別の一形態によれば、各別に形成された第1ケースおよび第2ケースが互いに組み合わせられることにより、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面とが対向する部分である対向部が形成される本体ケースと、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に配置されて前記対向部をシールする弾性部材とを有し、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に隙間が形成されるように前記弾性部材が構成されている。
〔3〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、ブラシ毛に振動を付与して歯を清掃する電動歯ブラシを含み、使用者が把持するための把持部が前記第2ケースにより構成され、前記本体ケースの内部に配置された振動源であるモータをさらに有する。
〔4〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記モータが前記第1ケースに取り付けられ、前記ブラシ毛を有し、前記第1ケースに形成されたブラシ取付部に取り付けられるブラシ部を有する。
〔5〕本小型電動装置の独立した別の一形態によれば、ブラシ毛に振動を付与して歯を清掃する電動歯ブラシを含む小型電動装置であって、各別に形成された第1ケースおよび第2ケースを有し、使用者が把持するための把持部を前記第2ケースにより構成し、前記第1ケースの一部が前記第2ケースの内部に挿入されることにより、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面とが互いに対向する部分である対向部が形成される本体ケースと、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に配置されて前記対向部をシールする弾性部材と、前記本体ケースの内部に配置された振動源であるモータと、前記ブラシ毛を有し、前記第1ケースに形成されたブラシ取付部に取り付けられるブラシ部とを有し、前記弾性部材は、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記本体ケースの内部と前記本体ケースの外部とを互いに連通するように構成されている。
〔6〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記第1ケースは、各別に形成されて互いに組み合わせられるインナーケースおよびアウターケースを含み、前記アウターケースは、前記ブラシ取付部を含み、前記インナーケースは、前記モータが取り付けられるモータ取付部を含み、前記モータ取付部は、前記ブラシ取付部の内部の空間に配置される。
〔7〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記インナーケースのうちの前記ブラシ部側の端部に前記モータ取付部が形成され、前記インナーケースのうちの前記モータ取付部側の端部とは反対側の端部が前記第2ケースの内部に挿入されることにより、前記第1ケースの外面の一部である前記インナーケースの外面と前記第2ケースの内面とが互いに対向して前記対向部の少なくとも一部が形成される。
〔8〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記インナーケースは、電池が取り付けられる電池取付部を含み、前記電池取付部は、前記インナーケースのうちの前記モータ取付部とは反対側の端部を含み、前記電池取付部が前記第2ケースの内部に挿入されることにより、前記インナーケースの外面の一部である前記電池取付部の外面と前記第2ケースの内面とが互いに対向して前記対向部の少なくとも一部が形成される。
〔9〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記インナーケースの外面と前記アウターケースの内面とが互いに対向する部分をシールする第2の弾性部材をさらに有する。
〔10〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記弾性部材は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に取り付けられる基礎弾性部と、この基礎弾性部と連続して形成され、前記第1ケースおよび前記第2ケースの他方に接触する変形弾性部とを含み、前記変形弾性部は、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に隙間を形成する。
〔11〕前記小型電動装置に従属する一形態によれば、前記基礎弾性部は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に形成された弾性部材取付部に嵌め込まれ、前記変形弾性部は、前記基礎弾性部から突出するように形成され、その肉厚が前記基礎弾性部の肉厚よりも薄い。
本発明に関する小型電動装置によれば、本体ケースの内部の圧力が過度に高くなることが抑制される。
実施形態のキャップ付き携帯型電動歯ブラシの三面図((A):正面図、( B):側面図、(C):矢視D1Cの平面図)。 実施形態のキャップ付き携帯型電動歯ブラシの正面図((A):キャップが 取り外された状態、(B):ブラシ部が本体ケースから取り外された状態)。 図1(C)のD3−D3線に沿う断面図。 実施形態の把持部側シールの構造図((A):平面図、(B):(A)のD 4B−D4B線に沿う断面図)。 図3の領域D5の拡大図((A):中間ケースと把持ケースとの間がシール された状態、(B):中間ケースと把持ケースとの間に隙間が形成された状態)。 実施形態の電池取付部の構造図((A):正面図、(B):(A)のD6B −D6B線に沿う断面図、(C):(B)の領域D6Cの拡大図)。 実施形態の電動歯ブラシの構成要素の斜視図((A):陰極取付部の斜視図 、(B):陰極金具の斜視図)。 実施形態の陰極取付部および陰極金具の斜視図。 実施形態の陰極取付部の構造図((A):平面図、(B):正面図、(C) :底面図、(D):側面図)。 図6(A)のD6B−D6B線に沿う断面図。 変形例の電動歯ブラシにおける図3の領域D5に相当する拡大図((A) :中間ケースと把持ケースとの間がシールされた状態、(B):中間ケースと把持ケースとの間に隙間が形成された状態)。 従来の電動歯ブラシの斜視図。
図1〜図10を参照して、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、本発明の小型電動装置をキャップ付き携帯型電動歯ブラシ1(以下、「携帯型電動歯ブラシ1」)として具体化した一例を示している。
図1を参照して、携帯型電動歯ブラシ1の全体構成について説明する。
携帯型電動歯ブラシ1は、電動歯ブラシ2とキャップ3とを備えている。
電動歯ブラシ2は、各別に形成されたブラシ部10および本体ケース20が互いに組み合わせられたものとして構成されている。本体ケース20は、各別に形成された中間ケース30および把持ケース60が互いに組み合わせられたものとして構成されている。ブラシ部10は、各別に形成されたブラシ毛11および保持部12が互いに組み合わせられたものとして構成されている。
キャップ3は、ブラシ部10を覆うための部材として、使用者により電動歯ブラシ2への取り付けおよび取り外しができるように構成されている。キャップ3が本体ケース20に取り付けられたとき、ブラシ部10の全体がキャップ3により覆われる。
キャップ3の頂壁には、キャップ3の内部と外部とを互いに連通する2つのキャップ孔3Aが設けられている。キャップ3が本体ケース20に取り付けられたとき、ブラシ部10に付着している水分がキャップ孔3Aを介してキャップ3の外部に排出される。
ここで、携帯型電動歯ブラシ1についての各用語を以下のように定義する。
(a)携帯型電動歯ブラシ1の中心軸1C(把持ケース60の中心軸)に沿う方向を「軸方向Z」とする。
(b)携帯型電動歯ブラシ1の正面視(図1(A))において軸方向Zに直交する方向を「奥行方向Y」とする。
(c)携帯型電動歯ブラシ1の側面視(図1(B))において軸方向Zに直交する方向を「幅方向X」とする。
(d)携帯型電動歯ブラシ1の各構成要素について、相対的にブラシ部10側にある端部を「先端部」とし、相対的に把持ケース60側にある端部を「底端部」とする。
(e)携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、軸方向Zにおいて底端部から先端部に向かう方向を「軸先方向」とする。また、携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、軸方向Zにおいて先端部から底端部に向かう方向を「軸底方向」とする。
(f)携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、奥行方向Yにおいてブラシ毛11の根元から先端に向かう方向を「前方向」とする。また、携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、奥行方向Yにおいてブラシ毛11の先端から根元に向かう方向を「後方向」とする。
(g)携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、幅方向Xにおいて図中の右側から左側に向かう方向を「左方向」とする。また、携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、幅方向Xにおいて図中の左側から右側に向かう方向を「右方向」とする。
(h)携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、軸方向Zにおいて相対的に軸先方向にある部分を「先端側」とする。また、軸方向Zにおいて相対的に軸底方向にある部分を「底端側」とする。
(i)携帯型電動歯ブラシ1の任意の位置を基準として、奥行方向Yにおいて相対的に前方向にある部分を「前側」とする。また、奥行方向Yにおいて相対的に後方向にある部分を「後側」とする。
(j)携帯型電動歯ブラシ1の各構成要素について、前方向に面する外面を「前面」とし、後方向に面する外面を「後面」とする。
(k)携帯型電動歯ブラシ1において、幅方向Xの中心を通過しかつ軸方向Zおよび奥行方向Yにより規定される断面を「基準断面」とする。なお、図3に示される断面構造は、携帯型電動歯ブラシ1の基準断面の構造に相当する。
図2を参照して、電動歯ブラシ2の詳細な構成について説明する。
把持ケース60は、使用者が電動歯ブラシ2の使用時に把持するための部材として構成されている。
中間ケース30は、各別に形成されたアウターケース50およびインナーケース40が互いに組み合わせられたものとして構成されている。なお、図3に示されるように、インナーケース40は、キャップ3が本体ケース20から取り外された状態においても外部に露出しない。
アウターケース50には、ブラシ取付部51とケース本体52とが設けられている。ブラシ取付部51およびケース本体52は、アウターケース50の一部として同一の素材により一体的に形成されている。
ブラシ取付部51には、ブラシ部10を取り付けるための爪51Aが設けられている。ブラシ取付部51の内部には、頂壁51Bと周壁51Cとにより囲まれて振動源としてのモータ33が収容されている。
ケース本体52には、本体ケース20内のスイッチ32(図3参照)を覆うスイッチカバー31と、キャップ3を取り付けるための爪52Aと、本体ケース20を装飾するための装飾部53とが設けられている。
ブラシ部10は、使用者により中間ケース30への取り付けおよび取り外しができるように構成されている。保持部12の先端部の前面にはブラシ毛11が設けられている。ブラシ部10が中間ケース30に取り付けられたとき、ブラシ取付部51の全体が保持部12により覆われる。
図3を参照して、電動歯ブラシ2の内部の構造について説明する。
ンナーケース40、アウターケース50、把持ケース60およびキャップ3のそれぞれの素材としては、ABS樹脂が用いられている。
インナーケース40には、モータ取付部41と基板取付部42と取付部固定部43と陽極取付部70とが設けられている。モータ取付部41、基板取付部42、取付部固定部43および陽極取付部70は、インナーケース40の一部として同一の素材により一体的に形成されている。
モータ取付部41には、モータ33が取り付けられている。モータ33の出力軸33Aには、偏心分銅34が取り付けられている。偏心分銅34の重心は、出力軸33Aに対して偏心している。出力軸33Aと偏心分銅34とは一体的に回転する。
モータ33の後面とアウターケース50のブラシ取付部51の内面との間には、スペーサ35が設けられている。スペーサ35は、モータ33からブラシ部10への振動の伝達効率を高めるためのものとして設けられている。スペーサ35の前面は、モータ33の後面と接触している。スペーサ35の後面は、ブラシ取付部51の内面と接触している。
基板取付部42の後面には、配線基盤36が取り付けられている。配線基盤36には、スイッチ32が取り付けられている。スイッチ32の先端部は、基板取付部42を介して基板取付部42の前面よりも前方向に突出している。
取付部固定部43には、陰極取付部80が取り付けられている。陰極取付部80には、陰極金具81が取り付けられている。陽極取付部70には、陽極金具71が取り付けられている。
中間ケース30には、電池を取り付けるための電池取付部21が設けられている。電池取付部21には、電池を配置するための収容空間22が形成されている。電池取付部21に電池が取り付けられているとき、陰極金具81が電池の陰極に接触する。また、陽極金具71が電池の陽極に接触する。
インナーケース40において、モータ取付部41、基板取付部42、および取付部固定部43の先端側の一部は、アウターケース50の内部に設けられている。
インナーケース40において、取付部固定部43の一部および陽極取付部70は把持ケース60の内部に設けられている。これにより本体ケース20には、取付部固定部43の外面および陽極取付部70の外面と把持ケース60の内面とが互いに対向する対向部37が形成されている。
本体ケース20において、アウターケース50の底端部の内面と、奥行方向Yにおいてこの内面に対向するインナーケース40の外面との間には、中間側シール23が設けられている。また、把持ケース60の先端部の内面と、奥行方向Yにおいてこの内面に対向するインナーケース40の外面との間には、把持側シール24が設けられている。
中間側シール23は、アウターケース50の底端部側の端面と、軸方向Zにおいてこの端面に対向するインナーケース40の外面との間から中間ケース30の内部に水等が浸入することを妨げるためのものとして設けられている。
把持側シール24は、把持ケース60の先端部側の端面と、軸方向Zにおいてこの端面に対向するインナーケース40の外面との間から把持ケース60の内部に水等が浸入することを妨げるためのものとして設けられている。
電動歯ブラシ2の動作について説明する。
使用者がスイッチカバー31を介してスイッチ32をオン操作したとき、電池の電圧がモータ33に印加される。これにより、モータ33の出力軸33Aおよび偏心分銅34が回転する。また、この偏心分銅34の回転によりモータ33が振動する。モータ33の振動は、スペーサ35およびブラシ取付部51を介してブラシ部10に伝達される。
図4および図5を参照して、把持側シール24の構造および機能について説明する。
図4に示されるように、把持側シール24には、基礎弾性部24Aと変形弾性部24Bとが設けられている。基礎弾性部24Aは、環状の部分として形成されている。変形弾性部24Bは、基礎弾性部24Aの外周面から径方向の外側に向けて突出する鍔状の部分として形成されている。すなわち把持側シール24は、中心軸24Cを含む断面上においての形状がT字型となるように形成されている。
把持側シール24の中心軸24Cを含む断面において、基礎弾性部24Aの軸方向Zの長さを「肉厚L1」とし、変形弾性部24Bの軸方向Zの長さを「肉厚L2」としたとき、肉厚L2は肉厚L1よりも小さい。
図5に示されるように、インナーケース40の外面にはシール取付部44が形成されている。シール取付部44は、把持側シール24の基礎弾性部24Aを取り付けるための環状の溝として形成されている。
把持側シール24は、基礎弾性部24Aがシール取付部44に嵌め込まれた状態、かつ変形弾性部24Bが把持ケース60の内面との接触により軸底方向から軸先方向に向けて変形した状態でインナーケース40に取り付けられている。
図5(A)に示されるように、本体ケース20の内部の圧力よりも本体ケース20の外部の圧力が高いとき、内部と外部との圧力差により変形弾性部24Bが把持ケース60の内面に押し付けられる。また、本体ケース20の内部の圧力と本体ケース20の外部の圧力とが同じ大きさのとき、変形弾性部24Bが負荷の加えられていない状態の形状に復元しようとする力により、変形弾性部24Bが把持ケース60の内面に押し付けられる。これにより、中間ケース30と把持ケース60との間がシールされる。なお、変形弾性部24Bが負荷の加えられていない状態の形状に復元しようとする力は、内部と外部との圧力差があるときにも生じている。
図5(B)に示されるように、本体ケース20の内部の圧力が本体ケース20の外部の圧力よりも高いとき、内部と外部との圧力差により変形弾性部24Bが把持ケース60の内面から離れるように変形する。これにより、対向部37において本体ケース20と把持ケース60との間に隙間が形成されるため、内部の圧力が低下する。
図6を参照して、電池取付部21の詳細な構造について説明する。
電池取付部21は、インナーケース40の一部としての取付部固定部43および陽極取付部70と陰極取付部80とが互いに組み合わせられたものとして構成されている。
陽極取付部70には、取付部側壁72と取付部周壁73とが設けられている。取付部側壁72および取付部周壁73は、陽極取付部70の一部として同一の素材により一体的に形成されている。
取付部側壁72は、電池の陽極に対向する部分として設けられている。取付部周壁73は、電池の外周の一部を取り囲む部分として設けられている。また、取付部側壁72および取付部周壁73には、陽極金具71を取り付けるための金具溝75が形成されている。
陽極金具71には、陽極接触部71Aと陽極延長部71Bとが設けられている。陽極接触部71Aおよび陽極延長部71Bは、陽極金具71の一部として同一の素材により一体的に形成されている。
陽極接触部71Aは、電池の底面に沿うように延びる部分として、かつ電池の陽極に接続される部分として設けられている。陽極延長部71Bは、電池の外周面に沿うように延びる部分として、かつ配線基盤36に接続される部分として設けられている。
取付部周壁73の軸方向Zの中間部分には、弾性部材により形成されたマット74が取り付けられている。本体ケース20の内部に電池が収容された状態においては、電池と取付部周壁73とに挟まれることによりマット74が圧縮される。
電池取付部21においては、取付部側壁72の内面72Aと取付部周壁73の内面73Aと陰極取付部80の対向面83Aとに囲まれて電池を配置するための収容空間22が形成されている。
図7〜図10を参照して、陰極取付部80の詳細な構造について説明する。
図7および図8に示されるように、陰極取付部80には、第1陰極壁部82と第2陰極壁部83と延長壁部86と第1フック84と第2フック85と被覆部88と保護壁部87とが設けられている。第1陰極壁部82、第2陰極壁部83、延長壁部86、第1フック84、第2フック85、被覆部88、および保護壁部87は、陰極取付部80の一部として同一の素材により一体的に形成されている。なお、第1陰極壁部82の軸底方向側の端面を「第1端面82A」とする。また、第1陰極壁部82の軸先方向側の端面を「第2端面82B」とする。また、第2陰極壁部83の軸底方向側の端面を「対向面83A」とする。
第1陰極壁部82は、陰極金具81が取り付けられることにより陰極金具81の一部が接触する部分として設けられている。第2陰極壁部83は、第1陰極壁部82の第1端面82Aから収容空間22側に向けて突出した部分として、かつ陰極金具81の一部の外周を取り囲む部分として設けられている。
陰極金具81には、陰極後部81Aと陰極前部81Bと屈曲部81Cとが設けられている。陰極後部81Aおよび陰極前部81Bは、陰極金具81の一部として同一の素材により一体的に形成されている。
陰極後部81Aは、軸方向Zに延びる直線状の部分として、かつ配線基盤36に接続される部分として設けられている。陰極前部81Bは、コイル状に巻かれた部分として、かつ電池の陰極に接続される部分として設けられている。屈曲部81Cは、陰極後部81Aと陰極前部81Bとを接続する部分として設けられている。
図8および図9に示されるように、第1陰極壁部82の第2端面82Bには、一対の第1フック84と第2フック85と延長壁部86と被覆部88とが設けられている。また、第1陰極壁部82の外周面には保護壁部87の基端部が設けられている。
延長壁部86は、陰極後部81Aの先端部を固定するための部分として設けられている。陰極後部81Aの先端部が延長壁部86の爪86Aに引っ掛けられることにより、陰極金具81が陰極取付部80に固定される。
第1フック84および第2フック85は、取付部固定部43に嵌め合わせるための部分として設けられている。第1フック84および第2フック85がそれぞれ取付部固定部43の対応する部位に嵌め合わせられることにより、陰極取付部80が取付部固定部43に固定される。
被覆部88は、第1陰極壁部82の先端部側において陰極金具81の屈曲部81Cを覆うための部分として、屈曲部81Cと陽極金具71の陽極延長部71Bとの間に設けられている。これにより、陽極延長部71Bと屈曲部81Cとが直接的に対向することが妨げられている。
図9および図10を参照して、保護壁部87の詳細な構成について説明する。なお、以下の説明において「基礎面P」は、電動歯ブラシ2の中心軸に直交して対向面83Aを含む仮想の平面を示すものとする。
図9に示されるように、保護壁部87には壁部本体87Aと一対の爪87Bとが設けられている。壁部本体87Aは、第2陰極壁部83の外周面から軸底方向に突出して陽極金具71の一部を覆う部位として設けられている。爪87Bは、取付部周壁73の外周面に引っ掛けられて取付部周壁73に対する保護壁部87の移動を規制するための規制手段かつ固定部材として設けられている。
図10に示されるように、陰極前部81Bの先端部分(以下、「陰極突出部81T」)は、基礎面Pよりも底端部側に突出して収容空間22に設けられている。すなわち陰極前部81Bは、第2陰極壁部83により取り囲まれた陰極基礎部81Sと、収容空間22に突き出た陰極突出部81Tとに区分される。
保護壁部87は、陽極金具71の陽極延長部71Bのうちの陰極突出部81Tに対応する部分(以下、「陽極近接部71C」)を覆う部分として、第2陰極壁部83から基礎面Pよりも収容空間22側にまでにわたり設けられている。
ここで、基礎面Pから保護壁部87の先端87Uまでの長さを「長さLA」とする。また、基礎面Pから陰極突出部81Tの先端81Uまでの長さを「長さLB」とする。長さLAは、基礎面Pと先端87Uとを結ぶ最短距離を示すものとする。長さLBは、基礎面Pと先端81Uとを結ぶ最短距離を示すものとする。
保護壁部87の長さLAは、陰極突出部81Tの長さLBよりも大きい。このため、図6(A)に示されるように、陽極近接部71Cの内面の全体が保護壁部87の壁部本体87Aにより覆われている。
図6を参照して、保護壁部87の取付態様について説明する。
取付部周壁73において、マット74に対応する部分と陰極取付部80との間には開口部73Bが形成されている。開口部73Bは、取付部周壁73の金具溝75の一部を分断する部分として、かつ金具溝75よりも幅が広い部分として形成されている。
取付部周壁73の外面において開口部73Bと隣り合う部分には、段差部73Cが形成されている。段差部73Cは、保護壁部87の爪87Bを引っ掛けるための部分として形成されている。
保護壁部87は、爪87Bが開口部73Bを介して取付部周壁73の段差部73Cに引っ掛けられた状態、かつ壁部本体87Aが陽極延長部71Bとともに金具溝75に収容された状態で取付部周壁73に取り付けられている。
壁部本体87Aは、陽極延長部71Bの収容空間22側の面の全体を覆うように、かつ壁部本体87Aの収容空間22側の面が取付部周壁73の内面73Aとともに1つの周面を形成するように金具溝75に収容されている。
図9(D)を参照して、第2陰極壁部83の構成について説明する。
第2陰極壁部83の内面83Bには、湾曲面83Cと開口面83Dとが設けられている。湾曲面83Cは、陰極基礎部81Sのコイル形状に対応して湾曲した面として設けられている。開口面83Dは、湾曲面83Cの各端部から連続して平面として設けられている。湾曲面83Cの曲率半径は電池の半径よりも小さい。このため、第2陰極壁部83の内面に囲まれた空間に電池の陰極側の部分が入り込むことが妨げられる。
本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)電動歯ブラシ2においては、陰極突出部81Tと陽極近接部71Cとの間に金具同士の接触を妨げる保護壁部87が設けられている。この構成によれば、陰極前部81Bが陽極近接部71Cに向けて変形したとき、このことに起因して陰極金具81と陽極金具71とが互いに接触して短絡が生じることを抑制することができる。また、フィルムが剥離した状態の電池が電池取付部21に取り付けられたとき、フィルムの剥離により露出した電池の陽極と陰極金具81とが互いに接触して短絡が生じることを抑制することができる。
(2)電動歯ブラシ2においては、保護壁部87の爪87Bが取付部周壁73の段差部73Cに引っ掛けられている。この構成によれば、電池の取り付けまたは取り外しの作業のときに、保護壁部87が取付部周壁73に対して移動することが爪87Bにより妨げられる。このため、例えば電池の取り付けまたは取り外しの作業のときに、保護壁部87が取付部周壁73から浮き上がることに起因して保護壁部87が損傷することが抑制される。
(3)電動歯ブラシ2においては、保護壁部87の壁部本体87Aが第2陰極壁部83と一体的に形成されている。また、保護壁部87の爪87Bが壁部本体87Aと一体的に形成されている。この構成によれば、陰極取付部80の第1フック84等を取付部固定部43に嵌め込む作業と、爪87Bを段差部73Cに引っ掛ける作業とを併せて行うことが可能となるため、組み付けにかかる作業効率が向上する。
(4)電動歯ブラシ2においては、保護壁部87の長さLAが陰極突出部81Tの長さLBよりも大きい。この構成によれば、陽極近接部71Cの内面の全体が保護壁部87の壁部本体87Aにより覆われるため、陰極金具81と陽極金具71とが接触することをより確実に抑制することができる。
(5)電動歯ブラシ2においては、保護壁部87が陽極近接部71Cとともに金具溝75に収容されている。この構成によれば、保護壁部87が電池と接触しにくいため、電池の取り付け作業にともない保護壁部87が破損することが抑制される。
(6)電動歯ブラシ2においては、第2陰極壁部83の内面83Bには湾曲面83Cが設けられている。また、湾曲面83Cの曲率半径は電池の半径よりも小さく設定されている。この構成によれば、第2陰極壁部83の内面に囲まれた空間に電池の陰極側の部分が入り込むことが妨げられるため、電池の取り付け作業のときに電池との接触にともなう陰極前部81Bの変形が生じにくい。このため、取り付け作業にともない陰極金具81が破損することが抑制される。
(7)電動歯ブラシ2において中間ケース30と把持ケース60との対向部37には、把持側シール24が設けられている。この構成によれば、本体ケース20の内部の圧力が本体ケース20の外部の圧力よりも高いとき、把持側シール24が把持ケース60の内面から離れるように変形する。これにより、本体ケース20の内部の圧力が低下するため、内部の圧力が過度に高くなることを抑制することができる。
(8)また、本体ケース20の外部の圧力が本体ケース20の内部の圧力よりも高いとき、および本体ケース20の内部と外部とが同じ圧力のとき、把持側シール24により中間ケース30と把持ケース60との対向部37がシールされる。このため、把持ケース60の内部に液体が浸入することを抑制することができる。
(9)携帯型電動歯ブラシ1においては、把持側シール24により上記(7)および(8)の効果が得られる。すなわち、内部圧力調整の機能とシール機能とを有する部材として把持側シール24が設けられている。この構成によれば、内部の圧力を低減するためのチェック弁等を追加する構成に比べて、電動歯ブラシ2の体格を小さくすることができる。すなわち、内部の圧力が過度に上昇することを抑制することと、電動歯ブラシ2を小型化することとを両立することができる。
(10)電動歯ブラシ2においては、インナーケース40と把持ケース60とが対向する対向部37に把持側シール24が設けられている。この構成によれば、モータ33の振動が把持ケース60に伝達されにくくなるため、使用者の手に付与される振動を小さくすることができる。
(11)電動歯ブラシ2においては、把持側シール24として、中心軸24Cを含む断面上においての形状がT字型のものが用いられている。この構成によれば、把持側シール24としてOリングを用いた場合と比較すると、シール部材が把持ケース60との接触にともない圧縮される度合いが小さいため、把持ケース60に生じる応力が小さくなる。このため、Oリングを用いた場合よりも把持ケース60の厚みを小さくすることができる。また、把持ケース60の薄型化にともない電動歯ブラシ2の小型化に貢献することができる。
(12)また、把持側シール24の上下方向を入れ替えても同シール24が適切にインナーケース40に取り付けられる。このため、把持側シール24を取り付けるにあたり上下方向を確認する作業が不要となるため、電動歯ブラシ2の組み立てにかかる作業の効率が向上する。
(13)電動歯ブラシ2において、インナーケース40の外面とアウターケース50の内面とが対向する部分には、この部分をシールする中間側シール23が把持側シール24とは別に設けられている。この構成によれば、インナーケース40からアウターケース50の底端部側に伝達される振動が小さくなるため、把持ケース60に伝達される振動も小さくなる。これにより、使用者が電動歯ブラシ2の使用時に感じる振動を小さくすることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記各実施形態に例示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、中間側シール23としてOリングを用いたが、これに代えて、把持側シール24と同じ形状のシールを用いることもできる。
・上記実施形態では、把持側シール24として断面形状がT字型のものを用いたが、これに代えて、例えば以下の(A)または(B)のシールを用いることもできる。
(A)中心軸を含む断面上においての形状がU字型のシール(Uリング)。
(B)中心軸を含む断面上においての形状がV字型のシール(Vリング)。
要するに、インナーケース40に嵌め込まれる基礎弾性部と、この基礎弾性部に連続して形成されて本体ケース20の内部と外部との圧力差により変形する変形弾性部とを有するシール部材であれば、いずれのシール部材を用いることもできる。
・上記実施形態では、インナーケース40のシール取付部44に1つの把持側シール24を取り付けたが、これに加えて、把持ケース60において同シール24に対向する部分にシール部材を取り付けることもできる。
この構成においては、把持ケース60の内面においてインナーケース40のシール取付部44と対向する部分に弾性部材取付部が形成される。この弾性部材取付部には、把持側シール24の変形弾性部24Bの形成位置を外周面から内周面に変更した把持側シール(第2把持側シール)について、その基礎弾性部が嵌め込まれる。
第2把持側シールの構造は、図4に示される把持側シール24において変形弾性部24Bが省略され、変形弾性部24Bと同じ形状のものが基礎弾性部24Aの内周面から径方向の内方に向けて突き出るように設けられたものに相当する。なお、基礎弾性部24Aの内径は把持側シール24の外周を取り囲むことができる大きさに設定される。
把持側シール24がインナーケース40に取り付けられ、第2把持側シールが把持ケース60に取り付けられたとき、把持側シール24の変形弾性部24Bと第2把持側シールの変形弾性部とが互いに接触する。これにより、それぞれの弾性変形部が底端部側から先端部側に向けて変形した状態に保持される。
上記構成によれば、本体ケース20の内部の圧力が本体ケース20の外部の圧力よりも高いとき、把持側シール24および第2把持側シールの変形弾性部が互いに離れるように変形する。これにより、本体ケース20の内部の圧力が低下するため、内部の圧力が過度に高くなることを抑制することができる。
・上記実施形態では、変形弾性部24Bが把持ケース60の内面に接触する状態で把持側シール24を本体ケース20に取り付けたが、把持側シール24の取付態様を次のように変更することもできる。
図11に示されるように、インナーケース40のシール取付部44に対応する位置には、把持ケース60の先端側の端面61が設けられている。端面61は、基準断面上において把持ケース60の中心軸に対して傾斜した面として、かつ奥行方向Yの中心側から外側に向かうにつれて軸方向Zの底端部側から先端部側に向けて傾斜した面として形成されている。把持側シール24の変形弾性部24Bは、端面61と接触してこの端面61に沿うように設けられている。この構成によれば、上記実施形態と比較して変形弾性部24Bの変形の度合いが小さいため、すなわち変形弾性部24Bがもとの形状に復元しようとする力が小さい。このため、変形弾性部24Bが把持ケース60から離間するように変形しはじめる本体ケース20の内部と外部との圧力差が上記実施形態よりも小さくなる。これにより、本体ケース20の内部の圧力の上昇度合いが小さいときにも、この圧力の上昇により変形弾性部24Bが変形することにより、内部の圧力が低減される。
・上記実施形態では、保護壁部87として陽極延長部71Bのうちの陽極近接部71Cを含む一部を覆うものを設けたが、陽極延長部71Bの全体を覆う形状の保護壁部に変更することもできる。
・上記実施形態では、陰極取付部80の一部として保護壁部87を形成したが、陰極取付部80とは各別に形成された保護壁部を用いることもできる。
・上記実施形態では、保護壁部87の移動を規制するための規制手段として、爪87Bを設けたが、規制手段の内容を例えば以下の(A)〜(C)のいずれかに変更することもできる。なお、ここに示される変形例は、爪87Bに加えて保護壁部87に採用することもできる。
(A)保護壁部87をねじ等の締結部材により取付部周壁73に固定する構造。
(B)保護壁部87の一部を取付部周壁73に嵌め込む構造。
(C)保護壁部87を接着剤等により取付部周壁73に固定する構造。
・上記実施形態では、電池取付部21の先端部側に陰極金具81を設け、底端部側に陽極金具71を設けたが、陰極金具81と陽極金具71との位置関係を入れ替えることもできる。この場合の電動歯ブラシ2の形態は、上記実施形態の各構成要素を次のように読み替えたものに相当する。すなわち、「陽極取付部70」「陽極金具71」、「陽極接触部71A」、「陽極延長部71B」および「陽極近接部71C」をそれぞれ「陰極取付部」、「陰極金具」、「陰極接触部」、「陰極延長部」および「陰極近接部」に読み替える。また、「陰極取付部80」、「陰極金具81」、「陰極後部81A」、「陰極前部81B」、「第1陰極壁部82」および「第2陰極壁部83」をそれぞれ「陽極取付部」、「陽極金具」、「陽極後部」、「陽極前部」、「第2陽極壁部」および「第1陽極壁部」に読み替える。
・上記実施形態では、小型電動装置としての携帯型電動歯ブラシ1に本発明を適用した一例を示したが、据え置き型の電動歯ブラシに対しても同様に本発明を適用することができる。また、電動歯ブラシ以外の小型電動装置として、例えば電気カミソリに対して本発明を適用することもできる。
1 :キャップ付き携帯型電動歯ブラシ(小型電動装置)
2 :電動歯ブラシ
11 :ブラシ毛
20 :本体ケース
23 :中間側シール(第2の弾性部材)
24 :把持側シール(弾性部材)
24A:基礎弾性部
24B:変形弾性部
30 :中間ケース(第1ケース)
33 :モータ
37 :対向部
40 :インナーケース
41 :モータ取付部
44 :シール取付部(弾性部材取付部)
50 :アウターケース
60 :把持ケース(第2ケース)

Claims (11)

  1. 各別に形成された第1ケースおよび第2ケースが互いに組み合わせられることにより、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面とが対向する部分である対向部が形成される本体ケースと、
    前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に配置されて前記対向部をシールする弾性部材と
    を有し、
    前記第2ケースは、前記第1ケースを挿入するための開口部を有し、
    前記開口部の端面は、前記第2ケースの内面側から外面側に向かうにつれて前記第2ケースの底端部側からその反対側に向かうように傾斜し、
    前記弾性部材は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に取り付けられる基礎弾性部と、この基礎弾性部と連続して形成され、前記第1ケースおよび前記第2ケースの他方に接触する変形弾性部とを含み、
    前記基礎弾性部は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に形成された弾性部材取付部に嵌め込まれ、
    前記変形弾性部は、前記基礎弾性部から突出するように形成され、その肉厚が前記基礎弾性部の肉厚よりも薄く、前記開口部の端面に沿うようにその端面上に配置され、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記本体ケースの内部と前記本体ケースの外部とを互いに連通する
    小型電動装置。
  2. 各別に形成された第1ケースおよび第2ケースが互いに組み合わせられることにより、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面とが対向する部分である対向部が形成される本体ケースと、
    前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に配置されて前記対向部をシールする弾性部材と
    を有し、
    前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に隙間が形成されるように前記弾性部材が構成されている
    小型電動装置。
  3. ブラシ毛に振動を付与して歯を清掃する電動歯ブラシを含み、
    使用者が把持するための把持部が前記第2ケースにより構成され、
    前記本体ケースの内部に配置された振動源であるモータをさらに有する
    請求項1または2に記載の小型電動装置。
  4. 前記モータが前記第1ケースに取り付けられ、
    前記ブラシ毛を有し、前記第1ケースに形成されたブラシ取付部に取り付けられるブラシ部を有する
    請求項3に記載の小型電動装置。
  5. ブラシ毛に振動を付与して歯を清掃する電動歯ブラシを含む小型電動装置であって、
    各別に形成された第1ケースおよび第2ケースを有し、使用者が把持するための把持部を前記第2ケースにより構成し、前記第1ケースの一部が前記第2ケースの内部に挿入されることにより、前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面とが互いに対向する部分である対向部が形成される本体ケースと、
    前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に配置されて前記対向部をシールする弾性部材と、
    前記本体ケースの内部に配置された振動源であるモータと、
    前記ブラシ毛を有し、前記第1ケースに形成されたブラシ取付部に取り付けられるブラシ部と
    を有し、
    前記弾性部材は、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記本体ケースの内部と前記本体ケースの外部とを互いに連通するように構成されている
    小型電動装置。
  6. 前記第1ケースは、各別に形成されて互いに組み合わせられるインナーケースおよびアウターケースを含み、
    前記アウターケースは、前記ブラシ取付部を含み、
    前記インナーケースは、前記モータが取り付けられるモータ取付部を含み、
    前記モータ取付部は、前記ブラシ取付部の内部の空間に配置される
    請求項4または5に記載の小型電動装置。
  7. 前記インナーケースのうちの前記ブラシ部側の端部に前記モータ取付部が形成され、
    前記インナーケースのうちの前記モータ取付部側の端部とは反対側の端部が前記第2ケースの内部に挿入されることにより、前記第1ケースの外面の一部である前記インナーケースの外面と前記第2ケースの内面とが互いに対向して前記対向部の少なくとも一部が形成される
    請求項6に記載の小型電動装置。
  8. 前記インナーケースは、電池が取り付けられる電池取付部を含み、
    前記電池取付部は、前記インナーケースのうちの前記モータ取付部とは反対側の端部を含み、
    前記電池取付部が前記第2ケースの内部に挿入されることにより、前記インナーケースの外面の一部である前記電池取付部の外面と前記第2ケースの内面とが互いに対向して前記対向部の少なくとも一部が形成される
    請求項7に記載の小型電動装置。
  9. 前記インナーケースの外面と前記アウターケースの内面とが互いに対向する部分をシールする第2の弾性部材をさらに有する
    請求項6〜8のいずれか一項に記載の小型電動装置。
  10. 前記弾性部材は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に取り付けられる基礎弾性部と、この基礎弾性部と連続して形成され、前記第1ケースおよび前記第2ケースの他方に接触する変形弾性部とを含み、
    前記変形弾性部は、前記本体ケースの内部の圧力が前記本体ケースの外部の圧力よりも高いときにその圧力差に基づいて変形し、その変形により前記第1ケースの外面と前記第2ケースの内面との間に隙間を形成する
    請求項2〜9のいずれか一項に記載の小型電動装置。
  11. 前記基礎弾性部は、前記第1ケースおよび前記第2ケースの一方に形成された弾性部材取付部に嵌め込まれ、
    前記変形弾性部は、前記基礎弾性部から突出するように形成され、その肉厚が前記基礎弾性部の肉厚よりも薄い
    請求項10に記載の小型電動装置。
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