JP5592143B2 - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射ポンプ内の燃料油に潤滑油が混入することを防止する技術に関する。
従来、燃料タンク内の燃料油をエンジンの各気筒の燃料噴射ノズルに圧送する燃料噴射ポンプが公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
従来の燃料噴射ポンプは、エンジンの回転力を昇降運動に変換するカムと、該カムの上方に円柱形状の空洞を形成するプランジャバレルと、該プランジャバレルの円柱形状の空洞に昇降自在に嵌装されるプランジャと、該プランジャの下端部に係合される下部バネ受けと、前記プランジャバレルに嵌装される上部バネ受け及び前記下部バネ受けの間に介在されるとともに前記プランジャを下降方向に付勢するプランジャバネと、底部に前記下部バネ受けを収容するとともに前記カムにより取り出された動力を上昇力として前記プランジャに伝達するタペットと、を具備する。このような構成により、従来の燃料噴射ポンプにおける下部バネ受けは、プランジャバネから受ける付勢力によりタペットの底部に密着した状態に保持されている。
特開2002−70692号公報
しかしながら、従来の燃料噴射ポンプにおいては、プランジャ及びプランジャバレルの間の摺動抵抗に起因して、プランジャ及び下部バネ受けの下降速度と、タペットの下降速度と、の間に差が生じ、ひいては下部バネ受けがタペットから一時的に遊離する可能性があった。また、この遊離により生じた隙間から潤滑油が燃料系統(加圧室等)に浸入し、燃料油に潤滑油が混入する虞があった。そこで、本発明は、下部バネ受けとタペットとの更なる密着性の向上を図り、潤滑油が燃料油に混入することを防止した燃料噴射ポンプを提供することを目的とする。
請求項1においては、プランジャとタペットとの間に、プランジャバネを介装し、該プランジャバネは、上部バネ受けと下部バネ受けとの間に介装される燃料噴射ポンプにおいて、前記下部バネ受けはプランジャの下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペットの内側の底部上に収容され、該下部バネ受けの下端部には半径方向外側に向かって突出したバネ受け部を形成し、該バネ受け部上に、前記プランジャバネの下端部を係止し、前記タペットとバネ受け部との間に、弾性変形可能な材料により構成されるシール部材を介装したものである。
請求項2においては、プランジャとタペットとの間に、プランジャバネを介装し、該プランジャバネは、上部バネ受けと下部バネ受けとの間に介装される燃料噴射ポンプにおいて、前記下部バネ受けはプランジャの下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペットの内側の底部上に収容され、該下部バネ受けの下端部には半径方向外側に向かって突出したバネ受け部を形成し、該バネ受け部上に、前記プランジャバネの下端部を係止し、前記タペットとバネ受け部の外周面との間に、弾性変形可能な材料により構成されたシール部材を介装したものである。
請求項3においては、プランジャとタペットとの間に、プランジャバネを介装し、該プランジャバネは、上部バネ受けと下部バネ受けとの間に介装される燃料噴射ポンプにおいて、前記下部バネ受けはプランジャの下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペットの内側の底部上に収容され、該下部バネ受けの下端部には半径方向外側に向かって突出したバネ受け部を形成し、該バネ受け部上に、前記プランジャバネの下端部を係止し、前記タペットとバネ受け部の下面との間に、弾性変形可能な材料により構成されたシール部材を介装したものである。
本発明によれば、シール部材によりタペットと下部バネ受けとの密着性を高く保つことができるので、燃料噴射ポンプ内の燃料油に潤滑油が混入することを防止できる。
燃料噴射ポンプの断面図である。 第一実施形態に係る燃料噴射ポンプに具備されるシール部材の構成を示す断面図である。 第二実施形態に係る燃料噴射ポンプに具備されるシール部材の構成を示す断面図である。 第三実施形態に係る燃料噴射ポンプに具備されるシール部材の構成を示す断面図である。 第四実施形態に係る燃料噴射ポンプに具備されるシール部材の構成を示す断面図である。 第五実施形態に係る燃料噴射ポンプに具備されるシール部材の構成を示す断面図である。
以下では、本発明の好適な実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
<第一実施形態>
以下では、燃料噴射ポンプ1の全体的な構成について、図1を参照して説明する。なお、本明細書では、カム軸12の軸線方向を前後方向として規定するとともに、カム13が配置される側を後方と規定して、説明を行う。
燃料噴射ポンプ1は、エンジンの燃料噴射装置に具備される装置であり、燃料タンク内の燃料油を燃料噴射ノズルに圧送するものである。また、燃料噴射ポンプ1は、下部ハウジング10と上部ハウジング30とを上下に組み付けて構成される。前記下部ハウジング10の下部には、カム室11が形成される。前記上部ハウジング30は下部ハウジング10の上に固定される。前記下部ハウジング10と、上部ハウジング30の下面と、によって取り囲まれた空間は、プランジャ室31を構成している。
前記下部ハウジング10には、カム軸12、カム13、及びタペット40等が組み込まれる。
前記カム軸12は、その軸線方向が前後方向に平行となるように配置された状態で、下部ハウジング10に回転可能に支持される。カム軸12は、エンジンのクランク軸の回転により、歯車等を介して回転駆動される。前記カム13は、カム室11に収容され、前記カム軸12の後部に固定(嵌設)される。前記カム13は、カム軸12と一体化して回転することにより、カム軸12の回転力を昇降運動に変換してタペット40に伝達する。
前記タペット40は、下端部が閉塞された概ね円筒形状の部材であり、前記下部ハウジング10に形成されたタペット孔10aに嵌装される。該タペット孔10aは、前記カム室11とプランジャ室31とを上下方向に連通するように形成された孔であり、その外径の寸法はタペット40の外径の寸法よりも僅かに大きい。前記タペット40は、タペット孔10aに嵌装されることにより、その軸線方向がカム軸12と垂直な方向(上下方向)となる状態で、カム軸12の上方に配置される。
前記タペット40は、図1及び図2に示すように、タペット構造体41、ローラ42、及び軸部材43により構成される。前記タペット構造体41は、カップ状に形成された底部41aと、該底部41aの外周から上方に突出した円周壁部41bと、を有する。前記ローラ42は、円柱形状の部材であり、軸部材43を中心として回転可能にタペット構造体41の底部41aに支持される。前記軸部材43は、底部41aに前後方向に平行に架け渡されるとともに、その前後両端部がタペット孔10aの外周面に形成されたガイド溝(不図示)に収容される。前記タペット構造体41は、軸部材43がガイド溝内を上下方向にスライドすることにより、タペット孔10aの内周面に沿って軸線方向にスライド可能である。換言すれば、前記タペット40は、タペット孔10a内を昇降可能であり、前記ローラ42は、タペット40がタペット孔10a内を昇降運動するとき、常にカム13の外周面に当接している。
前記上部ハウジング30には、プランジャバレル32、プランジャ33、下部バネ受け34、上部バネ受け35、及びプランジャバネ36等が組み込まれる。
前記プランジャバレル32は、中央部に円柱形状の空洞が上下方向に形成された円筒形状の部材である。前記プランジャバレル32は、その軸線方向が上下方向に平行となる状態で上部ハウジング30に固定(嵌設)される。前記プランジャ33は、概ね円柱形状の部材であり、プランジャバレル32に嵌装される。前記プランジャ33は、プランジャバレル32の内周面に沿って軸線方向にスライド可能である。換言すれば、前記プランジャ33は、プランジャバレル32の円柱形状の空洞内を昇降可能である。前記プランジャ33の上面とプランジャバレル32の円柱形状の空洞の内周面と、によって取り囲まれた空間は、燃料油を加圧するための加圧室32aを構成している。
前記下部バネ受け34は、プランジャ33の下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペット40の内側(底部41aの上)に収容される。前記下部バネ受け34には、シール部材であるOリング60が取り付けられる。該Oリング60は、タペット40と下部バネ受け34の間に位置するように設けられる。前記上部バネ受け35は、前記プランジャ33に嵌装された状態で、プランジャバレル32の下端部に相対回転可能に支持される。
前記プランジャバネ36は、プランジャ33の下端部に嵌装される。前記プランジャバネ36は、プランジャ33の外周を取り囲むとともに、下部バネ受け34と上部バネ受け35との間に介在するように取り付けられる。前記プランジャ33は、プランジャバネ36から受ける付勢力により、下降方向に付勢されている。このような構成により、プランジャ33の下端部は、下部バネ受け34及び調整シム47を介してタペット40の底部41aに押し付けられている。
前記タペット40の内側(底部41aの上)には、調整シム47が収容され、該調整シム47の上には、下部バネ受け34が載せられる。調整シム47の寸法及び個数等を適宜変更することにより、プランジャ33の上下方向の位置が精度良く調整される。なお、図1に示す燃料噴射ポンプ1においては、前記下部バネ受け34は調整シム47を介してタペット40の底部41aの上に載せられるものとしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、この構成に代えて、下部バネ受け34がタペット40の底部41aの上に直接的に載せられる構成としても良い。
燃料噴射ポンプ1の左側部には、図1に示すように、フィードポンプ7が具備される。フィードポンプ7は加圧室32aに燃料を供給するためのポンプであり、エンジンのクランク軸の回転により駆動される。燃料タンクの燃料油は、フィードポンプ7、及び、上部ハウジング30に形成された燃料ギャラリ30aを経由して、プランジャバレル32の加圧室32a内に供給される。
燃料噴射ポンプ1は、以下のように作動する。すなわち、カム軸12が回転すると、タペット40がタペット孔10a内を昇降運動し、プランジャ33がプランジャバレル32の円柱形状の空洞内を昇降運動する。プランジャ33が下降方向に移動すると、加圧室32aの体積が増大し、加圧室32a内の圧力が低下する。プランジャ33が燃料ギャラリ30aと加圧室32aとが連通する状態となるまで下降したとき、燃料タンクの燃料油がフィードポンプ7より加圧室32a内に供給される。一方、プランジャ33が上昇方向に移動して、燃料ギャラリ30aと加圧室32aとが連通しない状態になると、加圧室32aの体積が減少し、加圧室32a内の圧力が上昇する。こうして加圧された加圧室32a内の燃料油は、分配機構(不図示)を介して各気筒の燃料噴射ノズルから噴射される。
燃料噴射ポンプ1のカム室11内には、潤滑油が供給されている。潤滑油は、前記カム13とローラ42との当接部、及び、前記タペット構造体41の円周壁部41bとタペット孔10aとの当接面(スライド面)等において、部材間のすべり運動により生じる摩擦力や摩耗を低減する役割を果たす。
以下では、下部バネ受け34の構成について、図2を参照して詳細に説明する。下部バネ受け34は、「下部バネ受け」の実施の一形態に相当する。下部バネ受け34は、円盤形状の円盤部34aと、突出部34bと、を合わせた形状を有する。
下部バネ受け34の前記突出部34bは、円盤部34aの上部から延出されるとともに、平面視略円形状の板面34fを形成している。該板面34fの中央部には、平面視略U字形状の係合溝34cが形成される。下部バネ受け34の前記板面34fの外縁部から係合溝34cに、前記プランジャ33の下端部を挿入することにより、前記プランジャ33を前記係合溝34cに係合することが可能である。プランジャ33は、昇降運動に伴って、下部バネ受け34に対して僅かに上下方向に移動可能である。具体的には、プランジャ33は、下端部33aの下端面が下部バネ受け34の円盤部34aに当接する位置から、その下端部33aの上端面が板面34fに当接する位置までの範囲内において、上下方向に若干量だけ移動可能である。
下部バネ受け34の前記円盤部34aの下端部には、下部バネ受け34の半径方向外側に向かって突出したバネ受け部34dが形成される。該バネ受け部34dは環形状の部分であり、前記円盤部34aの中央部に対して外下方に一様に凹んだ形状を有する(段差が形成されている)。平面視においてバネ受け部34dにより取り囲まれている部分(円盤部34aの中央部)を、プランジャバネ36の下端部に嵌装することにより、バネ受け部34dがプランジャバネ36の下端部に取り付けられる。
下部バネ受け34の前記係合溝34eは、バネ受け部34d(下部バネ受け34)の外周面に沿って環形状に形成された溝である。係合溝34eは、下部バネ受け34の最大径の側面に形成される。係合溝34eは、バネ受け部34dの外周面の全周にわたって一様に形成される。
以下では、Oリング60の構成について、図2を参照して詳細に説明する。Oリング60は、「シール部材」の実施の一形態に相当する。前記Oリング60は、下部バネ受け34がタペット構造体41の円周壁部41bに密着した状態を保持するための部材であり、タペット40の円周壁部41bの内周面と、下部バネ受け34のバネ受け部34dの外周面と、の間に設けられる。
前記Oリング60は、例えばフッ素ゴム等の弾性変形可能な材料により構成される。Oリング60は下部バネ受け34の係合溝34eに係合される。Oリング60の断面の直径は、係合溝34eの深さよりも大きい寸法となるように設定される。したがって、弾性変形していない状態におけるOリング60は、バネ受け部34dの外周面から外部に向かって(下部バネ受け34の半径方向外側に向かって)突出している。
このような構成のOリング60は、バネ受け部34dの係合溝34eに係合された状態で、タペット40の内側に収容される。このとき、Oリング60は、弾性変形した状態でタペット40の円周壁部41bの内周面に当接する。より詳細には、Oリング60の外周部は、弾性力(Oリング60が弾性変形した形状から元の形状に戻ろうとする力)により、円周壁部41bの内周面に押し付けられている。したがって、下部バネ受け34はタペット構造体41の底部41aから離間(遊離)し難い。また、下部バネ受け34とタペット40との密着性を確保することができる。
一般的な従来の燃料噴射ポンプにおいては、プランジャ及びプランジャバレルの間の摺動抵抗に起因して、プランジャ及び下部バネ受けの下降速度が、タペットの下降速度よりも遅くなる場合があった。とりわけ、プランジャが上死点の直後において下降方向へ移動する状況下では、プランジャ及び下部バネ受けは前記の摺動抵抗により下降方向への移動が妨げられる一方、タペットは重力により下降方向に速やかに移動する。このため、プランジャ及び下部バネ受けの下降速度が、タペットの下降速度に追従できなくなり、下部バネ受けがタペットから一時的に遊離する虞があった。
この点、本実施形態に係る燃料噴射ポンプ1においては、下部バネ受け34及びタペット構造体41の間はOリング60によりシールされているから、下部バネ受け34がタペット構造体41の底部41aから離間(遊離)し難い。また、下部バネ受け34とタペット40との密着性を確保することができる。よって、タペット40(タペット構造体41の円周壁部41b)と、下部バネ受け34と、の隙間から潤滑油がプランジャ室31内に浸入し、ひいては燃料油に混入する、という事態の発生を抑制することができる。結果として、潤滑油由来の金属成分が燃料噴射ノズル先端に付着して噴霧を悪化させたり、排気色が悪化したり、燃料が黒色化したり、エンジンの燃費が低下したりすることを防止することができる。
なお、燃料噴射ポンプ1においては、Oリング60と下部バネ受け34とを合わせたものをアッセンブリー(集合体)としてプランジャ33の下端部に取り付けたり、取り外したりすることが可能である。換言すれば、下部バネ受け34をプランジャ33の下端部から取り外すだけで、該プランジャ33と一緒にOリング60も取り外すことが可能である。したがって、シール部材(本実施形態ではOリング60)を新品に交換することが容易となり、ひいてはメンテナンス性が向上する。
<第二実施形態>
以下では、第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ1の構成について、図3を参照して説明する。第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ1は、(1)下部バネ受け34に代えて下部バネ受け134を具備し、(2)Oリング60に代えてOリング70を具備する点で、第一実施形態に係る燃料噴射ポンプ1と相違する。
下部バネ受け134は、「下部バネ受け」の実施の一形態である。下部バネ受け134は、下部バネ受け34と同様に、円盤形状の円盤部134aと、該円盤部134aから上方に突出する突出部134bと、を合わせた形状を有する。
下部バネ受け134の前記突出部134bは、円盤部134aの上部から延出されるとともに、平面視略円字形状の板面134fを形成している。該板面134fの中央部には、平面視略U字形状の係合溝134cが形成される。該係合溝134cにはプランジャ33の下端部が係合される。
下部バネ受け134の前記円盤部134aの下端部には、下部バネ受け134の半径方向外側に向かって突出したバネ受け部134dが形成される。該バネ受け部134dは平面視環形状の部分であり、円盤部134aの中央部に対して下方に一様に凹んだ形状を有する(段差が形成されている)。平面視においてバネ受け部134dにより取り囲まれている部分を、プランジャバネ36の下端部に嵌装することにより、バネ受け部134dがプランジャバネ36の下端部に取り付けられる。
下部バネ受け134の前記係合溝134eは、バネ受け部134d(下部バネ受け134)の底面に形成された溝である。該係合溝134eは、バネ受け部134dの底面の外周の縁に沿って環形状に形成される。本実施形態の係合溝134eは、断面視略凹状の形状を有する溝であり、バネ受け部134dの底面の全周にわたって一様に形成される。本実施形態の係合溝134eは、バネ受け部134dの底面の外周と同心円上に形成される。
以下では、Oリング70の構成について、図3を参照して詳細に説明する。Oリング70は、「シール部材」の実施の一形態に相当する。前記Oリング70は、下部バネ受け134がタペット構造体41の底部41a(厳密には調整シム47の上面)に密着した状態を保持するための部材であり、タペット40の底部41aの上面(調整シム47の上面)と、下部バネ受け134のバネ受け部134dの底面(下面)と、の間に設けられる。
前記Oリング70は、例えばシリコーンゴム等の弾性変形可能な材料により構成される。Oリング70は下部バネ受け134の係合溝134eに係合される。Oリング70の断面の直径は、係合溝134eの深さよりも大きい寸法となるように設定される。したがって、弾性変形していない状態におけるOリング70は、バネ受け部134dの底面から下方に向かって突出している。
このような構成のOリング70は、バネ受け部134dの係合溝134eに係合された状態で、タペット40の内側(調整シム47の上)に収容される。このとき、Oリング70は、弾性変形した状態で調整シム47の上面に当接する。より詳細には、Oリング70は、バネ受け部134dによって上方から押されて調整シム47に押し付けられることにより、全周にわたって圧縮された状態で調整シム47の上面に当接する。したがって、プランジャ33及びプランジャバレル32の間に大きな摺動抵抗が生じても、下部バネ受け134と調整シム47(タペット40の底部41a)との間がOリング70により埋められた状態が保持される。すなわち、弾性変形によりOリング70の厚みが増減されるので、下部バネ受け134がタペット構造体41の底部41a(厳密には調整シム47の上面)から離間(遊離)し難い。また、下部バネ受け134とタペット40との密着性を確保することができる。よって、タペット40(タペット構造体41の底部41a)と、下部バネ受け134と、の隙間から潤滑油がプランジャ室31内に浸入し、ひいては燃料油に混入する、という事態の発生を抑制することができる。
<第三実施形態>
以下では、第三実施形態に係る燃料噴射ポンプ1の構成について、図4を参照して説明する。第三実施形態に係る燃料噴射ポンプ1は、(1)下部バネ受け34に代えて下部バネ受け334を具備し、(2)Oリング60に代えてシールシート80を具備する点で、第一実施形態に係る燃料噴射ポンプ1と相違する。
下部バネ受け334は、「下部バネ受け」の実施の一形態である。下部バネ受け334は、下部バネ受け34と同様に、円盤形状の円盤部334aと、該円盤部334aから上方に突出する突出部334bと、を合わせた形状を有する。前記円盤部334aには、第一実施形態における下部バネ受け34の係合溝34eに相当する溝が形成されていない。
シールシート80は、「シール部材」の実施の一形態である。該シールシート80は、弾性変形可能な材料により構成されるシート状の部材であり、下部バネ受け334におけるバネ受け部334dの外周面の全周にわたって貼り付けられている。
このような構成のシールシート80は、バネ受け部334dの外周面に貼り付けられた状態で、タペット40の内側に収容される。このとき、シールシート80は、弾性変形した状態でタペット40の円周壁部41bの内周面に当接する。より詳細には、シールシート80の外周部は、弾性力により円周壁部41bの内周面に押し付けられている。したがって、プランジャ33及びプランジャバレル32の間に大きな摺動抵抗が生じても、下部バネ受け334がタペット構造体41の底部41aから離間(遊離)し難い。また、下部バネ受け334とタペット40との密着性を確保することができる。
<第四実施形態>
以下では、第四実施形態に係る燃料噴射ポンプ1の構成について、図5を参照して説明する。第四実施形態に係る燃料噴射ポンプ1は、シールシート80に代えてシールシート90を具備する点で、第三実施形態に係る燃料噴射ポンプ1と相違する。
シールシート90は、「シール部材」の実施の一形態である。該シールシート90は、弾性変形可能な材料により構成される環形状または円板状のシート状の部材であり、バネ受け部334dにおける底面の外周の縁に沿って、底面の全周にわたって貼り付けられている。
このような構成のシールシート90は、バネ受け部334dの底面に貼り付けられた状態で、タペット40の内側に収容される。このとき、シールシート90は、弾性変形した状態で調整シム47の上面に当接する。より詳細には、シールシート90は、バネ受け部334dによって上方から押されて調整シム47に押し付けられることにより、全周にわたって圧縮された状態で調整シム47の上面に当接する。したがって、プランジャ33及びプランジャバレル32の間に大きな摺動抵抗が生じても、下部バネ受け334と調整シム47(タペット40の底部41a)との間がシールシート90により埋められた状態が保持される。すなわち、弾性変形によりシールシート90の厚みが増減されるので、下部バネ受け334がタペット構造体41の底部41a(厳密には調整シム47の上面)から離間(遊離)し難い。また、下部バネ受け334とタペット40との密着性を確保することができる。
<第五実施形態>
以下では、第五実施形態に係る燃料噴射ポンプ1の構成について、図6を参照して説明する。第五実施形態に係る燃料噴射ポンプ1は、シールシート80に代えてシールシート100を具備する点で、第三実施形態に係る燃料噴射ポンプ1と相違する。
シールシート100は、「シール部材」の実施の一形態である。該シールシート100は、弾性変形可能な材料により構成される環形状のシート状の部材であり、その断面は概ねL字形状を有する。該シールシート100は、バネ受け部334dにおける底面の外周の縁(角部)を覆うように、底面の全周にわたって貼り付けられている。
このような構成のシールシート100は、バネ受け部334dの外周面及び底面に貼り付けられた状態で、タペット40の内側に収容される。このとき、シールシート100は、弾性変形した状態で、タペット40の円周壁部41bの内周面、及び、調整シム47の上面に当接する。より詳細には、シールシート100は、弾性力により円周壁部41bの内周面に押し付けられるとともに、全周にわたって圧縮された状態で調整シム47の上面に押し付けられる。したがって、下部バネ受け334がタペット構造体41の底部41aから離間(遊離)し難い。また、下部バネ受け334とタペット40との密着性を確保することができる。とりわけ、本実施形態のシールシート100においては、下部バネ受け334とタペット40の円周壁部41bとの間、及び、下部バネ受け334とタペット構造体41の底部41aとの間、の両方の密着性を確保することができる。よって、燃料噴射ポンプ1内の燃料油に潤滑油が混入することを、より確実に防止できる。
1 燃料噴射ポンプ
32 プランジャバレル
33 プランジャ
34 下部バネ受け
34e 係合溝
35 上部バネ受け
36 プランジャバネ
40 タペット
60 Oリング(シール部材)
70 Oリング(シール部材)
134e 係合溝

Claims (3)

  1. プランジャとタペットとの間に、プランジャバネを介装し、該プランジャバネは、上部バネ受けと下部バネ受けとの間に介装される燃料噴射ポンプにおいて、
    前記下部バネ受けはプランジャの下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペットの内側の底部上に収容され、
    該下部バネ受けの下端部には半径方向外側に向かって突出したバネ受け部を形成し、該バネ受け部上に、前記プランジャバネの下端部を係止し、
    前記タペットとバネ受け部との間に、弾性変形可能な材料により構成されるシール部材を介装した
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  2. プランジャとタペットとの間に、プランジャバネを介装し、該プランジャバネは、上部バネ受けと下部バネ受けとの間に介装される燃料噴射ポンプにおいて、
    前記下部バネ受けはプランジャの下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペットの内側の底部上に収容され、
    該下部バネ受けの下端部には半径方向外側に向かって突出したバネ受け部を形成し、該バネ受け部上に、前記プランジャバネの下端部を係止し、
    前記タペットとバネ受け部の外周面との間に、弾性変形可能な材料により構成されたシール部材を介装した
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  3. プランジャとタペットとの間に、プランジャバネを介装し、該プランジャバネは、上部バネ受けと下部バネ受けとの間に介装される燃料噴射ポンプにおいて、
    前記下部バネ受けはプランジャの下端部に相対回転可能に係合された状態で、タペットの内側の底部上に収容され、
    該下部バネ受けの下端部には半径方向外側に向かって突出したバネ受け部を形成し、該バネ受け部上に、前記プランジャバネの下端部を係止し、
    前記タペットとバネ受け部の下面との間に、弾性変形可能な材料により構成されたシール部材を介装した
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ。
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