JP2006233922A - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 質量およびプランジャ軸方向の長さの増大、ならびに構造の複雑化を招くことなく、設計の自由度が高く、タペットおよびカムの摩耗が低減される高圧燃料ポンプを提供する。
【解決手段】 タペット54は、連結部材100によってポンプカム62に連結されている。これにより、プランジャ40が加圧室33とは反対側へ下降するとき、連結部材100はポンプカム62の回転にともなってタペット54を加圧室33とは反対側へ引き下げる。そのため、例えばスプリングなどの弾性部材を設置しない場合でも、プランジャ40およびタペット54はポンプカム62のプロフィルに沿って移動する。その結果、プランジャ40、タペット54およびポンプカム62の形状の複雑化、ならびに質量および全長の増大などを招かない。また、タペット54とポンプカム62との間では、弾性部材の押し付け力によって生じる摩擦力が低減される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、内燃機関を「エンジン」という。)に燃料を供給する高圧燃料ポンプに関する。
プランジャにより加圧室の燃料を加圧する高圧燃料ポンプが公知である(特許文献1参照)。特許文献1に開示されている発明では、プランジャはタペットとともに軸方向へ往復駆動される。このとき、プランジャを収容しているタペットは、スプリングによって常にカムに押し付けられながら摺動する。そのため、カムの回転にともなって、タペットのカム側の端面とカムのプロフィルとの間には常にスプリングによる押し付け力が加わる。その結果、タペットのカム側の端面およびカムのプロフィルには、摩耗が生じやすい。そこで、タペットとカムとの間の摩耗を低減するため、例えば特許文献2、3、4、5には、摩耗の低減を図る技術が開示されている。
特開平8−14140号公報 特開昭64−73166号公報 特開平5−18334号公報 特開2001−248514号公報 特再公表WO00/55495号公報
特許文献2に開示されている発明では、タペットにローラを設置している。これにより、ローラとカムのプロフィルとは転がり接触となり、接触部における摩擦力の低減が図られる。しかしながら、ローラが設置されているタペットはスプリングによりカム側に押し付けられている。そのため、ローラとカムとの接触部には、依然として摩擦力が加わる。また、タペットにローラを設置するため、プランジャやタペットとともに移動する可動部の質量が増加するとともに、プランジャ軸方向の全長が増大するという問題がある。
特許文献3に開示されている発明では、カムにベアリングを設置している。これにより、タペットとカムとは転がり接触となり、接触部における摩擦力の低減が図られる。また、ベアリングはカムに設置されるため、プランジャやタペットなどの可動部の質量およびプランジャ軸方向の全長の増加は招かない。しかしながら、ベアリングを取り付けるため、カムは円形状に形成する必要がある。そのため、カムに複数のカム山を設置することができず、設計の自由度が低下する。
特許文献4または特許文献5に開示されている発明では、クランク機構によるプランジャの駆動を採用している。これにより、タペットをカム側へ押し付けるスプリングが廃止され、スプリングの押し付け力による摩耗の低減が図られる。しかしながら、クランク機構によってプランジャを駆動するため、特許文献3と同様にカム山を複数設置することは困難である。また、クランク機構によってシリンダおよびプランジャを揺動可能な構造とする必要がある。そのため、シール性の確保が困難となるとともに、構造が複雑化するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、質量およびプランジャ軸方向の長さの増大、ならびに構造の複雑化を招くことなく、設計の自由度が高く、タペットおよびカムの摩耗が低減される高圧燃料ポンプを提供することにある。
請求項1または3記載の発明では、プランジャが加圧室とは反対側へ下降するとき、タペットは連結部材によって加圧室とは反対側へ引き下げられる。連結部材は、カムの回転にともなってタペットを引き下げる。そのため、タペットをカム側へ押し付ける例えばスプリングなどの弾性部材は設置する必要がない。これにより、プランジャおよびタペット、ならびにカムには別途部材を追加する必要がない。その結果、プランジャおよびタペットなどの質量の増加、およびプランジャ軸方向の全長の増大、ならびに構造の複雑化は招かない。さらに、カムの形状は問わない。したがって、体格および質量の増大を招くことなく簡単な構造でタペットおよびカムの摩耗を低減することができるとともに、設計の自由度を高めることができる。
請求項2記載の発明では、連結部材はタペットを挟んで両側に設置されている。これにより、連結部材による力はタペットの両側から加わる。そのため、タペットは傾くことなく加圧室とは反対側へ引き下げられる。したがって、タペットは安定して移動することができる。
請求項4記載の発明では、カムに凹溝が形成されている。連結部材のカム側の端部は、カムの凹溝に案内される。これにより、カムの回転にともなうプランジャおよびタペットの移動に連動して、連結部材はタペットを加圧室とは反対側へ引き下げる。そのため、タペットは連結部材によってカムと連動し、カムとタペットとの間に不正な力が加わることがない。したがって、カムまたはタペットの摩耗を低減することができる。
請求項5記載の発明では、カムは切欠部を有している。切欠部は、凹溝とカムの外周縁とを連通している。これにより、連結部材は、カムの切欠部から凹溝へ挿入可能である。例えば高圧燃料ポンプをエンジンの近傍に設置する場合、エンジンの周辺に十分な空間が確保されない場合がある。そのため、駆動軸の軸方向においてカムの端部に設置される凹溝への連結部材の組み付けは困難な場合がある。これに対し、カムに切欠部を設置することにより、例えば加圧室側から連結部材をカムの凹溝に設置することができる。したがって、カムに対する連結部材の組み付けを容易にすることができる。
請求項6記載の発明では、切欠部はカムのカム加速度が正になる領域に配置されている。連結部材はタペットを引き下げるため、切欠部の位置によっては、カムの回転によって連結部材が切欠部を経由して凹溝から外れる可能性がある。一方、カム加速度が正になるとき、カムからタペットには加圧室側へ押し上げる力が加わる。そのため、カム加速度が正になる領域に切欠部を配置することにより、連結部材が切欠部を経由して凹溝から外れることはない。したがって、タペットおよびプランジャの確実な作動を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1実施形態による高圧燃料ポンプを図1および図2に示す。図1および図2に示す高圧燃料ポンプ10は、ガソリンエンジンの燃料ポンプとして用いられ、燃料タンクから吸入した燃料を加圧して図示しないインジェクタに供給する。高圧燃料ポンプ10は、高圧燃料の吐出量を電磁弁11の開閉により制御する。高圧燃料ポンプ10は、電磁弁11と、吸入した燃料を加圧し吐出するポンプ部30とを備えている。なお、高圧燃料ポンプ10は、ガソリンエンジンの燃料ポンプに限らず、ディーゼルエンジンへ燃料を供給するポンプとしても適用可能である。
電磁弁11は、コイル部12および弁部20を有している。コイル部12は弁部20の固定コア21の外側に挿入されている。コイル部12は、弁部20に駆動力を与える電磁駆動部である。コネクタ13は、ボビン14およびボビン14に巻かれているコイル15を覆う樹脂製のモールドである。ターミナル16は、コイル15と電気的に接続している。カバー17は、磁性材料で形成されており、固定コア21とカバー部材26とを結合している。
弁部20は、固定コア21、可動コア22、弁部材23、弁スプリング24、弁ボディ25、スリーブ253およびストッパ254などから構成されている。可動コア22は、カバー部材26に往復移動可能に収容されている。弁部材23は、可動コア22とともに往復移動する。弁スプリング24は、可動コア22を図1の下方へ押し付ける。弁ボディ25は、弁部材23が着座可能な弁座27を有している。
弁スプリング24は固定コア21から離れる方向へ可動コア22を押し付けている。固定コア21と可動コア22とカバー17とカバー部材26とは磁気回路を構成しており、コイル15に通電することにより発生する磁気吸引力により、可動コア22は弁スプリング24の押し付け力に対抗して固定コア21に向けて図1の上方へ吸引される。弁ボディ25、スリーブ253およびストッパ254は、ポンプ部30のポンプハウジングを構成しているハウジングカバー31およびハウジング本体32の内部に全体が収容されている。ハウジングカバー31およびハウジング本体32は、特許請求の範囲のハウジングを構成している。カバー部材26は、ハウジングカバー31に固定されている。
弁ボディ25は、筒状に形成されており、筒状の内部通路251と吸入通路28とを連通する連通孔252を形成している。内部通路251および連通孔252は、ストッパ254の燃料孔254aを経由して吸入通路28と加圧室33とを連通する。弁ボディ25の弁座27に弁部材23が着座することにより内部通路251が閉鎖され、吸入通路28と加圧室33との連通が遮断される。吸入通路28には図示しない低圧ポンプにより燃料タンクから低圧の燃料が供給される。弁部20により吸入通路28と加圧室33との連通が開閉されることにより、加圧室33から吸入通路28へ排出される燃料の量が変更される。弁部材23は、ストッパ254と接することにより加圧室33側への移動が規制される。
ポンプ部30のポンプハウジングは、ハウジングカバー31とハウジング本体32とから構成されている。ハウジングカバー31は吸入通路28を形成しており、ハウジング本体32と別体に構成されている。ハウジングカバー31は、ハウジング本体32の加圧室33側を覆っており、複数のボルト34で取付部材35に結合している。ハウジング本体32は、ボルト34の結合力により、ハウジングカバー31と取付部材35との間に挟み込まれている。
ハウジング本体32は、プランジャ40を往復移動可能に支持するシリンダ36を形成している。シリンダ36を形成するハウジング本体32の内周面32aと、スリーブ253の内周面253aと、ストッパ254のプランジャ40側の端面と、プランジャ40の端面41とから加圧室33が形成されている。タペットガイド53は、略円筒状に形成されており、内周面がタペット54の外周壁と摺動する。これにより、タペットガイド53は、タペット54を軸方向へ往復移動可能に支持している。タペット54は、底部541および筒部542を有している。タペット54は、タペットガイド53の内周側を軸方向へ往復移動する。
プランジャ40は、大径部42、細径部44および頭部45を有している。大径部42は、細径部44よりも外径が大きい。プランジャ40は、大径部42、細径部44および頭部45が一体に形成されている。大径部42は、軸方向において細径部44と反対側の端面41が加圧室33を形成している。大径部42は、外周壁42aがシリンダ36を形成するハウジング本体32の内周面32aと摺動する。細径部44は、大径部42と頭部45との間に形成されている。頭部45は、プランジャ40の加圧室33とは反対側の端部において細径部44に接続している。頭部45の外径は大径部42と概ね同一である。頭部45は、タペット54の底部541と接している。プランジャ40は、細径部44を形成することにより、大径部42と頭部45との間で径方向内側に窪んでいる。
タペット54の内側には、シート52が収容されている。シート52は、一方の端部がプランジャ40の細径部44に係止されている。また、シート52は、プランジャ40と反対側の端部がタペット54に固定されている。シート52は、例えば溶接や圧入などによりタペット54に固定されている。これにより、タペット54とプランジャ40とは、一体に移動する。
駆動手段60は、駆動軸としてのエンジンのバルブカムシャフト61と、バルブカムシャフト61に設置されたポンプカム62とから構成されている。ポンプカム62は、バルブカムシャフト61と一体に回転する。タペット54は、底部541の外側の端面がポンプカム62と接触している。これにより、バルブカムシャフト61と一体にポンプカム62が回転すると、タペット54はポンプカム62のカムプロフィルにしたがって軸方向へ往復移動する。ポンプカム62は、バルブカムシャフト61の軸方向において両側面に凹溝63を形成している。凹溝63は、バルブカムシャフト61の軸方向においてポンプカム62の一方の端面から他方の端面側へ窪んで形成されている。凹溝63は、ポンプカム62の周方向へ環状に形成されている。また、ポンプカム62は、切欠部64を有している。切欠部64は、凹溝63とポンプカム62の外周縁であるプロフィル62aとを連通している。
筒部材51は、ハウジング本体32と取付部材35との間にタペットガイド53とともに挟み込まれている。筒部材51の径方向内側において駆動手段60側にはオイルシール70が設置されている。オイルシール70は、プランジャ40の外周側を包囲する筒状に形成されている。オイルシール70は、シール部71、支持部72およびリング73を有している。シール部71は、内周側の摺動面71aがプランジャ40の大径部42の外周壁42aと摺動する。支持部72は、軸方向の一方の端部にシール部71を支持している。リング73は、シール部71を径方向内側へ押し付けている。これにより、シール部71は、支持部72に支持されるとともに、プランジャ40の大径部42へ押し付けられる。
シール部71は、例えばゴムあるいは樹脂などの弾性変形可能な材料で形成されている。シール部71は、内周側がプランジャ40の大径部42の外周壁42aに液密に接する摺動面71aを形成している。加圧室33で加圧された燃料は、一部がプランジャ40とハウジング本体32との摺動部を経由してハウジング本体32の外側すなわちハウジング本体32の駆動手段60側へ漏れ出す。このプランジャ40とハウジング本体32との間に漏れる燃料は、プランジャ40とハウジング本体32とを潤滑する。
一方、タペット54はタペットガイド53との摺動を潤滑するため、駆動手段60側から潤滑油が供給されている。そのため、オイルシール70は、支持部72の外側が潤滑油で満たされ、支持部72の内側が燃料で満たされている。オイルシール70は、シール部71がプランジャ40の大径部42と液密に接することにより、燃料および潤滑油の相互の漏れを防止している。オイルシール70の支持部72の内側に満たされた燃料は、図示しないリターン通路を経由して燃料タンクなどに還流される。
ハウジング本体32にはデリバリバルブ80が設置されている。デリバリバルブ80は、ケーシング81を有している。ハウジング本体32は、加圧室33に連通する吐出通路37を形成している。ハウジング本体32は、吐出通路37の外周側に筒状の筒部38を有している。ケーシング81は、筒状に形成され、内部に吐出弁90を収容している。ケーシング81は、軸方向の一方の端部が筒部38に固定されている。本実施形態では、ケーシング81は、ねじ結合によりハウジング本体32に固定されている。ケーシング81は、内側に吐出弁90を収容する収容部82および燃料通路83を有している。
吐出弁90は、ケーシング81の内側に収容されている。吐出弁は、弁ボディ91、弁部材92、通路形成部材93およびスプリング94を有している。弁ボディ91は、筒状に形成され、ケーシング81の内側に設置されている。弁ボディ91の内周側は、吐出通路に連通する燃料通路95を形成している。弁ボディ91の通路形成部材93側の端部には弁部材92が着座可能である。通路形成部材93は、弁ボディ91のハウジング本体32とは反対側に設置されている。弁部材92は、円板状に形成され、通路形成部材93の内側を通路形成部材93の軸方向へ往復移動する。スプリング94は、弁部材92を弁ボディ91方向へ押し付けている。
加圧室33の燃料の加圧にともない吐出通路37に連通する弁ボディ91の燃料通路95の圧力が増大すると、燃料通路95の燃料が弁部材92を押し付ける力は増大する。そして、燃料通路95の燃料から弁部材92に加わる力が燃料通路83の燃料およびスプリング94から弁部材92に加わる力よりも大きくなると、弁部材92は弁ボディ91から離座する。これにより、吐出通路37とケーシング81の燃料通路83とが連通し、加圧された燃料は高圧燃料ポンプ10の外部へ吐出される。一方、燃料通路83の圧力が吐出通路37の圧力よりも高いとき、弁部材92は弁ボディ91に着座し、燃料通路83から吐出通路37への燃料の流れを遮断する。すなわち、吐出弁90は、加圧室33側から外部への燃料の流れのみを許容する逆止弁として機能する。
上記の構成の高圧燃料ポンプ10では、ポンプカム62のプロフィル62aにしたがってプランジャ40およびタペット54が下死点から上死点まで往復移動する。プランジャ40が上死点から下死点まで移動するとき、電磁弁11が開弁し、吸入通路28から所定量の燃料が加圧室33へ流入する。プランジャ40が下死点から上死点まで移動するとき、加圧室33の燃料は吸入通路28へと排出される。所定量の燃料が吸入通路28へと排出されると電磁弁11は閉弁する。加圧室33の燃料は、プランジャ40が上昇することによって加圧される。加圧室33の燃料の圧力が増大すると、吐出通路37の燃料の圧力も増大する。そして、吐出通路37の燃料の圧力が燃料通路83の燃料の圧力よりも大きくなると、吐出弁90が開弁し、加圧室33から高圧燃料ポンプ10の外部へ燃料が吐出される。
連結部材100は、タペット54とポンプカム62とを連結している。連結部材100は、タペットガイド53が形成する案内溝531の内部をプランジャ40の軸方向へ往復移動可能である。連結部材100は、図1に示すようにバルブカムシャフト61の軸方向においてタペット54を挟んだ両側に設置されている。すなわち、連結部材100は、バルブカムシャフト61の軸方向において、タペット54の径方向の両端部に設置されている。連結部材100は、接続部材101、タペット係合部材としてのタペットピン102、およびカム係合部材としてのカムピン103を有している。接続部材101の一方の端部にタペットピン102が設置され、他方の端部にカムピン103が設置されている。なお、接続部材101、タペットピン102およびカムピン103は、一体に成形してもよい。
タペットピン102は、接続部材101と反対側の端部がタペット54の筒部542に設置されているピン穴543に挿入されている。ピン穴543は、筒部542を貫いて形成されている。タペットピン102は、ピン穴543に挿入されることにより、タペット54に係合する。一方、カムピン103は、接続部材101と反対側の端部がポンプカム62の凹溝63に挿入されている。カムピン103は、凹溝63に挿入されることにより、ポンプカム62に係合する。これにより、連結部材100は、タペットピン102をピン穴543に挿入し、カムピン103を凹溝63に挿入することにより、タペット54とポンプカム62とを連結する。
カムピン103は、凹溝63の外側面63aと接している。これにより、バルブカムシャフト61とともにポンプカム62が回転すると、カムピン103は凹溝63の外側面63aに案内されてプランジャ40の軸方向へ上下に移動する。カムピン103は、接続部材101を介してタペットピン102と一体に接続しているため、カムピン103の移動はタペットピン102へ伝達される。これにより、タペットピン102は、カムピン103の移動に連動して、プランジャ40の軸方向へ上下に移動する。その結果、タペット54は、ポンプカム62の回転に連動して、プランジャ40の軸方法へ往復移動する。すなわち、連結部材100によってタペット54とポンプカム62とを連結することにより、タペット54はポンプカム62の回転にともなってプランジャ40の軸方向へ往復移動する。なお、上述の本実施形態では、外側面63aと対向し凹溝63を形成する内側面は、ポンプカム62の周方向へ外側面63aと一定の間隔を形成している。そのため、内側面は、外側面63aと相似形状に形成されている。しかし、内側面は、カムピン103の移動を妨げない形状であれば、外側面63aと相似形状に形成しなくてもよい。
次に、上記構成の高圧燃料ポンプ10において、タペット54とポンプカム62との連動機構について説明する。
図1および図2は、プランジャ40が下死点にあるときを示している。バルブカムシャフト61の回転にともなって、ポンプカム62は図2の矢印方向へ回転する。ポンプカム62の回転にともなって、プランジャ40は下死点から上死点側へ移動し、図3に示すように上昇行程へ移行する。これにより、ポンプカム62のプロフィル62aに接しているタペット54は、加圧室33側へ上昇する。タペット54の上昇とともに、タペット54の底部541と接しているプランジャ40は、タペット54とともに加圧室33側へ上昇する。このとき、タペット54のピン穴543に挿入されているタペットピン102は、タペット54とともに加圧室33側へ上昇する。また、カムピン103とポンプカム62の外側面63aとは接しているか、わずかにクリアランスを形成している。そのため、連結部材100は、カムピン103に力が加わることなく、タペット54にしたがって加圧室33側へ上昇する。これにより、プランジャ40、タペット54および連結部材100は、ともに加圧室33側へ上昇し、図4に示す上死点へ到達する。
さらに、バルブカムシャフト61の回転にともなって、ポンプカム62は図4の矢印方向へ回転する。ポンプカム62の回転にともなって、プランジャ40は上死点から下死点側へ移動し、図5に示すように下降行程へ移行する。これにより、ポンプカム62のプロフィル62aに接しているタペット54には、加圧室33側へ押し上げる力が加わらない。このとき、凹溝63に挿入されているカムピン103は、凹溝63の外側面63aと接している。そのため、カムピン103は、ポンプカム62の回転により外側面63aに案内されて加圧室33とは反対側へ押し下げられる。ムピン103が加圧室33とは反対側へ押し下げられると、接続部材101を介してカムピン103と接続されているタペットピン102はカムピン103とともに加圧室33とは反対側へ移動する。タペットピン102はタペット54のピン穴543に挿入されているため、タペットピン102の加圧室33とは反対側への移動はタペット54に伝達される。これにより、ポンプカム62の回転にともなって、連結部材100が加圧室33とは反対方向へ引き下げられるとき、連結部材100とともにタペット54も加圧室33とは反対側へ引き下げられる。その結果、タペット54は、ポンプカム62の回転によって上死点から下死点へ移動する。
プランジャ40は、シート52によってタペット54に保持されている。そのため、タペット54が加圧室33とは反対側へ引き下げられると、タペット54の移動力はシート52を介してプランジャ40に伝達される。これにより、プランジャ40は、タペット54とともに加圧室33とは反対側へ引き下げられる。
次に、上記構成の高圧燃料ポンプ10の組み付けについて説明する。
高圧燃料ポンプ10は、タペット54に連結部材100が取り付けられた状態でエンジンに組み付けられる。このとき、連結部材100のカムピン103は、ポンプカム62の凹溝63に挿入される。連結部材100は、ポンプカム62の上方から組み付けられる。これは、エンジンのバルブカムシャフト61の周囲には十分な空間がなく、バルブカムシャフト61の軸方向から連結部材100を組み付けるのは困難なためである。ポンプカム62は、凹溝63とプロフィル62aとを連通する切欠部64を有している。そのため、図6および図7に示すようにこの切欠部64が加圧室33側すなわち上方に位置しているとき、カムピン103は上方から切欠部64を経由して凹溝63に挿入される。これにより、バルブカムシャフト61の周囲に十分な空間が確保されていない場合でも、連結部材100のカムピン103はポンプカム62の上方から容易に凹溝63へ挿入することができる。
ここで、ポンプカム62に設置される切欠部64は、バルブカムシャフト61とともに回転するポンプカム62のカム加速度が正になる領域に配置されている。図8に示すように、加圧室33の内部の圧力、プランジャ40のリフト量およびポンプカム62の速度は、ポンプカム62の回転によって変化する。ポンプカム62は三つの山を有しているため、ポンプカム62が一回転する間に、プランジャ40は軸方向へ三往復する。また、プランジャ40が一往復する間、図8(C)に示すようにポンプカム62の回転速度は正から負へ変化する。このとき、ポンプカム62の回転速度が増大するとき、図8(D)に示すようにカム加速度は正となる。このように、ポンプカム62のカム加速度が正となる領域に切欠部64を配置している。
切欠部64をポンプカム62のカム加速度が正となる領域に配置したのは次の理由による。この領域では、ポンプカム62とタペット54との間にはポンプカム62からタペット54へタペット54を加圧室33側へ押し上げる力が加わっている。そのため、連結部材100のカムピン103には凹溝63の外側面63aから力が加わっていない。その結果、ポンプカム62がタペット54を加圧室33側へ押し上げている間に、カムピン103が切欠部64に位置しても、カムピン103が切欠部64を介して凹溝63から外れることはない。一方、ポンプカム62のカム加速度が正となる領域以外では、タペット54には連結部材100を介してポンプカム62からタペット54へ、タペット54を加圧室33とは反対側へ引き下げる力が加わっている。そのため、このときカムピン103が切欠部64に位置すると、カムピン103は切欠部64を介して凹溝63から外れてしまう。その結果、タペット54を加圧室33とは反対側へ引き下げることができない。
以上、説明したように、本発明の一実施形態では、連結部材100はポンプカム62の回転にともなってタペット54を加圧室33とは反対側へ引き下げる。そのため、例えばスプリングなどの弾性部材を設置しない場合でも、タペット54はポンプカム62のプロフィル62aに沿って移動する。その結果、プランジャ40、タペット54およびポンプカム62の形状の複雑化、ならびに質量および全長の増大などを招かない。また、タペット54とポンプカム62との間には、弾性部材の押し付け力が生じない。そのため、タペット54とポンプカム62との間に加わる摩擦力が低減される。さらに、ポンプカム62は、断面が円形に限らず例えば本実施形態のように三つの山形状など、任意の形状に設定可能である。したがって、簡単な構造で互いに接するタペット54およびポンプカム62の摩耗を低減することができるとともに、設計の自由度を高めることができる。
また、一実施形態では、タペット54をポンプカム62側へ押し付ける例えばスプリングなどの弾性部材が廃止される。そのため、タペット54は、弾性部材を設置するための内径を確保する必要がなく、内径および外径が低減される。したがって、タペット54の小型化および質量の低減を図ることができるとともに、高圧燃料ポンプ10全体の体格を小型化することができる。
本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプを示す断面図である。 図1の矢印II方向から見た概略図である。 本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプを図1の矢印II方向から見た概略図であって、プランジャが上昇行程にあるときを示す図である。 本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプを図1の矢印II方向から見た概略図であって、プランジャが上死点にあるときを示す図である。 本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプを図1の矢印II方向から見た概略図であって、プランジャが下降行程にあるときを示す図である。 本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプを示す断面図であって、ポンプカムの切欠部が加圧室側に位置しているときを示す図である。 図6の矢印VII方向から見た概略図である。 本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプにおいて、(A)はポンプカムの回転角度と加圧室の圧力との関係、(B)はポンプカムの回転角度とプランジャのリフト量との関係、(C)はポンプカムの回転角度とポンプカムの速度との関係、(D)はポンプカムの回転角度とポンプカム加速度との関係を示す概略図である。
符号の説明
10 高圧燃料ポンプ、28 吸入通路、31 ハウジングカバー(ハウジング)、32 ハウジング本体(ハウジング)、33 加圧室、36 シリンダ、37 吐出通路、40 プランジャ、41 端面、54 タペット、61 バルブカムシャフト(駆動軸)、62a プロフィル(外周縁)、62 ポンプカム、63 凹溝、64 切欠部、100 連結部材、101 接続部材、102 タペットピン(タペット係合部材)、103 カムピン(カム係合部材)

Claims (6)

  1. 燃料の吸入通路および吐出通路が連通するシリンダを形成するハウジングと、
    前記シリンダに軸方向へ往復摺動可能に支持され、軸方向の一方の端面が前記ハウジングとともに加圧室を形成するプランジャと、
    前記プランジャの前記加圧室と反対側の端部に設置され、駆動軸とともに回転するカムと、
    前記プランジャの前記加圧室と反対側の端部および前記カムと接し、前記カムから前記プランジャへ駆動力を伝達するタペットと、
    前記カムと前記タペットとを接続し、前記プランジャが前記加圧室側とは反対側へ下降するとき、前記カムの回転にともなって前記プランジャを前記加圧室とは反対側へ引き下げる連結部材と、
    を備えることを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  2. 前記連結部材は、前記駆動軸の軸方向において前記タペットを挟んで両側に設置されていることを特徴とする請求項1記載の高圧燃料ポンプ。
  3. 前記連結部材は、前記タペットと係合するタペット係合部材、前記カムと係合するカム係合部材、および前記タペット係合部材と前記カム係合部材とを接続する接続部材を有することを特徴とする請求項1または2記載の高圧燃料ポンプ。
  4. 前記カムは、前記駆動軸の軸方向において少なくとも一方の端部に、前記連結部材の前記カム側と接し前記連結部材の移動を案内する凹溝を有することを特徴とする請求項1、2または3記載の高圧燃料ポンプ。
  5. 前記カムは、前記凹溝と前記カムの外周縁とを連通し、前記連結部材の前記カム側の端部を前記凹部へ挿入可能な切欠部を有することを特徴とする請求項4記載の高圧燃料ポンプ。
  6. 前記切欠部は、前記駆動軸とともに回転する前記カムのカム加速度が正となる領域に配置されていることを特徴とする請求項5記載の高圧燃料ポンプ。
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