JP5591312B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動ブレーキによる衝突防止動作により衝突可能性がある障害物との衝突を回避する技術に関する。
一般に、自動車(車両)の分野においては、衝突の被害軽減を図ることも重要であるが、衝突を回避(防止)することがより重要である。
衝突回避の方法としては、操舵を制御して自車両の進路を変更する方法の他、自動ブレーキにより障害物の手前で自車両を自動停止する方法があり、この自動ブレーキの方法は、とくに障害物が静止している場合に有効である。
自動ブレーキにより衝突を回避する運転支援装置として次のようなものが提案されている(特許文献1参照)。すなわち、従来の運転支援装置では、レーザレーダ等の測距手段により障害物までの距離が検出され、この検出距離と、自車両と障害物との相対速度とに基づいて衝突予測時間TTCが算出される。また、自動ブレーキの開始から実際に油圧ブレーキや電動ブレーキのブレーキ力が付与されるまでの実行遅れ時間が考慮されて、自車両が所定の停止位置で停止するまでの時間(制動限界時間)が算出される。そして、衝突予測時間TTCが制動限界時間に短くなったタイミングを最適なタイミングとして自動ブレーキが開始される。
特開2012−131312号公報(段落[0015]−[0046]、図1〜図3)
ところで、近年、オートマチックトランスミッション(AT:Automatic Transmission)や連続可変トランスミッション(CVT:Continuously Variable Transmission)を備える車両が急増している。一般的に、これらの車両にはトルクコンバータが搭載されており、トルクコンバータは、燃費の向上を図るためにロックアップクラッチを備えている。
また、トルクコンバータのロックアップクラッチは、例えば、車速およびアクセル開度に応じてその係合状態と解放状態とが切換制御される。ところで、ロックアップクラッチが係合状態にあるときは、エンジンのクランクシャフトとトルクコンバータの出力軸とがロックアップクラッチにより連結された状態にあるので、ロックアップクラッチが係合された状態で車両が停止するとエンジンストールが生じる。そこで、従来では、運転者によりブレーキが操作されたタイミングでロックアップクラッチが解放状態に切換制御されることにより、エンジンのクランクシャフトとトルクコンバータの出力軸とのロックアップクラッチによる連結状態が解除されて、車両が停止した際にエンジンストールが生じるのが防止されている。
ところで、ロックアップクラッチを解放状態に切換制御する制御指令が与えられてから実際にロックアップクラッチが解放状態に切り換えられるまでに、CAN等の車載ネットワークの通信遅れやロックアップクラッチの機械的特性に起因する制御遅れ(約200ms〜約600ms)が生じる。したがって、ブレーキが強く操作されて生じる制動力により非常に大きな減速度で車両が停止する場合に、車両が停止するまでにロックアップクラッチの解放状態への切り換えが間に合わないおそれがある。この場合、車両が停止するとエンジンストールが生じるので、車両停止後にすぐに車両を動かせないという問題が生じる。
また、自動ブレーキ(緊急ブレーキ)により車両が停止する場合には、運転者によるブレーキ操作の意思がない状態で緊急ブレーキが実行される。したがって、緊急ブレーキが実行されてロックアップクラッチの解放状態への切換制御が車両が停止するまでに間に合わない場合には、車両を停止させるという運転者が意思がない状態で、緊急ブレーキによる車両停止後にエンジンストールが生じるおそれがある。
本発明は、上記した課題に鑑みて為されたものであり、燃費の悪化が防止された状態で緊急ブレーキによる車両停止後のエンジンストールを防止することができる技術を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の運転支援装置は、障害物までの距離を検出する検出手段と、自車両と前記障害物との衝突可能性を判断する判断手段と、前記判断手段により判断された衝突可能性に基づいて前記障害物との衝突を防止する緊急ブレーキによる衝突防止動作を実行する衝突防止手段と、前記緊急ブレーキの実行タイミングよりも前であって、自車両の減速度が大きいほど短く設定される所定の警告加算時間前にエンジンブレーキ程度の制動力による警告ブレーキを実行する警告ブレーキ手段と、エンジンの駆動力を伝達するトルクコンバータと、車速に基づいて前記トルクコンバータのロックアップクラッチの係合状態と解放状態とを切換制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記判断手段により判断された衝突可能性に基づく前記緊急ブレーキの実行タイミングよりも前であって、前記警告加算時間よりも小さい所定の前出し時間前に前記ロックアップクラッチを前記解放状態に制御することを特徴としている(請求項1)。
請求項1に係る本発明によれば、検出手段により検出された障害物までの距離に基づいて自車両と障害物との相対速度が算出され、検出距離および算出された相対速度に基づいて、自車両と障害物との衝突可能性が判断手段により判断される。そして、判断手段により判断された衝突可能性に基づいて、障害物との衝突を防止する緊急ブレーキによる衝突防止動作が衝突防止手段により実行される。
また、エンジンの駆動力を伝達するトルクコンバータを備えており、トルクコンバータのロックアップクラッチの係合状態と解放状態とが制御手段により車速に基づいて切換制御される。したがって、例えば、トルクコンバータによる動力伝達ロスが大きくなる車速域においてロックアップクラッチが係合状態に制御手段により切換制御されて、エンジンのクランクシャフトとトルクコンバータの出力軸とがロックアップクラッチにより連結されることによって、動力伝達ロスを抑制することができるので燃費の向上を図ることができる。
ところで、車両停止後のエンジンストールを防止するため、緊急ブレーキが自動的に実行されるタイミングでロックアップクラッチを制御手段により強制的に解放状態に切り換え制御することが考えられる。この場合、上記したように、車両に生じる減速度等の状況によっては、車両が停止するまでにロックアップクラッチの解放状態への切り換えが間に合わないおそれがある。
そこで、本発明では、衝突防止手段により緊急ブレーキが自動的に実行される場合に、緊急ブレーキが開始されるタイミングではなく、緊急ブレーキの実行タイミングよりも前であって警告加算時間よりも小さい所定の前出し時間前に遅滞なく強制的にロックアップクラッチが制御手段により解放状態に切換制御される。したがって、ロックアップクラッチが制御手段により解放状態に切換制御された後、緊急ブレーキが自動的に実行されることによる車両停止後にエンジンストールが生じるのを効果的に防止することができる。さらに、警告加算時間よりも小さい所定の前出し時間前に制御手段によりロックアップクラッチを切換制御するため、長期間不要にロックアップクラッチが解放状態に切換制御されることによる燃費の悪化をより確実に防止することができる。
また、本発明では、緊急ブレーキが実行されるときに(すなわち衝突可能性のあるときに)、当該緊急ブレーキの実行前にロックアップクラッチが制御手段により解放状態に切換制御されるので、不要にロックアップクラッチが制御手段により解放状態に制御されることがない。そのため、不要にロックアップクラッチが制御手段により解放状態に切換制御されることによる燃費の悪化を防止することができる。したがって、燃費の悪化が防止された状態で緊急ブレーキによる車両停止後のエンジンストールを効果的に防止することができる。
本発明の運転支援装置の一実施形態のブロック図である。 図1の動作説明用のタイミングチャートである。 前出し時間を取得するためのデータマップを示す図である。 ロックアップクラッチ制御処理を示すフローチャートである。 前出し時間を取得するためのデータマップの他の例を示す図である。
本発明の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は本発明の運転支援装置の一実施形態のブロック図、図2は図1の動作説明用のタイミングチャートである。図3は前出し時間を取得するためのデータマップを示す図、図4は図3の前出し時間を利用して実行されるロックアップクラッチ制御処理を示すフローチャートである。
図1は警告ブレーキおよび緊急ブレーキを含む自動ブレーキで停止する自車両1に設けられた本発明の運転支援装置のブロック図を示す。この実施形態では、障害物との衝突を防止する緊急ブレーキに先立って、緊急ブレーキの実行タイミングよりも所定の警告用加算時間TTC_ALARM_pls[s]前に、例えばエンジンブレーキ程度の制動力による警告ブレーキが警告動作として運転支援装置により実行される。
この運転支援装置は、車両1の周辺の障害物(主に静止している障害物)として、例えば駐車場における他の駐車車両や柱、壁等を検出するため、本実施形態の場合、自車両1の前部にレーザレーダ、ミリ波レーダ等のレーダ2(本発明の「検出手段」に相当)を備えている。そして、レーダ2はパルス波の送受信により自車両1から障害物までの距離を測距し、測距データ(距離のデータ)や、その時間変化の障害物との相対速度の情報が、CAN等の車載ネットワーク3を介してマイクロコンピュータ構成のプリクラッシュシステムECU(PCS ECU)が形成する演算処理部4に送信される。
演算処理部4には、車輪速センサ(図示せず)が検出する車速や、それを時間微分した加減速度の情報、自動ブレーキの目標減速度(要求減速度)の設定情報、舵角情報も、自車両1内の上位装置等から車載ネットワーク3を介して送信される。
また、演算処理部4(本発明の「判断手段」、「制御手段」に相当)は、設定された自動ブレーキ制御のプログラムを実行して、自車両1と障害物との衝突可能性を判断する。すなわち、演算処理部4は、受信した各情報に基づき、自車両1の障害物との距離が衝突予測時間TTCより十分長い状態から自動ブレーキの開始タイミングを探索して決定する。その際、本実施形態においては、自車両1の走行が停止するまで衝突予測時間TTCの算出周期(例えば50ms毎)で必要な演算等をくり返す。
そして、衝突予測時間TTCの算出周期毎の演算においては、演算開始時またはその直前に車載ネットワーク3から入力された自車両1の最新の速度(車速または相対速度)を初期速度V0[m/s]、最新の減速度を初期減速度A0[m/s]として、概略、緊急ブレーキで自車両1が障害物の直前で停止するための制動回避限界時間がデータマップを利用した簡単な演算により算出される。そして、緊急ブレーキの開始タイミングが、制動回避限界時間に基づく緊急ブレーキの所要停止時間TTC_PCB[s]により決定される。なお、A0<0である(減速を示す)。
より詳細には、自車両1と障害物との距離および現在の相対速度から、現在の相対速度で自車両1が障害物の位置に達する衝突予測時間TTC[s]がくり返し算出される。また、緊急ブレーキの開始から自車両1に実際に油圧ブレーキや電動ブレーキのブレーキ力が付与されるまでの実効遅れ時間が設定される。
実効遅れ時間は、例えばブレーキ油圧が大きくなって油圧ブレーキや電動ブレーキが実際にかかり始めるまでの制御遅れ時間であり、実験等により予め求めてメモリ等に保持される。その際、実効遅れ時間が車速等によらず所定時間になるようにするため、とくに油圧ブレーキの場合は、プリチャージ制御によりブレーキ油圧が常に実際にブレーキがかかる寸前の大きさに保持されることが望ましい。プリチャージ制御を行なわない場合は、例えば実効遅れ時間を自車両1の車速範囲毎に設定してマップデータとして保持し、衝突予測時間TTCの算出開始時に車速に応じた実効遅れ時間をマップから読み出して設定すればよい。
また、設定された目標減速度(本実施形態では最大減速度)の減速で、初期速度V0[m/s]の自車両1が停車するまでの減速停止時間が算出される。そして、遅れ時間および減速停止時間を含む制動時間が制動回避限界時間として設定される。
ところで、衝突予測時間TTCが制動回避限界時間(制動時間)になるタイミングで緊急ブレーキが開始されると、自車両1の停止位置は障害物との距離(間隔)が0[m]の位置になり、衝突回避の余裕が全くない。そこで、緊急ブレーキによる自車両1の停止位置を、障害物との距離が1m以下の適当な所定距離D[m]、例えば0.5mの位置にするため、緊急ブレーキの開始タイミングを衝突予測時間TTCが制動回避限界時間(制動時間)になる時刻より前出しし、緊急ブレーキで自車両1が障害物の手前D[m]で停止するようにするとよい。
すなわち、手前D[m]で停止するための所定時間を、制動回避限界時間(制動時間)に加算した時間を、緊急ブレーキの所要停止時間TTC_PCBとして算出するとよい。
続いて、緊急ブレーキの実行に先立って実行される警告ブレーキの開始タイミングが算出される。具体的には、緊急ブレーキの実行タイミングよりも所定の警告用加算時間TTC_ALARM_pls[s]前に警告ブレーキが開始されるように、所要停止時間TTC_PCBに警告用加算時間TTC_ALARM_plsが加算された警告時間TTC_ALARM[s]が算出される。
次に、演算処理部4は、繰り返し算出される自車両1と障害物との衝突予測時間TTCが、別途算出された警告時間TTC_ALARMになるタイミングに、このままブレーキ操作や操舵等の運転者による回避操作が実行されなければ、自車両1と障害物とが衝突するおそれがあると判断し、当該タイミングを警告ブレーキの開始指令タイミングに決定する。また、この開始指令タイミングに、演算処理部4から車載ネットワーク3を介してマイクロコンピュータ構成のスタビリティーコントロール(VSC)ECUが形成する図1のブレーキ制御部5(本発明の「衝突防止手段」に相当)に警告ブレーキ(警告動作)の開始を指令する。そして、ブレーキ制御部5は、自車両1と障害物との衝突可能性についての判断結果に基づいて演算処理部4から出力された警告ブレーキを開始させる制御指令に基づいて、警告ブレーキを実行する。
このように、ブレーキ制御部5により警告ブレーキが警告動作として実行されることにより、自車両1が障害物に衝突するおそれがあることが運転者に対して警告される。
また、演算処理部4は、繰り返し算出される自車両1と障害物との衝突予測時間TTCが、別途算出された緊急ブレーキの所要停止時間TTC_PCBになるタイミングに、自車両1と障害物との衝突可能性があると判断し、当該タイミングを緊急ブレーキの開始指令タイミングに決定する。また、この開始指令タイミングに、演算処理部4から車載ネットワーク3を介してブレーキ制御部5に緊急ブレーキ(衝突防止動作)の開始を指令する。そして、ブレーキ制御部5は、自車両1と障害物との衝突可能性についての判断結果に基づいて演算処理部4から出力された緊急ブレーキを開始させる制御指令に基づいて、障害物との衝突を防止する緊急ブレーキを実行する。
また、自車両1にはトルクコンバータ式のCVT(図示省略)が搭載されており、マイクロコンピュータ構成の連続可変トランスミッション(CVT)ECUが形成する図1のCVT制御部6(本発明の「制御手段」に相当)によりCVTが制御される。また、CVT制御部6は、CVTのトルクコンバータ7が備えるロックアップクラッチ8の係合状態と解放状態とを車速に基づいて切換制御する。具体的には、車速およびアクセル開度に応じたロックアップクラッチ8の係合状態および解放状態が規定されたデータマップがメモリ等の記憶手段に予め格納されている。そして、CVT制御部6は、車速およびアクセル開度に基づいてマップから取得されるロックアップクラッチ8の状態を規定するデータに応じて、ロックアップクラッチ8の係合状態と解放状態とを切換制御する。
また、CVT制御部6は、ロックアップクラッチ8の係合状態におけるブレーキ制御部5による緊急ブレーキの実行前にロックアップクラッチ8を解放状態に制御する。具体的には、この実施形態では、自車両1と障害物との衝突予測時間TTCが繰り返し算出される演算周期において、図4に示すロックアップクラッチ制御処理が実行される。そして、ロックアップクラッチ制御処理において、緊急ブレーキの実行に先立ってCVT制御部6により実行されるロックアップクラッチ8の解放状態への切換制御の開始タイミングが演算処理部4により算出される。
より詳細には、緊急ブレーキが実行されるタイミングよりも所定の前出し時間TTC_Luoff_pls[s]前にロックアップクラッチ8が解放状態に切換制御されるように、所要停止時間TTC_PCBに前出し時間TTC_Luoff_plsが加算された解除時間TTC_Luoff[s]が算出される。そして、衝突予測時間TTCが解除時間TTC_Luoff以下に短い場合に、ロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切換制御される。
次に、ロックアップクラッチ制御処理について詳細に説明する。
ロックアップクラッチ制御処理では、まず、緊急ブレーキの制御タイミングを規定する所要停止時間TTC_PCBが演算処理部4により算出される(ステップS1)。続いて、前出し時間TTC_Luoff_plsが演算処理部4により決定される(ステップS2)。
前出し時間TTC_Luoff_plsは例えば次のようにして決定される。すなわち、前出し時間TTC_Luoff_plsは車速に応じた値に予め設定されており、自車両1と障害物との相対速度と、前出し時間TTC_Luoff_plsとの関係が規定された図3に示すデータマップがメモリ等の記憶手段に予め格納されている。そして、マップから車速に応じた前出し時間TTC_Luoff_plsが取得されることによって、前出し時間TTC_Luoff_plsが演算処理部4により決定される。なお、相対速度が負の値である場合には、自車両1と障害物とが接近している状態を示している。
次に、ロックアップクラッチ8の解放状態への制御タイミングを決定する解除時間TTC_Luoffが、緊急ブレーキの所要時間TTC_PCBに前出し時間TTC_Luoff_plsが加算されることにより算出される(ステップS3)。続いて、自車両1と障害物との衝突予測時間TTCが演算処理部4により算出され(ステップS4)、衝突予測時間TTCと解除時間TTC_Luoffとの大きさが比較される(ステップS5)。このとき、衝突予測時間TTCが解除時間TTC_Luoffよりも大きい場合には処理が終了する(ステップS5でNO)。
一方、衝突予測時間TTCが解除時間TTC_Luoff以下の大きさであれば、演算処理部4から車載ネットワーク3を介してCVT制御部6にロッククラップクラッチ8の解放状態への切り換えが指令される(ステップS5でYES)。そして、演算処理部4から出力されたロックアップクラッチ8を解放状態に切り換えさせる制御指令に基づいて、ロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切り換えられて(ステップS6)、処理が終了する。
以上のように、上記した実施形態によれば、レーダ2により検出された障害物までの距離に基づいて自車両1と障害物との相対速度が算出され、検出距離および算出された相対速度に基づいて、自車両1と障害物との衝突可能性が演算処理部4により判断される。そして、演算処理部4により判断された衝突可能性に基づいて、障害物との衝突を防止する緊急ブレーキによる衝突防止動作がブレーキ制御部5により実行される。
また、エンジンの駆動力を伝達するトルクコンバータ7を備えており、トルクコンバータ7のロックアップクラッチ8の係合状態と解放状態とがCVT制御部6により車速に基づいて切換制御される。したがって、例えば、トルクコンバータ7による動力伝達ロスが大きくなる車速域においてロックアップクラッチ8が係合状態にCVT制御部6により切換制御されて、エンジンのクランクシャフトとトルクコンバータ7の出力軸とがロックアップクラッチ8により連結されることによって、動力伝達ロスを抑制することができるので燃費の向上を図ることができる。
また、ブレーキ制御部5により緊急ブレーキが自動的に実行される場合に、緊急ブレーキの実行前に遅滞なく強制的にロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切換制御される。したがって、ロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切換制御された後に緊急ブレーキが実行されるので、ロックアップクラッチ8の解放状態への切り換えが間に合わずに車両停止後にエンジンストールが生じるのを効果的に防止することができる。
また、緊急ブレーキが実行されるときに、当該緊急ブレーキの実行前にロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切換制御されるので、不要にロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に制御されることがない。そのため、不要にロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切換制御されることによる燃費の悪化を防止することができる。したがって、燃費の悪化が防止された状態で緊急ブレーキによる車両停止後のエンジンストールを効果的に防止することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、図5に前出し時間を取得するためのデータマップの他の例を示すように、相対速度[km/h]および加減速度[m/s]に基づいて前出し時間TTC_Luoff_pls[s]が演算処理部4により取得されるようにしてもよい。
このように構成すると、例えば、自車両1が既に減速状態であれば、エンジンブレーキによる減速中か、ブレーキ操作による減速中であり、運転者に自車両1の停止意思があると考えられるが、減速度が大きくなるのに応じて前出し時間TTC_Luoff_plsを短くすることができる。したがって、運転者に自車両1の停止意思があると考えられる場合に、CVT制御部6による通常のロックアップクラッチ8の制御処理と、緊急ブレーキの実行前にCVT制御部6により実行されるロックアップクラッチ8の解放状態への切換処理とが干渉するのを抑制することができる。
また、上記した実施形態では、警告動作として警告ブレーキを例に挙げて説明したが、警告動作としてはこれに限らず、警告音を鳴らしたり、シートベルトの引込処理を実行したり、緊急ブレーキの作動をパネル等への表示により予告したり、操作中のブレーキの制動力を大きくするブレーキアシスト処理を実行してもよい。また、これらの処理を組み合わせた処理により警告動作を実行してもよい。
また、CVT制御部6によるロックアップクラッチ8の解放状態への切換制御を実行する条件として、上記した解除時間TTC_Luoffと合わせて、自車両1前面の障害物に対する重複度合いを示すラップ量やレーダ2による障害物の認識状態等の物標条件、操舵状態やシフトレンジ状態等の車両状態などに基づいて、ロックアップクラッチ8が制御されるようにしてもよい。
また、前出し時間TTC_Luoff_plsが警告用加算時間TTC_ALARM_plsよりも大きく設定されていてもよいが、前出し時間TTC_Luoff_plsが警告用加算時間TTC_ALARM_plsよりも小さい時間に設定されることにより次のような効果を奏することができる。すなわち、警告動作が実行された後にCVT制御部6によるロックアップクラッチ8の解放状態への切換制御が実行されるので、長期間不要にロックアップクラッチ8がCVT制御部6により解放状態に切換制御されることによる燃費の悪化をより確実に防止することができる。
また、上記した実施形態では、警告用加算時間TTC_ALARM_plsは固定値として予め設定されているが、警告用加算時間TTC_ALARM_plsを車両1の状態(減速度や障害物との相対速度)に応じて補正してもよい。例えば、自車両1の減速度が大きい場合には、運転者がいち早く障害物を認識し、エンジンブレーキによる減速中であるか、ブレーキ操作による減速中である蓋然性が非常に高い。したがって、車両の減速度が大きくなるにつれて警告用加算時間TTC_ALARM_plsが短くなるように補正すると警告動作が実行されにくくなるため、運転者によりブレーキ等が操作されているのにも関わらず、運転者に対してお節介となるような不快な警告動作が実行されるのを抑制することができる。
また、例えば、運転者が自車両1と障害物との衝突可能性を認識していない場合には、自車両1と障害物との相対速度が大きくなると考えられる。この場合には、警告用加算時間TTC_ALARM_plsが長くなるように補正するとよい。このようにすれば、より早期に運転者に対して警報動作を実行することができる。
また、緊急ブレーキを開始するタイミングを決定する方法は、上記した例に限らず、周知のどのような方法により緊急ブレーキを開始するタイミングを決定してもよい。また、緊急ブレーキにより、自車両1と障害物との間に短い距離を確保して衝突回避を行うために、位置制御フィードバックを採用し、この位置制御フィードバックで停止位置が高精度に制御されるようにしてもよい。
また、演算処理部4は例えばレーダ2に組み込まれていてもよく、演算処理部4の処理手順等はどのようであってもよい。また、自車両1から障害物までの距離をレーダ2に替えてカメラにより検出するようにしてもよい。
また、レーダ2等の検出手段により自車両1の後方等の周囲を探査して自動ブレーキで停止する場合にも本発明を同様に適用できる。
そして、ATを搭載する車両に本発明を適用してもよく、本発明は、自動ブレーキによる衝突防止動作が実行され、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを備える種々の車両の運転支援に適用できる。
1 自車両
2 レーダ(検出手段)
4 演算処理部(判断手段、制御手段)
5 ブレーキ制御部(衝突防止手段)
6 CVT制御部(制御手段)
7 トルクコンバータ
8 ロックアップクラッチ

Claims (1)

  1. 障害物までの距離を検出する検出手段と、
    自車両と前記障害物との衝突可能性を判断する判断手段と、
    前記判断手段により判断された衝突可能性に基づいて前記障害物との衝突を防止する緊急ブレーキによる衝突防止動作を実行する衝突防止手段と、
    前記緊急ブレーキの実行タイミングよりも前であって、自車両の減速度が大きいほど短く設定される所定の警告加算時間前にエンジンブレーキ程度の制動力による警告ブレーキを実行する警告ブレーキ手段と、
    エンジンの駆動力を伝達するトルクコンバータと、
    車速に基づいて前記トルクコンバータのロックアップクラッチの係合状態と解放状態とを切換制御する制御手段とを備え
    前記制御手段は、前記判断手段により判断された衝突可能性に基づく前記緊急ブレーキの実行タイミングよりも前であって、前記警告加算時間よりも小さい所定の前出し時間前に前記ロックアップクラッチを前記解放状態に制御する
    ことを特徴とする運転支援装置。
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