JP5590685B2 - 回転電機の固定子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両に搭載される車両用交流発電機や、モータジェネレータ等の回転電機の固定の製造方法に関する。
従来、車両用回転電機の固定子は、特許文献1に記載の車両用交流発電機のように、回転子と対向配置された固定子鉄心及び固定子鉄心に装備された固定子巻線を備え、固定子巻線が固定子鉄心のスロットに収容される内部導体と、スロットから軸方向に露出し、周方向の両側に延び出すコイルエンドとを持つ複数の導体セグメントにより形成されている。更に、導体セグメントが、ターン部と、コイルエンドにおいて他の導体セグメントと交差する斜行部の先端の溶接部とを有し、コイルエンドが円環状に略等ピッチで離間して配置され、他の導体セグメントの溶接部を複数接合した接合部を有し、この接合部が絶縁性の樹脂部材により被覆されている。
これと同様に特許文献2の車両用交流発電機では、固定子は、多数の導体セグメントをコイルエンド部にて所定の対ごとに溶接して巻線を形成している。更に、その溶接部と、当該溶接部に連接する斜行部とを樹脂部材で被覆することによって、溶接部間の絶縁や、溶接部と周辺フレーム間の絶縁を行っている。また、樹脂部材を環状に形成することにより固定子の溶接部の剛性を向上させ、振動低減にも寄与している。
なお、溶接部等を被覆する樹脂部材は流動浸漬塗装によって形成される。流動浸漬塗装とは、粉体樹脂を入れて空気を送り込み粉体樹脂を撹拌した粉体槽の中に、予備過熱した固定子の溶接部を浸漬させ、溶接部の熱で粉体樹脂を溶かして当該溶接部表面に塗膜を形成する塗装方法である。この流動浸漬塗装では、有機溶剤を使用しないので環境性に良く、回収再利用による塗装ロスが無いというメリットがある。
特開2001−204151号公報 特開2000−60051号公報
しかし、上記の特許文献1及び2の車両用交流発電機においては、各種電気負荷の追加や消費電力の増加に伴い、車両配線の重量低減や高効率化のための高電圧化(例えば14Vから42Vへアップ)の動きがある。車両用交流発電機に限らずハイブリッド自動車等に搭載されるモータジェネレータにおいても同様の理由及びモータジェネレータのモータとしての駆動力アップのために、高電圧化が実施されている。このような高電圧化のもとでは、上述した固定子の溶接部を被覆する樹脂部材では絶縁性が確保できないという問題がある。
何故なら、溶接部を樹脂部材で被覆する際の流動浸漬塗装では、粉体槽の中に予備過熱した溶接部を浸漬するので、この際、粉体樹脂の粒と粒との間のボイド(空気)が、溶接部表面の塗膜内に多数混入する。これらボイドが塗膜を貫通して繋がると、溶接部と外部とを繋ぐピンホールが樹脂部材に形成される。このピンホールに塩水やカーシャンプー等の電解液が入り込むと、高電圧が印加される環境下では従来の電圧環境以上に絶縁不良が生じることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、固定子の巻線を形成する溶接部を、高電圧が印加される環境下でも絶縁不良が生じないように絶縁被覆することができる回転電機の固定の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項に記載の発明は、複数のスロットが形成された固定子鉄心及び固定子鉄心に装備された固定子巻線を備え、この固定子巻線は、前記固定子鉄心のスロットに収容される内部導体と前記スロットから露出するコイルエンドとを持つ複数の導体セグメントを、少なくとも一方コイルエンドにて溶接することによって接続された溶接部を有し、前記複数の導体セグメントの先端部分が前記固定子の径方向外側に折り曲げられ、この折曲がった先端の前記溶接部が円環状に離間して配置され、前記溶接部が絶縁性の樹脂部材により被覆される回転電機の固定子の製造方法において、前記樹脂部材を形成する絶縁被膜となる絶縁性の粉体樹脂を入れて、空気を送り込み前記粉体樹脂を撹拌した粉体槽を用い、前記固定子の溶接部を加熱後に、前記径方向外側に折り曲げられた前記溶接部をその円周方向に回転させる回転軸を、前記粉体槽中の前記粉体樹脂の外部との境界面と平行状態に設定し、前記固定子を回転させながら、前記離間して配置された溶接部の一部のみを前記粉体槽の中の前記粉体樹脂に浸漬し、前記固定子の回転を複数回行った後に前記粉体槽から前記溶接部を引き上げることにより前記樹脂部材による同一の材料から構成された複数層の絶縁被膜を形成することを特徴とする。
この方法によれば、固定子の溶接部が一回転して形成される絶縁被膜は、当該絶縁被膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい。ピンホールが形成されたとしても数は少なく、前回の一回転と今回の一回転とで各々形成される絶縁被膜に生成するピンホールは、絶縁被膜に含まれた複数のボイドが連接して出来るので、その形成位置が絶縁被膜毎に略異なる。従って、絶縁被膜毎のピンホールが、樹脂部材の外部と溶接部及びこの溶接部間を連接する部分とが直接繋がる状態で一連に繋がることは無いか、あったとしても極めてまれである。従って、溶接部と外部とが、殆どの場合完全に絶縁性の樹脂部材で遮断されるので、塩水やカーシャンプー等の電解液が例え外部側のピンホールに入っても、溶接部へ届くことは無い。このため、高電圧が印加される環境下でも絶縁不良が生じないようにすることができる。
また、絶縁被膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さとなるように固定子を1回転させた場合、同じ膜厚の樹脂部材を形成する際に従来よりも早く樹脂部材を形成可能となる。例えば、従来の1層の絶縁被膜による樹脂部材を形成する場合、4秒の間、1回浸漬していたとする。本発明の方法では、ボイドが少なくこれらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さの薄い絶縁被膜を1層形成するために、0.5秒で1回転させればよく、しかも従来と同じ絶縁被膜とするために7回転させればよい。なぜなら、従来は、粉体槽内で樹脂部材の付着する溶接部の温度が下がっていくため付着量が減少するのに対し、本発明の方法では1層形成の後に固定子が回転する間に固定子鉄心の熱が溶接部に伝熱されるので溶接部の温度低下が少なくなり、付着量の減少が抑えられるからである。従って、本発明方法では0.5×7=3.5秒で従来と同じ膜厚の樹脂部材を形成することができるので、従来よりも早く形成することができる。このため、製造工数が削減され、製品のコストダウンが可能となる。
請求項に記載の発明は、前記樹脂部材は、前記溶接部及び隣り合う前記溶接部間に沿った部分に形成することを特徴とする。
この方法によれば、樹脂部材が溶接部のみならず、隣り合う溶接部間に沿った部分も被覆しているので、上記の製造方法における作用が溶接部のみならず、隣り合う溶接部間に沿った部分にも生じる。
本発明の参考例に係る車両用回転電機としての車両用交流発電機の全体構造を示す断面図である。 固定子巻線を構成する導体セグメントの斜視図である。 固定子の部分的な断面図である。 固定子の部分的な平面図である。 導体セグメントの接合部近傍の状態を示す平面図である。 固定子の両端面のコイルエンドの詳細を示す斜視図である。 固定子の溶接部を被覆する樹脂部材の層構成を示す図である。 固定子の溶接部の絶縁被覆方法を説明するための図である。 固定子の溶接部を被覆する樹脂部材の絶縁強度の比率と、樹脂部材の膜厚×塗布回数との関係を示す図である。 接合部を玉形状に形成した固定子の部分的な斜視図である。 各スロットに4本の導体セグメントが挿入された固定子の部分的な断面図である。 各スロットに4本の導体セグメントが挿入された固定子の部分的な斜視図である。 折り返しのない導体セグメントの形状を示す斜視図である。 図13に示した導体セグメントを用いて構成した固定子の部分的な平面図である。 固定子の溶接部のみを樹脂部材で被覆した状態を示す図である。 本発明実施形態に係る固定子の溶接部の絶縁被覆方法を説明するための図である。 図16に示す固定子を矢印YP側から視た図である。 図17に示す固定子の溶接部を矢印Qから視た図である。 固定子巻線を構成する他の導体セグメントの構成を示す図である。
以下、本発明の参考例を、図1〜図15を参照して説明する。但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適時省略する。
図1は、本発明の参考例に係る車両用回転電機としての車両用交流発電機の全体構造を示す断面図である。図1に示すように、車両用交流発電機1は、固定子2、回転子3、フレーム4、整流器5等を含んで構成されている。固定子2は、固定子鉄心32と、固定子巻線を構成する複数の導体セグメント33と、固定子鉄心32と導体セグメント33との間を電気絶縁するインシュレータ34と、各導体セグメント33の先端の溶接部間を連結するように形成された円還状で絶縁性の樹脂部材36とを備えている。
固定子鉄心32は、薄い鋼板シートを重ね合わせて形成されており、その内周面には多数のスロットが形成されている。また、この固定子鉄心32から露出している導体セグメント33によって固定子巻線のコイルエンド31が形成されている。回転子3は、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻き回した界磁コイル8を、それぞれが6個の爪部を有するポールコア7によって、シャフト6を通して両側から挟み込んだ構成を有している。
また、フロント側のポールコア7の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風を軸方向及び径方向に吐き出すために軸流式の冷却ファン11が溶接等によって取り付けられている。同様に、リヤ側のポールコア7の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すために遠心式の冷却ファン12が溶接等によって取り付けられている。
フレーム4は、固定子2及び回転子3を収容しており、回転子3がシャフト6を中心に回転可能な状態で支持されているとともに、回転子3のポールコア7の外周側に所定の隙間を介して配置された固定子2が固定されている。また、フレーム4は、固定子2のコイルエンド31に対向した部分に冷却風の吐出孔42が、軸方向端面に吸入孔41がそれぞれ設けられている。
このような構造を有する車両用交流発電機1は、ベルト等を介してプーリ20に図示せぬエンジンからの回転力が伝えられると回転子3が所定方向に回転する。この状態で回転子3の界磁コイル8に外部から励磁電圧を印加することにより、ポールコア7のそれぞれの爪部が励磁され、固定子巻線に3相交流電圧を発生させることができ、整流器5の出力端子からは所定の直流電流が取り出される。
次に、固定子2について詳細に説明する。図2は、固定子巻線を構成する導体セグメント33の斜視図であり、固定子鉄心32に組み付ける前の状態が示されている。図2に示すように、導体セグメン33は、棒状あるいは板状の金属材料(例えば銅)をターン部33cで折り曲げたほぼU字状に形成されており、ターン部33cよりスロットの内周側に配置される内層側導体部33aと、ターン部33cよりスロットの外周側に配置される外層側導体部33bとを含んで構成される。また、これらの内層側導体部33aと外層側導体部33bのそれぞれは、固定子2のスロット内に収容される直線部としての内部導体と、スロットの外部に露出してコイルエンド31を形成する外部導体とによって構成されている。
図3は、固定子2の部分的な断面図である。固定子2の固定子巻線は、固定子鉄心32の各スロット35に2本の導体セグメント33を挿入し、異なるスロット35に挿入された導体セグメント33の先端の溶接部同士を互いに結線することにより構成されている。図3に示すように、この導体セグメント33の内層側導体部33a及び外層側導体部33bのそれぞれの断面形状は、周方向よりも径方向に長い長方形を有しており、この長方形の長辺が径方向に沿って配置されている。この導体セグメント33は、その表面に絶縁被膜が形成されており、隣接する導体セグメント33の絶縁はそれぞれの表面に形成された絶縁被膜331(図6参照)によって行われる。また、各導体セグメント33とスロット35の内壁面との間の電気的絶縁は、インシュレータ34によって行われている。
図4は、固定子2の部分的な外観図である。この図に示すように、固定子巻線を構成する各導体セグメント33は、固定子鉄心32の軸方向側面の一方にターン部33cが、他方にターン部33cと反対側の整列部分としての先端の溶接部33fが配置されている。固定子2の一方のコイルエンド31を構成する導体セグメント33の斜行部33eは、外層と内層とで逆方向に傾斜した交差部分であり、各層内では同一方向に傾斜している。また、各導体セグメント33の斜行部33eより先の溶接部33f同士の結線は、超音波溶着、アーク溶接、ろう付け等の電気的接合による場合の他に、かしめなどの機械加工手段を用いてもよい。
この溶接部33f及びこの溶接部33f間を連接する部分(斜行部33eの一部)にかけて樹脂部材36が形成されている。この樹脂部材36は、各導体セグメント33の先端の溶接部33fを円還状に連結しており、高い剛性を得ることができる。また、樹脂部材36の被覆範囲に、導体セグメント33の斜行部33eの一部が含まれおり、樹脂部材36の全体が軸方向に抜けにくくなっており、振動や熱が加わったときの欠落を防止することができる。また、導体セグメント33の斜行部33eは、その一部に樹脂部材36がかかっているだけであり、そのほとんどに樹脂部材36が付着していない。したがって、各導体セグメント33の斜行部33eによって網目状の通風路が形成されており、固定子巻線の良好な冷却性が確保されている。以降、溶接部33f及びこの溶接部33f間を連接する部分を、溶接部33f及び斜行部33eの一部とも表現する。
ところで、各導体セグメント33の先端の溶接部33fの接合部及びその近傍は、接合に伴って変質を生じる。例えば、溶接によって溶接部33fの溶融部分の表面が酸化するとともに、その周辺の絶縁被膜が損傷を受ける。図5は、導体セグメント33の接合部近傍の状態を示す図である。図5に示すように、溶接によって接合部を形成した場合には、接合部分である溶融部分(領域A)の表面が著しく酸化される。また、溶融部分に隣接する区域(領域B)の表面の絶縁被膜が溶接の熱によって損傷あるいは劣化する。
このように表面が著しく酸化したり絶縁被膜が損傷や劣化すると、樹脂部材36の密着性が悪くなる傾向にある。例えば、粉体を熱硬化させて樹脂部材36を形成した場合には、領域A及び領域Bに対応する導体セグメント33の表面と樹脂部材36との間、あるいは導体セグメント33の表面と劣化した絶縁被膜との間の密着性が悪いため、本参考例では、図5に示すように、樹脂部材36の被覆範囲を領域Aと領域B、さらにはその先の絶縁被膜が劣化していない健全部分に至るように設定している。密着性が良好な健全部分までを含めることにより、樹脂部材36が導体セグメント33に強固に固着する。
次に、固定子2の製造工程を以下に説明する。まず、固定子鉄心32の各スロット35にインシュレータ34を挿入する。次に、図2に示す外層側導体部33bと内層側導体部33aとターン部33cとで構成されたほぼ同一形状のU字状の導体セグメント33を、固定子鉄心32の軸方向側面の同一側にターン部33cが揃うように重ね、図3に示すように外層側導体部33bがスロット35の奥側に、内層側導体部33aがスロット35の開口側に位置するように、各導体セグメント33をスロット35内であって先に挿入されたインシュレータ34内に挿入する。この導体セグメント33は、絶縁被膜を持つ銅平板を折り曲げ、プレス等でほぼU字型形状に整形することにより製作され、ほぼ平行のスロット側面に外層側導体部33b及び内層側導体部33aの両側面がインシュレータ34を介して当接するように圧入される。
次に、図6に示すように、ターン部33cによって形成されるコイルエンド31とは反対側に位置する溶接部33fを互いに反対の周方向に折り曲げた後、異層の他の導体セグメント33の先端の溶接部33f同士が接合されて結線される。
この溶接部33f及び斜行部33eの一部を被覆する樹脂部材36は、図7に示す溶接部33fの樹脂部材36の一部拡大図に示すように、4層の絶縁性の樹脂膜36−1〜36−4から形成されている。各樹脂膜36−1〜36−4は、図示せぬボイドの混入が極力少なくなる薄膜に形成されている。このようにボイドが少ないと複数のボイドが塗膜を貫通して一体に繋がるピンホールP1〜P4の形成も少なくなり、各樹脂膜36−1〜36−4におけるピンホールP1〜P4の形成位置が異なる状態となり易くなる。このため、樹脂部材36は、溶接部33f及び斜行部33eの一部を密閉状態に被覆し、溶接部33f及び斜行部33eの一部と、外部とがピンホールP1〜P4によって繋がらない状態とする。
この溶接部33f及び斜行部33eの一部を樹脂部材36で被覆する方法を図8を参照して説明する。図8において粉体槽101の中には、極小粒状の粉体樹脂36aが入っており、これに矢印Y1で示すように空気が送り込まれて粉体樹脂36aが撹拌されている。また、固定子2は固定子鉄心32が回転軸103aを有する保持具103の凹部に嵌合されることにより保持されている。このように保持具103に保持された固定子2を斜めに傾けて図示せぬ支持機構で、固定子2の溶接部33f及び斜行部33eの一部が粉体槽101の中の粉体樹脂36aに漬かる状態で支持する。
この支持状態で回転軸103aを矢印Y2で示すように回転させて薄膜の樹脂膜36−1〜36−4を順次形成する。固定子2を回転させる場合、前回塗装された溶接部33f及び斜行部33eの一部の樹脂膜36−1が形成された後に、次の樹脂膜36−2が塗装されるように回転速度が調整されている。このように回転させながら第1〜第4の樹脂膜36−1〜36−4を順次形成する。
このように本参考例の車両用回転電機の固定子2は、回転子3と対向配置された固定子鉄心32及び固定子鉄心32に装備された固定子巻線を備え、この固定子巻線が、固定子鉄心32のスロット35に収容される内部導体と、スロット35から軸方向に露出し、周方向の両側に延び出すコイルエンドとを持つ複数の導体セグメント33とを有し、この導体セグメント33が、コイルエンドにおいて他の導体セグメント33と交差する斜行部33eの先端の溶接部33fを有し、この溶接部33fが円環状に略等ピッチで離間して配置され、当該溶接部33f及びこの溶接部33fに連接する斜行部33eの一部が絶縁性の樹脂部材36により被覆されている。
この構成において、本参考例の特徴は、樹脂部材36が複数層の塗膜(樹脂膜36−1〜36−4)により形成され、当該複数の塗膜は、各塗膜に混入するボイドが極力少ない厚さで一枚毎に形成され、複数のボイドが連接して塗膜毎に貫通するピンホールの位置が塗膜毎に異なる状態で形成されていることにある。
これによって、樹脂部材36を構成する各々の塗膜に貫通して形成されるピンホールの位置が塗膜毎に異なるので、複数層の塗膜から樹脂部材36を形成すれば、塗膜毎のピンホールが、樹脂部材36の外部と溶接部33f及び斜行部33eの一部とが直接繋がる状態で一連に繋がることは無い。従って、溶接部33f及び斜行部33eの一部と外部とが、完全に絶縁性の樹脂部材36で遮断されるので、塩水やカーシャンプー等の電解液が例え外部側のピンホールに入っても、溶接部33f及び斜行部33eの一部へ届くことは無い。このため、高電圧が印加される環境下でも絶縁不良が生じないようにすることができる。
このように複数層の塗膜で樹脂部材36を形成することによって、絶縁強度が向上する場合の例を図9に示す。この図9において、縦軸は絶縁強度の比率、横軸は樹脂部材36の膜厚×塗布回数である。従来の樹脂部材36の膜厚を0.8mmとし、この場合の絶縁強度の比率を1とする。以降、本参考例の塗布方法で1回の塗布で0.4mmの膜厚を2回塗布した場合は、絶縁強度の比率は約1.6であり、1回の塗布で0.2mmの膜厚を4回塗布した場合は、絶縁強度の比率は約2.5である。この結果から分かるように薄膜で複数回塗布して所定の膜厚とした方が、樹脂部材36の絶縁強度が高くなる。
また、このような固定子2の溶接部33fを樹脂部材36で絶縁被覆する方法として、過熱により樹脂部材36を形成する被膜となる絶縁性の粉体樹脂36aを入れて、空気を送り込み粉体樹脂36aを撹拌した粉体槽101を用い、円環状に配設された溶接部33fが円環状の中心点を中心として円周方向に回転し、この回転軸が傾斜状態となるように固定子2を回転機構で保持し、この保持された固定子2の溶接部33f及び斜行部33eの一部を過熱後に、固定子2を回転機構で回転させながら、溶接部33f及び斜行部33eの一部を粉体槽101の中の粉体樹脂36aに浸漬する。
更に、その浸漬された溶接部33f及び斜行部33eの一部が一回転して形成される塗膜が薄いため、空気が抜けやすいので、当該塗膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さとなるように固定子2を回転させ、この回転を複数回行った後に粉体槽101から溶接部33f及び斜行部33eの一部を引き上げ過熱して樹脂部材36を形成するようにした。
この方法によって、固定子2の溶接部33f及び斜行部33eの一部が一回転して形成される塗膜は、当該塗膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい。ピンホールが形成されたとしても数は少なく、前回の一回転と今回の一回転とで各々形成される塗膜に生成するピンホールは、塗膜に含まれた複数のボイドが連接して出来るので、その形成位置が塗膜毎に略異なる。従って、塗膜毎のピンホールが、樹脂部材36の外部と溶接部33f及び斜行部33eの一部とが直接繋がる状態で一連に繋がることは無いか、あったとしても極まれである。従って、溶接部33f及び斜行部33eの一部と外部とが、殆どの場合完全に絶縁性の樹脂部材36で遮断されるので、塩水やカーシャンプー等の電解液が例え外部側のピンホールに入っても、溶接部33f及び斜行部33eの一部へ届くことは無い。このため、高電圧が印加される環境下でも絶縁不良が生じないようにすることができる。
また、塗膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さとなるように固定子2を1回転させた場合、同じ膜厚の樹脂部材36を形成する際に従来よりも早く樹脂部材36を形成可能となる。例えば、従来の1層の塗膜による樹脂部材36を形成する場合、4秒間で1回浸漬していたとすれば、本参考例の方法では、ボイドが少なくこれらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さの塗膜を1層形成するために、0.5秒で1回浸漬させる。しかも、従来と同じ膜厚とするために7回繰り返せばよい。なぜなら、従来は、粉体槽内で樹脂部材の付着する溶接部の温度が下がっていくため付着量が減少するのに対し、本参考例の方法では1層形成の後に固定子が回転する間に固定子鉄心の熱が溶接部に伝熱されるので溶接部の温度低下が少なくなり、付着量の減少が抑えられるからである。従って、本参考例の方法では0.5×7=3.5秒で従来と同じ膜厚の樹脂部材36を形成することができるので、従来よりも早く形成することができる。このため、製造工数が削減され、製品のコストダウンが可能となる。
このような方法で形成される樹脂部材36は、固定子2の周方向に円還状に形成されており、各導体セグメント33の先端の溶接部33f同士を連結しており、高い剛性を得ることができるため、コイルエンド31の変形や振動・音の発生、隣接する導体セグメント33間の接触等を防止することができる。また、接合部を含む溶接部33fが樹脂部材36に覆われているため、樹脂部材36が保護部材としても機能し、接合部を確実に保護することができる。また、溶接部33fから斜行部33eの一部にかけて樹脂部材36を付着させることにより、樹脂部材36が軸方向に関して強固に固着し、振動等による脱落を防止することができる。
また、斜行部33eについては、樹脂部材36が一部に付着しているだけであるため、冷却風が通る空間が充分確保されており、良好な放熱性を達成することができ、発電時の温度低減が可能になる。また、樹脂部材36は、溶接部33fの表面に沿った波形に形成されており、接合部を含む溶接部33f周辺の厚さがほぼ一定になっているため、過剰な肉厚部、肉薄部がなくなり、膨張収縮量のばらつきを抑えることができ、樹脂部材36の損傷を防止することができる。樹脂部材36の損傷がなくなるため、水等が進入することによって生じる腐食や電気的な短絡等を防止することができる。また、樹脂部材36を形成した後にこの樹脂部材36とは別の液状樹脂を付着させた場合、樹脂部材36による固着をさらに強くすることができる。この液状樹脂を導体セグメント33と固定子鉄心32のスロット35の軸方向入口部の隙間に流し込むことにより、これらの間の結合の度合いを強めることもできる。このように、2種類の樹脂の材質や付着させる部位を変えることにより、導体セグメント33同士の相互間の連結を強固にする以外の数々の用途に用いることができる。
なお、他にも、例えば、上述した参考例では、導体セグメント33の接合部をほぼ均一な断面形状に形成したが、先太形状に形成するようにしてもよい。図10は、接合部を玉形状に形成した固定子の部分的な斜視図である。例えば、各導体セグメント33の先端の溶接部同士の結線をTIG(tungsten inert-gas)溶接による接合によって行うことにより、接合部33gの全体が表面張力によって丸くなってエッジのない雫状の玉形状となる。一般に、TIG溶接は、不活性ガス気中でタングステン電極と母材の間にアークを発生させ、このアーク熱を利用して母材を溶融させて溶接する方法である。高い熱伝導率を有する銅によって導体セグメント33を形成した場合には、溶接時の溶融が溶接部33gの近傍に広がるため、接合部の全体が玉形状となる。この接合部は、導体セグメント33の線材の断面寸法よりも大きく形成されており、溶接部33gの根元から見ると先太形状に形成されている。したがって、この接合部を覆うように形成された樹脂部材36は抜けにくくなり、振動等によって欠落することを防止することができる。
なお、接合部の先太形状は、導体セグメント33の断面に比べて太くなっていることが重要であり、長方形断面を有する導体セグメント33の幅方向と厚さ方向の両方に関して太くなっていることが望ましいが、幅方向あるいは厚さ方向のいずれか一方に関してのみ太くなっていてもよい。かかる形状においても、樹脂部材36が先太先端の溶接部の根元にまで付着し、先太範囲を包み込む形状を採用することで樹脂部材36の固着を強固にできる。
また、上述した参考例では、1スロット35当たりの導体数が2本の場合を説明したが、1スロット35当たりの導体数を増やすようにしてもよい。例えば、図11に示すように、固定子鉄心32に形成された各スロット135内に、4本の導体セグメント133をスロット135の深さ方向に関してのみ配列して収容するようにしてもよい。このような構造においては、図12に示すような接合構造が採用できる。1つのスロット135に収容された4本の導体セグメント133は、周方向に向けて交互に延び出している。図12では、手前に図示された最外周が時計回り方向に延びており、最も奥に位置する最内周が反時計回り方向に延びている。そして、各導体セグメント133の先端の溶接部133fは、所定ピッチ離れた別のスロット135から延びる他の導体セグメント133の先端の溶接部133fと接合されている。
図12では、最内周の導体セグメント133と第2層の導体セグメント133とが接合され、第3層の導体セグメント133と最外層の導体セグメント133とが接合されている。そして、少なくともそれぞれの導体セグメント133の先端の溶接部133fを覆うように樹脂部材136が形成されている。
また、上述では、固定子鉄心32の一方の側面側にターン部33cを有するほぼU字状の導体セグメント33を用いたが、このターン部33cで分離した折り返しのない導体セグメント233を用い、この導体セグメント233の両端部を接合するようにしてもよい。図13は、I字状あるいはJ字状と呼びうる導体セグメント233の形状を示す斜視図である。同図に示す導体セグメント233は、固定子鉄心32のスロット35内に挿入される直線部である内部導体233hと、この内部導体233hの両端において固定子鉄心32の軸方向両側に延びる斜行部233iと、その先に形成される溶接部233fとによって構成されている。2つの斜行部233iの少なくとも一方は、スロット35内への挿入後に破線形状から曲げられる。
そして、図14に示すように、溶接部233fが異なるスロット35に挿入された他の導体セグメント233の溶接部233fと接合されて結線がなされ、その後隣接する接合部間を樹脂部材236によって覆うことにより、全体として固定子巻線が形成される。この導体セグメント233はシンプルな形状を有しているため、製造が容易になる利点がある。また、各導体セグメント233とインシュレータ34とを1対1に対応させることができるため、スロット35内にインシュレータ34を挿入し、さらにその中に導体セグメント233を挿入する場合の作業が容易となる。
また、上述では、導体セグメント33の先端の溶接部33fを円還状の樹脂部材36によって覆ったが、この樹脂部材36は単一の部材で形成する必要はなく、2種類以上の部材を組み合わせたものであってもよい。また、導体セグメント33の斜行部33eは必ずしも、内層側と外層側の両方が傾斜している必要はなく、どちらか一方の層に対応する斜行部33eを軸方向に沿って形成し、他方の層に対応する斜行部33eのみを傾斜させるようにしてもよい。
また、樹脂部材36によって斜行部33eの一部を覆うようにしたが、斜行部33eについてもっと広範囲に、しかも溶接部33fよりも疎に(薄く)樹脂部材36を付着させるようにしてもよい。この場合であっても、それぞれの導体セグメント33の斜行部33e同士が交差する隙間が形成され、これが冷却風の通風路となるため、良好な冷却性を確保することができる。また、上述した参考例では、樹脂部材36の形状を導体セグメント33の先端の溶接部33fの形状に沿った波形形状にしたが、凹凸のない単純なリング形状に形成してもよい。この場合であっても、剛性を高めることによって、コイルエンドの変形、振動・音の発生、隣接する導体セグメント33間の接触等を防止することができる。また、斜行部には冷却風が流れる隙間を確保できるため、良好な冷却性を持たせることができる。また、図19に示した導体セグメント330を、図8に示される溶接部の絶縁被覆方法に適用してもよい。
また、図15に示すように、樹脂部材36−1を、溶接部33f毎の被覆部分が互いに独立した状態となるように溶接部33fのみを被覆してもよい。
このように溶接部33fを独立して樹脂部材36−1で被覆する方法としては、図8に示した保持具103で保持された固定子2の溶接部33fのみを粉体槽101の中の粉体樹脂36aに浸漬する。この浸漬された溶接部33fが一回転して形成される塗膜が、当該塗膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さとなるように固定子2を回転させ、この回転を複数回行った後に粉体槽101から溶接部33fを引き上げ過熱して樹脂部材36−1を形成する。
この方法によれば、円環状に略等ピッチで離間して配置された溶接部33fのみを樹脂部材36−1で被覆しても、上述した樹脂部材36と同様の効果を得ることが出来る。また、隣接する溶接部33f間が斜行部33eの一部を介してこれらを被覆する樹脂部材36−1で連結されることはないので、隣接溶接部33f間の沿面距離を確保することができ、これによって、隣接する溶接部33f同士での放電を無くすことが出来る。
以下本実施形態における固定子2の溶接部33fの絶縁被覆方法について図16〜図18を参照して説明する。ここで、導体セグメントは、図2に示したU字形状の導体セグメント33を、図19に符号330で示すように複数連続させたものとする。なお、この導体セグメント330を所定スロットに周回して配置したものでもよい但し、図16は保持具103で保持された固定子2と粉体槽101とを示す図、図17は図16に示す固定子2を矢印YP側から視た図、図18は図17に示す固定子2の溶接部33fを矢印Qから視た図である。
即ち、図16〜図18に示すように、複数の導体セグメントの先端部分は固定子2の円環状の径方向に折り曲げられ、この折曲がった先端の溶接部33f−1が円環状に略等ピッチで離間して配置されている。この溶接部33f−1を樹脂部材36−1で被覆する場合、図16に示すように、溶接部33f−1が円環状の中心点を中心として円周方向に回転し、この回転軸が粉体槽101の中の粉体樹脂36aの外部との境界面と平行状態となるように固定子2を回転機構で保持する。
次に、その保持された固定子2の溶接部33f−1を過熱後に、固定子2を回転機構で回転させながら、溶接部33f−1のみを粉体槽101の中の粉体樹脂36aに浸漬し、この浸漬された溶接部33f−1が一回転して形成される塗膜が、当該塗膜に形成されるボイドが少なく、これらボイドが連接して貫通するピンホールが形成されにくい厚さとなるように固定子2を回転させる。この回転を複数回行った後に粉体槽101から溶接部33f−1を引き上げ過熱して樹脂部材36−1を形成する。
この方法によれば、円環状に略等ピッチで離間して配置された溶接部33f−1のみに樹脂部材36−1を形成することを簡単に行うことが出来る。何故なら、溶接部33f−1は、複数の導体セグメントの先端部分が固定子2の径方向外側(大径方向)に折り曲げられ、この折曲がった先端が溶接され、この溶接部33f−1分が円環状に略等ピッチで離間して配置されている。このため、溶接部33f−1のみに樹脂部材36−1を形成する場合、径方向に折れ曲がった円環状の溶接部33f−1を円周方向に回転させる回転軸を、粉体槽101中の粉体樹脂36aの外部との境界面と平行状態に設定すればよい。この場合、固定子2を粉体槽101に境界面に対して垂直に降ろして、溶接部33f−1のみを粉体槽101中の粉体樹脂36aに浸漬するようにすればよいので、簡単に溶接部33f−1のみに樹脂部材36−1を形成することが出来る。
また、複数の導体セグメント33の先端部分が固定子2の円環状の径方向に折り曲げられ、この折曲がった先端の溶接部33f−1が円環状に略等ピッチで離間して配置されているので、円環状に配置された溶接部33f−1の間隔がより広がる。従って、このような溶接部33f−1のみを樹脂部材36で被覆した場合、間隔が広がっている分、絶縁性を向上させることができる。
但し、上述の図16〜図18を参照した溶接部の絶縁被覆方法では、溶接部33f−1のみを粉体槽101の中の粉体樹脂36aに浸漬し、溶接部33f−1に樹脂部材36−1を形成する場合を説明したが、溶接部33f−1及びこの溶接部間を連接する部分(斜行部33eの一部)を粉体槽101の中の粉体樹脂36aに浸漬しても、溶接部33f−1のみの場合と同様に、溶接部33f−1及びこの溶接部間を連接する部分にも樹脂部材36−1を形成することができる。この場合も溶接部33f−1のみの場合と同様な効果を得ることが出来る
なお、高電圧で駆動と発電を行うハイブリッド車のモータジェネレータにおいても、本実施形態の車両用回転電機の固定の溶接部の絶縁被覆方法を用いることにより、絶縁性を向上できることは言うまでもない。
1 車両用交流発電機
2 固定子
3 回転子
4 フレーム
32 固定子鉄心
33 導体セグメント
33e 斜行部
33f,33f−1 溶接部
35 スロット
36,36−1 樹脂部材
36a 粉体樹脂
101 粉体槽

Claims (2)

  1. 複数のスロットが形成された固定子鉄心及び固定子鉄心に装備された固定子巻線を備え、この固定子巻線は、前記固定子鉄心のスロットに収容される内部導体と前記スロットから露出するコイルエンドとを持つ複数の導体セグメントを、少なくとも一方コイルエンドにて溶接することによって接続された溶接部を有し、前記複数の導体セグメントの先端部分が前記固定子の径方向外側に折り曲げられ、この折曲がった先端の前記溶接部が円環状に離間して配置され、前記溶接部が絶縁性の樹脂部材により被覆される回転電機の固定子の製造方法において、
    前記樹脂部材を形成する絶縁被膜となる絶縁性の粉体樹脂を入れて、空気を送り込み前記粉体樹脂を撹拌した粉体槽を用い、
    前記固定子の溶接部を加熱後に、前記径方向外側に折り曲げられた前記溶接部をその円周方向に回転させる回転軸を、前記粉体槽中の前記粉体樹脂の外部との境界面と平行状態に設定し、前記固定子を回転させながら、前記離間して配置された溶接部の一部のみを前記粉体槽の中の前記粉体樹脂に浸漬し、
    前記固定子の回転を複数回行った後に前記粉体槽から前記溶接部を引き上げることにより前記樹脂部材による同一の材料から構成された複数層の絶縁被膜を形成することを特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
  2. 前記樹脂部材は、前記溶接部及び隣り合う前記溶接部間に沿った部分に形成することを特徴とする請求項に記載の回転電機の固定子の製造方法。
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