JP5589908B2 - 分布帰還型半導体レーザの製造方法 - Google Patents

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本発明は、光通信分野などに用いられる分布帰還型半導体レーザの製造方法に関する。
分布帰還型半導体レーザの共振器に沿った方向の光結合定数を変化させる方法として、活性層の容積を変化させる方法、活性層と回折格子との距離を変化させる方法、回折格子を構成する高屈折率材料と低屈折率材料の一周期内での比率(デューティ)を変化させる方法などが提案されている。
活性層の容積を変化させる方法では、活性層成長時に選択マスクによる選択成長法を用いる。活性層の容積は、選択マスクの形状に応じて変化する。活性層の容積が変化すると、共振器内を導波する光の等価屈折率が変化するため、光結合定数も変化する。しかし、選択結晶成長法の確立など、技術的な難易度が高く、またプロセスが複雑である。
活性層と回折格子との距離を変化させることにより、導波路を導波する光の分布が回折格子に結合する割合が変わり、光結合定数も変化する。そこで、光結合定数を大きくしたい箇所では回折格子と活性層の距離を近くし、光結合定数を小さくしたい箇所では回折格子と活性層の距離を遠ざける。しかし、この方法もプロセスが複雑である。
回折格子のデューティを変化させる方法では、まずデューティが一定の回折格子を形成し、回折格子のデューティを変えたい箇所以外をレジストなどにより保護する。その後、曝された回折格子を追加エッチングする。これにより、回折格子のデューティを変化させることができる。保護された回折格子と追加エッチングされた回折格子ではデューティが異なるため、光結合定数も変化する。本手法も追加エッチングなどプロセスが複雑である。
また、リッジ上で共振器に対して垂直な方向の回折格子の長さを変化させることで、光結合定数を変化させた半導体レーザが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−270789号公報
ブラッグ反射に必要な屈折率差を得るために、回折格子とその周りの半導体層は、バンドギャップの異なる材料により構成される。この材料のバンドギャップ差によって回折格子に正孔(ホール)がトラップされやすくなる。従って、活性層を導波する光が活性層外に染み出して回折格子のホールを価電子帯間で励起する価電子帯間吸収が生じる。この価電子帯間吸収によるレーザ光の損失は大きいため、回折格子の体積は小さい方がよい。しかし、特許文献1ではリッジ上で回折格子の長さを変化させるため、回折格子の体積が大きくなり、特性が悪化する可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、簡単な技術及びプロセスにより良好な特性を持つ分布帰還型半導体レーザを製造することができる方法を得るものである。
本発明に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法は、半導体基板上に第1の半導体層、回折格子層、及びレジストを順に形成する工程と、第1及び第2の回折格子パターンを前記レジストに露光し、前記レジストを現像する工程と、現像した前記レジストをマスクとして用いて前記回折格子層をエッチングして、前記第1及び第2の回折格子パターンにそれぞれ対応する第1及び第2の回折格子を形成する工程と、前記第1及び第2の回折格子上に第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層と前記第1及び第2の回折格子をエッチングしてリッジを形成する工程とを備え、共振器に対して垂直な方向において、前記第1の回折格子パターンは前記第2の回折格子パターンよりも長く、前記リッジが形成される領域内で前記共振器に沿った方向において、前記第1の回折格子パターンの露光と現像により前記レジストに形成された回折格子パターンの前記レジストの残し幅は、前記第2の回折格子パターンの露光と現像により前記レジストに形成された回折格子パターンの前記レジストの残し幅よりも狭く、前記リッジ内の前記第1及び第2の回折格子の前記共振器に対して垂直な方向の長さは、前記リッジの幅と同じであり、前記共振器に沿った方向において、前記リッジ内の前記第1の回折格子の幅は、前記リッジ内の前記第2の回折格子の幅よりも狭いことを特徴とする。
本発明により、簡単な技術及びプロセスにより良好な特性を持つ分布帰還型半導体レーザを製造することができる。
本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1に係る回折格子パターンの一部を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための断面図である。 現像後のレジストの残し幅を示す図(上側)と現像後のレジストを示す上面図(下側)である。 レジストに描画した回折格子パターンのデューティを示す図である。 光結合係数と回折格子の残し幅の関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例1を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態2に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態2に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態3に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態4に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態4に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態5に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態5に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例を説明するための上面図である。 本発明の実施の形態6に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。
本発明の実施の形態に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法について図面を参照して説明する。図1,3,5,6は本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための断面図であり、図4は上面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る回折格子パターンの一部を示す図である。
まず、図1に示すように、n型InP基板1上に、n型InPクラッド層2、活性層3、p型InPクラッド層4、及びp型InGaAsP回折格子層5を順にエピタキシャル成長させる。p型InGaAsP回折格子層5上にレジスト6を形成する。活性層3は、MQW(Multiple Quantum Well)構造とSCH(Separated Confinement Heterostructure)構造を持つ。レジスト6は、電子線感光型のポジ型レジストである。
次に、CAD(Computer Aided Design)で作成した図2に示す長方形の回折格子パターン7a,7bをEB(Electron Beam)露光装置によりレジスト6に露光し、レジスト6を現像する。共振器に対して垂直な方向において、回折格子パターン7aは回折格子パターン7bよりも長い。共振器に沿った方向において、回折格子パターン7aと回折格子パターン7bは同じ幅を持つ。
次に、図3及び図4に示すように、現像したレジスト6をマスクとして用いてp型InGaAsP回折格子層5をエッチングして、回折格子パターン7a,7bにそれぞれ対応する回折格子8a,8bを形成する。その後、レジスト6を除去する。なお、回折格子8a,8bの断面形状は、矩形に限らず、三角形や台形などでもよい。回折格子8a,8bの中央付近は、後にリッジとなる領域9に配置されている。
次に、図5に示すように、回折格子8a,8b上にp型InP埋め込み層10を形成する。この際に、回折格子8a,8bの隙間をp型InP埋め込み層10で埋め込む。
次に、図6に示すように、p型InP埋め込み層10、回折格子8a,8b、p型InPクラッド層4、活性層3、n型InPクラッド層2をエッチングして、光導波路となるリッジ11を形成する。この際に、リッジ11内の回折格子8a,8bのみ残し、それ以外の回折格子8a,8bを除去する。この結果、リッジ11内の回折格子8a,8bの共振器に対して垂直な方向の長さは、リッジ11の幅と同じになる。次に、リッジ11の両側を電流ブロック層12で埋め込む。リッジ11及び電流ブロック層12上にコンタクト層13を形成する。その後、電極の形成や劈開などを行うことで、半導体レーザが製造される。
図7は、現像後のレジストの残し幅を示す図(上側)と現像後のレジストを示す上面図(下側)である。EB露光装置などの露光装置を用いて微細パターンを転写する場合、CADで作成した回折格子パターンとは異なるパターンがレジスト6上に転写される(パターン効果)。特に光通信用の長波長分布帰還型半導体レーザでは、200nm〜250nmの間隔で回折格子パターンが配置されており、隣接パターン形状によるパターン効果が顕著に現れる。
描画開始点と描画終点よりも外側には回折格子パターン7a,7bが存在しない。従って、描画開始点と描画終点では、回折格子パターンが疎であるため、レジスト6に与えられる積算電子ビームのエネルギーが小さくなり、露光量が不足する。一方、中央付近では、回折格子パターン7a,7bが前後左右に存在して密であるため、レジスト6に与えられる積算電子ビームのエネルギーが大きくなり、露光量が十分になる。この結果、CADで作成した回折格子パターン7a,7bは長方形であるが、描画開始点と描画終点ではレジスト6の残し幅が広くなり、中央付近ではレジスト6の残し幅が狭くなる。
また、長い回折格子パターン7aでは、中央付近での回折格子パターンが密となる領域が広く、露光量が十分になる。このため、回折格子パターン7aの中央付近では、現像後に残るレジスト6の残し幅が細くなり、その間隔が広くなる。一方、短い回折格子パターン7bでは、中央付近での回折格子パターンが密となる領域が狭く、露光量が不足する。このため、回折格子パターン7bの中央付近では、現像後に残るレジスト6の残し幅が広くなり、その間隔が狭くなる。
この結果、EB露光時のDOSE量を一定にしても、現像後に残るレジスト6の残し幅を1つのチップ内で変化させることができる。従って、回折格子の残し幅を1つのチップ内で変化させることができる。本実施の形態では、共振器に沿った方向において、リッジ11内の回折格子8aの幅は、リッジ11内の回折格子8bの幅よりも狭くなる。
図8は、レジストに描画した回折格子パターンのデューティを示す図である。EB露光装置により周期200nmの回折格子パターンを距離10um描画させた。レジストはポジ型を使用した。デューティは、回折格子の間隔に対するレジスト残し幅である。描画開始点と終点ではデューティが広くなり、中央はデューティが狭くなる。実験の結果、中央と端でデューティは20〜30%程度変化することが分かった。ただし、この変化量はレジストの感度や使用装置などに依存する。
ここで、分布帰還型半導体レーザの特性を決定付けるパラメータの1つに光結合定数がある。光結合定数は、活性層3と回折格子8a,8bとの間の距離に依存するほか、回折格子8a,8bの残し幅にも依存する。
図9は、光結合係数と回折格子の残し幅の関係を示す図である。このデータは計算により算出したものである(参照:Dr. H. Ghafouri-Shiraz, Distributed Feedback Laser Diodes and Optical Tunable Filters, Wiley; 2nd revised edition)。縦軸は光結合定数κに共振器長LをかけたκLである。例えば、回折格子の断面が完全な矩形であるとして、回折格子の残し幅がピッチの半分であるデューティ50%となったとき、最大の光結合定数を得ることができる。デューティが50%からずれると、光結合定数は小さくなる。光結合定数は回折格子による屈折率の変動量に依存するため、デューティが50%からずれると、回折格子による屈折率の変動量が実質的に小さくなり、光結合定数は小さくなる。
回折格子パターンの中央のデューティを50%とするのか、端のデューティを50%とするのかは、DOSE量により設定できる。前者の場合、中央のデューティを50%となるようにDOSEを設定すれば、端に向かうほどデューティが60%、70%と増加する。後者の場合、端のデューティを50%となるようにDOSEを設定すれば、中央に向かうほどデューティが40%、30%と減少する。本実施の形態では前者の場合を用いる。なお、後者の場合であっても、所望の光結合定数を得るための配置パターン配置は変化するものの、1チップ内で共振器に沿った方向の光結合定数を変えることができる。
また、本実施の形態では、リッジとなる領域9より回折格子8a,8bを広く形成する。そして、リッジ11を形成する際に、リッジ11内の回折格子8a,8bのみ残し、それ以外の回折格子8a,8bを除去する。これにより、回折格子8a,8bの体積を小さくすることができる。従って、価電子帯間吸収を抑制することができるため、半導体レーザは良好な特性を持つ。
また、回折格子パターン7a,7bの長さの変更はCAD上で容易に行うことができる。そして、EB露光ではDOSE設定は描画時一定であればよい。従って、ウエハプロセス工数が増加することなく、複雑な工程も無いため、簡単な技術及びプロセスにより半導体レーザを製造することができる。
また、光結合定数が大きいと、回折格子8a,8bに結合する光量が大きくなるため、外部に取り出せる光量が減少し、スロープ効率が低くなる。しかし、誘導放出に必要な共振器内の光量は増すことから閾値は低下する。一方、光結合定数が小さいと、回折格子8a,8bに結合する光量が減少するため、外部に取り出せる光量が増加し、スロープ効率が高くなる。そこで、本実施の形態では、残し幅が狭い回折格子8aを前端面14a側に配置し、残し幅が広い回折格子8bを後端面14b側に配置する。これにより、前端面14a側の光結合定数が小さくなるため、高いスロープ効率を得ることができる。また、後端面14b側の光結合定数が大きくなるため、閾値を低く抑えることができる。なお、回折格子8bの方が回折格子8aよりも光結合定数が小さい場合は、回折格子8bを前端面14a側に配置する。
図10は、本発明の実施の形態1に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例1を説明するための上面図である。この変形例1では、回折格子パターン7bの長さを段階的に変化させることで、回折格子8bの残し幅を段階的に変化させる。これにより、光結合定数を段階的に変化させることができる。
実施の形態2.
図11は、本発明の実施の形態2に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。この半導体レーザは位相シフト領域型分布帰還型半導体レーザである。この図は、回折格子8a,8bを形成した後、リッジ11を形成する前の状態を示している。
位相シフト領域15では光電界強度が極大となる。このような光電界強度の増大は更なる誘導放出を起こし、電子正孔キャリアの消費が増大し、局所的にキャリアが減少するホールバーニングが生じる。即ち、フリーキャリアプラズマ効果により、局所的な屈折率の変化が位相シフト領域15で生じる。このような共振器に沿った方向における局所的な屈折率変化は、導波するモードを不安定にし、モードホップなど通信用レーザとして望ましくない現象を引き起こす。
そこで、本実施の形態では、長い回折格子パターン7aを位相シフト領域15に配置することで、残し幅が狭い回折格子8aを位相シフト領域15に形成する。これにより、位相シフト領域15において光結合定数を小さくすることができる。従って、位相シフト領域15での光電界強度の増大が抑制され、ホールバーニングが抑制され、屈折率の局所的な変化も抑制される。この結果、安定した発振が可能となる。なお、回折格子8bの方が回折格子8aよりも光結合定数が小さい場合は、回折格子8bを位相シフト領域15に配置する。
図12は、本発明の実施の形態2に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例を説明するための上面図である。この変形例では、回折格子パターン8aの長さを位相シフト領域15で最も長くし、位相シフト領域15から遠ざかるほど段階的に短くする。これにより、最も光電界強度の高い位相シフト領域15において光結合定数を最も小さくし、そこから遠ざかるに従って光結合定数を段階的に増加させることができる。
実施の形態3.
図13は、本発明の実施の形態3に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。この図は、回折格子8a,8bを形成した後、リッジ11を形成する前の状態を示している。後の工程で低反射コート16を前端面14aに設け、に高反射コート17を後端面14b設ける。高反射コート17は、低反射コート16よりも高い反射率を持つ。
高反射コート17が設けられた後端面14bでは光電界強度が極大となる。そこで、本実施の形態では、長い回折格子8aを後端面14bの近傍に配置する。これにより、後端面14bの近傍での光結合定数が小さくなり、後端面14bでの光電界強度が緩和されるため、光破壊による劣化を抑制することができる。
なお、回折格子8bの方が回折格子8aよりも光結合定数が小さい場合は、回折格子8bを後端面14bの近傍に配置する。回折格子パターン8aの長さを後端面14bで最も長くし、位相シフト領域15から遠ざかるほど段階的に短くしてもよい。
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。この図は、回折格子8a,8bを形成した後、リッジ11を形成する前の状態を示している。
共振器に対して垂直な方向において、回折格子パターン7aの中央付近が、リッジとなる領域9に配置されている。回折格子パターン7bは回折格子パターン7aに対してずれて配置され、回折格子パターン7bの端部がリッジとなる領域9に配置されている。回折格子パターン7aと回折格子パターン7bの長さは同じである。
上記のように、回折格子パターン7a,7bの端部ではレジスト6の残し幅が広く、中央部ではレジスト6の残し幅は狭くなる。このため、リッジ11内の回折格子8aの幅は、リッジ11内の回折格子8bの幅よりも狭くなる。よって、1チップ内で共振器に沿った方向の光結合定数を変えることができる。
また、本実施の形態では、回折格子8a,8bをリッジとなる領域9より広く形成する。そして、リッジ11を形成する際に、リッジ11内の回折格子8a,8bのみ残し、それ以外の回折格子8a,8bを除去する。これにより、回折格子8a,8bの体積を小さくすることができる。従って、価電子帯間吸収を抑制することができるため、半導体レーザは良好な特性を持つ。
また、回折格子パターン7a,7bの配置をずらすのはCAD上で容易に行うことができる。そして、EB露光ではDOSE設定は描画時一定であればよい。従って、ウエハプロセス工数が増加することなく、複雑な工程も無いため、簡単な技術及びプロセスにより半導体レーザを製造することができる。
また、残し幅が狭い回折格子8aを前端面14a側に配置し、残し幅が広い回折格子8bを後端面14b側に配置する。これにより、前端面14a側の光結合定数が小さくなるため、高いスロープ効率を得ることができる。また、後端面14b側の光結合定数が大きくなるため、閾値を低く抑えることができる。なお、回折格子8bの方が回折格子8aよりも光結合定数が小さい場合は、回折格子8bを前端面14a側に配置する。
図15は、本発明の実施の形態4に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例を説明するための上面図である。この変形例では、回折格子パターン7bの配置を段階的に変化させることで、回折格子8bの残し幅を段階的に変化させる。これにより、光結合定数を段階的に変化させることができる。
実施の形態5.
図16は、本発明の実施の形態5に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。この図は、回折格子8a,8bを形成した後、リッジ11を形成する前の状態を示している。この半導体レーザは位相シフト領域型分布帰還型半導体レーザである。
本実施の形態では、リッジとなる領域9に中央付近が配置された回折格子パターン7aを位相シフト領域15に配置することで、残し幅が狭い回折格子8aの中央付近を位相シフト領域15に形成する。これにより、位相シフト領域15において光結合定数を小さくすることができる。従って、位相シフト領域15での光電界強度の増大が抑制され、ホールバーニングが抑制され、屈折率の局所的な変化も抑制される。この結果、安定した発振が可能となる。なお、回折格子8bの方が回折格子8aよりも光結合定数が小さい場合は、回折格子8bを位相シフト領域15に配置する。
図17は、本発明の実施の形態5に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法の変形例を説明するための上面図である。この変形例では、位相シフト領域15において領域9に回折格子パターン7aの中央付近を配置し、位相シフト領域15から遠ざかるにつれて段階的に回折格子パターン7aの配置をずらす。これにより、最も光電界強度の高い位相シフト領域15において光結合定数を最も小さくすることができる。位相シフト領域15から遠ざかるに従って光電界強度が低下し、それに従って光結合定数を段階的に増加させることができる。
実施の形態6.
図18は、本発明の実施の形態6に係る分布帰還型半導体レーザの製造方法を説明するための上面図である。この図は、回折格子8a,8bを形成した後、リッジ11を形成する前の状態を示している。後の工程で低反射コート16を前端面14aに設け、に高反射コート17を後端面14b設ける。高反射コート17は、低反射コート16よりも高い反射率を持つ。
高反射コート17が設けられた後端面14bでは光電界強度が極大となる。そこで、本実施の形態では、リッジとなる領域9に中央付近が配置された回折格子8aを後端面14bの近傍に配置する。これにより、後端面14bの近傍での光結合定数が小さくなり、後端面14bでの光電界強度が緩和されるため、光破壊による劣化を抑制することができる。
なお、回折格子8bの方が回折格子8aよりも光結合定数が小さい場合は、回折格子8bを後端面14bの近傍に配置する。また、後端面14bで領域9に回折格子パターン7aの中央付近を配置し、後端面14bから遠ざかるにつれて段階的に回折格子パターン7aの配置をずらしてもよい。
上記の実施の形態ではポジ型レジストを用いたが、ネガ型レジストを用いても同様の効果を得ることができる。ネガ型レジストを使用した場合は、図7の下図の回折格子パターンの鳥瞰図の抜きパターンと残しパターンが反転する。従って、描画開始点、描画終点では、レジスト残し幅は狭く、中央付近ではレジスト残し幅は広くなる。
また、上記の実施の形態ではEB露光装置を用いたが、これに限らずステッパなど他の露光装置を用いてもよい。特に、ステッパでは1ショットで露光量の変更が不可能であるが、上記の実施の形態により現像後に残るレジスト6の残し幅を変化させることができるため、チップ内において光結合定数を変化させることができる。
また、上記の実施の形態では、リッジ11の両側が電流ブロック層12で埋め込まれた埋め込み型分布帰還型半導体レーザを示したが、これに限らずリッジ型の分布帰還型半導体レーザでも同様の効果を得ることができる。また、回折格子8a,8bの位置は活性層3の上側でも下側でもよい。また、回折格子層の屈折率が周囲の材料の屈折率より大きい場合でも小さい場合でも、同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態1と実施の形態4を複合させて、回折格子パターンの長さを変え、かつ回折格子パターンの配置をずらしてもよい。これにより、共振器に沿った方向の回折格子の幅を変化させることができるため、実施の形態1,4と同等の効果を得ることができる。
また、実施形態2,5では単一位相シフト領域構造について説明したが、これに限らずマルチ位相シフト領域型分布帰還型半導体レーザにも同様に本発明を適用することができる。また、位相シフト領域15を中心に対称に回折格子8a,8bを配置してもよいし、光電界強度分布を反映した配置としてもよい。
1 n型InP基板(半導体基板)
2 n型InPクラッド層(第1の半導体層)
3 活性層(第1の半導体層)
4 p型InPクラッド層(第1の半導体層)
5 p型InGaAsP回折格子層(回折格子層)
6 レジスト
7a 回折格子パターン(第1の回折格子パターン)
7b 回折格子パターン(第2の回折格子パターン)
8a 回折格子(第1の回折格子)
8b 回折格子(第2の回折格子)
9 リッジとなる領域
10 p型InP埋め込み層(第2の半導体層)
11 リッジ
14a 前端面
14b 後端面
15 位相シフト領域
17 高反射コート

Claims (5)

  1. 半導体基板上に第1の半導体層、回折格子層、及びレジストを順に形成する工程と、
    第1及び第2の回折格子パターンを前記レジストに露光し、前記レジストを現像する工程と、
    現像した前記レジストをマスクとして用いて前記回折格子層をエッチングして、前記第1及び第2の回折格子パターンにそれぞれ対応する第1及び第2の回折格子を形成する工程と、
    前記第1及び第2の回折格子上に第2の半導体層を形成する工程と、
    前記第2の半導体層と前記第1及び第2の回折格子をエッチングしてリッジを形成する工程とを備え、
    共振器に対して垂直な方向において、前記第1の回折格子パターンは前記第2の回折格子パターンよりも長く、
    前記リッジが形成される領域内で前記共振器に沿った方向において、前記第1の回折格子パターンの露光と現像により前記レジストに形成された回折格子パターンの前記レジストの残し幅は、前記第2の回折格子パターンの露光と現像により前記レジストに形成された回折格子パターンの前記レジストの残し幅よりも狭く、
    前記リッジ内の前記第1及び第2の回折格子の前記共振器に対して垂直な方向の長さは、前記リッジの幅と同じであり、
    前記共振器に沿った方向において、前記リッジ内の前記第1の回折格子の幅は、前記リッジ内の前記第2の回折格子の幅よりも狭いことを特徴とする分布帰還型半導体レーザの製造方法。
  2. 半導体基板上に第1の半導体層、回折格子層、及びレジストを順に形成する工程と、
    第1及び第2の回折格子パターンを前記レジストに露光し、前記レジストを現像する工程と、
    現像した前記レジストをマスクとして用いて前記回折格子層をエッチングして、前記第1及び第2の回折格子パターンにそれぞれ対応する第1及び第2の回折格子を形成する工程と、
    前記第1及び第2の回折格子上に第2の半導体層を形成する工程と、
    前記第2の半導体層と前記第1及び第2の回折格子をエッチングしてリッジを形成する工程とを備え、
    共振器に対して垂直な方向において、前記第1の回折格子パターンの中央付近は前記リッジが形成される領域に配置され、前記第2の回折格子パターンは前記第1の回折格子パターンに対してずれて配置され、
    前記リッジが形成される領域内で前記共振器に沿った方向において、前記第1の回折格子パターンの露光と現像により前記レジストに形成された回折格子パターンの前記レジストの残し幅は、前記第2の回折格子パターンの露光と現像により前記レジストに形成された回折格子パターンの前記レジストの残し幅よりも狭く、
    前記リッジ内の前記第1及び第2の回折格子の前記共振器に対して垂直な方向の長さは、前記リッジの幅と同じであり、
    前記共振器に沿った方向において、前記リッジ内の前記第1の回折格子の幅は、前記リッジ内の前記第2の回折格子の幅よりも狭いことを特徴とする分布帰還型半導体レーザの製造方法。
  3. 前記第1の回折格子と前記第2の回折格子のうち光結合定数が小さい方が、前端面側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分布帰還型半導体レーザの製造方法。
  4. 前記第1の回折格子と前記第2の回折格子のうち光結合定数が小さい方が、位相シフト領域に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分布帰還型半導体レーザの製造方法。
  5. 低反射コートを前端面に設け、前記低反射コートよりも高い反射率を持つ高反射コートを後端面に設ける工程を更に備え、
    前記第1の回折格子と前記第2の回折格子のうち光結合定数が小さい方が、前記後端面の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分布帰還型半導体レーザの製造方法。
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