JP3773869B2 - 分布帰還型半導体レーザの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信や光計測に用いる光を出力する半導体レーザに係わり、特に、単一波長の光を出力する分布帰還型半導体レーザの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信や光計測に用いる光を出力する半導体レーザにおいては、例えば、図6(a)に示すように、半導体基板1上に活性層2及びクラッド層3が積層されており、半導体基板1の下面とクラッド層3の上面との間に電圧を印加すると、活性層3の端面から光(レーザ光)4が出力される。しかし、この光(レーザ光)4は、詳細に検証すると、図6(b)に示すように、それぞれ波長λが微妙に異なる複数の光の集合とみなせる。
【0003】
そこで、単一波長λ0の光(レーザ光)4を出力させるために、図6(c)に示すように、活性層2の隣接位置に回折格子5を形成した分布帰還型(Distributed Feedback :DFB)半導体レーザが提唱されている。このように回折格子5が組込まれた分布帰還型半導体レーザにおいては、導波路の等価屈折率をn、格子間隔をdとすると、この活性層2で発生した多数の波長λを有する光のうち、波長λが、λ=2ndの条件を満たす単一波長λ0(=2nd)の光4aが出力される筈である。
【0004】
しかし、分布帰還型半導体レーザは、図6(c)に示すように内部に形成される回折格子5が光の出射方向に沿って一様な位相連続型の場合には、原理的に単一波長λ0のみで発振する「単一モード発振」は実現せず、図6(d)に示すように、λ=2ndの条件を満たす波長λ0の左右に別の波長λ+1、λ-1の光が出力される。
【0005】
このような不都合を解消するためには、λ/4シフト構造と呼ばれる光の位相をλ/4だけ移相させる位相シフト構造を回折格子5の途中に形成することで「単一モード発振」を実現している。
【0006】
しかし、途中に位相シフト構造を有する回折格子5は、単純で量産性に優れたレーザ干渉露光法による一括露光作業工程では製造できず、一般的には電子ビーム描画装置を用いて長時間かけて描画する製造方法を採用しているのが実状である。これに対し、レーザ干渉露光法で製造した回折格子でもλ/4シフト構造と同等な効果を得るための技術が特許第1781186号(特公平4―67356号公報)に提案されている。
【0007】
すなわち、この提案された分布帰還型半導体レーザにおいては、図7に示すように、活性層2の下側に、第1、第2の回折格子導波路6a、6bと、第1、第2の回折格子導波路6a、6bを結合する平坦な結合導波路7とを同一面に一体構造で形成している。そして、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの各回折格子は、レーザ干渉露光法を用いて仮想的な単一の回折格子の一部を構成するようにそれぞれの位相を整合させて形成している。
【0008】
そして、結合導波路7は、この結合導波路7が第1、第2の回折格子導波路6a、6bと同一構造を有していた場合に対して、伝送する光の位相をπの整数倍からずらす伝送特性を有する。
【0009】
なお、この提案では、「第1の回折格子導波路6aから第2の回折格子導波路6bへ伝送する光の位相をπの整数倍からずらす」としているが、製造された分布帰還型半導体レーザにおいて、単一波長の光(レーザ光)が発生する確率が高い構造としては、「第1の回折格子導波路6aから第2の回折格子導波路6bへ伝送する光の位相がπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)になる」構造であることは明らかである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示した構造の分布帰還型半導体レーザにおいても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0011】
すなわち、「第1、第2の回折格子導波路6a、6bと、第1、第2の回折格子導波路6a、6bを結合する平坦な結合導波路7とを同一面に一体構造で形成」しようとすると、活性層2の下方に存在する第1、第2の回折格子導波路6a、6bと平坦な結合導波路7とを単一の材料で形成された単一層、例えば半導体基板1を上面からエッチングすることによって形成する必要がある。
【0012】
図8に示すように、第1、第2の回折格子導波路6a、6bに形成された回折格子を構成する各格子の高さh0、及び平坦な結合導波路7の厚みh1は、エッチングの時間や、エッチング液の濃度や、エッチング液の温度等のエッチング条件に大きく影響され、この分布帰還型半導体レーザの製造工程において、この各格子の高さh0や結合導波路7の厚みh1を高い精度で制御することは非常に困難である。
【0013】
一般に、結合導波路7において、この結合導波路7を伝送する光の位相がそこに回折格子がある場合と比較してずれるのは、回折格子の有無という導波路の構造の違いによって、光の伝搬定数がわずかに異なるためである。光の伝搬定数は伝送する光が感じる等価屈折率nによって決まる。図8を用いて説明すると、結合導波路7の平均厚みh1と、第1、第2の回折格子導波路6a、6bを構成する各格子の平均高さh0との差(h0―h1)に依存する。
【0014】
すなわち、この結合導波路7を伝送する光の位相のずれ量が正確にπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)になるためには、上述した差(h0―h1)を正確に制御する必要がある。
【0015】
しかし、前述したように、結合導波路7の平均厚みh1と、第1、第2の回折格子導波路6a、6bを構成する格子の平均高さh0とは、この分布帰還型半導体レーザの製造工程におけるエッチング精度に依存する。その結果、結合導波路7を伝送する光の位相のずれ量を高い精度で制御できず、製造された分布帰還型半導体レーザにおいて、単一波長の光(レーザ光)が発生する確率が低下し、製造時の歩留まりが低下する問題がある。
【0016】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、第1、第2の回折格子層の間の領域をこの第1、第2の回折格子層と異なる材料物質で形成することにより、たとえエッチング手法を用いて第1、第2の回折格子層を製造したとしても、第1、第2の回折格子層及びこの第1、第2の回折格子層の間の領域の形状精度及び寸法精度を高く維持でき、単一波長の光(レーザ光)が発生する確率を向上でき、製造時の歩留まりを大幅に向上できる分布帰還型半導体レーザの製造方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の分布帰還型半導体レーザの製造方法においては、InPからなる半導体基板上にこの半導体基板より屈折率の大きい材質であるInGaAsPからなる回折格子層を形成するための層を形成する工程と、一様周期の回折格子を形成するとともに光の出射方向に互いに離間して間に平坦領域を挟んで第1、第2の回折格子層が形成されるために、回折格子層を形成するための層の上面にレジストを塗布し、このレジストの光の出射方向の全長に亘って一様周期の回折格子状パターンの露光を行ったのち、平坦領域に対応する部分のみに全面露光を行い、その後回折格子状パターンの露光を行った部分及び全面露光を行った部分のレジストを除去することによってエッチング阻害物質を形成する工程と、エッチング阻害物質をエッチングマスクとし、露出された部分を選択エッチングにより除去することにより、半導体基板の上面を部分的に表出させるとともに第1、第2の回折格子層を形成する工程と、この形成された互いに離間した第1、第2の回折格子層の間にして表出した半導体基板の上面、第1、第2の回折格子層の所定の間隙、及び第1、第2の回折格子層の上方に半導体基板と同一材料物質からなる緩衝層を形成する工程と、緩衝層の上方に活性層を形成する工程と、活性層の上方にクラッド層を構成する工程とを有し、第1、第2の回折格子層及び平坦領域の形状が精度よく形成されるようにしている。
【0030】
このように構成された分布帰還型半導体レーザの製造方法においては、回折格子層を形成するための層をエッチングにより、互いに離間した第1、第2の回折格子層の間の領域が形成されるが、この場合、第1、第2の回折格子層の間の結合層が充填されるべき領域は、回折格子層を形成するための層を全厚みに亘ってエッチングすればよいので、高い形状精度及び高い寸法精度を維持できる。
【0031】
したがって、この製造法方法で製造された分布帰還型半導体レーザにおける第1の回折格子層から結合層を経て第2の回折格子層へ伝搬する光の位相のずれ量を正確にπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)にされる。
【0032】
また、別の発明の分布帰還型半導体レーザの製造方法においては、InPからなる半導体基板上に、活性層と、前記半導体基板と同一材料物質からなる緩衝層と、この緩衝層より屈折率の大きい材質であるInGaAsPからなる回折格子層を形成するための層とを順番に積層していく工程と、一様周期の回折格子を形成するとともに光の出射方向に互いに離間して間に平坦領域を挟んで第1、第2の回折格子層が形成されるために、回折格子層を形成するための層の上面にレジストを塗布し、このレジストの光の出射方向の全長に亘って一様周期の回折格子状パターンの露光を行ったのち、平坦領域に対応する部分のみに全面露光を行い、その後回折格子状パターンの露光を行った部分及び全面露光を行った部分のレジストを除去することによってエッチング阻害物質を形成する工程と、エッチング阻害物質をエッチングマスクとし、露出された部分を選択エッチングにより除去することにより、緩衝層の上面を部分的に表出させるとともに第1、第2の回折格子層を形成する工程と、この形成された互いに離間した第1、第2の回折格子層の間にして表出した緩衝層の上面、第1、第2の回折格子層の所定の間隙、及び第1、第2の回折格子層の上方に緩衝層と同一材料物質からなるクラッド層を形成する工程とを有し、第1、第2の回折格子層及び平坦領域の形状が精度よく形成されるようにしている。
【0033】
先の発明の分布帰還型半導体レーザの製造方法で製造する分布帰還型半導体レーザにおいては、活性層の下方に第1、第2の回折格子層を配設したのに対して、この発明の製造方法が適用される分布帰還型半導体レーザにおいては、活性層の上方に第1、第2の回折格子層を配設している。その他の構成は、先の分布帰還型半導体レーザに類似している。
【0034】
したがって、先の発明の分布帰還型半導体レーザの製造方法とほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの分製造方法で製造された布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図である。
【0039】
n型InPからなる半導体基板11の上面に、n型InGaAsPからなる第1の回折格子層12aと、半導体基板11と同一材料物質からなる結合層13と、n型InGaAsPからなる第2の回折格子層12bとが形成されている。第1、第2の回折格子層12a、12bは、それぞれ複数の格子14と格子相互間に存在する隙間15とで構成されており、第1、第2の回折格子層12a、12bに含まれる全部の格子14と隙間15とで、仮想的に同一ピッチで位相が連続する一つの回折格子16を構成する。また、第1、第2の回折格子層12a、12bを構成する各格子14の屈折率は半導体基板11の屈折率より高く設定されている。
【0040】
そして、第1、第2の回折格子層12a、12bの間の領域を充填する結合層13の長さは、所望の単一波長λ0の光23がこの結合層13を通過する過程で、位相がπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)だけずれるように設定されている。
【0041】
第1、第2の回折格子層12a、12b、結合層13の上面には、半導体基板11と同一材料物質からなる緩衝層17が形成されている。なお、結合層13と緩衝層17とは一体形成されている。この緩衝層17の上面に、それぞれ適当な組成のInGaSaPからなる、下側SCH層、MQW層、上側SCH層を含む活性層18が形成されている。この活性層18の上面には、p型InPからなるクラッド層19が形成されている。
【0042】
クラッド層19の上面にp電極20が取付けられ、半導体基板11の下面にはn電極21が取付られている。さらに、単一モードの光23が出射される活性層18、第1、第2の回折格子層12a、12bの端面には、反射防止膜22a、22bが形成されている。
【0043】
このように構成された第1実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいて、p電極20とn電極21との間に電圧を印加すると、活性層18は多波長を有する光を発振するが、この波長を有する光のうち、回折格子16の格子間隔と等価屈折率とで定まる単一波長λ0を有した光23が選択されて出力される。
【0044】
この場合、結合層13の存在によって、光23の位相がπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)だけずれるので、確実に単一波長λ0を有した光23が出力される。
【0045】
より具体的に説明すると、第1、第2の回折格子層12a、12bの間に存在する結合層13は、第1、第2の回折格子層12a、12bとは異なる半導体基板と同一材料物質で形成されている。
【0046】
したがって、この領域の形状及び寸法の精度を向上できるので、第1、第2の回折格子層12a、12bの間の結合層13の形状及び寸法の精度が上昇する。結合層13の形状及び寸法の精度が向上すると、前述した格子14の寸法と結合層13の寸法との関係が常に一定値を維持するので、光23が感じる等価屈折率が素子毎に変動することが防止されるので、光23の位相がπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)だけずれるので、単一波長λ0を有した光23が出力される。
【0047】
すなわち、分布帰還型半導体レーザから出力される光23の波長精度が大幅に向上するとともに、単一モード率を向上でき、分布帰還型半導体レーザの製造上の歩留まりを向上できる。
【0048】
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造方法を示す製造工程図である。具体的には、図1に示した第1実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造工程を示す。以下、図2(a)〜(f)を参照しながら説明する。
【0049】
(a) n型InPからなる半導体基板11上に、InPに格子整合し、組成波長が1.05μm〜1.10μmのいずれかとなる組成のn型InGaAsPからなる回折格子を形成するための層12を厚さ60nm〜150nmのいずれかだけ結晶成長法にて形成する。
【0050】
(b) 回折格子を形成するための層12の上に、一様周期の200nm〜300nmのいずれかの回折格子16を形成するとともに光23の出射方向に互いに100nm〜200nmのいずれか離間して第1、第2の回折格子層12a、12bが形成されるように、回折格子を形成するための層12に所定の間隙を挟んでフォトレジスト等のエッチング阻害物質24を形成する。すなわち、回折格子を形成するための層12の上面全面に亘って回折格子状の露光を行ったのち、結合層13に対応する部分のみに全面露光を行う(これはポジ型レジストの場合に相当する)。具体的には、第1、第2の回折格子層12a、12bにおける回折格子16の各格子14に対応する部分のみに、エッチング阻害物質24が形成される。
【0051】
(c) 次に、エッチング阻害物質24をエッチングマスクとし、回折格子を形成するための層12における露出された部分を選択エッチングにより除去することにより、第1、第2の回折格子層12a、12bを形成する。そして、エッチング終了後に、エッチング阻害物質24を除去する。
【0052】
この場合、硫酸、過酸化水素水、水を混合したエッチング液に浸潰すると、InGaAsPからなる回折格子層12の露出面がエッチングされるが、回折格子を形成するための層12の下側に位置する半導体基板11のInPはエッチングされないため、半導体基板11の上面に到達した時点でエッチングは停止する。つまり、回折格子16を構成する各格子14の高さは単純に回折格子を形成するための層12の厚さで定まる。同様に、結合層13の厚さも回折格子を形成するための層12の厚さで定まる。
【0053】
ここで重要な事は、隣接する格子14相互間に、回折格子を形成するための層12の上面から下面まで貫通する隙間15が形成されていることである。
【0054】
すなわち、たとえ、エッチング時間のばらつきや、エッチング液の濃度や温度に変動が生じたとしても、正確でかつ再現性の高い回折格子16を形成できる。
【0055】
(d) この形成された互いに離間した第1、第2の回折格子層12a、12bの間の領域、及び第1、第2の回折格子層12a、12bの上に半導体基板11と同一材料物質であるInPからなる緩衝層17を厚さ50nm〜200nmのいずれかだけ結晶成長法にて形成する。この状態において、第1、第2の回折格子層12a、12bの間に、半導体基板11と同一材料物質であるInPからなる結合層13が形成される。
【0056】
(e) この緩衝層17の上にフォトルミネッセンス(PL)波長1.45μm〜1.65μmとなるInGaAsPを含む材質である活性層18を結晶成長法で形成する。この活性層18は、一般的に、多重量子井戸層構造が採用される。なお、必要であれば多重量子井戸構造の上下に光分離閉じ込め層を形成することが可能である。
【0057】
(f) さらに、この活性層18の上にp型InPからなるクラッド層19を厚さ2μm〜4μmだけ結晶成長法で形成する。
【0058】
最後に、図1に示すように、クラッド層19の上面にp電極20を取付け、半導体基板11の下面にn電極21を取付ける。さらに、単一モードの光23が出射される活性層18、第1、第2の回折格子層12a、12bの端面をへき開により形成して、この端面に反射防止膜22a、22bを形成する。
【0059】
なお、この第2実施形態の製造方法で示した分布帰還型半導体レーザを構成する各層の組成及び膜厚は、主に波長多重光伝送で用いられる、波長λ=1.45μm〜1.65μmの光を出力する半導体レーザに適用される値である。
【0060】
このように構成された第2実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造方法においては、(b)、(c)項で説明したように、所定厚さを有する回折格子を形成するための層12を、たとえエッチングすることによって、第1、第2の回折格子層12a、12bを形成したとしても、正確でかつ再現性の高い回折格子16を有する第1、第2の回折格子層12a、12bを形成できる。
【0061】
すなわち、この製造方法を用いて製造された分布帰還型半導体レーザから出力される光23の波長精度が大幅に向上するとともに、単一モード率を向上でき、分布帰還型半導体レーザの製造上の歩留まりを向上できる。
【0062】
図3は、第1、第2の回折格子層12a、12bの間の距離、すなわち間に存在する結合層13の光23の伝搬方向の距離Lと、各距離Lに設定した状態における出力される光23の単一モード率との関係を示す実験結果を示す図である。なお、第1、第2の回折格子層12a、12bの回折格子16の形状は同一仕様である。
【0063】
この実験結果によると、光23の波長に対応した特定の距離L位置に単一モード率のピーク点が存在することが確認できた。このことは、この実験に用いた多数の分布帰還型半導体レーザにおける第1、第2の回折格子層12a、12bの回折格子16の形状は、非常に高い精度で同一値を維持し、半導体レーザ相互間のバラツキが少なかったことが実証できた。
【0064】
なお、上述した製造方法においては、(b)において、回折格子を形成するための層12の上に、直接、エッチング阻害物質24を形成したが、回折格子を形成するための層12の上に、半導体基板11と同一材料物質からなる層(補助緩衝層)を形成し、この層(補助緩衝層)の上面にエッチング阻害物質24を形成することも可能である。
【0065】
この場合、第1、第2の回折格子層12a、12bを形成するためのエッチングを2回に分割して実施する。1回目のエッチングで回折格子を形成するための層12の中途位置までエッチング(100nm〜200nm深さ)し、エッチング阻害物質24を除去する。
【0066】
エッチング阻害物質24が除去された位置に残る補助緩衝をエッチングマスクとして、2回目のエッチングを実施して、露出している回折格子層12を除去することにより、第1、第2の回折格子層12a、12bを形成する。
【0067】
(第3実施形態)
図4は本発明の第3実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図である。図1に示す第1実施形態の分布帰還型半導体レーザと同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。
【0068】
n型InPからなる半導体基板11の上面にInGaAaPからなる活性層18が形成されている。この活性層18の上面にp型InPからなる緩衝層17が形成されている。この緩衝層17の上面に、p型InGaAsPからなる第1の回折格子層12aと、緩衝層17と同一材料物質からなる結合層13と、p型InGaAsPからなる第2の回折格子層12aとが形成されている。
【0069】
第1、第2の回折格子層12a、12bは、それぞれ複数の格子14と格子相互間に存在する隙間15とで構成されており、第1、第2の回折格子層12a、12bに含まれる全部の格子14と隙間15とで、仮想的に同一ピッチで位相が連続する一つの回折格子16を構成する。また、第1、第2の回折格子層12a、12bを構成する各格子14の屈折率はクラッド層19の屈折率より高く設定されている。
【0070】
そして、結合層13の長さは、所望の単一波長の光23がこの結合層13を通過する過程で、位相がπの半奇数倍(π/2、3π/2、…)だけずれるように設定されている。第1、第2の回折格子層12a、12bと結合層13との上面には、緩衝層17と同一材料物質からなるクラッド層19が形成されている。
【0071】
クラッド層19の上面にp電極20が取付けられ、半導体基板11の下面にはn電極21が取付られている。さらに、単一モードの光23が出射される活性層18、第1、第2の回折格子層12a、12bの端面には、反射防止膜22a、22bが形成されている。
【0072】
このように構成された第3実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいても、第1、第2の回折格子層12a、12bの間に存在する結合層13は、第1、第2の回折格子層12a、12bとは異なる物質で形成されているので、第1、第2の回折格子層12a、12bで構成される回折格子16の形状、寸法精度、第1、第2の回折格子層12a、12b間の結合層13の形状、寸法精度を大幅に向上できる。
【0073】
したがって、図1に示す第1実施形態の分布帰還型半導体レーザとほぼ同様の作用効果を奏することができる。
【0074】
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造方法を示す製造工程図である。具体的には、図4に示した第3実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造工程を示す。図2に示した第2実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造方法と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。以下、図5(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0075】
(a) n型InPからなる半導体基板11上に、InGaAaPからなる活性層18、p型InPからなる緩衝層17、p型InGaAsPからなる回折格子を形成するための層12を結晶成長法によって順番に積層していく。
【0076】
(b) 回折格子を形成するための層12の上に、一様周期の回折格子16を形成するとともに光23の出射方向に互いに離間して第1、第2の回折格子層12a、12bが形成されるように、回折格子を形成するための層12に所定の間隙を挟んでエッチング阻害物質24を形成する。すなわち、回折格子を形成するための層12の上面全面に亘って回折格子状の露光を行ったのち、結合層13に対応する部分のみに全面露光を行う。具体的には、第1、第2の回折格子層12a、12bにおける格子14に対応する部分のみに、エッチング阻害物質24が形成される。
【0077】
(c) 次に、エッチング阻害物質24をエッチングマスクとし、露出された部分を選択エッチングにより除去することにより、第1、第2の回折格子層12a、12bを形成する。そして、エッチング終了後に、エッチング阻害物質24を除去する。
【0078】
この場合、硫酸、過酸化水素水、水を混合したエッチング液に浸潰すると、InGaAsPからなる回折格子を形成するための層12の露出面がエッチングされるが、回折格子を形成するための層12の下側に位置する緩衝層17のInPはエッチングされないため、緩衝層17の上面に到達した時点でエッチングは停止する。つまり、回折格子16を構成する各格子14の高さは単純に回折格子を形成するための層12の厚さで定まる。同様に、結合層13の厚さも回折格子を形成するための層12の厚さで定まる。
【0079】
すなわち、たとえ、エッチング時間のばらつきや、エッチング液の濃度や温度に変動が生じたとしても、正確でかつ再現性の高い回折格子16を形成できる。
【0080】
(d) この形成された互いに離間した第1、第2の回折格子層12a、12bの間、及び第1、第2の回折格子層12a、12bの.上にp型InPからなるクラッド層19を成長法にて形成する。この状態において、第1、第2の回折格子層12a、12bの間に、緩衝層17と同一材料物質であるInPからなる結合層13が形成される。
【0081】
最後に、図4に示すように、クラッド層19の上面にp電極20を取付け、半導体基板11の下面にはn電極21を取付ける。さらに、単一モードの光23が出射される活性層18、第1、第2の回折格子層12a、12bの端面をへき開により形成して、この端面に反射防止膜22a、22bを形成する。
【0082】
このように構成された第4実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造方法においても、図2で説明した第2実施形態の分布帰還型半導体レーザの製造方法と同様に、(b)、(c)項で説明したように、所定厚さを有する回折格子を形成するための層12を、たとえエッチングすることによって、第1、第2の回折格子層12a、12bを形成したとしても、正確でかつ再現性の高い回折格子16を有する第1、第2の回折格子層12a、12bを形成できる。
【0083】
すなわち、この製造方法を用いて製造された分布帰還型半導体レーザから出力される光23の波長精度が大幅に向上するとともに、単一モード率を向上でき、分布帰還型半導体レーザの製造上の歩留まりを向上できる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分布帰還型半導体レーザの製造方法においては、第1、第2の回折格子層の間の領域をこの第1、第2の回折格子層と異なる材料物質で形成している。
【0085】
したがって、第1、第2の回折格子をたとえエッチング手法を用いて製造したとしても、第1、第2の回折格子層及びこの第1、第2の回折格子層の間の領域との形状精度及び寸法精度を高く維持でき、単一波長の光(レーザ光)が発生する確率を向上でき、出力される光の波長精度を向上でき、かつ製造時の歩留まりを大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図2】本発明の第2実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの製造方法を示す工程図
【図3】本発明の第1実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザを用いて測定された単一モード率の測定結果を示す図
【図4】本発明の第3実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図5】本発明の第4実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの製造方法を示す工程図
【図6】分布帰還型半導体レーザの動作原理を説明するための図
【図7】従来の分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図8】同従来の分布帰還型半導体レーザの問題点を説明するための図
【符号の説明】
11…半導体基板
12…回折格子を形成するための層
12a…第1の回折格子層
12b…第2の回折格子層
13…結合層
14…格子
15…隙間
16…回折格子
17…緩衝層
18…活性層
19…クラッド層
20…p電極
21…n電極
22a、22b…反射防止膜
23…光
24…エッチング阻害物質
Claims (2)
- 分布帰還型半導体レーザの製造方法であって、
InPからなる半導体基板上にこの半導体基板より屈折率の大きい材質であるInGaAsPからなる回折格子層を形成するための層を形成する工程と、
一様周期の回折格子を形成するとともに光の出射方向に互いに離間して間に平坦領域を挟んで第1、第2の回折格子層が形成されるために、前記回折格子層を形成するための層の上面にレジストを塗布し、このレジストの光の出射方向の全長に亘って一様周期の回折格子状パターンの露光を行ったのち、前記平坦領域に対応する部分のみに全面露光を行い、その後前記回折格子状パターンの露光を行った部分及び前記全面露光を行った部分のレジストを除去することによってエッチング阻害物質を形成する工程と、
前記エッチング阻害物質をエッチングマスクとし、露出された部分を選択エッチングにより除去することにより、前記半導体基板の上面を部分的に表出させるとともに前記第1、第2の回折格子層を形成する工程と、
この形成された互いに離間した第1、第2の回折格子層の間にして前記表出した半導体基板の上面、前記第1、第2の回折格子層の前記所定の間隙、及び前記第1、第2の回折格子層の上方に前記半導体基板と同一材料物質からなる緩衝層を形成する工程と、
前記緩衝層の上方に活性層を形成する工程と、
前記活性層の上方にクラッド層を構成する工程とを有し、
前記第1、第2の回折格子層及び前記平坦領域の形状が精度よく形成されることを特徴とする分布帰還型半導体レーザの製造方法。 - 分布帰還型半導体レーザの製造方法であって、
InPからなる半導体基板上に、活性層と、前記半導体基板と同一材料物質からなる緩衝層と、この緩衝層より屈折率の大きい材質であるInGaAsPからなる回折格子層を形成するための層とを順番に積層していく工程と、
一様周期の回折格子を形成するとともに光の出射方向に互いに離間して間に平坦領域を挟んで第1、第2の回折格子層が形成されるために、前記回折格子層を形成するための層の上面にレジストを塗布し、このレジストの光の出射方向の全長に亘って一様周期の回折格子状パターンの露光を行ったのち、前記平坦領域に対応する部分のみに全面露光を行い、その後前記回折格子状パターンの露光を行った部分及び前記全面露光を行った部分のレジストを除去することによってエッチング阻害物質を形成する工程と、
前記エッチング阻害物質をエッチングマスクとし、露出された部分を選択エッチングにより除去することにより、前記緩衝層の上面を部分的に表出させるとともに前記第1、第2の回折格子層を形成する工程と、
この形成された互いに離間した第1、第2の回折格子層の間にして前記表出した緩衝層の上面、前記第1、第2の回折格子層の前記所定の間隙、及び前記第1、第2の回折格子層の上方に前記緩衝層と同一材料物質からなるクラッド層を形成する工程とを有し、
前記第1、第2の回折格子層及び前記平坦領域の形状が精度よく形成されることを特徴とする分布帰還型半導体レーザの製造方法。
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