JP5587937B2 - サッシ - Google Patents
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Description
しかし、特許文献1のサッシは、方立が窓枠を兼ねるものであり、施工現場で方立にパネルを嵌め入れたりパネルの周囲をシールする必要があるので、施工現場での施工に手間がかかるという問題があった。また、この特許文献1の技術では、方立にパネルを嵌め入れているので、方立てに取付ける窓種はFIX窓に限られていた。
これに対して、施工が簡単なサッシとして、非特許文献1には、図16に示すように、パネル102の四周を枠組した窓ユニット103を方立101に取り付けたサッシ105が開示されている。
請求項2に記載の発明は、窓部と、窓部を取付けた方立とを備え、方立は窓部の室内側に位置する基部と、基部から室外側に突出して窓部の見込面に対向して位置する中空の突出部とを有し、基部の室外側見付け面部と突出部の見込面とで入隅部を形成してあり、窓部はその縁部を入隅部に合せて取付けてあり、基部は室内に通気自在であり、突出部は基部に連通しており、窓部と方立との間には気密材が方立の長手方向に亘って設けてあり、突出部は気密材よりも室外側で外気と通気していることを特徴とするサッシである。
請求項4に記載の発明は、窓部と、窓部を取付けた方立とを備え、方立は窓部の室内側に位置する基部と、基部から室外側に突出して窓部の見込面に対向して位置する中空の突出部とを有し、突出部の室外側見付け面部と突出部の見込面とで入隅部を形成してあり、窓部はその縁部を入隅部に合せて取付けてあり、基部は室内に通気自在であり、突出部は基部に連通しており、窓部と方立との間には気密材が方立の長手方向に亘って設けてあり、突出部は気密材よりも室外側で外気と通気していることを特徴とするサッシである。
窓部の見込み面と方立の見込み面とは対向して配置しており、特許文献1のようにパネルを方立に嵌め入れていないので、窓部の窓種がFIX窓のみに制限されることがなく、例えば、縦軸回転窓、外倒し窓や引違い窓等の窓種の選択の自由度がある。
図1及び図6に示すように、本実施の形態に係るサッシを用いたカーテンウォール(サッシ)1は、窓部5と、窓部5を取付けた方立7とを備えている。窓部5は、パネル3の四周を枠組した窓ユニットである(以下「窓ユニット5」とする)。
図1に示すように、カーテンウォール1の左右端以外では、窓ユニット5は方立7の左右に配置しているが、カーテンウォール1の左右端に位置する方立7は、図3に示すように、左右の一方に窓ユニット5を配置しており、他方は躯体15との間を気密材24で塞いでいる。
図1及び図2に示すように、窓ユニット5は、パネル3を上枠9、下枠11及び左右の竪枠13で枠組してある。図2(b)に示すように、窓ユニット5の上枠9及び下枠11は、方立7の左右に固定した金具12にボルト14及びナット16で固定されている。
基部7aには中空19が形成してあり、図1及び図2(a)に示すように、基部7aの側部には換気部21が設けてある。換気部21は、開閉自在なスリットであり、スリットを開いて室内に通気するようになっている。
図1に示すように、突出部7bには中空23が形成してあり、突出部7bの中空23は連通孔22により基部7aの中空19に連通している。
突出部7bの見込面25と窓ユニット5の竪枠13の見込面17とには、各々対向する位置に乾式気密材27、29が設けてあり、乾式気密材27、29は方立7の長手方向に亘って設けてあると共に互いに当接して、突出部7bと竪枠13との間を気密にしている。
方立7の突出部7bは、基部7aと連結する室内側部では、左右方向の見付け寸法を、基部7aと略同じ寸法としてあり、基部7aの中空19に連通する中空23を形成している部分では、左右方向の見付け寸法を室内側部よりも狭めて室外側に突出してある。
方立7の突出部7bの先端部には、通気部材31が取り付けてある。方立7と通気部材31の取り付けについては、後述する。
また、方立7の突出部7bの先端部には通気孔35が形成されており、通気部材31が取り込んだ外気を突出部7bの中空23に通気している。
通気部材31は中空36を有し、窓ユニット5の室外側面5よりも室外側に突出する頭部37と被取付部39とを備え、頭部37には、その左右の一側、本実施の形態では正面から見て右側に通気孔41が形成されている。
カーテンウォール1の左右端の方立7には、目板32が取付けてり、方立7の突出部7bには、窓ユニット5の竪枠13に対向する見込み面25において、気密材27、29よりも室外側に通気孔47が形成されている。
図5に示すように、通気部材31は本体31aと天板31bとを備えており、図5(1)に示すように、天板31bを方立7の突出部7bの先端にねじ固定し、(2)(3)に示すように、本体31aに係止用ねじ34を取付け、天板31bに形成してある係止部38に上から係止する。尚、天板31bの左右の端には、ねじ34を上下方向に挿通可能な凹み42が形成してある。
方立7と目板32の固定も、通気部材31と同様にして取り付けるものであり、図3において、通気部材31の被取付部39と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することにより、その詳細な説明を省略する。
また、方立7、7の突出部7bの左右側面に乾式気密材27を取付ける。
窓ユニット5の竪枠13に乾式気密材29を取付け、窓ユニット5を方立7の突出部7bの左側及び右側に配置して、各窓ユニット5の上枠9及び下枠11を金具12にボルト14、ナット16で固定する。このようにして、方立7の突出部7bを左右の窓ユニット5で挟むように配置して、方立7の左右両側に窓ユニット5を取付ける。
図3に示すように、カーテンウォール1の端に位置する方立7では、通気部材31と同様にして目板32を固定し、突出部7bの左右の一方側に窓ユニット5の竪枠13を対向配置して金具12に固定し、突出部7bの他方側は躯体15との間を気密材24で気密にする。
例えば、図1に矢印で示すように風が右から左に向けて吹いているときには、図1に示すように通気部材31の右側に形成された通気孔41から風を取込む。一方、左から右へ風が吹いているときには、通気孔41が減圧になるので、この通気孔41から室内の空気を外気に放出することにより、室内の換気をおこなうことができる。
また、躯体15側に位置する方立7では、風があるか否かにかかわらず、突出部7bには窓ユニット5の竪枠13と対向する位置に通気孔47を設けているので、例えば、室内のドア等をあけて室内が減圧になったときに通気孔47から室内に外気を取り込んで室内の換気を図ることができる。
図1に示すように、方立7の突出部7bは、乾式気密材27、29よりも室外側から外気を取込んでいるので、方立7と窓ユニット5との間から雨水の浸入を防止できる。
方立7の見込面25と窓ユニニット5の見込面17を対抗して配置し、これらの見込面25、17間は気密材29、27で塞いでおり、特許文献1のようにパネルを方立7に嵌め入れていないので、窓ユニット5の窓種がFIX窓のみに制限されることがなく、例えば、縦軸回転窓、外倒し窓や引違い窓等の窓種を用いることもでき、窓種の選択の自由度がある。
方立7を基部7aと突出部7bとで構成し、基部7aに換気部21を内蔵すると共に基部7aを窓ユニット5の室内側に配置し、方立7の突出部7bの室内側見付面部7cの室外側に窓ユニット5の竪枠13を重ねて配置しているので、方立7及び窓ユニット5の竪枠13で構成する竪部材の見付け幅寸法を小さくできる。
また、乾式気密材27、29を用いることにより湿式気密材を用いた場合に比べて養生が不要であるから、短期間での施工ができると共に施工が容易である。
パネル3を枠組した窓ユニット5を方立7の左右両側や左右の一側に配置して、窓ユニット5の上枠9と下枠11を金具12にボルト14とナット16で固定して施工するので、方立をパネル枠として兼用し方立にパネルを取付ける従来技術に比較して施工が容易である。
通気部材31は中空36を有し且つ左右のいずれかの側面に通気孔41が形成してあるから、カーテンウォール1の左右を吹く風を取込んだり、通気孔41が減圧になることを利用して室内の換気を図ることができる。
この第2実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
この外気案内部材61は、カーテンウォールの面に沿って吹く左右方向の風を方立7の突出部7bに形成した通気孔47に案内するものである。外気案内部材61は、カーテンウォールの意匠を構成する部材でもあり、種々の形状のものを用いることができる。
方立7の基部7aには、風量調整部51が設けてあり、取込む風の強さが異なる場合でも室内に取込む風量が一定になるように調整されている。風量調整部51には開閉扉53が設けてあり、外気の取込口を開閉できるようになっている。風量調整部51は、通風路58に風受け板54を備え、風受け板54をスプリング56により支持し、風受け板54が受ける風圧により通風路58を狭めたり広げるようになっている。
方立7の見込み面には窓固定部63が突出してあり、窓ユニット5にも見込み面に被固定部65が突出してあり、窓固定部63と被固定部65とをねじ64で固定してある。
また、方立7の突出部7bの見込面25と窓ユニット5の見込面17との間は湿式気密材67が上下方向に亘って設けてある。
更に、第4実施の形態によれば、方立7は基部7aと突出部7bとを一体にしているので、これらを別体にした場合に比較して方立7の製造が容易にできる。
方立7において、換気部21は室内側を向いた正面に設けているので、換気部21に連通する通気孔69は換気部21側から形成できるので、通気孔69の加工が容易にできる。
方立7に窓固定部63を設け、窓ユニット5にも被固定部65を設けてこれらをねじ64で固定しているので、方立7と窓ユニット5とを容易に固定でき、施工し易い。
方立7を基部7aと突出部7bとで構成し、基部7aに換気部21を内蔵すると共に基部7aを窓ユニット5の室内側に配置し、方立7の基部7aの室外側見付面部の室外側に窓ユニット5の竪枠13を重ねて配置しているので、方立7及び窓ユニット5の竪枠13で構成する竪部材の見付け幅寸法を小さくできる。
方立7の基部7aには、室内側を向いた正面に換気部21を設けており、第1実施の形態のように側面部に換気部を設ける場合に比較して、方立7の基部7aの見込み寸法を小さくできるので、方立7の室内側へ突出寸法を小さくでき、サッシの縦骨としての使用に適している。
また、方立7の基部7aに、室内側を向いた正面に換気部21を設けることで、方立7の突出部7bとの通気を直線状にできるので、通気距離を最小限にできるから通気抵抗を最小限にでき、通気量の向上を図ることができる。
このように、左右の窓種が異なることから各窓の竪枠13の形状が異なっている為、方立7の突出部7bの左右の見込み面に設けた窓固定部63及び湿式気密材67の位置は、左側に設けたFIX窓5では室外側にあり、右側に設けた縦軸回転窓5では室内側にある。
また、第5実施の形態では、方立7に設けた窓固定部63は方立7と別体に設けてねじ71で方立7の見込面25に固定している。
また、窓固定部63は方立7と別体に設けてねじ71で固定しているから、方立7と窓ユニット5との固定位置は任意にできるので、窓ユニット5の竪枠13の形状や位置に応じて固定位置を変更できるから、更に窓ユニット5の窓種の選定の自由度が高い。
即ち、左右の方立7、7に窓枠13をねじ73で固定し、方立7の見込面25に係止部材77をねじ78で固定し、パネル75を窓枠13に組み付けた後、押縁79を方立7の係止部材77に係止している。
この第6実施の形態では、図14に示すように、方立7の突出部7aの基部側の室外側面部の長手方向に窓部5の室内側面に当接する乾式気密材81が設けてある。尚、無目にも乾式気密材が設けてあり、窓部の横枠との間を気密に保持してある。
また、換気部21は、方立7の基部7aにおいて、左右に各々設けてある。
方立7は、基部7aと突出部7bを別体にしているので、窓部5の窓種に応じて突出部7bを他の種類のものに変更することができる。
上述した第4及び第5実施の形態では、方立7は、基部7aと突出部7bとを一体にしたが、基部7aと突出部7bとは別体にして、連結するものであっても良い。
第4及び第5実施の形態において、方立7の基部7aと突出部7bとを別体にした場合には、方立7の基部7aと突出部7bとが別体である第1〜第3及び第6実施の形態を含めて総合すると、方立7の基部7aには、換気部21(図1参照)を内蔵するタイプと、風量調整部51(図8参照)を内蔵するタイプがあり、方立7の突出部7bには、見込面に乾式気密材27の取り付ける部(図1参照)を有するタイプと、見込面に窓部5との固定部63(図10参照)を有するタイプと、見込面に窓部5との固定部63を窓部の窓種に応じて任意の位置に取り付け自在にしてある(図12参照)タイプと、窓部5の押し縁79の係止部材77を取り付け自在にしてある(図14参照)タイプとがあり、これらのいずれかの基部7aと突出部7bを選択して組み合わせることで、換気の種類や窓部の種類に応じたバリエーションを図ることができる。
更に、第4及び第5実施の形態において、方立7の基部7aと突出部7bとを別体にした場合には、第6実施の形態に示すように、押し縁79の係止部材77を取り付け自在な突出部7bを用いて窓部5を方立7、7間にノックダウンで組み込む場合と、第1〜第5実施の形態に示すように、ユニットとしてある窓部5を方立7、7間に取付ける場合とを方立7の突出部7bを選択することにより、窓部5の取付け方に応じた施工ができる。
例えば、第1実施の形態において、躯体15側に位置する方立7にも外気案内部材61を取り付けても良いし、全ての方立7に図3に示すような通気孔47を設けると共に目板32を設けても良い。また、第1実施の形態において、全ての方立7に通気部材31を設けても良い。
また、通気部材31や目板32及び外気案内部材61の形状は制限されず、カーテンウォールの意匠や外観に応じて任意の形状にすることができる。
乾式気密材27、29は、方立7の突出部7bと窓ユニット5の竪枠13に設けたが、これに限らず、いずれか一方にのみ設けるものであっても良い。
窓ユニットや窓部5は、FIX窓や縦軸回転窓に限らず、引違い窓、内倒し窓や回転窓等であっても良く、窓種は限定されない。
本発明のサッシは、ビルの壁面を構成するカーテンウォールに用いることに限らず、サッシ単体として用いるものであっても良い。
3 パネル
5 窓ユニット(窓部)
7 方立
7a 基部
7b 突出部
23 突出部の中空
25 見込面
27 乾式気密材(気密材)
29 乾式気密材(気密材)
31 通気部材
32 目板
41 通気部材の通気孔
47 方立突出部の通気孔
61 外気案内部材
67 湿式気密材(気密材)
81 乾式気密材(気密材)
Claims (5)
- 窓部と、窓部を取付けた方立とを備え、窓部はパネルの四周を枠組みした窓ユニットであり且つ室外側から方立に取付けたものであり、方立は窓部の室内側に位置する基部と、基部から室外側に突出して窓部の見込面に対向して位置する中空の突出部とを有し、基部は室内に通気自在であり、突出部は基部に連通しており、窓部と方立との間には気密材が方立の長手方向に亘って設けてあり、突出部は気密材よりも室外側で外気と通気していることを特徴とするサッシ。
- 窓部と、窓部を取付けた方立とを備え、方立は窓部の室内側に位置する基部と、基部から室外側に突出して窓部の見込面に対向して位置する中空の突出部とを有し、基部の室外側見付け面部と突出部の見込面とで入隅部を形成してあり、窓部はその縁部を入隅部に合せて取付けてあり、基部は室内に通気自在であり、突出部は基部に連通しており、窓部と方立との間には気密材が方立の長手方向に亘って設けてあり、突出部は気密材よりも室外側で外気と通気していることを特徴とするサッシ。
- 窓部と、窓部を取付けた方立とを備え、方立は窓部の室内側に位置する基部と、基部から室外側に突出して窓部の見込面に対向して位置する中空の突出部とを有し、基部は室内に通気自在であり、突出部は基部に連通しており、窓部と方立との間には気密材が方立の長手方向に亘って設けてあり、突出部の見込面には気密材よりも室外側の位置に通気孔を設けてあることを特徴とするサッシ。
- 窓部と、窓部を取付けた方立とを備え、方立は窓部の室内側に位置する基部と、基部から室外側に突出して窓部の見込面に対向して位置する中空の突出部とを有し、突出部の室外側見付け面部と突出部の見込面とで入隅部を形成してあり、窓部はその縁部を入隅部に合せて取付けてあり、基部は室内に通気自在であり、突出部は基部に連通しており、窓部と方立との間には気密材が方立の長手方向に亘って設けてあり、突出部は気密材よりも室外側で外気と通気していることを特徴とするサッシ。
- 方立の突出部の先端には、通気部材、外気案内部材又は目板のいずれかが取付け自在であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のサッシ。
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