JPH051594Y2

JPH051594Y2 -

Info

Publication number: JPH051594Y2
Application number: JP1983166860U
Authority: JP
Priority date: 1983-10-29
Filing date: 1983-10-29
Publication date: 1993-01-14
Also published as: JPS6075582U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、戸袋の構造に関する。

（従来の技術）近年の戸袋には、多面的な利点や作用を発揮す
る構造が望まれている。例えば、：雨風に耐え得る構造であること。

：換気が換気量調整可能に行える構造であるこ
と。

：防虫効果の得られる構造であること。

：建付けが容易な構造であること。

：断熱効果を有する構造であること。

等である。

具体的には、この種の戸袋において、実開昭57
−190098号公報の技術手段は、〜の利点を有
し、特開昭52−154230公報の技術手段は、〜
の利点を有する。

（考案が解決しようとする課題）しかし、上記公報開示の技術手段は、前者の場
合、に問題があり、後者の場合、に問題があ
る。

本考案はこのような実情下において、上記〜
の利点を全て備えた戸袋を提供することを課題
としてなされた。

（課題を解決するための手段）すなわち本考案の戸袋は、シヤツター雨戸を備
えた開き窓の両袖部に配された戸袋であつて、実
施例で用いた符号を付して記すと、戸袋屋外側部１がガラリとされ、該戸袋屋外側
部１に続いて順次内側に網戸６、ガラス障子７、
断熱パネル３，４が配置され、前記網戸６が断熱パネル３の前面にまで移動可
能に配設され、前記断熱パネル３，４のうち、一方の断熱パネ
ル３を方立９と縦枠１０との間において上下枠に
至るまで張設すると共に、他方の断熱パネル４を
前記方立９と縦枠１０との間において上下方向に
移動可能に前記断熱パネル３に摺接させて配し、
更に両断熱パネル３，４に、前記断熱パネル４の
スライドによつて連通又は遮断される通孔部３
ａ，４ａを形成した戸袋である。

（作用）上記構成に依れば、通孔部の相対位置調整に依
つて通気、通気の断熱及び通気量の調整が行える
ばかりでなく、更に通気中において網戸を断熱パ
ネルの前面に位置せしめることにより、風量を弱
めさせ得ると共に、その緩衝力も、戸袋に対する
網戸の位置調整によつて調節することができる。
勿論、上記網戸が雨の吹き込みを弱める働きを有
し、断熱パネルによつて断熱効果が得られること
は云うまでもない。

（実施例）以下、本考案を図示の実施例に基いて説明す
る。

第１図ないし第３図において、本考案の戸袋は
開き窓の両袖部に実施され、開き窓は屋外側から
シヤツター雨戸５、網戸６及びガラス障子７を装
着している。サツシ製の開き窓は一般に気密性が
高いが、本例のようにシヤツター雨戸を用いた場
合はことさらである。前記網戸６は、後述する断
熱パネル３の前面（屋外側）に到るまで移動可能
に配設されている。

そして、戸袋は、戸袋屋外側部１を通気可能に
設けるとともに、戸袋屋内側部２を二枚の断熱パ
ネル３，４で形成することを基本構成とする。

戸袋屋外側部１は、いわゆる鏡板部をなすもの
で、本例ではガラリを装着して通気可能に設けて
いる。したがつて、戸袋の内部は常に屋外と通じ
ており、外気も又は戸袋内に流入することにな
る。

前記断熱パネル３，４は、ともに通孔部３ａ，
４ａを備え、一方の断熱パネル４を他方の断熱パ
ネル３に対し摺接移動可能に設けている。具体的
には、一般の断熱パネル３を方立９と縦枠１０と
の間において上枠から下枠に到るまで張設し、他
方の断熱パネル４を方立９と縦枠１０との間にお
いて上下方向にスライド可能に配している。した
がつて、方立９と縦枠１０は断熱パネル４の案内
部材としての役割をは果たしている。

なお、実施例において、断熱パネル４は左右の
弾性材８，８に挾持されており、これにより上下
移動に際し任意の位置にて停止されるようになさ
れている。そして、断熱パネル４を本例では上下
に移動させることにより、前記通孔部３ａ，４ａ
を連通し又は遮断するようにしている。

すなわち、第３図に示すように、双方の通孔部
３ａ，４ａに他方の断熱パネル部３ｂ，４ｂが対
峙するときは、通孔部３ａ，４ａは遮断されて気
密性が維持され、しかもその遮断は断熱パネルに
よりなされるので、断熱性も保持されることにな
る。

また、第４図に示すように、断熱パネル４を他
方の断熱パネル３に対し上方へ摺接移動させれ
ば、通孔部３ａ，４ａは連通し、これにより居住
室内の換気をすることができる。

勿論、第５図に示すように、断熱パネル４の上
方移動を調節すれば、通孔部３ａ，４ａの開口面
積を任意にとることができ、これにより換気の際
における空気流入量を適当に調整することができ
ることになる。

そして、風雨の強い時に換気が必要な場合は、
網戸６を断熱パネル３の前面に位置せしめ、上記
通孔部３ａ，４ａとの照合を図ればよい。このよ
うに網戸６を断熱パネル３の前面に配することに
より、網戸が風雨の侵入速度を弱める緩衝材とし
て機能する。

より具体的には、網戸６はガラリを近接して配
され、更に断熱パネル３の前に障子レールの存す
る構成であるから、雨水の殆んどはガラリと網戸
６で遮られ、断熱パネル３に至らず、断熱パネル
３は断熱機能を損われない。

また、本考案に依れば、シヤツター雨戸に風圧
がかかつても、両袖にガラリが配されていてシヤ
ツター雨戸の内外が等圧となり、シヤツター雨戸
が室内側へ反り返ることがない。

（考案の効果）以上説明したように、本考案は、戸袋屋外側部
がガラリとされ、該戸袋屋外側部に続いて順次内
側に網戸、ガラス障子、断熱パネルが配置され、
前記網戸が断熱パネルの前面にまで移動可能に配
設され、更に、戸袋屋内側部が相互に摺接移動す
る二枚の断熱パネルで形成されると共に、これら
の断熱パネルが、一方の断熱パネルを他方の断熱
パネルに対して摺接移動させることにより連通又
は遮断される通孔部を備えているものであり、従
来一般に存する網戸と、通孔部を有する二枚の断
熱パネルとを巧みに組み合わせ、しかもパネルの
取付けを、框と縦枠とを利用した構造として構成
の簡略化を持たせており、格別の緩衝材を必要と
しないゆえに低コストで作製でき、何よりも季
節、気候を問わず快適な居住性をもたらすことの
できる有意義な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の戸袋を実施した開き窓を示す
正面図、第２図は第１図−矢視断面図、第３
図ないし第５図は戸袋の縦断側面図である。１……戸袋屋外側部、２……戸袋屋内側部、
３，４……断熱パネル、３ａ，４ａ……通孔部、
６……網戸、７……ガラス障子、９……方立、１
０……縦枠。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】シヤツター雨戸を備えた開き窓の両袖部に配さ
れた戸袋であつて、戸袋屋外側部１がガラリとされ、該戸袋屋外側
部１に続いて順次内側に網戸６、ガラス障子７、
断熱パネル３，４が配置され、前記網戸６が断熱パネル３の前面にまで移動可
能に配設され、前記断熱パネル３，４のうち、一方の断熱パネ
ル３を方立９と縦枠１０との間において上下枠に
至るまで張設すると共に、他方の断熱パネル４を
前記方立９と縦枠１０との間において上下方向に
移動可能に前記断熱パネル３に摺接させて配し、
更に両断熱パネル３，４に、前記断熱パネル４の
スライドによつて連通又は遮断される通孔部３
ａ，４ａを形成したことを特徴とする戸袋。