JP5586340B2 - 紫外線硬化型金属印刷インキ組成物及びそれを用いた被覆方法 - Google Patents

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本発明は、金属印刷インキの分野、特に食缶、中でも2ピース構造で加工性に対する要求性能が高いDR缶の印刷インキに於いて、生産性が良好な紫外線硬化型金属印刷インキであり、加熱殺菌後に印刷塗装面の光沢変化が少ない紫外線硬化型金属印刷インキ組成物及びそれを用いた被覆方法を提供しようとするものである。
現在、缶胴と底が一体で成型され、これと蓋から構成される2ピース構造のDR缶は、缶胴、底、蓋から構成される3ピース缶と比較した際の生産性の高さから、魚介類等の食料保存用の缶として主流となっている。更に近年のペットブーム等でペットフード用の缶として需要が増えている。しかし、主としてDR缶の印刷に使用されている熱硬化型の油性インキは、硬化させるために150℃で10分程度の乾燥時間が必要であり、重ね刷りが必要なデザインのDR缶印刷であっては、印刷毎に10分間程度の乾燥工程が必要となり、生産性に問題がある。紫外線硬化型金属インキは、硬化時間が秒単位以下であり、重ね刷りが必要な場合であっても生産性は満足できるレベルである。しかし、DR缶は、印刷塗装後に成型されるため、加工に関する要求性能が高く、更に食料の長期間保存を目的としているため、加熱殺菌が必須となっている。従来の油性インキと比較して加工性が劣る紫外線硬化型金属インキは、加熱殺菌後に生じる加工面のマイクロクラックの発生により、印刷塗装面の光沢が低下し、その使用は、限定的であった。缶印刷用の紫外線硬化型金属インキの改善、改良に関する試みは、例えば、特許文献1、2などが挙げられるが、特許文献1は、印刷適性の改善、特許文献2は、下地密着性の改善に関するものであり、紫外線硬化型金属インキの加工性を向上させる取り組みでは無い。
特開2001−002969 特開2003−012974
本発明の課題は、高加工性が要求されるDR缶の印刷に於いて、重ね刷りが必要な場合であっても十分な生産性を確保できる紫外線硬化特性を有し、DR缶の側面(加工面)部であっても加熱殺菌後の光沢低下が少ない紫外線硬化型金属印刷インキ組成物、及び、それを用いた被覆方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究した結果、顔料、樹脂、光重合開始剤、増感剤、アクリルモノマー、及び、特定の有機化合物を含有する紫外線硬化型金属印刷インキ組成物が、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、第一に、顔料、樹脂、光重合開始剤、増感剤、アクリルモノマー、及び、ポリエチレングリコール、エチレンプロピレングリコール共重合体及びソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の有機化合物を含有することを特徴とする紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を提供する。
更に、本発明は、第二に、該紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を用いた被覆方法を提供する。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物は、高加工性が要求されるDR缶の印刷に於いて、重ね刷りが必要な場合であっても十分な生産性を確保できる紫外線硬化特性が期待でき、プレス加工後の側面であっても加熱殺菌後の光沢低下が少ない。
以下、本発明に用いる各構成成分について詳細に説明する。本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に特徴的に使用される有機化合物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンプロピレングリコール共重合体及び脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の有機化合物である。
脂肪酸エステルは、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物であり、任意の3価以上の多価アルコールと脂肪酸が使用でき制限は無いが、多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等を例示でき単独又は複数を混合して使用できる。更にインキの転移性を考慮すると、多価アルコールとして、ソルビトールを加熱脱水したソルビタンが好適である。脂肪酸としては、アマニ油脂肪酸、キリ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、ヌカ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が例示でき単独或いは混合して使用できる。添加量は、紫外線硬化型金属印刷インキ組成物中で、2〜20質量%の範囲が好ましい。2%未満では加工性の向上が得られにくくなり、20%を超えると、紫外線による硬化性が低下し易く、重ね刷り性が低下する傾向にある。より好ましくは、5〜15質量%。更に好ましくは、7〜12質量%である。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される顔料は、必要に応じて任意の無機及び有機顔料が使用でき特に制限はないが、プロセスカラーのイエロー顔料としては、ジスアゾ、縮合アゾ等、マゼンタ顔料としては、アゾレーキ、キナクリドン、ジケトピロロピロール等、シアン顔料としては、フタロシアニン等、ブラック顔料としてはカーボンブラック等を例示できる。添加量は、紫外線硬化型金属印刷インキ組成物中で、5〜60質量%の範囲であればよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される樹脂は、紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に用いられる任意の樹脂が使用でき、単独又は混合して使用することが出来る。ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、脂肪酸変性アルキッド樹脂、シリコン変性アルキッド樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、アルキッドアクリレート樹脂等が例示できるが、中でもロジンエステル樹脂が加工性を維持する上で最も好適に用いることが出来る。ロジンエステル樹脂は、ロジンをアルコールでエステル化した樹脂であり、本発明のロジンエステルに使用されるアルコールとしては、特に限定はされないが、たとえばn−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコールのような1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の2価アルコール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の4価アルコールが挙げられる。またポリエステル等の水酸基を有する合成樹脂をアルコール成分として使用することも可能である。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される樹脂を構成するロジンは、特に限定されないが、精製ガムロジン、精製ウッドロジン、精製トール油ロジン等及び/又はその重合物が例示できる。また本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される樹脂を構成するロジンエステルは、水素添加されていることが好ましい。水素添加の割合が低いとインキの貯蔵安定性に問題が生じる。添加量は、任意であるが、インキの顔料濃度、粘度に応じて紫外線硬化型金属印刷インキ組成物中で、5〜80質量%の範囲で加えればよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される光重合開始剤は、紫外線によりラジカルを発生する任意の物質が、単独或いは複数を混合して使用でき特に制限はない。ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、アセトフエノン誘導体、アシルフォスフィンオキサイド、α−ジカルボニル、芳香族ケトン、チオキサントン、4,4ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4ジエチルアミノベンゾフェノン、αーアシロキシムエステル、イルガキュアー907(チバガイギー製)、イルガキュアー369(チバガイギー製)等を例示できる。光重合開始剤の添加量は、紫外線硬化型金属印刷インキ組成物中で、0.1〜20質量%の範囲で加えればよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される光増感剤は、紫外線硬化時の酸素障害を軽減する任意の物質が、単独或いは複数を混合して使用でき特に制限はない。(モノ、ジ、トリ)エタノールアミン、(モノ、ジ)メチル(モノ、ジ)エタノールアミン、(モノ、ジ、トリ)プロパノールアミン、(モノ、ジ)メチルアミノベンズアルデヒド、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸ブチル、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸エチル、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸エチル、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸ブチル、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸ジメチルアミノエチル、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸ブトキシエチル、(モノ、ジ)メチルアミノ安息香酸エチルヘキシル等を例示できる。本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される光増感剤は、単独或いは複数を混合して使用できる。光増感剤の添加量は、紫外線硬化型金属印刷インキ組成物中で、1〜10質量%の範囲で加えればよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用されるアクリルモノマーは、ラジカル重合性を有する既存のアクリルモノマーが、単独或いは複数を混合して使用でき特に制限はない。フェノールアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、ノニルフェノールアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、ビスフェノールFジアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、ビスフェノールAジアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、エチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ぺンタンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘプタンジオールジアクリレート、オクタンジオールジアクリレート、ノナンジオールジアクリレート、デカンジオールジアクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、トリメチロールプロパントリアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、ジペンタエレスリトールペンタ及びヘキサアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物、脂肪族変性アクリレート及びそのエチレン又はプロピレンオキサイド変性物等を例示できる。アクリルモノマーの添加量は、紫外線硬化型金属印刷インキ組成物中で、5〜50質量%の範囲で加えればよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物には、前記の顔料、樹脂、光重合開始剤、光増感剤、アクリレート類の他、必要に応じて、助剤を併用する事が出来る。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物に使用される助剤としては、必要に応じて顔料分散剤、ドライヤ−あるいは酸触媒等の硬化剤、ワックスあるいは体質顔料等の充填剤、補助樹脂、補助溶剤等を添加することが可能である。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物の印刷方式とは、通常金属印刷に用いられる紫外線硬化型印刷インキの印刷方式である平版オフセット印刷と同程度の寸法、見当精度がある印刷精度が得られる印刷方法であれば問題無く、特に制限はないが、インキの粘度を考慮すると、樹脂凸版オフセット印刷又は水無し平版オフセット印刷が好適である。更に通常金属印刷に用いられる紫外線硬化型印刷インキの印刷方式と同じである湿し水を併用する平版オフセット印刷が最適である。被印刷物である金属板の送り方式は、板の片側に力を加え搬送するプッシャー方式ではなく、板の両側を支持し搬送するグリップツーグリップ方式が、板のブランケット離れ、板の巻き上がりを防止する意味で好ましい。インキ膜厚は任意であるが、例えば0.3〜6μmの範囲で行えばよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物の印刷に用いられる版は、特に制限はないが、好ましくは紫外線硬化型印刷インキの印刷に最も頻繁に使用されるアルミ板上に親水部分と親油部分を併せ持つ通常PS版と呼ばれる版が好適であり、中でも紫外線硬化型印刷インキに対する耐性を有するPS版が好ましい。
湿し水を併用するPS版を用いて印刷する場合は、湿し水装置を併用する湿し水装置は、連続吸水式、間接吸水式の何れもが使用可能である。湿し水には、イソプロピルアルコール及び/又は、その代替品を任意の割合で添加できるが、好ましくは、1〜20質量%の範囲で添加することが好ましい。またH液等の印刷助剤も添加可能である。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物の印刷に用いられるローラーは、金属、樹脂、ゴム系の何れのローラーも使用可能であるが、紫外線硬化型印刷インキに耐性を有するローラーの使用が望ましい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物の印刷に用いられるブランケットは、通常印刷に用いられるブランケットが使用可能である。紫外線硬化型印刷インキに耐性を有するブランケットの使用が望ましい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を印刷する金属素材は、通常金属印刷に用いられる金属素材が利用でき、特に制限はない。ブリキ板、LTS(ライトリーティンコーテッドスチール)、ティンフリースチール、アルミ板等が使用できる。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を印刷する金属素材は、密着性や加工性を考慮するとサイズ塗料やホワイトコーティング塗料が塗装されていることが好ましい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を硬化させる手段は、加熱により達成することも可能であるが、紫外線照射で行うことが作業性の面で好適である。紫外線照射を行う紫外線ランプは、通常金属印刷で用いられる任意の紫外線ランプが使用可能である。有電極及び/又は無電極の高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、オゾンレス高圧水銀ランプ、オゾンレスメタルハライドランプ、ガリウムランプ等が例示できる。紫外線を照射する条件も通常金属印刷で紫外線硬化型インキを硬化させる条件で十分であり、特に指定は無い。60W/cm〜500W/cmの紫外線強度が得られる紫外線ランプを1〜10本、印刷面までの距離5〜30cmで印刷速度10〜300枚/分の範囲で行えばよい。
本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を印刷後、本発明の紫外線硬化型金属インキを重ね刷りすることに加えて、本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物上に、通常の紫外線硬化型インキ及び/又は酸化重合型インキ、加熱硬化型インキを印刷することも可能である。印刷後の塗装も従来通り行うことが出来、何ら制限はない。塗装されるオーバープリント用ワニスは、加熱又は活性エネルギー線によって硬化する通常の金属印刷塗装に使われる任意の水性型、溶剤型、エネルギー線硬化型のオーバープリント用ワニスが例示できる。
塗装されるオーバープリント用ワニスは、本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物層上に直接、又は、本発明の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物層上に印刷及至塗装された通常の紫外線硬化型インキ及び/又は酸化重合型インキ、加熱硬化型インキ層を介して、ロールコーター塗装された後、150〜250℃で5秒〜15分間加熱乾燥または紫外線照射されることにより、外観、硬度、加工性、耐レトルト性に優れる塗膜を形成することができる。
塗装されるオーバープリント用ワニスの塗装方法は、通常のコーター方式で行うことができる。オーバープリント用ワニスの膜厚は任意であるが、例えば、3〜10μmの範囲で行えばよい。
以下、本発明の理解を容易にするため、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。なお、各例中の部及び%は質量基準によるものである。
(樹脂(1)の合成)
ドデセニル無水コハク酸:25部、無水トリメリット酸:5部、パラターシャリーブチル安息香酸:28部、トリメチロールプロパン:23部、ペンタエリスリトール:8部、トリデカノール:10部を220℃で常法にてエステル化し、酸価10,樹脂カラー5のオイルフリーポリエステル樹脂を得た。同樹脂80部に対し、M−220(東亞合成製TPGDA(トリプロピレングリコールアクリレート)):20部を加え液状樹脂(樹脂(1))を得た。(樹脂カラーの測定は、ガードナー色数缶による測定値、JIS−K−5400以下同じ)
(樹脂(2)の合成)
ガムロジンを精製、重合した精製重合ロジン85部、ペンタエリスリトール10部、グリセリン5部で常法にてエステル化反応、水素化反応し、酸価15,樹脂カラー5のロジンエステル樹脂を得た。同樹脂80部に対し、M−220(東亞合成製TPGDA):20部を加え液状樹脂(樹脂(2))を得た。
(インキ1の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料):20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(1):50部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ1)を得た。
(インキ2の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料):20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(1):50部、PEG400(日油製ポリエチレングリコール):8部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ2)を得た。
(インキ3の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料)20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(1):50部、ユニオールD400(日油製ポリプロピレングリコール):8部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ3)を得た。
(インキ4の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料):20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(1):50部、プロノン220(日油製ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール共重合体):8部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ4)を得た。
(インキ5の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料):20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(1):50部、ノニオンLP−20R(日油製ソルビタン脂肪酸エステル):8部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ5)を得た。
(インキ6の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料):20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(2):50部、ノニオンLP−20R(日油製ソルビタン脂肪酸エステル):8部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ6)を得た。
(インキ7の製造)
ノバパームイエローHR−02(クラリアント製顔料):20部、ルシリンTPO(BASF製光重合開始剤):4部、カヤキュアーEPA(日本化薬製光増感剤ハイドロキノン):0.5部、前記した樹脂(2):50部、ノニオンLP−20R(日油製ソルビタン脂肪酸エステル):25部を通常の3本ロールミルで練肉攪拌しながら、M−220を加え、T.Vが10となるように調製し黄色インキ(インキ7)を得た。
(下地板の作成)
ティンフリースチール板(板厚0.18mm)に、6DF237−38Hホワイトコーティング(DICグラフィックス製)を塗膜量130mg/100cmで定法により塗装し、180℃、10分間焼付けし下地板とした。
(印刷)
RIテスター(明製作所製)を用い、上記の下地上に約3μmの膜厚となる様、上記1〜7インキを其々印刷した。印刷に引き続き、紫外線照射装置CS−40L1(GS製)にて120W/cmメタルハライドランプ1本、照射距離15cm、コンベアー速度80m/分の条件で紫外線を照射した。紫外線照射後、オーバープリント用ワニス:6DB170クリヤー塗料を全面に塗布量70mg/100cmで塗装し、190℃で5分間焼付けた。
(加工性試験)
上記印刷塗装板を常法のプレス作業により、φ80mm、高さ500mmの円筒状に打ち抜き加工を行なった。加工後、130℃、30分の条件で高圧加熱殺菌(レトルト)処理を行ない、高圧加熱殺菌処理前後の加工側面の光沢変化を観察した。光沢の低下が大きいものを×、中程度のものを△、少ないものを○と評価した。
(重ね刷り試験)
上記インキ1〜7を上記下地、上記印刷条件、上記紫外線照射条件で印刷乾燥後、該印刷板上にダイキュアPSWC藍―3(DICグラフィックス製)TV=15を高速印刷試験機PM−901PT(エスエムティー製)にて膜厚1.5μを目標に印刷速度3m/秒にて転写させる。転写後の状態を確認し、ダイキュアPSWC藍―3がきれいに転写し、重ね刷りに問題が無いものを○、部分的に問題があるものを△、問題が有るものを×と評価した。以上の評価結果を表1に記載する。
Figure 0005586340
上記の評価結果から、本願発明の主要な特徴である特定有機化合物を含有しないインキ1を除き、光沢変化が概ね良好であり、特に、水素添加したロジンエステル樹脂を有する樹脂(2)を含有するインキ6,7が、光沢維持(光沢変化が少ない)に優れることが分かる。
以上より、本発明の紫外線硬化型金属インキ組成物は、重ね刷りが必要な場合であっても十分な生産性を確保できる紫外線硬化特性が期待でき、プレス加工後の側面であっても加熱殺菌後の光沢低下が少なく、高加工性が要求されるDR缶等に広く適用可能である。

Claims (4)

  1. 顔料、樹脂、光重合開始剤、増感剤、アクリルモノマー、及び、ポリエチレングリコール、エチレンプロピレングリコール共重合体及びソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の有機化合物を含有することを特徴とする紫外線硬化型金属印刷インキ組成物。
  2. 前記した有機化合物の含有量が2〜20質量%である請求項1に記載の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物。
  3. 前記した樹脂の一部又は全てが、水素添加ロジンエステルである請求項1又は2に記載の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物。
  4. 塗装及び/又は印刷された金属基材上に、請求項1〜の何れかに記載の紫外線硬化型金属印刷インキ組成物を印刷した後、熱硬化性を有するオーバープリント用ワニスを塗布し、加熱硬化させることを特徴とする金属基材の被覆方法。
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