JP5584457B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バキュームブースタを備えたブレーキ装置に関するものである。
特許文献1には、バキュームブースタの助勢限界後に、助勢限界の前後でブレーキ操作力に対するブレーキ力の増加勾配が同じとなるようにブレーキシリンダ液圧をアシスト量だけマスタシリンダ液圧より大きくする制御(以下、効き特性制御と称する)が行われるブレーキ装置が記載されている。
このブレーキ装置においては、実際のマスタシリンダの液圧が、バキュームブースタが助勢限界に達した場合のマスタシリンダ液圧(制御開始圧)に達した後に、効き特性制御が開始されるが、バキュームブースタの失陥時には、制御開始圧が小さくされる。それによって、バキュームブースタの失陥時における制動力不足を抑制することができる。
特開平10−250564号公報
本発明の課題は、バキュームブースタが助勢限界に達した後に、ブレーキシリンダ液圧をマスタシリンダ液圧よりアシスト量だけ大きくする助勢限界後アシスト制御が行われるブレーキ装置において、ブースタ負圧センサと大気圧センサとの少なくとも一方と、マスタシリンダ液圧センサとのうちの少なくとも1つが異常である場合に、助勢限界後アシスト制御が適切に行われるようにすることである。
課題を解決するための手段および効果
請求項1に記載のブレーキ装置は、(a)車両に設けられたブレーキ操作部材と、(b)そのブレーキ操作部材の操作により液圧を発生させるマスタシリンダと、(c)ブレーキシリンダを含み、そのブレーキシリンダの液圧により作動させられ、車輪の回転を抑制する液圧ブレーキと、(d)前記ブレーキ操作部材に連携させられた入力ロッドと、前記マスタシリンダの加圧ピストンに連携させられた出力ロッドと、負圧室および変圧室とを備え、それら変圧室と負圧室との差圧に基づいて、前記入力ロッドを介して入力されたブレーキ操作力を倍力して出力ロッドを介して前記マスタシリンダに出力するバキュームブースタと、(e)動力の供給により作動させられ、液圧を発生可能な動力式液圧源と、(f)前記バキュームブースタが助勢限界に達した後に、前記動力式液圧源の液圧を利用して、前記ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧よりアシスト量だけ増圧する助勢限界後アシスト制御を行うアシスト制御装置とを含むブレーキ装置であって、前記アシスト制御装置が、(g)大気圧を検出する大気圧センサと前記バキュームブースタの負圧室の圧力を検出するブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、(h)前記マスタシリンダの液圧を検出するマスタシリンダ液圧センサと、(i)前記車両の減速度を検出する減速度センサと、(j)前記大気圧センサと前記ブースタ負圧センサとの少なくとも一方の検出値に基づいて前記バキュームブースタが助勢限界に達した際の前記マスタシリンダの液圧である助勢限界時液圧を取得する助勢限界時液圧取得部と、(k)前記マスタシリンダ液圧センサによる検出値
が前記助勢限界時液圧に達した場合に、前記助勢限界後アシスト制御を開始する正常時アシスト制御部と、(l)前記マスタシリンダ圧センサと、前記少なくとも一方のセンサとのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前記減速度センサによる車両の減速度が予め定められた設定減速度以上になった場合に、前記バキュームブースタが助勢限界に達したとして、前記助勢限界後アシスト制御を開始する異常時アシスト制御部とを含み、かつ、前記異常時アシスト制御部が、前記アシスト量を、予め定められた設定量である第1異常時アシスト量に決定するとともに、その第1異常時アシスト量を、前記正常時アシスト制御部の複数回の制御において加えられるアシスト量の最大値の平均的な値の1/nとする第1異常時アシスト量決定部を備え、前記動力式液圧源の液圧を前記ブレーキシリンダに供給することにより、前記第1異常時アシスト量だけ前記ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧より大きくする第1異常時効き特性制御部を含むものとされる。
大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方、マスタシリンダ液圧センサが正常である場合には、大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方の検出値に基づいて助勢限界時液圧が取得され、マスタシリンダ液圧センサの検出値が助勢限界時液圧に達した場合に、助勢限界後アシスト制御が開始される。バキュームブースタ(以下、単にブースタと略称する)は、変圧室が大気圧に達した時点に助勢限界に達することになるため、大気圧と非ブレーキ操作状態における負圧室の圧力との少なくとも一方に基づけば、助勢限界に達した場合のマスタシリンダ液圧(助勢限界時液圧と称する)を取得することができる。
一方、大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、マスタシリンダ液圧センサとのうちの少なくとも1つが異常である場合には、助勢限界時液圧を正確に取得することができなかったり、助勢限界時液圧に達したことを正確に取得することができなかったりする。そのため、助勢限界後アシスト制御の開始が遅れたり、早すぎたりする等助勢限界後アシスト制御を適切な時期に開始させることができないという問題がある。
そこで、請求項1に記載のブレーキ装置においては、大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方とマスタシリンダ液圧センサとのうちの少なくとも1つが異常である場合には、減速度センサの検出値に基づいて助勢限界後アシスト制御が行われるのであり、減速度が設定減速度以上になった場合に、助勢限界後アシスト制御(異常時アシスト制御)が開始される。それによって、助勢限界後アシスト制御を適切な時期に開始させることができる。
なお、特許文献1には、マスタシリンダ液圧センサ等の異常時の効き特性制御の開始については何ら開示されていない。
設定減速度は、例えば、非ブレーキ操作状態におけるブースタの負圧室の圧力が標準的な大きさである場合、大気圧が標準的な大きさである場合、負圧室と変圧室との差圧が標準的な大きさである場合において、ブースタが助勢限界に達した場合のマスタシリンダの液圧がブレーキシリンダに供給されることによって得られる減速度(以下、助勢限界時減速度と称する)に基づいて決まる大きさとしたり、運転者が制動の意思を有していると確認できる大きさとしたり、運転者が大きな制動力を要求していると確認できる大きさとしたりすることができる。設定減速度は、助勢限界時減速度と同じ値としたり、助勢限界時減速度より小さい値としたりすることができる。
助勢限界後アシスト制御とは、本明細書において、ブースタが助勢限界に達した後に、ブレーキシリンダの液圧を、マスタシリンダの液圧より大きくする制御をいい、効き特性制御に限定されない。また、アシスト量は一定の値(固定値)であっても、可変値(例えば、マスタシリンダ液圧や減速度に基づいて決まる大きさとすることができる。)であってもよい。ブレーキシリンダの液圧の変化勾配が助勢限界前後で同じになるようにブレーキシリンダ液圧をマスタシリンダの液圧より大きくする効き特性制御は助勢限界後アシスト制御の一態様である。また、助勢限界後に、マスタシリンダ液圧や減速度に基づいて行われる制御は、効きに関する制御に該当するため、効き特性制御に含まれるものと考える。
なお、ブレーキ装置は、大気圧センサとブースタ負圧センサとの両方を含むことは不可欠ではなく、いずれか一方を含めばよい。
特許請求可能な発明
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組を、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
(1)車両に設けられたブレーキ操作部材と、
そのブレーキ操作部材の操作により液圧を発生させるマスタシリンダと、
ブレーキシリンダを含み、そのブレーキシリンダの液圧により作動させられ、前記車輪の回転を抑制する液圧ブレーキと、
前記ブレーキ操作部材に連携させられた入力ロッドと、前記マスタシリンダの加圧ピストンに連携させられた出力ロッドと、負圧室および変圧室とを備え、それら変圧室と負圧室との差圧に基づいて、前記入力ロッドを介して入力されたブレーキ操作力を倍力して出力ロッドを介して前記マスタシリンダに出力するバキュームブースタと、
動力の供給により作動させられ、液圧を発生可能な動力式液圧源と、
前記バキュームブースタが助勢限界に達した後に、前記動力式液圧源の液圧を利用して、前記ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧よりアシスト量だけ増圧する助勢限界後アシスト制御を行うアシスト制御装置と
を含むブレーキ装置であって、
前記アシスト制御装置が、
大気圧を検出する大気圧センサと前記バキュームブースタの負圧室の圧力を検出するブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、
前記マスタシリンダの液圧を検出するマスタシリンダ液圧センサと、
前記車両の減速度を検出する減速度センサと、
前記大気圧センサと前記ブースタ負圧センサとの少なくとも一方の検出値に基づいて前記バキュームブースタが助勢限界に達した際の前記マスタシリンダの液圧である助勢限界時液圧を取得する助勢限界時液圧取得部と、
前記マスタシリンダ液圧センサによる検出値が前記助勢限界時液圧に達した場合に、前記助勢限界後アシスト制御を開始する正常時アシスト制御部と
を含むことを特徴とするブレーキ装置。
(2)前記正常時アシスト制御部が、前記アシスト量を、前記ブレーキ操作部材に加えられた操作力の変化に対する前記ブレーキシリンダ液圧の変化勾配が、前記バキュームブースタが助勢限界に達する前後で同じになる大きさに決定する正常時アシスト量決定部を含み、前記動力式液圧源の液圧を前記ブレーキシリンダに供給することにより、前記正常時アシスト量決定部によって決定されたアシスト量だけ前記ブレーキシリンダ液圧を前記マスタシリンダ液圧より大きくする効き特性制御を行う正常時効き特性制御部を含む(1)項に記載のブレーキ装置。
大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、マスタシリンダ液圧センサとが正常である場合には、ブレーキシリンダ液圧の変化勾配が、ブースタが助勢限界に達する前後でほぼ同じになるように、すなわち、減速度の変化勾配が助勢限界の前後でほぼ同じになるように、ブレーキシリンダの液圧が制御される。変化勾配が助勢限界の前後で同じとは、厳密な意味での「同じ」という意味ではなく、ほぼ同じであればよい。
動力式液圧源の出力液圧の大きさを制御することによってブレーキシリンダの液圧が制御されるようにしても(例えば、ポンプモータの制御により出力液圧を制御する態様)、動力式液圧源の液圧を制御してブレーキシリンダに供給されるようにしてもよい(例えば、動力式液圧源、ブレーキシリンダおよび低圧源の間に電磁制御弁を設け、電磁制御弁の制御によりブレーキシリンダに供給される液圧を制御する態様)。後者の場合には、当該ブレーキ装置が、動力式液圧源、ブレーキシリンダ、低圧源(マスタシリンダ)の間に設けられた1つ以上の電磁制御弁を含み、電磁制御弁がアシスト制御装置によって制御されることになる。
(3)前記アシスト制御装置が、前記マスタシリンダ圧センサと前記少なくとも一方のセンサとのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前記減速度センサによる車両の減速度が予め定められた設定減速度以上になった場合に、前記バキュームブースタが助勢限界に達したとして、前記助勢限界後アシスト制御を開始する異常時アシスト制御部を含む(1)項または(2)項に記載のブレーキ装置。
(4)前記異常時アシスト制御部が、前記アシスト量を、予め定められた設定量である第1異常時アシスト量に決定する第1異常時アシスト量決定部を含み、前記動力式液圧源の液圧を前記ブレーキシリンダに供給することにより、前記第1異常時アシスト量だけ前記ブレーキシリンダ液圧を前記マスタシリンダ液圧より大きくする第1異常時効き特性制御部を含む(3)項に記載のブレーキ装置。
大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、マスタシリンダ液圧センサとのうちの少なくとも1つが異常である場合には、助勢限界後アシスト制御において、アシスト量が一定の固定値(第1異常時アシスト量)とされる。これらの異常時には、助勢限界時液圧を正確に取得したり、マスタシリンダ液圧を正確に取得したりすることが困難であり、アシスト量を正確に取得することが困難である。それに対して、これらの異常時に、アシスト量を一定の固定値とすることは妥当なことである。
第1異常時アシスト量は、実験等により予め定めておくことができる。例えば、正常時効き特性制御部の1回の制御において加えられるアシスト量の平均的な値としたり、正常時効き特性制御部の複数回の制御において加えられるアシスト量の最大値の平均的な値の1/n(例えば、n=2,3,4とすることができる)としたりすること等ができる。
なお、異常時効き特性制御の開始当初においては、アシスト量を、第1異常時アシスト量に達するまで漸増(例えば、一定の勾配で増加させる)させることができる。
(5)前記異常時アシスト制御部が、さらに、前記正常時アシスト制御部による制御中に、前記少なくとも1つのセンサの異常が検出された場合に、その正常時アシスト制御部による制御を終了させて、前記助勢限界後アシスト制御を行う第2異常時効き特性制御部を含む(3)項または(4)項に記載のブレーキ装置。
(6)前記第2異常時効き特性制御部が、前記アシスト量を、その時点の前記正常時アシスト制御部によって加えられたアシスト量と、予め定められた設定量である第2異常時アシスト量とのうちの大きい方である切換え後アシスト量に決定する第2異常時アシスト量決定部を含む(5)項に記載のブレーキ装置。
正常時アシスト制御部によるアシスト制御中に、異常が検出された場合には、そのアシスト制御が終了させられて、異常時アシスト制御部による制御が開始される。
異常時アシスト制御においては、異常検出時に正常時アシスト制御部によって加えられていたアシスト量と、固定値である第2異常時アシスト量との大きい方が切換え後アシスト量に決定される。切換え後アシスト量は固定値である。このように、一定の値であるアシスト量が、正常時アシスト制御部によって加えられていたアシスト量と第2異常時アシスト量との大きい方に決定されるため、アシスト量が小さくなることによって生じる制動力不足を抑制することができる。
第2異常時アシスト量は、上述の第1異常時アシスト量と同じ値としても、異なる値としてもよい。
なお、第2異常時効き特性制御においては、異常検出時に正常時効き特性制御において加えられていたアシスト量を切換え後アシスト量とすることもできる。
(7)前記第2異常時効き特性制御部が、前記異常が検出された時点の前記正常時アシスト制御部によって加えられたアシスト量が予め定められた設定量である第2異常時アシスト量より小さい場合に、前記アシスト量を、前記第2異常時アシスト量に達するまで漸増させるアシスト量漸増部を含む(6)項に記載のブレーキ装置。
正常時アシスト量が第2異常時設定アシスト量より小さい場合に、正常時アシスト量から第2異常時アシスト量に切り換えると、運転者が違和感を感じることがある。そこで、正常時アシスト量から第2異常時アシスト量に達するまで、アシスト量を漸増させることが望ましい。
(8)前記異常時アシスト制御部が、前記マスタシリンダ液圧センサと前記少なくとも一方とのうちの少なくとも1つの異常を検出するセンサ異常検出部を含む(3)項ないし(7)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
例えば、(i)センサの各々において断線が生じた場合、(ii)信号線がセンサから外れたり、断線したりした場合、(iii)センサの出力信号が正常範囲から外れた大きさである場合、(iv)センサの出力値と、それぞれの推定値との差の絶対値が異常判定しきい値より大きい場合等に異常であると判定することができる。
(9)前記アシスト制御装置が、前記異常時アシスト制御部による制御中に、前記減速度センサによる検出値に基づき、予め定められた減圧条件が成立した場合に、前記動力式液圧源の作動を停止させるとともに、前記異常時アシスト制御部による制御を終了させて、前記アシスト量を小さくする前記助勢限界後アシスト制御の一部としてのアシスト量減少制御を行う異常時アシスト量減少制御部を含む(3)項ないし(8)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
(10)前記異常時アシスト量減少制御部が、(a)前記異常時アシスト制御部による制御中に、前記車両の減速度の最大値を取得する最大値取得部と、(b)前記減速度センサによる検出値が、その最大値取得部によって取得された前記減速度の最大値より予め定められた設定値以上低下した場合に、前記減圧条件が成立したとして、前記アシスト量減少制御を開始する第1減少制御開始部とを含む(9)項に記載のブレーキ装置。
(11)前記異常時アシスト量減少制御部が、前記異常時アシスト制御部による制御中に、前記減速度センサによって検出された減速度が予め定められた設定値以上低下した場合に、前記減圧条件が成立したとして、前記アシスト量減少制御を開始する第2減少制御開始部を含む(9)項または(10)項に記載のブレーキ装置。
本明細書においては、減速度を正の値で表す。減速度が小さくなるとは、加速度(負の値)が大きくなること、換言すれば、その絶対値が小さくなることである。
マスタシリンダ液圧センサ、大気圧センサとブースタ負圧センサとの少なくとも一方とのうちの少なくとも1つの異常時に、実際の減速度(減速度センサによる検出値)が設定減速度より小さくなった場合に、アシスト量の減少を開始することが考えられるが、その場合には、制動力が運転者の意図する大きさより大きくなったり、引きずりが生じたりする等の問題がある。また、実際の減速度が増加傾向から減少傾向に切り換わった場合に、アシスト量の減少を開始する場合には、制動力不足が生じる可能性がある。
それに対して、例えば、減速度センサによる検出値が前回値より予め定められた設定値以上低下した場合(減速度の減少勾配が設定勾配以上である場合)、異常時アシスト制御部による制御中の最大値より設定値以上低下した場合等にアシスト量の減少が開始されるようにすれば、引きずりを抑制しつつ、運転者の意図に近い減速度を得ることができる。
アシスト量減少制御は、動力式液圧源の作動が停止させられた状態で行われるのであり、電磁制御弁装置の制御により、アシスト量が小さくされる。このように、動力式液圧源の停止状態においてアシスト量減少制御が行われるため、その分、消費エネルギの低減を図ることができる。
(12)前記アシスト制御装置が、前記正常時アシスト制御部による制御中に、前記減速度センサによる検出値に基づき、予め定められた減圧条件が成立した場合に、前記動力式液圧源の作動を停止させるとともに、前記正常時アシスト制御部による制御を終了させて、前記アシスト量を小さくする前記助勢限界後アシスト制御の一部としてのアシスト量減少制御を行う正常時アシスト量減少制御部を含む(1)項ないし(11)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
アシスト量減少制御は、正常時アシスト制御部による制御においても適用することができる。正常時アシスト量減少制御において、異常時アシスト量減少制御における減少開始条件、減少制御の態様を適用することができる。
また、マスタシリンダ液圧センサによる検出値と助勢限界時液圧との少なくとも一方に基づいて減圧条件が成立するか否かが判定されるようにすることもできる。
(13)前記アシスト制御装置が、前記アシスト量減少制御部によって前記アシスト量の減少が開始された後、予め定められた許可条件が成立するまでの間、前記助勢限界後アシスト制御の再開を禁止する再開禁止部を含む(8)項ないし(12)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
(14)前記アシスト制御装置が、(a)前記減速度センサの検出値が設定値以上増加した場合と、(b)車両の走行速度が停止状態にあるとみなし得る設定速度以下である場合と、(c)ブレーキ操作部材の操作が解除された場合とのうちの少なくとも1つが成立した場合に、前記許可条件が成立したとして、前記助勢限界後アシスト制御の再開を許可する助勢限界後アシスト制御再開許可部を含む(13)項に記載のブレーキ装置。
アシスト量減少制御は、助勢限界後アシスト制御の開始条件が満たされる状態において、開始されることが多い。そのため、助勢限界後アシスト制御の開始を禁止しないと、アシスト量減少制御の開始後、直ちに、助勢限界後アシスト制御が開始され、制御ハンチングが生じ、望ましくない。そこで、助勢限界後アシスト制御の再開を許可する許可条件が成立するまでの間、助勢限界後アシスト制御の開始を禁止する。その結果、制御ハンチングを防止することができる。
なお、助勢限界後アシスト制御の禁止には、正常時アシスト制御部による制御開始の禁止と異常時アシスト制御部による制御開始の禁止との少なくとも一方が含まれる。センサの異常が検出された場合において、その制動により車両が停止しない間に、異常が解消されることがないのが普通である。その意味から、異常時アシスト制御部による制御開始が禁止されればよい。
一方、正常時アシスト制御部による制御開始も禁止されるようにすれば、誤判定等により、車両が停止しない間に異常が解消された場合に、正常時アシスト制御部による制御が開始されないようにすることができる。
減速度が設定値以上増加した場合には、運転者がブレーキ操作部材の操作力を大きくしたと考えられる。そのため、助勢限界後アシスト制御の再開が許可されることが望ましい。例えば、アシスト量減少制御が開始されてからの減速度の最小値が取得され、実際の減速度が、その最小値から設定値以上増加した場合に許可されるようにしたり、減速度の増加勾配が設定値以上である場合に許可されるようにしたりすることができる。
また、車両が停止した場合、ブレーキ操作が解除された場合に許可されるようにすれば、次に、車両の走行速度が設定速度以上となって、ブレーキ操作部材の操作が行われた場合に、助勢限界時アシスト制御の実行を許可することができる。
なお、アシスト量減少制御の開始から設定時間が経過した後、あるいは、アシスト量減少制御が終了した後、助勢限界後アシスト制御の開始条件が満たされなくなった後(例えば、減速度が設定減速度より小さくなった後)に、許可条件が成立するようにすることもできる。
(15)前記アシスト制御装置が、前記マスタシリンダ液圧センサと、前記少なくとも一方のセンサとのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前記減速度センサの検出値に基づいて、前記助勢限界後アシスト制御を実行する異常時アシスト制御部を含む(1)項ないし(14)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
(16)前記アシスト制御装置が、前記大気圧センサと前記ブースタ負圧センサとの少なくとも一方のうちの少なくとも一方が異常である場合に、前記減速度センサの検出値に基づいて、前記助勢限界後アシスト制御を開始する異常時アシスト制御部を含む(1)項ないし(15)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
本発明の一実施例であるブレーキ装置を示す図である。 上記ブレーキ装置に含まれるバキュームブースタおよびマスタシリンダの断面図である。 上記ブレーキ装置に含まれる圧力制御弁の作動を概念的に示す図である。 (a)上記ブレーキ装置における踏力とブレーキシリンダ液圧との関係を示す図である。(b)上記ブレーキ装置において効き特性制御が行われた場合の踏力とブレーキシリンダ液圧との関係を示す図である。(c)上記ブレーキ装置に含まれるブレーキECUの記憶部に記憶されたマスタシリンダと目標アシスト量との関係を示すテーブルである。(d)上記ブレーキECUの記憶部に記憶された目標アシスト量と圧力制御弁への供給電流との関係を示すテーブルである。 (a)上記ブレーキECUの記憶部に記憶された助勢限界時液圧と負圧値との関係を示すテーブルである。(b)負圧値が異なる場合の、マスタシリンダ液圧と踏力との関係を示す図である。 上記ブレーキECUの記憶部に記憶された異常検出プログラムを示すフローチャートである。 上記ブレーキECUの記憶部に記憶された助勢限界後アシスト制御プログラムを表すフローチャートである。 上記助勢限界後アシスト制御プログラムの一部(正常時効き特性制御)を表すフローチャートである。 上記助勢限界後アシスト制御プログラムの別の一部(異常時効き特性制御)を表すフローチャートである。 上記助勢限界後アシスト制御プログラムの別の一部(アシスト量減少制御)を表すフローチャートである。 上記ブレーキECUの記憶部に記憶された再開禁止フラグON/OFFプログラム表すフローチャートである。 上記ブレーキ装置において助勢限界後アシスト制御が行われた場合の再開禁止フラグのON・OFF状態を示す図である。 上記ブレーキ装置において助勢限界後アシスト制御が行われた場合の別の再開禁止フラグのON・OFFの状態を示す図である。 上記ブレーキECUの記憶部に記憶された別の再開禁止フラグON/OFFプログラムを表すフローチャートである。 上記再開禁止フラグON/OFFプログラムが実行された場合の減速度の変化の状態と再開禁止フラグのON・OFF状態とを示す図である。
以下、本発明の一実施形態であるブレーキ装置である液圧ブレーキ装置について図面に基づいて詳細に説明する。
[液圧ブレーキ回路]
図1に示す液圧ブレーキ装置において、ブレーキペダル10の踏力がバキュームブースタ12により倍力され、その倍力された踏力に応じた液圧がマスタシリンダ14に発生させられる。この液圧は、車輪に設けられたブレーキ16のブレーキシリンダ18に供給され、それによってブレーキ16が作動させられて車輪の回転が抑制される。また、ブレーキシリンダ18とマスタシリンダ14との間には、ブレーキシリンダ18の液圧を制御可能なアクチュエータである液圧制御ユニット20が設けられる。液圧制御ユニット20は、実行部、記憶部、入出力部等を含むコンピュータを主体とするブレーキECU24により制御され、ブレーキシリンダ18の液圧が制御される。
マスタシリンダ14は、図2に示すように、タンデム式のものであり、ハウジングに、直列に摺動可能に嵌合された2つの加圧ピストン60a,60bを含む。加圧ピストン60a,60bの前方には、それぞれ、2つの加圧室61a,61bが形成される。
バキュームブースタ(以下、単にブースタと略称する)12は、中空のハウジング64と、ハウジング64内に設けられたパワーピストン66とを含み、パワーピストン66によりマスタシリンダ14の側の負圧室68とブレーキペダル10の側の変圧室70とに仕切られる。
パワーピストン66は、ブレーキペダル10側において、バルブオペレーティングロッド71(入力ロッド)を介してブレーキペダル10と連携させられ、マスタシリンダ14側において、リアクションディスク72を介してブースタピストンロッド74と連携させられている。ブースタピストンロッド74(出力ロッド)はマスタシリンダ14の加圧ピストン60aに連携させられ、パワーピストン66の作動力を加圧ピストン60aに伝達する。
負圧室68と変圧室70との間に弁機構76が設けられている。弁機構76は、バルブオペレーティングロッド71とパワーピストン66との相対移動に基づいて作動するものであり、コントロールバルブ76aと、エアバルブ76bと、バキュームバルブ76cと、コントロールバルブスプリング76dとを備えている。エアバルブ76bは、コントロールバルブ76aと共同して変圧室70の大気に対する連通・遮断を選択的に行うものであり、バルブオペレーティングロッド71に一体的に移動可能に設けられている。コントロールバルブ76aは、バルブオペレーティングロッド71にコントロールバルブスプリング76dによりエアバルブ76bに着座する向きに付勢される状態で取り付けられている。バキュームバルブ76cは、コントロールバルブ76aと共同して変圧室70の負圧室68に対する連通・遮断を選択的に行うものであり、パワーピストン66に一体的に移動可能に設けられている。
このように構成されたブースタ12において、非作動状態では、コントロールバルブ76aが、エアバルブ76bに着座する一方、バキュームバルブ76cから離間し、それにより、変圧室70が大気から遮断されて負圧室68に連通させられる。したがって、この状態では、負圧室68も変圧室70も共に等しい高さの圧力(大気圧以下の圧力)とされる。これに対して、作動状態では、バルブオペレーティングロッド71がパワーピストン66に対して相対的に接近し、やがてコントロールバルブ76aがバキュームバルブ76cに着座し、それにより、変圧室70が負圧室68から遮断される。その後、バルブオペレーティングロッド71がパワーピストン66に対してさらに相対的に接近すれば、エアバルブ76bがコントロールバルブ76aから離間し、それにより、変圧室70が大気に連通させられる。この状態では、変圧室70の圧力が大気圧に近づき、負圧室68と変圧室70との間に差圧が発生し、その差圧によってパワーピストン66が前進させられ、ブースタ12により倍力されたブレーキ操作力に応じた液圧がマスタシリンダ14に発生させられる。
負圧室68の圧力(以下、ブースタ負圧と略称することがある)は、ブースタ負圧センサ78によって検出され、マスタシリンダ14の加圧室61bの液圧はマスタシリンダ圧センサ79によって検出される。
図1に示すように、本実施例に係る液圧ブレーキ装置においては前後2系統とされており、マスタシリンダ14の加圧室61bに右前輪、左前輪のブレーキ16のブレーキシリンダ18が接続され、加圧室61aに左後輪、右後輪のブレーキ16のブレーキシリンダ18が接続される。
以下、前輪のブレーキ系統について説明し、後輪のブレーキ系統については構造が同じであるため、説明を省略する。
加圧室61bには、左前輪、右前輪のブレーキシリンダ18が、主通路80と、それぞれの個別通路82とによって接続される。個別通路82の各々には増圧弁84が設けられ、ブレーキシリンダ18の各々とリザーバ86とを接続するリザーバ通路には、それぞれ、減圧弁88が設けられる。
リザーバ86にはポンプ通路90が接続され、主通路80の増圧弁84の上流側に接続される。ポンプ通路90には、ポンプ92、吸入弁93,94、吐出弁96等が設けられる。ポンプ92はポンプモータ98によって駆動される。また、吸入弁93,94の間には、マスタシリンダ14が補給通路100を介して接続され、補給通路100には、補給弁102が設けられる。
なお、本実施例においては、図1に示すように、ポンプモータ98が前輪のブレーキ系統と後輪のブレーキ系統とで共通とされている。
前記主通路80のポンプ通路90の接続部とマスタシリンダ14との間に圧力制御弁110が設けられる。圧力制御弁110は、ブレーキシリンダ18側の液圧とマスタシリンダ14側の液圧との差圧を制御するものであり、ブレーキシリンダ18の液圧をマスタシリンダ14の液圧に対して、制御差圧だけ高くする。
圧力制御弁110は、図3に示すように、図示しないハウジングと、弁子120および弁座122と、弁子120を弁座122から離間させる向きに付勢するスプリング126とを含む常開の電磁弁であり、主通路80に、弁子120に、ブレーキシリンダ18の液圧からマスタシリンダ14の液圧を引いた大きさの差圧が作用する姿勢で設けられる。ソレノイド128に電流が供給されると、弁子120を弁座122に接近させる向きの電磁力が作用する。
この圧力制御弁110において、ソレノイド128が励磁されない非作用状態(OFF状態)では開状態にある。ブレーキ操作が行われれば、ブレーキシリンダ圧はマスタシリンダ液圧と同じとなり、マスタシリンダ液圧の増加に伴って増加させられる。
ソレノイド128が励磁される作用状態(ON状態)では、弁子120に、ブレーキシリンダ圧とマスタシリンダ液圧との差に基づく力F2 とスプリング126の弾性力F3 との和と、ソレノイド128の電磁力に基づく吸引力F1 とが互いに逆向きに作用する。ブレーキシリンダ圧とマスタシリンダ液圧との差圧に基づく力F2 は、弾性力F3 が同じ場合に、吸引力F1 が大きい場合は小さい場合より大きくなるのであり、ソレノイド128への供給電流の制御によって、これらの差圧が制御される。
なお、図1に示すように、圧力制御弁110と並列に逆止弁134、リリーフ弁136が設けられている。逆止弁134により、圧力制御弁110が異常であっても、マスタシリンダ14からブレーキシリンダ18へ向かう作動液の流れが許容される。また、リリーフ弁136により、ブレーキシリンダ側の液圧、すなわち、ポンプ92による吐出圧が過大となることを回避する。
本実施形態においては、圧力制御弁110,ポンプ92,ポンプモータ98等により液圧制御ユニット20が構成され、ポンプ92およびポンプモータ98により動力式液圧源148が構成される。
[ブレーキECU24について]
ブレーキECU24の入力部には、図1に示すように、ブースタ負圧センサ78,マスタシリンダ圧センサ79に加えて、ブレーキスイッチ150,車輪速センサ152、大気圧センサ154,減速度センサ156等が接続される。
ブレーキスイッチ150は、ブレーキペダル10の操作状態にON信号を出力する。ブレーキスイッチ150はストップランプスイッチと称することもでき、図面等においてSTSWと略称することがある。
車輪速センサ152は、前後左右の各車輪毎に設けられ、各車輪の車輪速を表す車輪速信号を出力する。ブレーキECU24において、4輪の車輪速に基づいて車両の走行速度vが取得される。
大気圧センサ154は、例えば、車両の車室内に設けられ、車両が存在する大気圧を検出する。
減速度センサ156は車両の前後方向の加速度を検出する。本実施例においては、加速度の負の値を減速度と称し、正の値で表す。減速度が大きいとは、加速度(負の値)が小さい(絶対値が大きい)ことである。
ブレーキECU24の出力部には、ポンプモータ98が図示しない駆動回路を介して接続されるとともに、圧力制御弁110のソレノイド128、増圧弁84、減圧弁88および補給弁102のソレノイド160,162,164が、それぞれ、駆動回路を介して接続される。また、ブレーキECU24の記憶部には、複数のプログラム、テーブル等が記憶されている。
本実施例においては、ブースタ12の助勢限界後に、動力式液圧源148の液圧を利用して、ブレーキシリンダ18の液圧をマスタシリンダ14の液圧よりアシスト量だけ大きくする助勢限界後アシスト制御が行われる。
助勢限界後アシスト制御には、効き特性制御(正常時効き特性制御、異常時効き特性制御)、アシスト量減少制御(異常時アシスト量減少制御)が含まれる。
[効き特性制御の概要]
ブースタ12は、ブレーキ操作力がある値まで増加すると、変圧室70の圧力が大気圧まで上昇し切ってしまい、助勢限界に達する。助勢限界後は、ブースタ12はブレーキ操作力を倍力することができないから、何ら対策を講じないと、図4(a)のグラフで表されているように、ブレーキの効きが、同じブレーキ操作力Fに対応する減速度(ブレーキシリンダ圧P Wの高さが助勢限界がないと仮定した場合におけるブレーキシリンダ圧PWの高さに対応する)より低下する。かかる事実に着目して効き特性制御が行われるのであり、具体的には、図4(b)のグラフで表されるように、ブースタ12が助勢限界に達した後に、動力式液圧源148を作動させてマスタシリンダ液圧PM より差圧ΔPcだけ高い液圧をブレーキシリンダ18に発生させ、それにより、ブースタ12の助勢限界の前後を問わず、ブレーキの効きを安定させる。
差圧ΔPc(換言すれば、差圧の目標値であり、以下、目標アシスト量と称する)は、ゲインαを用いて、式
ΔPc=(PM−PMB)・α・・・(1)
に従って求められるが、目標アシスト量ΔPcとマスタシリンダ液圧PM との関係を、予めROMに記憶しておくこともでき、その場合の一例を図4(c)に示す。
尚、図4(d)のグラフは、圧力制御弁110のソレノイド128への供給電流IPMと目標アシスト量ΔPc(後述する本目標アシスト量ΔPc*のことである)との関係を示し、これらの間の関係を表すテーブルは予めROMに記憶されている。
また、ブースタ12が助勢限界に達した場合のマスタシリンダ液圧の大きさは、大気圧センサ154,ブースタ負圧センサ78の検出値に基づいて取得される。図5(b)に示すように、大気圧PAからブースタ負圧PBを引いた値である負圧値PBA(PBA=PA−PB)が大きい場合は小さい場合より助勢限界に達した場合のマスタシリンダ液圧(以下、助勢限界時液圧と称する)が大きくなる。
そのため、図5(a)に示すように負圧値PBAと助勢限界時液圧PMBとの関係を表すテーブルが予め記憶されており、ブレーキペダル10の非操作状態において取得された負圧値PBAに基づいて助勢限界時液圧PMBが取得される。
そして、マスタシリンダ液圧センサ79による検出値、すなわち、実際のマスタシリンダ液圧PMが助勢限界時液圧PMBに達した場合に効き特性制御が行われるのである。
上述のように、効き特性制御は、ブースタ負圧センサ78の検出値,マスタシリンダ液圧センサ79の検出値,大気圧センサ154の検出値を利用して行われる。そのため、これらセンサのうちの少なくとも1つが異常である場合には、効き特性制御を適切に行うことが困難となる。
そこで、これらブースタ負圧センサ78,マスタシリンダ液圧センサ79,大気圧センサ154(以下、センサ等78,79,154と略称することがある)すべてが正常である場合には、正常時効き特性制御が行われ、少なくとも1つが異常である場合には、異常時効き特性制御(バックアップ制御と称することができる)が行われる。
[異常検出]
センサ等78,79,154において断線が生じた場合、出力値の各々が、各々の正常範囲(正常な場合に起こり得る出力値の範囲)から外れた場合等に、異常であるとすることができる。
また、センサ等78,79,154各々の検出値と推定値との差の絶対値が異常判定しきい値以上である場合に異常であるとすることができる。例えば、ブースタ負圧の推定値は、エンジンのインテークマニホールドの圧力に基づいて取得することができ、大気圧の推定値は、エンジンのインテークマニホールドに流入する空気量(内外の差圧が大きい場合は多くなる)等に基づいて取得することができ、マスタシリンダ液圧の推定値は、車両の減速度やブレーキペダル10の操作状態(操作状態検出装置が設けられている場合)に基づいて取得することができる。異常検出は、ブースタ12、マスタシリンダ14,エンジン等が正常、すなわち、センサ等78,79,154以外は正常である場合に行われる。
図6のフローチャートで表される異常検出プログラムは、予め定められた設定時間毎に実行される。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、ブースタ負圧センサ78の異常検出が実行され、S2において、マスタシリンダ液圧センサ79の異常検出が実行され、S3において、大気圧センサ154の異常検出が実行される。S4において、センサ等78,79,154のうちの少なくとも1つが異常であるか否かが検出され、少なくとも1つのセンサが異常である場合には、S5において、異常フラグがONされ、すべてが正常である場合には、S6において、異常フラグがOFFされる。
[助勢限界後アシスト制御]
図7のフローチャートで表される助勢限界後アシスト制御プログラムは、予め定められた設定時間毎に実行される。
S11において、ブレーキスイッチ(ストップランプスイッチ:STSW)150がONであるか否かが判定される。ブレーキスイッチ150がOFFである場合には、S12,S13において、ブースタ負圧センサ78の検出値,大気圧センサ154の検出値が読み込まれ、S13において、負圧値PBAが取得されて、負圧値PBAに基づいて助勢限界時液圧PMBが求められて、記憶される。ブレーキスイッチ150がOFFの間、S11〜13が繰り返し実行されるのであり、S13において、最新の助勢限界時液圧PMBが記憶される。
ブレーキスイッチ150がONである場合には、S14において異常フラグがONであるか否かが検出される。異常フラグがOFFである場合、すなわち、センサ等78,79,154すべてが正常である場合には、正常時効き特性制御の開始条件が成立するか否かが判定される。本実施例においては、(a)ブレーキスイッチ150がONであること、(b)車両の走行速度vが停止状態であるとみなし得る設定速度vth以上であること、(c)マスタシリンダ液圧が助勢限界時液圧以上であることの3つが正常時効き特性制御の開始条件である。(a)については、S11において判定されるため、S15においては、(b)、(c)について判定される。
車両の走行速度vが設定速度vth以下である場合、マスタシリンダ液圧が助勢限界時液圧PMBより小さい場合には、S11,S14,S15が繰り返し実行され、そのうちに、走行速度vが設定速度vthより大きく、かつ、マスタシリンダ液圧が助勢限界時液圧PMB以上になった場合には、S16において、正常時効き特性制御が実行される。
[正常時効き特性制御]
正常時効き特性制御の内容を図8のフローチャートに示す。
S41において、補給弁102が開状態に切り換えられて、ポンプモータ98を作動させることにより、前輪ブレーキ系統、後輪ブレーキ系統の両方のポンプ92が作動させられる。S42において、マスタシリンダ液圧センサ79による検出値PMと助勢限界時液圧PMBとに基づき式(1)に従って目標アシスト量ΔPcが暫定的に取得され、S43において、前回の本ルーチンの実行時に取得された最終的な目標アシスト量ΔPc(n-1)*(以下、本目標アシスト量と称する)と今回取得された暫定的な目標アシスト量ΔPc(n)との差dΔPcが取得される。
dΔPc=ΔPc(n)−ΔPc(n-1)*
そして、S44,S45において、差dΔPcが上限値γと下限値β(β<0)との間にあるか否かが判定される。上限値γ以上であるか否か、下限値β以下であるか否かが判定されるのである。
β<dΔPc<γ
差dΔPcが上限値γ、下限値βの間にある場合には、S46において、暫定的に取得された目標アシスト量ΔPc(n)が今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*とされる。
ΔPc(n)*←ΔPc(n)
それに対して、差dΔPcが上限値γ以上である場合には、S47において、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*に上限値γを加えた値が今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*とされ、
ΔPc(n)*←ΔPc(n-1)*+γ
下限値β以下である場合には、S48において、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*に下限値β(β<0)を加えた値が今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*とされる。
ΔPc(n)*←ΔPc(n-1)*+β
そして、S49において、今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*と図4(d)のテーブルとに基づいて、圧力制御弁110のソレノイド128への供給電流量IPM(n)が決定され、S50において、それに基づいて圧力制御弁110が制御される。
なお、最初に本ルーチンが実行される場合には、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*を0として演算が行われる。しかし、実際のマスタシリンダ液圧PMと助勢限界後液圧PMBとの差は小さいため、今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*は上限値γ、下限値βとの間の値であると考えられる。
[異常時助勢限界後アシスト制御の概要]
一方、異常フラグがONであり、センサ等78,79,154の少なくとも1つが異常である場合には、異常時効き特性制御が行われる。
センサ異常が検出された場合において、正常時効き特性制御が開始されていない場合には、第1異常時効き特性制御の開始条件が満たされるか否かが判定される。(d)ブレーキスイッチ150がONであること、(e)車両の走行速度vが停止状態にあるとみなし得る設定速度vthより大きいこと、(f)減速度センサ156による検出値が設定減速度GB以上であることの3つの条件が満たされた場合に開始条件が満たされたとされる。上述の場合と同様に、(d)の条件はS11において判定されるため、S17以降(S20)においては、(e)、(f)について判定される。
車両の走行速度vが設定速度vthより大きく、かつ、減速度センサ156による検出値が設定減速度GB以上である場合には、ブースタ12が助勢限界に達したと考えられるため、第1異常時効き特性制御が開始される。
ブースタ負圧センサ78,大気圧センサ154の異常時には、助勢限界時液圧PMBを正確に取得することができない。また、マスタシリンダ液圧センサ79の異常時には、実際のマスタシリンダ液圧が助勢限界時液圧PMBに達したか否かを正確に検出することができない。そのため、センサ等78,79,154の少なくとも1つが異常である場合には、効き特性制御を適切な時期に開始できない場合がある。
そこで、本実施例においては、正常である減速度センサ156による検出値が設定減速度GBに達した場合に、ブースタ12が助勢限界に達したとして、異常時効き特性制御が開始されるようにしたのであり、それによって、適切な時期に効き特性制御を開始させることができる。
この意味から、設定減速度GBは、マスタシリンダ液圧が標準的(例えば、ブースタ負圧が標準的な大きさであり、大気圧が車両が低地に存在する場合の大きさである場合)な助勢限界時液圧に達した場合に生じる減速度(以下、助勢限界時減速度)に基づいて決まる大きさとすることができる。設定減速度GBを助勢限界時減速度より小さい値とすれば、制動力不足を良好に回避することができる。
なお、ブースタ負圧センサ78の異常時制御、マスタシリンダ液圧センサ79の異常時制御、大気圧センサ154の異常時制御を、それぞれ、別個に決めておくことも可能であるが、本実施例におけるように、これら異常時制御を同じとすれば、その分、制御を簡単にすることができる。
また、第1異常時効き特性制御においては、アシスト量が予め定められた第1異常時アシスト量ΔPcsとされる。第1異常時アシスト量ΔPcsは、正常時効き特性制御が行われる場合のアシスト量の最大値の平均的な値の1/2程度の大きさとされ、予め実験等により取得されて記憶される。
前述の場合と同様に、センサ等78,79,154の異常時には、助勢限界時液圧PMBや実際のマスタシリンダ液圧PMを正確に取得できないため、アシスト量を正確に取得することが困難である。そこで、本実施例においては、アシスト量を固定値である第1異常時アシスト量ΔPcsとしたのである。
センサ異常が検出された場合に、正常時効き特性制御がすでに実行されていた場合には、正常時効き特性制御が終了させられて、第2異常時効き特性制御に切り替えられる。この場合には、その時点に正常時効き特性制御において加えられていたアシスト量(前回の本目標アシスト量)ΔPc(n-1)*と、上述の第1異常設定アシスト量ΔPcsとの大きい方が、固定値であるアシスト量(切換え後アシスト量と称する)とされ、以後、その切換え後アシスト量が加えられる。本実施例においては、第1異常時アシスト量と第2異常時アシスト量とが同じ大きさとされるのである。
また、第1異常時効き特性制御、あるいは、第2異常時効き特性制御の実行中に、減速度Gの最大値GMAXが取得され、減速度センサ156による検出値Gが最大値GMAXより設定値ΔG以上低下したか否かが判定される。実際の減速度Gが最大値GMAXより設定値ΔG以上低下した場合には、減圧条件が満たされたとされて、異常時効き特性制御が終了させられて、アシスト量減少制御が開始される。アシスト量減少制御においては、補給弁102が閉状態とされ、ポンプ92が停止させられ、圧力制御弁110への供給電流IPMが予め定められた設定勾配で減少させられる。アシスト量(差圧)が漸減させられるのである。
設定値ΔGは、運転者がブレーキペダル10の操作を緩め、助勢限界後アシスト制御を行う必要がないと考え得る値であり、以下、緩め判定しきい値と称する。
アシスト量減少制御が開始された場合には、再開禁止フラグがONとされ、異常時効き特性制御が開始されないようにされる。(e)車両の走行速度vが設定速度vthより大きいか否か、(f)実際の減速度Gが設定減速度GB以上であるか否かが判定されることがないのであり、たとえ、開始条件が満たされても、異常時効き特性制御が開始されることはない。
再開禁止フラグは、(g)ブレーキスイッチ150がOFFになったこと、(h)車両の走行速度vが設定速度vth以下であることとの少なくとも一方が満たされた場合に、許可条件が満たされたとされて、OFFにされる。
[異常時効き特性制御]
異常フラグがONである場合には、S14の判定がYESとなる。S17において、再開禁止フラグがOFFであるか否かが判定され、S18において、異常時効き特性制御(第1異常時効き特性制御、あるいは、第2異常時効き特性制御)中である(ポンプ92が作動しており、圧力制御弁110への供給電流が0より大きく、かつ、前回も異常フラグがONである)か否かが判定され、S19において、正常時効き特性制御中である(ポンプ92が作動しており、圧力制御弁への供給電流が0より大きく、かつ、前回、異常フラグがOFFであった)か否かが判定される。
ブレーキ操作開始当初においては、S17の判定がYES,S18、S19の判定がNOとなり、S20において、走行速度vが設定速度vthより大きい状態で、減速度センサ154の検出値Gが設定減速度GB以上であるか否かが判定される。設定減速度GBより小さい場合には、S20の判定がNOとなり、以下、S11,S14,S17〜20が繰り返し実行される。そのうちに、実際の減速度Gが設定減速度GB以上になると、S20の判定がYESとなり、S21において、後述するパラメータGMAXが0とされ、S22において、第1異常時効き特性制御が行われる。
第1異常時効き特性制御について図9(a)のフローチャートに基づいて説明する。
S55において、補給弁102が開状態とされて、ポンプ92が作動させられ、S56において、本目標アシスト量ΔPc(n)*が第1異常時設定アシスト量ΔPcs(固定量)とされる。
ΔPc(n)*←ΔPcs
そして、S57,S58において、本目標アシスト量ΔPc(n)*と図4(d)のテーブルとに基づいて供給電流量IPM(n)が取得され、圧力制御弁110のソレノイド128に供給される。
それに対して、正常時効き特性制御がすでに実行されている場合には、S19の判定がYESとなる。S23において、GMAXが0とされ、S24において、第2異常時効き特性制御が行われる。
第2異常時効き特性制御について図9(b)のフローチャートに基づいて説明する。
その時点の正常時効き特性制御において加えられているアシスト量(前回の本目標アシスト量)ΔPc(nー1)*と第1異常時アシスト量ΔPcsとが比較され、大きい方が今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*とされる。
具体的には、S61において、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*が第1異常時アシスト量ΔPcs以下であるか否かが判定される{ΔPc(n-1)*≦ΔPcs}。前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*が第1異常時アシスト量ΔPcs以下である場合には、S62において、今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*が、第1異常時アシスト量ΔPcsとされ、逆に、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*が第1異常時アシスト量ΔPcsより大きい場合には、S63において、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*とされる。
いずれにしても、S64,65において、本目標アシスト量ΔPc(n)*および図4(d)に示すテーブルに基づいて供給電流量IPM(n)が取得され、圧力制御弁110が制御される。
最初にS61が実行された場合に判定がYESである場合には、今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*は、第1異常時アシスト量ΔPcsに決定される。次に、S61が実行される場合には、前回の本目標アシスト量ΔPc(n-1)*が第1異常時アシスト量ΔPcsであるため{ΔPcs=ΔPc(n-1)*}、判定はYESとなり、今回の本アシスト量ΔPc(n)*も第1異常時アシスト量ΔPcsとされる。以降、切換え後アシスト量は、第1異常時アシスト量ΔPcsとされるのであり、一定となる。
それに対して、最初にS61が実行された場合に判定がNOである場合には、今回の本目標アシスト量ΔPc(n)*は、正常時効き特性制御において異常検出時に加えられていたアシスト量ΔPc(n-1)*に決定される。次に、S61が実行される場合においても、大小関係(ΔPcs<ΔPc(n-1)*)は同じであるため、以降、正常時効き特性制御において加えられていたアシスト量ΔPc(n-1)*が固定値としての切換え後アシスト量とされる。
このように、いずれが大きくても、第2異常時効き特性制御中において、アシスト量は一定の大きさとなる。
また、正常時効き特性制御が終了させられ、第2異常時効き特性制御が開始されるのであるが、ポンプモータ98は正常時効き特性制御においても第2異常時効き特性制御においても作動状態にされるため、正常時効き特性制御の終了によりポンプモータ98が停止させられ、その後、第2異常時効き特性制御において、再び始動させられることはないが、第2異常時効き特性制御の開始後、ポンプモータ98は、実質的に、第2異常時効き特性制御部によって制御されることになる。
[アシスト量減少制御]
異常時効き特性制御の実行中においては、図7に示すフローチャートのS18の判定がYESとなるため、S25において、減速度センサ154による検出値Gの最大値GMAXが取得されて、更新される。そして、S26において、実際の減速度Gが最大値GMAXより緩め判定しきい値ΔG以上小さいか否かが判定される。
G≦GMAX−ΔG
そうでない場合には、異常時効き特性制御が継続して行われる{S27において、第1異常時効き特性制御中であるか第2異常時効き特性制御中であるかが判定され、それぞれの制御が継続して行われる。例えば、第1異常時効き特性制御の実行中にONとされるフラグを設けることによって、区別することができる}。S11,S14,S17、S18,S25〜27、S22(S24)が繰り返し実行されるのであり、実際の減速度Gが最大値GMAXより緩め判定しきい値ΔG以上小さくなると、S26の判定がYESとなるため、S28において、アシスト量減少開始済みフラグがセットされ、S29において、アシスト量減少制御が行われる。異常時効き特性制御が終了させられて、アシスト量減少制御が開始されるのである。
図10のフローチャートで表されるアシスト量減少制御ルーチンにおいて、S71において、補給弁102が閉状態とされて、ポンプモータ98が停止させられ、S72において、圧力制御弁110のソレノイド128への供給電流量IPM(n)が一定量ΔI減少させられる。S73において、供給電流量IPM(n)が0より大きいか否かが判定され、0より大きい場合には、圧力制御弁110のソレノイド128への供給電流が制御されるが、0以下である場合には、0とされる。圧力制御弁110は全開状態とされるのであり、実質的に非制御状態であるとされる。アシスト量減少制御が終了し、異常時効き特性制御が終了したとされる。
一方、アシスト量減少制御が開始されると、再開禁止フラグがセットされるため、S17の判定がNOとなり、S30において、アシスト量減少制御中(圧力制御弁110への供給電流が0より大きく、かつ、ポンプ92が停止している)であるか否かが判定される。アシスト量減少制御中である場合には、S30の判定がYESとなり、S29が実行される。アシスト量減少制御中、S11,S14,S17,S30,S29が繰り返し実行される。そのうちに、圧力制御弁110への供給電流IPM(n)が0になり、アシスト量減少制御が終了すると、S30の判定がNOとなる。その後、ブレーキスイッチ150がONであっても、再開禁止フラグがONの間、S11,S14,S17,S30が繰り返し実行される。S20が実行されることがないため、第1異常時効き特性制御が開始されることはない。
[再開禁止フラグON/OFF]
図11のフローチャートで表される再開禁止フラグON/OFFプログラムは、予め定められた設定時間毎に実行される。
S81において、車両の走行速度vが設定速度vth以下であることと、ブレーキスイッチ150がOFFであることとの少なくとも一方が満たされるか否かが判定される。異常時効き特性制御中である場合には、いずれも成立しないため、S82において、アシスト量減少制御開始済みフラグがONであるか否かが判定される。アシスト量減少制御開始済みフラグは、アシスト量減少制御が開始されるとONとされ、その後、許可条件(走行速度vが設定速度vth以下であること、ブレーキスイッチ150がOFFであることとの少なくとも一方)が成立すると、OFFにされるフラグである。アシスト量減少制御中、アシスト量減少制御が終了した後においても、原則としてON状態にある。
アシスト量減少制御前、すなわち、第1異常時効き特性制御、あるいは、第2異常時効き特性制御が行われている場合には、アシスト量減少開始済みフラグがOFFであるため、S83において、再開禁止フラグがOFFとされるが、アシスト量減少制御中である場合には、S84において、再開禁止フラグがONとされる。
また、車速vが設定速度vth以下であること、ブレーキスイッチ150がOFFであることとも少なくとも一方が成立した場合には、S85,S86において、再開禁止フラグ、減圧開始済みフラグがOFFにされるとともに、S87において、パラメータGMAXが0にされる。
次に、車速vが設定速度vthより大きくなり、ブレーキペダル10が操作された場合に、助勢限界後アシスト制御の開始が禁止されないようにするためである。
以下、具体的に説明する。
センサ等78,79,154のうちの少なくとも1つが異常である場合において正常時効き特性制御が開始されていない場合の一例を図12に示す。
時刻t0において、車両の走行速度vが設定速度vthより大きい状態で、実際の減速度Gが設定減速度GB以上となると、第1異常時効き特性制御が開始される。その後、第1異常時効き特性制御において、アシスト量は一定の大きさ(第1異常時アシスト量ΔPcs)に保持される。センサ等78,79,154が異常であっても、適切に効き特性制御を開始させて、アシスト量を加えることができる。
時刻t1において、実際の減速度Gが最大値GMAXより緩め判定しきい値ΔG以上低下すると、アシスト量減少制御が開始される。アシスト量は一定の勾配で減少させられる。また、アシスト量減少制御が開始されると再開禁止フラグがONにされるため、実際の減速度Gが設定減速度GB以上であっても第1異常時効き特性制御が開始されることはない。それにより、制御ハンチングを抑制することができる。
また、アシスト量減少制御が、実際の減速度Gが最大値GMAXより緩め判定しきい値ΔG以上低下した場合に開始されるため、助勢限界時減速度GBより小さくなった後に開始される場合に比較して、早期にブレーキシリンダ18の液圧を減圧させることが可能となり、引きずりを抑制することができる。
さらに、時刻t2において、車速vが設定速度vth以下になったこととブレーキスイッチ150がOFFになったこととの少なくとも一方が満たされたことにより、再開禁止フラグがOFFにされる。そのため、その後、ブレーキペダル10が操作された場合に、効き特性制御が開始されるようにすることができる。
また、正常時効き特性制御の途中に異常フラグがOFFからONに切り換わった場合の一例を図13に示す。
異常フラグがOFFからONに切り替わった時点t3に実際に加えられていたアシスト量ΔPc(n-1)*と第1異常アシスト量ΔPcsとの大きい方が切換え後アシスト量とされる。図13には、第1異常時アシスト量ΔPcsの方が、正常時効き特性制御において実際に加えられていたアシスト量ΔPc(n-1)*より大きいため、第1異常時アシスト量ΔPcが切換え後アシスト量とされて、以後、一定の値である切換え後アシスト量が加えられる。
以上のように、本実施例においては、ブレーキECU24のS12,S13を記憶する部分、実行する部分等により助勢限界時液圧取得部が構成され、S16(S41〜50)を記憶する部分、実行する部分等により正常時アシスト制御部が構成され、そのうちのS42〜48を記憶する部分、実行する部分等により正常時アシスト量決定部が構成される。正常時アシスト制御部は正常時効き特性制御部を含む。
ブレーキECU24のS22(S55〜58)を記憶する部分、実行する部分等により第1異常時効き特性制御部が構成され、そのうちの、S56を記憶する部分、実行する部分等により第1異常時アシスト量決定部が構成され、S24(S61〜65)を記憶する部分、実行する部分等により第2異常時効き特性制御部が構成され、そのうちの、S61〜63を記憶する部分、実行する部分等により第2異常アシスト量決定部が構成される。また、ブレーキECU24のS25〜29を記憶する部分、実行する部分等によりアシスト量減少制御部が構成され、そのうちの、S25を記憶する部分、実行する部分等により最大値取得部が構成され、S26を記憶する部分、実行する部分等により減少制御開始部が構成される。
さらに、これら第1異常時効き特性制御部、第2異常時効き特性制御部、アシスト量減少部等によりアシスト制御装置が構成される。
一方、ブレーキECU24の再開禁止フラグON/OFFプログラムを記憶する部分、実行する部分等により再開禁止部が構成される。
なお、上記実施例においては、アシスト量減少制御が開始された後、ブレーキスイッチ150がOFF、あるいは、走行速度vが設定速度vth以下になるまで、再開禁止フラグがON状態に保たれ、効き特性制御が開始されないようにされていたが、ブレーキペダル10の踏み増しが行われ、実際の減速度Gが増加した場合には、効き特性制御の開始が許可されるようにすることもできる。
その場合の一例を図14のフローチャートに基づいて説明する。
図14のフローチャートで表される再開禁止フラグON/OFFプログラムにおいて、アシスト量減少制御が開始された後(アシスト量減少開始済みフラグがONである場合)には、S91において減速度の最小値GMINが取得され、S92において、実際の減速度Gが最小値GMINより踏増し判定しきい値ΔG′以上大きくなったか否かが判定される。実際の減速度Gが減少傾向にある場合、ほぼ一定の値である場合には、S93において、再開禁止フラグはONに保たれるが、最小値GMINより踏増し判定しきい値ΔG′以上大きくなった場合には、S94において、再開禁止フラグがOFFとされる。実際の減速度Gが大きくなり、踏増しが行われたため、再開禁止フラグがOFFとされて、効き特性制御の再開が許可されるのである。
それに対して、走行速度vが設定速度vthより小さいことと。ブレーキスイッチ150がOFFになったこととの少なくとも一方が満たされた場合には、上記実施例における場合と同様に、S85〜87,S95において、減圧開始済みフラグ、再開禁止フラグがOFFとされるともに、パラメータGMAXが0とされ、GMINが0とされる。
なお、S87においてGMAXが0にされないうちに、S94において再開禁止フラグがOFFとされて、異常時効き特性制御が開始されても、図7のフローチャートのS21,S23においてGMAXが0とされるため、アシスト量減少制御を確実に開始させることができる。
その場合の一例を図15に示す。時点t4において、アシスト量減少制御後に、ブレーキペダル10の踏増しが行われ、減速度Gが最小値GMINより踏増し判定しきい値ΔG′以上大きくなったため、再開禁止フラグがOFFとされる。その後、実際の減速度Gが設定減速度GB以上となり、開始条件が満たされた時点t5において、第1異常時効き特性制御が開始される。
なお、上記実施例においては、センサ等78,79,154の少なくとも1つが異常である場合に、異常時アシスト制御が行われるようにされたが、ブースタ負圧センサ78,大気圧センサ154が異常であっても、マスタシリンダ液圧センサ79が正常である場合には、助勢限界時液圧を予め定められた設定値(標準値)として、正常時効き特性制御が行われるようにすることができる。
また、ブースタ負圧センサ78,大気圧センサ154のいずれか一方が異常である場合に、異常時アシスト制御が行われるようにすることができる。
さらに、図7のフローチャートのS14とS15との間に、「再開禁止フラグがOFFであるか否かを判定するステップ」を設け、OFFである場合に、S15が実行され、ONである場合にS30が実行されるようにすることもできる。
異常フラグがONにされた後、車両が停止する前に(センサ等78,79,154に対して何ら対処も行わないで)、異常フラグがOFFに切り換えられることはないのが普通である。しかし、本実施例においては、誤って、異常フラグがアシスト量減少制御中にOFFになった場合であっても、正常時効き特性制御が実行されないようにすることができる。
また、正常時効き特性制御の内容については問わない。例えば、正常時効き特性制御において、アシスト量減少制御が同様に行われるようにすることができる。さらに、アシスト量減少制御は、マスタシリンダ液圧が設定値以上低下した場合、設定勾配以上で低下した場合に開始されるようにすることができる。そして、アシスト量減少制御が開始された場合には再開禁止フラグがONとされ、マスタシリンダ液圧が助勢限界時液圧より大きくても、正常時効き特性制御が開始されないようにすることもできる。
さらに、上記実施例に係るブレーキ装置には、大気圧センサ154とブースタ負圧センサ78との両方が設けられていたが、いずれか一方のみでもよい。大気圧センサ154の検出値、あるいは、ブレーキペダル10の非操作状態におけるブースタ負圧センサ78の検出値に基づいて助勢限界時液圧を取得することができるからである。大気圧が高い場合は低い場合より助勢限界時液圧が大きくなり、非操作状態におけるブースタ負圧が真空に近い場合は大気圧に近い場合より助勢限界時液圧が大きくなる。
また、図12,図15においては、アシスト量減少制御において、アシスト量の減少勾配が、効き特性制御における減少勾配より大きくなる状態を示したが、効き特性制御における減少勾配とほぼ同じ勾配としたり、効き特性制御における減少勾配より緩やかな勾配(マスタシリンダ液圧が助勢限界液圧より小さくなってからアシスト量減少制御が終了することになる)としてもよい。
本発明は、上述に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
12:バキュームブースタ 14:マスタシリンダ 16:液圧ブレーキ 18:ブレーキシリンダ 20:液圧制御ユニット 68:負圧室 70:変圧室 78:ブースタ負圧センサ 79:マスタシリンダ液圧センサ 92:ポンプ 98:ポンプモータ 110:圧力制御弁 126:ソレノイド 148:動力式液圧源 154:大気圧センサ 156:減速度センサ

Claims (6)

  1. 車両に設けられたブレーキ操作部材と、
    そのブレーキ操作部材の操作により液圧を発生させるマスタシリンダと、
    ブレーキシリンダを含み、そのブレーキシリンダの液圧により作動させられ、車輪の回転を抑制する液圧ブレーキと、
    前記ブレーキ操作部材に連携させられた入力ロッドと、前記マスタシリンダの加圧ピストンに連携させられた出力ロッドと、負圧室および変圧室とを備え、それら変圧室と負圧室との差圧に基づいて、前記入力ロッドを介して入力されたブレーキ操作力を倍力して出力ロッドを介して前記マスタシリンダに出力するバキュームブースタと、
    動力の供給により作動させられ、液圧を発生可能な動力式液圧源と、
    前記バキュームブースタが助勢限界に達した後に、前記動力式液圧源の液圧を利用して、前記ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧よりアシスト量だけ増圧する助勢限界後アシスト制御を行うアシスト制御装置と
    を含むブレーキ装置であって、
    前記アシスト制御装置が、
    大気圧を検出する大気圧センサと前記バキュームブースタの負圧室の圧力を検出するブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、
    前記マスタシリンダの液圧を検出するマスタシリンダ液圧センサと、
    前記車両の減速度を検出する減速度センサと、
    前記大気圧センサと前記ブースタ負圧センサとの少なくとも一方の検出値に基づいて前記バキュームブースタが助勢限界に達した際の前記マスタシリンダの液圧である助勢限界時液圧を取得する助勢限界時液圧取得部と、
    前記マスタシリンダ液圧センサによる検出値が前記助勢限界時液圧に達した場合に、前記助勢限界後アシスト制御を開始する正常時アシスト制御部と、
    前記マスタシリンダ液圧センサと前記少なくとも一方のセンサとのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前記減速度センサによる車両の減速度が予め定められた設定減速度以上になった場合に、前記バキュームブースタが助勢限界に達したとして、前記助勢限界後アシスト制御を開始する異常時アシスト制御部と
    を含み、かつ、
    前記異常時アシスト制御部が、前記アシスト量を、予め定められた設定量である第1異常時アシスト量に決定するとともに、その第1異常時アシスト量を、前記正常時アシスト制御部の複数回の制御において加えられるアシスト量の最大値の平均的な値の1/4以上1/2以下とする第1異常時アシスト量決定部を備え、前記動力式液圧源の液圧を前記ブレーキシリンダに供給することにより、前記第1異常時アシスト量だけ前記ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧より大きくする第1異常時効き特性制御部を含むことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 車両に設けられたブレーキ操作部材と、
    そのブレーキ操作部材の操作により液圧を発生させるマスタシリンダと、
    ブレーキシリンダを含み、そのブレーキシリンダの液圧により作動させられ、車輪の回転を抑制する液圧ブレーキと、
    前記ブレーキ操作部材に連携させられた入力ロッドと、前記マスタシリンダの加圧ピストンに連携させられた出力ロッドと、負圧室および変圧室とを備え、それら変圧室と負圧室との差圧に基づいて、前記入力ロッドを介して入力されたブレーキ操作力を倍力して出力ロッドを介して前記マスタシリンダに出力するバキュームブースタと、
    動力の供給により作動させられ、液圧を発生可能な動力式液圧源と、
    前記バキュームブースタが助勢限界に達した後に、前記動力式液圧源の液圧を利用して、前記ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧よりアシスト量だけ増圧する助勢限界後アシスト制御を行うアシスト制御装置と
    を含むブレーキ装置であって、
    前記アシスト制御装置が、
    大気圧を検出する大気圧センサと前記バキュームブースタの負圧室の圧力を検出するブースタ負圧センサとの少なくとも一方と、
    前記マスタシリンダの液圧を検出するマスタシリンダ液圧センサと、
    前記車両の減速度を検出する減速度センサと、
    前記大気圧センサと前記ブースタ負圧センサとの少なくとも一方の検出値に基づいて前記バキュームブースタが助勢限界に達した際の前記マスタシリンダの液圧である助勢限界時液圧を取得する助勢限界時液圧取得部と、
    前記マスタシリンダ液圧センサによる検出値が前記助勢限界時液圧に達した場合に、前記助勢限界後アシスト制御を開始する正常時アシスト制御部と、
    前記マスタシリンダ液圧センサと前記少なくとも一方のセンサとのうちの少なくとも1つが異常である場合に、前記減速度センサによる車両の減速度が予め定められた設定減速度以上になった場合に、前記バキュームブースタが助勢限界に達したとして、前記助勢限界後アシスト制御を開始する異常時アシスト制御部と
    を含み、かつ、
    前記異常時アシスト制御部が、さらに、前記正常時アシスト制御部による制御中に、前記少なくとも1つのセンサの異常が検出された場合に、その正常時アシスト制御部による制御を終了させて、前記動力式液圧源の液圧を前記ブレーキシリンダに供給することにより前記助勢限界後アシスト制御を行う第2異常時効き特性制御部を含み、その第2異常時効き特性制御部が、前記アシスト量を、その時点の前記正常時アシスト制御部によって加えられたアシスト量と、予め定められた設定量である第2異常時アシスト量とのうちの大きい方である切換え後アシスト量に決定する第2異常時アシスト量決定部を含むことを特徴とするブレーキ装置。
  3. 前記正常時アシスト制御部が、前記アシスト量を、前記ブレーキ操作部材に加えられた操作力の変化に対する前記ブレーキシリンダ液圧の変化勾配が、前記バキュームブースタが助勢限界に達する前後で同じになる大きさに決定する正常時アシスト量決定部を含み、前記動力式液圧源の液圧を前記ブレーキシリンダに供給することにより、前記正常時アシスト量決定部によって決定されたアシスト量だけ前記ブレーキシリンダ液圧を前記マスタシリンダ液圧より大きくする効き特性制御を行う正常時効き特性制御部を含む請求項1または2に記載のブレーキ装置。
  4. 前記アシスト制御装置が、前記異常時アシスト制御部による制御中に、前記減速度センサによる検出値に基づき、予め定められた減圧条件が成立した場合に、前記動力式液圧源の作動を停止させるとともに、前記異常時アシスト制御部による制御を終了させて、前記アシスト量を小さくする前記助勢限界後アシスト制御の一部としてのアシスト量減少制御を行うアシスト量減少制御部を含む請求項1ないし3のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
  5. 前記アシスト量減少制御部が、(a)前記異常時アシスト制御部による制御中に、前記車両の減速度の最大値を取得する最大値取得部と、(b)前記減速度センサによる検出値が、その最大値取得部によって取得された前記減速度の最大値より予め定められた設定値以上低下した場合に、前記減圧条件が成立したとして、前記アシスト量減少制御を開始する減少制御開始部とを含む請求項4に記載のブレーキ装置。
  6. 前記アシスト制御装置が、前記アシスト量減少制御部によって前記アシスト量の減少が開始された後、予め定められた許可条件が成立するまでの間、前記異常時アシスト制御部による前記助勢限界後アシスト制御の再開を禁止する再開禁止部を含む請求項4または5に記載のブレーキ装置。
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