JP5583552B2 - 電磁弁及びその電磁弁を備えた蒸発燃料処理装置 - Google Patents

電磁弁及びその電磁弁を備えた蒸発燃料処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、電磁弁及びその電磁弁を備えた蒸発燃料処理装置に関する。
電磁弁の従来例(例えば特許文献1参照)について説明する。図10は電磁弁の開弁状態を示す断面図である。
図10に示すように、制御装置522により開閉制御される電磁弁532は、燃料タンク本体とキャニスタとを結ぶ通路528に設けられており、給油時に開弁される。また、駐車時に燃料タンク本体側532Dの内圧が、キャニスタ側532Aの内圧に比べて所定値以上下がった場合には、電磁弁532の弁体532Cがスプリング532Bの付勢力に抗して開弁される。また、燃料タンク本体側532Dの内圧が、キャニスタ側532Aの内圧に比べて所定値以上上がった場合には、弁体532C内に設けられた逃がし弁534の弁体534Aがスプリング534Bの付勢力に抗して開弁される。したがって、電磁弁532は双方向リリーフ機能を備えている。
特開2002−317707号公報
前記電磁弁532によると、制御装置522により開閉制御される弁部材が弁体532Cだけであるため、流量の制御精度が低いという問題があった。また、弁ハウジング536に形成された弁座536Aに対して、弁体532Cをスプリング532Bの付勢力により押圧することで、弁座536Aと弁体532Cとの間をシールしている。また、弁体532Cに形成された弁座538に対して、逃がし弁534をスプリング534Bの付勢力により押圧することで、弁座538と逃がし弁534との間をシールしている。しかし、各弁座536A、538と、弁体532C及び逃がし弁534との間の当接面の平面度を精度良く形成することは困難であり、両者(536Aと532C、538と534との間)間のシール性が低いという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、双方向リリーフ機能を備えながらも、流量の制御精度を向上するとともに、弁部材と弁座との間のシール性を向上することのできる電磁弁及びその電磁弁を備えた蒸発燃料処理装置を提供することにある。
第1の発明は、相互に連通する第1通路部と第2通路部を有する流体通路を形成する弁ハウジングと、流体通路を開閉しかつ第1付勢手段の付勢力により第1通路部から第2通路部への流体の流れ方向に沿う方向を閉方向として付勢された第1弁部材と、流体通路を開閉しかつ第2付勢手段の付勢力により第1弁部材の閉方向と同じ方向を閉方向として付勢された第2弁部材と、第1弁部材及び第2弁部材を段階的に開く作動部材を有する電磁駆動部と、流体通路を開閉しかつ第3付勢手段の付勢力により第1弁部材の閉方向と逆方向を閉方向として付勢された第3弁部材とを備え、第1通路部の内圧が第2通路部の内圧に比べて所定値以上大きくなった場合には、第3弁部材が第3付勢手段の付勢力に抗して開弁される構成とし、第1通路部の内圧が第2通路部の内圧に比べて所定値以上小さくなった場合には、第1弁部材及び第2弁部材の少なくとも一方の弁部材が当該付勢手段の付勢力に抗して開弁する構成とし、第1弁部材、第2弁部材及び第3弁部材のうちの少なくとも1つの弁部材と該弁部材が着座及び離座可能な弁座との間に、その弁部材の閉弁時において両者間を弾性的にシールするシール部材を設け、前記シール部材と、そのシール部材に対応する弁部材を付勢する付勢手段とを軸方向に対応する位置関係をもって配置したものである。
このように構成すると、第1通路部の内圧が第2通路部の内圧に比べて所定値以上大きくなった場合には、第3弁部材が第3付勢手段の付勢力に抗して開弁することによって、第1通路部の内圧と第2通路部の内圧との差圧を所定値以下に制御することができる。また、第1通路部の内圧が第2通路部の内圧に比べて所定値以上小さくなった場合には、第1弁部材及び第2弁部材の少なくとも一方の弁部材が当該付勢手段の付勢力に抗して開弁することによって、第1通路部の内圧と第2通路部の内圧との差圧を所定値以下に制御することができる。したがって、双方向リリーフ機能を備えることができる。
また、第1弁部材及び第2弁部材が電磁駆動部の作動部材によって段階的に開かれるものであるから、従来例の電磁弁(特許文献1参照)と比べて、流量の制御精度を向上することができる。
また、第1弁部材、第2弁部材及び第3弁部材のうちの少なくとも1つの弁部材と該弁部材が着座及び離座可能な弁座との間に、その弁部材の閉弁時において両者間を弾性的にシールするシール部材を設け、シール部材と、そのシール部材に対応する弁部材を付勢する付勢手段とを軸方向に対応する位置関係をもって配置したものであるから、弁部材と弁座との間のシール部材によるシール部位に対して、軸方向に対応する位置関係をもって付勢手段の付勢力を作用させることにより、弁部材と弁座との間のシール性を向上することができる。このことは、高気密性が要求される電磁弁として有効である。
第2の発明は、第1の発明において、シール部材が接離される弁部材又は弁座の当接部を、樹脂成形により該シール部材の接離方向に薄肉板状に形成したものである。このように構成すると、シール部材が接離される弁部材又は弁座の当接部の樹脂成形による成形収縮変形量を小さくし、ヒケの発生を防止することができる。これにより、シール部材が当接する当接部の当接面の平面度が向上されるため、シール部材と当接部との間のシール性を向上することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、弁部材又は弁座の当接部が接離される内環側シール部材及び外環側シール部材が二重環状に一体形成されたシール体を備えたものである。このように構成すると、内環側シール部材及び外環側シール部材が二重環状に一体形成されたシール体を備えることで、両シール部材の同軸度が向上されるため、両シール部材と当接部との間のシール性を向上することができる。なお、両シール部材が当接する当接部は、一部材でもよいし、二部材でもよい。
第4の発明は、第3の発明において、シール体が装着された弁部材を付勢する付勢手段は、その付勢力が内環側シール部材と外環側シール部材との間の中間部に作用するように配置されている。このように構成すると、シール体の両シール部材に作用する付勢手段の付勢力が均等化されるため、両シール部材と当接部との間のシール性を向上することができる。
第5の発明は、第3又は4の発明において、弁ハウジングに、第3弁部材が着座及び離座可能な円環状の第3弁座が形成され、第3弁部材に、第2弁部材に形成された第2弁部が着座及び離座可能な円環状の第2弁座と、第3弁座に着座及び離座可能な第3弁部とが共通の板状部に形成され、第3弁部材の板状部にシール体を設け、シール体の内環側シール部材を第2弁部材の第2弁部が接離される第2シール部材とするとともに、該シール体の外環側シール部材を第3弁座に接離される第3シール部材としたものである。このように構成すると、第3弁部材の板状部に設けたシール体の内環側シール部材を第2シール部材とするとともに、そのシール体の外環側シール部材を第3シール部材とすることで、第2シール部材と第2弁部材の第2弁部との間のシール性を向上するとともに、第3シール部材と弁ハウジングの第3弁座との間のシール性を向上することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記第2弁部材を付勢する第2付勢手段と前記第3弁部材を付勢する付勢手段とは、互いの付勢力が対向方向にかつその対向方向に交差する方向に隣接した部位に作用するように配置されている。このように構成すると、第2付勢手段の付勢力と第3付勢手段の付勢力とを互い対向方向にかつその対向方向に交差する方向に隣接した部位に作用させることができるので、シール体の第2シール部材に対する付勢力を増大し、第2シール部材と第2弁部材との間のシール性を向上することができる。
第7の発明は、第1〜6のいずれかの発明の電磁弁と、燃料タンクとキャニスタとを連通しかつ電磁弁が介装される蒸発燃料通路とを備え、電磁弁の第1通路部が蒸発燃料通路の燃料タンク側に接続されているとともに該電磁弁の第2通路部がキャニスタ側に接続されている。したがって、双方向リリーフ機能を備えながらも、流量の制御精度を向上するとともに、弁部材と弁座との間のシール性を向上することのできる電磁弁を備えた蒸発燃料処理装置を提供することができる。また、蒸発燃料をパージする際に蒸発燃料通路を流れる蒸発燃料の流量を電磁弁により精度良く制御することによって、空燃比(A/F)の乱れを抑えることができる。
実施形態にかかる蒸発燃料処理装置を示す構成図である。 流量制御弁を示す断面図である。 弁機構部を示す断面図である。 図3のIV−IV線矢視断面図である。 第1弁部材の開弁状態を示す断面図である。 第2弁部材の開弁状態を示す断面図である。 第1通路部の内圧と第2通路部の内圧との差圧による第3弁部材の開弁状態を示す断面図である。 第1通路部の内圧と第2通路部の内圧との差圧による第2弁部材の開弁状態を示す断面図である。 弁機構部の要部を示す断面図である。 従来例にかかる電磁弁の要部を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。説明の都合上、エンジン(内燃機関)の蒸発燃料処理装置の概要を説明した後、蒸発燃料処理装置に備えられた電磁弁としての流量制御弁について説明する。図1は蒸発燃料処理装置を示す構成図である。
図1に示すように、蒸発燃料処理装置12は、自動車等の車両のエンジンシステム10に備えられている。エンジンシステム10は、エンジン14と、エンジン14に供給される燃料を貯留する燃料タンク15とを備えている。燃料タンク15には、インレットパイプ16が設けられている。インレットパイプ16は、その上端部の給油口から燃料を燃料タンク15内に導入するパイプである。インレットパイプ16の給油口には、タンクキャップ17が着脱可能に取付けられている。また、インレットパイプ16の上端部内と燃料タンク15内の気層部とは、ブリーザパイプ18を介して連通されている。
前記燃料タンク15内には燃料供給装置19が設けられている。燃料供給装置19は、燃料タンク15内の燃料を吸入しかつ加圧して吐出する燃料ポンプ20、燃料の液面を検出するセンダゲージ21、大気圧に対する相対圧としてのタンク内圧を検出するタンク内圧センサ22等を備えている。燃料ポンプ20により燃料タンク15内から汲み上げられた燃料は、燃料供給通路24を介してエンジン14のデリバリパイプ26に供給された後、インジェクタ(燃料噴射弁)25から吸気通路27内に噴射される。吸気通路27には、エアクリーナ28、エアフロメータ29、スロットルバルブ30等が設けられている。
前記蒸発燃料処理装置12は、蒸発燃料通路31とパージ通路32とキャニスタ34とを備えている。蒸発燃料通路31の一端部(上流側端部)は、前記燃料タンク15内の気層部と連通されている。蒸発燃料通路31の他端部(下流側端部)は、キャニスタ34内と連通されている。また、パージ通路32の一端部(上流側端部)は、キャニスタ34内と連通されている。パージ通路32の他端部(下流側端部)は、前記吸気通路27におけるスロットルバルブ30よりも下流側の通路部と連通されている。また、キャニスタ34内には、吸着材としての活性炭(図示省略)が装填されている。燃料タンク15内の蒸発燃料は、蒸発燃料通路31を介してキャニスタ34内の吸着材(活性炭)に吸着される。また、燃料タンク15内の気層部において、蒸発燃料通路31の上流側端部には、フューエルカットオフバルブ35及びORVR差圧弁(On Board Refueling Vapor Recovery valve)36が設けられている。
前記蒸発燃料通路31の途中には流量制御弁38が介装されている。また、前記パージ通路32の途中にはパージ制御弁40が介装されている。また、前記キャニスタ34には、切替弁41を介して大気通路42が連通されている。大気通路42の他端部は、大気に開放されている。また、大気通路42の途中にはエアフィルタ43が設けられている。また、流量制御弁38、パージ制御弁40及び切替弁41は、エンジン制御装置(以下、「ECU」という)45から出力される駆動信号により開閉制御される電磁弁からなる。また、蒸発燃料通路31は上流側(燃料タンク15側)の通路部31aと下流側(キャニスタ34側)の通路部31bとに二分されており、通路部31a、31bの間に流量制御弁38が介装されている。なお、流量制御弁38については後で詳しく説明する。
前記ECU45には、前記したタンク内圧センサ22、流量制御弁38、パージ制御弁40及び切替弁41の他、リッドスイッチ46、リッドオープナー47、表示装置49等が接続されている。また、リッドオープナー47には、給油口を覆うリッド48を手動で開閉するリッド手動開閉装置(図示省略)が連結されている。リッドオープナー47は、リッド48のロック機構で、ECU45からリッド開信号が供給された場合、又は、リッド手動開閉装置に開動作が施された場合に、リッド48のロックを解除する。また、リッドスイッチ46は、ECU45に対してリッド48のロックを解除するための信号を出力する。なお、ECU45は本明細書でいう「制御手段」に相当する。
次に、前記蒸発燃料処理装置12の基本的動作について説明する。
(1)車両の駐車中
車両の駐車中は、流量制御弁38が閉弁状態に維持される。したがって、燃料タンク15の蒸発燃料がキャニスタ34内に流入されることがない。また、キャニスタ34内の空気が燃料タンク15内に流入されることもない。このとき、パージ制御弁40及び切替弁41も閉弁状態に維持される。
(2)車両の走行中
車両の走行中において、ECU45は、所定のパージ条件が成立する場合に、キャニスタ34に吸着されている蒸発燃料をパージさせる制御を実行する。この制御では、切替弁41を開弁状態としてキャニスタ34を大気通路42を介して大気に連通させたまま、パージ制御弁40が開閉制御される。パージ制御弁40が開弁されると、エンジン14の吸気負圧がパージ通路32を介してキャニスタ34内に作用する。その結果、キャニスタ34内の蒸発燃料が、大気通路42から吸入される空気とともに吸気通路27に導入されることによりエンジン14で燃焼される。また、ECU45は、蒸発燃料のパージ中に限り、流量制御弁38を開弁状態とする。これにより、燃料タンク15のタンク内圧が大気圧近傍値に維持される。
(3)給油中
車両の停車中において、リッドスイッチ46が操作されると、ECU45が流量制御弁38を開弁状態とする。この際、燃料タンク15のタンク内圧が大気圧より高圧であれば、流量制御弁38が開弁すると同時に、燃料タンク15内の蒸発燃料が、蒸発燃料通路31を通ってキャニスタ34内の吸着材に吸着される。これにより、蒸発燃料が大気に放出されることが防止される。これにともない、燃料タンク15のタンク内圧は大気圧近傍値に低下する。また、燃料タンク15のタンク内圧が大気圧近傍値にまで低下すると、ECU45は、リッド48のロックを解除する信号をリッドオープナー47に出力する。その信号を受けたリッドオープナー47がリッド48のロックを解除することにより、リッド48の開動作が可能となる。そして、リッド48が開けられ、タンクキャップ17が開けられた状態で、燃料タンク15への給油が開始される。なお、燃料タンク15のタンク内圧が大気圧近傍値に低下されてからタンクキャップ17が開けられるため、蒸発燃料が給油口から大気に放出されることが防止される。また、ECU45は、給油の終了(具体的にはリッド48が閉じられる)まで、流量制御弁38を開弁状態に維持する。このため、給油の際に、燃料タンク15内の蒸発燃料が蒸発燃料通路31を通ってキャニスタ34内の吸着材に吸着される。
次に、前記流量制御弁38について説明する。図2は流量制御弁を示す断面図、図3は弁機構部を示す断面図、図4は図3のIV−IV線矢視断面図、図5は第1弁部材の開弁状態を示す断面図、図6は第2弁部材の開弁状態を示す断面図、図7は第1通路部の内圧と第2通路部の内圧との差圧による第3弁部材の開弁状態を示す断面図、図8は同じく第2弁部材の開弁状態を示す断面図、図9は弁機構部の要部を示す断面図である。なお、本明細書では、図2の断面図を基準として流量制御弁38の左右上下の各方向を定めることにする。
図2に示すように、流量制御弁38は、弁機構部51と、弁機構部51を駆動するステップモータ53とを備えている。説明の都合上、ステップモータ53を説明した後、弁機構部51を説明する。
前記ステップモータ53は、ステッパモータ、ステッピングモータ等とも呼ばれるもので、下面開口状のモータハウジング54を備えている。モータハウジング54の下面開口部は、有天円筒状の連結ハウジング55によって閉鎖されている。モータハウジング54と連結ハウジング55とは同心状に結合されている。モータハウジング54内には、ボビン57に励磁コイル58を巻装してなるステータ59が設けられている。ステータ59内で回転する中空円筒状のロータ61は、モータハウジング54内において所定の高さ位置において垂直軸回りに回転可能に支持されている。ロータ61の外周部には永久磁石が配置されている。また、ロータ61の上部内には、ナット部材62が同心状に一体化されている。ナット部材62の上端部は、モータハウジング54に対して軸受63を介して回転可能に支持されている。また、連結ハウジング55の上壁部55a上には、筒状の軸受台64が同心状に固定されている。軸受台64の上部には、ロータ61の下端部が軸受65を介して回転可能に支持されている。
前記ナット部材62のめねじ孔(符号省略)内には、作動軸67の上部のおねじ(符号省略)が螺合されている。作動軸67は、前記ステップモータ53の出力軸に相当する。また、作動軸67の下部は、前記軸受台64内に対して軸回り方向に回り止めされた状態で、軸方向すなわち上下方向に移動可能に支持されている。したがって、ロータ61の正逆回転によって作動軸67が上下方向に往復移動される。また、作動軸67の下端部は、前記連結ハウジング55の上壁部55aを貫通している。作動軸67の下端部には、円板状の作動板68が同心状に形成されている。また、ステップモータ53は、前記ECU45(図1参照)によって駆動制御されるようになっている。なお、ステップモータ53は、本明細書でいう「電磁駆動部」に相当する。また、作動板68は、本明細書でいう「作動部材」に相当する。
次に、弁機構部51について説明する。図3に示すように、弁機構部51は弁ハウジング70を備えている。弁ハウジング70は、前記連結ハウジング55の周壁部55bの下端部に同心状に結合されている。弁ハウジング70は、内筒部71と外筒部72と上側の環状壁部73と下側の環状壁部74と第1接続管部75と第2接続管部76とを有している。内筒部71と外筒部72とは、連結ハウジング55と同心状でかつ内外二重円筒状をなしている(図4参照)。また、上側の環状壁部73は、内筒部71と外筒部72との間の環状空間部の上端面を閉鎖している。また、下側の環状壁部74は、内筒部71と外筒部72との間の環状空間部の下端面を閉鎖している。また、第1接続管部75は、外筒部72の右側部に接続されている。また、第2接続管部76は、外筒部72の左側部に接続されている。また、下側の環状壁部74の下面には、蓋板78の外周端部が結合されている。蓋板78は、内筒部71の下面開口部を閉鎖している。また、内筒部71の内部空間81と前記連結ハウジング55の内部空間80とにより弁室82が形成されている。
図4に示すように、前記内筒部71と前記外筒部72との間の環状空間部は、両者(71、72)間に架設された前側の区画壁83aと後側の区画壁83bにより、左側の空間部84と右側の空間部85とに二分されている。また、前記第1接続管部75内は、右側の空間部85と連通する第1通路部87となっている。また、前記第2接続管部76内は、左側の空間部84と連通する第2通路部88となっている。また、図3に示すように、内筒部71の左側部の下端部には、左右方向に貫通しかつ第1通路部87と内筒部71の内部空間81とを連通する第1開口孔90が形成されている。また、前記上側の環状壁部73の左側部には、上下方向に貫通しかつ前記連結ハウジング55の内部空間80と第2空間部84とを連通する第2開口孔92が形成されている。また、前記した第1通路部87、第1空間部85、第1開口孔90、弁室82、第2開口孔92、第2空間部84、及び、第2通路部88は、一連状の流体通路94を構成している。なお、説明の都合上、内部空間81を「弁ハウジング70の内部空間81」という。また、右側の空間部85を「第1空間部85」という。また、左側の空間部84を「第2空間部84」という。
図3に示すように、前記弁室82内には、3つの弁部材すなわち第1弁部材96、第2弁部材97及び第3弁部材98が配置されている。以下、説明の都合上、第3弁部材98、第2弁部材97、第1弁部材96の順に説明する。
第3弁部材98から説明する。第3弁部材98は、円環板状に形成されている。第3弁部材98の外周部は、前記弁ハウジング70の第3弁座100(後述する)に対応する第3弁部98aになっている。また、第3弁部材98の内周部は、第2弁部材97の第2弁部97a(後述する)に対応する第2弁座98bになっている。すなわち、第3弁部98aと第2弁座98bとが共通の板状部(「弁板部」という)に形成されている。また、第3弁部材98の弁板部の外周縁の上面には、円筒状の周壁部98cが同心状に一体形成されている。
前記第3弁部材98は、前記連結ハウジング55の周壁部55b内に所定の隙間を介して遊嵌状に配置されている。第3弁部材98の周壁部98cと連結ハウジング55の周壁部55bとの間の環状隙間は、第3流通路105になっている。第3流通路105は、連結ハウジング55の内部空間80を上下方向(軸方向)に連通する流通路に相当する。
前記弁ハウジング70の上側の環状壁部73の内周部には、径方向内方へ突出する第3弁座100が一体形成されている。第3弁座100は、上側の環状壁部73に連続する円環板状に形成されている。また、第3弁座100には、前記第3弁部材98の第3弁部98aが着座及び離座可能となっている。また、第3弁部材98の開弁時すなわち第3弁座100に対する第3弁部98aの離座時において、第3弁座100と第3弁部98aとの間における第3連通路101が開かれる(図7参照)。すなわち、第3連通路101は、第3弁座100と第3弁部98aとの間を径方向に連通する連通路で、第3弁部材98によって開閉される。また、第3弁部材98の開弁時において、前記第2弁部材97は、図示しないストッパ手段によって図7に示す位置より上方への移動が規制されるようになっているものとする。
図3に示すように、前記第3弁部材98と前記連結ハウジング55の上壁部55aとの軸方向(上下方向)の対向面間には、コイルスプリングからなる第3スプリング103が介装されている。第3スプリング103は、第3弁部材98を常に下方すなわち閉弁方向に付勢している。なお、第3スプリング103は本明細書でいう「第3付勢手段」に相当する。
前記第2弁部材97を説明する。第2弁部材97は、前記第3弁部材98よりも小径の円環板状に形成されている。第2弁部材97の外周部は、前記第3弁部材98の第2弁座98bに対応する第2弁部97aになっている。また、第2弁部材97の内周部は、第1弁部材97の第1弁部96a(後述する)に対応する第1弁座97bになっている。すなわち、第2弁部97aと第1弁座97bとが共通の板状部(「弁板部」という)に形成されている。また、第2弁部材97の弁板部の内周縁の上面には、中空状の連動軸部97cが同心状に一体形成されている。また、第2弁部材97の弁板部の外周縁の下面には、円筒状の周壁部97dが同心状に一体形成されている。また、第2弁部材97の下面には、周壁部97d内に対して二重筒状をなす筒状壁部97eが同心状に一体形成されている。
前記第2弁部材97は、前記弁ハウジング70の第3弁座100の中空部内に対して所定の隙間を介して遊嵌状に配置されている。第2弁部材97の第2弁部97aは、前記第3弁部材98の第2弁座98bに対して着座及び離座可能となっている。また、第2弁部材97の連動軸部97cは、前記第3弁部材98の中空部内の中央部に配置されている。また、第2弁部材97の周壁部97dと弁ハウジング70の第3弁座100との間の環状隙間は、第2流通路109になっている。第2流通路109は、弁ハウジング70の内部空間81を上下方向(軸方向)に連通する流通路に相当する。
前記第2弁部材97の開弁時すなわち前記第3弁部材98の第2弁座98bに対する第2弁部97aの離座時において、第2弁座98bと第2弁部97aとの間における第2連通路110が開かれる(図6参照)。すなわち、第2連通路110は、第2弁座98bと第2弁部97aとの間を径方向に連通する連通路で、第2弁部材97によって開閉される。また、第2弁部材97の開弁時において、第2弁部材97の弁板部は、第3弁座100よりも下方へ移動する。したがって、前記弁ハウジング70の内部空間81と前記連結ハウジング55の内部空間80とが第2連通路110を介して連通される。
図3に示すように、前記第2弁部材97と前記蓋板78との軸方向(上下方向)の対向面間には、コイルスプリングからなる第2スプリング112が介装されている。第2スプリング112は、常に第2弁部材97を常に上方すなわち閉弁方向に付勢している。第2スプリング112の上端部は、第2弁部材97の周壁部97dと筒状壁部97eとの間の環状空間部に嵌合されている。なお、第2スプリング112は本明細書でいう「第2付勢手段」に相当する。
前記第1弁部材96を説明する。第1弁部材96は、前記第2弁部材97よりも小径の円板状に形成されている。第1弁部材96の外周部は、前記第2弁部材97の第1弁座97bに対応する第1弁部96aになっている。第1弁部96aを含む板状部を、「弁板部」という。また、第1弁部材96の弁板部の中央部の上面には、中実状の連動軸部96bが同心状に一体形成されている。また、第1弁部材96の弁板部の外周縁の下面には、円筒状の周壁部96cが同心状に一体形成されている。
前記第1弁部材96は、前記第2弁部材97の下側部に配置されている。第1弁部材96の第1弁部96aは、前記第2弁部材97の第1弁座97bに対して着座及び離座可能となっている。また、第1弁部材96の連動軸部96bは、前記第2弁部材97の連動軸部97c内に所定の隙間を介して遊嵌状に配置されている。両連動軸部96b、97cの相互間の環状隙間は、第1流通路(「上側の第1流通路」という)114になっている。上側の第1流通路114は、両連動軸部96b、97cの相互間を上下方向(軸方向)に連通する流通路に相当する。また、第1弁部材96の周壁部96cは、前記第2弁部材97の筒状壁部97e内に対して所定の隙間を介して遊嵌状に配置されている。周壁部96cと筒状壁部97eとの間の環状隙間は、第1流通路(「下側の第1流通路」という)115になっている。下側の第1流通路115は、周壁部96cと筒状壁部97eとの間を上下方向(軸方向)に連通する流通路に相当する。
前記第1弁部材96の開弁時すなわち前記第2弁部材97の第1弁座97bに対する第1弁部96aの離座時において、第1弁座97bと第1弁部96aとの間における第1連通路116が開かれる(図5参照)。すなわち、第1連通路116は、第1弁座97bと第1弁部96aとの間を径方向に連通する連通路で、第1弁部材96によって開閉される。また、第1連通路116は、前記下側の第1流通路115を介して弁ハウジング70の内部空間81に連通されるとともに、前記上側の第1流通路114を介して前記連結ハウジング55の内部空間80に連通される。これにより、弁ハウジング70の内部空間81と前記連結ハウジング55の内部空間80とが連通される。
図3に示すように、前記第1弁部材96の第1弁部96aと前記蓋板78との軸方向(上下方向)の対向面間には、コイルスプリングからなる第1スプリング118が介装されている。第1スプリング118は、常に第1弁部材96を上方すなわち閉弁方向に付勢している。また、第1スプリング118は、前記第2スプリング112に対して二重環状をなすように配置されている(図4参照)。なお、第1スプリング118は本明細書でいう「第1付勢手段」に相当する。
図3に示すように、前記第1弁部材96及び前記第2弁部材97の閉弁時において、第1弁部材96の連動軸部96bの上端部が第2弁部材97の連動軸部97cの上端面から上方へ突出するように設定されている。したがって、前記ステップモータ53(図2参照)の作動板68に対する第1弁部材96の連動軸部96bの間隔は、同じく第2弁部材97の連動軸部97cの間隔よりも小さくなっている。なお、作動板68は、第2弁部材97の連動軸部97cの外径よりも大きくかつ前記第3弁部材98の内径よりも小さい外径で形成されている。
前記第1弁部材96の第1弁部96aの上面には、ゴム状弾性体からなる円環状の第1シール部材120が同心状にかつ接着等により装着されている。第1シール部材120は、断面四角形状に形成されている。また、第1シール部材120は、前記第2弁部材97の第1弁座97bに対応している。したがって、第1弁部材96の閉弁時において、第2弁部材97の第1弁座97bと第1弁部材96の第1弁部96aとの間が第1シール部材120を介して弾性的にシールされる。また、第1弁部材96の開弁時において、第1シール部材120は、第2弁部材97の第1弁座97bから離れる(図5参照)。
前記第1シール部材120と前記第1スプリング118とは、軸方向すなわち上下方向に対応する位置関係をもって配置されている(図9参照)。すなわち、第1シール部材120の中心径と第1スプリング118のコイル径(コイル部の中心径)とが、同等又は近似する大きさに設定されている。なお、第1シール部材120は、第1弁部96aに代えて第1弁座97bに装着することもできる。
前記第3弁部材98の下面には、ゴム状弾性体からなる円環状のシール体122が同心状にかつ接着等により装着されている。シール体122は、円環板状の基板部122aと、その基板部122aの下面側に二重環状に突出された内環側シール突起122bと外環側シール突起122cとを有している。基板部122aは、断面横長四角形状に形成されている。また、両シール突起122b、122cは断面半円状に形成されている。また、内環側シール突起122bは、前記第2弁部材97の第2弁部97aに対応している。また、外環側シール突起122cは、前記弁ハウジング70の第3弁座100に対応している。なお、第3弁部材98は、シール体122が装着された弁部材に相当する。
前記第2弁部材97の閉弁時において、第3弁部材98の第2弁座98bと第2弁部材97の第2弁部97aとの間が内環側シール突起122bを介して弾性的にシールされる。また、第2弁部材97の開弁時において、第2弁部材97の第2弁部97aは、内環側シール突起122bから離れる(図6参照)。なお、内環側シール突起122bは本明細書でいう「内環側シール部材」、「第2シール部材」に相当する。
前記第3弁部材98の閉弁時において、弁ハウジング70の第3弁座100と第3弁部材98の第3弁部98aとの間が外環側シール突起122cを介して弾性的にシールされる(図9参照)。また、第3弁部材98の開弁時において、外環側シール突起122cは、弁ハウジング70の第3弁座100から離れる(図7参照)。なお、外環側シール突起122cは本明細書でいう「外環側シール部材」、「第3シール部材」に相当する。
前記内環側シール突起122bと前記第2スプリング112とは、軸方向すなわち上下方向に対応する位置関係をもって配置されている(図9参照)。すなわち、内環側シール突起122bの中心径と第2スプリング112のコイル径(コイル部の中心径)とが、同等又は近似する大きさに設定されている。
前記外環側シール突起122cと前記第3スプリング103とは、軸方向すなわち上下方向に対応する位置関係をもって配置されている(図9参照)。さらに、第3スプリング103は、その付勢力が前記シール体122の内環側シール突起122bと外環側シール突起122cとの間の中間部に作用するように配置されている。すなわち、内環側シール突起122bの中心径と外環側シール突起122cの中心径との間の中間径と、第3スプリング103のコイル径(コイル部の中心径)とが、同等又は近似する大きさに設定されている。これにともない、前記第2弁部材97を付勢する前記第2スプリング112と前記第3弁部材98を付勢する第3スプリング103とは、互いの付勢力が対向方向にかつその対向方向に交差する方向(コイル径方向)に隣接した部位に作用するように配置されている。
前記した弁ハウジング70、第1弁部材96、第2弁部材97及び第3弁部材98は、それぞれ樹脂成形により形成された樹脂成形品からなる。また、図9に示すように、第2弁部材97の第2弁部97a及び第1弁座97bを含む弁板部が薄肉板状に形成されている。すなわち、第2弁部材97の弁板部は、内環側シール突起122b及び第1シール部材120の接離方向(軸方向、上下方向)に薄肉板状に形成されている。なお、第2弁部97aは、前記シール体122の内環側シール突起122bが接離される当接部に相当する。また、第1弁座97bは、前記第1シール部材120が接離される当接部に相当する。また、内環側シール突起122b及び第1シール部材120の接離方向は、第2弁部材97の開閉方向に相当する。
また、前記弁ハウジング70の第3弁座100が薄肉板状に形成されている。すなわち、第3弁座100は、外環側シール突起122cの接離方向(軸方向、上下方向)に薄肉板状に形成されている。なお、第3弁座100は、前記シール体122の外環側シール突起122cが接離される当接部に相当する。また、外環側シール突起122cの接離方向は、第3弁部材98の開閉方向に相当する。
本実施形態では、前記第1弁部材96の第1弁部96aを含む弁板部が薄肉板状に形成されている。すなわち、第1弁部材96の弁板部は、第1弁部材96の開閉方向(軸方向、上下方向)に薄肉板状に形成されている。なお、第1弁部96aは、前記第1シール部材120が装着される装着部に相当する。
また、前記第3弁部材98の第3弁部98a及び第2弁座98bを含む弁板部が薄肉板状に形成されている。すなわち、第3弁部材98の弁板部は、第3弁部材98の開閉方向(軸方向、上下方向)に薄肉板状に形成されている。なお、第3弁部98a及び第2弁座98bは、前記シール体122が装着される装着部に相当する。
前記流量制御弁38は、前記蒸発燃料処理装置12における蒸発燃料通路31における上流側(燃料タンク15側)の通路部31aの下流側端部と下流側(キャニスタ34側)の通路部31bとの間に介装される(図1参照)。すなわち、上流側の通路部31aの下流側端部が前記弁ハウジング70の第1通路部87に連通され、また、下流側(キャニスタ34側)の通路部31bの上流側端部が弁ハウジング70の第2通路部88に連通される。なお、弁ハウジング70は車体側の固定側部材(図示省略)にボルト等によって取付けられる。
次に、前記流量制御弁38の動作について説明する。
(1)全弁部材96、97、98の閉弁状態
車両の駐車中にあっては、流量制御弁38の弁機構部51における第1弁部材96、第2弁部材97及び第3弁部材98が閉弁状態に維持される(図2及び図3参照)。すなわち、第1弁部材96は、第1スプリング118の付勢力により閉弁状態に維持される。また、第2弁部材97は、第2スプリング112の付勢力により閉弁状態に維持される。また、第3弁部材98は、第3スプリング103の付勢力により第1弁部材96の閉方向と逆方向を閉方向として閉弁状態に維持される。また、ステップモータ53の作動軸67は、後退位置(上昇位置)にあり、作動軸67の作動板68が、第1弁部材96の連動軸部96b及び第2弁部材97の連動軸部97cから離れた位置にある。したがって、蒸発燃料処理装置12(図1参照)において、燃料タンク15内の蒸発燃料が蒸発燃料通路31を介してキャニスタ34内に流入されることがなく、また逆に、キャニスタ34内の空気が蒸発燃料通路31を介して燃料タンク15内に流入されることもない。なお、全弁部材96、97、98の閉弁時において、第1通路部87の内圧(燃料タンク15側の圧力)P1が第2通路部88の内圧(キャニスタ34側の圧力)P2に比して所定値以上大きくなったり、あるいは、所定値以上小さくなったりした場合における流量制御弁38のリリーフ機能については後で説明する。
(2)第1弁部材96の開弁状態(他の弁部材97、98は閉弁状態)
車両の走行中において、蒸発燃料通路31(図1参照)を介して燃料タンク15側からキャニスタ34側へ小流量の蒸発燃料を流すときは、ECU45から流量制御弁38のステップモータ53に第1段目の開弁信号が入力され、ロータ61が開弁方向に回転される。すると、作動軸67が後退位置(上昇位置)から第1段目の進出位置(下動位置)に移動される(図5参照)。これにともない、作動軸67の作動板68が、第1弁部材96の連動軸部96bに当接して該第1弁部材96を第1スプリング118の付勢に抗して押下げる。これにより、第1弁部材96が開弁されることで、弁ハウジング70の内部空間81と連結ハウジング55の内部空間80とが連通される。詳しくは、第1連通路116が開かれることで、弁ハウジング70の内部空間81に連通する下側の第1流通路115と、連結ハウジング55の内部空間80に連通する上側の第1流通路114とが連通されることになる。このとき、作動軸67の作動板68は、第2弁部材97の連動軸部97cに対して所定の隙間を隔てて離れている。また、連結ハウジング55の内部空間80は、常に、第3流通路105、第2開口孔92及び第2空間部84を介して第2通路部88に連通している。
したがって、弁ハウジング70の第1通路部87からの蒸発燃料は、第1空間部85、第1開口孔90、弁ハウジング70の内部空間81、下側の第1流通路115、第1連通路116、上側の第1流通路114、作動板68と第2弁部材97の連動軸部97cとの間の隙間、連結ハウジング55の内部空間80、第3流通路105、第2開口孔92、第2空間部84を通って、第2通路部88へ流れる(図5中、矢印参照)。このときの蒸発燃料の流量は、第1弁部材96と第2弁部材97との間に形成される一連状の通路における最小の通路断面積に応じた流量となる。
(3)第1弁部材96及び第2弁部材97の開弁状態(第3弁部材98は閉弁状態)
車両の走行中又は給油中において、蒸発燃料通路31(図1参照)を介して燃料タンク15側からキャニスタ34側へ大流量の蒸発燃料を流すときは、前記(1)項に続いて、ECU45から流量制御弁38のステップモータ53に第2段目の開弁信号が入力され、ロータ61が開弁方向に回転される。すると、作動軸67が第1段目の進出位置からその下側の第2段目の進出位置(下動位置)に移動される(図6参照)。これにともない、作動軸67の作動板68が、第1弁部材96の連動軸部96bに当接したまま、第2弁部材97の連動軸部97cに当接して両弁部材96、97を両スプリング118、112の付勢に抗して押下げる。これにより、第2弁部材97が開弁されることで、弁ハウジング70の内部空間81と連結ハウジング55の内部空間80とが連通される。詳しくは、第2連通路110が開かれることで、弁ハウジング70の内部空間81に連通する第2流通路109と連結ハウジング55の内部空間80とが連通されることになる。
したがって、弁ハウジング70の第1通路部87からの蒸発燃料は、第1空間部85、第1開口孔90、弁ハウジング70の内部空間81、第2流通路109、第2連通路110、連結ハウジング55の内部空間80、第3流通路105、第2開口孔92、第2空間部84を通って、第2通路部88へ流れる(図6中、矢印参照)。このときの蒸発燃料の流量は、第2弁部材97と第3弁部材98との間に形成される一連状の通路における最小の通路断面積に応じた流量となる。
また、第1弁部材96の開弁により第1弁部材96と第2弁部材97との間に形成される一連状の通路における最小の通路断面積をAとし、第2弁部材97の開弁により第2弁部材97と第3弁部材98との間に形成される一連状の通路における最小の通路断面積をBとした場合、通路断面積Aと通路断面積Bは、
A<B
の関係を満たすように設定されている。したがって、第1弁部材96の開弁によって小流量を制御し、また、第2弁部材97の開弁によって小流量の2倍以上の大流量を制御することができる。
また、両弁部材96、97の開弁状態(図6参照)において、前記ECU45(図1参照)から流量制御弁38のステップモータ53に閉弁信号が入力され、ロータ61が閉弁方向(開弁方向と逆方向)に回転されると、作動軸67が後退(上動)される結果、第2弁部材97が第2スプリング112の付勢力により閉弁された後(図5参照)、第1弁部材96が第1スプリング118の付勢力により閉弁される(図2及び図3参照)。
(4)全弁部材96、97、98の閉弁状態において、第1通路部87の内圧(燃料タンク15側の圧力)P1が第2通路部88の内圧(キャニスタ34側の圧力)P2に比して所定値以上大きくなった場合
全弁部材96、97、98の閉弁状態すなわち車両の駐車中(図2及び図3参照)において、第1通路部87の内圧P1が第2通路部88の内圧P2に比して所定値Pα以上大きくなった場合について説明する。なお、この場合の内圧P1から内圧P2を引いた差圧Paと所定値Pαとの関係は、
Pa=P1−P2
Pα<Pa
で表される。
この場合、所定値Pα以上の差圧Paによって、第3弁部材98が第3スプリング103の付勢力に抗して開弁される(図7参照)。これにより、第3連通路101が開かれることで、第2流通路109と第2開口孔92とが連通されることになる。したがって、内圧P1が第2通路部88へ逃がされることにより、内圧P1と内圧P2との差圧Paを所定値Pα以下に制御することができる。すなわち、第3弁部材98が、内圧P1が内圧P2に比して所定値Pα以上大きくなった場合に開弁する正方向リリーフ弁として機能する。なお、差圧Paが所定値Pα以下になれば、第3弁部材98が第3スプリング103の付勢力により閉弁される(図3参照)。
(5)全弁部材96、97、98の閉弁状態において、第1通路部87の内圧(燃料タンク15側の圧力)P1が第2通路部88の内圧(キャニスタ34側の圧力)P2に比して所定値以上小さくなった場合
全弁部材96、97、98の閉弁状態すなわち車両の駐車中(図2及び図3参照)において、第1通路部87の内圧P1が第2通路部88の内圧P2に比して所定値Pβ以上小さくなった場合について説明する。なお、この場合の内圧P2から内圧P1を引いた差圧Pbと所定値Pβとの関係は、
Pb=P2−P1
Pβ<Pb
で表される。
この場合、所定値Pβ以上の差圧Pbによって、第2弁部材97が第2スプリング112の付勢力に抗して開弁される(図8参照)。第2弁部材97の開弁にともない、第1弁部材96が第1スプリング118の付勢力に抗して押下げられる。第2弁部材97の開弁により、連結ハウジング55の内部空間80と弁ハウジング70の内部空間81とが連通される。詳しくは、第2連通路110が開かれることで、弁ハウジング70の内部空間81に連通する第2流通路109と連結ハウジング55の内部空間80とが連通されることになる。したがって、内圧P2が第1通路部87へ逃がされることにより、内圧P1と内圧P2との差圧Pbを所定値Pβ以下に制御することができる。すなわち、第2弁部材97が、内圧P1が内圧P2に比して所定値Pβ以上小さくなった場合に開弁する逆方向リリーフ弁として機能する。なお、差圧Pbが所定値Pβ以下になれば、第2弁部材97が第2スプリング112の付勢力により閉弁されるとともに、第1弁部材96が第1スプリング118の付勢力により押上げられる(図3参照)。
前記した流量制御弁38によると、第1通路部87の内圧P1が第2通路部88の内圧P2に比べて所定値以上大きくなった場合には、第3弁部材98が第3スプリング103の付勢力に抗して開弁することによって、第1通路部87の内圧P1と第2通路部88の内圧P2との差圧を所定値以下に制御することができる(図7参照)。また、第1通路部87の内圧P1が第2通路部88の内圧P2に比べて所定値以上小さくなった場合には、第2弁部材97が第2スプリング112の付勢力に抗して開弁することによって、第1通路部87の内圧P1と第2通路部88の内圧P2との差圧を所定値以下に制御することができる。したがって、双方向リリーフ機能を備えることができる。なお、第1通路部87の内圧P1が第2通路部88の内圧P2に比べて所定値以上小さくなった場合において、第2弁部材97を開弁する構成としたが、第2弁部材97に代えて第1弁部材96を開弁する構成としてもよいし、第2弁部材96と第2弁部材97とを開弁する構成としてもよい。
また、第1弁部材96及び第2弁部材97がステップモータ53の作動板68によって段階的に開かれるものであるから、従来例の電磁弁(特許文献1参照)と比べて、流量の制御精度を向上することができる。
また、第1弁部材96の第1弁部96aと該第1弁部96aが着座及び離座可能な第2弁部材97の第1弁座97bとの間に、その弁部材96の閉弁時において両者(96a,97b)間を弾性的にシールする第1シール部材120を設け、第1シール部材120と、そのシール部材120に対応する第1弁部材96を付勢する第1スプリング118とを軸方向に対応する位置関係をもって配置したものである。このため、第1弁部96aと第1弁座97bとの間の第1シール部材120によるシール部位に対して、軸方向に対応する位置関係をもって第1スプリング118の付勢力を作用させることにより、第1弁部96aと第1弁座97bとの間のシール性を向上することができる。このことは、高気密性が要求される流量制御弁38として有効である。
また、第2弁部材97の第2弁部97aと該第2弁部97aが着座及び離座可能な第3弁部材98の第2弁座98bとの間に、その弁部材97の閉弁時において両者(97a,98b)間を弾性的にシールするシール体122の内環側シール突起122bを設け、内環側シール突起122bと、そのシール突起122bに対応する第2弁部材97を付勢する第2スプリング112とを軸方向に対応する位置関係をもって配置したものである。このため、第2弁部97aと第2弁座98bとの間のシール体122の内環側シール突起122bによるシール部位に対して、軸方向に対応する位置関係をもって第2スプリング112の付勢力を作用させることにより、第2弁部97aと第2弁座98bとの間のシール性を向上することができる。このことは、高気密性が要求される流量制御弁38として有効である。
また、第3弁部材98の第3弁部98aと該第3弁部98aが着座及び離座可能な弁ハウジング70の第3弁座100との間に、その弁部材97の閉弁時において両者(98a,100)間を弾性的にシールするシール体122の外環側シール突起122cを設け、外環側シール突起122cと、そのシール突起122cに対応する第3弁部材98を付勢する第3スプリング103とを軸方向に対応する位置関係をもって配置したものである。このため、第3弁部98aと第3弁座100との間のシール体122の外環側シール突起122cによるシール部位に対して、軸方向に対応する位置関係をもって第3スプリング103の付勢力を作用させることにより、第3弁部98aと第3弁座100との間のシール性を向上することができる。このことは、高気密性が要求される流量制御弁38として有効である。
また、第1シール部材120が接離される第2弁部材97の第1弁座97bを含む弁板部を、樹脂成形により該シール部材120の接離方向に薄肉板状に形成したものである。したがって、第1シール部材120が接離される第2弁部材97の弁板部の樹脂成形による成形収縮変形量を小さくし、ヒケの発生を防止することができる。これにより、第1シール部材120が当接する第2弁部材97の第1弁座97bの当接面の平面度が向上されるため、第1シール部材120と第1弁座97bとの間のシール性を向上することができる。
また、シール体122の内環側シール突起122bが接離される第2弁部材97の第2弁部97aを含む弁板部を、樹脂成形により該内環側シール突起122bの接離方向に薄肉板状に形成したものである。したがって、シール体122の内環側シール突起122bが接離される第2弁部材97の弁板部の樹脂成形による成形収縮変形量を小さくし、ヒケの発生を防止することができる。これにより、シール体122の内環側シール突起122bが当接する第2弁部材97の第2弁部97aの当接面の平面度が向上されるため、シール体122の内環側シール突起122bと第2弁部97aとの間のシール性を向上することができる。
また、シール体122の外環側シール突起122cが接離される弁ハウジング70の第3弁座100を、樹脂成形により該外環側シール突起122cの接離方向に薄肉板状に形成したものである。したがって、シール体122の外環側シール突起122cが接離される弁ハウジング70の第3弁座100の樹脂成形による成形収縮変形量を小さくし、ヒケの発生を防止することができる。これにより、シール体122の外環側シール突起122cが当接する弁ハウジング70の第3弁座100の当接面の平面度が向上されるため、シール体122の外環側シール突起122cと第3弁座100との間のシール性を向上することができる。
また、第2弁部材97の第2弁部97aが接離される内環側シール突起122b、及び、弁ハウジング70の第3弁座100が接離される外環側シール突起122cが二重環状に一体形成されたシール体122を備えたものである。したがって、内環側シール突起122b及び外環側シール突起122cが二重環状に一体形成されたシール体122を備えることで、両シール突起122b、122cの同軸度が向上されるため、内環側シール突起122bと第2弁部97aとの間、及び、外環側シール突起122cと第3弁座100との間のシール性を向上することができる。
また、シール体122が装着された第3弁部材98を付勢する第3スプリング103は、その付勢力が内環側シール突起122bと外環側シール突起122cとの間の中間部に作用するように配置されている。したがって、シール体122の両シール突起122b、122cに作用する第3スプリング103の付勢力が均等化されるため、内環側シール突起122bと第2弁部97aとの間、及び、外環側シール突起122cと第3弁座100との間のシール性を向上することができる。
また、弁ハウジング70に、第3弁部材98が着座及び離座可能な円環状の第3弁座100が形成され、第3弁部材98に、第2弁部材97に形成された第2弁部97aが着座及び離座可能な円環状の第2弁座98bと、第3弁座100に着座及び離座可能な第3弁部98aとが共通の弁板部(板状部)に形成され、第3弁部材98の弁板部にシール体122を設け、シール体122の内環側シール突起122bを第2弁部材97の第2弁部97aが接離される第2シール部材とするとともに、該シール体122の外環側シール突起122cを第3弁座100に接離される第3シール部材としたとしたものである。したがって、第3弁部材98の弁板部(板状部)に設けたシール体122の内環側シール突起122bを第2シール部材とするとともに、そのシール体122の外環側シール突起122cを第3シール部材とすることで、第2シール部材(122b)と第2弁部材97の第2弁部97aとの間のシール性を向上するとともに、第3シール部材(122c)と弁ハウジング70の第3弁座100との間のシール性を向上することができる。なお、両シール突起122b、122cが当接する当接部は一部材とすることもできる。また、両シール突起122b、122cは、それぞれ独立したシール部材とすることもできる。
また、第2弁部材97を付勢する第2スプリング112と第3弁部材98を付勢する第3スプリング103とは、互いの付勢力が対向方向にかつその対向方向に交差する方向(径方向)に隣接した部位に作用するように配置されている。したがって、第2スプリング112の付勢力と第3スプリング103の付勢力とを互い対向方向にかつその対向方向に交差する方向に隣接した部位に作用させることができるので、シール体122の内環側シール突起122bに対する付勢力を増大し、内環側シール突起122bと第2弁部材97の第2弁部97aとの間のシール性を向上することができる。
また、第1シール部材120が接着等により装着される装着部である第1弁部材96の第1弁部96aを含む弁板部が樹脂成形により薄肉板状に形成されている。したがって、第1シール部材120が装着される第1弁部材96の弁板部の樹脂成形による成形収縮変形量を小さくし、ヒケの発生を防止することができる。これにより、第1シール部材120を装着する第1弁部材96の第1弁部96aの装着面の平面度が向上されるため、第1シール部材120と第1弁部96aとの間の装着性(接着性)を向上することができる。
また、シール体122が接着等により装着される装着部である第3弁部材98の第3弁部98a及び第2弁座98bを含む弁板部が樹脂成形により薄肉板状に形成されている。したがって、シール体122が装着される第3弁部材98の弁板部の樹脂成形による成形収縮変形量を小さくし、ヒケの発生を防止することができる。これにより、シール体122を装着する第3弁部材98の第3弁部98a及び第2弁座98bの装着面の平面度が向上されるため、シール体122と第3弁部98a及び第2弁座98bとの間の装着性(接着性)を向上することができる。
また、前記した蒸発燃料処理装置12によると、流量制御弁38(図2参照)と、燃料タンク15とキャニスタ34とを連通しかつ流量制御弁38が介装される蒸発燃料通路31とを備え、流量制御弁38の第1通路部87が蒸発燃料通路31の燃料タンク15側に接続されているとともに該流量制御弁38の第2通路部88がキャニスタ34側に接続されている。したがって、双方向リリーフ機能を備えながらも、流量の制御精度を向上するとともに、各弁部材96、97、98の弁部96a、97a、98aと弁座97b、98b、100との間のシール性を向上することのできる流量制御弁38(図2参照)を備えた蒸発燃料処理装置12を提供することができる。また、蒸発燃料をパージする際に蒸発燃料通路31を流れる蒸発燃料の流量を流量制御弁(電磁弁)38により精度良く制御することによって、空燃比(A/F)の乱れを抑えることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明の電磁弁は、蒸発燃料処理装置12の流量制御弁38に限らず、どのような用途にも適用することができる。また、前記実施形態では、それぞれの弁部材と該弁部材に対応する弁座との間にそれぞれシール部材を設けたが、少なくとも1つの弁部材と該弁部材に対応する弁座との間にシール部材を設け、そのシール部材とそのシール部材に対応する弁部材を付勢する付勢手段とを軸方向に対応する位置関係をもって配置するものであればよい。また、第2シール部材(内環側シール突起122b)と第3シール部材(外環側シール突起122c)とを有するシール体122に代えて、それぞれ独立した第2シール部材、第3シール部材を用いることができる。また、シール体122を、第2弁部材97の第1弁座97bに対応する両シール突起122b、122cを有する第1シール部材として用いることもできる。また、弁ハウジング70、第1弁部材96、第2弁部材97及び第3弁部材98は、樹脂成形品に限らず、金属製品でもよい。また、金属製品の場合において、シール部材が接離される弁部材又は弁座の当接部を、樹脂成形により該シール材の接離方向に薄肉板状に形成してもよい。
12…蒸発燃料処理装置
15…燃料タンク
31…蒸発燃料通路
34…キャニスタ
38…流量制御弁(電磁弁)
53…ステップモータ(電磁駆動部)
68…作動板(作動部材)
70…弁ハウジング
87…第1通路部
88…第2通路部
94…流体通路
96…第1弁部材
96a…第1弁部
97…第2弁部材
97a…第2弁部
97b…第2弁座
98…第3弁部材
98a…第3弁部
98b…第2弁座
100…第3弁座
103…第3スプリング(第3付勢手段)
112…第2スプリング(第2付勢手段)
118…第1スプリング(第1付勢手段)
120…第1シール部材
122…シール体
122a…基板部
122b…内環側シール突起(内環側シール部材)
122c…外環側シール突起(外環側シール部材)

Claims (5)

  1. 相互に連通する第1通路部と第2通路部を有する流体通路を形成する弁ハウジングと、
    前記流体通路を開閉しかつ第1付勢手段の付勢力により前記第1通路部から前記第2通路部への流体の流れ方向に沿う方向を閉方向として付勢された第1弁部材と、
    前記流体通路を開閉しかつ第2付勢手段の付勢力により前記第1弁部材の閉方向と同じ方向を閉方向として付勢された第2弁部材と、
    前記第1弁部材及び前記第2弁部材を段階的に開く作動部材を有する電磁駆動部と、
    前記流体通路を開閉しかつ第3付勢手段の付勢力により前記第1弁部材の閉方向と逆方向を閉方向として付勢された第3弁部材と
    を備え、
    前記第1通路部の内圧が前記第2通路部の内圧に比べて所定値以上大きくなった場合には、前記第3弁部材が前記第3付勢手段の付勢力に抗して開弁される構成とし、
    前記第1通路部の内圧が前記第2通路部の内圧に比べて所定値以上小さくなった場合には、前記第1弁部材及び前記第2弁部材の少なくとも一方の弁部材が当該付勢手段の付勢力に抗して開弁する構成とし、
    前記第1弁部材、前記第2弁部材及び前記第3弁部材のうちの少なくとも1つの弁部材と該弁部材が着座及び離座可能な弁座との間に、その弁部材の閉弁時において両者間を弾性的にシールするシール部材を設け、
    前記シール部材と、そのシール部材に対応する弁部材を付勢する付勢手段とを軸方向に対応する位置関係をもって配置し
    前記弁部材又は前記弁座の当接部が接離される内環側シール部材及び外環側シール部材が二重環状に一体形成されたシール体を備え、
    前記シール体が装着された弁部材を付勢する付勢手段は、その付勢力が前記内環側シール部材と前記外環側シール部材との間の中間部に作用するように配置されている
    ことを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1に記載の電磁弁であって、
    前記シール部材が接離される前記弁部材又は前記弁座の当接部を、樹脂成形により該シール材の接離方向に薄肉板状に形成したことを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項又はに記載の電磁弁であって、
    前記弁ハウジングに、前記第3弁部材が着座及び離座可能な円環状の第3弁座が形成され、
    前記第3弁部材に、前記第2弁部材に形成された第2弁部が着座及び離座可能な円環状の第2弁座と、前記第3弁座に着座及び離座可能な第3弁部とが共通の板状部に形成され、
    前記第3弁部材の板状部に前記シール体を設け、
    前記シール体の内環側シール部材を前記第2弁部材の第2弁部が接離される第2シール部材とするとともに、該シール体の外環側シール部材を前記第3弁座に接離される第3シール部材とした
    ことを特徴とする電磁弁。
  4. 請求項に記載の電磁弁であって、
    前記第2弁部材を付勢する第2付勢手段と前記第3弁部材を付勢する付勢手段とは、互いの付勢力が対向方向にかつその対向方向に交差する方向に隣接した部位に作用するように配置されていることを特徴とする電磁弁。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の電磁弁と、燃料タンクとキャニスタとを連通しかつ前記電磁弁が介装される蒸発燃料通路とを備え、前記電磁弁の第1通路部が前記蒸発燃料通路の燃料タンク側に接続されているとともに該電磁弁の第2通路部がキャニスタ側に接続されていることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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