JP5582309B2 - 車両用制御装置 - Google Patents
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Description
そのため、車両側では電子キーと車両側無線機との間で情報の照合を行うリクエスト信号を、所定期間毎に車室外発信機から定期的に無線発信(以下、「車室外無線ポーリング」という)して、ユーザー(電子キー)の接近検知を行い、図7に示すような車室外検知エリアを形成する。
そして、この検知エリア内に電子キーを所持した者が入ると、電子キーが車室外無線ポーリングに応答して、電子キーの内部に記憶されたIDコードを車両側無線機に送信する。車両側では電子キーから送信されたIDコードの照合を行い、照合結果が正当である場合にユーザーが車両ドア付近にいると判断する。
従って、予約が設定されている場合には、ユーザーの接近により車両ドアが自動的に開扉する。
一方、車室外検知エリアを形成する車室外発信機が発信する電波(LF)は、車室内に漏れ込むために図8に示すように車室内にも車室外検知エリアを形成することになる。
この2つの電子キーはいずれの電子キーを使っても車両の同じ操作ができるように、多くの場合、電子キーの中には同じIDコードが記憶されているから、電子キーを所持した運転者が、車両を一時的に離れる場合には、予備の電子キーを助手席に置いた鞄に入れたまま車両を離れる場合がある。
その結果、車両ドアの自動開扉の予約がある場合は、実際には電子キーを所持したユーザーが接近していないにも関らず車両ドアが開扉して、車両を離れたユーザーが再度車室外検知エリアに入る前に、車両ドアが開扉され、防犯上問題となる。
電子キーと車両側無線機との間で無線通信をして車両と電子キーとの間で情報の照合を行う照合手段と、
照合手段の照合が車両の外で正当な場合に、電子キーから施錠信号を発信する第一施錠操作に基づいて車両ドアを施錠する第一施錠手段と、
照合手段の照合が車両の外で正当な場合に、電子キーの第一施錠操作と異なる第二施錠操作に基づいて車両ドアを施錠する第二施錠手段と、
を有する車両用制御装置であって、
車両ドアを自動開扉する開扉手段と、
開扉手段による車両ドアの開扉予約を、第一施錠操作と第二施錠操作とを組み合わせる施錠操作によって設定する予約設定手段と、
開扉予約の設定がされて所定時間経過した後、照合手段の照合が車両の外で不当な場合に、開扉予約の設定を有効にする予約確定手段と、
を備え、
開扉予約の設定が有効であることを条件とし、車両側無線機が照合手段で正当と判断される電子キーの接近を検出した場合に、開扉手段が車両ドアを自動開扉することを特徴とする。
開扉予約の設定が有効であることを条件とし、車両側無線機が照合手段で正当と判断される電子キーの接近を検出した場合には、検出した電子キーの識別情報が電子キー記憶手段に記憶された識別情報と同一か否かを判定し、
識別情報が同一である場合には、開扉手段が車両ドアを自動開扉することができる。
また、第一施錠操作等と異なる通知手段が、開扉予約の設定をユーザーに通知するため、ユーザーは予約操作が正常に行われたか否かを客観的に判断できる。
図1は本発明の車両用制御装置1を示すブロック図であり、図1を用いて車両用制御装置1の概要を説明する。
本発明の車両用制御装置1は、電子キー2と車両側無線機3との間で無線通信をして車両4と電子キー2との間で情報の照合を行う。そして、車両4の外にある電子キー2との照合が正当な場合に、車両ドア5を施錠する施錠操作を利用することで、ユーザーが車両近辺にいる時に、車両ドア5を自動で開扉させる開扉予約を設定する。
具体的には、車両4の外にある電子キー2と車両4との間の情報の照合が正当な場合に、異なる2つの施錠操作を組み合わせることにより開扉予約を設定して、かかる開扉予約に基づき車両ドア5を自動で開扉させる。
予約設定手段8は、車両ドア5の開扉手段13により車両ドア5を自動で開扉させるための予約(開扉予約)を設定するものである。
車両ドア5を施錠するために予め複数の施錠操作方法が備え付けられ、ひとつの操作方法で施錠できるにもかかわらず、異なる第一施錠操作と第二施錠操作とを組み合わせた施錠操作によって、開扉予約は設定される。
具体的には、第一施錠操作と第二施錠操作が行われることにより設定され、設定された開扉予約は電子キー2を所持するユーザーが車両4から離れることにより設定が有効となる。
時間判定手段は、第一施錠操作及び第二施錠操作とを組み合わせる施錠操作により開扉予約が設定された後に所定時間を経過したか否かを判定し、所定時間が経過した場合に、ユーザーが車両4から離れたと判定する。
応答判定手段は、第一施錠操作及び第二施錠操作とを組み合わせる施錠操作により開扉予約が設定された後に車両側無線機3が車室外無線ポーリングをすることで、電子キー2からの応答信号があるか否かを判定し、電子キー2からの応答信号がない場合に、ユーザーが車両4から離れたと判定する。
予約確定手段9は、時間判定手段と応答判定手段のどちらか一方または、時間判定手段と応答判定手段を組み合わせることにより、電子キー2を所持するユーザーが車両4から離れたか否かを判定し、かかるユーザーが車両4から離れた場合には、開扉予約の設定を有効にする。
このため、施錠操作に用いられた電子キーと予備の電子キーのIDコードが異なるときには、2つの電子キーを識別して施錠解除の動作をすることができる。
第一施錠手段11は、制御ECU6の照合手段7による照合、つまり、車両4の外にある電子キー2と車両4との間の情報の照合が正当である場合に、電子キー2から施錠信号を発信する第一施錠操作に基づいて車両ドア5を施錠する。同様に、第二施錠手段12は、照合手段7の照合が車両4の外にある電子キー2と車両4との間の情報の照合が正当である場合に、電子キー2の第一施錠操作と異なる第二施錠操作に基づいて車両ドア5を施錠する。
かかる開扉手段13により開扉する車両ドア5のドアハンドル14にはロックスイッチ14aが備わる。そして、車両4の外にある電子キー2との照合が正当な場合に、ロックスイッチ14aを押圧すること(第二施錠操作)により車両ドア5は施錠する。
したがって、ロック機構15は、ロックスイッチ14aにより車両ドア5を施錠するだけでなく、車両4の外にある電子キー2との照合で正当な場合に、電子キー2からの施錠信号に応じて車両ドア5を施錠する。
その処理手順が図2及び図3のフローチャートに示されており、この制御の処理手順を予めプログラム化して、例えば、制御ECU6のメモリに記憶しておき、制御ECU6が呼び出して自動的に実行する。
具体的には、電子キー2を保持したユーザーがドアハンドル14のロックスイッチ14aにより車両ドア5を施錠(第二施錠手段)した後に、電子キー2のロックボタン16により施錠信号を車両4に送信する施錠操作(第一施錠手段)をすることにより、開扉予約が設定される。
S2に進むと、制御ECU6は、ロックスイッチ14aを押圧する操作(第二施錠操作)が行われたか否かを判定する。ロックスイッチ14aにより車両ドア5の施錠動作が行われた場合(S2:YES)は、S3に進み、ロックスイッチ14aを押圧する操作(第二施錠操作)が行われていない場合(S2:NO)は、S1に戻る。
S4に進むと、制御ECU6は、電子キー2のロックボタン16を押圧する操作(第一施錠操作)が行われたか否かを判定する。ロックボタン16により車両ドア5の施錠動作が行われた場合(S4:YES)は、S5´に進み、ロックボタン16を押圧する操作(第一施錠操作)が行われていない場合(S4:NO)は、S5に進む。
S6に進むと、制御ECU6は、ロックボタン16を押圧する操作(第一施錠操作)が行われる待ち時間が経過したか否かを判定する。所定の待ち時間が経過した場合(S6:YES)は、開扉予約を行わない通常の施錠操作であるとしてS7に進み、所定の待ち時間が経過していない場合(S6:NO)は、S3に戻る。
なお、開扉予約により車両ドア5の自動開扉がされた場合には、その電子キー2の識別情報を削除又は、次回の開扉予約による電子キー2の識別情報により上書きすることで開扉予約に用いられた電子キー2が車両4に放置された状態で、別の開扉予約がされていても、自動開扉の誤作動を防止できる。
具体的には、S101において、電子キー2のロックボタン16を押圧する操作(第一施錠操作)が行われた後、所定の時間が経過したか否かを時間判定手段が判定する。所定の時間が経過した場合(S101:YES)は、S102に進み、所定の時間が経過していない場合(S101:NO)は、S101に戻る。
S102に進むと、制御ECU6により車両側無線機3が車室外無線ポーリングを行うリクエスト信号を定期的に送信して、S103に進む。
S103に進むと、車室外無線ポーリングにより、S5´において、電子キー記憶手段10が記憶したIDコードと同一の電子キー2からの応答があるか否かを応答判定手段が判定する。車室外無線ポーリングに対して電子キー2からの応答がある場合(S103:YES)は、S101に戻り、車室外無線ポーリングに対して電子キー2からの応答がない場合(S103:NO)は、電子キー2が車両4から離れたと判定して予約確定処理を終えて(開扉予約の設定を有効にして)、S6´に戻り、S7に進む。よって、電子キー2のIDコードを記憶することで車両内に放置された予備の電子キー2(記憶されたIDコードとは別のIDコードを有する電子キー2)により予約確定処理の終了が妨げられることを防止できる。
以上の予約確定処理により、開扉予約を設定した直後において、車室外検知エリアに電子キー2を所持したユーザーがいる場合でも、車両側無線機3が電子キー2を検知することにより車両ドア5が自動開扉することを防止できる。
S8に進むと、車室外無線ポーリングによる電子キー2の接近があるか否かを判定する。車室外無線ポーリングに対して電子キー2からの応答がない場合(S8:NO)は、S7に戻り、車室外無線ポーリングに対して電子キー2からの応答がある場合(S8:YES)は、電子キー2を所持するユーザーが車両4に接近したと判定してS9に進む。
S12に進むと、制御ECU6は、電子キー記憶手段10に保持された電子キー2の識別情報と車両4に接近してきた電子キー2の識別情報が同一か否かを判定する。識別情報が同一の場合(S12:YES)には、S13に進み、識別情報が同一でない場合(S12:NO)は、S7に戻る。よって、電子キー2を所持したユーザーが車両4に接近しない場合には、車両ドア5は自動開扉することがない。
なお、本実施例1は第二施錠操作をした後に、第一施錠操作をすることにより、開扉予約が設定されるが、第一施錠操作をした後に第二施錠操作をすることで、開扉予約が設定される構成としてもよい。
図2に示す実施例1のフローチャートでは、S4にて第一施錠操作があると判定した場合に、第一及び第二施錠操作に用いられた電子キー2の識別情報を記憶して、図3に示すフローチャートの予約確定処理を行うものである。
しかし、変形例1では、S4にて第一施錠操作があると判定した場合に、第一及び第二施錠操作に用いられた電子キー2の識別情報を記憶せず、第一施錠操作から所定時間の経過した後に、車室外無線ポーリングを行い、そのポーリングに対する応答に応じて開扉予約の設定を有効にするものである。
しかし、変形例1では、S10にて開扉予約の設定が有効であると判定した場合に、そのまま車両ドア5の自動開扉を行うものである。
S205に進むと、第一施錠操作が行われてから所定時間が経過した後(電子キー2を所持したユーザーが車両4から離れたと想定される時間の経過後)に、制御ECU6により車両側無線機3が車室外無線ポーリングを行うリクエスト信号を送信して、S206に進む。
S206に進むと、車室外無線ポーリングにより電子キー2からの応答があるか否かを判定する。車室外無線ポーリングに対して電子キー2からの応答がある場合(S206:YES)は、S7に進む。そのため、電子キー2を所持したユーザーが車両4から離れた後に、車両内に放置された予備の電子キー2が応答する場合でも、開扉予約の設定は有効とならない。
一方、車室外無線ポーリングに対して電子キー2からの応答がない場合(S206:NO)は、S207に進み、S207において、電子キー2が車両4から離れたと判定して予約の設定を有効にする。そして、予約確定処理を終え、S7に進む。
図4に示す変形例1のフローチャートでは、S4にて第一施錠操作があると判定した場合に、第一及び第二施錠操作に用いられた電子キー2の識別情報を記憶せず、第一施錠操作から所定時間の経過した後に、車室外無線ポーリングを行い、そのポーリングに対する応答に応じて開扉予約の確定を行うものである。
しかし、図5に示す変形例2のフローチャートでは、S4にて第一施錠操作があると判定した場合に、第一施錠操作から所定時間の経過した後に、開扉予約の設定を有効とするものである。
S305に進むと、第一施錠操作から所定時間の経過した後に、開扉予約の設定を有効にして、S7に進む。
よって、車両内に放置された予備の電子キー2により、車両ドア5が自動開扉をする場合には、車両ドア5が開扉することにユーザーが気付くことができ(予備の電子キー2が車両内に放置されていることも気付くことができ)、ユーザーの不在時に車両ドア5が開扉することを防止できる。
図2に示す実施例1のフローチャートでは、S4にて第一施錠操作があると判定した場合に、第一及び第二施錠操作に用いられた電子キー2の識別情報を記憶するものである。
しかし、実施例2では、S4にて第一施錠操作があると判定した場合に、照合確認処理をした後、通知処理を行い、通知処理後に電子キー2の識別情報を記憶するものである。
また、車両ドアの施錠時にブザーが1回吹鳴し、車両ドアの開錠時にブザーが2回吹鳴する車両4においては、開扉予約の設定時にブザーを3回吹鳴させることで、開扉予約の設定をユーザーに通知することができる。
更に、施錠時及び開錠時にブザーが吹鳴する車両4では、開扉予約の設定をハザード又はヘッドライトの点滅によりユーザーに通知することで、通知信号の混同を防止できる。
なお、通知手段17であるブザー、ハザード又はヘッドライトは適宜組み合わせて使用することができ、施錠及び開錠の通知信号を発信する機器とは異なる機器で開扉予約の設定の通知信号を発信させることで、通知信号の混同を防止できる。
以上より、開扉予約が設定されたことを車両近傍にいるユーザーに対して、通知手段17が、開扉予約の設定がされたことを通知できる制御を実行できる。
なお、以上の説明において、実施例1、2及び各変形例は適宜組み合わせることができる。
3 車両側無線機 4 車両
5 車両ドア 6 制御ECU
7 照合手段 8 予約設定手段
9 予約確定手段 10 電子キー記憶手段
11 第一施錠手段 12 第二施錠手段
13 開扉手段 14 ドアハンドル
14a ロックスイッチ 15 ロック機構
16 ロックボタン 17 通知手段
Claims (4)
- 電子キーと車両側無線機との間で無線通信をして車両と前記電子キーとの間で情報の照合を行う照合手段と、
前記照合手段の照合が前記車両の外で正当な場合に、前記電子キーから施錠信号を発信する第一施錠操作に基づいて車両ドアを施錠する第一施錠手段と、
前記照合手段の照合が前記車両の外で正当な場合に、前記電子キーの前記第一施錠操作と異なる第二施錠操作に基づいて前記車両ドアを施錠する第二施錠手段と、
を有する車両用制御装置であって、
前記車両ドアを自動開扉する開扉手段と、
前記開扉手段による前記車両ドアの開扉予約を、前記第一施錠操作と前記第二施錠操作とを組み合わせる施錠操作によって設定する予約設定手段と、
前記開扉予約の設定がされて所定時間経過した後、前記照合手段の照合が前記車両の外で不当な場合に、前記開扉予約の設定を有効にする予約確定手段と、
を備え、
前記開扉予約の設定が有効であることを条件とし、前記車両側無線機が前記照合手段で正当と判断される前記電子キーの接近を検出した場合に、前記開扉手段が前記車両ドアを自動開扉することを特徴とする車両用制御装置。 - 前記第一施錠操作及び前記第二施錠操作に用いられた前記電子キーの識別情報を記憶する電子キー記憶手段を備え、
前記開扉予約の設定が有効であることを条件とし、前記車両側無線機が前記照合手段で正当と判断される前記電子キーの接近を検出した場合には、検出した前記電子キーの識別情報が前記電子キー記憶手段に記憶された識別情報と同一か否かを判定し、
識別情報が同一である場合には、前記開扉手段が前記車両ドアを自動開扉する請求項1に記載の車両用制御装置。 - 前記開扉予約は、施錠時に前記第一施錠操作と前記第二施錠操作が行われることにより設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制御装置。
- 前記開扉予約の設定から有効になる間で、前記電子キーが前記車両の外にあって前記照合手段が正当と判断した場合に、前記開扉予約が設定されたことをユーザーに通知するための通知手段を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用制御装置。
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