JP5580545B2 - 躯体コンクリートの改質方法、コンクリート構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、躯体コンクリートの外面からの改質によってコンクリートの耐久性、耐劣化性を簡便に向上させ得るコンクリート改質のための新しい方法と、この方法によるコンクリート構造物に関する。
コンクリート構造物は、様々な要因により劣化する。すなわち、コンクリートには、新設されたものでも空隙が存在し、時間の経過とともに、ひび割れが生じる。このひび割れや空隙を通じてコンクリート内部に水や、塩化物などのさまざまな物質が浸透すると、ひび割れが進展し、漏水や塩害が発生する。
さらに、それら水や塩化物などのコンクリートにとって有害な物質が二次反応を誘発すると、コンクリート内部の鉄筋や鉄骨に錆を生じさせ、結果的にコンクリート構造物の寿命を短くしてしまう。
そこで従来、コンクリートの劣化を抑制する手段として、コンクリートの表面(表層)を、有機系樹脂で物理的に覆う工法が採用されている。この工法には、塗料などによって表面に薄い膜を形成する方法や、撥水剤やシリカ質の材料をコンクリート表面から浸透させる方法などがある。
特開2003−239315号公報
しかしながら、従来方法では、あくまでもコンクリート表面を覆っているだけなので、時間の経過や物理的な作用により樹脂などの被覆材が剥離してしまい、それを防ぐには、定期的かつ頻繁なメンテナンスが必要となり、高いランニングコストを要する。
また従来の方法でコンクリートが硬化した後に施工するものでは、施工のための足場を必要としたり、施工する際のコンクリート表面の水分状態などによりコンクリートの耐久性能が大きくばらつくことがあるなどの問題点があった。
さらに、粉体塗料などを塗布して膜を形成する方法もあるが、雨などでせっかく塗布した塗料などが流れ落ちてしまうことが多く、改良が望まれていた。
本発明は、上述した諸問題点にかんがみ、工期の延長や、足場の設置、コンクリート表面の水分量の調整などの特別な処置を必要とせず、簡単にかつ通常の施工工事の範囲内で、躯体コンクリートの改質を図れるようにすることを目的とする。
本発明の躯体コンクリートの改質方法のうち請求項1に係るものは、
躯体コンクリートの改質方法であって、
打設され未硬化状態のコンクリート表面に、無機質セメント結晶生成作用を有する触媒性化合物を含浸させた不織布からなるシート材を接触させ、前記触媒性化合物を直接に躯体コンクリートの内部へ供給する躯体コンクリートの改質方法であって、
前記シート材が前記不織布のコンクリート表面と接触する側に、接着剤を含ませてなるものである
ことを特徴とする。
また請求項2に係るものは、請求項1の躯体コンクリートの改質方法において、前記シート材が前記不織布のコンクリート表面と接触しない側に、少なくとも防水性を有する樹脂製シートを備えてなるものであることを特徴とする。
請求項3に係るコンクリート構造物は、請求項1または2の躯体コンクリートの改質方法により改質した躯体コンクリートからなることを特徴とする。
本発明によれば、打設され未硬化状態のコンクリート表面に、無機質セメント結晶生成作用を有する触媒性化合物を含浸させた不織布からなるシート材を接触させ、前記触媒性化合物を直接に躯体コンクリートの内部へ供給することにより、容易に躯体コンクリートの改質に係る工事を施工できるようになる。
本発明の実施に用いるシートの構成例を示した断面図である。 本発明による施工過程例を示す断面図である。
以下本発明を実施するための形態を、図に示す実施例を参照して説明する。なお本発明は図示の例のように垂直あるいは水平な躯体コンクリート面への実施には限定されず、種々の形態の面への適用が可能であり、図示の例の形態には限定されない。
図1は、本発明を実施するために使用するシートの一例の断面図である。図示のシート材1は、無機質セメント結晶生成作用を有する触媒性化合物を含浸させた不織布2のコンクリート表面と接触する側に接着剤を含ませるととものに、コンクリート表面と接触しない側に防水性を有する樹脂製シート3を貼付して備えている。
不織布2に含浸させる触媒性化合物としては、液体による高浸透性のコンクリート改質剤を主成分とした無機質の材料、例えば、本願出願人が製造、販売しているリバコン(商品名)を採用できる。この化合物は、ケイ酸質系等のコンクリート改質剤の浸透深さが表層部のみと言われているのに対し、よりコンクリート深部まで短期間に浸透拡散し、セメント結晶を生成するためコンクリートの改質効果が大幅に向上する。具体的には、この触媒性化合物をコンクリート躯体表面に塗布すると、主成分の触媒性化合物がコンクリート躯体内部に浸透し、水酸化カルシウムをつかみ、触媒性カルシウム化合物となり、さらにセメントゲル位置まで運び、結晶化を促す。そして、不溶性のC−S−H結晶を成長させ、分離した触媒性化合物は新たな水酸化カルシウムをつかみ、次のセメントゲルへ移動する。これらの化学反応により、コンクリートが緻密化され、コンクリートの空隙が減少し、ひび割れも自己修復される。その結果、コンクリート内部への水や有害物質の進入が遮断され、コンクリートの劣化が抑止される。本願発明者等の実験によれば、0.2mm幅程度までのひび割れであれば、自己修復機能により修復し、防水・止水効果を発揮した。
図2は、図1に示したシート材1を用いた本発明による施工過程例を示す断面図である。図示しないコンクリート型枠を用いて躯体コンクリート5を打設し、その躯体コンクリート5が固化する前に、すなわちコンクリートが「ゆるい」状態のうちに、その外面に上述のシート材1を不織布2に含ませた接着剤を貼付する。すると接着剤が熱融着等によって溶け、接着性が高まる。
その後、打設された躯体コンクリート5が固化する際の水和反応熱と、水和反応に使用されずに外部へ出てくる水分とが、シート材1の接着剤を溶かして不織布を躯体コンクリート5の表面に密着させる。すると、不織布2に含浸させた触媒性化合物に熱と水分が作用し、躯体コンクリート5側へ触媒性化合物が浸透、拡散していく。これによって、コンクリートが改質され、その耐久性、耐劣化性能を高めることになる。
また上述のような作用が進む間、すなわち養生期間中に降雨などがあっても、シート材1表面の樹脂製シート3が遮水し、触媒性化合物が浸透、拡散に影響が及ばない。
なお、不織布2に含浸させる触媒性化合物は、本願出願人が製造、販売しているリバコン(商品名)であれば、水溶液であるため、下地処理は躯体表面の粉塵を除去する程度でよく、散水養生も不要であり、作業コストの軽減が図れる。また、全体工程の短縮が図れる。さらに、養生完了後はシート材1を剥がすだけで良く、施工後のコンクリート表面には残渣等がなく、仕上げ材を自由に選択できるようになる。
そして最も重要なことは、躯体コンクリート5内に浸透、拡散した触媒性化合物がセメント結晶の生成を恒久的に行うため、施工後のメンテナンスが不要になる。
もちろん、構造物の種類、施工条件に適合した形態を選択して、合理的な施工を行うことができる。例えば、躯体コンクリート5の表面に隣接する建造物等との間にほとんど隙間が無くても、シート材1を躯体コンクリート5の表面に貼り付けることさえできればよいので、狭いスペースや、作業が難しい状況でも、容易に実施できる。このような場合、シート材1を用済み後に剥がしたり、仕上げもできないことが多いが、上述のように躯体コンクリート5施工後のメンテナンスが不要なため、問題はない。
またなお、上述のようなシート材1を用いることにより材料費は高くなるが、本願発明者の試算したところでは、従来の触媒性化合物の吹き付け、打設前のコンクリートへの練り込み等による施工に比べ、労賃を大幅に低減させることができるので、全体としての施工費は半分近くに低減させ得るケースもあった。
1:シート材
2:不織布
3:樹脂製シート
5:躯体コンクリート

Claims (3)

  1. 躯体コンクリートの改質方法であって、
    打設され未硬化状態のコンクリート表面に、無機質セメント結晶生成作用を有する触媒性化合物を含浸させた不織布からなるシート材を接触させ、前記触媒性化合物を直接に躯体コンクリートの内部へ供給する躯体コンクリートの改質方法であって、
    前記シート材が前記不織布のコンクリート表面と接触する側に、接着剤を含ませてなるものである
    ことを特徴とする躯体コンクリートの改質方法。
  2. 請求項1の躯体コンクリートの改質方法において、前記シート材が前記不織布のコンクリート表面と接触しない側に、少なくとも防水性を有する樹脂製シートを備えてなるものであることを特徴とする躯体コンクリートの改質方法。
  3. 請求項1または2の躯体コンクリートの改質方法により改質した躯体コンクリートからなることを特徴とするコンクリート構造物
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