JP5579688B2 - 電化柱の耐震補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は電車線等の支持に用いられる電化柱の地震時の折損を防止するための耐震補強方法に関する。
電化柱は主として電車に電力を供給する給電線の支持に用いられて線路に沿って所定間隔で建植される。このような電化柱は、PC鋼線を配置した型枠内にコンクリートを流し込み、その状態で型枠を回転させてコンクリートを締め固め、所定の養生を行って円筒状のコンクリート製品として製造される。このような方法で製作されたコンクリートの性質として、水分が少なく緻密で高強度である反面、強度の限界を超えた瞬間に粉砕化する、いわゆる爆裂と言われる破壊挙動を示す。つまり、高強度であるがねばりが小さい(脆性)という特性である。
このため、電化柱が地震の影響を受けて振動すると、限界変位に達した瞬間にコンクリートの爆裂が発生してコンクリートが粉砕化して折損し、最近の大きな地震で電化柱の被害が多く発生している。
電化柱の耐震補強に関しては,1978年の宮城県沖地震後、1995年の兵庫県南部地震以降に実施されている。この電化柱本体の耐震性能を向上させる方法としては、電化柱の中空部に補強鉄筋を挿入してコンクリートを充填する方法、電化柱外周部を鋼板で巻き立て、鋼板と電化柱との空隙をモルタル等で充填する方法が実施されている。この場合、設計作用荷重に対して2倍程度以上の安全率を有するような補強対策工法となっている。
また、高架橋上の電化柱の基礎構造として電化柱周辺に砂を充填する砂基礎が適用されている。この砂基礎は、電化柱がある一定以上の振動で挙動した場合、基礎上端部の薄いモルタルが破壊し、砂基礎内で電化柱が動き、砂の減衰効果を利用して電化柱へ入力される加速度を低減しようとするものである。砂基礎の導入は,1978年の宮城県沖地震において、建設中の東北新幹線の被害を契機として開発され適用されている。
高架橋上の電化柱の地震被害は近年の比較的規模の大きな地震において発生しているがこの電化柱の被害の発生メカニズムを図3により説明する。
図3において、1は列車が走行する高架橋であり、線路に沿って所定間隔で電化柱3が建植されている。5は電化柱の先端部に取り付けられた絶縁用の碍子を示している。ここに波形Aで示すような地震動の入力があると、高架橋1の上端には矢印Bで示すような水平動成分と、矢印Cで示すような回転成分とが加わって高架橋は破線で示すように揺れ、高架橋上の電化柱3には大きな加速度が作用する。その結果、電化柱は揺れて破線で示すように変形し、限界変形量に達した瞬間に折損してしまう。
このような電化柱の大きな変形は、高架橋と電化柱の共振、あるいは相互に共振に近い固有周期を有することに起因している。また、高架橋の固有周期が電化柱より小さい場合、地震の影響で高架橋の柱等にひび割れが生じると固有周期が伸びていき、電化柱の固有周期に接近することで電化柱が大きく揺れ、限界変位に達した瞬間に折損する。高架橋上に建植されている電化柱は高架橋と電化柱が共振すると,電化柱に作用する応答加速度は10G(Gは重力加速度)にも達する。
従来の電化柱を鋼板等で巻き立てる方法や、中空部への高強度モルタルの充填する方法などの補強対策では10Gの応答加速度に対応することは不可能である。
本発明は上記課題を解決しようとするもので、大きな加速度が作用しても電化柱の折損を防止することを目的とする。
そのために本発明は、基礎部に建植した電化柱の耐震補強方法において、電化柱の上端から下方にわたって電化柱に作用する加速度、変位の大きい電化柱の下端部と上端部で間隔を狭くして変位抑制用補強材の支持部材を配置固定し、変位抑制用補強材を各支持部材を通して取り付けて下端を基礎部に固定することで電化柱各部の変位を拘束するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記電化柱の変位抑制用補強材が、鋼材、鋼線、または合成繊維材からなることを特徴とする。
また、本発明は、前記変位抑制用補強材にダンパーを取り付けたことを特徴とする。
また、本発明は、前記変位抑制用補強材が、電化柱周囲を螺旋状に巻回して配置されることを特徴とする。
また、本発明は、前記変位抑制用補強材が、電化柱周囲に所定角度間隔で直線状に配置されることを特徴とする。
本発明は、電化柱の上端から下方にわたって適宜間隔で変位抑制用補強材の支持部材を配置し、上端の支持部材から順次下方の支持部材に取り付けて基礎部に固定することで変位抑制用補強材を取り付けて電化柱各部の変位を拘束するようにしたので、大きな加速度が作用しても電荷柱の変位を抑制し、コストをかけずに電化柱の折損を防止することが可能である。
また、変位抑制用補強材は単に適宜間隔で配置した支持部材に取り付ければよいので、電化柱のいろいろな添加物に影響せずに取り付けることができる。
電化柱の耐震補強方法の例を説明する図である。 電化柱の耐震補強方法の他の例を説明する図である。 地震により高架橋上の電化柱が折損する状況を説明する図である。
以下、本実施形態について説明する。
図1は本発明の電化柱の耐震補強方法の例を説明する図である。
前述したように、電化柱は地震により揺れて変形したとき、限界変形量に達した瞬間に折損する。そこで、地震による電化柱の折損を防止するためには、高架橋等の基礎部が振動しても電化柱自身の揺れを可能な限り止めて限界変位に達しないようにすればよい。そのために本実施形態では、電化柱の地震時変形量を拘束するための補強材を配置する。
図1において、基礎部10に建植した電化柱20には上端部から下部に渡って適宜間隔で複数箇所に支持部材30を取り付ける。支持部材の設置間隔は、作用する加速度や変位の大きい下端部や上端部では狭く、中間部は広くするなど適宜設定する。支持部材30は、例えば、向かい合った一対の半円弧状バンドの一端同士が蝶番結合され、各半円弧状バンド自由端をボルト締めできる部材を電化柱に固定して支持金具を取り付けるなどして構成する。電化柱の上端部の支持部材の支持金具に、変位抑制用としての鋼材、鋼線、合成繊維からなるワイヤ等の補強材40、50の一端を相互に対称な位置に取り付け、電化柱を相互に対称的に螺旋状に巻回して各支持部材30の支持金具に取り付けて電化柱の下端まで巻回し、端部を基礎部10に固定する。
このように螺旋状に変位抑制用補強材を巻き付けることで、どのような方向から電化柱に大きな加速度が作用しても、各支持部材間に張られた補強材により電化柱各部の変位が拘束されるため折損を生ずる限界変位以内に抑えることができる。
なお、ワイヤ等の補強材は必ずしも2本でなくて1本でもよい。また、さらに本数を増やして螺旋状に巻回してもよく、また、必ずしも螺旋状に巻回しなくても、例えば3本の補強材を120°間隔、或いは4本の補強材を90°間隔というように所定の角度間隔で複数本の補強材を電化柱の上端から下端まで直線状に各支持部材に取り付けて基礎部に固定することで、どのような方向から電化柱に加速度が作用しても変位を拘束することが可能である。電荷柱の変位を拘束することで、電柱基礎への影響も軽減するので、電柱基礎の損傷防止にも有効となる。
図2は本発明の電化柱の耐震補強方法の他の例を説明する図である。
この例は、図1の耐震補強方法に、さらに補強材の下端部に振動吸収機構としてオイルダンパー等からなるダンパー60を付加したものである。このようなダンパーを配置することで、電化柱に大きな加速度が作用し、各補強材に大きな引張り力が作用しても、ダンパー60によりその力を吸収して減衰させることができる。なお、ダンパーは補強材下端部に限らず、補強材の中間部等任意の位置に複数箇所設けるようにしてもよい。
10…基礎部、20…電化柱、30…支持部材、40,50…変位抑制用補強材、60…ダンパー

Claims (5)

  1. 基礎部に建植した電化柱の耐震補強方法において、
    電化柱の上端から下方にわたって電化柱に作用する加速度、変位の大きい電化柱の下端部と上端部で間隔を狭くして変位抑制用補強材の支持部材を配置固定し、変位抑制用補強材を各支持部材を通して取り付けて下端を基礎部に固定することで電化柱各部の変位を拘束するようにしたことを特徴とする電化柱の耐震補強方法。
  2. 前記電化柱の変位抑制用補強材は、鋼材、鋼線、または合成繊維材からなる請求項記載の電化柱の耐震補強方法。
  3. 前記変位抑制用補強材にダンパーを取り付けた請求項1または2記載の電化柱の耐震補強方法。
  4. 前記変位抑制用補強材は、電化柱周囲を螺旋状に巻回して配置される請求項1乃至いずれか1項記載の電化柱の耐震補強方法。
  5. 前記変位抑制用補強材は、電化柱周囲に所定角度間隔で直線状に配置される請求項1乃至いずれか1項記載の電化柱の耐震補強方法。
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