JP5576176B2 - 自動車の補助ミラー構造 - Google Patents
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Description
そこで、この発明は、ドアミラーより下方の車両側方の視認性を向上させた自動車の補助ミラー構造を提供するものである。
請求項1に係る発明は、自動車のドアミラー(例えば、後述する実施例におけるドアミラー3)の下部に設けられる補助ミラー(例えば、後述する実施例における補助ミラー4)であって、前記補助ミラーは、車両(例えば、後述する実施例における車両1)の上下方向に凹となる凹面と、前記車両の左右方向に凸となる凸面とを備えた鏡面部(例えば、後述する実施例における鏡面部5)からなり、前記鏡面部には、左右方向の凸の曲率が最大となる最大凸曲率部(例えば、後述する実施例における最大凸曲率部8)が設けられ、該最大凸曲率部は前記鏡面部における上下方向中央よりも下端側に配置され、前記凸面は前記最大凸曲率部から上端または下端に向かうにしたがって曲率が減少し、運転席の乗員から見える前記鏡面部の上下方向中央よりも下端側に、前記車両の車体(例えば、後述する実施例における車体6)の下部が映り込むように前記補助ミラーの設置角度を設定することを特徴とする自動車の補助ミラー構造である。
なお、この出願において用いる前記標準モデルとは、人体の体格差を考慮した標準的なドライビングポジションにおける人体モデルのことである。
さらに、左右方向の凸の曲率が最大となる最大凸曲率部が鏡面部における下端側に配置されているので、車体側を映す鏡面部の下端側における像が歪み難くなり、車体側の像の車両前後方向の直線性が向上し、車体を直線状に映すことができる。
また、鏡面部の凸面は最大凸曲率部から上端または下端に向かうにしたがって曲率が減少するので、車両前後方向の映り込み範囲を鏡面部の上下で同じにすることができ、運転席の乗員から見える鏡面部の鏡像において上下方向の直線性が向上する。
請求項3に係る発明によれば、鏡面部を車体側に近い位置に設置しつつ、自車の車体の下方に対する視認性が向上する。
請求項4に係る発明によれば、鏡面部を車体側に近い位置に設置しつつ、自車の車体の下方に対する視認性が向上する。
請求項5に係る発明によれば、乗員から見える鏡面部の鏡像にターンシグナルランプが映ることがないので、自車の車体の下方に対する視認性が向上する。
図1、図4に示すように、車両1の前部座席のドア2には周知のドアミラー3が設けられており、このドアミラー3の下部に補助ミラー4が設けられている。補助ミラー4は、運転席側と助手席側のドアミラー3のどちらにも設けられているが、以下の説明では、助手席側のドアミラー3に設けられた補助ミラー4について説明する。
そして、運転席の乗員から見える鏡面部5の鏡像における下側に、自車の車体6の下部が映り込むように補助ミラー4の設置角度を設定する。
また、鏡面部5は車両1の左右方向に凸となる凸面を備えているので、車両前後方向の映り込み範囲を広げることができる。
ここで仮に、鏡面部5の上下方向の中央に最大凸曲率部8を配置した場合には、鏡面部5の上端側および下端側において像の歪みが大きくなるため、鏡面部5の下側に車体6の下部を映り込ませると、車体6の像が歪んでしまう。この実施例の補助ミラー4によれば、このようなことがない。
ここで仮に、鏡面部5の凸面の左右方向の凸の曲率を一定にした場合には、最大凸曲率部8から上下方向に遠ざかるほど、車両前後方向の映り込み範囲が広がるため、運転席の乗員から見える鏡面部5の鏡像において上下方向の直線性が失われてしまう。この実施例の補助ミラー4によれば、このようなことがない。
曲率増大部9を設けない場合、運転席の乗員のアイポイントが低いときには、図8に示すように、その乗員から見える鏡面部5の鏡像において、車体6の像6’が上側に寄り、車体6の像6’の占める割合が多くなり、外界の像が少なくなってしまう。曲率増大部9を設けることにより、このような事態を回避することができる。
図10において二点鎖線は、鏡面部5にターンシグナルランプ10が映り込むか否かの境界の一例を示し、この境界線Fよりも上側の領域にターンシグナルランプ10を設置すると、鏡面部5にターンシグナルランプ10を映り込ませないようにすることができる。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では、曲率増大部9を設ける場合に、最大凸曲率部8と曲率増大部9の両方を垂線Sよりも車幅方向の外側に配置したが、曲率増大部9のみを垂線Sよりも車幅方向の外側に配置し、最大凸曲率部8を垂線Sよりも車幅方向の内側に配置することも可能である。
3 ドアミラー
4 補助ミラー
5 鏡面部
7 車体側面(外端部)
8 最大凸曲率部
9 曲率増大部
10 ターンシグナルランプ
Claims (5)
- 自動車のドアミラーの下部に設けられる補助ミラーであって、
前記補助ミラーは、車両の上下方向に凹となる凹面と、前記車両の左右方向に凸となる凸面とを備えた鏡面部からなり、
前記鏡面部には、左右方向の凸の曲率が最大となる最大凸曲率部が設けられ、該最大凸曲率部は前記鏡面部における上下方向中央よりも下端側に配置され、
前記凸面は前記最大凸曲率部から上端または下端に向かうにしたがって曲率が減少し、
運転席の乗員から見える前記鏡面部の上下方向中央よりも下端側に、前記車両の車体の下部が映り込むように前記補助ミラーの設置角度を設定することを特徴とする自動車の補助ミラー構造。 - 前記凹面は、下端側に向かうにしたがって上下方向の凹の曲率が大きくなる曲率増大部を備えることを特徴とする請求項1に記載の自動車の補助ミラー構造。
- 自動車のドアミラーの下部に設けられる補助ミラーであって、
前記補助ミラーは、車両の上下方向に凹となる凹面と、前記車両の左右方向に凸となる凸面とを備えた鏡面部からなり、
前記鏡面部には、左右方向の凸の曲率が最大となる最大凸曲率部が設けられ、該最大凸曲率部は前記鏡面部における下端側に配置され、
前記凸面は前記最大凸曲率部から上端または下端に向かうにしたがって曲率が減少し、
前記鏡面部は、前記車両の前後方向で前記ドアミラーと同一位置における前記車両の外側端に接し上下方向に延びる垂線と重なる位置に配置され、
前記最大凸曲率部は、前記垂線よりも車幅方向の外側に配置されていることを特徴とする自動車の補助ミラー構造。 - 自動車のドアミラーの下部に設けられる補助ミラーであって、
前記補助ミラーは、車両の上下方向に凹となる凹面と、前記車両の左右方向に凸となる凸面とを備えた鏡面部からなり、
前記鏡面部には、左右方向の凸の曲率が最大となる最大凸曲率部が設けられ、該最大凸曲率部は前記鏡面部における下端側に配置され、
前記凸面は前記最大凸曲率部から上端または下端に向かうにしたがって曲率が減少し、
前記凹面は、下端側に向かうにしたがって上下方向の凹の曲率が大きくなる曲率増大部を備え、
前記鏡面部は、前記車両の前後方向で前記ドアミラーと同一位置における前記車両の外側端に接し上下方向に延びる垂線と重なる位置に配置され、
前記曲率増大部は、前記垂線よりも車幅方向の外側に配置されていることを特徴とする自動車の補助ミラー構造。 - 前記車両の側面部にはターンシグナルランプが配置され、
前記車両の運転席に乗車した標準モデルの運転者のアイポイントから発せられた光が前記鏡面部の最上端で反射した反射光と、前記光が前記鏡面部の最下端で反射した反射光とで挟まれた領域の外側に、前記ターンシグナルランプが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の補助ミラー構造。
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