JP5573901B2 - 標本化レート変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル画像のサイズ変換装置やデジタルオーディオなどに用いられる標本化レート変換装置に関する。
入力標本化レートで標本化された入力デジタル信号を、出力標本化レートで標本化された出力デジタル信号に変換するために標本化レート変換装置が用いられる。従来の標本化レート変換装置は、まず入力標本化レートR1と出力標本化レートR2の比をR1:R2=A・M:A・N=M:N(ここで、Aは定数、MとNは互いに素な正整数)として、入力標本化レートR1を出力標本化レートR2との最小公倍数の標本化レートR3=R1・N=R2・Mに変換する(アップサンプル)。次に、この入力デジタル信号のN倍の標本値の並びから出力標本化レートR2に一致する標本を取り出す(ダウンサンプル)ことにより、出力デジタル信号を得る。
図9は、従来の標本化レート変換方法を説明するための図である。図中の丸は標本化レートR3のデジタル信号を示す。そのうち、斜線が書き込まれた丸は入力標本化レートR1の入力デジタル信号、太線の丸は出力標本化レートR2の出力デジタル信号、細線の白丸は入出力デジタル信号以外を示す。
これらの標本化レートR3のデジタル信号は入力デジタル信号から算出される(アップサンプル)。その際に、出力標本化レートR2の1/2以上の周波数成分を遮断する特性を有するFIR−LPF(Finite Impulse Response Low Pass Filter)を用いた補間値算出が行われる。そして、標本化レートR3のデジタル信号の中から出力標本化レートR2の出力デジタル信号を取り出す(ダウンサンプル)。
ここで、標本化レートを小さくする場合をダウンサンプルと呼ぶ。ダウンサンプルの場合には、入力の高域成分を遮断して標本化レートの低下による折返しノイズを抑圧するためにFIR−LPFを用いる。一方、標本化レートを大きくする場合をアップサンプルと呼ぶ。アップサンプルの場合には入力の高域成分を遮断する必要はないが、入力デジタル信号とは異なる位置の補間値を算出するためにFIR−LPFを用いる。
図10は、FIR−LPFのインパルス応答を示す図である。フィルタのインパルス応答は、所定のフィルタ特性を逆フーリエ変換した時間関数で表わされる。インパルス入力が時間0に入力された場合、インパルス応答波形は時間0の前後に存在する。補間値算出では、インパルス応答波形の存在範囲にある入力デジタル信号を用いて時間0の出力デジタル信号を算出する。一般的にはインパルス応答波形は長く続くが、実用的なものにするため、インパルス応答波形を一定程度の有限長に打切って信号処理を行う。
なお、実際の装置ではインパルス応答の始まる時間(負の時間)を0又は正数にする。具体的には、インパルス応答の開始時間−Tを0に変換し、元の時間0をTにして標本化レート変換を行う。デジタル信号処理では、メモリ(シフトレジスタ)を用いれば、このような時間シフト処理が可能である。
特開平8−84048号公報
従来は、標本化レートR1,R2の両サンプルが存在する高い標本化レートR3で標本化したものを生成し、そこから標本化レートR2のサンプル列を取り出していた。例えば、R1=15MHz、R2=16MHzとすると、両サンプルが存在する標本化レートR3はR3=15×16MHz=240MHzとなる。このような非常に高い標本化レートR3を用いた装置は、安価な半導体技術での実現が困難であった。さらに、3つの標本化レートR1,R2,R3に対応した3つの動作クロック周波数が存在するデジタル回路の設計は複雑で困難である。また、任意の入出力標本化レート(即ち、MとNが任意)に対応できる汎用的な標本化レート変換装置が望まれている。
高い標本化レートR3の使用を避けるため、2つの標本化レートR1、R2で動作するFIR演算部を複数並列に実装することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、FIR演算部を複数並列に実装すると、回路規模が非常に大きくなるという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は回路規模が小さく安価で汎用的な標本化レート変換装置を得るものである。
本発明に係る標本化レート変換装置は、入力標本化レートで標本化された入力デジタル信号を、出力標本化レートで標本化された出力デジタル信号に変換する標本化レート変換装置であって、出力デジタル信号Ykの位置座標Tkに近接する入力デジタル信号の位置座標と位置座標Tkとの位置座標差Dkを算出する位置座標差算出部と、前記出力標本化レートの1/2以上の周波数成分を遮断する特性を有するFIR−LPF(Finite Impulse Response Low Pass Filter)の位置座標zに対するFIR係数F(z)を保存し、前記位置座標差Dkが入力されると、前記出力デジタル信号Ykの位置座標Tkの周辺近傍に存在する一定個数p個の入力デジタル信号Xk(q)の位置座標をZk(q)、(q=1,2,・・・,p)として位置座標差(Zk(q)−Tk)に対応するFIR係数F(Zk(q)−Tk)を出力するFIR係数メモリと、Yk=F(Zk(1)−Tk)*Xk(1)+F(Zk(2)−Tk)*Xk(2)+…+F(Zk(p)−Tk)*Xk(p)を演算して前記出力デジタル信号Ykを求めるFIR演算器とを備え、Cを定数、MとNを互いに素な正整数として、前記入力デジタル信号の標本化周期をC・Mとし、前記出力デジタル信号の標本化周期をC・Nとし、前記位置座標差算出部は、Mを積算して積算値Smを出力する入力積算器と、Nを積算して積算値Snを出力する出力積算器と、Sm−Snが所定値以下の場合に前記入力積算器にMを積算させ、Sn−Smが所定値以下の場合に前記出力積算器にNを積算させ、前記出力積算器にNを積算させた際のSn−Smを前記位置座標差Dkとして出力する積算値比較器とを有することを特徴とする。
本発明により、回路規模が小さく安価で汎用的な標本化レート変換装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る標本化レート変換装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る並列FIR演算器を示すブロック図である。 FIR−LPF補間演算の原理を簡単に説明するための図である。 入力デジタル信号と出力デジタル信号の位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る標本化レート変換装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る標本化レート変換装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る直列FIR演算器を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る直列FIR演算器の動作を示すタイミングチャートである。 従来の標本化レート変換方法を説明するための図である。 FIR−LPFのインパルス応答を示す図である。
本発明の実施の形態に係る標本化レート変換装置について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る標本化レート変換装置を示すブロック図である。この装置は、入力標本化レートで標本化された入力デジタル信号を、出力標本化レートで標本化された出力デジタル信号に変換する。また、本実施の形態では画像の標本化レート変換を目的としており、幾何学的に画面上の所定領域のサンプル数を変換する。従って、この場合の標本化レート変換は2次元空間座標における水平と垂直の両座標軸に対する2つの標本化レート変換を意味する。
本実施の形態の装置は、入出力標本化レートよりも高い周波数の処理クロックで動作する。なお、HD60P画像(1920x1080x60/sec)の場合には、実際のクロック周波数は148.5MHz程度となる。FIFOメモリ1が入力デジタル信号を一旦保存した後に、処理クロックに同期してシフトレジスタ2に供給する。並列FIR演算器3が、シフトレジスタ2から供給された入力デジタル信号を出力デジタル信号に変換する。FIFOメモリ4が、出力デジタル信号を一旦保存した後に、出力クロックに同期して出力する。
位置座標差算出部5は、処理クロックに同期して、k番目の出力デジタル信号Ykの位置座標Tkに近接する入力デジタル信号の位置座標と位置座標Tkとの位置座標差Dkを算出する。ここで、「位置座標Tkに近接する入力デジタル信号」とは、(1)位置座標Tkとの位置座標差が0又は正数で最も近い入力デジタル信号、(2)位置座標Tkとの位置座標差が0又は負数で最も近い入力デジタル信号、(3)位置座標Tkとの位置座標差を絶対値評価して最も近い入力デジタル信号の何れかである。何れの基準を採用するかによって、対象となる入力デジタル信号が1入力サンプル周期ずれる場合がある。具体的には、位置座標差算出部5は、入力積算器6と、出力積算器7と、それらを制御する積算値比較器8とを有する。Cを定数、MとNを互いに素な正整数として、入力デジタル信号の標本化周期をC・Mとし、出力デジタル信号の標本化周期をC・Nとする。入力積算器6はMを積算して積算値Smを出力する。出力積算器7はNを積算して積算値Snを出力する。積算値比較器8は、Sm−Sn≦Nの場合に入力積算器6にMを積算させ、Sn−Sm≦Mの場合に出力積算器7にNを積算させ、出力積算器7にNを積算させた際のSn−Smを位置座標差Dkとして出力する。
本実施の形態では入力周期M=3、出力周期N=8とする。このMとNの値は、HD画像(1920x1088)をSD画像(720x480)に変換する場合の水平方向の標本化レート変換処理に用いられる。垂直方向の場合はM=4、N=9となる。
FIR係数メモリ9は、出力標本化レートの1/2以上の周波数成分を遮断する特性を有するFIR−LPF(Finite Impulse Response Low Pass Filter)に入力されるインパルス入力の位置座標をz=0とした場合におけるFIR−LPFのFIR係数F(z)を保存しているRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)である。そして、位置座標差算出部5から位置座標差Dk=Sn−Smが入力されると、FIR係数メモリ9は、出力デジタル信号Ykの位置座標Tkの周辺近傍に存在する一定個数(p個)の入力デジタル信号Xk(q)の位置座標をZk(q)、(q=1,2,・・・,p)として位置座標差(Zk(q)−Tk)に対応するFIR係数F(Zk(q)−Tk)を出力する。
このためにFIR係数メモリ9は位置座標差Dkの種類ごとにFIR係数のセットを保存しており、入力した位置座標差Dkに応じてFIR係数のセットを選択して出力する。入力周期Mと出力周期Nの最小公倍数M・Nの期間に出力周期NはM個あるため、位置座標差DkはM種類あり、FIR係数のセットはM組必要となる。
並列FIR演算器3は、シフトレジスタ2から入力デジタル信号を供給され、FIR係数メモリ9からFIR係数を供給されると、Yk=F(Zk(1)−Tk)*Xk(1)+F(Zk(2)−Tk)*Xk(2)+…+F(Zk(p)−Tk)*Xk(p)を演算して出力デジタル信号Ykを求める(FIR−LPF補間演算)。
図2は、本発明の実施の形態1に係る並列FIR演算器を示すブロック図である。このFIR演算器は、8個の入力デジタル信号を用いて並列積和演算を行って1個の出力デジタル信号を求める8−Tap並列FIR演算器である。
処理クロックに同期して入力積算器6がMを積算するごとに、1サンプルの入力デジタル信号がシフトレジスタR0〜R7に順に入力される。演算に必要な所定の入力デジタル信号がシフトレジスタR0〜R7に入力されると、それらの入力デジタル信号がシフトレジスタR0〜R7から乗算器A0〜Anに並列出力され、それらに対応したFIR係数がFIR係数メモリ9から乗算器A0〜A7に並列出力され、乗算器A0〜Anで乗算が行われる。乗算器A0〜A7の出力が積和回路10で加算されて出力デジタル信号が算出される。
図3は、FIR−LPF補間演算の原理を簡単に説明するための図である。図中で、斜線が書き込まれた丸は入力デジタル信号、白丸は出力デジタル信号を示す。入力周期Mが4、出力周期Nが5である。入力デジタル信号には存在しない位置Tkに存在する出力デジタル信号Ykを、その周辺の入力デジタル信号Xk(q)から補間算出する。一般的に周辺の入力デジタル信号Xk(q)の影響度は出力デジタル信号Ykから離れるに従って少なくなるため、FIR係数F(Zk(q)−Tk)が用いられている。画像信号の場合には、出力デジタル信号Ykの周辺の入力デジタル信号を30個程度(前後15個づつ)用いる。オーディオの場合は高精度が求められ、周辺の入力デジタル信号を50〜100個程度用いる。用いる入力デジタル信号が多いほど補間演算の精度が向上する。
図4は、入力デジタル信号と出力デジタル信号の位置関係を示す図である。図中の波形はFIRフィルタのインパルス応答波形である。その波形の中心を各出力デジタル信号の位置Ykに設定し、その周辺の8個の入力デジタル信号を用いたFIR−LPF補間演算により出力デジタル信号を算出する。8個の入力デジタル信号をX0〜X7とし、各入力デジタル信号の位置でのインパルス応答波形の振幅をF0〜F7とすると、出力デジタル信号YはY=ΣXj・Fj、(j=0〜7)により算出される。入出力周期比M:Nの場合は出力デジタル信号に対する入力デジタル信号の位置関係はM種類の繰返しとなる。図4では入出力周期比M:N=3:8であるため、位置関係は3種類の繰返しとなる。
ところで、FIRフィルタとして、インパルス応答波形がインパルス入力位置を中心に対称となっているものを用いる。これは群遅延特性(各周波数毎の遅延の変化)をフラット(均一)として、波形歪を無くすためである。また、対称なインパルス応答波形を用いれば、中心に対する対称位置でFIR係数が同じ値となるため、FIR係数の個数を半減できる。例えば、対称な位置関係である位置座標差Dkが1の場合と位置座標差Dkが(M−1)の場合では、FIR係数は同じ数値を並べ替えたものとなる。位置座標差Dkが0の場合はそのFIR係数自身が対称となっている。
Sm、Snが大きくなると、位置座標差算出部5内のSm、Snを保持するレジスタ、加減算器、大小判定器などのビット数が大きくなる。これを防ぐために、初期値検出リセット部11は、SmとSnの差が初期値に一致した場合にSmとSnを初期値にリセットする。なお、外部からリセット信号が入力された場合にもSmとSnは初期値にリセットされる。
初期値検出リセット部11を動作させなかった場合の積算値Sm、Snの推移を表1に示す。
Figure 0005573901
SmとSnの初期値は略一致する値にセットされ、ここでは初期値はSm=0、Sn=2である。従って、Sm−Sn≦N、Sn−Sm≦Mに該当するため、次のクロックで入力積算器6がMを積算し、出力積算器7がNを積算する。Modulo(Sn−Sm,M)はSn−SmをMで除算した余り(0〜M−1)である。
1回目のクロックでSmにM=3が積算され、SnにN=8が積算されて、Sm=3、Sn=10となる。SmにMを加算するのと同時に入力デジタル信号を転送シフトし、SnにNを加算するのと同時に出力デジタル信号を算出する。この際の位置座標差Dkに対応するSn−Sm=7はModulo(Sn−Sm,M)では1となる。M≦2の場合にModulo(Sn−Sm,M)はSn−Smの下位Bビットで区別可能である。ここではM<2であるためModulo(7,3)は2ビット表現可能であり、Sn−Sm=7の下位2ビット数値は3である。そこで、位置座標差Dk=Sn−SmがModuloで1の場合のFIR係数のセットをFIR係数メモリ9のアドレス3に記憶させればよい。これにより、Sn−Smの値をModulo演算で狭い数値範囲にすることができ、Mの値を表現するビット数をModulo演算後の数値に対応させることができる。
2,3回目のクロックではMの積算を行うので入力デジタル信号を転送シフトするが、Nの積算はないので出力デジタル信号は算出しない。なお、M<Nのため、各クロックで常にMの積算を行う。
4回目のクロック時にNの積算があるため、出力デジタル信号を算出する。この際にSn−Sm=6はModulo(Sn−Sm,M)では0となる。Sn−Sm=6の下位2ビット数値は2である。そこで、位置座標差Dk=Sn−SmがModuloで0の場合のFIR係数のセットをFIR係数メモリ9のアドレス2に記憶させればよい。
5回目のクロックでは入力デジタル信号を転送シフトするが、出力デジタル信号は算出しない。6回目のクロック時に出力デジタル信号を算出する。この際にSn−Sm=8はModulo(Sn−Sm,M)では2となる。Sn−Sm=8の下位2ビット数値は0である。そこで、位置座標差Dk=Sn−SmがModuloで2の場合のFIR係数のセットをFIR係数メモリ9のアドレス0に記憶させればよい。
7,8回目のクロックでは入力デジタル信号を転送シフトするが、出力デジタル信号は算出しない。9回目のクロック時に出力デジタル信号を算出する。この際にSn−Sm=7となり、1回目のクロック時と同様に動作する。以後は上記動作の繰返しとなる。
Sn−Smは入出力デジタル信号の位置の差を示す。SmとSnの積算条件や初期値の設定により、何クロック目で出力デジタル信号を算出するか、入出力デジタル信号の位置座標差を設定できる。上記例では出力サンプル算出時の位置座標差Sn−Smは6〜8であるが、入力デジタル信号を2サンプル分シフト(2xM=6)するとSn−Smは0〜2となる。このシフトは回路構成で行うことができる。または、FIR−LPFの係数値を2サンプルシフトした値にしてもよい。または、初期値をSm=3、Sn=0とすれば、Sn−Smは0〜2の範囲の数値となるため、Sn−Sm自体をFIR係数メモリ9のアドレスとして用いることができる。
上記のようにMとNの値に応じて周期的に同じ動作の繰返しとなることを利用して、初期値検出リセット部11は可能なタイミングでSmとSnを初期値にリセット(再初期化)する。これによりハードウエア規模を縮減することができる。初期値検出リセット部11を動作させた場合の積算値Sm、Snの推移を表2に示す。
Figure 0005573901
初期化動作から7回目のクロックまでの動作は表1と同じである。8回目のクロック時にSn−Smが初期値2に一致するため、初期値検出リセット部11はSmとSnを初期値Sm=0、Sn=2にリセットする。なお、クロック同期動作システムの場合、Sn−Sm=2となる1クロック前のSn−Sm=5を検出して、次のクロックで同期再リセット(同期再初期化)をしてもよい。
9回目から15回目のクロックまでの動作は1回目から7回目のクロックまでの動作と全く同じである。16回目のクロック時に再びリセットする。17回目から23回目のクロックまでの動作は1回目から7回目のクロックまでの動作と全く同じである。以後は上記動作の繰返しとなる。
例えば、HD画像をSD画像に変換する場合に水平方向の周期比はM:N=3:8となり、Sm、Snの値の範囲は約0〜1920x3=0〜720x8=0〜5760になる。このため、上記のリセット制御を行わない場合には13ビットのレジスタ、加減算器、大小判定器などが必要になる。一方、上記のリセット制御を行う場合には積算値Sm、Snの最大値が26となるため、レジスタ、加減算器、大小判定器などを5ビットで構成できる。
以上説明した通り、本実施の形態では、出力デジタル信号の位置座標に近接する入力デジタル信号の位置座標を特定する。この位置座標と入力標本化レートにより、FIR−LPFで用いるべき一定個数の入力デジタル信号の位置座標を求めることができる。それらの入力デジタル信号に適用するFIR係数をメモリから読み出して、FIR−LPF補間演算を行うことにより出力デジタル信号を算出することができる。
このような処理を行うため、本実施の形態では原理的に入出力標本化レートとは無関係な任意のクロック周波数で動作できる。従って、任意の入出力標本化レート(即ち、MとNが任意)に対応できるため汎用的である。また、従来は入力標本化レートと出力標本化レートの最小公倍数の標本化レートを使用していたが、本実施の形態ではそのような高い標本化レートの使用を避けることができる。ただし、動作の遅延を防ぐためには、入力標本化レートと出力標本化レートの高い方のクロック周波数、又はどちらよりも高い1種類のクロック周波数を用いる必要がある。
また、従来の装置は3つのクロック周波数で動作していたが、本実施の形態の装置は1つのクロック周波数で動作できる。このため、本実施の形態に係る標本化レート変換装置は安価な半導体技術で実現することができる。
また、従来技術として、高い標本化レートの使用を避けるため、FIR演算部を複数並列に実装したものが提案されていたが、回路規模が非常に大きくなるという問題があった。これに対して、本実施の形態ではそのような構成は必要ないため、回路規模を小さくすることができる。
また、本実施の形態では、SmとSnの大小関係を判定してSmとSnが略一致した状態を持続するようにSmにMを積算し、SnにNを積算して入出力デジタル信号の位置関係を算出する。これにより、出力デジタル信号の位置座標に近接する入力デジタル信号の位置座標を簡単に特定することができる。
また、初期値検出リセット部11によるリセット制御により、レジスタ、加減算器、大小判定器などのビット数を低減することができる。
なお、画像端部にはFIR演算を行うための入力デジタル信号の無い領域がある。この場合には、画像端部の画素をコピーして画像の外側(右端の右側、左端の左側、上端の上側、下端の下側)に画像を拡張してFIR演算を行う。例えば、8−Tap FIR演算の場合、画像端部にTap数/2=4サンプルの画素をコピーして拡張する。従って、図4においてX1〜X4は実際にはX5のコピーである。また、並列FIR演算器3がA−Tapフィルタ(A個の積和)である場合、最初にシフトレジスタ2にA個の入力デジタル信号を転送した後に、出力デジタル信号の算出を始める。このA個の入力デジタル信号のうち半分は画像端部のサンプルのコピーである。
また、本実施の形態では、Sm−Sn≦Nの場合に入力積算器6がSmにMを積算し、Sn−Sm≦Mの場合に出力積算器7がSnにNを積算する。この場合、SnとSmの差は0〜N−1の範囲となる。別の積算制御方法として、M<Nの場合に入力積算器6が常にMを積算し、Nが偶数ならばSm+N/2≧Sn>Sm−N/2、Nが奇数ならばSm+(N−1)/2≧Sn>Sm−(N+1)/2の場合に出力積算器7がSnにNを積算するようにしてもよい。この場合、SnとSmの差は−N/2〜N/2又は−(N+1)/2〜(N−1)/2の範囲となる。これにより、入出力デジタル信号の位置を示す積算値SmとSnの差の絶対値を少なくすることができる。
また、更に別の積算制御方法として、M>Nの場合に出力積算器7が常にNを積算し、Mが偶数ならばSn+M/2≧Sm>Sn−M/2、Mが奇数ならばSn+(M−1)/2≧Sm>Sn−(M+1)/2の場合に入力積算器6がSmにMを積算するようにしてもよい。この場合、SnとSmの差は−M/2〜M/2又は−(M+1)/2〜(M−1)/2の範囲となる。これにより、入出力デジタル信号の位置を示す積算値SmとSnの差の絶対値を少なくすることができる。
また、簡易な積算制御方法として、Sm≦Snの場合に入力積算器6がSmにMを積算し、Sn<Smの場合に出力積算器7がSnにNを積算するようにしてもよい。ただし、MとNの一方の積算しか行われず、処理時間が長くなる。この問題を解消するためにSmとSnの積算を先読みして判定制御し、処理時間を短縮したのが後述の実施の形態3である。
また、実施の形態1では画像の水平方向の標本化レート変換を想定しているが、画像の垂直方向の標本化レート変換の場合の違いを説明する。垂直方向の変換は画像のLine数変換とも呼ばれる。装置の構成は水平方向も垂直方向も同様であるが、標本化レート変換においてLineクロックを用いる。例えばHD60P画像の場合には、有効画素Line数が1080で、無効画素Line数が45あり、計1125Lineで構成されるため、Lineクロックの周波数は67.5kHzである。Line画素の入出力制御やFIR係数選択をLine周波数で制御し、複数Line分の入力画素をメモリに取り込んで処理する。従って、ある画素のFIR係数などのパラメータが定まると、同じパラメータが同じLine上の全ての画素に適用される。HD画像の場合、Line当りの画素数は1920画素あるため、FIR演算は1920画素全てに共通となる。結局は水平方向の演算と同じクロック周波数で標本化レート変換演算を行うことになる。水平方向の変換では入力デジタル信号を並列Readシフトレジスタに転送して並列FIR演算するが、垂直方向の変換では所定の入力デジタル信号の複数Lineを並列にアクセスし、各Line上の水平方向が同じ位置の入力画素を参照して出力画素を算出する。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る標本化レート変換装置を示すブロック図である。本実施の形態の装置は、出力標本化レートが入力標本化レートより高い場合に実施可能であり、出力デジタル信号の出力標本化レート(出力クロック)で動作する。FIFOメモリ1が入力デジタル信号を一旦保存した後に、出力クロックに同期してシフトレジスタ2に供給する。並列FIR演算器3が、シフトレジスタ2から供給された入力デジタル信号を出力デジタル信号に変換して出力する。
位置座標差算出部5は比較減算器12を更に有する。EをM以上又はN以上の正整数として、比較減算器12はSm≧EかつSn≧Eである場合に入力積算器6及び出力積算器7に同時にLoadクロックを供給し、入力積算器6及び出力積算器7のLoad端子にそれぞれSm−EとSn−Eを供給する。
積算値比較器8は、Sn+N≧Sm+Mの場合に入力積算器6にMを積算させ、その際のSn−Smを位置座標差Dkとして出力する。ここではM>Nなので出力積算器7は常にNを積算する。
M=8、N=3、Smの初期値が4、Snの初期値が1.5、E=16(2の4乗)の場合の積算値Sm、Snの推移を表3に示す。
Figure 0005573901
初期化動作から4回目のクロックまでの動作は実施の形態1と同様である。5回目のクロックでSm≧E、Sn≧Eとなり、6回目のクロックではSmとSnからE(=16)が減算される。この際に初期値で設定したSmとSnの小数部は変化しない。以降、11回目、16回目、21回目のクロックでEを減算する条件になり、12回目、17回目、22回目のクロックでSmとSnからE(=16)が減算される。
実施の形態1では入出力周期MとNの最小公倍数の周期でリセットを行うが、本実施の形態ではEがM以上又はN以上であればよいので、レジスタ、加減算器、大小判定器などのビット数を実施の形態1よりも更に低減することができる。なお、EがM又はNより小さいと、SmとSnからEを減算してもSmとSnが十分減少せず、SmとSnが増加を続けるため、ビット数を十分に低減できない。
また、EをM以上又はN以上の2のべき乗の数値とすることが好ましい。この場合には、Eの値を示すビットが0から1になることを検出すれば、Sm≧EかつSn≧Eを容易に判定することができる。
また、例えばM=8、N=3の場合にE=5とするとSm、Snのために比較減算器12が2組必要となる。一方、例えばE=16とすれば、Sm、Snの5ビット目が同時に1であるかどうかを判定し、判定が真なら双方を1から0に変えればよい。従って、Sm−EやSn−Eを算出する減算器やSm≧EとSn≧Eの判定する回路は不要で、Sm、Snの5ビット目の0、1を判定する簡易なゲート論理回路で比較減算器12を構成できる。
また、実施の形態1では入出力デジタル信号の位置座標差が整数であるが、実用上は位置座標差が1未満の場合もある。そこで、本実施の形態では出力デジタル信号の位置を入力デジタル信号の位置から0.5シフトする場合を考えて、入力積算器6及び出力積算器7の精度を1ではなく、0.5とする。具体的にはMとNの積算は実施の形態1と同様であるが、Sm、Snの初期値を0.5単位の値とする。即ち、入力積算器6及び出力積算器7の精度が小数部に拡張されている。これにより、出力デジタル信号の位置を任意にシフトすることができる。
このような小数部への拡張は、例えば入出力画像のセンター位置を画面中央位置とする場合に必要となる。なお、FIR係数を選択する際に用いる位置座標差Dkの種類は初期値の1未満の端数(小数部)には影響されないので、FIR係数のセット数は実施の形態1と同じである。また、表3の下位4ビットは小数部1ビットを含む部分を示しているが、LSB(最下位ビット)は常に“1”である。従って、実質LSBを除く3ビットが意味のあるデータとなり、これによりFIR係数のセットを選択する。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3に係る標本化レート変換装置を示すブロック図である。本実施の形態の装置は、主にデジタルオーディオに用いる標本化レート変換器であり、入力標本化レート48kHz(業務用デジタルオーディオの一般的な周波数)で標本化された入力デジタル信号を、出力標本化レート44.1kHz(オーディオCD)で標本化された出力デジタル信号に変換する。この場合の標本化レート変換は時間軸の1次元標本化レート変換となる。
実施の形態1,2の装置は主に画像処理を目的とし、画像の標本化レート(画素サンプル列の周波数)は数MHz〜150MHz程度になるため、1画素毎に数10サンプルを参照した積和演算を行うために並列FIR演算器3を用いる。これに対して、
オーディオの標本化レートは数10kHz程度と低く、その数100倍の周波数でも数10MHz程度であるため、本実施の形態では直列FIR演算器13を用いて乗算器などの回路構成を小さくする。
本実施の形態の装置は、入力デジタル信号の入力標本化レート(入力クロック48kHz)で動作する。ただし、オーディオのFIR次数(参照する入力デジタル信号の数)は高く、標本化レートが低いため、PLL14によって入力クロックの256倍のFIR演算クロック12.288MHzを生成する。直列FIR演算器13は、このFIR演算クロックで動作して入力デジタル信号を出力デジタル信号に変換する。この256倍のクロックの場合、FIRの次数(FIR演算において参照する入力デジタル信号の個数)は最大255個となる。FIFOメモリ4が出力デジタル信号を保存し、適切な遅延の後(例えば、初期化後に入力デジタル信号100個程度経過した後)に、出力クロック44.1kHzに同期して出力する。
位置座標差算出部5は入力クロックで動作する。入力クロックが48kHz入力と出力クロックが44.1kHzの場合、周期比M:N=147:160となる。積算値比較器8は、Sm+M≧Sn+Nの場合に出力積算器7にNを積算させ、その際のSn−Smを位置座標差Dkとして出力する。ここではN>Mなので入力積算器6は常にMを積算する。また、実施の形態1と同様に初期値検出リセット部11は、SmとSnの差が初期値に一致した場合にSmとSnを初期値にリセットする。
M=147、N=160の場合、位置座標差Dkは147種類(0〜146)となる。この147種類の位置座標差Dk毎に50次FIRなら50項のFIR係数が必要となる。なお、画像信号は一般的には8〜10ビット/サンプルであるが、オーディオでは12〜24ビット/サンプルであり、高品質のサンプル値算出が必要なため、FIR次数は画像の数倍以上となる。ここでは簡単のため、50次としている。
図7は、本発明の実施の形態3に係る直列FIR演算器を示すブロック図である。図8は、本発明の実施の形態3に係る直列FIR演算器の動作を示すタイミングチャートである。この直列FIR演算器は、50個の入力デジタル信号を用いて直列積和演算を行って1個の出力デジタル信号を求める50−Tap直列FIR演算器である。
直列FIR演算の場合、入力デジタル信号はシフトレジスタではなく、1サンプル毎にRAM15(Random Access Memory)に保存される。入力デジタル信号は、入力カウンタ16でアドレスを生成してRAM15に保存される。簡単のため、RAM15はWriteとReadを同時に行うことができる2−Port RAMとする。このRAM15が例えば8ビットアドレスで256サンプルを保存する場合、RAM15のアドレスは0、1、・・・、255となった後に再び0となる。
位置座標差算出部5からSn−SmがFIR係数メモリ9に供給され、それに対応するアドレスのFIR係数のセットが選択される。入力クロックに同期してFIR演算カウンタ17が255にリセットされ、同時に積和レジスタ18も0にリセットされる。その後、1つの出力デジタル信号を算出するための50個の入力デジタル信号Xj(j=0〜49)を定めて、入力デジタル信号とそれに対応するFIR係数Fj(j=0〜49)を乗算器19で乗算する。そのXj・Fjを加算器20がFIR演算クロックごとに積和し、その積和を積和レジスタ18が保存する。全ての積和を終えると、出力デジタル信号Y=X0・F0+X1・F1+・・・+X49・F49が算出される。
RAM15は、FIR演算カウンタ値が49より小さい場合にも256サンプルを保持し、リング状に構成されている。このため、n=0の1つ前のサンプルはアドレス255に保持されている。従って、減算器21の出力0−1=−1は255となり、連続的に適切な入力デジタル信号が順に参照される。
直列FIR演算は1つの入力デジタル信号の周期内に終わるため、その周期内においてRAM15内のデータは変わらない。FIR演算が50次(50個の入力デジタル信号を参照したFIR演算)である場合、FIR演算カウンタ値が0〜49の間にFIR演算する。その際にFIR演算カウンタ17は参照入力サンプルの窓信号を積和レジスタ18に供給する。FIR演算カウンタ値が50になるとその時のFIR演算の結果を出力する。残りのカウンタ値51〜254の間は何もせず、カウンタ値255でリセットする。
FIR演算カウンタ17が動作開始すると、減算器21が、RAM15のWriteアドレスに用いている入力カウンタ16の値から、FIR演算カウンタの値を減算する。その減算値に対応するReadアドレスの入力デジタル信号が順に参照される。即ち、最新の入力デジタル信号より1サンプルずつ過去の入力デジタル信号が参照される。例えば演算開始時の入力カウンタ値がnのとき、FIR演算カウンタ値0〜49をnから順次減算するので、減算器21の出力はn、n−1、・・・、n−49となる。これによりReadアドレスn〜n−49の入力デジタル信号が順に参照される。この際にFIR演算カウンタ値0〜49のアドレスでFIR係数メモリ9にアクセスされるため、入力デジタル信号Xnに対応するFIR係数はF(0)、Xn−1ではF(1)、Xn−2ではF(2)、・・・Xn−49ではF(49)となる。なお、参照する入力デジタル信号列の中央位置のサンプルのFIR演算カウンタ値は24か25であるため、出力デジタル信号に近接する入力デジタル信号はX24またはX25である。
本実施の形態における積算値Sm、Snの推移を表4に示す。
Figure 0005573901
まず、50次FIR演算での参照入力デジタル信号X0〜X49のうちX0〜X48(49サンプル)をRAM15に書き込む。時間T0に初期リセットを行い、入出力の積算値Sm、Snを0にリセットする。リセットの期間も入力デジタル信号が書き込まれ、リセット後にはX0〜X49の計50個の入力デジタル信号がRAM15に書き込まれている。
初期化後より標本化レート変換の動作が開始される。初期化後の最初のクロック(時間T1)では、SmにはMが積算されるが、Sm+M<Sn+Nのため、SnにはNが積算されないので、出力デジタル信号は算出されない。Sm=147、Sn=0となる。
時間T2では、Sm+M≧Sn+Nなので、Sm、SnにそれぞれMとNが積算され、出力デジタル信号が算出される。Sm=294、Sn=160となる。入力デジタル信号X0〜X49を参照してY0=X0・F0+X1・F1+・・・+X49・F49を演算して出力デジタル信号Y0を求める。ここで、F0〜F49はそれぞれX0〜X49に対するFIR係数である。このFIR係数のセットは、Sn−Sm=160−294=−134、Modulo(−134,147)=13に対応するアドレスからFIR係数メモリ9から選択される。
FIR係数メモリ9は、50次FIR用に50個のFIR係数の選択のために6ビットと、位置座標差Dkの0〜146の選択のために8ビットが必要であるため、計14ビットのアドレスを持つRAMで構成される。50個の係数選択は12.288MHzで動作し、位置座標差Dkの選択は48kHzで動作する。
時間T3以降も同様である。時間T3〜T12まではSm+M≧Sn+Nの条件を満たすため、出力デジタル信号Y1〜Y10が順次算出される。時間T13では、Sm+M=1911<Sn+N=1920のため、出力デジタル信号は算出されず、時間T14においてSm+M≧Sn+Nとなり、出力デジタル信号Y11が算出される。
暫く同様の動作が続いた後、時間T160ではSmとSnの差が初期値に一致するため、SmとSnを初期値0にリセットする。リセット後の動作は初期化後の動作と同じである。
本実施の形態では上記の構成及び動作により実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態でも実施の形態1と同様にリセット制御を行う。画像の標本化レート変換では画像端部でリセットを必ず行うが、オーディオには画像のような空間的な区切りが無いため、時間軸で無限にサンプルが一定レートで継続して積算値が無限に大きくなる。このため、オーディオに用いる標本化レート変換器においてリセット制御は特に重要である。
例えばM=147、N=160、オーディオ・サンプルが24時間継続する際にリセット制御の無い場合にはSm、Snは147x48000x3600x24=160x44100x3600x24≒6.1x1011≒239.2となり、40ビットで表現される。これに対して本実施の形態ではSmとSn双方が23360になったときリセットを行うので、SmとSnの最大値が23360となり、15ビットで表現できる。従って、リセット制御により、24時間連続動作で40ビット必要だった加減算器などの精度を15ビットに低減することができる。
なお、本実施の形態において、実施の形態2と同様にSm≧EかつSn≧Eである場合にSmとSnから同時にEを減算するように構成すれば、レジスタ、加減算器、大小判定器などのビット数を更に低減することができる。例えばM=147、N=160であれば、2進構成のハードウエアで簡易に構成できるようにEを147以上の2のべき乗の数値256とすることが好ましい。この場合には、Sm,Snの各9ビット目が1になるかどうかを判定すれば、SmとSnが256以上であるかどうかを判定できる。従って、SmとSnの各9ビット目が1のとき、SmとSnの9ビット目を同時に0に設定すればよい。これにより、レジスタ、加減算器、大小判定器などのビット数を9ビットにできる。
3 並列FIR演算器(FIR演算器)
5 位置座標差算出部
6 入力積算器
7 出力積算器
8 積算値比較器
9 FIR係数メモリ
11 初期値検出リセット部
12 比較減算器
13 直列FIR演算器(FIR演算器)

Claims (4)

  1. 入力標本化レートで標本化された入力デジタル信号を、出力標本化レートで標本化された出力デジタル信号に変換する標本化レート変換装置であって、
    出力デジタル信号Ykの位置座標Tkに近接する入力デジタル信号の位置座標と位置座標Tkとの位置座標差Dkを算出する位置座標差算出部と、
    前記出力標本化レートの1/2以上の周波数成分を遮断する特性を有するFIR−LPF(Finite Impulse Response Low Pass Filter)の位置座標zに対するFIR係数F(z)を保存し、前記位置座標差Dkが入力されると、前記出力デジタル信号Ykの位置座標Tkの周辺近傍に存在する一定個数p個の入力デジタル信号Xk(q)の位置座標をZk(q)、(q=1,2,・・・,p)として位置座標差(Zk(q)−Tk)に対応するFIR係数F(Zk(q)−Tk)を出力するFIR係数メモリと、
    Yk=F(Zk(1)−Tk)*Xk(1)+F(Zk(2)−Tk)*Xk(2)+…+F(Zk(p)−Tk)*Xk(p)を演算して前記出力デジタル信号Ykを求めるFIR演算器とを備え
    Cを定数、MとNを互いに素な正整数として、前記入力デジタル信号の標本化周期をC・Mとし、前記出力デジタル信号の標本化周期をC・Nとし、
    前記位置座標差算出部は、
    Mを積算して積算値Smを出力する入力積算器と、
    Nを積算して積算値Snを出力する出力積算器と、
    Sm−Snが所定値以下の場合に前記入力積算器にMを積算させ、Sn−Smが所定値以下の場合に前記出力積算器にNを積算させ、前記出力積算器にNを積算させた際のSn−Smを前記位置座標差Dkとして出力する積算値比較器とを有することを特徴とする標本化レート変換装置。
  2. 前記位置座標差算出部は、SmとSnの差が初期値に一致した場合にSmとSnを初期値にリセットする初期値検出リセット部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の標本化レート変換装置。
  3. 前記位置座標差算出部は、EをM以上又はN以上の正整数として、Sm≧EかつSn≧Eである場合にSmとSnから同時にEを減算する比較減算器を更に有することを特徴とする請求項1に記載の標本化レート変換装置。
  4. 前記入力積算器及び前記出力積算器の精度が小数部に拡張されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の標本化レート変換装置。
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