JP5573592B2 - 多極磁石エンコーダの着磁方法 - Google Patents

多極磁石エンコーダの着磁方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば回転速度検出装置に組み込んで使用する、被検出面にN極とS極とを円周方向に関して交互に配置した多極磁石エンコーダの着磁方法に関する。
例えば、自動車の場合には、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)を制御する為、転がり軸受ユニットにより懸架装置に支持した車輪の回転速度を検出する必要がある。又、各種工作機械や産業機械の場合には、適切な運転制御を行う為、主軸等の回転部材の回転速度を検出する必要がある。この為に従来から、各種構造の回転速度検出装置が提案され、実際に使用されている。
この回転速度検出装置は、基本的には、エンコーダとセンサとを組み合わせて成り、このうちのエンコーダとして従来から、例えば図7に示す様な、多極磁石エンコーダ1が使用されている。この多極磁石エンコーダ1は、軟鋼板、ステンレス鋼板等の磁性金属板により円筒状に造られた芯金2と、この芯金2の外周面に全周に亙り固定された円筒状のエンコーダ本体3とから成る。被検出面である、このエンコーダ本体3の外周面には、N極とS極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されている。
この様な多極磁石エンコーダ1は、車輪と共に回転する、前記転がり軸受ユニットを構成するハブや、各種工作機械や産業機械を構成する主軸等の回転部材の一部に、この回転部材と同心に固定する。又、この回転部材に隣接する部分に設けられた静止部材の一部に、前記センサを支持固定した状態で、このセンサの検出部を前記多極磁石エンコーダ1の被検出面に近接対向させる。これにより、この多極磁石エンコーダ1が前記回転部材と共に回転する事に伴って、前記センサの出力信号が変化する様にする。この為に、このセンサとして、検出部にホール素子、磁気抵抗素子等の磁気検出素子を組み込んだ、磁気検知式のものを使用する。このセンサの出力信号の周波数は、前記回転部材の回転速度に比例する為、この出力信号に基づいてこの回転速度を知る事ができる。
ところで、前記多極磁石エンコーダ1を造る場合には、先ず、前記芯金2の外周面に、未着磁の円筒状の磁性部材(前記エンコーダ本体3の素材)を固定して成る、エンコーダ中間体を用意する。そして、この磁性部材を着磁する事により、この磁性部材を前記エンコーダ本体3とする。又、この際に採用可能な着磁法として従来から、一発着磁法と、インデックス着磁法とが知られている。このうちの一発着磁法は、前記磁性部材の外周面の全周に着磁ヨークを対向させた状態で、この着磁ヨークの外部に発生させた磁束により、前記磁性部材の全周の着磁を同時に行う着磁法である。一方、前記インデックス着磁法は、前記磁性部材の外周面の一部に着磁ヨークを対向させた状態で、この着磁ヨークに対し前記エンコーダ中間体を回転させながら、この着磁ヨークの外部に発生させた磁束により、前記磁性部材の着磁を周方向に順次行う着磁法である。これら両着磁法のうち、本発明で採用するインデックス着磁法は、前記一発着磁法に比べて、着磁ヨークの形状誤差が着磁ピッチ精度に及ぼす影響を十分に抑えられる言った利点がある。
又、この様なインデックス着磁法を実施する場合に採用可能な、前記エンコーダ中間体に対する着磁ヨークのより具体的な配置方法として従来から、例えば、[1]前記エンコーダ中間体(前記磁性部材及び芯金2)の円周方向一部分を径方向両側から挟み込む位置に、着磁ヨークを構成する1対の着磁端を配置する方法や、[2]前記エンコーダ中間体の外周面(前記磁性部材の外周面)のうちで円周方向に隣り合う2箇所位置に、着磁ヨークを構成する1対の着磁端を対向させる方法が知られている。
このうちの[1]の方法の場合には、前記両着磁端同士の間に発生させた磁束を、前記磁性部材に対して径方向に貫通させる事ができる。この為、この磁性部材を径方向の全幅に亙り着磁して、この磁性部材の着磁強度を高める事が容易となる。但し、前記[1]の方法の場合には、前記両着磁端同士の間隔が狭くなっている為、着磁作業の準備段階で、これら両着磁端同士の間に前記エンコーダ中間体の円周方向一部分を差し込む際に、このエンコーダ中間体が何れか一方の着磁端にぶつかって損傷する事態を招き易い。従って、この様な事態を招かない様にする為の配慮が多くなる分、このエンコーダ中間体と前記着磁ヨークとの配置作業が面倒になる。
これに対して、前記[2]の方法の場合、着磁作業の準備段階で、前記両着磁端は、前記エンコーダ中間体の外周面に対向させるだけで良い。この為、この対向させる作業を行う際に、前記エンコーダ中間体が前記両着磁端にぶつかって損傷する事態を招きにくい。従って、この様な事態を招かない様にする為の配慮を少なくできる分、前記エンコーダ中間体と前記着磁ヨークとの配置作業を容易に行える。但し、前記[2]の方法の場合には、前記両着磁端同士の間に発生させた磁束を、前記磁性部材に対して径方向に貫通させる事が難しく、通常は、この磁性部材の外周面の表層部しか着磁できない。この為、この磁性部材の着磁強度を高める事が難しい。
一方、特許文献1には、インデックス着磁法を採用した多極磁石エンコーダの着磁方法に関して、着磁作業の準備段階でエンコーダ中間体と着磁ヨークとの配置作業を容易に行え、しかもこのエンコーダ中間体を構成する磁性部材の着磁強度を高める事が容易な方法が記載されている。以下、この特許文献1に記載された従来方法の第1例に就いて、図8〜9を参照しつつ説明する。この従来方法の第1例の場合、着磁対象となるエンコーダ中間体4は、磁性金属板製で円環状の芯金2aと、この芯金2aの円筒部5の外周面に全周に亙り固定した、エンコーダ本体の素材である、未着磁の円筒状の磁性部材6とから成る。
又、着磁作業を行う際に使用する、前記エンコーダ中間体4を回転させる為のスピンドル装置7は、主軸8の先端部に、1対の磁性材製の固定治具9、10を備えている。着磁作業の準備段階で、前記エンコーダ中間体4と着磁ヨーク11との配置作業を行う際には、先ず、前記エンコーダ中間体4を前記主軸8の先端部に対し、この主軸8と同心に支持固定する。具体的には、前記芯金2aのうちで、前記円筒部5の一端縁から径方向内方に折れ曲がった部分の内径側部分を、前記両固定治具9、10により軸方向両側から挟持固定する。又、この様に挟持固定する事で、前記円筒部5及び磁性部材6を、先端側の固定治具9の周囲に位置させる。次いで、前記着磁ヨーク11の一方の着磁端12aを、前記磁性部材6の外周面に、同じく他方の着磁端12bを、基端側の固定治具10の外周面に、それぞれ円周方向の位相を一致させた状態で近接対向させる。
そして、この状態で、前記主軸8と共に前記エンコーダ中間体4を回転させながら、前記着磁ヨーク11に巻回したコイル13、13に着磁電流を流す事により、この着磁ヨーク11の内外に磁束(交番磁束)αの磁気閉回路を形成する。図9に示す様に、この磁束αの磁気閉回路のうち、前記着磁ヨーク11の外部で前記両着磁端12a、12b同士の間に存在する部分は、「一方の着磁端12a」−「磁性部材6」−「円筒部5」−「固定治具9」−「固定治具10」−「他方の着磁端12b」に沿った磁路となる。そして、この様な磁性部材6を径方向に貫通する磁路を形成する事により、この磁性部材6を円周方向に順次着磁する事で、この磁性部材6の外周面にN極とS極とを円周方向に関して交互に且つ等ピッチで着磁形成する。即ち、この様な着磁を可能とする為に、前記エンコーダ中間体4の回転速度に合わせて、前記着磁電流のON/OFF及び方向の切り換えを適切に制御する。
この様な従来方法の第1例の場合、着磁作業の準備段階で、前記両着磁端12a、12bは、前記エンコーダ中間体4の外周面(前記磁性部材6の外周面)及び前記固定治具10の外周面に対向させるだけで良い。この為、この対向させる作業を行う際に、互いに対向させる両部材同士がぶつかって損傷する事態を招きにくい。従って、この様な事態を招かない様にする為の配慮を少なくできる分、前記エンコーダ中間体4と前記着磁ヨーク11との配置作業を容易に行える。又、前記磁束αを、前記磁性部材6に対して径方向に貫通させる事ができる。この為、この磁性部材6を径方向の全幅に亙り着磁して、この磁性部材6の着磁強度を高める事が容易となる。
ところが、上述した従来方法の第1例の場合には、前記芯金2aの円筒部5の内周面と前記固定治具9の外周面との間に径方向隙間が存在し、この径方向隙間が前記磁路の途中に、この磁路に対し直列に配置された状態となっている。この為、この径方向隙間の分だけ、この磁路の磁気抵抗が大きくなる。そして、この事が、前記磁性部材6の着磁強度の更なる向上を図る上での、1つの障害となっている。尚、この様な問題を解決すべく、前記径方向隙間をなくす為に、前記エンコーダ中間体4の固定治具として、拡縮チャック装置を構成する複数の磁性材製の把持爪を使用する事が考えられる。即ち、円周方向に並べて設けられたこれら各把持爪により、前記芯金2aの円筒部5の内周面を把持する様にすれば、これら各把持爪の外径側側面(固定治具の外周面)と前記円筒部5の内周面との間に、径方向隙間が形成されない様にする事ができる。但し、この場合には、円周方向に隣り合う前記各把持爪同士の間に、それぞれ円周方向隙間が形成された状態となる。この為、何らの工夫も施さずに着磁作業を行うと、前記各把持爪の回転に伴って前記各円周方向隙間が、前記磁路を円周方向に横切る度に、この磁路中の磁束αに乱れが生じる。従って、着磁ピッチ精度が悪化する事が予想される。
これに対して、特許文献2には、エンコーダ中間体の固定治具として、拡縮チャック装置を構成する複数の把持爪を使用する場合でも、前記各円周方向隙間の存在に基づいて着磁ピッチ精度が悪化する事を回避できる着磁方法が記載されている。以下、この特許文献2に記載された従来方法の第2例に就いて、図10〜11を参照しつつ説明する。この従来方法の第2例の場合、基本的な着磁方法に就いては、前述の図8〜9に示した従来方法の第1例の場合と同様である。但し、図示の例では、着磁対象となるエンコーダ中間体4aとして、磁性金属板製の芯金2bが、円筒部5、及び、この円筒部5の一端縁から径方向内方に直角に折れ曲がった円輪部14を備えたものを採用している。又、前記エンコーダ中間体4aを回転させる為の、図示しないスピンドル装置は、主軸の先端部に、図10に示す様な拡縮チャック装置15を支持している。この拡縮チャック装置15は、前記主軸と共に回転する基台16と、この基台16上に径方向に関する変位可能に設けられた、肉厚の円輪部材を円周方向に3分割した如き形状を有する3個の把持爪17、17とを備える。特に、これら各把持爪17、17は、非磁性材製である。
そして、着磁を行う際の事前準備として、前記エンコーダ中間体4aを前記主軸の先端部に対し、この主軸と同心に支持固定する際には、先ず、前記芯金2bの円筒部5を、前記各把持爪17、17の上端部の周囲に配置する。これと共に、この芯金2bの円輪部14の一方の側面(図10〜11の下側面)を、前記各把持爪17、17の上端面に接触させる。そして、この状態で、これら各把持爪17、17を径方向外方に変位させる事により、前記円筒部5の内周面をこれら各把持爪17、17の外径側側面により把持する。又、この状態で、着磁ヨーク11aの一方の着磁端12aを前記磁性部材6の外周面に、同じく他方の着磁端12bを前記芯金2bの円輪部14の他方の側面(図10〜11の上側面)に、それぞれ円周方向の位相を一致させた状態で近接対向させる。
そして、この様な事前準備をした状態で、着磁を行う際には、前記主軸と共に前記エンコーダ中間体4aを回転させながら、前記着磁ヨーク11aに巻回したコイル13、13に着磁電流を流す。そうすると、この着磁ヨーク11aの内外に、磁束(交番磁束)αの磁気閉回路が形成される。図11に示す様に、この磁束αの磁気閉回路のうち、前記着磁ヨーク11aの外部で前記両着磁端12a、12b同士の間に存在する部分は、「一方の着磁端12a」−「磁性部材6」−「芯金2bの円筒部5及び円輪部14」−「他方の着磁端12b」に沿った磁路となる。そして、この様な磁性部材6の外周面及び内周面を貫通する磁路が形成される結果、この磁性部材6が円周方向に順次着磁される事で、この磁性部材6の外周面にN極とS極とを円周方向に関して交互に且つ等ピッチで着磁形成される。即ち、この様な着磁を可能とする為に、前述した従来方法の第1例の場合と同様、前記エンコーダ中間体4aの回転速度に合わせて、前記着磁電流のON/OFF及び方向の切り換えを適切に制御する。
上述の様な従来方法の第2例の場合も、着磁作業の準備段階で、前記両着磁端12a、12bは、前記磁性部材6の外周面及び前記芯金2bの円輪部14の側面に対向させるだけで良い。この為、この対向させる作業を行う際に、互いに対向させる両部材同士がぶつかって損傷する事態を招きにくい。従って、この様な事態を招かない様にする為の配慮を少なくできる分、前記エンコーダ中間体4aと前記着磁ヨーク11aとの配置作業を容易に行える。又、前記拡縮チャック装置15を構成する複数の把持爪17、17は非磁性材製である為、円周方向に隣り合うこれら各把持爪17、17同士の間に存在する円周方向隙間18、18が、前記磁路中の磁束αに影響を及ぼす事はない。この為、これら各円周方向隙間18、18の存在に基づいて前記磁性部材6の着磁ピッチ精度が悪化する事はない。
ところが、上述した従来方法の第2例の場合、前記エンコーダ中間体4a内に流れ込んだ磁束αは、途中で前記各把持爪17、17内を経由する事なく、前記磁性部材6及び前記円筒部5から前記円輪部14に向けて(或いは同一経路を逆方向に向けて)、直に流れる事になる。この結果、前記磁性部材6内を流れる磁束αの方向は、この磁性部材6の径方向(図11の左右方向)に対して平行にならず、この磁性部材6の内径側(図11の右側)に向かう程、軸方向に関して前記円輪部14側(図11の上側)に向かう方向に大きく曲げられた状態となる。又、これに伴い、前記磁性部材6内の磁束αの密度が、軸方向に関して前記円輪部14に近い側で高く、遠い側で低い状態となる。この結果、前記磁性部材6の着磁強度が、軸方向に関して前記円輪部14に近い側で高く、遠い側で低くなる(軸方向に関して不均一になる)事が予想される。
尚、上述した従来方法の第2例を実施する場合で、図12に示す様に、着磁対象となるエンコーダ中間体4bとして、芯金2が円筒部5のみを備えたものを用いる場合には、図示の様に、磁束αが前記各把持爪17、17内を通過する様になる。この為、磁性部材6内を流れる磁束αの方向を、この磁性部材6の径方向(図12の左右方向)に対してほぼ平行にする事ができる。この結果、この磁性部材6の着磁強度を、軸方向に関してほぼ均一にする事ができる。但し、この従来方法の第2例の場合には、前記各把持爪17、17が非磁性材製である事から、前記磁束αがこれら各把持爪17、17内を通過する部分に於ける磁気抵抗が高くなる為、前記磁性部材6の着磁強度を高める事が難しくなる。
又、前記特許文献1には、図13に示す様に、エンコーダ中間体4bを、完成後の多極磁石エンコーダの使用箇所(軸受19を構成する、軸受鋼等の磁性材製の外輪20の一端部)に組み付けた状態で、磁性部材6の着磁を行う方法が記載されている。即ち、この従来方法の第3例の場合には、前記外輪20の一端部に前記エンコーダ中間体4bの芯金2を締り嵌めで外嵌する。これと共に、着磁ヨーク11bの一方の着磁端12aを前記磁性部材6の外周面に、同じく他方の着磁端12bを前記外輪20の軸方向中間部外周面に、それぞれ円周方向の位相を一致させた状態で近接対向させる。そして、この状態で、前記軸受19の内輪21、21に対し、前記外輪20及び前記エンコーダ中間体4bを回転させながら、前記着磁ヨーク11bに巻回したコイル13に着磁電流を流す事により、上述した従来方法の第1〜2例の場合と同様にして、前記磁性部材6の着磁を行う。この様な従来方法の第3例の場合には、磁束αの磁路の一部である、前記芯金2の内周面と前記外輪20の外周面との間に径方向隙間が存在しない為、その分だけ前記磁路の磁気抵抗を小さくでき、前記磁性部材6の着磁強度を高められる。又、前記外輪20は、円周方向の一部に円周方向隙間が存在せず、全周に亙り連続した構成を有している。この為、この円周方向隙間が前記磁束αを乱して着磁ピッチ精度を悪化させると言った問題が生じる事はない。更に、この磁束αを前記磁性部材6に径方向に貫通させる事ができる為、この磁性部材6の着磁強度を軸方向に関して均一にする事ができる。
但し、上述した従来方法の第3例の場合には、着磁作業の完了後に行う着磁品質検査で不合格の判定が出た場合に、前記エンコーダ中間体4bの交換を行うと、前記外輪20の外周面に傷が付いて、この外周面の仕上げ直しが必要になり、生産効率が低下すると言った問題を生じる可能性がある。又、上述した従来方法の第3例の場合には、前記磁性部材6の外周面だけでなく、前記外輪20の外周面のうち、前記他方の着磁端12bを近接対向させた部分も、円周方向に多極着磁される事になる。この為、使用時に、当該部分の近傍に他の用途で使用される磁気センサを設置すると、この磁気センサの検出信号が、当該部分の周囲に形成される磁界によって乱されると言った問題を生じる可能性がある。
尚、本発明に関連する先行技術が記載された特許文献として、以下の特許文献3がある。
特開2002−318239号公報 特開2006−49794号公報 特開2006−317420号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、エンコーダ中間体を完成後の多極磁石エンコーダの使用箇所に組み付けない状態で着磁を行う場合でも、着磁強度及び着磁ピッチ精度を十分に確保する事ができ、しかもこの着磁強度を軸方向に関して均一にする事ができる着磁方法を実現すべく発明したものである。
本発明の着磁方法の対象となる多極磁石エンコーダは、磁性金属材製で円筒部を有する芯金と、この円筒部の外周面に全周に亙り固定した、その外周面にN極とS極とを円周方向に関して交互に配置したエンコーダ本体とを備える。
そして、本発明の多極磁石エンコーダの着磁方法は、この様な多極磁石エンコーダを造る為、前記芯金と、この芯金の円筒部の外周面の全周に固定した、前記エンコーダ本体の素材である未着磁の円筒状の磁性部材とを備えたエンコーダ中間体を用意する。そして、このエンコーダ中間体を、スピンドル装置を構成する主軸の先端部に固定部材を介してこの主軸と同心に支持固定すると共に、前記磁性部材の外周面の円周方向一部に着磁ヨークの着磁端を対向させる。そして、この状態で、前記主軸と共に前記エンコーダ中間体を回転させながら、前記着磁ヨークに巻回したコイルに着磁電流を流す事に基づいて、前記着磁端を通じて前記着磁ヨークの外部に発生させた磁束により、前記磁性部材を円周方向に順次着磁する。
特に、本発明の多極磁石エンコーダの着磁方法に於いては、前記固定部材を、前記多極磁石エンコーダの使用時にこの多極磁石エンコーダを組み付ける部材とは異なる、磁性材製の部材であって、前記主軸の先端部に支持したものとする。具体的には、前記固定部材を、前記主軸の先端部に支持した拡縮チャック装置(例えば、爪式又はコレット式のもの)を構成する、この主軸の回転中心軸を中心とする円周方向に並べて配置され且つ径方向に変位可能に設けられた複数の磁性材製の把持爪とする。又、前記着磁ヨークを、少なくとも1対の着磁端を備え、前記コイルに着磁電流を流す事に基づいて、これら両着磁端同士の間に前記磁束を発生させるものとする。そして、前記固定部材に前記エンコーダ中間体を、この固定部材の外周面と前記芯金の円筒部の内周面とを接触させた状態で外嵌支持する(具体的には、前記固定部材の外周面である前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持する)と共に、前記両着磁端のうちの一方の着磁端を前記磁性部材の外周面の円周方向一部に対向させ、且つ、同じく他方の着磁端を前記固定部材の一部で前記円筒部を外嵌した部分から外れた部分に直接若しくは前記芯金の一部でこの円筒部から外れた部分を介して対向させ、且つ、前記エンコーダ本体の外周面に配置する各磁極の円周方向ピッチ(着磁ピッチ)をPとし、前記固定部材の外周面である前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態での、円周方向に隣り合う前記各把持爪同士の間に存在する円周方向隙間の円周方向幅をWとした場合に、前記固定部材の外周面である前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態でのW/Pを、W/P≦0.104とした状態で、前記磁性部材の着磁を行う。
この様な本発明を実施する場合に、好ましくは、前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態でのW/Pを、W/P≦0.042とした状態で、前記磁性部材の着磁を行う。
更に、この様な本発明を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態でのWを、W≦250μm(好ましくは、W≦100μm)とした状態で、前記磁性部材の着磁を行う。
尚、上述した本発明を実施する場合には、実情を考慮して、好ましくは、W/P≧0.021(W≧50μm)とした状態で、前記磁性部材の着磁を行う。
尚、本発明とは異なるが、参考例として、前記固定部材を、(前記各把持爪とする代わりに)前記主軸の先端部に支持した軸部材とし、この軸部材の先端部で、円周方向に切れ目がなく、外周面を前記主軸と同心の円筒面とした部分に、前記芯金の円筒部を圧入外嵌した状態で、前記磁性部材の着磁を行うこともできる
尚、本発明や上述の参考例を実施する場合に、好ましくは、前記固定治具(各把持爪、軸部材)を構成する磁性材の比透磁率を、200以上(より好ましくは1000以上、更に好ましくは2000)とする。これにより、前記固定治具内を通過する磁束が前記磁路から逸れる割合を抑えて、前記磁性部材の着磁強度を高められる様にする。
上述した様な本発明の多極磁石エンコーダの着磁方法の場合、着磁作業を行う際に、着磁ヨークを構成する1対の着磁端同士の間に発生させた磁束の通り道である磁路は、「一方の着磁端」−「エンコーダ中間体を構成する磁性部材」−「エンコーダ中間体を構成する芯金の円筒部」−「固定部材」−(他方の着磁端をこの固定部材の一部に、この芯金の一部でこの円筒部から外れた部分を介して対向させている場合には、「芯金の一部で円筒部から外れた部分」−)「他方の着磁端」に沿った磁路となる。この為、前記磁束を前記磁性部材に径方向に貫通させる事ができる。従って、この磁性部材の着磁強度を高める事ができると共に、この着磁強度を軸方向に関して均一にする事ができる。尚、前記固定部材は、非磁性材製ではなく、磁性材製である為、前記磁路のうちで、この固定部材内を通過する部分の磁気抵抗が大きくなる事はない。従って、この部分の磁気抵抗により、前記磁性部材の着磁強度が低下する事はない。又、着磁作業を行う際に、前記芯金の円筒部は、前記固定部材に対し、これら円筒部の内周面と固定部材の外周面とを接触させた状態で外嵌支持される。この為、前記磁路の一部である、前記円筒部の内周面と前記固定部材の外周面との間に、径方向隙間が形成されない。従って、この径方向隙間が形成されない分だけ、前記磁路の磁気抵抗を小さくでき、結果として、前記磁性部材の着磁強度をより高める事ができる。更に、前記固定部材は、完成後の多極磁石エンコーダの使用時にこの多極磁石エンコーダを組み付ける部材(例えば、軸受を構成する回転輪)とは異なる、磁性材製の部材である。この為、着磁を失敗した後に行うエンコーダ中間体の交換作業に伴って、前記回転輪の外周面に傷が付き、この外周面の仕上げ直しが必要となる結果、前記軸受の生産効率が低下すると言った不都合や、前記回転輪の表面の一部で前記他方の着磁端を対向させた部分が多極着磁されると言った不都合が発生する事はない。
又、本発明の構造を採用する場合には、前記固定部材である複数の把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態での、円周方向に隣り合う前記各把持爪同士の間に存在する円周方向隙間の円周方向幅を、エンコーダ本体の外周面に配置する各磁極(N極、S極)の円周方向ピッチPとの関係で、十分に小さくしている。この為、前記各把持爪の回転に伴って前記各円周方向隙間が、前記磁路を円周方向に横切る際に生じる、この磁路中の磁束の乱れを十分に抑制できる。従って、この磁束の乱れにより着磁ピッチ精度が悪化する事を十分に抑制できる。
又、上述した参考例の構成を採用する場合には、前記固定部材である軸部材の先端部で、前記芯金の円筒部を圧入外嵌する部分は、円周方向に切れ目のない部分である。この為、着磁作業の際に、この様な切れ目の存在に基づいて前記磁束に乱れが生じると言った不都合が生じる事はない。従って、着磁ピッチ精度等の着磁ピッチ精度を良好にできる。
本発明の実施の形態の第1例で使用する、スピンドル装置の主軸の先端部に支持した拡縮チャック装置と、着磁対象となるエンコーダ中間体とを示す斜視図。 この第1例により着磁作業を行う状況を示す要部断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 本発明に関連する参考例の1例を示す、図2と同様の図。 製造時に本発明及び参考例を適用する事が可能な多極磁石エンコーダの他の2例を示す斜視図。 軸方向側面に被検出面を有する多極磁石エンコーダの製造過程で好ましく採用できると考えられる着磁方法に関する、図2と同様の図。 製造時に本発明及び参考例を適用する事が可能な、回転速度検出装置を構成する多極磁石エンコーダの1例を示す斜視図。 従来から知られている多極磁石エンコーダの着磁方法の第1例により着磁作業を行う状況を示す部分断面図。 図8のX部拡大図。 従来から知られている多極磁石エンコーダの着磁方法の第2例で使用する、スピンドル装置の主軸の先端部に支持した拡縮チャック装置と、着磁対象となるエンコーダ中間体とを示す斜視図。 この第2例により着磁作業を行う状況を示す要部断面図。 着磁対象となるエンコーダ中間体を構成する芯金の構成が異なる場合に関する、図11と同様の図。 従来から知られている多極磁石エンコーダの着磁方法の第3例により着磁作業を行う状況を示す部分断面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、固定部材である、拡縮チャック装置15aを構成する3個の把持爪17a、17aの材質と、着磁作業を行う際の、円周方向に隣り合うこれら各把持爪17a、17a同士の間に存在する円周方向隙間18a、18aの円周方向幅Wとにある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図10〜11に示した従来方法の第2例の場合とほぼ同様である。
即ち、本例の場合も、着磁対象として、図1に示す様な構成を有する、エンコーダ中間体4aを採用する。又、本例の場合も、このエンコーダ中間体4aを回転させる為の、図示しないスピンドル装置は、主軸の先端部に、図1に示す様な拡縮チャック装置15aを支持している。この拡縮チャック装置15aは、前記主軸と共に回転する基台16と、この基台16上に径方向に関する変位可能に設けられた、肉厚の円輪部材を円周方向に3分割した如き形状を有する3個の把持爪17a、17aとを備える。特に、本例の場合、これら各把持爪17a、17aは、磁性材製である。
又、本例の場合も、着磁を行う際の事前準備として、前記エンコーダ中間体4aを前記主軸の先端部に対し、この主軸と同心に支持固定する際には、先ず、前記エンコーダ中間体4aを構成する芯金2bの円筒部5を、前記各把持爪17a、17aの上端部の周囲に配置する。これと共に、この芯金2bの円輪部14の一方の側面(図1〜2の下側面)を、前記各把持爪17a、17aの上端面に接触させる。そして、この状態で、これら各把持爪17a、17aを径方向外方に変位させる事により、前記円筒部5の内周面をこれら各把持爪17a、17aの外径側側面により把持する。特に、本例の場合には、この状態で、円周方向に隣り合う前記各把持爪17a、17a同士の間に存在する円周方向隙間18a、18aの円周方向幅Wを、完成後の多極着磁エンコーダの被検出面に配置する各磁極(N極、S極)の円周方向ピッチP(図7参照)との関係で、それぞれW/P≦0.104(好ましくはW/P≦0.042。但し、実情を考慮して、W≧50μm)の範囲に規制している。尚、図1には、明りょう化の為に、これら各円周方向隙間18a、18aの円周方向幅Wを、実際よりも大きく描いている。又、この状態で、着磁ヨーク11aの一方の着磁端12aを、前記エンコーダ中間体4aを構成する磁性部材6の外周面に、同じく他方の着磁端12bを、前記芯金2bの円輪部14の他方の側面(図1〜2の上側面)に、それぞれ円周方向の位相を一致させた状態で近接対向させる。
そして、本例の場合も、この様な事前準備をした状態で、着磁を行う際には、前記主軸と共に前記エンコーダ中間体4aを回転させながら、前記着磁ヨーク11aに巻回したコイル13、13に着磁電流を流す。そうすると、この着磁ヨーク11aの内外に、磁束(交番磁束)αの磁気閉回路が形成される。特に、本例の場合には、図2に示す様に、この磁束αの磁気閉回路のうち、前記着磁ヨーク11aの外部で前記両着磁端12a、12b同士の間に存在する部分は、「一方の着磁端12a」−「磁性部材6」−「芯金2bの円筒部5」−「各把持爪17a、17a」−「芯金2bの円輪部14」−「他方の着磁端12b」に沿った磁路となる。そして、この様な磁性部材6を径方向に貫通する磁路が形成される結果、この磁性部材6が円周方向に順次着磁される事で、この磁性部材6の外周面にN極とS極とが円周方向に関して交互に且つ等ピッチで着磁形成される。即ち、本例の場合も、この様な着磁を可能とする為に、前記エンコーダ中間体4aの回転速度に合わせて、前記着磁電流のON/OFF及び方向の切り換えを適切に制御する。
上述した様な本例の多極磁石エンコーダの着磁方法の場合には、前記各把持爪17a、17aを、非磁性材製ではなく、磁性材製とした事に伴い、前記磁束αが前記磁性部材6を径方向に貫通する磁路を形成する事ができる。この為、この磁性部材6の着磁強度を高める事ができると共に、この着磁強度を軸方向に関して均一にする事ができる。尚、前記各把持爪17a、17aは、非磁性材製ではなく、磁性材製である為、前記磁路のうちで、これら各把持爪17a、17a内を通過する部分の磁気抵抗が大きくなる事はない。従って、この部分の磁気抵抗により、前記磁性部材6の着磁強度が低下する事はない。又、前記芯金2bの円筒部5は、前記各把持爪17a、17aにより、これら円筒部5の内周面と各把持爪17a、17aの外径側側面とを接触させた状態で把持される。この為、前記磁路の一部である、前記円筒部5の内周面と前記各把持爪17a、17aの外径側側面との間に、径方向隙間が形成されない。従って、この径方向隙間が形成されない分だけ、前記磁路の磁気抵抗を小さくでき、結果として、前記磁性部材6の着磁強度をより高める事ができる。更に、前記各把持爪17a、17aの外径側側面により前記芯金2bの円筒部5の内周面を把持した状態での、円周方向に隣り合う前記各把持爪17a、17a同士の間に存在する円周方向隙間18a、18aの円周方向幅を、エンコーダ本体3の外周面に配置する各磁極(N極、S極)の円周方向ピッチP(図7参照)との関係で、十分に小さくしている。この為、前記各把持爪17a、17aの回転に伴って前記各円周方向隙間18a、18aが、前記磁路を円周方向に横切る際に生じる、この磁路中の磁束αの乱れを十分に抑制できる。従って、この磁束αの乱れにより着磁ピッチ精度が悪化する事を、十分に抑制できる。
更に、本例の場合、前記各把持爪17a、17aは、完成後の多極磁石エンコーダの使用時にこの多極磁石エンコーダを組み付ける部材(例えば、軸受を構成する回転輪)とは異なる、磁性材製の部材である。この為、着磁を失敗した後に行うエンコーダ中間体の交換作業に伴って、前記回転輪の外周面に傷が付き、この外周面の仕上げ直しが必要となる結果、前記軸受の生産効率が低下すると言った不都合や、前記回転輪の表面の一部で前記他方の着磁端を対向させた部分が多極着磁されると言った不都合が発生する事はない。
[実施の形態の第2例]
図3は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、着磁対象となるエンコーダ中間体4bとして、芯金2が円筒部5のみを備えたものを採用している。これに伴い、着磁を行う際に、他方の着磁端12bは、各把持爪17a、17aの上端面に直接対向させている。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
参考例の1例
図4は、本発明に関連する参考例の1例を示している。本参考例の場合には、図示しないスピンドル装置の主軸の先端部に、固定部材である、磁性材製の軸部材22を支持している。この軸部材22の先端部には、円周方向に切れ目がなく、外周面を前記主軸と同心の円筒面とした、短円柱状の支持部23が設けられている。そして、本参考例の場合には、この支持部23にエンコーダ中間体4bを構成する芯金2(円筒部5)を圧入外嵌した状態で、このエンコーダ中間体4bを構成する磁性部材6の着磁を行う。この様な本参考例の場合には、前記芯金2を圧入外嵌した前記支持部23に円周方向の切れ目がない。この為、着磁作業の際に、この様な切れ目の存在に基づいて磁束αに乱れが生じると言った不都合が生じる事はない。従って、着磁ピッチ精度を良好にできる。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第2例の場合と同様である。
尚、本発明及び参考例は、前述の図7に示した様な、回転速度検出装置を構成する多極磁石エンコーダ1(被検出面である外周面に設けたS極とN極との境界が、軸方向に対して平行であるもの)に限らず、特許文献3等に記載されて従来から知られている、例えば図5に示す様な、荷重測定装置を構成する多極磁石エンコーダ1a、1b(被検出面である外周面に設けたS極とN極との境界が、軸方向に対して傾斜したもの)を対象として、製造時の着磁作業を実施する事もできる。
尚、本発明及び参考例のエンコーダの着磁方法を実施する場合に、着磁対象となる、エンコーダ中間体を構成する磁性部材(エンコーダ本体の素材)は、特に限定される事はない。但し、このエンコーダ中間体を構成する芯金への接合性を考慮すると、前記磁性部材としては、磁性粉を70〜92重量%程度含有し、且つ、熱可塑性樹脂或いはゴムをバインダーとした、磁石コンパウンドを好適に採用できる。
この場合に、前記磁性粉としては、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト等のフェライト系の磁性粉や、ネオジウム−鉄−ボロン、サマリウム−コバルト、サマリウム−鉄等の希土類元素の磁性粉を採用する事ができ、更に、フェライトの磁気特性を向上させる為に、ランタン等の希土類元素を混入させた磁性粉を採用する事もできる。尚、前記磁性粉の含有量を70〜92重量%にするのが好適である理由は、当該含有量を70重量%未満にすると、磁気特性が劣ると共に、細かいピッチで円周方向に多極磁化させる事が困難になる為であり、又、当該含有量を92重量%よりも多くすると、前記バインダーの量が少なくなり過ぎて、前記磁性部材全体の強度が低くなると共に、この磁性部材の成形が困難になり、実用性が低下する為である。
又、前記バインダーとして、前記熱可塑性樹脂を採用する場合は、射出成形可能なものを採用するのが好適である。具体的には、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド12等のポリアミド樹脂から成るハードセグメントと、ポリエステル成分とポリエーテル成分とのうちの少なくとも一方のソフトセグメントとを有する、ブロック共重合体である変性ポリアミド樹脂や、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂をハードセグメントとする、同様のブロック共重合体である変性ポリエステル系樹脂等を採用するのが好適である。又、使用環境で、融雪剤として使用される塩化カルシウムと水とが一緒にかかる可能性がある場合には、吸水性が少ない、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、変性ポリアミド12、変性ポリエステル系樹脂を、樹脂バインダーとする事が、より好適である。更に、使用環境で想定される急激な温度変化(熱衝撃)による亀裂発生を防止するバインダーとして、添加する事により、曲げたわみ性、耐亀裂性が向上する、変性ポリアミド12、変性ポリエステル系樹脂のうちの何れかの樹脂とポリアミド12との混合物や、変性ポリエステル系樹脂とポリエステル樹脂との混合物を、好適に採用できる。又、亀裂発生を防止するバインダーとして、前記熱可塑性樹脂と、ニトリルゴム、アクリルゴム等の加硫ゴム微粒子等の耐衝撃性向上剤とを組み合わせのものを採用しても良い。
又、前記バインダーとして、前記ゴムを用いる場合は、耐油性と耐熱性とを兼ね備えた、ニトリルゴム、アクリルゴム、水素添加ニトリルゴム、フッ素ゴム等を用いるのが好適である。
又、前記磁性粉としては、コストや耐酸化性を考慮すると、フェライト系の磁性粉を採用するのが最も好適である。これに対して、磁気特性を優先して、希土類系の磁性粉を使用する場合には、フェライト系の磁性粉に比べて耐酸化性が低いので、長期間に亙って安定した磁気特性を維持させる為に、前記磁性部材の表面のうち周囲に露出した部分に、表面処理層を設けるのが好適である。尚、この表面処理層としては、例えば、電気或いは無電解ニッケルメッキ、エポキシ樹脂塗膜、シリコン樹脂塗膜、フッ素樹脂塗膜等を採用できる。
又、前記エンコーダ中間体を構成する芯金の材料としては、前記磁性部材の磁気特性を低下させず、且つ、使用環境との関係で、一定レベル以上の耐食性を有する、フェライト系ステンレス鋼(SUS430等)、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS410等)等の他、Mo等を添加して耐食性を向上させた、SUS434、SUS444等の高耐食性フェライト系ステンレス鋼等を採用するのが好適である。
又、前記芯金の表面のうち、前記磁性部材との接合面は、接着剤との接合力を向上させる為に、微細な凹凸を設けるのが好適である。この凹凸を設ける方法としては、ショットブラスト処理による方法、プレス成形時の金型表面の凹凸の転写による方法等の機械的な方法の他、一度表面処理した表面を酸等によって化学エッチングする方法も採用できる。又、前記磁性部材のバインダーをゴムとする場合には、この磁性部材の表面のうち、前記芯金との接合面に凹凸を設ければ、この凹凸の凹部に接着剤が入り込み、アンカー効果により、前記磁性部材と前記芯金との接合力が強固になる為、より好適である。
又、前記磁性部材のバインダーを、射出成形可能な熱可塑性樹脂とする場合、前記エンコーダ中間体は、金型内で、接着剤を塗布された前記芯金の一部に前記磁性部材を射出成形(インサート成形)する事により造る。この場合に、前記接着剤は、溶融した高圧の前記磁性部材の材料(プラスチック磁石材料、ゴム磁石材料等)の強粘性を有する物質の流動によって、流失しない程度まで半硬化状態になっており、溶融樹脂・流動ゴムからの熱、或いはそれに加えて成形後の2次加熱によって完全に硬化状態となる。この場合に使用可能な接着剤としては、溶剤での希釈が可能で、2段階に近い硬化反応が進む、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤等が、耐熱性、耐薬品性、ハンドリング性を十分に確保できる点で好適である。
又、前記エンコーダ中間体を上述したインサート成形により造る場合で、前記磁性部材を、熱可塑性プラスチックをバインダーとするプラスチック磁石とする場合、この磁性部材の成形は、内径厚み部から溶融したプラスチック磁石材料が同時に金型中に高圧で流れ込み、この金型中で急冷され固形化する、ディスクゲート方式の射出成形とするのが好ましい。この様なディスクゲート方式の射出成形を採用すれば、溶融樹脂はディスク状に広がってから、内径厚み部に該当する部分の金型に流入する事で、中に含有する燐片状の磁性粉が面に対して平行に配向する。成形時に金型に、径方向に磁場をかける様にすると、異方性はより完全に近いものとなる。尚、この様な磁場成形を行っても、ゲートをディスクゲート以外の、例えばピンゲートとした場合、徐々に固形化に向って樹脂粘度が上がって行く過程で、ウェルド部での配向を完全に異方化するのは困難であり、それによって、磁気特性が低下すると共に、機械的強度が低下するウェルド部に長期間の使用によって、亀裂等が発生する可能性があり、好ましくない。
又、前記磁性部材のバインダーをゴムとする場合、この磁性部材の成形は、射出成形で行うのであれば、やはり上述したディスクゲート方式の射出成形で造るのが好ましい。これに対し、前記磁性部材の成形を、圧縮成形で行うのであれば、金型中(下型)にスリンガを配設した状態で、その外周にシート状にした未加硫の前記磁性部材の材料を置き、その上から金型(上型)を被せる事で、前記スリンガに前記磁性部材を加硫接着する。
本発明の効果を確認する為に行った実験に就いて説明する。この実験は、前述の図4に示した参考例の1例の着磁方法(参考例1)と、前述の図3に示した実施の形態の第2例の着磁方法(実施例1〜5)と、前述の図3に示した実施の形態の第2例の着磁方法に関して、着磁時の円周方向隙間18、18の円周方向幅Wを本発明の規制範囲外とした着磁方法(比較例1)と、前述の図4に示した参考例の1例の着磁方法に関して、軸部材22を非磁性材製とした着磁方法(比較例2)とにより、エンコーダ中間体4b(図3、4、12参照)の着磁作業を行い、その後、着磁品質を検査する事により行った。より詳しい実験条件に就いては、以下の通りである。
<試料となるエンコーダ中間体4b>
芯金2(円筒部5)の外周面に、ブラスト加工を施してから、接着剤を塗布乾燥させた後、インサート成形により、前記芯金2と磁性部材6とを一体化させて造った。
前記芯金2は、SUS430(最大比透磁率μm:約500)製、厚さ0.6mm、外径65mm、軸方向幅11mmのものを用いた。
前記ブラスト加工は、前記芯金2の外周面(前記磁性部材6を接合する面)にのみ施し、これにより、この外周面を算術平均粗さRa1.3μmの面に仕上げた。
前記接着剤は、ノボラック型フェノール樹脂を主成分とするフェノール樹脂系接着剤(東洋化学研究所製のメタロックN−15)を用い、これを前記芯金2の外周面に塗布した後、室温で30分乾操させてから、120℃で30分乾燥させる事により、半硬化状態とした。
前記磁性部材6の材料は、戸田工業株式会社製のストロンチウムフェライト含有12ナイロン系異方性プラスチック磁石コンパウンド「FEROTOP TP−A27N」(ストロンチウムフェライトの含有量90重量%)を用いた。
前記インサート成形は、径方向に磁場をかけた射出成形により行い、これにより、前記芯金2の外周面に、厚さ0.9mm、外径66mm(外周面の周長:約207mm)、軸方向幅11mmの磁性部材6を形成する事で、これら芯金2と磁性部材6とを一体化した。
その後、前記接着剤を完全に硬化させる為、150℃で1時間加熱した後、実験に供した。
<着磁条件>
印加磁極数:86極{磁極(N極、S極)の円周方向ピッチP(図7参照)=前記磁性部材6の外周面の周長(約207mm)/印加磁極数(86極)=2.4mm}
前記磁性部材6の外周面と一方の着磁端12aとの対向距離:100μm
スピンドル装置の主軸(前記エンコーダ中間体4b)の回転速度:60min-1
その他の設定:参考例及び各実施例及び各比較例に関して、それぞれ印加磁力の強度を同一にする設定。
<固定治具の詳細>
Figure 0005573592
この表1中のA〜Cの意味は、次の通りである。
A:S45C焼入れ材;比透磁率が約200の磁性体材
B:比透磁率が約2000の鉄系磁性体材
C:SUS304材;比透磁率が約1.00の非磁性体材
<着磁品質の検査>
着磁の完了に伴って完成した多極磁石エンコーダに就いて、着磁強度と、着磁ピッチ精度とを調べた。尚、このうちの着磁強度に関しては、完成後の多極磁石エンコーダの被検出面の幅方向中央部から径方向に1.0mm離れた部分の磁束密度(最小値)を測定する事によって調べた。又、前記着磁ピッチ精度は、完成後の多極磁石エンコーダの被検出面に存在する磁極(N極、S極)の単一ピッチ誤差(最大値)を測定する事により調べた。
以上の条件により行った実験の結果を、下記の表2に示す。
Figure 0005573592
この実験の結果から明らかな様に、固定部材を磁性材製とすると共に、この固定部材の外周面と前記芯金2(円筒部5)の内周面との間に径方向隙間を設けず、且つ、この固定部材のうちでこの芯金2(円筒部5)を外嵌支持した部分に存在する円周方向隙間の円周方向幅W(図1、10参照)を250μm以下(W/P≦0.104)とした場合(参考例1、実施例1〜5の場合)には、この様な条件から外れた場合(比較例1〜2の場合)に比べて、着磁強度(表2中の磁束密度)及び着磁ピッチ精度(表2中の単一ピッチ誤差)を良好にする事ができた。特に、前記円周方向幅Wを100μm以下(W/P≦0.042)とした場合(参考例1、実施例1〜2の場合)には、着磁ピッチ精度(表2中の単一ピッチ誤差)を十分に高める事ができた。
本発明の多極磁石エンコーダの着磁方法は、外周面に円筒状の被検出面を備えた多極磁石エンコーダを製造する際の着磁方法に関するもので、着磁作業時に於ける、拡縮チャック装置を構成する複数の把持爪(固定部材)同士の間の円周方向隙間を十分に小さくする手法を採用する事により、これら各円周方向隙間の存在に基づいて着磁ピッチ精度が悪化する事を、十分に抑制できるものである。
この様な効果を得る為の前記手法は、外周面に円筒状の被検出面を備えた多極磁石エンコーダに限らず、軸方向側面に円輪状の被検出面を備えた多極磁石エンコーダを製造する際の着磁方法に関しても、有効であると考えられる。この点に就いて、以下に説明する。
軸方向側面に円輪状の被検出面を備えた多極磁石エンコーダを製造する際の着磁作業を行う為に、先ず、例えば図6に示す様なエンコーダ中間体4cを用意する。このエンコーダ中間体4cは、磁性金属板により断面L字形で円環状に造られた芯金2cと、この芯金2cの円輪部24の軸方向片側面(図6の上側面)に全周に亙り固定された、未着磁の円輪状の磁性部材6a(エンコーダ本体の素材)とから成る。次いで、図示の様に、前記芯金2cの円筒部25の内周面を、拡縮チャック装置15aを構成する複数の磁性材製の把持爪17aの外径側側面により把持する。特に、この状態で、円周方向に隣り合うこれら各把持爪17a同士の間の円周方向隙間18aの円周方向幅W(図1参照)が、前記被検出面に設ける磁極(N極、S極)の円周方向ピッチPとの関係で十分に小さくなる{W/P≦0.104(好ましくはW/P≦0.042。但し、実情を考慮して、W≧50μm)となる}様に、各部の寸法を規制しておく。又、前記芯金2cの円輪部24の軸方向他側面(図6の下側面)に、磁性材製で円筒状の中継部材26の軸方向一端面(図6の上端面)を、抑えばね27の弾力により押し当てる事で摩擦係合させる。更に、着磁ヨーク11cの一方の着磁端12aを、前記磁性部材6aの軸方向片側面(図1の上側面)に、同じく他方の着磁端12bを、前記中継部材26の中間部外周面に、それぞれ円周方向の位相を一致させた状態で近接対向させる。
次いで、この状態で、図示しないスピンドル装置の主軸の先端部に支持した前記拡縮チャック装置15aと共に、前記エンコーダ中間体4c及び前記中継部材26を回転させながら、前記着磁ヨーク11cに巻回したコイル13、13に着磁電流を流す。そうすると、この着磁ヨーク11cの内外に、磁束(交番磁束)αの磁気閉回路が形成される。特に、この磁束αの磁気閉回路のうち、前記着磁ヨーク11cの外部で前記両着磁端12a、12b同士の間に存在する部分は、「一方の着磁端12a」−「磁性部材6a」−「芯金2cの円輪部24」−「中継部材26」−「他方の着磁端12b」に沿った磁路となる。そして、この様な磁性部材6aを軸方向に貫通する磁路が形成される結果、この磁性部材6aが円周方向に順次着磁される事で、この磁性部材6aの軸方向片側面にN極とS極とが円周方向に関して交互に且つ等ピッチで着磁形成される。即ち、この様な着磁を可能とする為に、前記エンコーダ中間体4cの回転速度に合わせて、前記着磁電流のON/OFF及び方向の切り換えを適切に制御する。
この様な着磁方法の場合には、前記中継部材26の存在に基づいて、前記磁性部材6aに密度の高い磁束αを、軸方向に貫通させる事ができる。この為、この磁性部材6aの着磁強度を高める事ができると共に、この着磁強度を径方向に関して均一にする事ができる。又、上述した着磁作業中に、前記各円周方向隙間18aは、前記磁路の一部を円周方向に横切る事はないが、この磁路の一部の近傍を円周方向に通過する。この為、前記各円周方向隙間18aの円周方向幅Wが大きいと、前記磁束αに多少の乱れが生じる可能性もある。これに対し、上述した着磁方法の場合には、着磁作業中の前記各円周方向隙間18aの円周方向幅Wを、前記円周方向ピッチPとの関係で十分に小さくしている。この為、前記各円周方向隙間18aの存在に基づいて前記磁束αが乱れ、着磁ピッチ精度が悪化する事を、十分に抑制できる。
1、1a、1b 多極磁石エンコーダ
2、2a、2b、2c 芯金
3 エンコーダ本体
4、4a、4b、4c エンコーダ中間体
5 円筒部
6、6a 磁性部材
7 スピンドル装置
8 主軸
9 固定治具
10 固定治具
11、11a、11b、11c 着磁ヨーク
12a、12b 着磁端
13 コイル
14 円輪部
15、15a 拡縮チャック装置
16 基台
17、17a 把持爪
18、18a 円周方向隙間
19 軸受
20 外輪
21 内輪
22 軸部材
23 支持部
24 円輪部
25 円筒部
26 中継部材
27 抑えばね

Claims (2)

  1. 磁性金属材製で円筒部を有する芯金と、この円筒部の外周面に全周に亙り固定した、その外周面にN極とS極とを円周方向に関して交互に配置したエンコーダ本体とを備えた多極磁石エンコーダを造る為、
    前記芯金と、この芯金の円筒部の外周面の全周に固定した、前記エンコーダ本体の素材である未着磁の円筒状の磁性部材とを備えたエンコーダ中間体を用意し、
    このエンコーダ中間体を、スピンドル装置を構成する主軸の先端部に固定部材を介してこの主軸と同心に支持固定すると共に、前記磁性部材の外周面の円周方向一部に着磁ヨークの着磁端を対向させた状態で、前記主軸と共に前記エンコーダ中間体を回転させながら、前記着磁ヨークに巻回したコイルに着磁電流を流す事に基づいて、前記着磁端を通じて前記着磁ヨークの外部に発生させた磁束により、前記磁性部材を円周方向に順次着磁する多極磁石エンコーダの着磁方法に於いて、
    前記固定部材を、前記主軸の先端部に支持した拡縮チャック装置を構成する、この主軸の回転中心軸を中心とする円周方向に並べて配置され且つ径方向に変位可能に設けられた複数の磁性材製の把持爪とし、
    前記着磁ヨークを、少なくとも1対の着磁端を備え、前記コイルに着磁電流を流す事に基づいて、これら両着磁端同士の間に前記磁束を発生させるものとし、
    前記固定部材に前記エンコーダ中間体を、この固定部材の外周面と前記芯金の円筒部の内周面とを接触させた状態で外嵌支持すると共に、前記両着磁端のうちの一方の着磁端を前記磁性部材の外周面の円周方向一部に対向させ、且つ、同じく他方の着磁端を前記固定部材の一部で前記円筒部を外嵌した部分から外れた部分に直接若しくは前記芯金の一部でこの円筒部から外れた部分を介して対向させ、且つ、前記エンコーダ本体の外周面に配置する各磁極の円周方向ピッチをPとし、前記固定部材の外周面である前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態での、円周方向に隣り合う前記各把持爪同士の間に存在する円周方向隙間の円周方向幅をWとした場合に、前記固定部材の外周面である前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態でのW/Pを、W/P≦0.104とした状態で、前記磁性部材の着磁を行う事を特徴とする、多極磁石エンコーダの着磁方法。
  2. 前記各把持爪の外径側側面により前記芯金の円筒部の内周面を把持した状態でのWを、W≦250μmとした状態で、前記磁性部材の着磁を行う、請求項1に記載した多極磁石エンコーダの着磁方法。
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