JP5572480B2 - 炊飯補助具 - Google Patents

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本発明は、低蛋白米や澱粉米等の特殊米を炊飯する際に炊飯釜内に収容させる炊飯補助具に関する。
最近、腎臓病患者や血糖値の高い人の治療の一環として、低蛋白米や澱粉米等の特殊米を主食とする食事療法が取り入れられている。従来、低蛋白米を炊飯する場合は、普通の白米と同じ要領で炊飯釜に低蛋白米と水を入れ、ガス火やIH加熱等で炊飯している。また、炊飯器において、炊飯釜内を上下方向に作動するザル状容器と、このザル状容器を上方向に作動させる駆動装置とを設け、炊飯開始後、炊飯釜温度が一定温度になるとザル状容器が上部に上がり、ザル状容器内の低蛋白米の水を切り、炊飯釜内に残った水を利用して蒸すように炊き上げるものがある(特許文献1)。
特開平9−173209号公報
低蛋白米は、白米から蛋白質を含む表層の多くを取り除き、米の表面にはでんぷん質が露出しているため、炊飯中に早く糊化する性質を持つ。そのため、そのまま炊飯を行なうと、釜内面周辺部は釜中心部より早く温度が上がり、周辺部にある低蛋白米は中心部に熱が通る前に糊化し米粒間隔がなくなり、釜中心部へ加熱水が通り難くなり、釜中心部の低蛋白米への熱移動が阻害されて上手く炊き上がらないといった不都合があった。また、前記炊飯器(特許文献1)でも、上昇させたザル状容器内の低蛋白米は、水蒸気に晒される表面の低蛋白米が先に糊化して水蒸気による中心部への熱伝導が阻害され、中心部までムラなく低蛋白米を炊き上げることが困難である。
なお、炊飯釜で低蛋白米を炊飯する場合に、釜内面から低蛋白米の全体がほぼ同時に加熱されるように、炊飯量を少なくして低蛋白米を釜底に浅く広く収容させて炊飯することが考えられるが、白米炊飯に使用される現状の深底の炊飯釜では最小米量以下となり、必要炊飯量が確保されない。
本発明は、以上の事情に鑑み、白米炊飯に使用される現状の炊飯釜でも低蛋白米等の特殊米を全体にムラなく炊き上げることができる炊飯補助具を提供することを課題とする。
本発明に係る炊飯補助具は、
低蛋白米や澱粉米等の特殊米を炊飯する際に炊飯釜内に収容させる炊飯補助具であって、
水は通過可能で且つ米粒は通過できない大きさの貫通孔が多数形成されたザル状上げ底体と、水は通過可能で且つ米粒は通過できない大きさの貫通孔が全面にわたって多数形成されたザル状補助容器を備え、
前記ザル状上げ底体は、内側の空間に水のみが存在するように前記ザル状補助容器の底部中央に位置して上方へ突出する形状にし
前記ザル状補助容器は、釜内面に沿った形状とし、釜内面との間に水のみが存在するように所定の隙間が形成され、
前記隙間は、炊飯釜の底面側の隙間と炊飯釜の内壁面側の隙間とからなり、これら隙間は連続して形成される構成としたものである。
以上の構成より、炊飯の際に炊飯釜内の低蛋白米等の特殊米は、水に浸かった状態でザル状上げ底体の外側であってザル状補助容器内に堆積され、特殊米の釜中心部にザル状上げ底体が配置される。ザル状上げ底体の内側の空間と、ザル状補助容器と炊飯釜の釜内面との間の隙間には水のみが存在する。炊飯の際、ザル状上げ底体の前記空間内の水は加熱されて加熱水となり、釜中心部の特殊米は、前記加熱水を介して伝導加熱される。従って、釜内面周辺部の特殊米が炊飯開始して早くに糊化して釜中心部への熱移動が阻害されても、釜中心部の特殊米は、前記ザル状上げ底体の前記空間内の加熱水を介した伝導加熱により熱が伝わって炊飯される。
また、特殊米は、早くに糊化して焦げ付き易いが、釜内面周辺部の特殊米も前記ザル状補助容器によって炊飯釜から直接加熱されず前記ザル状補助容器と炊飯釜との間の隙間の加熱水を介して伝導加熱されるので、炊飯時に特殊米の焦げ付きを防止することができる。尚、前記ザル状上げ底体は、前記ザル状補助容器の底部中央に対して一体又は別体に設けることができる。
前記炊飯補助具において、
前記ザル状上げ底体と前記ザル状補助容器とは別体に構成され、
前記ザル状補助容器の底部の一部を上方へ突出させて複数の凸部を形成し、
前記凸部の全てが、前記ザル状上げ底体の下方開放端の内周面に同時に接するように、又は、前記下方開放端の外周面に同時に接するように、前記ザル状上げ底体は前記ザル状補助容器の底部に設置されることが望ましい。
前記ザル状上げ底体と前記ザル状補助容器とを別体に構成することにより、炊飯後に前記ザル状上げ底体を取り除けば、炊飯釜内の特殊米の米飯をよそい易くすることができ、また、前記ザル状上げ底体と前記ザル状補助容器とをそれぞれ別個に洗浄することができ、洗浄作業が容易となる。
また、前記ザル状補助容器の底部には、前記ザル状上げ底体の下方開放端の外周面又は内周面のどちらかにのみ接するように、複数の凸部が設けられているので、前記ザル状上げ底体を前記ザル状補助容器の底部中央に位置決め状態に容易に設置することができると共に、炊飯釜内に特殊米と水とを入れるときや炊飯中に、前記ザル状上げ底体が炊飯釜の底部中央位置からずれる不都合を防止することができる。
前記炊飯補助具において、
前記ザル状補助容器の底部には、このザル状補助容器底部の一部を下方へ突出させた脚部が設けられ、前記ザル状補助容器の上端には、このザル状補助容器上端を外方へ延設させたフランジ部が設けられていることが望ましい。
これによれば、前記脚部及び前記フランジ部により、ザル状補助容器と炊飯釜の釜内面との間に水のみが存在する隙間を均一に確実に形成することができる。従って、特殊米の釜内面周辺部を、加熱水を介してムラなく均一に加熱することができる。
また、前記脚部及び前記フランジ部は、ザル状補助容器自体により形成するので、水を流通させることができる。
以上のように、本発明に係る炊飯補助具によれば、釜中心部への熱移動を阻害し易い低蛋白米等の特殊米であっても、前記ザル状上げ底体を用いることによって、前記ザル状上げ底体内の加熱水を介した伝導加熱が可能となるので、釜中心部の特殊米にも熱が伝わり炊飯することができる。よって、釜内面周辺部から釜中心部にわたりムラなく特殊米を炊き上げることができる。
実施の形態による炊飯補助具の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態による炊飯補助具を炊飯釜に収容させた状態を示す断面図である。 実施の形態による炊飯補助具のザル状上げ底体の平面図である。 炊飯補助具を収容させた炊飯釜に低蛋白米と水を入れた状態を示す断面図である。 炊飯補助具を用いた低蛋白米の炊飯中の様子を示す説明図である。 炊飯補助具を用いた場合と用いない場合における炊飯中の炊飯釜の釜底温度変化、低蛋白米の釜内面周辺部及び釜中心部の温度変化を示すグラフである。 他の実施の形態による炊飯補助具のザル状上げ底体の平面図である。
以下に、本発明における実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1、図2に示すように、実施の形態による炊飯補助具(10)は、低蛋白米(R)や澱粉米等の特殊米を炊飯する際に、炊飯釜(1)内に収容させるものであり、ザル状補助容器(2)と、ザル状上げ底体(3)とにより構成される。炊飯釜(1)は、ガス火、IH加熱又は電気ヒータによる業務用の炊飯調理器(図示せず)に収容され、外周面の対向位置に把手部(12)が設けられた両手鍋状に形成されている。尚、白米等の普通米を炊く場合は、前記炊飯補助具(10)は用いずに炊飯釜(1)内に所定量の普通米と水を入れ、炊飯調理器にセットして炊飯する。
ザル状補助容器(2)は、水は通過できるが米粒は通過できない大きさの貫通孔としてパンチング孔(例えば、孔径が約2mm)が多数形成されたザル状の金属加工品であり、炊飯釜(1)の内面形状に沿って炊飯釜(1)よりも一回り小さく形成されている。ザル状補助容器(2)の円形の底部には、中心から半径方向に均等な各位置に、下方に凸の脚部(21)が3つ形成されてあり、脚部(21)の外側には、上方に凸の凸部(22)が3つ形成されている。また、ザル状補助容器(2)の上端には、フランジ部(23)が外方へ向けて延設されている。これら脚部(21)、凸部(22)及びフランジ部(23)は、ザル状補助容器(2)を曲げ加工等して形成されているので、貫通孔を有し水を流通させることができる。
ザル状補助容器(2)を炊飯釜(1)に収容すると、図2に示すように、炊飯釜(1)の底面とザル状補助容器(2)の底部との間には、脚部(21)の高さに相当する隙間(20a)が形成されると共に、炊飯釜(1)の内壁面とザル状補助容器(2)の外周面との間には、フランジ部(23)の張出し長さに相当する隙間(20b)が形成される。炊飯釜(1)の底面側の隙間(20a)と炊飯釜(1)の内壁面側の隙間(20b)とは同じ寸法間隔で連続して形成され、図4に示すように、この間隔(20a)(20b)には水(W)のみが存在することとなる。低蛋白米(R)は、炊飯開始して早くに糊化して焦げ付きやすいが、釜内面周辺部の低蛋白米(R)は、ザル状補助容器(2)によって炊飯釜(1)に接することがなく、前記間隔(20a)(20b)内の水(W)が炊飯釜(1)により加熱された加熱水を介して伝導加熱される。これにより、炊飯時に低蛋白米(R)の焦げ付きを防止することができる。また、脚部(21)とフランジ部(23)とによって間隔(20a)(20b)の寸法を均一に設定することができるので、低蛋白米(R)の釜内面周辺部全体を加熱水により均一に加熱することができる。この間隔(20a)(20b)の寸法として、例えば、10mmに設定される。
ザル状上げ底体(3)は、図3に示すように、ザル状補助容器(2)と同様に、水は通過できるが米粒は通過できない大きさの貫通孔としてパンチング孔(例えば、孔径が約2mm)が全域に渡って多数形成されたザル状の金属製加工品であり、ザル状補助容器(2)の底部中央に装着される。ザル状上げ底体(3)は、円形の頂面(31)と、その周縁から下方開放端(33)に向かってやや拡径するテーパ状周面(32)とからなり、下方開放端(33)の内周面が、ザル状補助容器(2)の底部に設けた3つの凸部(22)に同時に接触するように、下方開放端(33)の直径及び凸部(22)の突設位置は設定されている。
ザル状上げ底体(3)をザル状補助容器(2)の底部中央に設置すると、図2に示すように、ザル状補助容器(2)の凸部(22)が全てザル状上げ底体(3)の下方開放端(33)の内周面の各位置に接する設置態様となり、ザル状上げ底体(3)の内側には水のみが存在する空間(30)が形成される。
ザル状上げ底体(3)は、その下方開放端(33)の内周面が、上述したように、ザル状補助容器(2)の底部の3つの凸部(22)に同時に接する態様で、ザル状補助容器(2)内に設置されるため、ザル状補助容器(2)の底部の中心に上げ底体(3)の頂面(31)の中心を合わせて設置できると共に、設置後に水平方向の移動が阻止されるから、ザル状上げ底体(3)のザル状補助容器(2)への位置決めが容易であり、その位置は維持される。しかも、炊飯釜(1)内に低蛋白米(R)と水(W)とを入れるときや炊飯中にザル状上げ底体(3)が炊飯釜(1)の底部中央位置からずれる不都合を防止することができる。
尚、ザル状上げ底体(3)は、その下方開放端(33)の外周面が、ザル状補助容器(2)の各凸部(22)に同時に接する構成としてもよい。
そして、図4に示したように、ザル状補助容器(2)とザル状上げ底体(3)がセットされた状態の炊飯釜(1)内に低蛋白米(R)を入れると、ザル状補助容器(2)及びザル状上げ底体(3)に形成されている貫通孔は、米粒が通過できない大きさであるから、低蛋白米(R)は、ザル状上げ底体(3)を覆うようにザル状補助容器(2)内に収容され、ザル状補助容器(2)及びザル状上げ底体(3)の下方には落ちることはない。その後、低蛋白米(R)の量に応じた規定量の水(W)を炊飯釜(1)内に入れる。水(W)は、ザル状補助容器(2)及びザル状上げ底体(3)の貫通孔を通過し、炊飯釜(1)とザル状補助容器(2)の隙間(20a)(20b)及びザル状上げ底体(3)の内側の空間(30)を含む炊飯釜(1)内に溜まる。
低蛋白米(R)は、ザル状上げ底体(3)の上面に堆積され、最も高い位置となるザル状上げ底体(3)の頂面(31)に堆積した低蛋白米(R)も水(W)に浸るように、ザル状上げ底体(3)の高さ(h1)は設定されている。つまり、ザル状上げ底体(3)の高さ(h1)は、この炊飯釜(1)で炊飯可能な最小米量から最大米量であっても低蛋白米(R)の全体が水(W)に浸かるように設定される。
また、ザル状上げ底体(3)の下方開放端(33)の直径は、釜中心部の低蛋白米(R)が、ザル状上げ底体(3)の内側の空間(30)内の水(W)が加熱されてなる加熱水により伝導加熱されるのに必要な大きさに設定される。前記直径は、釜内面周辺部における低蛋白米(R)の厚みとみなせるザル状補助容器(2)とザル状上げ底体(3)の半径差(h0)を一定範囲内とすることにより設定される。この半径差(h0)は、例えば、ガス炊飯調理器の場合、炊飯釜(1)の釜直径の11%〜20%の範囲に設定されるのが好ましく、蛋白質の残存量による低蛋白米(R)の種類に応じて適宜に決定される。この半径差(h0)の具体例として、1/3低蛋白米では釜直径の13%、1/16低蛋白米では釜直径の11%、澱粉米では釜直径の20%に設定される。
図4に示した収容態様で、炊飯釜(1)の底面からガス火で熱を加えて炊飯動作を開始すると、炊飯釜(1)内の水(W)は加熱されて、図5の矢印に示すように、ザル状補助容器(2)及びザル状上げ底体(3)を介して炊飯釜(1)全体を対流しながらザル状補助容器(2)内の低蛋白米(R)を伝導加熱する。
低蛋白米(R)は、白米等の普通米に比べて炊飯開始して早くに糊化して焦げ付き易いが、釜内面周辺部の低蛋白米(R)は、ザル状補助容器(2)によって炊飯釜(1)から直接加熱されずザル状補助容器(2)と炊飯釜(1)との間の水(W)が加熱された加熱水を介して伝導加熱されるので、炊飯時に釜内面側の低蛋白米(R)の焦げ付きを防止することができる。
釜中心部の低蛋白米(R)は、ザル状上げ底体(3)の内側の空間(30)に存在する前記加熱水を介して伝導加熱される。従って、釜内面周辺部の低蛋白米(R)が炊飯開始して早くに糊化して釜中心部への熱移動が阻害されても、釜中心部の低蛋白米(R)は、ザル状上げ底体(3)の空間(30)の加熱水を介した伝導加熱により熱が伝わって炊飯される。その結果、釜内面周辺部から釜中心部にわたりムラなく低蛋白米(R)を炊き上げることができる。このように、白米等の普通米炊飯に使用される現状の深底の炊飯釜(1)及び炊飯調理器で低蛋白米(R)を炊飯する場合でも、前記炊飯補助具(10)を用いることにより、低蛋白米(R)を全体にムラなく炊き上げることができる。
また、ザル状上げ底体(3)は、ザル状補助容器(2)の底部に設けられた凸部(22)によって位置決めされているため、不用意に水平方向に移動することなく、ザル状上げ底体(3)の外面に堆積させた低蛋白米(R)をザル状上げ底体(3)の空間(30)の加熱水により下方から加熱することができる。そして、炊き上がり後には、ザル状上げ底体(3)を取り除けば、炊き上がった低蛋白米(R)の米飯をよそい易く、また、洗浄時には、炊飯釜(1)、ザル状補助容器(2)及びザル状上げ底体(3)を分離させることにより、それぞれ洗浄作業がやり易いものとなる。
次に、ガス炊飯調理器により低蛋白米(R)を炊飯する際に、前記炊飯補助具(10)を用いた場合と用いない場合の米飯における釜内面周辺部と釜中心部の温度変化を図6のグラフに示す。
炊飯補助具(10)を用いない場合は、図6(A)に示すように、炊飯開始され炊飯釜(1)の加熱が開始されると、曲線Yで示す炊飯中の低蛋白米(R)の釜内面周辺部の温度変化に比べ、曲線Zで示す炊飯中の低蛋白米(R)の釜中心部の温度変化の上昇率は低い。そして、低蛋白米(R)の釜中心部の温度(曲線Z)は、加熱開始して約14分で、ようやく釜周辺部の温度(曲線Y)とほぼ同じ約90℃に達した。又、曲線Xで示す炊飯釜(1)の釜底温度は、約200℃まで上昇していることから、釜内面周辺部で熱がこもっていることがわかる。これより、低蛋白米(R)の炊飯時には釜中心部への熱移動が阻害され、釜内面周辺部に比べて釜中心部が約90℃で加熱される炊飯時間が短くなることがわかる。その結果、釜内面周辺部の低蛋白米(R)が上手く炊き上がっても釜中心部の低蛋白米(R)には芯が残るなど、全体を均一に炊き上げることができなかった。
一方、炊飯補助具(10)を用いた場合は、図6(B)に示すように、低蛋白米(R)の釜中心部の温度(曲線Z)は、炊飯釜(1)の加熱開始から約8分後には釜内面周辺部の温度(曲線Y)との差が少なく約100℃近くに達した。また、炊飯釜(1)の釜底温度(曲線X)は、約145℃までしか上昇していないことから、釜内面周辺部での熱のこもりが緩和されていることがわかる。これより、低蛋白米(R)の炊飯時に炊飯補助具(10)を用いることにより、釜中心部が釜内面周辺部と変わりなく十分に加熱され、低蛋白米(R)を全体にわたりムラなく均一に炊き上げることができることがわかる。
尚、前記実施の形態では、炊飯補助具(10)は、ザル状補助容器(2)とザル状上げ底体(3)とを別体で構成したが、ザル状補助容器(2)の底部を隆起させてザル状上げ底体(3)を一体に形成させたものとしてもよい。
また、上記実施の形態のザル状上げ底体(3)は、頂面(31)及びテーパ状周面(32)の全域に渡って貫通孔が形成されているものを採用したが、図7に示すように、頂面(31)には貫通孔は設けずに、テーパ状周面(32)にのみ貫通孔が形成される形状のものでも採用可能である。
さらに、前記実施の形態では、低蛋白米(R)はザル状上げ底体(3)の頂面(31)及びテーパ状周面(32)の全域を覆うように堆積させて炊飯する構成としたが、テーパ状周面(32)の周囲にのみドーナツ状に堆積させて炊飯することも可能である。この場合、炊飯量を少なく設定することができる。
(1) ・・・炊飯釜
(2) ・・・ザル状補助容器
(3) ・・・ザル状上げ底体
(10)・・・炊飯補助具
(20a)(20b)・・・間隔
(21)・・・脚部
(22)・・・凸部
(23)・・・フランジ部
(30)・・・空間
(R)・・・低蛋白米(特殊米)
(W)・・・水

Claims (3)

  1. 低蛋白米や澱粉米等の特殊米を炊飯する際に炊飯釜内に収容させる炊飯補助具であって、
    水は通過可能で且つ米粒は通過できない大きさの貫通孔が多数形成されたザル状上げ底体と、水は通過可能で且つ米粒は通過できない大きさの貫通孔が全面にわたって多数形成されたザル状補助容器を備え、
    前記ザル状上げ底体は、内側の空間に水のみが存在するように前記ザル状補助容器の底部中央に位置して上方へ突出する形状にし
    前記ザル状補助容器は、釜内面に沿った形状とし、釜内面との間に水のみが存在するように所定の隙間が形成され、
    前記隙間は、炊飯釜の底面側の隙間と炊飯釜の内壁面側の隙間とからなり、これら隙間は連続して形成される構成とした炊飯補助具。
  2. 請求項1に記載の炊飯補助具において、
    前記ザル状上げ底体と前記ザル状補助容器とは別体に構成され、
    前記ザル状補助容器の底部の一部を上方へ突出させて複数の凸部を形成し、
    前記凸部の全てが、前記ザル状上げ底体の下方開放端の内周面に同時に接するように、又は、前記下方開放端の外周面に同時に接するように、前記ザル状上げ底体は前記ザル状補助容器の底部に設置される炊飯補助具。
  3. 請求項1又は2に記載の炊飯補助具において、
    前記ザル状補助容器の底部には、このザル状補助容器底部の一部を下方へ突出させた脚部が設けられ、前記ザル状補助容器の上端には、このザル状補助容器上端を外方へ延設させたフランジ部が設けられている炊飯補助具。
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