JP5570529B2 - 重合開始剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒドロキシルアミンとカルボジイミドとを反応させることによって得られる新規の化合物と、これらの化合物を含む重合可能な組成物とに関する。本発明は、さらに、これらの化合物の重合開始剤としての使用、またはポリオレフィンの制御分解のための使用に関する。
フリーラジカル重合は、最も重要な重合方法の1つである。この方法は、ポリスチレン、PVC、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、PAN、および他のポリマーなど、多数の商業上重要なポリマーを製造するために使用されている。技術的詳細については、現在も有用な定評のある著作、G.Odian,Principles of Polymerization,McGraw−Hill New York 1991を参照することができる。
フリーラジカル重合は、開始剤を用いて開始される。高分子技術において確立されている開始剤の例には、アゾ化合物、ジアルキル過酸化物、ジアシル過酸化物、ヒドロペルオキシド、熱不安定性C−C−ダイマー、レドックス系、および光開始剤がある。"Handbook of Free Radical Initiators",(E.T.Denisov,T.G.Denisova,T.S.Pokidova,J.Wiley & Sons,Inc.Hoboken,New Jersey,2003)を参考にする。
これらの開始剤は、広く使用されているにもかかわらず、さまざまな不利点がある。上述のように、例えば、過酸化物は極めて容易に引火して燃焼を維持するため、爆発の原因となる可能性があり、そのためこれらの使用、保管、および輸送には、コストのかかる安全対策を実施する必要がある。一部の開始剤は、AIBNなどのように、毒性生成物を生じる。
したがって、十分な安全性プロファイルを有するフリーラジカル重合法のための新しい開始剤が、一般に必要とされている。
国際公開第2001/90113号および第2004/081100/A1号は、新しい部類の重合開始剤として、立体障害N−アシルオキシアミンを記載している。これらの成果と類似しているのは、国際公開第2006/051047/A1号に記載されている、新しい重合開始剤としての新しいN−置換イミドである。
我々は、今回、カルボジイミドが立体障害N−ヒドロキシアミンと反応して、O−ジアルキルアミノ−イソ尿素構造体を有するとほぼ確実にみなすことができる、これまで知られていなかった反応生成物を生じることを発見した。さらに、これらの新しい化合物は、フリーラジカル重合、または遊離基に誘発される他の方法、例えばポリオレフィンの制御分解の極めて有効な開始剤であることがわかった。
本発明の目的は、一般式I
Figure 0005570529
[式中、
100およびR101は、それぞれ互いに独立して、C1−C20アルキルまたはC6−C10アリールであるか;あるいはR100およびR101は、一緒になって単環式もしくは多環式の複素環を形成し、前記複素環は、場合により、さらなるヘテロ原子O、S、N、およびPを含有し、
102およびR103は、独立して、C1−C19アルキル、C5−C12シクロアルキル、C6−C10アリール、C7−C10アラルキル、(CH33Si−であり、前記C1−C19アルキル基、C5−C12シクロアルキル基、C6−C10アリール基、C7−C10アラルキル基は、場合により、O原子もしくはN原子で中断されるか、またはC1−C19アルキル基で置換されるか、またはC1−C19アルキルアミノ、ビス(C1−C19アルキル)アミノ、またはトリス(C1−C19アルキル)アンモニウムから選択されるN含有基で置換されており、
104は、H、C1−C19アルキル、C5−C12シクロアルキル、C7−C10アラルキル、または以下のアシル:
−C(=O)−H、−C(=O)−C1−C19アルキル、−C(=O)−C2−C19アルケニル、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−C(=O)−O−C6−C10アリール、−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
からなる群から選択されるアシルである]の新しいO−ジアルキルアミノ−イソ尿素化合物である。
(I)の構造は、分子(I)がこのイソ尿素断片を2回以上、例えば2〜10回含有する(例えば、ダイマー、トリマー、オリゴマー、もしくはポリマー)構造であってよい。
本発明の好適な実施形態は、R100およびR101が、式A
Figure 0005570529
[式中、
1〜R4は、それぞれC1−C6アルキルであるか、あるいはR1およびR2または/およびR3およびR4は、それらが結合しているC原子と一緒になって、C5−C8シクロアルキル環を形成してもよく、
5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素、C1−C6アルキル、またはC6−C10アリールであるか、あるいはR5およびR6は、一緒になって酸素であり、
Qは、直接結合、または2価の基−(CR78)−もしくは−(CR78−CR910)−であり、このときR7、R8、R9、およびR10は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
1は、酸素または2価の基−NR11−であり、このときR11は、水素、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、または、
−C(=O)−H、−C(=O)−C1−C19アルキル、−C(=O)−C2−C19アルケニル、−C(=O)−C2−C4アルケニル−C6−C10アリール、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−C(=O)−O−C6−C10アリール、−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
からなる群から選択されるアシル基であるか、あるいは、
1は、−(CR1213)−であり、このとき互いに独立して、基R12およびR13のうちの一方は、水素またはC1−C6アルキルであり、他方は、−OH、−NH2、COOH、−CN、C1−C6アルキル、C1−C19アルコキシ、C6−C10アリールオキシ、または
−O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
からなる群から選択されるモノアシルオキシ、または
−O−C(=O)−(CH2q−C(=O)−O−(q=0〜12)、オルト−、メタ−、もしくはパラ−C64(COO−)2から選択されるジアシルオキシ、または
式1,3,5−C63(COO−)3のトリアシルオキシ、または
1−C19アルキルアミノ、ジ−C1−C19アルキルアミノ、C6−C10アリールアミノ、−NH−C(=O)−H、−NH−C(=O)−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル、−NH−C(=O)−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−O−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−NH−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるアシルアミノ、−N[−C(=O)−C1−C19アルキル]2および−N[−C(=O)−C6−C10アリール]2からなる群から選択されるジアシルアミノ、または
N−アシル−N−C1−C19アルキルアミノ、または
−NH−C(=O)−(CH2q−C(=O)−NH−(q=0〜12)、オルト−、メタ−、もしくはパラ−C64(CONH−)2から選択されるビス(アシルアミノ)、または
式1,3,5−C63(CONH−)3のトリス(アシルアミノ)であるか、
あるいは、2つの基R12およびR13は、一緒になってオキソであるか、
あるいは、2つの基R12およびR13は、それらが結合しているC原子と一緒になって、最大2個の酸素原子、または1個の酸素原子および基−NR11−を含有する5員環もしくは6員環を形成し、
前記5員環もしくは6員環は、場合により、
1−C19アルキル、−CH2OH、または以下のアシルオキシル:
−O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
からなる群から選択される−CH2−アシルオキシからなる基のうちの1つまたは互いに独立して2つで置換されており、
さらに、この5員環もしくは6員環は、第2の5〜8員炭素環と連結していてもよい]の基であり、
102およびR103aは、独立して、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、C6−C7アリール、C7−C10アラルキルであり、
104は、H、C1−C8アルキル、C5−C6シクロアルキル、C7−アラルキル、または以下のアシル:
−C(=O)−C1−C17アルキル、−C(=O)−C2−C3アルケニル、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C8アルキル)2
からなる群から選択されるアシルである、式Iの化合物を提供する。
式Ia中のZ1の定義における「あるいは、2つの基R12およびR13は、それらが結合しているC原子と一緒になって、最大2個の酸素原子、または1個の酸素原子および基−NR11−を含有する5員環もしくは6員環を形成する」という表現は、
Figure 0005570529
[式中、
nは、1もしくは2であり、R1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
3は、n=1の場合には、C2−C8アルキレン、C2−C8ヒドロキシアルキレン、またはC4−C22アシルオキシアルキレンであり、あるいはn=2の場合には、基(−CH22C(CH22である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
nは、1もしくは2であり、R1〜R6およびR11ならびにQは、式Aで定義したとおりであり、
3は、C2−C8アルキレン、C2−C8ヒドロキシアルキレン、またはC4−C22アシルオキシアルキレン、またはC2−C8ジヒドロキシアルキレン、またはC4−C22ビスアシルオキシアルキレンである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびR11ならびにQは、式Aで定義したとおりである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
4は、水素、C1−C19アルキル、アリル、ベンジル、グリシジル、またはC2−C6アルコキシアルキルであり、
5は、
n=1の場合には、
水素、C1−C19アルキル、C3−C5アルケニル、C7−C9アラルキル、C5−C7シクロアルキル、C2−C4ヒドロキシアルキル、C2−C6アルコキシアルキル、C6−C10アリール、グリシジル、または基−(CH2P−COO−Qもしくは−(CH2P−O−CO−Q(式中、pは、1もしくは2であり、Qは、C1−C19アルキルまたはフェニルである)であり、あるいは、
n=2の場合には、
2−C12アルキレン、C4−C12アルケニレン、C6−C12アリーレン、基−CH2−CH(OH)−CH2−O−D−O−CH2−CH(OH)−CH2−(式中、Dは、C2−C10−アルキレン、C6−C15アリーレン、またはC6−C12−シクロアルキレンである)、または基−CH2CH(OZ’)CH2−(OCH2−CH(OZ’)CH22−(式中、Z’は、水素、C1−C18アルキル、アリル、ベンジル、C2−C12−アルカノイル、またはベンゾイルである)である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
nは、1もしくは2であり、R1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
5は、
n=1の場合には、
水素、C1−C19アルキル、C3−C5アルケニル、C7−C9アラルキル、C5−C7シクロアルキル、C2−C4ヒドロキシアルキル、C2−C6アルコキシアルキル、C6−C10アリール、グリシジル、または基−(CH2P−COO−Qもしくは−(CH2P−O−CO−Q(式中、pは、1もしくは2であり、Qは、C1−C19アルキルまたはフェニルである)であり、あるいは、
n=2の場合には、
2−C12アルキレン、C4−C12アルケニレン、C6−C12アリーレン、基−CH2−CH(OH)−CH2−O−D−O−CH2−CH(OH)−CH2−(式中、Dは、C2−C10−アルキレン、C6−C15アリーレン、またはC6−C12−シクロアルキレンである)、または基−CH2CH(OZ’)CH2−(OCH2−CH(OZ’)CH22−(式中、Z’は、水素、C1−C18アルキル、アリル、ベンジル、C2−C12−アルカノイル、またはベンゾイルである)であり、
1およびT2は、それぞれ互いに独立して、水素、C1−C19アルキル、C6−C10アリール、またはC7−C9アラルキルであり、これらはそれぞれハロゲンまたはC1−C4−アルキルで置換されていてもよく、あるいは、
1およびT2は、それらを連結する炭素原子と一緒になって、C5−C14シクロアルカン環を形成する]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
1は、−NH、または−N−C1−C18アルキル、または−O−であり、
Eは、C1−C3、基−CH2CH(R8)−O−(式中、R8は、水素、メチル、またはフェニルである)、基−(CH23−NH−であるか、またはEは、直接結合であり、
60は、C1−C18アルキル、C5−C7−シクロアルキル、C7−C12アラルキル、シアノエチル、C6−C10−アリール、基−CH2CH(R8)−OH(式中、R8は、水素、メチル、またはフェニルである)、基−(CH23−NH−であるか、あるいは、
60は、
Figure 0005570529
の基であり、このときR1〜R6およびQは、式Iaで定義したとおりであるか、あるいは、
60は、
Figure 0005570529
の基であり、このときR1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
Eは、C1−C3、基−CH2CH(R8)−O−(式中、R8は、水素、メチル、またはフェニルである)、基−(CH23−NH−であるか、またはEは、直接結合であり、
Gは、C2−C6もしくはC6−C12アリーレンであり、Rは、水素、中断されていないC1−C18アルキル、または1つ以上の酸素原子で中断されたC2−C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の1価の基、7〜15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の1価の基、3〜5個の炭素原子を有するαβ−不飽和カルボン酸の1価の基、または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の1価の基であり、このときそれぞれのカルボン酸は、脂肪族部分、脂環式部分、または芳香族部分において、1〜3個の−COOZ12基(式中、Z12は、H、C1−C20アルキル、C3−C12アルケニル、C5−C7シクロアルキル、フェニル、またはベンジルである)で置換されていてもよく、あるいはRは、カルバミン酸もしくはリン含有酸の1価の基、または1価のシリル基であるか、あるいは、
60は、基−E−CO−NH−CH2−Ohまたは基−E−CO−NH−CH2−O−C1−C18アルキルであり、このときEは、−CH2CH(R8)−O−(式中、R8は、水素、メチル、またはフェニルである)、基−(CH23−NH−、またはEは、直接結合である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
kは、2〜100であり、
Tは、エチレンまたは1,2−プロピレンであるか、あるいはアルキルアクリレートもしくはアルキルメタクリレートとのα−オレフィンコポリマーから誘導された反復構造単位であり、
1は、−NH、または−N−C1−C18アルキル、または−O−である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
2は、nが1の場合には、水素、C1−C12アルキル、C3−C5アルケニル、C7−C9アラルキル、C5−C7シクロアルキル、C2−C4ヒドロキシアルキル、C2−C6アルコキシアルキル、C6−C10アリール、グリシジル、式−(CH2m−COO−Qもしくは式−(CH2m−O−CO−Q(式中、mは、1もしくは2であり、Qは、C1−C4アルキルまたはフェニルである)の基であり、あるいは、
2は、nが2の場合には、C2−C12、C6−C12アリーレン、基−CH2CH(OH)CH2−O−D−O−CH2CH(OH)CH2−(式中、Dは、C2−C10、C6−C15アリーレン、またはC6−C12シクロである)、あるいは基−CH2CH(OZ1)CH2−(OCH2CH(OZ1)CH22−(式中、Z1は、水素、C1−C18アルキル、アリル、ベンジル、C2−C12アルカノイル、またはベンゾイルである)である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
kは、2〜100であり、
3およびT4は、互いに独立してC2−C12アルキレンであるか、あるいはT4は、基
Figure 0005570529
(T7およびT8は、互いに独立して、水素、C1−C18アルキルであるか、あるいはT7およびT8は一緒になって、C4−C6または3−オキサペンタメチレンである)である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
eは、3もしくは4であり、
6は、
Figure 0005570529
であり、このときa、b、およびcは、独立して2もしくは3であり、dは、0もしくは1であり、
10は、水素、C1−C12アルキル、C5−C7シクロアルキル、C7−C8アラルキル、C2−C18アルカノイル、C3−C5アルケノイル、またはベンゾイルであり、好ましくは水素またはC1−C12アルキルである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
1およびE2は異なり、それぞれ−CO−または−N(E5)−(式中、E5は、水素、C1−C12アルキル、またはC4−C22アルコキシカルボニルアルキルである)であり、
3およびE4は、互いに独立して、水素、C1−C30アルキル、非置換のフェニルもしくはナフチル、または塩素もしくはC1−C4アルキルで置換されたフェニルもしくはナフチルであり、
3およびE4は、一緒になって、場合により最大4個のC1−C4アルキル基で置換された4〜17個の炭素原子を有するポリメチレンである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
101は、C1−C12アルキル、C5−C7シクロアルキル、C7−C8アラルキル、C2−C18アルカノイル、C3−C5アルケノイル、またはベンゾイルである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
6は、脂肪族もしくは芳香族の4価の基であり、
4価の基は、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸またはピロメリット酸の4価の基である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりである]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
5は、C2−C22、C5−C7シクロ、C1−C4ジ(C5−C7シクロ)、フェニレン、またはフェニレンジ(C1−C4)である]のような構造体、または
Figure 0005570529
[式中、
1〜R6およびQは、式Aで定義したとおりであり、
10は、水素、C1−C12アルキル、またはC1−C12アルコキシである]のような構造体をもたらす。
本発明の特に好適な実施形態は、
100およびR101は、それぞれ互いに独立してC1−C4アルキルであるか、あるいは一緒になって式A
Figure 0005570529
[式中、
1〜R4は、それぞれC1−C6アルキルであるか、あるいはR1およびR2または/およびR3およびR4は、それらが結合しているC原子と一緒になって、C5−C8シクロアルキル環を形成し、
5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素、C1−C6アルキル、またはC6−C10アリールであるか、あるいはR5およびR6は、一緒になって酸素であり、
Qは、直接結合、または2価の基−(CR78)−もしくは−(CR78−CR910)−であり、このときR7、R8、R9、およびR10は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
1は、酸素、または2価の基−NR11−であり、このときR11は、水素、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、または−C(=O)−H、−C(=O)−C1−C19アルキル、−C(=O)−C2−C19アルケニル、−C(=O)−C2−C4アルケニル−C6−C10アリール、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−C(=O)−O−C6−C10アリール、−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるアシル基であるか、あるいは、
1は、−(CR1213)−であり、このとき互いに独立して、基R12およびR13のうちの一方は、水素またはC1−C6アルキルであり、他方は、−OH、−NH2、COOH、−CN、C1−C6アルキル、C1−C19アルコキシ、C6−C10アリールオキシ、または
−O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるモノアシルオキシ、または
−O−C(=O)−(CH2q−C(=O)−O−(q=0〜12)、オルト−、メタ−、もしくはパラ−C64(COO−)2から選択されるジアシルオキシ、または
式1,3,5−C63(COO−)3のトリアシルオキシ、または
1−C19アルキルアミノ、ジ−C1−C19アルキルアミノ、C6−C10アリールアミノ、−NH−C(=O)−H、−NH−C(=O)−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル、−NH−C(=O)−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−O−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−NH−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されアシルアミノ、−N[−C(=O)−C1−C19アルキル]2および−N[−C(=O)−C6−C10アリール]2からなる群から選択されるジアシルアミノ、または
N−アシル−N−C1−C19アルキルアミノ、または
−NH−C(=O)−(CH2q−C(=O)−NH−(q=0〜12)、オルト−、メタ−、もしくはパラ−C64(CONH−)2から選択される、ビス(アシルアミノ)、または
式1,3,5−C63(CONH−)3のトリス(アシルアミノ)であるか、
あるいは、2つの基R12およびR13は、一緒になってオキソであるか、
あるいは、2つの基R12およびR13は、それらが結合しているC原子と一緒になって、最大2個の酸素原子、または1個の酸素原子および基−NR11−を含有する5員環もしくは6員環を形成し、
前記5員環もしくは6員環は、場合により、
1−C19アルキル、−CH2OH、または以下のアシルオキシル:
−O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
からなる群から選択される−CH2−アシルオキシからなる基のうちの1つまたは互いに独立して2つで置換されており、
さらに、この5員環もしくは6員環は、第2の5〜8員炭素環と連結していてもよい]の基を形成し、
102およびR103aは、独立して、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、C6−C7アリール、C7−C10アラルキルであり、
104は、H、C1−C8アルキル、C5−C6シクロアルキル、C7−アラルキル、または以下のアシル:
−C(=O)−C1−C17アルキル、−C(=O)−C2−C3アルケニル、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C8アルキル)2
からなる群から選択されるアシルである、式Iの化合物を提供する。
また、
100およびR101が、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキルであるか、あるいは一緒になって、式A
Figure 0005570529
[式中、
1〜R4は、それぞれC1−C2アルキルであり、
5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素またはメチルであり、
Qは、2価の基−(CH2)−であり、
1は、2価の基−(CR1213)−であり、このとき基R12およびR13のうちの一方は水素であり、他方は、H、OH、NH2、−O−C(=O)−C1−C17アルキル、−O−C(=O)−N(C1−C6アルキル)2からなる群から選択されるアシルオキシ、ベンゾイル、またはC1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C6−C10アリールアミノ、−NH−C(=O)−C1−C17アルキル、−NH−C(=O)−フェニル、−NH−C(=O)−N(C1−C6アルキル)2からなる群から選択されるアシルアミノである]の基を形成し、
102およびR103は、独立して、C1−C3アルキル、シクロヘキシル、フェニル、p−トリル、2,6−ジイソプロピルフェニルであり、
104は、H、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、ベンジル、または以下のアシル:
−C(=O)−C1−C17アルキルおよび−C(=O)−フェニル、
からなる群から選択されるアシルである、式Iの化合物も興味深い。
特に興味深いのは、
102およびR103が、独立して、C1−C3アルキル、シクロヘキシル、フェニル、p−トリル、2,6−ジイソプロピルフェニルである、式Iの化合物である。
とりわけ興味深いのは、
104が、H、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、ベンジル、または以下のアシル:
−C(=O)−C1−C17アルキルおよび−C(=O)−フェニル、
からなる群から選択されるアシルである、式Iの化合物である。
極めて興味深いのは、
100およびR101が、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキルであるか、あるいは一緒になって、式A
Figure 0005570529
[式中、
1〜R4は、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキルであり、
5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
Qは、2価の基−(CR78)−であり、このときR7およびR8は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
1は、−(CR1213)−であり、このとき互いに独立して、基R12およびR13のうちの一方は、水素またはC1−C4アルキルであり、他方は−OH、C1−C6アルキル、または−O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C4アルキル、および−O−C(=O)−C6−C10アリールからなる群から選択されるモノアシルオキシ、または−O−C(=O)−(CH2q−C(=O)−O−(q=0〜12)、およびオルト−、メタ−、もしくはパラ−C64(COO−)2から選択されるジアシルオキシである]の基を形成し、
102およびR103は、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキル、シクロヘキシル、非置換フェニル、またはC1−C4アルキル置換フェニルであり、
104は、水素、−C(=O)−C1−C17アルキル、または−C(=O)−C6−C10アリールである、
式Iの化合物である。
これらの化合物は、重合開始剤としての、特にコーティング剤を製造するための重合法における使用に適している。ポリマーという用語は、オリゴマー、コオリゴマー、ポリマー、およびコポリマー、例えばランダムブロックコポリマー、マルチブロックコポリマー、星型コポリマー、もしくはグラジエントコポリマーを包含する。
また、これらの化合物は、ポリオレフィンの制御分解のために使用することもできる。
基の定義
式Iの化合物中のC1−C20アルキルは、例えば、C1−C6アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、もしくはイソプロピル、またはn−、sec−、もしくはtert−ブチル、または直鎖状もしくは分岐状のペンチルもしくはヘキシル、あるいはC7−C19アルキル、例えば直鎖状もしくは分岐状のヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、tert−ノニル、デシル、もしくはウンデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、またはn−オクタデシルである。
6−C10アリールは、例えば、炭素環式モノアリールもしくはジアリール、好ましくはモノアリール、例えばフェニルであり、これは適切な置換基、例えば、C1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、またはtert−ブチル、C1−C4アルコキシ、例えばメトキシまたはエトキシ、あるいはハロゲン、例えば塩素で、一置換または二置換されていてもよい。二置換の場合、2位および6位が好適である。
2−C19アルケニルは、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ドデセニルなどであり、これらの異性体も含まれる。
7−C10アラルキルは、例えば、ベンジル、フェニルプロピル、α,α−ジメチルベンジル、またはα−メチルベンジルである。
少なくとも1個のO原子で中断されたC2−C12アルキルは、例えば、−CH2−CH2−O−CH2−CH3、−CH2−CH2−O−CH3、または−CH2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−O−CH2−CH3である。これは、好ましくはポリエチレングリコールから誘導される。一般的記述は、−((CH2a−O)b−H/CH3であり、このときaは、1〜6の数字であり、bは、2〜10の数字である。
100およびR101は、一緒になって、単環式もしくは多環式の複素環を形成する。
単環式もしくは多環式の環は、上記の構造体1C〜1Wをもたらしてもよい。
好ましくは、単環式または多環式の環は、構造体(B)
Figure 0005570529
[式中、
mは、1〜4であり、
Rは、mが1の場合には、水素、中断されていないC1−C18アルキルまたは1つ以上の酸素原子で中断されたC2−C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の1価の基、7〜15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の1価の基、3〜5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の1価の基、または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の1価の基(それぞれのカルボン酸は、脂肪族部分、脂環式部分、もしくは芳香族部分において、1〜3個の−COOZ12基で置換されていてもよく、このときZ12は、H、C1−C20アルキル、C3−C12アルケニル、C5−C7シクロアルキル、フェニル、またはベンジルである)、あるいはRは、カルバミン酸もしくはリン含有酸の1価の基、または1価のシリル基であり、
Rは、mが2の場合には、C2−C12、C4−C12、キシリレン、2〜36個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸の2価の基、8〜14個の炭素原子を有する脂環式もしくは芳香族ジカルボン酸の2価の基、または8〜14個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式、もしくは芳香族ジカルバミン酸の2価の基(それぞれのジカルボン酸は、脂肪族部分、脂環式部分、もしくは芳香族部分において、1個または2個の−COOZ12基で置換されていてもよい)、あるいはRは、リン含有酸の2価の基、または2価のシリル基であり、
Rは、mが3の場合には、脂肪族、脂環式、もしくは芳香族部分において−COOZ12で置換されていてもよい脂肪族、脂環式、もしくは芳香族のトリカルボン酸の3価の基、芳香族トリカルバミン酸の3価の基、またはリン含有酸の3価の基、あるいは3価のシリル基であり、
Rは、mが4の場合には、脂肪族、脂環式、もしくは芳香族のテトラカルボン酸の4価の基であり、
1、G2、G3、およびG4は、互いに独立してC1−C4アルキルであるか、あるいはG1とG2およびG3とG4が一緒になって、またはG1とG2もしくはG3とG4が一緒になって、ペンタメチレンであり、
5およびG6は、互いに独立して、水素またはC1−C4アルキルである]をもたらしてもよい。
単環式もしくは多環式の環は、構造体(C)
Figure 0005570529
[式中、
XおよびG1〜G6は、上記に定義したとおりであり、
pは、1、2、もしくは3であり、
111は、C1−C12アルキル、C5−C7シクロアルキル、C7−C8アラルキル、C2−C18アルカノイル、C3−C5アルケノイル、またはベンゾイルであり、
112は、pが1の場合には、C1−C18アルキル、C5−C7シクロアルキル、C2−C8アルケニル(非置換またはシアノ基、カルボニル基、もしくはカルバミド基で置換されている)、またはグリシジル、式−CH2CH(OH)−Zまたは式−CO−Z−もしくは−CONH−Zの基(式中、Zは、水素、メチル、またはフェニルである)であるか、あるいはpが1の場合に、R101およびR102は一緒になって、脂肪族もしくは芳香族の1,2−もしくは1,3−ジカルボン酸の環状アシル基であってもよく、
112は、pが2の場合には、C2−C12、C6−C12アリーレン、キシリレン、−CH2CH(OH)CH2−O−B−O−CH2CH(OH)CH2−基(式中、Bは、C2−C10、C6−C15アリーレン、またはC6−C12シクロである)であり、あるいはR101がアルカノイル、アルケノイル、またはベンゾイルでない場合には、R102は、脂肪族、脂環式、もしくは芳香族のジカルボン酸もしくはジカルバミン酸の二価のアシル基であってもよく、または基−CO−であってもよく、
112は、基
Figure 0005570529
であり、このときT7およびT8は、独立して、水素、C1−C18アルキルであるか、あるいはT7およびT8は一緒になって、C4−C6アルキレンまたは3−オキサペンタメチレンであり、
112は、pが3の場合には、2,4,6−トリアジニルである]をもたらしてもよい。
本発明の式Iの化合物の製造
104=Hである式Iの化合物は、好都合には、式
Figure 0005570529
による、ヒドロキシルアミン(II)のカルボジイミド(III)への添加により製造される。
この添加は、例えば酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ヘキサンなどの適当な溶媒中の(II)および(III)の溶液を攪拌することによって好都合に実施することができる。反応温度は、室温(rt)以下、例えば−78℃から室温以上、例えば室温から150℃までであってよい。
触媒、例えば、Broensted酸、例えばHCl、p−TsOH、HBF4、もしくはH2SO4、またはルイス酸、例えばBF3もしくはCu(O3SCF3)、または塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アミド、もしくはアルカリ金属水素化物の混合が、(II)の(III)への添加の速度および収率の向上に役立ち得る。
したがって、本発明は、さらに、式I
Figure 0005570529
の化合物の製造方法であって、
a)化合物II
Figure 0005570529
および化合物III
Figure 0005570529
[式中、R100、R101、R102、およびR103は、請求項1において定義したとおりである]を溶媒に添加する工程と、
b)場合により、R104−Xを添加することによってアルキル化またはアシル化する工程であって、R104−Xは、C1−C19アルキル−、C5−C12シクロアルキル−、C7−C10アラルキル−ハライド、−スルホネート、−トリフルオロメタンスルホネート、もしくは−トリアルキルオキソニウム塩を含むアルキル化剤であるか、あるいはR104−Xは、アシルハライドまたはアシル無水物を含むアシル化剤である工程と、
を含む方法に関する。
本発明は、さらに、
a)化合物II
Figure 0005570529
および化合物III
Figure 0005570529
[式中、R100、R101、R102、およびR103は、上記に定義したとおりである]を溶媒に添加する工程と、
b)場合により、R104−Xを添加することによってアルキル化またはアシル化する工程であって、R104−Xは、C1−C19アルキル−、C5−C12シクロアルキル−、C7−C10アラルキル−ハライド、−スルホネート、−トリフルオロメタンスルホネート、もしくは−トリアルキルオキソニウム塩を含むアルキル化剤であるか、あるいはR104−Xは、アシルハライドまたはアシル無水物を含むアシル化剤である工程と、
によって得られる重合開始剤に関する。
ヒドロキシルアミン(II)およびとその製造は周知である。例えば、Houben−Weyl E 16aの第296頁〜第310頁には、種々のヒドロキシルアミンの合成が記載されている。ヒドロキシルアミン(II)の簡便な合成法は、相当するニトロキシド基の還元からなる。ニトロキシド基は既知の化合物であり、それらの製造および相当するヒドロキシルアミンへの還元は、例えば、L.B.Volodarsky,V.A.Reznikov,V.I.Ovcharenko,"Synthetic Chemistry of Stable Nitroxides"CRC Press,1994に記載されている。
多くのカルボジイミド(III)が市販されており、例えば以下のものがある。
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
1,3−ジイソプロピルカルボジイミド
ビス−(o−トリル)−カルボジイミド
ビス−(p−トリル)−カルボジイミド
ビス−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−カルボジイミド
ビス−(トリメチルシリル)−カルボジイミド
1−sec−ブチル−3−エチルカルボジイミド
N−シクロヘキシル−N’−[4−(ジメチルアミノ)−α−ナフチル]−カルボジイミド
1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)−カルボジイミド
1,3−ジ−tert−ブチルカルボジイミド
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミドメチオジド
ポリ−(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)−ポリカルボジイミド。
別の置換基を担持するカルボジイミドの製造方法は周知であり、例えば、Henri Ulrich,"Chemistry and technology of carbodiimides",Wiley 2007に記載されている。
104が水素ではない式Iの化合物は、好都合には、R104=Hの式Iの化合物のアルキル化またはアシル化:
Figure 0005570529
によって製造することができる。
適切なアルキル化剤R104−Xは周知であり、例えば、アルキル−、シクロアルキル−、もしくはアラルキル−ハライド、スルホネート、トリフレート、もしくはトリアルキルオキソニウム塩を含む。
適切なアシル化剤R104−Xは周知であり、例えば、アシルハライドまたはアシル無水物を含む。
式I(R104=H)の化合物のアルキル化またはアシル化を、場合により塩基の存在下で実施して、遊離した酸H−Xを中和する。適切な塩基の例は、アルカリ水酸化物もしくはアルカリ炭酸塩、またはアミン、例えばトリエチルアミンもしくはピリジンである。
式Iの化合物(R104がHではない)のさらに別の可能な合成は、カルボジイミド(III)をアルキル化剤もしくはアシル化剤と反応させて、カルボジイミジウム塩(IV)を得、次いでそれをヒドロキシルアミン(II)と反応させて、所望の式Iの化合物を得ることからなる。
Figure 0005570529
カルボジイミジウム塩(IV)の合成は既知である。例えば、R.Scheffold,E.Saladin;Angew.Chem.Int.Ed.229,11,(1972)には、相当するカルボジイミジウム塩を得るためのヨウ化メチルとジシクロヘキシルカルボジイミドとの反応が記載されている。カルボジイミドおよび塩化アシルからの類似する塩は、K.Hartke,Angewandte Chemie,214(1962)に記載されている。
式Iの化合物は、重合助剤または重合開始剤として、少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和モノマーもしくはオリゴマーを含む重合可能な組成物中に含まれる。好ましくは、コーティング剤が製造される。
したがって、本発明は、
A)少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和モノマーもしくはオリゴマーと、
B)少なくとも1つの式Iの化合物と、
を含む組成物をさらに提供する。
この組成物中に、成分B)は、成分A)に対する比率0.01〜30mol%、好ましくは0.05〜10mol%、特に好ましくは0.1〜1.0mol%で含まれる。
エチレン性不飽和化合物の定義:
一般的なラジカル重合可能な化合物は、少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する既知のラジカル重合可能な化合物から選択される。これには、モノマー、プレポリマー、オリゴマー、それらの混合物、またはそれらのコポリマーが含まれる。
そのようなモノマーの非限定的な例には、アルケン、共役ジエン、スチレン、アクロレイン、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、マレイン酸無水物、アクリル酸、アクリル酸誘導体、ハロゲン化ビニル、およびハロゲン化ビニリデンからなる群から選択される重合可能なエチレン性不飽和モノマーが含まれる。
アルケンおよび共役アルケンの例には、エチレン、イソプレン、1,3−ブタジエン、およびα−C5−C18アルケンがある。
適切なスチレンは、フェニル基において、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、例えばメトキシもしくはエトキシ、ハロゲン、例えば塩素、アミノ、およびC1−C4アルキル、例えばメチルもしくはエチルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
不飽和カルボン酸、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸(メチレンコハク酸)、マレイン酸、またはフマル酸、ならびにそれらの塩、エステル、およびアミド。また、不飽和脂肪酸、例えばリノレン酸およびオレイン酸も挙げられる。アクリル酸およびメタクリル酸が好適である。
しかしながら、飽和ジカルボン酸もしくはポリカルボン酸を不飽和カルボン酸との混合物として使用することもできる。適切な飽和ジカルボン酸もしくはポリカルボン酸の例には、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ヘプタンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸などがある。
上述の不飽和酸のエステルは、例えば、アルキルエステル、例えばメチルエステル、エチルエステル、2−クロロエチルエステル、N−ジメチルアミノエチルエステル、n−ブチルエステル、イソブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、シクロヘキシルエステル、2−エチルヘキシルエステル、オクチルエステル、イソボルニル[2−エキソボルニル]エステル;あるいはフェニルエステル、ベンジルエステル、またはo−、m−、およびp−ヒドロキシフェニルエステル;あるいはヒドロキシアルキルエステル、例えば2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロキシプロピルエステル、4−ヒドロキシブチルエステル、3,4−ジヒドロキシブチルエステル、またはグリセロール[1,2,3−プロパントリオール]エステル、あるいはエポキシアルキルエステル、例えばグリシジルエステル、2,3−エポキシブチルエステル、3,4−エポキシブチルエステル、2,3−エポキシシクロヘキシルエステル、10,11−エポキシウンデシルエステル、あるいはアミノアルキルエステルまたはメルカプトアルキルエステル、あるいは後述のエステルである。
上述の不飽和酸のアミドは、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、例えばN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、およびN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、IBMAA(N−イソブトキシメチルアクリルアミド)、または脂肪族多価アミンとのアミドである。
(メタ)アクリルニトリル。
不飽和酸無水物、例えばイタコン酸無水物、マレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、および2−クロロマレイン酸無水物。
スチレン、例えばメチルスチレン、クロロメチルスチレン、ならびにo−、m−、およびp−ヒドロキシスチレン。ビニルエーテル、例えばイソブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、およびフェニルビニルエーテル。
ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、酪酸ビニル、および安息香酸ビニル、塩化ビニルおよび塩化ビニリデン。
N−ビニル複素環式化合物、N−ビニルピロリドン、または適切に置換されたビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン。
さらなるエステルの例は、
ジアクリレートエステル、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート、およびビスフェノールAジアクリレート、ジビニルスクシネート、ジアリルフタレート、トリアリルホスフェート、トリアリルイソシアヌレート、およびトリス(2−アクリロイルエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールジアクリレート、ジペンタエリトリトールトリアクリレート、ジペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリトリトールオクタアクリレート、ペンタエリトリトールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ジペンタエリトリトールジメタクリレート、ジペンタエリトリトールテトラメタクリレート、トリペンタエリトリトールオクタメタクリレート、ペンタエリトリトールジイタコネート、ジペンタエリトリトールトリスイタコネート、ジペンタエリトリトールペンタイタコネート、ジペンタエリトリトールヘキサイタコネート、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトール変性トリアクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、オリゴエステルアクリレートおよびオリゴエステルメタクリレート、グリセロールジアクリレートおよびグリセロールトリアクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、分子量200〜1500を有するポリエチレングリコールのビスアクリレートおよびビスメタクリレート、ならびにこれらの混合物である。以下のエステルも適している:ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールエトキシレートトリアクリレート、グリセロールプロポキシレートトリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールエトキシレートテトラアクリレート、ペンタエリトリトールプロポキシレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールプロポキシレートテトラアクリレート、ネオペンチルグリコールエトキシレートジアクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートジアクリレート。
高分子量(オリゴマー)のポリ不飽和化合物(プレポリマーとしても既知である)の非限定的な例は、上記に記載したようなエチレン性不飽和単官能性もしくは多官能性カルボン酸とポリオールまたはポリエポキシドとのエステル、および鎖中または側基中にエチレン性不飽和基を有するポリマー、例えば不飽和ポリエステル、ポリアミド、およびポリウレタン、およびそれらのコポリマー、アルキド樹脂、ポリブタジエンおよびブタジエンコポリマー、ポリイソプレンおよびイソプレンコポリマー、側鎖中に(メタ)アクリル基を有するポリマーおよびコポリマー、例えばメタクリル化ウレタン、ならびに1つ以上のそのようなポリマーの混合物である。
適切なポリオールは、芳香族ポリオール、および特に脂肪族および脂環式のポリオールである。芳香族ポリオールの例は、ベンジルアルコール、ハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ならびにノボラックおよびレゾールである。ポリエポキシドの例は、前記ポリオール、特に芳香族ポリオール、およびエピクロロヒドリンをベースとするものである。同様にポリオールとして適切なものは、ポリマー鎖中または側基中にヒドロキシル基を含有するポリマーおよびコポリマー、例えば、ポリビニルアルコールおよびそのコポリマー、またはポリメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルまたはそれらのコポリマーである。さらなる適切なポリオールは、ヒドロキシル末端基を有するオリゴエステルである。
脂肪族および脂環式のポリオールの例には、好ましくは2〜12個の炭素原子を有するアルキレンジオール、例えばエチレングリコール、1,2−もしくは1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−、もしくは1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、好ましくは分子量200〜1500のポリエチレングリコール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−、1,3−、もしくは1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、グリセロール、トリス(β−ヒドロキシエチル)アミン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、およびソルビトールが含まれる。
ポリオールは、1種または種々の不飽和カルボン酸によって部分的にまたは完全にエステル化されていてもよく、部分エステル中の遊離ヒドロキシル基は変性されていてもよく、例えばエーテル化、または他のカルボン酸によりエステル化されていてもよい。
モノマーと一緒に用いられる第2のオリゴマーは、例えば米国特許第3 844 916号(Gaske)、欧州特許第280 222号(Weiss et al.)、米国特許第5 482 649号(Meixner et al.)、または米国特許第5 734 002号(Reich et al.)に記載されているような、第1級もしくは第2級アミンとの反応によって変性されたアクリレートである。このようなアミン変性アクリレートは、アミノアクリレートとも称される。アミノアクリレートは、例えば、EBECRYL 80、EBECRYL 81、EBECRYL 83、EBECRYL P115、EBECRYL 7100の名称でUCB Chemicals社から、Laromer PO 83F、Laromer PO 84F、Laromer PO 94Fの名称でBASF社から、PHOTOMER 4775 F、PHOTOMER 4967 Fの名称でCognis社から、またはCN501、CN503、CN550の名称でCray Valley社から入手可能である。
不飽和ポリマーは、単独で、または任意の所望の混合物として使用することができる。
コーティング剤の製造
配合物の成分および場合によりさらなる添加剤は、既知のコーティング技法を用いて、例えばスピンコーティング、浸漬、ナイフコーティング、流し塗り、はけ塗り、または噴霧、特に静電噴霧、およびリバースロールコーティング、ならびに電気泳動堆積によって、基板に均一に塗布する。塗布量(被膜厚)および基板(層支持体)の性質は、所望の応用分野に依存する。被膜厚の範囲は、一般に0.1μmから300μm超の値を含む。
基板
適切なものは、全ての種類の基板、例えば木材、織物、紙、セラミック、ガラス、ガラス繊維、プラスチック、例えばポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、またはセルロースアセテートなど、特にフィルムの形態のもの、また、Al、Cu、Ni、Fe、Zn、Mg、またはCoなどの金属、およびGaAs、Si、またはSiO2であり、これに保護層または像様露光による画像が施される。
用途:
液体コーティングまたは粉体コーティングまたはゲルコート。コーティング剤は着色されていてもよい。また、印刷用インクにおける使用も可能である。
上述の組成物は、常用の添加剤をさらに含んでいてもよく、これらは代替的に、重合後に添加することもできる。このような添加剤は、少量で添加することができ、例えば紫外線吸収剤または光安定剤、例えばヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニルベンゾフェノン、オキサルアミド、およびヒドロキシフェニル−s−トリアジンからなる群から選択される化合物である。特に適切な光安定剤は、例えば2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン型または2−ヒドロキシフェニル−2H−ベンゾトリアゾール型の立体障害アミン(HALS)からなる群から選択されるものである。2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン型の光安定剤の例は、特許文献、例えば、米国特許公報第4,619,956号、欧州特許公報第434 608号、米国特許公報第5,198,498号、米国特許公報第5,322,868号、米国特許公報第5,369,140号、米国特許公報第5,298,067号、国際出願第94/18278号、欧州特許公報第704 437号、英国特許公報第2,297,091号、または国際出願第96/28431号から既知である。
この組成物は、他の常用の添加剤、例えば、フィラー、例えば炭酸カルシウム、ケイ酸塩、ガラスもしくはガラス繊維材料、タルカム、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物および金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉、および他の天然産物の粉末状もしくは繊維状材料、合成繊維、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、流動化剤、触媒、蛍光増白剤、難燃剤、静電防止剤、または発泡剤をさらに含んでいてもよい。
本発明は、さらに、上述の新規の式Iの化合物を用いて、フリーラジカル重合によって上述のオリゴマー、コオリゴマー、ポリマー、またはコポリマーを製造するための方法を提供する。
フリーラジカル重合には、熱重合および/またはUV重合が含まれる。熱重合は、熱硬化、IR硬化、またはNIR硬化である。
熱硬化:
熱硬化は、混合物を基板に塗布したあとの、対流熱、またはIR光もしくはNIR光の適用を指す。粉体コーティング剤の場合、付着した粉体コーティング剤を好ましくは対流熱によってまず溶融し、表面層を形成する。
NIR硬化
本発明による方法において使用するNIR光は、波長範囲約750nm〜約1500nm、好ましくは750nm〜1200nmの短波長赤外線である。NIR光の放射線源には、例えば従来のNIR発光体が含まれるが、これは(例えばAdphos社から)市販されている。
IR硬化
本発明による方法において使用するIR光は、約1500nm〜約3000nmの波長範囲の中波長光、および/または3000nm超の波長範囲の長波長赤外線である。
この種のIR発光体光は市販されている(例えば、Heraeus社から)。
本発明は、さらに、上述の新規の式Iの化合物を用いた、ポリオレフィンの制御分解、いわばポリプロピレン、プロピレンコポリマー、またはポリプロピレンブレンドの分子量を低下させるための一般的に適用可能な本発明の方法を提供する。
分子量を低下させるための方法(分解方法)において、上述の式Iの化合物は、分解するポリマーの量に対して、約0.001〜5.0質量%、とりわけ0.01〜2.0質量%、特に好ましくは0.02〜1.0質量%の濃度で存在する。式Iの化合物は、個々の化合物として、または混合物として、分解するポリマーに添加することができる。
分解するポリプロピレンタイプのポリマーは、プロピレンホモポリマー、プロピレンコポリマー、およびポリプロピレンブレンドを包含してよい。プロピレンコポリマーは、最大90%、好ましくは最大50%のさまざまな比率のコモノマーを含有してもよい。コモノマーの例は、オレフィン、例えば1−オレフィン、例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、または1−オクテン、イソブチレン、シクロオレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン、またはエチリデンノルボルネン、ジエン、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ヘキサジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、またはノルボルナジエン、ならびにアクリル酸誘導体、および不飽和カルボン酸無水物、例えばマレイン酸無水物である。
使用可能なポリプロピレンブレンドは、ポリプロピレンとポリオレフィンとの混合物である。この例には、ポリプロピレンと、高密度ポリエチレン(HDPE)、高分子量高密度ポリエチレン(HMW HDPE)、超高分子量高密度ポリエチレン(UHMW HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐状低密度ポリエチレン(BLDPE)、および低比率のジエンを含有するエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)からなる群から選択されるポリエチレンとのブレンドがある。
ポリマーへの混入は、例えば、加工技術において常用されている方法を用いて、上述の化合物Iまたはその混合物と、所望であればさらなる添加剤とをポリマーに混入することによって実施することができる。
あるいは、混入は、ポリマーの分解(潜在化合物)がまだ生じない温度で実施することもできる。このようにして製造したポリマーを、続いて再度加熱し、高温に十分な時間置くことによって、所望のポリマー分解が生じる。
製造実施例:下記第1表に製造した化合物をまとめる。
Figure 0005570529
Figure 0005570529
実施例1:酢酸1−(N、N’−ジシクロヘキシル−カルバミミドイルオキシ)−2,2,6,6−テトラ−メチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物1)の製造
4−アセトキシ−1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの製造
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(214.3g、1mol)をメタノール(500ml)に溶解する。水性ヒドロキシルアミン(92.5gの50%水溶液、1.4mol)を10分間かけて添加したあと、その溶液をアルゴン下で1時間還流する。その無色の溶液を蒸発させ、固体残留物を65℃/0.1mbarで恒量まで乾燥させて、214.95gの標題化合物を無色の固体として得る。
テトラヒドロフラン(1000ml)中の4−アセトキシ−1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(214.95g、0.998mol)の溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(212.5g、1.03mol)を添加し、その溶液をアルゴン下で65℃まで21時間加熱する。この反応混合物を蒸発させ、その固体をアセトニトリルから再結晶化させて、295.7gの化合物(1)を融点63〜73℃の無色の粉体として得る。
244333(421.63)の計算値/実測値(%):
Figure 0005570529
実施例2:酢酸1−(N,N’−ジシクロヘキシル−カルバミミドイルオキシ)−2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物2)の製造
4−アセトキシ−2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチルピペリジン−N−オキシル(4.04g、15.76mmol、Fischer,Hanns;Kramer,Andreas;Marque,Sylvain R.A.;Nesvadba,Peter.:Macromolecules(2005),38(24),9974−9984により記載されているとおりに製造)をTHF(20ml)に溶解させ、0.38gのPt(炭素上5%)触媒の存在下、4バールの水素圧を用いて水素化する。水素の取り込みは、およそ1時間後に停止する。濾過した反応溶液に、水素化ナトリウム触媒(35mg、鉱物油中の55%分散液)とジシクロヘキシルカルボジイミド(3.3g、16mmol)とを添加する。次に、この混合物をアルゴン下、60℃で17時間攪拌してから蒸発させ、CH2Cl2−EtOAc−MeOH(2:2:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理して、0.95gの標題化合物を無色の油として得る。
Figure 0005570529
実施例3:酢酸1−(N−アセチル−N,N’−ジシクロヘキシル−カルバミミドイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物3)の製造
トルエン(25ml)中の化合物1(4.21g、10mmol)[実施例1に従って製造]の溶液に、トリエチルアミン(1.55ml、11mmol)と塩化アセチル(0.78ml、11mmol)とを添加する。この混合物を室温で7時間攪拌してから、水(2×10ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させる。残留物をヘキサン−酢酸エチル(4:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理し、純粋画分をペンタンから再結晶化させて、1.05gの標題化合物を融点125〜130℃の白色固体として得る。
264534(463.47)の計算値/実測値(%):
Figure 0005570529
実施例4:酢酸1−(N,N’−ジシクロヘキシル−N−オクタデカノイル−カルバミミドイル−オキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物4)の製造
トルエン(25ml)中の化合物1(4.21g、10mmol)[実施例1に従って製造]の溶液に、トリエチルアミン(1.46ml、10.5mmol)と塩化ステアロイル(3.2g、10.5mmol)とを添加する。この混合物を室温で30分間攪拌してから、さらにトリエチルアミン(1.46ml、10.5mmol)と塩化ステアロイル(3.2g、10.5mmol)とを添加する。この懸濁液を室温で18時間攪拌してから蒸発させ、ヘキサン−酢酸エチル(9:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理して、4.03gの標題化合物を無色の油として得る。
427734(688.10)の計算値/実測値(%):
Figure 0005570529
実施例5:酢酸1−(N−ベンゾイル−N,N’−ジシクロヘキシル−カルバミミドイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物5)の製造
トルエン(25ml)中の化合物1(4.21g、10mmol)[実施例1に従って製造]の溶液に、トリエチルアミン(1.55ml、11mmol)と塩化ベンゾイル(1.55g、11mmol)とを添加する。この混合物を室温で24時間攪拌してから、水(2×10ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させる。この残留物をヘキサン−酢酸エチル(4:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理し、純粋画分をアセトニトリルから再結晶化させて、0.98gの標題化合物を融点147〜152℃の白色固体として得る。
質量スペクトル:C314734(525.74)の計算値M=525.74、実測地M=525.3
Figure 0005570529
実施例6:安息香酸1−(N,N’−ジシクロヘキシル−カルバミミドイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物6)の製造
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(30.0g、109mmol)をTHF(100ml)に溶解させ、0.65gのPt(炭素上5%)触媒の存在下、4バールの水素圧を用いて水素化する。水素の取り込みは、およそ1時間後に停止する。この反応溶液を濾過し、乾燥させて、31.65gの相当するヒドロキシルアミンを白色固体として得る。一定分量のこの物質(27.75g、100mmol)とジシクロヘキシルカルボジイミド(21.6g、105mmol)とをTHF(200ml)に溶解させ、この混合物をアルゴン下、50℃で22時間攪拌してから蒸発させ、ヘキサン−酢酸エチル(9:1)、次いで酢酸エチル−アセトン(1:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理する。純粋画分をアセトニトリルから再結晶化させて、24.4gの標題化合物を融点50〜57℃の無色の固体として得る。
294533(483.70)の計算値/実測値(%):
Figure 0005570529
実施例7:安息香酸1−(N,N’−ジ−p−トリル−カルバミミドイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物7)の製造
1−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(5.75g、20.7mmol)[実施例6に記載されているとおりに製造]とジ−p−トリルカルボジイミド(4.8g、21.6mmol)とをTHF(40ml)に溶解させ、この溶液を室温で17時間攪拌する。溶媒を蒸発させ、残留物をヘキサン−酢酸エチル(9:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理する。純粋画分をアセトニトリルから再結晶化させて、6.55gの標題化合物を融点124〜128℃の無色の固体として得る。
313733(499.66)の計算値/実測値(%):
Figure 0005570529
実施例8:1,3−ジシクロヘキシル−2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−イソ尿素(化合物8)の製造
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(17.25g、100mmol)をTHF(100ml)に溶解させ、0.35gのPt(炭素上5%)触媒の存在下、4バールの水素圧を用いて水素化する。水素の取り込みは、およそ1時間後に停止する。次にこの反応混合物を濾過し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(21.15g、102.5mmol)の溶液と混合する。次にこの溶液をアルゴン下、60℃で17時間加熱し、濃縮し、酢酸エチル(40ml)で希釈し、結晶化させる。結晶を濾別し、冷酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、34.03gの標題化合物を融点157〜161℃の無色の固体として得る。
224132(379.59)の計算値/実測値(%):
Figure 0005570529
ジクロロメタン−エタノールから成長した結晶のX線分析によって、化合物8の構造を確認する。
実施例9:2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−1,3−ジイソプロピル−イソ尿素(化合物9)の製造
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(17.25g、100mmol)をTHF(100ml)に溶解させ、0.35gのPt(炭素上5%)触媒の存在下、4バールの水素圧を用いて水素化する。水素の取り込みは、およそ1時間後に停止する。次にこの反応混合物を濾過し、ジイソプロピルカルボジイミド(18.6ml、120mmol)の溶液と混合する。次にこの溶液をアルゴン下、55℃で6時間熱し、濃縮し、酢酸エチル(40ml)で希釈し、結晶化させる。結晶を濾別し、冷酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、25.8gの標題化合物を融点118〜123℃の無色の固体として得る。
Figure 0005570529
実施例10:酢酸1−[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピル−フェニル)−カルバミミドイル−オキシ]−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル(化合物10)の製造
テトラヒドロフラン(10ml)中の4−アセトキシ−1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(2.63g、12.2mmol)[実施例1に記載されているとおりに製造]の溶液に、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド(4.52g、12.5mmol)を添加し、この溶液をアルゴン下、52℃で20時間加熱する。この反応混合物を蒸発させ、残留物をヘキサン−酢酸エチル(5:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理する。純粋画分をヘキサンから再結晶化させて、1.87gの化合物10を融点144〜147℃の無色の結晶として得る。
Figure 0005570529
実施例11:1,3−ビス(2,6−ジイソプロピル−フェニル)−2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−イソ尿素(化合物11)の製造
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(5.16g、30mmol)をTHF(40ml)に溶解させ、0.08gのPt(炭素上5%)触媒の存在下、4バールの水素圧を用いて水素化する。水素の取り込みは、およそ1時間後に停止する。次にこの反応混合物を濾過し、THF(30ml)中のビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド(3.8g、10.5mmol)の溶液と混合する。この溶液をアルゴン下、55℃で6時間加熱し、濃縮し、残留物をジクロロメタン(70ml)に溶解させ、水(2×20ml)で洗浄し、再び濃縮する。この残留物をジクロロメタン−酢酸エチルから再結晶化させて、3.28gの標題化合物を融点174〜176℃の無色の固体として得る。
Figure 0005570529
実施例12:2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−1,3−ジ−p−トリル−イソ尿素(化合物12)の製造
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(1.9g、11mmol)をTHF(40ml)に溶解させ、0.035gのPt(炭素上5%)触媒の存在下、4バールの水素圧を用いて水素化する。水素の取り込みは、およそ1時間後に停止する。次にこの反応混合物を濾過し、THF(30ml)中のビス−p−トリル−カルボジイミド(2.45g、11mmol)の溶液と混合する。この溶液をアルゴン下、室温で16時間攪拌し、濃縮する。この残留物をヘキサン−酢酸エチル(1:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフ処理し、純粋画分を酢酸エチルから結晶化させて、1.6gの標題化合物を融点124〜126℃の無色の固体として得る。
Figure 0005570529
実施例13:1,3−ジシクロヘキシル−2−ジエチルアミノ−イソ尿素(化合物13)の製造
THF(30ml)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(10.3g、50mmol)とN,N−ジエチルヒドロキシルアミン(6.7g、75mmol)との溶液に、微粉状のNaOH(0.2g)を添加し、この混合物を室温で50時間攪拌する。次にこの反応混合物を濾過し、45℃未満のロータリーエバポレータで濾液を蒸発させて、13.24gの標題化合物を淡黄色の油として得る。
ESI−MS:C17333O(295.47)の実測値MH+=296。
Figure 0005570529
実施例14:1,3−ビス−(2,6−ジイソプロピル−フェニル)−2−ジエチルアミノ−イソ尿素(化合物14)の製造
THF(20ml)中のビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド(4.35g、12mmol)とN,N−ジエチルヒドロキシルアミン(1.6g、18mmol)との溶液に、微粉状のNaOH(48mg)を添加し、この混合物を室温で22時間攪拌する。次にこの反応混合物を濾過し、45℃未満のロータリーエバポレータで濾液を蒸発させる。この残留物をアセトニトリルから2回再結晶化させて、1.75gの標題化合物を融点113〜116℃の白色固体として得る。
APCI−MS:C29453O(451.70)の実測値MH+=452.44。
Figure 0005570529
実施例15:デカン二酸ビス[1−(N,N’−ジシクロヘキシル−カルバミミドイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル]エステル(化合物15)の製造
ピリジン(20ml)中の1,3−ジシクロヘキシル−2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−イソ尿素[実施例8に従って製造した化合物8](8.35g、22mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(160mg)との溶液に、セバコイルクロリド(2.5g、10.5mmol)を添加する。この混合物を室温で22時間攪拌してから、氷水(250ml)で希釈する。沈殿物を濾別し、水で洗浄し、乾燥させて、9.75gの標題化合物をオフホワイトの固体として得る。
APCI−MS:C549666(925.4)の実測値MH+=925.3。
Figure 0005570529
第1表から選択した化合物を用いた重合実施例
1.純粋なモノマーのバルク重合:材料および方法:
・全てのモノマーは、使用直前に、アルゴン下または減圧下でVigreuxカラムにより蒸留する。
・全ての反応混合物から、凍結/融解法を用いてアルゴンでパージすることによって酸素を除去し、続いて重合前にアルゴンガス下で維持する。
・反応物は、重合反応の開始前に、澄明な均一溶液の形態である。
・モノマー変換率は、1H−NMRにより、ポリマーおよび未反応のモノマーのシグナルを積分することによって決定する。
・ポリマーは、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって特徴付けする。
・GPC:FLUX INSTRUMENTS社(Ercatech AG社(スイス国ベルン州)に所属)の2ピストン生産モデルポンプRHEOS 4000を使用する。ポンプ出力は、1ml/分である。
クロマトグラフィーは、直列に連結した2本のPlgel 5μm mixed−Cカラム(POLYMER INSTRUMENTS社、英国シュロップシャー州)で、THF中40℃で実施する。これらのカラムをMn値が200〜2,000,000の範囲のポリスチレンを用いて較正する。画分は、RI検出器ERC−7515A(ERCATECH AG社)を用いて、30℃で測定する。
実施例100:化合物1(第1表)を用いた、120℃でのn−ブチルアクリレートの重合
温度計、冷却器、および磁気攪拌機を備えた50mlの3口丸底フラスコに、421mg(1mmol)の化合物1(第1表)と12.82g(100mmol)のn−ブチルアクリレートとを入れ、この混合物を脱気する。この澄明溶液をアルゴン下、120℃で5時間加熱したあと、室温まで冷却して無色の粘性ポリマーを得る。モノマー変換率=91%、GPC:Mn=3243、Mw=135806。
実施例101:化合物1(第1表)を用いた、100℃でのtert−ブチルアクリレートの重合
温度計、冷却器、および磁気攪拌機を備えた50mlの3口丸底フラスコに、421mg(1mmol)の化合物1(第1表)と12.82g(100mmol)のtert−ブチルアクリレートとを入れ、この混合物を脱気する。この澄明溶液をアルゴン下、100℃で5時間加熱したあと、室温まで冷却して無色ガラス状ポリマーを得る。モノマー変換率=84%、GPC:Mn=16909、Mw=172366。
実施例102:化合物3(第1表)を用いた、80℃でのn−ブチルアクリレートの重合
温度計、冷却器、および磁気攪拌機を備えた10mlの3口丸底フラスコに、150mg(0.324mmol)の化合物3(第1表)と4.15g(32.3mmol)のn−ブチルアクリレートとを入れ、この混合物を脱気する。この澄明溶液をアルゴン下、80℃で5時間加熱したあと、室温まで冷却して無色のガラス状ポリマーを得る。変換率=80%、GPC:Mn=330607、Mw=634265。
実施例103:化合物13(第1表)を用いた、120℃でのn−ブチルアクリレートの重合
温度計、冷却器、および磁気攪拌機を備えた10mlの3口丸底フラスコに、148mg(0.5mmol)の化合物13(第1表)と6.43g(50mmol)のn−ブチルアクリレートとを入れ、この混合物を脱気する。この澄明溶液をアルゴン下、120℃で5時間加熱したあと、室温まで冷却して無色のガラス状ポリマーを得る。変換率=76%、GPC:Mn=6997、Mw=80251。
2.コーティング組成物の重合
・以下の組成物を使用する(w/w%)
ウレタンアクリレート(Ebecryl 4858、UCB Chemicals社/Cytec社) 50%
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(UCB Chemicals社/Cytec社) 30%
トリプロピレングリコールジアクリレート(UCB Chemicals社/Cytec社) 20%
第1表の化合物1%をこの組成物に溶解させ、得られた混合物に示差走査熱量測定法(DSC)の測定を行なう。試験化合物の活性は、開始温度、ピーク温度、および終了温度、ならびに放熱量(発熱量)を特徴とする発熱硬化反応によって示される。
・以下のDSCパラメータを使用する:
装置:DSC 30(Mettler社)
温度勾配:5℃/分
温度範囲:30〜300℃
窒素下で測定、流速5ml/分
試料量:アルミニウム製カップ中およそ10mgの化合物
・第2表にまとめる結果は、ブランク配合物の場合には硬化が生じないが、本発明の化合物の実施例の場合には、明確な発熱硬化が認められることを示している。
Figure 0005570529

Claims (12)

  1. 式I
    Figure 0005570529
    [式中、
    100およびR101は、それぞれ互いに独立して、C1−C20アルキルまたはC6−C10アリールであるか;あるいはR100およびR101は、一緒になって単環式もしくは多環式の複素環を形成し、前記複素環は、場合により、さらなるヘテロ原子O、S、N、およびPを含有し、
    102およびR103は、独立して、C1−C19アルキル、C5−C12シクロアルキル、C6−C10アリール、C7−C10アラルキル、(CH33Si−であり、前記C1−C19アルキル基、C5−C12シクロアルキル基、C6−C10アリール基、C7−C10アラルキル基は、場合により、O原子もしくはN原子で中断されるか、またはC1−C19アルキル基で置換されるか、またはC1−C19アルキルアミノ、ビス(C1−C19アルキル)アミノ、またはトリス(C1−C19アルキル)アンモニウムから選択されるN含有基で置換されており、
    104は、H、C1−C19アルキル、C5−C12シクロアルキル、C7−C10アラルキル、または以下のアシル:
    −C(=O)−H、−C(=O)−C1−C19アルキル、−C(=O)−C2−C19アルケニル、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−C(=O)−O−C6−C10アリール、−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
    からなる群から選択されるアシルである]の化合物。
  2. 100およびR101が、式A
    Figure 0005570529
    [式中、
    1〜R4は、それぞれC1−C6アルキルであるか、あるいはR1およびR2または/およびR3およびR4は、それらが結合しているC原子と一緒になって、C5−C8シクロアルキル環を形成してもよく、
    5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素、C1−C6アルキル、またはC6−C10アリールであるか、あるいはR5およびR6は、一緒になって酸素であり、
    Qは、直接結合、または2価の基−(CR78)−もしくは−(CR78−CR910)−であり、このときR7、R8、R9、およびR10は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
    1は、酸素または2価の基−NR11−であり、このときR11は、水素、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、または、
    −C(=O)−H、−C(=O)−C1−C19アルキル、−C(=O)−C2−C19アルケニル、−C(=O)−C2−C4アルケニル−C6−C10アリール、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−C(=O)−O−C6−C10アリール、−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
    からなる群から選択されるアシル基であるか、あるいは、
    1は、−(CR1213)−であり、このとき互いに独立して、基R12およびR13のうちの一方は、水素またはC1−C6アルキルであり、他方は、−OH、−NH2、COOH、−CN、C1−C6アルキル、C1−C19アルコキシ、C6−C10アリールオキシ、または
    −O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるモノアシルオキシ、また
    1−C19アルキルアミノ、ジ−C1−C19アルキルアミノ、C6−C10アリールアミノ、
    −NH−C(=O)−H、−NH−C(=O)−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル、−NH−C(=O)−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−O−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−NH−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるアシルアミノ、
    −N[−C(=O)−C1−C19アルキル]2および−N[−C(=O)−C6−C10アリール]2からなる群から選択されるジアシルアミノ、または
    N−アシル−N−C1−C19アルキルアミノであるか、
    あるいは、2つの基R12およびR13は、一緒になってオキソであるか、
    あるいは、2つの基R12およびR13は、それらが結合しているC原子と一緒になって、最大2個の酸素原子、または1個の酸素原子および基−NR11−を含有する5員環もしくは6員環を形成し、
    前記5員環もしくは6員環は、場合により、
    1−C19アルキル、−CH2OH、または以下のアシルオキシル:
    −O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
    からなる群から選択される−CH2−アシルオキシからなる基のうちの1つまたは互いに独立して2つで置換されており、
    さらに、この5員環もしくは6員環は、第2の5〜8員炭素環と連結していてもよい]の基であり、
    102およびR103は、独立して、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、C6−C7アリール、C7−C10アラルキルであり、
    104は、H、C1−C8アルキル、C5−C6シクロアルキル、C7−アラルキル、または以下のアシル:
    −C(=O)−C1−C17アルキル、−C(=O)−C2−C3アルケニル、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C8アルキル)2
    からなる群から選択されるアシルであることを特徴とする、請求項1に記載の式Iの化合物。
  3. 100およびR101は、それぞれ互いに独立してC1−C4アルキルであるか、あるいは一緒になって式A
    Figure 0005570529
    [式中、
    1〜R4は、それぞれC1−C6アルキルであるか、あるいはR1およびR2または/およびR3およびR4は、それらが結合しているC原子と一緒になって、C5−C8シクロアルキル環を形成してもよく、
    5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素、C1−C6アルキル、またはC6−C10アリールであるか、あるいはR5およびR6は、一緒になって酸素であり、
    Qは、直接結合、または2価の基−(CR78)−もしくは−(CR78−CR910)−であり、このときR7、R8、R9、およびR10は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C6アルキルであり、
    1は、酸素、または2価の基−NR11−であり、このときR11は、水素、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、または−C(=O)−H、−C(=O)−C1−C19アルキル、−C(=O)−C2−C19アルケニル、−C(=O)−C2−C4アルケニル−C6−C10アリール、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−C(=O)−O−C6−C10アリール、−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるアシル基であるか、あるいは、
    1は、−(CR1213)−であり、このとき互いに独立して、基R12およびR13のうちの一方は、水素またはC1−C6アルキルであり、他方は、−OH、−NH2、COOH、−CN、C1−C6アルキル、C1−C19アルコキシ、C6−C10アリールオキシ、または
    −O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるモノアシルオキシ、また
    1−C19アルキルアミノ、ジ−C1−C19アルキルアミノ、C6−C10アリールアミノ、−NH−C(=O)−H、−NH−C(=O)−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル、−NH−C(=O)−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−O−C6−C10アリール、−NH−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−NH−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−NH−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2からなる群から選択されるアシルアミノ、−N[−C(=O)−C1−C19アルキル]2および−N[−C(=O)−C6−C10アリール]2からなる群から選択されるジアシルアミノ、または
    N−アシル−N−C1−C19アルキルアミノであるか、
    あるいは、2つの基R12およびR13は、一緒になってオキソであるか、
    あるいは、2つの基R12およびR13は、それらが結合しているC原子と一緒になって、最大2個の酸素原子、または1個の酸素原子および基−NR11−を含有する5員環もしくは6員環を形成し、
    前記5員環もしくは6員環は、場合により、
    1−C19アルキル、−CH2OH、または以下のアシルオキシル:
    −O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル、−O−C(=O)−C6−C10アリール、−O−C(=O)−C2−C19アルケニル−C6−C10アリール、−O−C(=O)−O−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−O−C6−C10アリール、−O−C(=O)−NH−C1−C19アルキル、−O−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−O−C(=O)−N(C1−C19アルキル)2
    からなる群から選択される−CH2−アシルオキシからなる基のうちの1つまたは互いに独立して2つで置換されており、
    さらに、この5員環もしくは6員環は、第2の5〜8員炭素環と連結していてもよい]の基を形成し、
    102およびR103は、独立して、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、C6−C7アリール、C7−C10アラルキルであり、
    104は、H、C1−C8アルキル、C5−C6シクロアルキル、C7−アラルキル、または以下のアシル:
    −C(=O)−C1−C17アルキル、−C(=O)−C2−C3アルケニル、−C(=O)−C6−C10アリール、−C(=O)−O−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C1−C8アルキル、−C(=O)−NH−C6−C10アリール、および−C(=O)−N(C1−C8アルキル)2
    からなる群から選択されるアシルであることを特徴とする、請求項1に記載の式Iの化合物。
  4. 100およびR101が、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキルであるか、あるいは一緒になって、式A
    Figure 0005570529
    [式中、
    1〜R4は、それぞれC1−C2アルキルであり、
    5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素またはメチルであり、
    Qは、2価の基−(CH2)−であり、
    1は、2価の基−(CR1213)−であり、このとき基R12およびR13のうちの一方は水素であり、他方は、H、OH、NH2、−O−C(=O)−C1−C17アルキル、−O−C(=O)−N(C1−C6アルキル)2からなる群から選択されるアシルオキシ、ベンゾイル、またはC1−C6アルキルアミノ、ジ−C1−C6アルキルアミノ、C6−C10アリールアミノ、−NH−C(=O)−C1−C17アルキル、−NH−C(=O)−フェニル、−NH−C(=O)−N(C1−C6アルキル)2からなる群から選択されるアシルアミノである]の基を形成し、
    102およびR103は、独立して、C1−C3アルキル、シクロヘキシル、フェニル、p−トリル、2,6−ジイソプロピルフェニルであり、
    104は、H、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、ベンジル、または以下のアシル:
    −C(=O)−C1−C17アルキルおよび−C(=O)−フェニル、
    からなる群から選択されるアシルであることを特徴とする、請求項1または3に記載の式Iの化合物。
  5. 102およびR103が、独立して、C1−C3アルキル、シクロヘキシル、フェニル、p−トリル、2,6−ジイソプロピルフェニルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
  6. 104が、H、C1−C4アルキル、C5−C6シクロアルキル、ベンジル、または以下のアシル:
    −C(=O)−C1−C17アルキルおよび−C(=O)−フェニル、
    からなる群から選択されるアシルである、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
  7. 100およびR101が、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキルであるか、あるいは一緒になって、式A
    Figure 0005570529
    [式中、
    1〜R4は、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキルであり、
    5およびR6は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
    Qは、2価の基−(CR78)−であり、このときR7およびR8は、それぞれ互いに独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
    1は、−(CR1213)−であり、このとき互いに独立して、基R12およびR13のうちの一方は、水素またはC1−C4アルキルであり、他方は−OH、C1−C6アルキル、または−O−C(=O)−H、−O−C(=O)−C1−C4アルキル、および−O−C(=O)−C6−C10アリールからなる群から選択されるモノアシルオキシである]の基を形成し、
    102およびR103は、それぞれ互いに独立して、C1−C4アルキル、シクロヘキシル、非置換フェニル、またはC1−C4アルキル置換フェニルであり、
    104は、水素、−C(=O)−C1−C17アルキル、または−C(=O)−C6−C10アリールであることを特徴とする、請求項1または3に記載の式Iの化合物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iで示される化合物としてのイソ尿素断片を2以上有する化合物。
  9. 式I
    Figure 0005570529
    の化合物または式Iで示される化合物としてのイソ尿素断片を2以上有する化合物の製造方法であって、
    a)化合物II
    Figure 0005570529
    および化合物III
    Figure 0005570529
    [式中、R100、R101、R102、およびR103は、請求項1から7までのいずれか1項において定義したとおりである]を溶媒に添加する工程と、
    b)場合により、R104−Xを添加することによってアルキル化またはアシル化する工程であって、R104−Xは、C1−C19アルキル−、C5−C12シクロアルキル−、C7−C10アラルキル−ハライド、−スルホネート、−トリフルオロメタンスルホネート、もしくは−トリアルキルオキソニウム塩を含むアルキル化剤であるか、あるいはR104−Xは、アシルハライドまたはアシル無水物を含むアシル化剤である工程と、
    を含む、方法。
  10. A)少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和モノマーもしくはオリゴマーと、
    B)少なくとも1つの請求項1から7までのいずれか1項において定義したとおりの式Iの化合物または少なくとも1つの請求項8において定義したとおりの化合物と、
    を含む、組成物。
  11. 請求項10の組成物がラジカル重合の反応条件に置かれることを特徴とする、オリゴマー、コオリゴマー、ポリマー、またはコポリマーを製造するための方法。
  12. コーティング剤を製造するための、請求項1からまでのいずれか1項に記載の化合物の使用。
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