JP5569387B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
ノッキングの発生を検出または推定するノッキング検出手段と、ノッキング検出手段によりノッキングの発生が検出または推定されたとき、点火時期を遅角させる点火時期遅角手段と、点火時期遅角手段により点火時期が遅角されたとき、シリンダ内にオゾンが供給されるようにオゾンの供給を実行するオゾン供給手段と、筒内圧力を検出する燃焼圧センサと、当該燃焼圧センサの出力に基づいてオゾン供給手段の故障を判定する故障判定手段とを備える内燃機関の制御装置が知られている(特許文献1)。
特開2008−025405号公報
しかしながら、上記の内燃機関の制御装置では、オゾン供給手段の故障を判定するためのセンサとして、燃焼圧センサやオゾンセンサ等を別途設けなければならないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、オゾン供給手段の故障を判定するための専用のセンサを設けなくてもよい、内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明は、オゾンを燃焼室内に供給し、火花点火燃焼による燃焼をさせている状態でノッキングを検出し、その検出結果に応じてオゾン発生手段の故障を判定することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、ノックセンサを利用してオゾン発生手段の故障を判定することができるため、オゾン発生手段の故障を検出するための専用のセンサを設けなくてもよい。
本発明の一実施の形態に係るエンジンを示すブロック図である。 図1のエンジンにおけるオゾン濃度に対する耐ノッキング性の特性を示すグラフである。 図1のエンジンにおけるエンジン回転速度に対するトルク特性を示すグラフである。 図1のエンジンの制御手順を示すフローチャートである。 図1のエンジンにおけるエンジン回転速度に対するトルク特性を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るエンジンにおいて、トルクに対するノックセンサ出力値の特性を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るエンジンの制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1は本発明の一実施の形態を適用したエンジンの全体構成図である。エンジン1は、燃料を燃焼室11内に直接噴射する直噴型のガソリンエンジン本体10を備えている。エンジン1の吸気通路20には、スロットルバルブ21、及びコレクタ22、機械式過給機24、インタクーラ25が配置されている。
スロットルバルブ21には、当該スロットルバルブ21の開度を調整するDCモータ等のスロットルモータ(図示しない)が連結されている。また、スロットルバルブ21の近傍には、当該スロットルバルブ21の開度を検出するスロットルセンサ(図示しない)が設けられている。スロットルモータ及びスロットルセンサは、ECU100(Engine Control Unit)にそれぞれ接続され、スロットルバルブ21はECU100からの制御信号により動作する。
機械式過給機24(以下、単に過給機24とも称する。)は、エンジンの出力軸若しくはカム駆動軸(例えばクランクシャフトなど)から駆動エネルギーを得ることで、吸入空気(吸気)を圧縮してエンジンに強制的に送り込む、いわゆるスーパーチャージャである。機械式過給機24は、例えば所定の回転数領域において、後述する第1及び第2の開閉バルブ26、27をいずれも閉じることで、圧縮空気をコレクタ22に送り出力トルクを増加させる。なお、機械式過給機24に代えて、排気タービンと吸気コンプレッサとが同軸で連結されたターボチャージャを用い、排気量に応じた吸気量制御を実行してもよい。また、過給機24は必須ではないのでこれを省略してもよい。
インタクーラ25は、吸気通路20において過給機24の下流側に設けられている。このインタクーラ25は、過給機21によって圧縮され高温となった吸気を、冷却水又は冷却風によって冷却する。
吸気通路20には、2つのバイパス路40、50が連結されている。第1のバイパス路40は、過給機24よりも上流側で吸気通路20から分岐して、過給機24の下流側で吸気通路20に合流し、過給機24をバイパスしている。この第1のバイパス路40には、当該第1のバイパス路40を開放又は閉塞する第1の開閉バルブ26が設けられている。また、この第1の開閉バルブ26には、当該第1の開閉バルブ26を開閉させる第1のバルブ制御装置(図示しない)が連結されており、この第1のバルブ制御装置はECU100に接続され、第1の開閉バルブ26はECU100からの制御信号により動作する。
第2のバイパス路50は、第1のバイパス路40の下流側の端部から分岐してコレクタ22に合流し、インタクーラ25及びスロットルバルブ21をバイパスしている。この第2のバイパス路50には、当該第2のバイパス路50を開放又は閉塞する第2の開閉バルブ27が設けられている。また、この第2の開閉バルブ27には、当該第2の開閉バルブ27を開閉制御するための第2のバルブ制御装置(図示しない)が連結されており、この第2のバルブ制御装置はECU100に接続され、第2の開閉バルブ27はECU100からの制御信号により動作する。
また第2のバイパス路50の第2の開閉バルブ27の下流側には、オゾン発生器23が設けられている。オゾン発生器23は、プラズマ発生用の放電器や電源等により構成され、ECU100からの制御信号に基づき動作する。オゾン発生器23は、放電器内で発生する低温プラズマを、放電器内に取り込んだ空気に作用させることでオゾンを生成する。
なお、オゾン発生器23は、例えば、酸素分子に紫外線を照射する光化学反応法によりオゾンを生成してもよく、塩酸又は硫酸の水溶液を電気分解する電解法によりオゾンを生成してもよく、酸素分子に放射線を照射する放射線照射方法によりオゾンを生成してもよく、あるいは、無声放電方式、コロナ放電方式、ストリーマ放電方式、又は複合放電方式により、酸素含有気体中で放電を起こさせてオゾンを生成してもよい。そして、オゾン発生器23により発生したオゾンは、コレクタ22を介して、吸気ポート121より燃焼室11内に供給される。
吸気通路20は、吸気ポート121を介してエンジン本体10の燃焼室11に連通し、この吸気ポート121は吸気バルブ122によって開閉可能となっている。
エンジン本体10は、シリンダ13と、ピストン14と、吸気バルブ122及び排気バルブ172が設けられたシリンダヘッド(図示しない)と、を備え、これらによって燃焼室11が区画形成されている。また、この燃焼室11内には、燃料噴射バルブ15の噴射口と点火プラグ16の先端とが臨んでいる。さらに、この燃焼室11は、排気ポート171を介して排気通路30に連通しており、この排気ポート171は排気バルブ172によって開閉可能となっている。
吸気バルブ122及び排気バルブ172には、吸気バルブ122及び排気バルブ172を開閉駆動するための動弁機構(図示しない)が設けられおり、動弁機構は、ECU100からの制御信号に基づき、吸気バルブ122及び排気バルブ172のそれぞれの作用角の位相及びリフト量を可変することで、バルブタイミングを可変する機構である。動弁機構には、カム切り替え機構や電磁力による通電機構等が用いられる。
燃料噴射バルブ15は、ECU100からの制御信号に基づき、所定のタイミングで燃料を噴射し、点火プラグ16は、ECU100からの制御信号に基づき、所定のタイミングで火花点火を行う。
またエンジン本体10は、ノックセンサ18を備えている。ノックセンサ18はシリンダ13に設けられ、ノッキングによるシリンダ13の高周波振動を検出する。そして、ECU100は、ノックセンサ18からの出力値からノッキングの有無を判断する。ノッキングが生じている場合には、ECU100は、点火プラグ16を制御して、エンジン1の点火時期を調整し、吸気バルブ122及び排気バルブ172を制御して、バルブタイミングを変えたりして、ノッキングの発生を抑制する。
ECU100は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、及びインタフェース等を含んだマイクロコンピュータから構成されており、本実施形態では、火花点火燃焼(SI燃焼)と圧縮自己着火燃焼(HCCI燃焼)とを切り換える制御を行う。
具体的には、SI燃焼では、燃料噴射バルブ15を所定のタイミングで駆動して燃焼室11内に所定量の燃料を噴射し、燃焼室11内に生成された燃料と吸入空気との燃料を、点火プラグ16によって火花点火燃焼させる。このとき、ECU100は、スロットルバルブ21の開度や燃料噴射バルブ16からの燃料噴射量を制御することで、エンジン1が発生するトルクを調整すると共に、点火プラグ16を制御することで燃料を着火させる。
一方、HCCI燃焼では、スロットルバルブ21や燃料噴射バルブ16は制御するが、燃料を自己着火させるので点火プラグの制御は行わない。
また、ECU100は、例えば、エンジン回転速度とエンジン負荷に基づいて、SI燃焼とHCCI燃焼との切り換えを判断する。具体的には、ECU100は、クランク角センサ(図示しない)からの検出信号に基づいてエンジン回転速度を読み込むと共に、アクセルセンサ(図示しない)からアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を読み込み、これらによって検出される運転点がSI燃焼可能な運転領域にあるかHCCI燃焼可能な運転領域にあるかを判断する。
さらに、ECU100は、火花点火燃焼により燃焼させている時に、オゾン発生器23を駆動させて、オゾンを燃焼室11内に供給している状態で、ノックセンサ18により、ノッキングを検出する。そして、ECU100は、ノックセンサ18の出力からオゾン発生器23の故障の有無を判定する。
ここで、オゾン濃度(オゾン量)と耐ノッキング性との関係について、図2を用いて説明する。図2は、オゾン濃度(ppm)に対する耐ノッキング性の特性を示すグラフである。オクタン価が高い(例えば、RON90)レギュラーガソリンが、燃料噴射バルブ15により、燃焼室11内に噴射され、オゾン発生器23が駆動されず、オゾンが燃焼室11内に供給されていない状態(オゾン濃度がゼロの状態)では、耐ノッキング性が高い。一方、オゾン発生器23が駆動し、オゾンが燃焼室11に供給されると、耐ノッキング性が、図2に示すように下がり、燃焼室11内のオゾン濃度が高いほど、耐ノッキング性が低くなる。すなわち、オゾンを燃焼室11内に供給することで、ノッキングが発生し易くなる。
本例において、ECU100は、火花点火燃焼により燃焼させている時に、オゾン発生器23を駆動させる。オゾン発生器23が正常に駆動している場合には、オゾンが燃焼室11内に供給され、ノッキングが発生する。ノックセンサ18は、当該ノッキングを検出し、エンジン1の振動の大きさに相当する出力値を出力する。そして、ECU100は、ノックセンサ18の出力を検出し、ノッキングの発生を確認することで、オゾン発生器23が正常に動作していることを判定することができる。
一方、オゾン発生器23が故障し、オゾンを発生することができない、または、十分な量又は濃度のオゾンを発生することができない場合には、オゾンが燃焼室11内に十分に供給されず、ノッキングが起こらない。このため、ノックセンサ18から、振動の発生を示す所定値以上の出力信号は検出されない。そして、ECU100は、ノッキングが発生していないことを確認することで、オゾン発生器23に異常があることを判定することができる。
こうしたオゾン発生器23の故障判定のタイミングとして、ECU100は、エンジン1の負荷が所定の負荷以下の場合に、オゾン発生器23の故障の判定を行う。エンジン1の負荷が低い場合には、燃料噴射量が少ないため、ノッキングを発生させても、エンジン1を構成する各部品への悪影響が、エンジン1の負荷が高い場合と比較して少なく、HC、NOxの濃度も低い。そのため、本例では、以下の要領で、運転点が故障判定領域に含まれているか否かを判定した上で、上記の故障判定を行う。
ECU100には、故障判定領域が予め設定されている。故障判定領域は、故障判定を行うための運転領域を示しており、トルク及びエンジン回転速度により示される範囲で表される。本例では、図3に示すように、エンジン回転速度(rpm)がωからωの間で、トルクがTからTの間を、故障判定領域Qとしている。図3はエンジン回転速度に対するエンジンのトルク特性を示すグラフであり、グラフPは本例のエンジン1における、高負荷領域でのトルク特性を示し、領域Qは故障判定領域を示す。
は上記の故障を判定するための下限のトルク値を示し、Tは上記の故障を判定するための上限のトルク値を示す。またTは、SI燃焼中にノッキングが生じても、エンジン1の各部品への影響が少ない上限のトルク閾値であり、予め設定される値である。TからTにより示されるトルク範囲は、エンジン1の取りうるトルクの中で、低トルクから中トルクに相当する。図3の領域Qの回転速度の範囲は、エンジン1の取りうる回転速度を示している。すなわち、図3に示すように、故障判定領域Qは、低回転から高回転の運転領域に設定されている。
そして、ECU100はアクセルセンサ(図示しない)からアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を読み込むとともにクランク角センサからエンジン回転速度を読み込み、検出したトルクがTからTにより示されるトルク範囲内に含まれ、かつ検出した回転速度がωからωにより示される範囲に含まれているか否かを判定する。ECU100は、トルクがTからTまでの範囲に含まれ、回転速度がωからωまでの範囲に含まれている場合には上記の故障判定を行い、トルクがTからTまでの範囲に含まれていないか、或いは、回転速度がωからωまでの範囲に含まれていない場合には上記の故障判定を行わない。
これにより、ECU100は、運動点が故障判定領域に含まる場合に、火花点火燃焼させて、通常、ノッキングが発生しない運転条件の下で、オゾン発生器23を駆動しオゾンを発生させる。そして、ECU100は、ノックセンサ18によりノッキングの有無を検出することで、オゾン発生器23の故障診断を行うことができる。
次に、図4を用いて、本例の制御手順を説明する。図4は、本例の制御手順を示すフローチャートである。
エンジン1が始動すると、ステップS10にて、ECU100は、クランク角センサ(図示しない)及びアクセルセンサ(図示しない)から、エンジン1の回転速度と目標トルク値を検出し、現在の運転点を検出する。ステップS20にて、ECU100は、ステップS1の運転点が予め設定されている故障判定領域Qに含まれるか否かを判定する。運転点が故障判定領域Qに含まれていない場合には、ステップS10に戻る。一方、運転点が故障判定領域Qに含まれている場合には、ステップS30に遷る。
ステップS30にて、ECU100はオゾン発生器23をオンにする。次いでステップS40にて、ノックセンサ18はノッキングを検出し、ECU100に検出値を出力する。
ステップS51にて、ECU100は、ノックセンサ18の出力値から、ノッキングが発生しているか否かを判定する。具体的には、ECU100は、ノックセンサ18の出力値が所定の閾値以上である場合には、ノッキングが発生したと判定し、ノックセンサ18の出力値が所定の閾値未満である場合には、ノッキングが発生していないと判定する。なお、当該所定の閾値は、ノッキングを判定するための閾値であり、予め設定された値である。
そして、ノッキングが発生したと判定された場合には、ECU100は、オゾン発生器23が正常であると判断し(ステップS52)、ステップS54に遷る。ステップS54にて、ステップS54では、ECU100は、運転点がHCCI運転可能な運転領域内にあるか否かを判定する。なお、当該運転点はステップS10の制御と同様に検出すればよい。運転点がHCCI運転可能な運転領域内にある場合には、バルブタイミングを制御し、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼に切り換え、過給機24の目標過給圧を制御する(ステップS55)。
一方、運転点がHCCI運転可能な運転領域内にない場合には、ECU100は、圧縮自己着火燃焼に切り換えることなく火花点火燃焼を継続して行う(ステップS56)。
次に、ステップS51に戻り、ノッキングが発生していないと判定された場合には、ステップS53にて、ECU100は、オゾン発生器23からオゾンが発生していない、または、オゾン発生器23から十分な量のオゾンが発生していないと判定し、換言すればオゾン発生器23に異常が生じていると判定し、ステップS56に遷る。なお、オゾン発生器23に異常が生じていると判定された場合には、ECU100は、例えば警告ランプを表示させることで、オゾン発生器23の故障を通知してもよい。そして、オゾン発生器23に異常が生じている場合には、ECU100は、圧縮自己着火燃焼に切り換えることなく火花点火燃焼を継続して行う(ステップS56)。
上記のように、本発明は、ノックセンサ18と、オゾン発生器23と、ECU100とを備え、オゾンを燃焼室10内に供給し、火花点火燃焼している状態で、ノックセンサ18によりノッキングを検出し、ノックセンサ18の出力に応じて、オゾン発生器23の故障の有無を判定する。このように、通常設けられているノックセンサ18を共用して、オゾン発生器23の故障の有無を判定することができるため、オゾン発生器23の故障を判定するための専用のセンサを省くことができる。
また本例は、エンジンの負荷がトルクT以下の場合に、オゾン発生器23の故障の有無を判定する。これにより、火花点火中にオゾンを燃焼室11内に供給し、故意にノッキングを発生させた場合でも、エンジン1を構成する各部品への悪影響を最小限に抑制し、排ガスに含まれるNOx等の濃度を低濃度に抑えることができる。
なお、本例において、ECU100は、運転点が図3で示される故障判定領域に含まれる場合に故障判定を行うが、ECU100は、運転点が図5で示される故障判定領域に含まれる場合に、故障判定を行ってもよい。図5は、エンジン回転速度に対するエンジンのトルク特性を示すグラフであり、グラフPは本例のエンジン1における、高負荷領域でのトルク特性を示し、領域Qは着火性判定領域を示す。
すなわち、図5に示すように、故障判定領域は、エンジン回転速度をωからωの間とし、トルクをTからTの間とする範囲により設定されている。T及びTは、図3と同様である。ω及びωは、予め設定されている回転速度であって、ωからωにより示される回転速度範囲は、エンジン1の取りうる回転速度の中で、高回転に相当する。ωは上記の故障を判定するための下限の回転速度を示し、ωは上記の故障を判定するための上限の回転速度を示す。また、ωはSI燃焼中にノッキングが生じても、ノッキングによる振動の影響よりノイズ等による他の振動の影響の方が大きいことを示す、下限の閾値であり、予め設定される値である。
そして、ECU100は、現在の運転点である、エンジン1の回転速度と目標トルク値を検出する。検出した回転速度がωからωの範囲内にあり、検出したトルクがTからTの範囲内にある場合に、ECU100は、オゾン発生器23をオンにし、ノックセンサ18により検出されるノッキングの出力に応じて、上記の故障判定を行う。本例では、エンジンの出力軸の回転速度がω以上の場合に、オゾン発生器23の故障の有無を判定する。これにより、高回転の運転時にはエンジン自体の振動がノッキングによる振動より大きいため、火花点火中にオゾンを燃焼室11内に供給し、ノッキングを発生させた場合でも、乗員がノッキングに気付かないようにすることができる。
なお、オゾン発生器23の故障判定を実施する運転範囲は、エンジンの回転速度が高回転領域であることに代えて、車速センサにより検出される車両速度が所定速度以上の高速領域であってもよい。車両が高速運転している場合はロードノイズや風切音などの騒音がノッキングによる振動音より大きいため、火花点火中にオゾンを燃焼室11内に供給し、ノッキングを発生させた場合でも、乗員がノッキングに気付かないようにすることができる。
なお、上記のノックセンサ18は本発明の「ノッキング検出手段」に相当し、上記のオゾン発生器23は「オゾン発生手段」に、ECU100は「制御手段」に相当する。
《第2実施形態》
次に、発明の他の実施形態に係るエンジン1の制御装置を説明する。本例では上述した第1実施形態に対して、ノックセンサ18の出力に応じて、オゾン発生器23により発生するオゾン量を推定する点が異なる。これ以外の制御については、第1実施形態の記載を適宜援用する。
SI燃焼中に、オゾンを燃焼室10内に供給すると、オゾン量に応じて、燃料のオクタン価が下がり、ノッキングが発生し易くなる(図2を参照)。この特性を用いると、SI燃焼中にオゾンを燃焼室10内に供給した場合には、ノックセンサ18の出力値が大きくなるほど、燃焼室10内に供給されるオゾン量が大きくなる。本例では、オゾン発生器23により発生するオゾン量に対して、トルクとノックセンサ18の出力値との関係を示す制御マップが、ECU100に予め保存されており、当該制御マップを用いて、オゾン量を推定する。そして、ECU100は、推定されたオゾン量と、オゾン発生器23が正常な時に発生するオゾン量とを比較し、比較結果に応じて、オゾン量が正常であるか否かを判定する。
以下、図6を用いて、具体例を挙げて説明する。図6はトルクに対するノックセンサ18の出力値の特性を示すグラフであり、ECU100に保存される制御マップをグラフにより示したものである。なお、グラフaは、オゾン量(10ppm)が燃焼室11内に供給される場合の特性を示し、グラフbは、オゾン量(5ppm)が燃焼室11内に供給される場合の特性を示し、グラフcは、オゾンが燃焼室11内に供給されない場合(0ppm)の特性を示す。Tcはトルクの値を示し、n、n及びnはノックセンサ18の出力値であり、n>n>nである。
まず、ECU100は、SI燃焼中に、オゾンを燃焼室10内に供給し、ノックセンサ18の出力値を検出する。そして、ECU100は、当該制御マップを参照し、現在のトルクとノックセンサ18の出力値とから、オゾン量を推定する。
図6に示すように、エンジン1のトルクがTcである場合であり、ノックセンサ18の出力値がnである時には、グラフaに示すように、オゾン量(10ppm)が燃焼室10内に供給されたことになる。また、ノックセンサ18の出力値がnである時には、グラフbに示すように、オゾン量(5ppm)が燃焼室10内に供給されたことになり、ノックセンサ18の出力値がnである時合には、グラフcに示すように、オゾンが発生しておらず(0ppm)、オゾンが燃焼室10内に供給されないことになる。すなわち、ECU100は、トルク(Tc)に対して、ノックセンサ18の出力値がnの場合には、オゾンの推定量を10ppmと推定し(図6のグラフaを参照)、ノックセンサ18の出力値がnの場合には、オゾンの推定量を5ppmと推定し(図6のグラフbを参照)、ノックセンサ18の出力値がnの場合には、オゾン量の推定量を0ppmと推定する(図6のグラフcを参照)。
本例において、オゾン発生器23は、正常時、例えば12ppmのオゾン量を発生すると設定されており、ECU100は、オゾンの推定量が正常な場合のオゾン量に対して60%未満である場合に、オゾン発生器23から発するオゾン量が不足していると判断する。
上記の例を用いると、グラフaに示すように、オゾンの推定量が10ppmである場合には、オゾンの推定量が正常な場合のオゾン量に対して60%以上のため、ECU100は、オゾン発生器23から発生するオゾン量は正常であると判定する。また、グラフbに示すように、オゾンの推定量が5ppmである場合には、オゾン発生器23により発生するオゾン量が60%未満のため、ECU100はオゾン量が不足していると判定する。そして、ECU100は、推定されるオゾン量(5ppm)から不足分のオゾン量(12−5=7ppm)を増量するよう、オゾン発生器23にフィードバック制御をかけて、オゾン発生器23により発生するオゾン量を増加させる。
さらに、オゾンの推定量が0ppmである場合には、オゾン発生器23からオゾンが発生しておらず、ECU100はオゾン発生器23に故障が生じていると判定する。そして、ECU100は、オゾン発生器23に故障が生じていると判定した場合には、ECU100は、警告ランプを表示させることで、オゾン発生器23の異常を通知する。
次に、図7を用いて、本例の制御手順を説明する。図7は、本例の制御手順を示すフローチャートである。なお、ステップS10〜ステップS40の制御は、第1実施形態のステップS10〜ステップS40の制御と同じ内容であるため、説明を省略する。
ステップS61にて、ECU100は、予め保存されている、オゾン量に対するトルク値とノックセンサ18の出力値との関係を示す制御マップを参照して、ステップS40により検出されたノックセンサ18の出力値と、ステップS10により検出される現在のトルクと、からオゾン量を推定する。
ステップS62にて、ECU100は、正常時のオゾン量と、オゾン量の推定量(オゾン推定量)とを比較し、オゾン量が正常な量であるか否かを判定する。なお、ECU100が正常と判断するための条件について、ECU100は、例えば、上記のように、正常な場合のオゾンの発生量に対する割合により設定してもよく、または、正常な場合のオゾンの発生量とオゾン推定量との差分により設定してもよい。
そして、オゾン量が正常な場合には、本例の制御を終了する。一方、オゾン量が正常ではない場合には、ステップS63にて、ECU100は、オゾン発生器23が故障しているか否かを判定する。ECU100は、オゾン推定量がゼロである場合、または、オゾン推定量が小さく、後述するフィードバック制御により正常なオゾン量を発生することができない場合に、オゾン発生器23が故障していると判定する。
そして、オゾン発生器23が故障していないと判定された場合には、オゾンの発生量が不足しているため、ステップS64にて、ECU100は、オゾンの発生量を増加させるよう、オゾン発生器23をフィードバック制御する。一方、オゾン発生器23が故障していると判定された場合には、ステップS65にて、ECU100は、例えば警告ランプを表示し、乗員にオゾン発生器23の異常を通知する。
上記のように、本発明は、SI燃焼中に、オゾン発生器23を作動させ、ノックセンサ18の出力に応じて、オゾン量が正常であるか否かを判定する。これにより、通常設けられているノックセンサを用いて、オゾン量が正常に発生しているか否かを判定することができるため、オゾン量を検出するための専用のセンサを省くことができる。また、オゾン量が不足している場合には、オゾン発生器23をフィードバック制御することで、正常時のオゾン量を発生させることができるため、正確な、オゾン量のフィードバックコントロールを行うことができる。
1…エンジン
10…エンジン本体
11…燃焼室
121…吸気ポート
122…吸気バルブ
13…シリンダ
14…ピストン
15…燃料噴射バルブ
16…点火プラグ
171…排気ポート
172…排気バルブ
18…ノックセンサ
20…吸気通路
21…スロットルバルブ
22…コレクタ
23…オゾン発生器
24…過給機
25…インタクーラ
26…第1の開閉バルブ
27…第2の開閉バルブ
30…排気通路
40…第1のバイパス路
50…第2のバイパス路
100…ECU

Claims (4)

  1. ノッキングを検出するノッキング検出手段と、
    内燃機関の燃焼室内に供給されるオゾンを発生するオゾン発生手段と、
    前記ノッキング検出手段と前記オゾン発生手段とを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記オゾン発生手段によるオゾンを前記燃焼室内に供給し、火花点火燃焼により燃焼している状態で、前記ノッキング検出手段により検出されるノッキングの出力に応じて、前記オゾン発生手段の故障を判定する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記内燃機関の負荷が所定負荷以下の場合に、前記オゾン発生手段の故障を判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記内燃機関の出力軸の回転速度が所定の回転速度以上の場合、又は前記内燃機関を備えた車両の速度が所定の速度以上の場合に、前記オゾン発生手段の故障を判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記ノッキング検出手段によるノッキングの出力に応じて、前記オゾン発生手段により発生されるオゾンの量が正常な量であるか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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