JP2014020227A - ウェイストゲートバルブの状態推定装置 - Google Patents

ウェイストゲートバルブの状態推定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014020227A
JP2014020227A JP2012157108A JP2012157108A JP2014020227A JP 2014020227 A JP2014020227 A JP 2014020227A JP 2012157108 A JP2012157108 A JP 2012157108A JP 2012157108 A JP2012157108 A JP 2012157108A JP 2014020227 A JP2014020227 A JP 2014020227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egr
passage
waste gate
gate valve
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012157108A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosuke Ihara
光祐 伊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012157108A priority Critical patent/JP2014020227A/ja
Publication of JP2014020227A publication Critical patent/JP2014020227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Supercharger (AREA)

Abstract

【課題】EGR弁の操作を必要とすることなく、低コストで、ウェイストゲートバルブの開度状態を精度良く推定できるウェイストゲートバルブの状態判定装置を提供する。
【解決手段】本発明によるウェイストゲートバルブの状態判定装置は、排気通路7に排出された排ガスの一部を吸気通路6に還流させるEGR通路21に設けられ、EGR量を制御するEGR弁22と、EGR通路21のEGR弁22よりも上流側に設けられ、EGR通路21内の圧力を検出する圧力センサ32と、排気通路7のEGR通路21の接続部よりも下流側に設けられた過給機10のタービン12と、排気通路7からタービン12をバイパスするバイパス通路16に設けられたウェイストゲートバルブ17と、を備え、圧力センサ32の検出値PEGRPに基づいて、ウェイストゲートバルブ17の開度LWGVを推定する(図3のステップ1、図4)。
【選択図】図3

Description

本発明は、過給圧を調整するために内燃機関の排気通路に設けられたウェイストゲートバルブの状態を推定するウェイストゲートバルブの状態推定装置に関する。
従来のウェイストゲートバルブの状態推定装置として、例えば特許文献1及び2に記載されたものが知られている。特許文献1の状態推定装置は、筒内圧センサで検出された検出筒内圧を用いて、ウェイストゲートバルブの故障を判定するものである。具体的には、ウェイストゲートバルブに開弁指令を出力するとともに、そのときに検出された所定のクランク角での検出筒内圧と所定の基準筒内圧との差が所定値よりも大きいときに、ウェイストゲートバルブが閉じ側で故障していると判定する。
また、特許文献2の状態判定装置は、検出された吸気圧を用いて、ウェイストゲートバルブの異常を判定するものである。具体的には、まずEGR弁を開弁し、そのときの検出吸気圧を第1検出値として記憶するとともに、その後、EGR弁が開弁した状態でウェイストゲートバルブに開弁指令を出力し、そのときの検出吸気圧を第2検出値とする。そして、第2検出値と第1検出値との差(負値)が所定値以上のときに、ウェイストゲートバルブに異常が発生していると判定する。
特開2011−111997号公報 国際公開第11/077517号パンフレット
ウェイストゲートバルブは、過給機のタービンをバイパスするバイパス通路に設けられ、その開度に応じた量の排ガスを排気通路から逃がすものである。このため、ウェイストゲートバルブの開度状態は、タービンの上流側における排気通路内の圧力に直接的に反映される。
これに対し、上述した特許文献1の状態判定装置では、ウェイストゲートバルブの故障判定のパラメータとして、筒内圧が用いられる。しかし、筒内圧は、ウェイストゲートバルブの開度に応じて制御される過給圧だけでなく、吸気量などの他の多くの要因に依存するため、ウェイストゲートバルブの開度状態との相関性が高いとはいえない。また、筒内圧は、1燃焼サイクル中に、ピストンの動きや燃焼の有無に伴って大きく変化するため、安定的に精度良く検出することが難しい。このため、筒内圧を用いてウェイストゲートバルブの故障を判定しても、高い判定精度を得ることはできない。また、筒内圧センサ自体、高価で耐久性に問題があるため、筒内圧センサを用いる判定手法は実用性に乏しい。
また、特許文献2の状態判定装置では、ウェイストゲートバルブの異常判定のパラメータとして、吸気圧が用いられる。吸気通路と排気通路がEGR通路を介して互いに連通しているため、吸気圧には、ウェイストゲートバルブの開度状態がある程度、反映される。しかし、吸気圧もまた、EGR弁の圧損や吸気量などの多くの要因に依存するため、やはりウェイストゲートバルブの開度状態との相関性が高いとはいえない。このため、吸気圧を用いてウェイストゲートバルブの異常を判定しても、高い判定精度は得られない。また、この判定手法では、判定のためにEGR弁を開弁しなければならず、排ガス特性や燃費に悪影響を及ぼしてしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、EGR弁の操作を必要とすることなく、低コストで、ウェイストゲートバルブの開度状態を精度良く推定することができるウェイストゲートバルブの状態判定装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の請求項1によるウェイストゲートバルブの状態判定装置は、内燃機関3の排気通路7と吸気通路6に接続され、排気通路7に排出された排ガスの一部を吸気通路6に還流させるためのEGR通路21と、EGR通路21に設けられ、吸気通路6に還流する排ガスの量であるEGR量を制御するためのEGR弁22と、EGR通路21のEGR弁22よりも上流側に設けられ、EGR通路21内の圧力を検出する圧力センサ(実施形態における(以下、本項において同じ)EGR圧センサ32)と、排気通路7のEGR通路21の接続部よりも下流側に設けられた過給機10のタービン12と、排気通路7に設けられ、タービン12をバイパスするバイパス通路16と、バイパス通路16に設けられ、バイパス通路16を流れる排ガスの量を調整することによって、過給機10による過給圧を制御するウェイストゲートバルブ17と、圧力センサ32の検出値PEGRPに基づいて、ウェイストゲートバルブ17の開度(WGV開度LWGV)を推定する開度推定手段(ECU2、図3のステップ1、図4)と、を備えることを特徴とする。
内燃機関が上述のような構成を有する場合、前述したように、ウェイストゲートバルブの開度状態は、タービンの上流側における排気通路内の圧力(以下「タービン前圧力」という)に直接的に反映される。また、EGR通路は排気通路と連通しているため、EGR弁の上流側におけるEGR通路内の圧力(以下「EGR弁前圧力」という)は、EGR弁の開閉状態や圧損にかかわらず、タービン前圧力とほぼ等しく、したがって、ウェイストゲートバルブの開度状態と密接な相関性を有する。
このような観点から、本発明によれば、EGR弁前圧力を圧力センサによって検出するとともに、その検出値に基づいて、ウェイストゲートバルブの開度を推定するので、高い推定精度を得ることができる。また、特許文献2の装置と異なり、EGR弁を特定の開度状態に操作する必要がないので、それに伴う排ガス特性や燃費の悪化を回避することができる。さらに、EGR弁前圧力を検出する圧力センサは、EGR制御のために設置されることが多いので、そのような既存のデバイスを利用しながら、特許文献1の筒内圧センサのような格別のデバイスを用いることなく、低コストで、ウェイストゲートバルブの開度の推定を行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のウェイストゲートバルブの状態判定装置において、EGR通路21には、還流する排ガスを冷却するEGRクーラ23が設けられ、圧力センサ32は、EGRクーラ23の下流側に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、圧力センサは、EGRクーラの下流側に配置され、EGRクーラで冷却された、より低温の排ガスの圧力を検出するので、圧力センサの耐用性を高めることができる。あるいは、圧力センサとして、耐久性が高くない、より安価なものを用いることが可能になり、それにより、コストをさらに削減することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のウェイストゲートバルブの状態判定装置において、内燃機関3に吸入される吸気の量を表す吸気量パラメータ(吸気量GAIR)を検出する吸気量パラメータ検出手段(エアフローセンサ33)をさらに備え、開度推定手段は、圧力センサ32の検出値PEGRPに加え、検出された吸気量パラメータに基づいて、ウェイストゲートバルブ17の開度を推定すること(図3のステップ1、図4)を特徴とする。
タービン前圧力は、ウェイストゲートバルブの開度状態を直接的に反映するとともに、排ガス量に応じて変化し、したがって、内燃機関に吸入される吸気量とも相関性を有する。このような観点から、本発明によれば、ウェイストゲートバルブの開度を、圧力センサの検出値に加え、検出された吸気量パラメータに基づいて、推定するので、その推定精度をさらに向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のウェイストゲートバルブの状態判定装置において、内燃機関3に吸入される吸気の量を表す吸気量パラメータ(吸気圧PB)を検出する吸気量パラメータ検出手段(吸気圧センサ34)と、検出された吸気量パラメータに基づいて、EGR弁22の上流側におけるEGR通路21内の圧力を推定する圧力推定手段(ECU2、図5のステップ13、図6)と、圧力センサ32の検出値PEGRPと圧力推定手段による推定値PREFを比較することによって、ウェイストゲートバルブ17の異常を判定する異常判定手段(ECU2)と、をさらに備え、異常判定手段は、検出値PEGRPが推定値PREFよりも大きいときに、ウェイストゲートバルブ17の閉じ側異常が発生していると判定し、検出値PEGRPが推定値PREFよりも小さいときに、ウェイストゲートバルブ17の開き側異常が発生していると判定すること(図5のステップ14〜18)を特徴とする。
前述したように、タービン前圧力は、ウェイストゲートバルブの開度状態及び吸気量と相関性を有するとともに、EGR弁前圧力とほぼ等しい。したがって、吸気量に基づき、ウェイストゲートバルブの開度状態が正常なときのEGR弁前圧力を精度良く推定することが可能である。
このような観点から、本発明によれば、検出された吸気量パラメータに基づいて、EGR弁前圧力を推定するとともに、その推定値と圧力センサで検出されたEGR前圧力の検出値とを比較するので、ウェイストゲートバルブの異常を適切に判定することができる。具体的には、検出値が推定値よりも大きいときには、ウェイストゲートバルブの閉じ側異常が発生していると判定し、また、検出値が推定値よりも小さいときには、ウェイストゲートバルブの開き側異常が発生していると判定するので、異常判定をきめ細かく適切に行うことができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のウェイストゲートバルブの状態判定装置において、内燃機関3の負荷(吸気量GAIR)を取得する負荷取得手段(エアフローセンサ33)をさらに備え、異常判定手段は、取得された内燃機関3の負荷が所定のしきい値GREF以上で、かつEGR弁22が全閉状態にあるときに、ウェイストゲートバルブ17の異常判定を実行すること(図5のステップ11、12)を特徴とする。
内燃機関が高負荷状態のときには、排ガス量が多く、タービン前圧力及びEGR弁前圧力が高いため、ウェイストゲートバルブの異常時に、これらの圧力の変化が明確に現れる。また、EGR弁が全閉状態のときには、EGR弁前圧力は、EGR弁の開弁の影響を受けないため、特に安定している。
このような観点から、本発明によれば、取得された内燃機関の負荷が所定のしきい値以上で、かつEGR弁が全閉状態にあるときに、ウェイストゲートバルブの異常判定を実行する。これにより、EGR弁前圧力が安定し、かつその変化が明確に現れる最適な条件で、異常判定を実行でき、したがって、その判定精度をさらに向上させることができる。
本発明を適用した内燃機関を概略的に示す図である。 内燃機関の制御装置を示すブロック図である。 ウェイストゲートバルブの開度推定処理を示すフローチャートである。 図3の処理において、ウェイストゲートバルブの開度の算出に用いられるマップである。 ウェイストゲートバルブの異常判定処理を示すフローチャートである。 図5の処理において、EGR弁前圧力の推定値の算出に用いられるマップである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明を適用した内燃機関(以下「エンジン」という)3を示す。このエンジン3は、車両(図示せず)に搭載されたガソリンエンジンであり、例えば4つの気筒3a(1つのみ図示)を有している。各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間には、燃焼室3dが形成されている。
各気筒3aには、吸気コレクタ部6aを有する吸気マニホルド6bを介して、吸気通路6が接続されるとともに、排気コレクタ部7aを有する排気マニホルド7bを介して、排気通路7が接続されている。吸気マニホルド6bには燃料噴射弁(図示せず)が、シリンダヘッド3cには点火プラグ(図示せず)が、それぞれ気筒3aごとに設けられている。
吸気通路6の吸気コレクタ部6aよりも上流側には、スロットル弁8が設けられている。スロットル弁8は、バタフライ式のものであり、DCモータなどで構成されたTHアクチュエータ9に連結されている。スロットル弁8の開度は、THアクチュエータ9に供給される電流をECU2で制御することによって制御され、それにより、燃焼室3dに吸入される吸気量GAIRが調整される。、
また、エンジン3には、吸気を過給するためのターボチャージャ式の過給機10が設けられている。この過給機10は、吸気通路6のスロットル弁8よりも上流側に設けられたコンプレッサ11と、排気通路7に設けられたタービン12と、コンプレッサ11及びタービン12を一体に連結するシャフト13を有している。過給機10は、タービン12が排ガスで回転駆動されるのに伴い、それと一体のコンプレッサ11が回転し、吸気通路6内の吸気を加圧することによって、過給動作を行う。
吸気通路6のコンプレッサ11よりも下流側には、加圧された吸気を冷却するためのインタークーラ15が設けられている。
また、排気通路7には、タービン12をバイパスするバイパス通路16が設けられ、このバイパス通路16には、ウェイストゲートバルブ17が設けられている。ウェイストゲートバルブ17は、ポペット式のものであり、DCモータなどで構成されたWGVアクチュエータ18に連結されている。
ウェイストゲートバルブ17のリフト量(以下「WGV開度」という)LWGVは、WGVアクチュエータ18に供給される電流をECU2で制御することによって、制御される。それにより、バイパス通路16に流れる排ガスの量を調整し、タービン12の駆動力を調整することによって、過給機10による過給圧が制御される。
さらに、エンジン3には、排気通路7に排出された排ガスの一部を吸気通路6に還流させるためのEGR装置20が設けられている。EGR装置20は、EGR通路21と、EGR通路21に設けられたEGR弁22及びEGRクーラ23などで構成されている。EGR通路21は、排気通路7の排気コレクタ部7aと吸気通路6の吸気コレクタ部6aに接続され、両通路6、7を連通している。
EGR弁22は、ポペット式のものであり、DCモータなどで構成されたEGRアクチュエータ24に連結されている。EGR弁22のリフト量(以下「EGR弁開度」という)LEGRは、EGRアクチュエータ24に供給される電流をECU2で制御することによって制御され、それにより、排気通路7から吸気通路6に還流する排ガスの量(以下「EGR量」という)が制御される。EGR弁開度LEGRは、EGR弁開度センサ31によって検出され、その検出信号はECU2に出力される。
EGRクーラ23は、EGR通路21のEGR弁22よりも上流側(排気通路7側)に配置されており、エンジン3の冷却水を利用し、EGR通路21を流れる高温の排ガスを冷却する。このEGRクーラ23の下流側で、EGR弁22の上流側には、EGR圧センサ32が設けられている。EGR圧センサ32は、EGR弁22のすぐ上流側におけるEGR通路21内の圧力(以下「EGR弁前圧力」という)PEGRPを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
また、吸気通路6のスロットル8よりも上流側には、エアフローセンサ33が設けられ、吸気コレクタ部6aには吸気圧センサ34が設けられている。エアフローセンサ33は吸気量GAIRを検出し、吸気圧センサ34は、スロットル弁18の下流側における吸気の圧力(以下「吸気圧」という)PBを絶対圧として検出し、それぞれの検出信号をECU2に出力する。
さらに、エンジン3のクランクシャフト3eには、クランク角センサ35が設けられている。クランク角センサ35は、クランクシャフト3eの回転に伴い、所定のクランク角(例えば30°)ごとに、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。
ECU2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU2は、前述した各種のセンサ31〜35の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別する。また、その判別結果に応じて、THアクチュエータ9、WGVアクチュエータ18及びEGRアクチュエータ24に駆動信号を出力することによって、吸気量、過給圧及びEGRを制御するなど、各種の制御処理を実行する。
圧力センサ32の検出値PEGRPは特に、上述したEGR制御において、吸気圧PBとの圧力差であるEGR弁22の前後差圧やEGR量などのEGRパラメータを算出するのに用いられる。
本実施形態では、ECU2が、開度推定手段、圧力推定手段、及び異常判定手段に相当する。
図3は、ECU2で実行されるウェイストゲートバルブ17の開度の推定処理を示す。本処理は、所定時間ごとに繰り返し実行される。
本処理では、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、検出された吸気量GAIR及びEGR弁前圧力PEGRPに応じ、図4のマップを検索することによって、WGV開度LWGVを算出する。
このマップは、吸気量GAIR及びEGR弁前圧力PEGRPとWGV開度LWGVとの関係を、あらかじめ実験などで求め、n個の所定値(GAIR1〜GAIRn)とm個の所定値(PEGRP1〜PEGRPm)の組合せに対して、WGV開度LWGVを設定したものである。このマップでは、WGV開度LWGVは、吸気量GAIRが大きいほど、また、EGR弁前圧力の検出値PEGRPが低いほど、より大きな値に設定されている。
なお、検出された吸気量GAIR及びEGR弁前圧力PEGRPが、所定値GAIR1〜nと所定値PEGRP1〜mのいずれの組合せにも一致しない場合には、WGV開度LWGVは、補間計算によって算出される。
図5は、ウェイストゲートバルブ17の異常判定処理を示す。本処理もまた、所定時間ごとに繰り返し実行される。
本処理では、まずステップ11において、吸気量GAIRが所定のしきい値GREF以上であるか否かを判別する。この答がNOのときには、エンジン3が高負荷状態にないため、異常判定の実行条件が成立していないとして、そのまま本処理を終了する。
上記ステップ11の答がYESのときには、検出されたEGR弁開度LEGRが0であるか否かを判別する(ステップ12)。この答がNOで、EGR弁22が全閉状態にないときには、異常判定の実行条件が成立していないとして、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップ12の答がYESのとき、すなわち、エンジン3が高負荷状態にあり、かつEGR弁22が全閉状態にあるときには、異常判定の実行条件が成立しているとして、ステップ13以降に進み、異常判定を実行する。
まずステップ13では、検出された吸気圧PB及びエンジン回転数NEに応じ、図6のマップを検索することによって、EGR弁前圧力の推定値PREFを算出する。
このマップは、吸気圧PB及びエンジン回転数NEとEGR弁前圧力との関係を、あらかじめ実験などで求め、n個の所定値(PB1〜PBn)とm個の所定値(NE1〜NEm)の組合せに対して、EGR弁前圧力の推定値PREFを設定したものである。このマップでは、推定値PREFは、吸気圧PBが高いほど、また、エンジン回転数NEが高いほど、より大きな値に設定されている。
なお、検出された吸気圧PB及びエンジン回転数NEが、所定値PB1〜nと所定値NE1〜mのいずれの組合せにも一致しない場合には、推定値PREFは、補間計算によって算出される。
図5に戻り、上記ステップ13に続くステップ14では、EGR弁前圧力の検出値PEGRPと推定値PREFとの差の絶対値(=|PEGRP−PREF|)が、所定値ΔPよりも大きいか否かを判別する。このステップ14の答がNOのときには、ウェイストゲートバルブ17に閉じ側異常も開き側異常も発生していないと判定し、閉じ側異常フラグF_NGCおよび開き側異常フラグF_NGOをいずれも「0」にセットした(ステップ15)後、本処理を終了する。
一方、前記ステップ14の答がYESで、|PEGRP−PREF|>ΔPのときには、検出値PEGRPが推定値PREFよりも大きいか否かを判別する(ステップ16)。この答がYESで、検出値PEGRP>推定値PREFのときには、検出された実際のEGR弁前圧力が過大になっているため、ウェイストゲートバルブ17に閉じ側異常が発生していると判定し、そのことを表すために、閉じ側異常フラグF_NGCを「1」にセットし(ステップ17)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ16の答がNOで、検出値PEGRP<推定値PREFのときには、実際のEGR弁前圧力が過小になっているため、ウェイストゲートバルブ17に開き側異常が発生していると判定し、そのことを表すために、開き側異常フラグF_NGOを「1」にセットし(ステップ18)、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、EGR弁前圧力を圧力センサ32で検出するとともに、その検出値PEGRPに基づいて、WGV開度LWGVを推定するので、WGV開度LWGVを精度良く推定することができる。また、圧力センサ32の検出値PEGRPに加え、検出された吸気量GAIRに基づいて、WGV開度LWGVを推定するので、その推定精度をさらに向上させることができる。
また、従来の装置と異なり、EGR弁22を特定の開度状態に操作する必要がないので、それに伴う排ガス特性や燃費の悪化を回避することができる。さらに、圧力センサ32は、EGR制御のためにもともと設置されていたものであるので、そのような既存のデバイスを利用しながら、低コストで、WGV開度LWGVの推定を行うことができる。また、圧力センサ32は、EGRクーラ23の下流側に配置され、EGRクーラ23で冷却された、より低温の排ガスの圧力を検出するので、圧力センサ32の耐用性を高めることができる。
また、検出された吸気圧PB及びエンジン回転数NEに基づいて、EGR弁前圧力の推定値PREFを算出するとともに、EGR弁前圧力の検出値PEGRPが推定値PREFよりも大きいときに、ウェイストゲートバルブ17の閉じ側異常が発生していると判定し、検出値PEGRPが推定値PREFよりも小さいときに、ウェイストゲートバルブ17の開き側異常が発生していると判定する。これにより、ウェイストゲートバルブ17の異常判定をきめ細かく適切に行うことができる。
また、検出された吸気量GAIRが所定のしきい値GREF以下で、かつEGR弁22が全閉状態のときに、ウェイストゲートバルブ17の異常判定を実行するので、EGR弁前圧力が安定し、かつその変化が明確に現れる最適な条件で、異常判定を実行でき、したがって、その判定精度をさらに向上させることができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、WGV開度LWGVを推定する際に、圧力センサ32で検出されたEGR弁前圧力の検出値PEGRPをそのまま用いているが、この検出値PEGRPを、EGR弁22での圧損やEGR弁22のすぐ上流側の排ガスの温度などで補正してもよい。これにより、EGR弁22での圧損やEGRクーラ23の冷却による排ガスの温度低下に起因する、タービン前圧力に対するEGR弁前圧力のずれを適切に補償でき、したがって、WGV開度LWGVの推定精度をさらに高めることができる。
また、実施形態では、WGV開度LWGVを推定する際の吸気量パラメータとして、吸気量GAIRを用いているが、これに代えて又はこれとともに、吸気量を良好に表す他の適当なパラメータ、例えば吸気圧PBや過給圧などを用いてもよい。さらに、実施形態では、EGR弁前圧力の推定値PREFを算出する際の吸気パラメータとして、吸気圧PBを用いているが、上記と同様、他の適当なパラメータ、例えば吸気量GAIRや過給圧などを用いることが可能である。
また、実施形態では、ウェイストゲートバルブ17の異常判定の実行条件を判定する際、負荷を表すパラメータとして、検出された吸気量GAIRを用いているが、これに代えて又はこれとともに、他の適当なパラメータ、例えば吸気圧PBや、エンジン3の要求トルク、アクセルペダルの開度などを用いてもよい。あるいは、エンジン3の負荷を、センサによる検出によらず、推定によって取得してもよい。
さらに、実施形態は、本発明を車両用のガソリンエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ガソリンエンジン以外のディーゼルエンジンなどの各種のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
2 ECU(開度推定手段、圧力推定手段、異常判定手段)
3 エンジン(内燃機関)
6 吸気通路
7 排気通路
10 過給機
12 タービン
16 バイパス通路
17 ウェイストゲートバルブ
21 EGR通路
22 EGR弁
23 EGRクーラ
31 EGR弁開度センサ
32 EGR圧センサ(圧力センサ)
33 エアフローセンサ(吸気量パラメータ検出手段、負荷取得手段)
34 吸気圧センサ(吸気量パラメータ検出手段)
PEGRP EGR圧センサの検出値(圧力センサの検出値)
PREF 推定値(圧力推定手段による推定値)
LWGV WGV開度(ウェイストゲートバルブの開度)
GAIR 吸気量(吸気量パラメータ、内燃機関の負荷)
PB 吸気圧(吸気量パラメータ)
GREF しきい値
LEGR EGR弁開度

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路と吸気通路に接続され、前記排気通路に排出された排ガスの一部を前記吸気通路に還流させるためのEGR通路と、
    当該EGR通路に設けられ、前記吸気通路に還流する排ガスの量であるEGR量を制御するためのEGR弁と、
    前記EGR通路の前記EGR弁よりも上流側に設けられ、前記EGR通路内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記排気通路の前記EGR通路の接続部よりも下流側に設けられた過給機のタービンと、
    前記排気通路に設けられ、前記タービンをバイパスするバイパス通路と、
    当該バイパス通路に設けられ、当該バイパス通路を流れる排ガスの量を調整することによって、前記過給機による過給圧を制御するウェイストゲートバルブと、
    前記圧力センサの検出値に基づいて、前記ウェイストゲートバルブの開度を推定する開度推定手段と、
    を備えることを特徴とするウェイストゲートバルブの状態推定装置
  2. 前記EGR通路には、還流する排ガスを冷却するEGRクーラが設けられ、
    前記圧力センサは、前記EGRクーラの下流側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のウェイストゲートバルブの状態推定装置。
  3. 前記内燃機関に吸入される吸気の量を表す吸気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段をさらに備え、
    前記開度推定手段は、前記圧力センサの検出値に加え、前記検出された吸気量パラメータに基づいて、前記ウェイストゲートバルブの開度を推定することを特徴とする、請求項1又は2に記載のウェイストゲートバルブの状態推定装置。
  4. 前記内燃機関に吸入される吸気の量を表す吸気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段と、
    当該検出された吸気量パラメータに基づいて、前記EGR弁の上流側における前記EGR通路内の圧力を推定する圧力推定手段と、
    前記圧力センサの検出値と前記圧力推定手段による推定値を比較することによって、前記ウェイストゲートバルブの異常を判定する異常判定手段と、をさらに備え、
    当該異常判定手段は、前記検出値が前記推定値よりも大きいときに、前記ウェイストゲートバルブの閉じ側異常が発生していると判定し、前記検出値が前記推定値よりも小さいときに、前記ウェイストゲートバルブの開き側異常が発生していると判定することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のウェイストゲートバルブの状態推定装置。
  5. 前記内燃機関の負荷を取得する負荷取得手段をさらに備え、
    前記異常判定手段は、前記取得された内燃機関の負荷が所定のしきい値以上で、かつ前記EGR弁が全閉状態にあるときに、前記ウェイストゲートバルブの異常判定を実行することを特徴とする、請求項4に記載のウェイストゲートバルブの状態推定装置。
JP2012157108A 2012-07-13 2012-07-13 ウェイストゲートバルブの状態推定装置 Pending JP2014020227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012157108A JP2014020227A (ja) 2012-07-13 2012-07-13 ウェイストゲートバルブの状態推定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012157108A JP2014020227A (ja) 2012-07-13 2012-07-13 ウェイストゲートバルブの状態推定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014020227A true JP2014020227A (ja) 2014-02-03

Family

ID=50195429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012157108A Pending JP2014020227A (ja) 2012-07-13 2012-07-13 ウェイストゲートバルブの状態推定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014020227A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5888422B2 (ja) * 2012-08-23 2016-03-22 トヨタ自動車株式会社 ウェイストゲートバルブの制御装置
JP2016173036A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 株式会社デンソー 電子制御装置
JP2020060140A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社ニッキ Egr電動バルブの制御システム
CN114439607A (zh) * 2020-11-04 2022-05-06 广州汽车集团股份有限公司 一种废气旁通阀控制方法及装置
JP7480730B2 (ja) 2021-03-16 2024-05-10 トヨタ自動車株式会社 Egr弁の劣化度算出システム、内燃機関の制御装置、及び車両

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5888422B2 (ja) * 2012-08-23 2016-03-22 トヨタ自動車株式会社 ウェイストゲートバルブの制御装置
JP2016173036A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 株式会社デンソー 電子制御装置
JP2020060140A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社ニッキ Egr電動バルブの制御システム
CN114439607A (zh) * 2020-11-04 2022-05-06 广州汽车集团股份有限公司 一种废气旁通阀控制方法及装置
JP7480730B2 (ja) 2021-03-16 2024-05-10 トヨタ自動車株式会社 Egr弁の劣化度算出システム、内燃機関の制御装置、及び車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5277351B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US7047740B2 (en) Boost pressure estimation apparatus for internal combustion engine with supercharger
US9243553B2 (en) Electric waste gate control system sensor calibration with end-stop detection
JP4495204B2 (ja) Egr装置の異常判定装置
US9212631B2 (en) Control apparatus of internal combustion engine
JP6435361B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US9599536B2 (en) Pumping loss calculation device for internal combustion engine
JP5847857B2 (ja) 内燃機関のバルブの基準位置学習装置
JP2008057498A (ja) ブローバイガス還流装置の異常判定装置
US20100089371A1 (en) Forced air induction system for internal combustion engine and abnormality diagnosis method for same system
US20130133634A1 (en) Controller for internal combustion engine
JP2014020227A (ja) ウェイストゲートバルブの状態推定装置
JP2014114754A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2006299895A (ja) 内燃機関のegr装置
US20140366853A1 (en) Egr controller for internal combustion engine
JP6537487B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4626383B2 (ja) 電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置
JP2007009877A (ja) 過給圧制御システムの異常診断装置
JP2018155167A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6127906B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009270510A (ja) 燃料システムの異常診断装置および異常診断方法
JP2012132423A (ja) 内燃機関の制御装置
US20100211286A1 (en) Device for limiting output of internal combustion engine when the engine has abnormality
JP2014240630A (ja) 内燃機関のegr制御装置
JP4946782B2 (ja) 内燃機関の制御装置