JP5568874B2 - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤用カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、近年では、現像機での経時ストレスによるキャリア被覆層の磨耗に起因する色汚れを抑制するために、磁性粒子表面に特定の屈折率を有する導電性無機粒子を含有する被膜を設けたキャリア(特許文献3参照)や、疎水性白色導電材料の視感明度(L値)を規定するキャリア(特許文献4参照)などが提案されている。しかしながら、キャリア被覆層中における粒子の分散形態については検討がなされていない。
特に近年高画質要求に対応するために、サイアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色だけでなく、淡色トナーを併用使用することでハイライト部の色再現を向上させたり、透明トナーを併用使用することで、印刷面内の光沢度のバラツキを抑制したりすることも提案されている。
さらに、高画質プリントを安定的に提供するために、現像によって消費されるトナーといっしょにキャリアを追加し、現像機内のキャリアを少しずつ入れ替えることにより帯電量の変化を抑制し画像濃度を安定化する現像装置(いわゆるトリクル現像装置)が提案されている(特許文献5参照)。
請求項1に係わる発明は、
芯材及び樹脂と金属酸化物粒子とを含有する被覆樹脂層を有し、該金属酸化物粒子が粒子表面を22質量%以上50質量%以下のシランカップリング剤から選ばれる疎水化処理剤で被覆した、平均一次粒子径が5nm以上50nm以下の疎水化処理金属酸化物粒子である静電荷像現像用キャリアである。
前記シランカップリング剤が、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、及び特殊シリル化剤からなる群より選択されるシランカップリング剤である請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアである。
請求項3に係わる発明は、
前記疎水化処理金属酸化物粒子の前記キャリア中における含有量が、0.2質量%以上1.5質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリアである。
請求項4に係わる発明は、
前記疎水化処理金属酸化物粒子が、シランカップリング剤により、酸化チタン粒子、メタチタン酸粒子、酸化アルミニウム、酸化ケイ素から選択される1種以上である金属酸化物粒子を処理した粒子である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアである。
トナーと、キャリアとを少なくとも含み、
前記キャリアが、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアである静電荷像現像用現像剤である。
請求項6に係わる発明は、
現像剤を収容するための現像剤収容容器と、静電荷像現像用現像剤を現像剤収容容器に供給するための現像剤供給手段と、現像剤収容容器内に収容されている現像剤の少なくとも一部を、排出するための現像剤排出手段とを備えるトナー現像手段に適用する請求項5記載の静電荷像現像用現像剤である。
現像剤保持体を少なくとも備え、請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容することを特徴とするプロセスカートリッジである。
像保持体と、
該像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、
像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、
被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
を有し、
前記現像剤が請求項5に記載の静電荷像現像剤であることを特徴とする画像形成装置である。
トナー像形成手段を少なくとも備えた画像形成装置に対して脱着可能であり、前記トナー像形成手段に供給するための現像剤を収納し、
前記現像剤が請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤である静電荷像現像用現像剤カートリッジである。
前記現像手段が、現像剤を収容するための現像剤収容容器と、静電荷像現像用現像剤を現像剤収容容器に供給するための現像剤供給手段と、現像剤収容容器内に収容されている現像剤の少なくとも一部を、排出するための現像剤排出手段とを備える請求項8記載の画像形成装置である。
請求項11に係わる発明は、
前記現像手段が、静電潜像保持体表面に現像剤を供給する現像剤保持体を少なくとも有し、
前記現像剤保持体は、回転しながら前記静電潜像保持体表面に前記現像剤を供給する筒状部材である請求項8に記載の画像形成装置である。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、被覆樹脂層が剥離しにくく、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる静電荷像現像用キャリアを提供される。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、被覆樹脂層が剥離しにくく、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる静電荷像現像用キャリアを提供される。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、被覆樹脂層が剥離しにくく、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる静電荷像現像用キャリアを提供される。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤を用いることで、トリクル現像方式に適用した場合でも、本構成を有していない場合に比べて、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる静電荷像現像用現像剤を提供される。
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる静電荷像現像用現像剤カートリッジを提供される。
請求項9に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうるプロセスカートリッジを提供される。
請求項10に記載の発明によれば、請求項8に記載の発明に対し、トリクル現像方式を使用した場合においても、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる画像形成装置を提供される。
請求項11に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制され、長期にわたり安定的に画像形成を行いうる画像形成装置を提供される。
本実施形態の静電荷像現像用キャリア(以下、「キャリア」と略称する場合がある)は、芯材及び樹脂と金属酸化物粒子とを含有する被覆樹脂層を有し、該金属酸化物粒子が粒子表面を22質量%以上50質量%以下のシランカップリング剤から選ばれる疎水化処理剤で被覆した、平均一次粒子径が5nm以上50nm以下の疎水化処理金属酸化物粒子であることを特徴とする。
さらに、本実施形態の疎水化処理金属酸化物粒子はシランカップリング剤から選ばれる疎水化処理剤を前記範囲で含むために、被覆樹脂との親和性も非常に高くなることで、樹脂被覆層中に安定に保持され、樹脂被覆層からの脱落が抑制されるために樹脂被覆層の剥離自体も抑制され、さらに色汚れや色ムラ、光沢ムラが改善されるものと考えられる。
このため、本実施形態のキャリアを用いた現像剤では、トナーとキャリアとの含有比率の自由度が向上する。また、上記効果は、長期間維持されるため、トナーと共に新しいキャリアを経時的に添加するトリクル現像方式に用いることで、その効果が著しいといえる。
次に、本実施形態のキャリアを構成する構成材料について以下に説明する。
本実施形態のキャリアに用いられる芯材としては特に限定されるものではなく、公知のキャリア用の芯材が利用される。例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等があげられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは磁性キャリアであることが望ましい。本実施形態に好適に用いられる芯材としては、表面均一化が容易で帯電性が安定するため、フェライト粒子が好ましい。
20cm2の電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象物を1mmから3mm程度の厚さになるように平坦に載せ、層を形成する。この上に前記とおなじ20cm2の電極板を載せ、層を挟み込む。測定対象物間の空隙をなくすため、層上に配置した電極板の上に4kgの荷重をかけてから層の厚み(cm)を測定する。層の上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下記式(1)に示す通りである。
・式(1) R=E×20/(I−I0)/L
本実施形態のキャリアを構成する被覆樹脂層は、上記の通り、特定の疎水化処理金属酸化物粒子を被覆樹脂層中に含む。
(樹脂)
本実施形態において被覆樹脂層を構成する樹脂には特に制限は無く、目的に応じて選択される。用いうる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレンーアクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を有するストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
さらに、特開2008−64782公報に記載の、シクロヘキシルメタクリレートと窒素含有アクリル系モノマーとの共重合体に代表される、脂環基を有する熱可塑性樹脂も好ましく用いられる。
なかでも、透明性及び導電性粒子の分散の観点から、シクロヘキシルメタクリレート樹脂などが好ましい。
被覆樹脂層には、抵抗を制御するためなどの目的で、金属酸化物粒子を含む。
金属酸化物粒子としては、酸化チタンや、酸化亜鉛等半導電性酸化物粒子、具体的には、例えば、酸化チタン、メタチタン酸、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末及びこれらの表面を酸化スズで覆った粒子、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで金属酸化物粒子の体積電気抵抗は、芯材の体積電気抵抗と同様にして測定する。
疎水化処理方法としては特に限定はなく、公知のシランカップリング剤から選ばれる疎水化処理剤を用いて処理される。疎水化処理は、疎水化処理剤に無機酸化物を浸漬等することにより行なわれる。疎水化処理剤としては、シランカップリング剤が用いられ、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を併用してもよい。疎水化処理剤は、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該シランカップリング剤としては、化学構造式Ra SiX4-a (式中、aは0以上3以下の整数であり、Rは水素原子、アルキル基及びアルケニル基等の有機基を表し、Xは塩素原子、メトキシ基及びエトキシ基等の加水分解性基を表す。)で表される化合物を使用することができ、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用してもよいが、なかでもシランカップリング剤として知られるものが選択される。
カップリング剤の処理量としては、金属酸化物粒子100質量部に対して5質量部以上80質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以上50質量部以下である。処理量が5質量部以上とすることで金属酸化物粒子に十分な撥水性が付与される。また、80質量部以下とすることで処理剤自体の凝集が抑制され、ばらつきなく表面処理される。
疎水化処理金属酸化物粒子はTiO(OH)2 とシラン化合物との反応で得られるチタン化合物(酸化チタンが主体となっている化合物であり、以下、特定酸化チタンと称する)を含有することが好ましい。
TiOSO4 +2H2 O →TiO(OH)2 +H2 SO4
本実施形態では、TiO(OH)2 状態、好ましくはTiO(OH)2 の水分散状態中でシラン化合物を加え、OH基の一部、若しくは全部を処理し、これをろ過、洗浄、乾燥、粉砕することにより、上記方法により得られたTiO(OH)2 を焼成することにより得られる従来の結晶性酸化チタンに比べ、比重の小さい酸化チタンを得る。
即ち、本実施形態において上記のように溶液中で反応を行うと、TiO(OH)2 がその加水分解時にシラン化合物で処理される。その結果、TiO(OH)2 から生じる酸化チタンが一次粒子の状態で、シラン化合物により表面処理されることとなる。これにより凝集のない一次粒子状態の特定酸化チタンを得る。
ここで、疎水化処理金属酸化物粒子における粒子表面の被覆疎水化処理剤の量は、以下の方法で測定され、本明細書ではこの値を採用している。
疎水化処理金属酸化物粒子を蛍光X線測定装置により元素分析を行い各元素の重量%を算出する。その後疎水化処理金属酸化物粒子を窒素環境下など酸化や還元しない環境下で、疎水化処理剤が分解される温度条件で加熱処理し、疎水化処理剤を分解除去する。その疎水化処理剤が除去された金属酸化物粒子を再び蛍光X線測定装置により元素分析を行い各元素の重量%を算出し、処理剤除去前後の組成比の違いから疎水化処理剤量を算出する。
なお、他の測定方法として、疎水化処理量を変えて作製した疎水化処理金属酸化物粒子を検量線としてFT−IRなどで疎水化処理剤の官能基を基準に処理剤量を算出する方法が挙げられ、この方法によって測定してもよい。
他に樹脂粒子を含有しても良い。樹脂粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等があげられる。これらの中でも、比較的硬度を上げることが容易な観点から熱硬化性樹脂が好ましく、トナーに負帯電性を付与する観点からは、N原子を含有する含窒素樹脂による樹脂粒子が好ましい。なお、これらの樹脂粒子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、芯材を被膜層形成用組成物に浸漬する浸漬法、被膜層形成用組成物を芯材の表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用組成物と混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、等が挙げられる。これらの中でも、ニーダーコーター法が好ましい。
具体的には例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;などが挙げられ、被覆層を構成する樹脂に応じて選択される。
また、被覆樹脂層は、単層に限られず、2層以上の構成であってもよい。
・式(2)
鉄量率(atomic%)=AFe/(AC+AO+AFe)×100
・式(3)
被覆率(%)={1−(キャリアの鉄量率)/(芯材単体の鉄量率)}×100
・式(4)
平均膜厚(μm)=[キャリア1個当たりの被覆樹脂量(導電粉等の添加物もすべて含む)/キャリア1個当たりの表面積]÷被覆樹脂層の平均比重
=[4/3π・(d/2)3・ρ・WC]/[4π・(d/2)2]÷ρC
=(1/6)・(d・ρ・WC/ρC)
キャリアの重量平均粒子径は、15μm以上50μm以下が好ましく、20μm以上40μm以下がより好ましい。キャリアの重量平均粒子径が15μmより小さいと、キャリア汚染が悪化する懸念がある。またキャリアの重量平均粒子径が50μmより大きいと、攪拌によるトナー劣化が顕著となる懸念がある。
・式(5) SF1=100π×(ML)2/(4×A)
ここで、MLはキャリア粒子の最大長、Aはキャリア粒子の投影面積である。なお、キャリア粒子の最大長と投影面積は、スライドガラス上にサンプリングしたキャリア粒子を光学顕微鏡により観察し、ビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEX III、NIRECO社製)に取り込んで、画像解析を行うことにより求めたものである。この際のサンプリング数は100個以上で、その平均値を用いて、式(5)に示す形状係数を求める。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。本実施形態においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
キャリアの体積電気抵抗が1×1015Ω・cmを超える場合、高抵抗になり、現像時に現像電極として働きにくくなるため、特にベタ画像部でエッジ効果が出るなど、ソリッド再現性が低下する場合がある。一方、1×107Ω・cm未満の場合、低抵抗になるため、現像剤中のトナー濃度が低下した時に現像ロールからキャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう不具合が発生しやすくなる場合がある。
またキャリアの体積電気抵抗は、芯材の体積電気抵抗と同様にして測定を行う。
本実施形態の静電荷像現像用現像剤(以下、「現像剤」と略す場合がある)は、トナーと、キャリアとを少なくとも含み、キャリアとして前記本実施形態のキャリアが用いられるものである。
トナーとしては、特に制限はなく、公知のトナーが用いられる。トナーとしては、代表的には、結着樹脂と着色剤とを含む着色トナーが挙げられるが、着色剤の代わりに赤外線吸収剤を用いた赤外線吸収トナーなども用いられる。また、これらの成分に加えて、必要に応じて離型剤や各種の内添剤、外添剤等のその他の成分を更に添加してもよい。
ここで、粒子状の添加剤とは、キャリアおよびトナー(トナー粒子本体)以外の成分を意味し、好適には、後述するトナー粒子表面に外添処理される無機酸化物粒子が挙げられ、特に、体積平均粒径が200nm以上7μm以下のいわゆる研磨剤として利用されるシリカ、酸化セリウム等の無機酸化物粒子が好適である。
なお、粒子状の添加剤の体積平均粒径の測定は、導電粉の体積平均粒径の測定と同様にして行われる。
トナーの結着樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα-メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;等の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。これらの中でも特に代表的な結着樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン-アクリル酸アルキル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が挙げられる。
ここで上記トナー粒子の形状係数は、キャリアの形状係数SF1と同様にして求められる。
なお、従来、トリクル現像方式などに利用される供給用現像剤としては、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が懸念されるために、トリクルレート、即ち、トナーとキャリアの混合重量比としては、トナー重量/キャリア重量は2以上が好ましく、3以上が好ましく、5以上が更に好ましいとされていたが、本実施形態のキャリアを含有する現像剤は、キャリア摩耗に起因する色ムラ、光沢ムラの発生が抑制されるために、トリクルレートの自由度が向上し、例えば、トナー重量/キャリア重量が1.5である場合であっても、長期間にわたり、色ムラ、光沢ムラのない良好な画像が形成される。
次に、本実施形態の静電荷像現像用現像剤用カートリッジ(以下、「カートリッジ」と略す場合がある)について説明する。本実施形態のカートリッジは、トナー像形成手段を少なくとも備えた画像形成装置に脱着可能であり、トナー像形成手段に供給するための現像剤を収納し、現像剤が既述した本実施形態の現像剤であることを特徴とする。
ここで、現像剤を供給する際の現像剤保持体の周速としては400mm/s以上であることが好ましく、450mm/s以上であることがより好ましい。現像剤保持体の周速が400mm/s以上の高速域では、本実施形態の画像形成装置や、本実施形態のプロセスカートリッジを取り付けた画像形成装置では、高速な画像形成が可能である反面、画像形成時に現像剤に加わる機械的ストレスも大きくなるため、被覆樹脂層の剥離が起こりやすくなる。
しかし、本実施形態の画像形成装置やプロセスカートリッジでは、被覆樹脂層の剥離が起こりにくい本実施形態の現像剤を用いているため、長期に渡って高速な画像形成を行っても、被覆樹脂層の剥離を抑制して、高画質画像を長期に渡って安定的に形成される。
なお、現像剤保持体の周速の上限は特に限定されないが、実用上は1500mm/s以下であることが好ましく、1200mm/s以下であることがより好ましい。
なお、トナー像形成手段18中およびカートリッジ28中に収納される現像剤は、本実施形態の現像剤である。
感光体としては例えば、単層構造の感光体または多層構造の感光体等を用いてもよい。また感光体の材質としては、セレンやアモルファスシリコン等の無機感光体や、有機感光体等が考えられる。
露光手段としては、例えば、半導体レーザー及び走査装置の組み合わせ、光学系からなるレーザー走査書き込み装置、あるいは、LEDヘッドなど、従来公知の露光手段を使用しうる。均一で、解像度の高い露光像を作るという好ましい態様を実現させるためには、レーザー走査書き込み装置またはLEDヘッドを使うことが好ましい。
加熱ロールまたは加圧ロール等のロール表面を形成する材料は、トナーを付着させない目的で、例えばトナーに対して離型性の優れた材料、シリコンゴムやフッ素系樹脂などであることが好ましい。この際、シリコーンオイル等の離型性液体を、ロール両面に塗布しないことが望ましい。離型性液体は、定着ラチチュードを広くすることに対しては有効であるが、定着される記録媒体に転移する為、画像形成された印刷物にベトツキが生じ、テープを貼れないことやマジックで文字を書き加えられないこと等の問題が生じる可能性がある。この問題は、記録媒体としてOHPなどのフィルムを用いると顕著となる場合がある。また離型性液体は、定着画像表面の荒さをスムーズにすることが困難であるため、記録媒体としてOHPフィルムを用いる場合に特に重要となる画像透明性が低下する要因にもなる場合がある。しかし、トナーにワックス(オフセット防止剤)を含む場合には、十分な定着ラチチュードを示すので、定着ロールに塗布されるシリコーンオイル等の離型性液体は必要無い。
まず、実施例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法について説明する。
(樹脂の分子量)
樹脂の分子量分布は以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
樹脂粒子、着色剤粒子等の体積平均粒径は、レーザー回折粒度測定器(島津製作所製、SALD2000A)で測定した。
ルシャテリエ比重瓶を用いJIS−K−0061の5−2−1に準拠して比重を測定した。操作は次の通り行う。
(1)ルシャテリエ比重瓶に250mlのエチルアルコールを入れ、メニスカスが目盛りの位置にくるように調整する。
(2)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2°Cになったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る。(精度0.025mlとする)
(3)試料100.000gを量り取り、その質量をWとする。
(4)量り取った試料を比重瓶に入れて泡を除去する。
(5)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2°Cになったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る。(精度0.025mlとする)
(6)次式により比重を算出する。
D=W/(L2 −L1 ) (i)
S=D/0.9982 (ii)
式中、Dは試料の密度(20°C)(g/cm3 )、Sは試料の比重(20°C)、Wは試料の見かけの質量(g)、L1 は試料を比重瓶に入れる前のメニスカスの読み(20°C)(ml)、L2 は試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み(20°C)(ml)、0.9982は20°Cにおける水の密度(g/cm3 )である。
疎水化処理金属酸化物粒子の一次粒子径は。試料をエポキシ樹脂(2液室温硬化タイプ)に分散しミクロトームにて0.1μmの厚みに切削し、TEM(JEM1010日本電子製)を用い加速電圧80kVの条件にて測定した。TEMにより得られた写真画像を用い、画像解析手法により疎水化処理金属酸化物粒子の一次粒子径を求めた。
現像剤は、先ずトナー及び本実施形態のキャリアを製造し、そして、それらを用いて製造した。
キャリアを製造する際には、まず、疎水化処理金属酸化物粒子を調整した。また、トナーを製造する際には、先ず、樹脂粒子分散液、着色剤分散液及び離型剤分散液を製造し、それらを用いてトナー粒子を製造した。次に、それを用いてトナーおよび現像剤を製造した。
イルメナイトを鉱石として用い、硫酸に溶解させ鉄分を分離し、TiOSO4 を加水分解してTiO(OH)2を生成させる湿式沈降 法を用いた。その過程で、加水分解と核生成のための分散調整及び水洗を経た。
1.疎水化処理金属酸化物粒子aの調整
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、イソブチルトリメトキシシラン50部を室温(25℃)で攪拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて5分間粉砕したところ、比重が3.3、平均一次粒子径が30nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が1010Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子aを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、31質量%であった。
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、イソブチルトリメトキシシラン100部を室温で攪拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて5分間粉砕したところ、比重が2.8、平均一次粒子径が32nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が1012Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子bを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、49質量%であった。
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、イソブチルトリメトキシシラン27部を室温で攪拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて5分間粉砕したところ、比重が3.5、平均一次粒子径が29nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が108 Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子cを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、20質量%であった。疎水化処理金属酸化物粒子cは、参考例の粒子である。
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、イソブチルトリメトキシシラン120部を室温で攪拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて5分間粉砕したところ、比重が2.7、平均一次粒子径が33nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が1012Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子dを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、54質量%であった。疎水化処理金属酸化物粒子dは、本実施形態の範囲外の粒子である。
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、イソブチルトリメトキシシラン20部を室温で攪拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて5分間粉砕したところ、比重が3.6、平均一次粒子径が27nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が107 Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子eを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、18質量%であった。疎水化処理金属酸化物粒子eは、本実施形態の範囲外の粒子である。
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、イソブチルトリメトキシシラン50部を室温(25℃)で攪拌せずに滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて0.5分間粉砕したところ、比重が3.3、平均一次粒子径が51nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が1010Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子fを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、28質量%であった。疎水化処理金属酸化物粒子fは、参考例の粒子である。
上記手法で調整された、水500ml中に分散されたTiO(OH)2 100部に、デシルシラン25部を室温で攪拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗浄を繰り返した。このようにして得られたデシルシランで表面処理されたチタン化合物を160℃で乾燥し、サンプルミルを用いて5分間粉砕したところ、比重が3.3、平均一次粒子径が39nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗が1010Ω・cmの疎水化処理金属酸化物粒子gを得た。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、23質量%であった。
上記手法で調整された、TiO(OH)2 を良く洗浄した後、濾過、乾燥を行い、ロータリーキルン中で1000°C程度で焼成することにより従来の結晶性酸化チタンを得た。本結晶性酸化チタンを湿式粉砕し、粗大粒子を除去し、結晶性酸化チタン100部に対しイソブチルトリメトキシシラン25部を加え、濾過、水洗浄、乾燥160°Cにより疎水化処理金属酸化物粒子hを得た。疎水化処理金属酸化物粒子hの比重は3.8であり、一次粒子径は39nm、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗は107 Ω・cmであった。該粒子の疎水化処理剤の被覆量を測定したところ、22質量%であった。
芯材Aの製造は、以下のようにして行った。
Fe2O3 70重量部、MnO2 22重量部、Mg(OH)2 7重量部を混合し、湿式ボールミルで30時間混合/粉砕してスプレードライヤにより造粒、乾燥した後、ロータリーキルンを用いて860℃、6.5時間の仮焼成1を行った。こうして得られた仮焼成1物を、湿式ボールミルで1.5時間粉砕し、体積平均粒径を2.5μmとした後、更にスプレードライヤにより造粒、乾燥した後、ロータリーキルンを用いて900℃、6.5時間の仮焼成2を行った。こうして得られた仮焼成2物を、湿式ボールミルで5時間粉砕し、体積平均粒径を5.5μmとした後、更にスプレードライヤにより造粒、乾燥した後、電気炉を用いて温度890℃で12時間の本焼成を行った。解砕工程、分級工程を経て体積平均粒径36.8μmの芯材Aを調製した。BET=0.18であった。
メタクリル酸シクロヘキシル(シクロヘキシルメチルメタクリレート)300質量部、ベンゼン300質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.6質量部を混合し、60℃に加熱しで6.5時間振とうし、重合する。反応物をメチルエチルケトンに溶解し、8倍量のヘキサンで沈殿させ、樹脂Aを得た。得られた樹脂は、重量平均分子量Mw=110,000、ガラス転移温度105℃、体積電気抵抗1016Ω・cmであった
<キャリアAの調整>
芯材粒子A 100部
樹脂A 1.55部
疎水化処理金属酸化物粒子a 0.45部
トルエン 20部
上記各成分を加圧式ニーダーに入れ、室温(25℃)で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、トルエンを留去した後、冷却し、目開き75μmの篩を用いて篩分することにより、フェライトキャリア(樹脂被覆キャリア)Aを作製した。
疎水化処理金属酸化物粒子の種類、組成比を表1のように変更した以外はキャリアAと同様にして樹脂被覆キャリアB、C、D、E、F、G及びHを作成した。
−透明トナーの作製−
ポリエステル樹脂 85部
植物系ワックス(カルナバワックス) 7部
芳香族炭化水素共重合石油樹脂 6部
SiO2粒子(R812;日本アエロジル製) 2部
この粒子100部と、外添剤として疎水性シリカ粒子(RX200:日本アエロジル製) 0.8部をヘンシェルミキサーにて混合して透明トナーを調整した。
ポリエステル樹脂 80部
植物系ワックス(カルナバワックス) 7部
芳香族炭化水素共重合石油樹脂 6部
SiO2粒子(R812;日本アエロジル製) 2部
ピグメントブルー15:3 5部
この粒子100部と、外添剤として疎水性シリカ粒子(RX200:日本アエロジル製)0.8部をヘンシェルミキサーにて混合してシアントナーを調整した。
ポリエステル樹脂 80部
植物系ワックス(カルナバワックス) 7部
芳香族炭化水素共重合石油樹脂 6部
SiO2粒子(R812;日本アエロジル製) 2部
ピグメント・レッド57:1 5部
この粒子100部と、外添剤として疎水性シリカ粒子(RX200:日本アエロジル製)0.8部をヘンシェルミキサーにて混合してマゼンタトナーを調整した。
ポリエステル樹脂 80部
植物系ワックス(カルナバワックス) 7部
芳香族炭化水素共重合石油樹脂 6部
SiO2粒子(R812;日本アエロジル製) 2部
ピグメント・イエロー17 5部
この粒子100部と、外添剤として疎水性シリカ粒子(RX200:日本アエロジル製)0.8部をヘンシェルミキサーにて混合してイエロートナーを調整した。
上記において製造キャリアA、B、C、D、E、F、G、H、I、及びJのそれぞれと、透明トナー、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーの各色とをトナー濃度が7質量%となるように混合して、二成分系の現像剤(現像剤:シアンA/マゼンタA/イエローA/クリアA乃至現像剤:シアンJ/マゼンタJ/イエローJ/クリアJ)を作製した。
また、透明トナー、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーを電子写真プリンター(DocuCentreColor a450、富士ゼロックス(株)製)用の空カートリッジに入れ、ふたをした後、手で10回振盪し、供給用トナーカートリッジ(カートリッジ:シアンA/マゼンタA/イエローA/クリアA乃至カートリッジ:シアンJ/マゼンタJ/イエローJ/クリアJ)を得た。
さらに、透明トナー、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー80重量部と、キャリアA、B、C、D、E、F、G、H、I、及びJそれぞれ20重量部とを上記現像剤と同一の組合せで、電子写真プリンター(DocuCentreColor a450、富士ゼロックス(株)製)用の空カートリッジに入れ、ふたをした後、手で10回振盪し、供給用現像剤(リプレニッシャー:シアンA/マゼンタA/イエローA/クリアA乃至リプレニッシャー:シアンJ/マゼンタJ/イエローJ/クリアJ)を得た。
これらの現像剤、トナーカートリッジ及び供給用現像剤を用いて、電子写真複写機(黒現像機の位置にクリア現像剤を用いても正確な濃度が測定されるように濃度センサーの感度を調整改造したDocuCentreColor 400CP富士ゼロックス(株)製)にて以下に示す方法で評価した。
評価では黒現像剤の変わりにクリア現像剤を用いた。また現像剤とトナーカートリッジの組み合わせでの通常現像方式の評価と現像剤とリプレニッシャーの組合わせによるトリクル現像方式の評価の両方を実施した。
まず、最初に静電オフセットの評価を実施した。
<静電オフセット>
画像形成装置を10℃、5%RHの環境に24時間放置後、同環境で富士ゼロックス製「C2紙(A4)」上に、各色像密度50%の画像形成し10枚プリントした。その画像の静電オフセットを下記の基準によりに評価した。 (評価基準)
○:10枚のおいずれにも静電オフセットによる画像欠落がない
△:10枚中8枚目以降の1枚にのみ若干の静電オフセットによる画像欠落があるが許容範囲である。
×:10枚中7枚目以前の1枚以上、或いは10枚中2枚以上に若干或いは顕著な静電オフセットによる画像欠落がある。
帯電維持性評価のために実施した各色像密度1%の画像を50枚、5%の画像を20枚、20%の画像を30枚プリントすることを1000回繰返し、トータル10000枚のプリントを目視によるカブリとX−Rite938による濃度を評価し下記のように判定した。
○:カブリ問題なし、濃度は初期10枚の平均値に対し、10%未満の範囲に収まっている。
△:カブリは問題ないが、濃度は初期10枚の平均値に対し、10%以上20%以下の範囲で低下が観察されたが許容範囲である
×:カブリ発生。
◎:10000枚プリント後のベタ画像部分に色ムラ、光沢ムラが目視で確認されない。
○:10000枚プリント後のベタ画像部分に色ムラ、光沢ムラが目視で確認されるが、実用上問題ない。
△:10000枚プリント後のベタ画像部分に色ムラ、光沢ムラが目視で確認されるが許容範囲である。
×:10000枚プリント後のベタ画像部分に色ムラ、光沢ムラが目視で明らかに確認される。
上記のように10000枚プリント後に透明トナーベタ画像をプリントし、最初に採取したΔE評価用初期ベタ画像との色差(ΔE)を算出する。
○:ΔEは 2未満
△:ΔEは 2以上3未満
×:ΔEは 3以上
12、110、212・・・静電潜像保持体
14、120、214・・・帯電手段
16、130、216・・・静電潜像形成手段
18、140、218・・・トナー像形成手段
141・・・現像剤収容容器
146・・・現像剤供給手段
148・・・現像剤排出手段
20、220・・・転写手段
152・・・2次転写ローラ
26、180、226・・・定着手段
28、147・・・カートリッジ
210・・・プロセスカートリッジ
Claims (11)
- 芯材及び樹脂と金属酸化物粒子とを含有する被覆樹脂層を有し、該金属酸化物粒子が粒子表面を22質量%以上50質量%以下のシランカップリング剤から選ばれる疎水化処理剤で被覆した、平均一次粒子径が5nm以上50nm以下の疎水化処理金属酸化物粒子である静電荷像現像用キャリア。
- 前記シランカップリング剤が、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、及び特殊シリル化剤からなる群より選択されるシランカップリング剤である請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 前記疎水化処理金属酸化物粒子の前記キャリア中における含有量が、0.2質量%以上1.5質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用キャリア。
- 前記疎水化処理金属酸化物粒子が、シランカップリング剤により、酸化チタン粒子、メタチタン酸粒子、酸化アルミニウム、酸化ケイ素から選択される1種以上である金属酸化物粒子を処理した粒子である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリア。
- トナーと、キャリアとを少なくとも含み、
前記キャリアが、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアである静電荷像現像用現像剤。 - 現像剤を収容するための現像剤収容容器と、静電荷像現像用現像剤を現像剤収容容器に供給するための現像剤供給手段と、現像剤収容容器内に収容されている現像剤の少なくとも一部を、排出するための現像剤排出手段とを備えるトナー現像手段に適用する請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤。
- 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、
該像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、
像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、
被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
を有し、
前記現像剤が請求項5に記載の静電荷像現像剤であることを特徴とする画像形成装置。 - トナー像形成手段を少なくとも備えた画像形成装置に対して脱着可能であり、前記トナー像形成手段に供給するための現像剤を収納し、
前記現像剤が請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤である静電荷像現像用現像剤カートリッジ。 - 前記現像手段が、現像剤を収容するための現像剤収容容器と、静電荷像現像用現像剤を現像剤収容容器に供給するための現像剤供給手段と、現像剤収容容器内に収容されている現像剤の少なくとも一部を、排出するための現像剤排出手段とを備える請求項8記載の画像形成装置。
- 前記現像手段が、静電潜像保持体表面に現像剤を供給する現像剤保持体を少なくとも有し、
前記現像剤保持体は、回転しながら前記静電潜像保持体表面に前記現像剤を供給する筒状部材である請求項8に記載の画像形成装置。
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