JP5568351B2 - 小型車両用パワーユニット - Google Patents
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Description
請求項2に記載した発明は、エンジン本体(19)がクランクケース(19a)の前方に延び、前記クランクケース(19a)の後方に後輪(4L,4R)を支持した動力伝達ケース(16)を備え、前記動力伝達ケース(16)の後部に消音器(74)が支持されて車体に対して揺動する小型車両用パワーユニットにおいて、前記エンジン本体(19)には下向きに排気ポート出口(20b)が形成され、当該排気ポート出口(20b)に接続された排気管(80)と、当該排気管(80)の後端に接続される消音器(74)と、前記排気ポート出口(20b)から前記消音器(74)までの間の前記排気管(80)部分にあるキャタライザ(82)と、を有する排気通路(87)を備え、前記排気管(80)を前記排気ポート出口(20b)から左右方向に延出させて前記エンジン本体(19)の一側側へ配置した後、前記エンジン本体(19)の前方側へ向けて延出し、前記排気管(80)の少なくとも一部が側面視で前記エンジン本体(19)の前端よりも前方へ突出するようにして、前記エンジン本体(19)側方を上下方向に沿って通過させて前記エンジン本体(19)上方へと導き、前記動力伝達ケース(16)の後部に配置した消音器(74)へは、前記エンジン本体(19)上方でかつ前記動力伝達ケース(16)上方を前後方向に延びて接続され、前記エンジン本体(19)の前記一側側に、点火プラグ(83)が取り付けられることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、側面視で、前記点火プラグ(83)と前記排気通路(87)とが重ならないように配置されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、側面視で、前記キャタライザ(82)が前記エンジン本体(19)の前端と重なることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記エンジン本体の側部に変速装置(例えば、実施形態における変速装置37)が配置され、前記変速装置は駆動プーリ(例えば、実施形態における駆動プーリ38)と従動プーリ(例えば、実施形態における従動プーリ39)との間にVベルト(例えば、実施形態におけるVベルト41)が巻き掛けられた変速装置で、前記排気管の取り廻しが前記変速装置の上方空間に近接するように配置されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明によれば、エンジン本体上面の吸気及び排気通路を上方に並んで配置できるため、これら吸気及び排気通路の上方空間を広く確保してパワーユニットを小型化できる。
請求項6に記載した発明によれば、キャタライザ周囲の熱を走行風と共に逃がすことでエンジン本体周囲の温度上昇を低減することができる。
請求項7に記載した発明によれば、キャタライザの発熱部をクランクケースから遠ざけることができ、クランクケースの温度上昇を低減することができる。
請求項8に記載した発明によれば、筒状に長いキャタライザをエンジン本体の側方空間を利用してコンパクトに収納しつつ、点火プラグ廻りのスペースを確保することができ、メンテナンス性を向上できる。
請求項9に記載した発明によれば、エンジン本体上端と排気管の上端とを同じ高さにし、これらエンジン本体と排気管の上方空間を広く確保してパワーユニットを小型化できる。
請求項10に記載した発明によれば、車体前方からの走行風を取り入れ易く、車体カバー内の冷却性を向上できる。
請求項11に記載した発明によれば、キャタライザを変速装置の前方に配置してキャタライザから受ける輻射熱の影響を少なくしたので、変速装置上方に排気管を近づけてパワーユニットをより小型化できる。
図1、図2に示すように、自動三輪車1は1個の前輪3と左右一対で2個の後輪4L,4Rを有している。側面視においてU字状に形成された車体フレーム2の前端部に操舵機構5を介して前輪3が支持され、車体フレーム2の後部に左右の後輪4L,4Rを駆動するパワーユニット6が設けられている。車体フレーム2の後側上部にはシート14が取り付けられ、パワーユニット6は車体カバー15により覆われている。尚、Nは荷台を示す。
ステアリングシャフトの上端にはハンドルポスト9が取り付けられ、ハンドルポスト9の上端にハンドル10が取り付けられている。
差動装置43は、後輪シャフト33と同軸上に相対回転可能に配置された差動キャリア44、差動キャリア44の内部に後輪シャフト33と直交する方向に貫通して支持されるピニオン軸45、ピニオン軸45の両端に取り付けられた一対のピニオンギヤ46、及び、両ピニオンギヤ46と噛合する左右一対のサイドギヤ47とから構成され、左右シャフト33L,33Rがそれぞれ左右のサイドギヤ47に接続されている。
内側部59には外側面に取付ボス部67が5箇所設けられ、この取付ボス部67に側面保護部材69がボルト70により締結固定されている。取付ボス部67の高さ寸法は後輪4L.4Rの車幅方向内側に抑えてあり、取付ボス部67に側面保護部材69を取り付けた状態で、側面保護部材69の外側面が後輪4L.4Rの車幅方向外側に張り出すように配置されている。ここで、スポーク部62は5箇所の開口部71によって形成されている。
ここで、スポーク部62の開口部71は動力伝達ケース16の右カバー部材48に設けたミッションドレインボルト72の配置位置を、車体側方、具体的には左側の後輪4Rの開口部71から視認可能となっている。
キャタライザ82は縦長で筒状に形成され、側面から見てキャタライザ82の軸線J1に対して点火プラグ83の軸線J2を鋭角に交叉させつつ、点火プラグ83の軸線延長部よりキャタライザ82の上端が下方となるようにエンジン本体19を側面視上向きに傾斜させて配置してある。排気管80はキャタライザ82の上方で後方に折れ曲がり、エンジン本体19の上端にキャタライザ82の下流部の排気管接続部82aが側面から見て重なるようにして後方に延びている。また、排気管80は変速装置37の上方空間に近接するように配置されている。
ここで、排気管80はキャタライザ82の後方で前部排気管80fと後部排気管80bとに分割構成されている。後部排気管80bの前端部には、前部に拡径部89を備えたジョイントパイプ88が固定されている。ジョイントパイプ88の拡径部89の周囲にスリ割り部90が例えば4箇所振り分けて形成され、拡径部89内に前部排気管80fの後端部が相対的に排気管80の長手方向に伸縮できる余裕をもって挿入されている。ジョイントパイプ88の拡径部89の外側には、拡径部89内に図示しないガスケットを介して挿入された前部排気管80fを外側から締め付ける環状のバンド90がボルト91、ナット92によって固定されている。これにより排気管80が熱膨張により伸縮してもジョイントパイプ88の拡径部89内で前部排気管80fが移動でき熱膨張による伸縮に対応できる。
ここで、エンジン本体19及びキャタライザ82は、パワーユニット6の上方及び側方を覆う車体カバー15に対して前側に露出して設けられている。
また、エンジン本体19上面の吸気通路84及び排気管80によって確保された排気通路87を上方に並んで配置できるため、これら吸気通路84及び排気通路87の上方空間を広く確保してパワーユニット6を小型化できる。これにより、荷台Nの収納スペースを増加できる。
キャタライザ82を変速装置43の前方に配置してキャタライザ82から受ける輻射熱の影響を少なくしたので、変速装置43の上方に排気管80を近づけてパワーユニット6をより小型化できる。また、キャタライザ82を後輪4L,4Rから遠ざけられるため、後輪4L,4Rの車輪幅の増加を防止しつつ車輪サイズを大型化できる。
そして、エンジン本体19及びキャタライザ82は、パワーユニット6の上方及び側方を覆う車体カバー15に対して前側に露出して設けられているため、車体前方からの走行風を取り入れ易く、車体カバー51内の冷却性を向上できる。
19a クランクケース
4L,4R 後輪(駆動輪)
16 動力伝達ケース
74 消音器
80 排気管
82 キャタライザ
84 吸気通路
20b 排気ポート出口
J1 軸線
83 点火プラグ
J2 軸線
82a 排気管接続部
15 車体カバー
37 変速装置
38 駆動プーリ
39 従動プーリ
41 Vベルト
Claims (11)
- エンジン本体(19)がクランクケース(19a)の前方に延び、前記クランクケース(19a)の後方に後輪(4L,4R)を支持した動力伝達ケース(16)を備え、前記動力伝達ケース(16)の後部に消音器(74)が支持されて車体に対して揺動する小型車両用パワーユニットにおいて、
前記エンジン本体(19)には下向きに排気ポート出口(20b)が形成され、当該排気ポート出口(20b)に接続された排気管(80)と、当該排気管(80)の後端に接続される消音器(74)と、前記排気ポート出口(20b)から前記消音器(74)までの間の前記排気管(80)部分にあるキャタライザ(82)と、を有する排気通路(87)を備え、
前記排気管(80)を前記エンジン本体(19)の下方において前記エンジン本体(19)の一側から他側側へ左右に横断させた後、前記エンジン本体(19)の前方側へ向けて延出し、前記排気管(80)の少なくとも一部が側面視で前記エンジン本体(19)の前端よりも前方へ突出するようにして、前記エンジン本体(19)側方を上下方向に沿って通過させて前記エンジン本体(19)上方へと導き、前記動力伝達ケース(16)の後部に配置した消音器(74)へは、前記エンジン本体(19)上方でかつ前記動力伝達ケース(16)上方を前後方向に延びて接続され、
前記エンジン本体(19)の前記他側側に、点火プラグ(83)が取り付けられることを特徴とする小型車両用パワーユニット。 - エンジン本体(19)がクランクケース(19a)の前方に延び、前記クランクケース(19a)の後方に後輪(4L,4R)を支持した動力伝達ケース(16)を備え、前記動力伝達ケース(16)の後部に消音器(74)が支持されて車体に対して揺動する小型車両用パワーユニットにおいて、
前記エンジン本体(19)には下向きに排気ポート出口(20b)が形成され、当該排気ポート出口(20b)に接続された排気管(80)と、当該排気管(80)の後端に接続される消音器(74)と、前記排気ポート出口(20b)から前記消音器(74)までの間の前記排気管(80)部分にあるキャタライザ(82)と、を有する排気通路(87)を備え、
前記排気管(80)を前記排気ポート出口(20b)から左右方向に延出させて前記エンジン本体(19)の一側側へ配置した後、前記エンジン本体(19)の前方側へ向けて延出し、前記排気管(80)の少なくとも一部が側面視で前記エンジン本体(19)の前端よりも前方へ突出するようにして、前記エンジン本体(19)側方を上下方向に沿って通過させて前記エンジン本体(19)上方へと導き、前記動力伝達ケース(16)の後部に配置した消音器(74)へは、前記エンジン本体(19)上方でかつ前記動力伝達ケース(16)上方を前後方向に延びて接続され、
前記エンジン本体(19)の前記一側側に、点火プラグ(83)が取り付けられることを特徴とする小型車両用パワーユニット。 - 側面視で、前記点火プラグ(83)と前記排気通路(87)とが重ならないように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の小型車両用パワーユニット。
- 側面視で、前記キャタライザ(82)が前記エンジン本体(19)の前端と重なることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- エンジン本体(19)上面から前後方向に沿って後方に吸気通路(84)を配置すると共に、前記排気管(80)の取り廻しを、側面視で前記吸気通路(84)と重なる位置に配置することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- エンジン本体(19)側方を上下方向に通過する排気管(80)部分にキャタライザ(82)を配置することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- 前記排気管(80)は下向きの排気ポート出口(20b)から左右方向に延出させつつクランクケース(19a)寄りにU字状に折り返されてシリンダ下方を左右方向に横断すると共に、前記クランクケース(19a)から離れるように前記エンジン本体(19)側方を上方に導かれることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- 前記キャタライザ(82)は縦長で筒状に形成され、側面から見て前記キャタライザ(82)の軸線(J1)に対して点火プラグ(83)の軸線(J2)を鋭角に交叉させつつ、前記点火プラグ(83)の軸線延長部よりキャタライザ(82)の上端が下方となるようにエンジン本体(19)を側面視上向きに傾斜させて配置することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- 前記エンジン本体(19)上端に前記キャタライザ(82)の下流部の排気管接続部(82a)を側面から見て重なるように前記排気管(80)を屈曲させて配置することを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- 前記エンジン本体(19)及び前記キャタライザ(82)は、上方及び側方を覆う車体カバー(15)に対して前側に露出して設けられることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
- 前記エンジン本体(19)の側部に変速装置(37)が配置され、前記変速装置(37)は駆動プーリ(38)と従動プーリ(39)との間にVベルト(41)が巻き掛けられた変速装置(37)で、前記排気管(80)の取り廻しが前記変速装置(37)の上方空間に近接するように配置されることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の小型車両用パワーユニット。
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