JP5565725B2 - 集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法 - Google Patents

集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5565725B2
JP5565725B2 JP2010062646A JP2010062646A JP5565725B2 JP 5565725 B2 JP5565725 B2 JP 5565725B2 JP 2010062646 A JP2010062646 A JP 2010062646A JP 2010062646 A JP2010062646 A JP 2010062646A JP 5565725 B2 JP5565725 B2 JP 5565725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
logic
integrated circuit
input
parasitic capacitance
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010062646A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011197895A (ja
Inventor
一哉 益
功 山長
汐 萩原
高史 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Tokyo Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Institute of Technology NUC filed Critical Tokyo Institute of Technology NUC
Priority to JP2010062646A priority Critical patent/JP5565725B2/ja
Publication of JP2011197895A publication Critical patent/JP2011197895A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5565725B2 publication Critical patent/JP5565725B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電源供給配線に、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の該電源供給線間の容量を計算する集積回路電源間容量の計算装置、及び、方法に関するものである。
電源供給配線に接続された集積回路は、例えば、図17に示すような等価回路としてモデル化されていた。すなわち、集積回路は、図17に示すように、電源供給配線VDD、VSS間に接続された抵抗素子Rと、電源容量によって規定されるコンデンサCとが直列接続され、これらRCの接続経路に対して並列接続された電流源Iとからなる等価回路としてモデル化されている。
このようにして、集積回路の電源間は、静的な値としてモデル化されるが、実際には集積回路の動作状態によって変動する。この電源間容量の変動は、集積回路が組み込まれる電子機器の動作特性を大きく左右する。このため、動作特性に係るシミュレーションの精度を高めるには、容量の変動量を高精度に見積もる必要がある。
ここで、特許文献1に記載のように、SPICEに代表されるような回路解析エンジンでは、入力端子の数をn、内部レジスタの数をp、集積回路の動作状態を規定する状態数を2n+pとすることで、変動分を見積もって電源間容量を計算することができる。
特開2009−199338号公報
上記のように、従来の回路解析エンジンでは、動作状態に応じた変動分を見積もって電源間容量を計算可能であるが、しかし、集積回路の回路規模が大きくなるのに伴って、電源間容量の変動の取りうる値が増大してしまう。すなわち、従来の回路解析エンジンでは、回路規模が大きくなると計算時間が指数的に増大してしまう。このため、従来の回路解析エンジンでは、電源間容量の変動を考慮して、多数の動作状態毎の電源間容量を見積もることができなかった。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、回路規模が増大しても、計算時間の増大を抑えつつ、高精度に動作状態に応じた変動分を考慮して集積回路の電源供給線間の容量を計算可能な集積回路電源間容量の計算装置及び方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための手段として、本発明は、電源供給配線に、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の該電源供給線間の容量を計算する集積回路電源間容量の計算装置において、上記集積回路を構成する各回路素子としての接続配置を示す回路配置情報と、該集積回路の各論理素子としての接続関係を示す論理素子配置情報と、該集積回路の入力端子に入力される論理値を示す入力情報とが入力される入力手段と、上記入力情報に基づいて、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の入力端子に入力される論理値を示す論理値情報を解析する入力情報解析手段と、上記論理素子の種類毎に、論理値と、該論理値に応じて変化する寄生容量とを対応付けて記憶した第1の記憶手段と、上記論理素子間の接続関係と、接続された論理素子間の電源供給配線の寄生容量とを対応付けて記憶した第2の記憶手段と、上記第1の記憶手段を参照して、上記入力情報解析手段により解析された論理値情報から、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の寄生容量を積算する第1の積算手段と、上記第2の記憶手段を参照して、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量を積算する第2の積算手段と 上記第1の積算手段で積算された寄生容量と、上記第2の積算手段で積算された寄生容量との合計値を、上記集積回路の電源間容量として出力する出力手段とを備え、上記第2の積算手段は、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量のうち、電位が異なる配線間の寄生容量のみを積算する
また、本発明は、電源供給配線に、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の該電源供給線間の容量を計算する集積回路電源間容量の計算方法において、上記集積回路を構成する各回路素子としての接続配置を示す回路配置情報と、該集積回路の各論理素子としての接続関係を示す論理素子配置情報と、該集積回路の入力端子に入力される論理値を示す入力情報とを入力する入力ステップと、上記入力情報に基づいて、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の入力端子に入力される論理値を示す論理値情報を解析する入力情報解析ステップと、上記論理素子の種類毎に、論理値と、該論理値に応じて変化する寄生容量とを対応付けて記憶した第1の記憶手段を参照して、上記入力情報解析ステップにより解析した論理値情報から、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の寄生容量を積算する第1の積算ステップと、上記論理素子間の接続関係と、接続された論理素子間の電源供給配線の寄生容量とを対応付けて記憶した第2の記憶手段を参照して、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間の電源供給配線の寄生容量を積算する第2の積算ステップと、上記第1の積算ステップで積算された寄生容量と、上記第2の積算ステップで積算された寄生容量との合計値を、上記集積回路の電源間容量として出力する出力ステップとを有し、上記第2の積算ステップでは、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量のうち、電位が異なる配線間の寄生容量のみを積算する
本発明は、論理値に応じて変化する各論理素子の寄生容量を示す情報と、論理素子間の接続関係に応じて変化する電源供給配線の寄生容量を示す情報と参照して、論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量のうち、電位が異なる配線間の寄生容量のみを積算することにより、回路規模が増大しても、計算時間の増大を抑えつつ、高精度に動作状態に応じた変動分を考慮して集積回路の電源供給線間の容量を計算することができる。
本発明が適用された計算装置が実現されるコンピュータを示す図である。 本発明が適用された計算装置の具体的な構成について説明するための図である。 回路配置情報で示される回路構成の具体例について説明するための図である。 論理素子配置情報の具体例について説明するための図である。 (A)は、論理の依存関係を表す回路グラフについて説明するための図であり、(B)は、入力ベクトル解析部により決定される論理値について説明するための図である。 インバータ素子とNAND素子との間に配置されている配線の構成について説明するための図である。 (A)は、標準セルの具体的な回路構成について説明するための図であり、(B)は、上記構成に対応する等価回路モデルについて説明するための図である。 (A)は、インバータ素子の入出力関係について説明するための図であり、(B)は、NAND素子の入出力関係について説明するための図である。 (A)は、入力ベクトル解析部により解析された論理値情報について説明するための図であり、(B)は、論理ゲート容量テーブルにより選択される電源容量について説明するための図である。 配線間の寄生容量について説明するための図である。 配線間容量積算部により行われる処理を説明するための図である。 全容量加算出力部により行われる処理を説明するための図である。 シミュレータにおいて、各種容量テーブルの読み込み処理と、入力情報の入力処理と、入力情報から回路グラフを作成する作成処理までの演算時間について評価するための図である。 シミュレータによる各論理素子の寄生容量の演算時間と、SPICEによる各論理素子の寄生容量の演算時間とについて評価するための図である。 任意の設計条件で設計した集積回路に対して、入力ベクトルを変化させたときの集積回路の電源供給線間の容量について評価するための図である。 入力ベクトルを変化させたときの集積回路s1238の電源供給線間の容量について、「提案手法」に相当するシミュレータの演算結果と、集積回路の実測値とを示す図である。 集積回路をモデル化した等価回路の従来例について説明するための図である。
本発明が適用された計算装置は、電源供給配線に、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の電源供給線間の容量を計算する装置である。
このような計算装置は、図1に示すようなCPU101と、メモリ102と、ハードディスクなどの外部記憶装置103と、キーボードなどの入力インタフェース部104と、ディスプレイ105とを備えるコンピュータ100を用いて実現される。すなわち、本発明が適用された計算装置は、コンピュータ100に当該計算装置に対応するプログラムが組み込まれることで、図2に示すような、シミュレータ1として実現されるものである。以下では、本発明が適用された計算装置の具体例について、シミュレータ1を用いて具体的に説明する。
シミュレータ1は、図2に示すように、入力部11と、入力ベクトル解析部12と、信号配線解析部13と、論理素子容量積算部14と、標準セル容量情報記憶部15と、配線間容量積算部16と、配線間容量情報記憶部17、全容量加算出力部18とを備える。
入力部11は、ユーザにより入力インタフェース部104が操作されることで、集積回路を構成する各回路素子としての接続配置を示す回路配置情報と、集積回路の各論理素子としての接続関係を示す論理素子配置情報と、集積回路の入力端子に入力される論理値を示す入力情報とが入力される。入力部11には、例えば、図3に示すような回路配置情報2と、図4に示すような論理素子配置情報3とを、回路解析エンジンであるSPICEに従って記述したネットリストが入力される。ここで、回路配置情報2は、電源供給線VDD、VSS間に配置された回路素子の接続配置を示している。また、論理素子配置情報3は、入力端子In1がインバータ素子31の入力端子と接続されており、入力端子In2とインバータ素子の出力端子N1とが、NAND素子32の入力端子と接続されており、論理演算結果がNAND素子32の出力端子N2から出力する論理回路を示している。また、入力部11には、入力情報として、入力端子In1、In2に入力される論理値を示す入力ベクトルが入力される。
本実施形態では、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の具体例として、回路配置情報2で示された回路の電源供給線VDD、VSS間の容量を計算するものとして説明する。
入力部11は、ネットリストと、In1、In2に入力される論理値を示す入力ベクトルとを、入力ベクトル解析部12と、信号配線解析部13と、配線間容量積算部16とにそれぞれ通知する。
入力ベクトル解析部12は、入力部11に入力された入力ベクトルに基づいて、論理素子配置情報3で示される各論理素子の入力端子に入力される論理値を示す論理値情報を解析する。
具体的に、入力ベクトル解析部12は、論理素子配置情報3から、図5(A)に示すような論理の依存関係を表す回路グラフ4を作成する。回路グラフ4では、入力端子In1の論理値が、出力端子N1の論理値として置き換えられ、入力端子In2の論理値と出力端子N1の論理値とが、出力端子N2の論理値として置き換えられる論理の依存関係を表している。
入力ベクトル解析部12は、入力ベクトルと、回路グラフ4とに基づいて、In1→In2→N1→N2の順に各論理素子に入力される論理値を決定する。例えば、入力ベクトル(In1、In2)が(1、0)の場合、入力ベクトル解析部12は、図5(B)に示すようにして、各論理値(N1、N2)が(0、0)となるように決定する。そして、入力ベクトル解析部12は、決定した論理値情報を、信号配線解析部13と標準セル容量情報記憶部15とにそれぞれ通知する。
信号配線解析部13は、論理素子配置情報3で示される各論理素子間の信号配線の電位を、入力ベクトル解析部12により解析された論理値情報に基づき解析する。具体的に、信号配線解析部13は、図6に示すように、インバータ素子31とNAND素子32との間に配置されている配線41〜44の電位を解析する。ここで、配線41は電源供給線VDDであり、配線42はインバータ素子31とNAND素子32とを接続する信号線であり、配線43は、入力端子In2とNAND素子32の入力端子とを接続する信号線であり、配線44は電源供給線VSSである。
信号配線解析部13は、入力ベクトル解析部12により解析された論理値情報に基づき、配線41〜44の電位を、下記の表1のようにして決定する。
Figure 0005565725
論理素子容量積算部14は、標準セル容量情報記憶部15に記憶されている標準セル容量テーブルを参照して、入力ベクトル解析部12により解析された論理値情報から、論理素子配置情報3で示される各論理素子の寄生容量を積算する。
ここで、論理素子容量積算部14の具体的な処理に先立ち、標準セル容量情報記憶部15に記憶されている標準セル容量テーブルの具体的な構成について説明する。
ここで、標準セルとは、集積回路を構成する論理素子であって、本実施形態においては、上述したインバータ素子31やNAND素子32などの論理素子に相当するものである。すなわち、例えば図7(A)に示すようなレイアウトからなる標準セル5は、図7(B)に示すような回路構成として表されるものである。ここで、この標準セル5は、nチャネルとpチャネルのMOSFETのトランジスタ51、52を、電源供給線VDD、VSSの間に相補形となるようにして配置して、入力端子Aと出力端子YからなるCMOS構造のインバータ素子である。
この標準セル5は、その寄生容量Cが、図7(B)に示すように、8つの寄生容量C0〜C8によって規定される。ここで、寄生容量C0は、電源供給線VDDと接地線GNDとの間の寄生容量である。寄生容量C1は、電源供給線VDDと、入力端子Aに接続された信号線との間の寄生容量である。寄生容量C2は、電源供給線VDDと、出力端子Yに接続された信号線との間の寄生容量である。寄生容量C3は、入力端子Aに接続された信号線と、出力端子Yに接続された信号線との間の寄生容量である。寄生容量C4は、入力端子Aに接続された信号線と、接地線GNDとの間の寄生容量である。寄生容量C5は、出力端子Yに接続された信号線と、接地線GNDとの間の寄生容量である。寄生容量C6は、入力端子Aに接続された信号線と、電源供給線VSSとの間の寄生容量である。寄生容量C7は、出力端子Yに接続された信号線と、電源供給線VSSとの間の寄生容量である。寄生容量C8は、電源供給線VSSと接地線GNDとの間の寄生容量である。
標準セル5は、上述した寄生容量C1〜C8のうち、入力端子Aに入力される論理値に応じて選択された寄生容量の合計値が、動作状態に応じた変動分を考慮した寄生容量となる。このような各標準セルの、動作状態に応じた変動分を考慮した寄生容量は、既存の回路解析エンジンを用いて、インバータ素子やNAND素子などの種類毎に標準セルを設計して、入力端子に入力される電圧を論理値に応じて変化させるシミュレーションを実行することで得られる。
このようなシミュレーションを予め行って得られた結果を用いて、論理素子容量積算部14は、例えばインバータ素子やNAND素子などの標準セルの種類毎に、論理値と、論理値に応じて変化する寄生容量とを対応付けた記憶した標準セル容量テーブルを記憶する。
具体例として、論理素子容量積算部14は、図8(A)に示すようなインバータ素子31の入力端子Aに入力される論理値に対応付けた下記の表2に示すテーブルを記憶している。
Figure 0005565725
また、論理素子容量積算部14は、図8(B)に示すようなNAND素子32の入力端子A、Bに入力される論理値に対応付けた下記の表3に示すテーブルを記憶している。
Figure 0005565725
以上のように論理素子容量積算部14に記憶されたな論理ゲート容量テーブルを参照して、論理素子容量積算部14は、各論理素子の寄生容量を積算する。
ここで、入力ベクトル解析部12により解析された論理値情報は、図9(A)に示すように、インバータ素子31の入力端子Aに入力される論理値が0であり、NAND素子32の入力端子A、Bに入力される論理値が1、0であることを示している。したがって、論理素子容量積算部14は、論理ゲート容量テーブルを参照して、図9(B)の斜線で示すように、インバータ素子31の電源間容量として「1.15fF」を選択し、NAND素子32の電源間容量として「1.20fF」を選択する。そして、論理素子容量積算部14は、各論理素子の寄生容量の積算値Ccell[fF]=1.15+1.20として算出して、算出した積算値の情報を、全容量加算出力部18に通知する。
配線間容量積算部16は、配線間容量情報記憶部17に記憶されている配線間容量テーブルを参照して、論理素子配置情報3で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量を積算する。
ここで、配線間容量積算部16の具体的な処理に先立ち、配線間容量情報記憶部17に記憶されている配線間容量テーブルの具体的な構成について説明する。まず、図10に示すような、インバータ素子31の出力端子N1からNAND素子32の入力端子までの間に配置されている配線41〜44について、互いの配線間の寄生容量を、次のようにして規定する。例えば、配線41、42間の寄生容量C12、配線42、44間の寄生容量C24、配線42、43間の寄生容量C23、配線41、43間の寄生容量C13、及び、配線43、44間の寄生容量C34と規定する。
配線間容量積算部16は、論理素子間の接続関係と、接続された論理素子間に配置されている配線の寄生容量とを対応付けた配線間容量テーブルを記憶する。
具体例として、配線間容量積算部16は、図10に示すような接続関係に対応付けた下記の表4に示すテーブルを記憶している。
Figure 0005565725
以上のように配線間容量積算部16に記憶された配線間容量テーブルを参照して、配線間容量積算部16は、各論理素子間に配置された配線の寄生容量を積算する。
配線間容量積算部16は、論理素子間に配置された配線の寄生容量の合計値を単に積算してもよいが、特に、信号配線解析部13により解析された解析結果に基づいて、互いに電位が異なる配線間の寄生容量のみの合計値を、各論理素子間の配線毎に積算することが、精度向上の観点から好ましい。
例えば、配線間容量積算部16は、図11に示すような、インバータ素子31とNAND素子32との間に配置されている配線41〜44について、信号配線解析部13により解析された解析結果に基づき、互いに電位が異なる配線の組み合わせの寄生容量C12、C13を積算して、インバータ素子31とNAND素子32との間の配線電源容量Cwireとして算出する。このようにして、配線間容量積算部16は、各配線の電位差を考慮することで、実際の動作状態を考慮した配線間の容量を算出することができる。
配線間容量積算部16は、各論理素子間の配線毎に積算して、算出した積算値の情報を、全容量加算出力部18に通知する。
全容量加算出力部18は、論理素子容量積算部14で積算された寄生容量と、配線間容量積算部16で積算された寄生容量との合計値を、ネットリストで示され、入力ベクトルにより動作状態が規定される集積回路の電源間容量として、例えばディスプレイ105に視認可能に出力する。
具体的に、全容量加算出力部18は、図12に示すような、インバータ素子31とNAND素子32との間に配置されている配線41〜44において、寄生容量の合計値Ccktである下記式を出力する。
Cckt=Ccell+Cwire
以上のような構成からなるシミュレータ1では、論理値に応じて変化する各論理素子の寄生容量を示す情報と、論理素子間の接続関係に応じて変化する配線の寄生容量を示す情報と参照することにより、回路規模が増大しても、計算時間の増大を抑えつつ、高精度に動作状態に応じた変動分を考慮して集積回路の電源供給線間の容量を計算することができる。
例えば、SPICEなどの回路解析エンジンのみで用いて解析する場合と比較して、本発明が適用されたシミュレータ1は、回路規模が増大しても、計算時間の増大を抑えつつ、高精度に動作状態に応じた変動分を考慮して集積回路の電源供給線間の容量を計算することができる
本発明が適用されたシミュレータ1を実現したときの性能について評価する。比較例として、上述したコンピュータ100に、回路解析エンジンであるSPICEをインストールして実現したシミュレータの性能を用いるものとする。
まず、シミュレータ1において、各種容量テーブルの読み込み処理と、入力情報の入力処理と、入力情報から回路グラフ4を作成する作成処理までの演算時間について評価する。比較例に係る演算時間は、SPICEによるシミュレータを実現したときの、入力情報の入力処理と、回路グラフ4に相当する回路行列の生成処理までの演算時間とした。
図13において、「提案手法」に相当するシミュレータ1と、「SPICE AC解析」に相当するSPICEによるシミュレータとでは、論理素子の数「number of cells」に比例して演算時間が増加するが、シミュレータ1の方が演算時間が短いことを示している。
また、シミュレータ1による各論理素子の寄生容量の演算時間と、SPICEによる各論理素子の寄生容量の演算時間とについて評価する。
図14において、「提案手法」に相当するシミュレータ1では、論理素子の数「number of cells」に比例して演算時間が増加するのに対して、「SPICE AC解析」に相当するSPICEによるシミュレータでは、逆行列演算により論理素子の数n1.35に比例して演算時間が増加し、シミュレータ1の方が演算時間が短いことを示している。
このような図13、図14の結果から見ても明らかなように、シミュレータ1では、SPICEなどのような個々の論理素子の入出力応答から容量を算出することなく、予め得られている情報を参照することで、より高速に、動作状態に応じた変動分を考慮して集積回路の電源供給線間の容量を計算することができる。
また、任意の設計条件で設計した集積回路に対して、入力ベクトルを変化させたときの集積回路の電源供給線間の容量について評価する。
ここで、図15に示すように、「提案手法」に相当するシミュレータ1の演算結果は、誤差が10ー5以下で、「SPICE AC解析」に相当するSPICEによるシミュレータの演算結果と一致している。
また、入力ベクトルを変化させたときの集積回路の電源供給線間の容量について、「提案手法」に相当するシミュレータ1による演算結果の「実測値」と、集積回路の「実測値」との相関係数と平均誤差は、下記の表5に示す2つの集積回路ISCAS89ベンチマーク回路であるs1238、s1488を用いた場合、次のようになった。
Figure 0005565725
また、図16は、入力ベクトルを変化させたときの集積回路s1238の電源供給線間の容量について、「提案手法」に相当するシミュレータ1の演算結果と、集積回路の実測値とを示す図である。この図14の結果から見ても明らかなように、「提案手法」に相当するシミュレータ1は、実測値と高い精度で一致して、入力ベクトルを変化させたときの集積回路の電源供給線間の容量を計算できる。
上記のような評価から明らかなように、シミュレータ1では、回路規模が増大しても、計算時間の増大を抑えつつ、高精度に動作状態に応じた変動分を考慮して集積回路の電源供給線間の容量を計算することができる。
なお、本発明は、以上の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
1 シミュレータ、2 回路配置情報、3 論理素子配置情報、4 回路グラフ、5 標準セル、11 入力部、12 入力ベクトル解析部、13 信号配線解析部、14 論理素子容量積算部、15 標準セル容量情報記憶部、16 配線間容量積算部、17 配線間容量情報記憶部、18 全容量加算出力部、31 インバータ素子、32 NAND素子、41−44 配線、51、52 トランジスタ、100 コンピュータ、102 メモリ、103 外部記憶装置、104 入力インタフェース部、105 ディスプレイ

Claims (2)

  1. 電源供給配線に、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の該電源供給線間の容量を計算する集積回路電源間容量の計算装置において、
    上記集積回路を構成する各回路素子としての接続配置を示す回路配置情報と、該集積回路の各論理素子としての接続関係を示す論理素子配置情報と、該集積回路の入力端子に入力される論理値を示す入力情報とが入力される入力手段と、
    上記入力情報に基づいて、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の入力端子に入力される論理値を示す論理値情報を解析する入力情報解析手段と、
    上記論理素子の種類毎に、論理値と、該論理値に応じて変化する寄生容量とを対応付けて記憶した第1の記憶手段と、
    上記論理素子間の接続関係と、接続された論理素子間の電源供給配線の寄生容量とを対応付けて記憶した第2の記憶手段と、
    上記第1の記憶手段を参照して、上記入力情報解析手段により解析された論理値情報から、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の寄生容量を積算する第1の積算手段と、
    上記第2の記憶手段を参照して、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量を積算する第2の積算手段と、
    上記第1の積算手段で積算された寄生容量と、上記第2の積算手段で積算された寄生容量との合計値を、上記集積回路の電源間容量として出力する出力手段とを備え、
    上記第2の積算手段は、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量のうち、電位が異なる配線間の寄生容量のみを積算する集積回路電源間容量の計算装置。
  2. 電源供給配線に、少なくとも1種類以上の論理素子が複数接続されて構成される集積回路の該電源供給線間の容量を計算する集積回路電源間容量の計算方法において、
    上記集積回路を構成する各回路素子としての接続配置を示す回路配置情報と、該集積回路の各論理素子としての接続関係を示す論理素子配置情報と、該集積回路の入力端子に入力される論理値を示す入力情報とを入力する入力ステップと、
    上記入力情報に基づいて、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の入力端子に入力される論理値を示す論理値情報を解析する入力情報解析ステップと、
    上記論理素子の種類毎に、論理値と、該論理値に応じて変化する寄生容量とを対応付けて記憶した第1の記憶手段を参照して、上記入力情報解析ステップにより解析した論理値情報から、上記論理素子配置情報で示される各論理素子の寄生容量を積算する第1の積算ステップと、
    上記論理素子間の接続関係と、接続された論理素子間の電源供給配線の寄生容量とを対応付けて記憶した第2の記憶手段を参照して、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間の電源供給配線の寄生容量を積算する第2の積算ステップと、
    上記第1の積算ステップで積算された寄生容量と、上記第2の積算ステップで積算された寄生容量との合計値を、上記集積回路の電源間容量として出力する出力ステップとを有し、
    上記第2の積算ステップでは、上記論理素子配置情報で示される各論理素子間に配置されている配線の寄生容量のうち、電位が異なる配線間の寄生容量のみを積算する集積回路電源間容量の計算方法。
JP2010062646A 2010-03-18 2010-03-18 集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法 Expired - Fee Related JP5565725B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010062646A JP5565725B2 (ja) 2010-03-18 2010-03-18 集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010062646A JP5565725B2 (ja) 2010-03-18 2010-03-18 集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011197895A JP2011197895A (ja) 2011-10-06
JP5565725B2 true JP5565725B2 (ja) 2014-08-06

Family

ID=44876037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010062646A Expired - Fee Related JP5565725B2 (ja) 2010-03-18 2010-03-18 集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5565725B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3082987B2 (ja) * 1991-10-09 2000-09-04 株式会社日立製作所 ミックスモードシミュレーション方法
JP2000242676A (ja) * 1999-02-18 2000-09-08 Nec Corp 論理回路の消費電力計算方法及び計算装置
JP2005004245A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路の基板ノイズ解析方法、半導体集積回路および半導体集積回路の基板ノイズ解析装置
JP2005115925A (ja) * 2003-09-17 2005-04-28 Sharp Corp 半導体集積回路の回路設計検証方法
JP2006260373A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Denso Corp 設計支援装置および設計支援プログラム
JP5262176B2 (ja) * 2008-02-21 2013-08-14 日本電気株式会社 電源回路の設計支援装置と設計支援方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011197895A (ja) 2011-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7191414B1 (en) Apparatus and methods for interconnect simulation in electronic circuitry using non-uniform time step
US20160188776A1 (en) Semiconductor device design method, system and computer program product
Shook et al. MLParest: Machine learning based parasitic estimation for custom circuit design
US11120193B2 (en) Analysis of coupled noise for integrated circuit design
US10275553B2 (en) Custom circuit power analysis
JP2010218252A (ja) 統計的タイミング解析用セルライブラリ作成装置、統計的タイミング解析装置、統計的タイミング解析用セルライブラリ作成方法および統計的タイミング解析方法
US20150356229A1 (en) Physical cell electromigration data generation
CN104933214A (zh) 集成电路设计方法和装置
JP2005352787A (ja) タイミング解析方法およびタイミング解析装置
KR100398850B1 (ko) 반도체 집적 회로에 대한 전자기 간섭 시뮬레이션을 위한 전원 모델, 전원 모델을 설계하는 방법, 전자기 간섭 시뮬레이터, 전원 모델 생성용 컴퓨터 프로그램을 저장하는 저장 매체, 및 전원 모델 설계 지원 시스템
JP2012221389A (ja) 回路シミュレーション方法および回路シミュレーション装置
JP5071081B2 (ja) 半導体装置に対する同時動作信号ノイズ見積り方法における同時動作信号ノイズ基礎特性取得方法、及びプログラム
US20060190848A1 (en) Low power consumption designing method of semiconductor integrated circuit
JP2006338253A (ja) タイミング検証方法
US7925998B2 (en) Delay calculating method in semiconductor integrated circuit
JP5565725B2 (ja) 集積回路電源間容量の計算装置、及び、集積回路電源間容量の計算方法
JP2002163324A (ja) 遅延時間計算方法及びそれを用いた半導体集積回路の設計方法
US8924911B2 (en) Equation based transient circuit optimization
JP5332972B2 (ja) デカップリング容量決定方法、デカップリング容量決定装置およびプログラム
Schneider et al. Switch level time simulation of CMOS circuits with adaptive voltage and frequency scaling
JP2014063231A (ja) 設計支援装置、設計支援方法及びプログラム
JP2012242926A (ja) 回路改善装置、回路改善装置の回路改善方法および回路改善プログラム
Ye et al. Fast variational interconnect delay and slew computation using quadratic models
US20230205971A1 (en) Method for designing semiconductor integrated circuit, circuit design system, and control program
US20080270089A1 (en) Through-current power table, method of generating thereof and method of calculating power consumption

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5565725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees