JP5562768B2 - 吊りビーム装置 - Google Patents

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本発明は、吊りビーム装置に関するものである。
吊りビーム装置は、クレーン等により鋼板等の被運搬物を吊り上げて運ぶために利用される装置である。吊りビーム装置は、ベースフレームの長手方向の一端及び他端においてそれぞれ進退可能に設けられた一対のビームを備える。この一対のビームにモータ等の駆動機構からチェーンを介して動力を伝達することで、ベースフレームに対してビームを伸縮させ、吊りビーム装置の長手方向の長さを搬送物の長さに応じて調節することができる。
このような吊りビーム装置においては、ビームが伸張方向に引き出され、ベースフレームから抜け出すのを防止するために、ビームの移動を規制するストッパ機構が設けられる。ベースフレームからビームが所定の伸長限界位置まで引き出されると、ビームがストッパ機構に当たって停止し、ビームの更なる伸張方向への移動が禁止されることで、ビームの抜け出しが防止される(特許文献1)。
特開2001−19345号公報
このような吊りビーム装置では、ビームがストッパ機構に速い速度で当たると、吊りビーム装置に振動が発生し、被運搬物にも振動が伝わってしまう。振動の発生を抑制するためにビームの移動速度を制御する方法も考えられるが、ビームを伸縮させるチェーンが破断してしまうと、ビームの移動速度を制御できずに、ビームがストッパ機構に速い速度で衝突してしまう。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、伸縮する部材がストッパ機構で停止する際における装置の振動を抑制することができる吊りビーム装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る吊りビーム装置は、被運搬物を吊り下げる吊りビーム装置において、被運搬物の重量の一部を負担する第1及び第2の部材と、第1の部材の一端から第2の部材を伸縮させるように、第2の部材を伸長方向及び短縮方向に移動させる伸縮駆動部と、第1の部材に設けられた第1の衝突部と、第2の部材に設けられた第2の衝突部と、を有し、第2の部材が所定の伸長限界位置に到達したときに、第1の衝突部と第2の衝突部とが接触することで第2の部材の伸長方向への更なる移動を阻止するストッパ部と、ストッパ部とは別に設けられ、伸長方向に移動する第2の部材の第2の衝突部が第1の衝突部に接触する前に、第2の部材の移動速度を減衰させる衝撃吸収手段と、を備えたことを特徴とする。
この吊りビーム装置によれば、第2の部材が伸長方向に移動する場合には、第2の部材が伸長限界位置に到達したときに、ストッパ部によって伸長方向への更なる移動が阻止される。従って、第1の部材の一端から第2の部材が分離してしまうことが防止される。また、ストッパ部の第1の衝突部と第2の衝突部とが接触する前に、衝撃吸収手段によって第2の部材の移動速度が減衰されるので、第1の衝突部と第2の衝突部との接触の衝撃を緩和することができ、当該衝撃による装置の振動を抑制することができる。
また、衝撃吸収手段は、第1又は第2の部材の少なくともいずれか一方に設けられると共に、第1又は第2の部材の他方を伸縮可能なピストンに接触させて当該接触の衝撃力を吸収するオイルダンパーを有することが好ましい。オイルダンパーを用いることにより、衝撃吸収手段を簡易な構造としコンパクトにすることができる。
また、衝撃吸収手段は、オイルダンパーのピストンを、衝撃力の方向の反対方向に付勢する付勢手段を更に備えることが好ましい。この構成によれば、付勢手段の付勢力によって、第2の部材の衝撃吸収作用を更に高めると共に、衝撃を吸収した後には、上記付勢力により、オイルダンパーのピストンを、衝撃力を受ける前の位置に復帰させることができる。従って、衝撃吸収手段を繰り返し利用することができる。
本発明に係る吊りビーム装置によれば、伸縮する部材がストッパ機構で停止する際における装置の振動を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る吊りビーム装置を示す側面図である。 吊りビーム装置を示す平面図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 吊りビーム装置の伸び状態を示す概略断面図である。 吊りビーム装置の縮み状態を示す概略断面図である。 (a)は、ベースフレームの先端付近を示す一部破断側面図であり、(b)及び(c)は、その一部破断平面図である。 ショックアブソーバとストッパとを示す。 (a)は、第1ビームの先端付近を示す一部破断側面図であり、(b)は、その一部破断平面図である。
以下、本発明に係る吊りビーム装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る吊りビーム装置1を示す側面図、図2は、吊りビーム装置1を示す平面図、図3は、図1に示すIII−III線に沿った断面図である。なお、図面には、説明を容易にする為にXYZ直交座標系も示されている。ここでは、Z軸が鉛直軸、XY平面が水平面であるとする。ビーム装置1は、全体として水平に延在する長尺状をなしており、ビーム装置1の延在方向をX方向としている。また、ビーム装置1は、長板状の鋼板(被搬送物)3を水平な姿勢で吊り下げることができ、このときの鋼板3の延在方向もほぼX方向に一致する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る吊りビーム装置1は、図示しないクレーンに支持された長尺状のベースフレーム2と、ベースフレーム2の一端AにおいてX軸方向(ベースフレーム2の長手方向)に進退可能な第1ビーム4と、第1ビーム4の先端においてX軸方向に進退可能な突出する第2ビーム5と、ベースフレーム2の他端BにおいてX軸方向に進退可能な第3ビーム6と、第3ビーム6の先端においてX軸方向に進退可能な第4ビーム7と、ベースフレーム2においてX軸方向に移動可能に支持された第1トロリー8及び第2トロリー9と、第1〜第4ビームと第1,第2トロリーとにそれぞれ吊り下げられた複数の電磁石12と、を有している。この吊りビーム装置1では、被運搬物である長尺の鋼板3に対して複数の電磁石12を磁気吸着させることで、ベースフレーム2を吊り上げるクレーンにより鋼板3の運搬が行われる。
ベースフレーム2は、X軸方向で両端(一端A及び他端B)が開口すると共に、底部が開口した筒状の部材である。ベースフレーム2の一端A側の上面には、クレーンフック10が連結されるフック連結部21が設けられている。また、ベースフレーム2の他端2b側の上面にも、フック連結部21が設けられている。
ベースフレーム2の一端Aには、外周が拡張された拡張部2cが設けられている。拡張部2c内には、第1ビーム4の移動を検知するためのリミッタスイッチ13が設けられている。同様に、ベースフレーム2の他端Bには、外周が拡張された拡張部2dが設けられ、拡張部2d内には、第3ビーム6の移動を検知するためのリミッタスイッチ14が設けられている。
第1ビーム4は、X軸方向に延在する断面略口字形状の筒状部材である。第1ビーム4の一端4aは、ベースフレーム2の外側に突出すると共に、X軸方向で開口している。第1ビーム4の他端4bは、ベースフレーム2内で移動可能に支持されている。第1ビーム4の下面には、下方に突出する電磁石支持部4cが設けられ、電磁石支持部4cには、電磁石用チェーン11を介して電磁石12が略水平に吊下げられている。
図1及び図3に示すように、第1ビーム4の他端4b近傍の両側には、第1ビーム4の側面から側方(Y軸方向)に突出する軸部40aを有する側方ローラ40がそれぞれ設けられている。側方ローラ40は、軸部40aを中心に回転する。
ベースフレーム2の側壁の内面には、側方ローラ40の上端に当接するガイド用凸部35と、側方ローラ40の下端に当接するガイド用凸部36とが形成されている。これらのガイド用凸部35,36は、X軸方向に延在して設けられており、ガイド用凸部35,36の側面35a,36aは、側方ローラ40のX軸方向の移動をガイドするガイドレール(ガイド部)37を構成する。このように、側方ローラ40が上下でガイドレール37に挟まれることで、側方ローラ40すなわち第1ビーム4のZ軸方向の変位が規制されている。
側方ローラ40の基端には、側方ローラ40の外縁が半径方向に突出して形成された環状の鍔部が設けられている。また、ガイド用凸部35の下端には、Y軸方向で内側に突出した当接部が形成されている。側方ローラ40は、先端側がガイドレール37に入り込むと共に、基端の鍔部がガイド用凸部35の当接部に当接しており、これによって側方ローラ40すなわち第1ビーム4のY軸方向の変位が規制されている。
ベースフレーム2の拡張部2cの下部には、一対のガイドローラ38がY軸方向で向かい合うように配置されている。一対のガイドローラ38の間には、第1ビーム4の下方に突出する電磁石支持部4cがX軸方向に通過するための隙間が形成されている。一対のガイドローラ38の軸部38aは、一対のガイドローラ38からY軸方向に延在して拡張部2cの外側に露出しており、ベースフレーム2に支持されている。また、一対のガイドローラ38の上端は、第1ビーム4の下面4dに当接している。これらのガイドローラ35によって、第1ビーム4はZ軸方向で支持されると共にX軸方向の移動をガイドされている。
ガイドローラ38の基端には、側方ローラ40の外縁が半径方向に突出して形成された環状の鍔部が設けられている。また、第1ビーム4の下端には、Y軸方向で両側に突出した第1ビーム当接部が形成されている。第1ビーム4は、一対のガイドローラ38の鍔部によって第1ビーム当接部がY軸方向で挟まれることにより、Y軸方向の変位を規制されている。
このような構成により、第1ビーム4は、側方ローラ40がガイドされるガイドレール37とガイドローラ38とによって、Y軸及びZ軸方向の変位が規制されると共に、X軸方向に移動可能に構成されている。そして、第1ビーム4が側方ローラ40とガイドローラ38とによってガイドされることで、ガイドのためのローラ等を上下に設ける場合と比べて、第1ビーム4の上下方向の幅を広くすることができ、上下方向における第1ビーム4の強度を高くすることが可能となる。従って、吊りビーム装置1による被運搬物の運搬に際し、第1ビーム4に加わる上下方向の荷重に対する耐久性を十分に確保することができるので、吊りビーム装置1の長寿命化が図られる。
図1〜図3に示すように、第2ビーム5は、第1ビーム4より一回り小さな断面略口字形状の筒状部材である。X軸方向に延在する第2ビーム5の一端5aは、X軸方向で第1ビーム4の外側に突出しており、第2ビーム5の他端5bは、第1ビーム4内で移動可能に支持されている。第2ビーム5の一端5aには、下方に突出する電磁石支持部5cが設けられ、この電磁石支持部5cには、電磁石用チェーン11を介して電磁石12が略水平に吊下げられている。
第2ビーム5の他端5b近傍には、Y軸方向で第2ビーム5の両側の側壁を貫通する軸部51が設けられている。軸部51は、第2ビーム5の側壁に設けられた軸受53によって軸支されている。軸部51の両端には、軸部51と共に回動する側方ローラ52が設けられている。
第1ビーム4の側壁の内面には、側方ローラ52の上端に当接するようにY軸方向に突出したガイド用凸部41と、側方ローラ52の下端に当接するようにY軸方向に突出したガイド用凸部42とが形成されている。これらのガイド用凸部41,42は、X軸方向に延在して設けられており、ガイド用凸部41,42の側面41a,42aは、側方ローラ52のX軸方向の移動をガイドするガイドレール43を構成する。
側方ローラ52の基端には、側方ローラ52の外縁が半径方向に突出して形成された鍔部が設けられている。また、ガイド用凸部41の下端には、Y軸方向に突出した当接部が形成されている。側方ローラ52は、Y軸方向で先端側がガイドレール43に入り込むと共に、基端の鍔部がガイド用凸部41の当接部に当接することにより、Y軸方向に位置決めされている。
第1ビーム4の一端4a側の下部には、一対のガイドローラ44がY軸方向で向かい合うように配置されている。一対のガイドローラ44の間には、第2ビーム5の下方に突出する電磁石支持部5cがX軸方向に通過するための隙間が形成されている。一対のガイドローラ44の軸部44aは、一対のガイドローラ44からY軸方向に延在して第1ビーム4の外側に露出しており、第1ビーム4に支持されている。一対のガイドローラ44の上端は、第2ビーム5の下面5dに当接しており、第2ビーム5はZ軸方向でガイドローラ44に支持されると共に、X軸方向の移動をガイドされている。
ガイドローラ44の基端には、側方ローラ52の外縁が半径方向に突出して形成された鍔部が設けられている。また、第2ビーム5の下端には、Y軸方向で両側に突出した第2ビーム当接部が形成されている。第2ビーム5は、一対のガイドローラ44の鍔部によって第1ビーム当接部がY軸方向で挟まれることにより、Y軸方向の変位が規制されている。このような構成により、第2ビーム5は、ガイドレール43にガイドされた側方ローラ52とガイドローラ44とによって、Y軸及びZ軸方向の変位が規制されると共に、第1ビーム4内のガイドレール43に沿ってX軸方向に移動可能に構成されている。
図1及び図2に示すように、第3ビーム6は、X軸方向に延在する断面略口字形状の筒状部材であり、その一端6aは、ベースフレーム2内で移動可能に支持されている。第3ビーム6の他端6bは、ベースフレーム2の外側に突出すると共に、X軸方向で開口している。第3ビーム6の下面には、下方に突出する電磁石支持部6cが設けられ、電磁石支持部6cには、電磁石用チェーン11を介して電磁石12が略水平に吊下げられている。この第3ビーム6は、第1ビーム4と同様な構造を有しており、X軸方向に移動可能に構成されている。
第4ビーム7は、第3ビーム6より一回り小さな断面略口字形状の筒状部材である。X軸方向に延在する第4ビーム7の一端7aは、第3ビーム6内で移動可能に支持されている。第4ビーム7の他端7bは、X軸方向で第3ビーム6の外側に突出している。第4ビーム7の他端7bには、下方に突出する電磁石支持部7cが設けられ、この電磁石支持部7cには、電磁石用チェーン11を介して電磁石12が略水平に吊下げられている。この第4ビーム7は、第2ビーム5と同様な構造を有しており、X軸方向に移動可能に構成されている。
第1トロリー8は、ベースフレーム2の一端A側の下部でX軸方向に移動可能に吊り下げられている。第1トロリー8の下方には、電磁石用チェーン11を介して電磁石12が略水平に吊下げられている。
第2トロリー9は、第1トロリー8と同様な構造を有しており、ベースフレーム2の他端B側の下部でX軸方向に移動可能に吊り下げられている。第2トロリー9の下方には、電磁石用チェーン11を介して電磁石12が略水平に吊下げられている。
次に、吊りビーム装置1における第1〜第4ビーム及び第1,第2トロリーを移動させる駆動機構について、図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、ベースフレーム2の上面には、モータ(伸縮駆動部)22が収納されたモータケース24が設けられている。モータケース24の隣には、モータ22に電力を供給するための給電ケーブルが収納されるケーブルバスケット25が設けられている。モータ22の出力軸の先端には、出力軸と一体に回転する出力ギア22aが形成されている。
また、ベースフレーム2上には、X軸方向に離間した一対の第1スプロケット26が設けられている。一対の第1スプロケット26は、X軸方向で歯先同士が向き合うように配置されている。一対の第1スプロケット26の一方は、ベースフレーム2に設けられたギアボックス27内に配置されており、一対の第1スプロケット26の他方は、ベースフレーム2の拡張部2c内に配置されている。ギアボックス27内に配置された第1スプロケット26とモータ22の出力ギア22aとの間には、モータ用ローラチェーン23が掛け渡されており、このモータ用ローラチェーン23とモータ22とは、第1スプロケット26を回転駆動する駆動部Tとして機能する。
一対の第1スプロケット26の間には、環状の第1チェーン28が掛け渡されている。第1チェーン28は、第1ビーム4の上面に固定された第1固定部29と、チェーンの長さを調節可能なアジャスターボルトにより両端が第1固定部29に固定された第1ローラチェーン30とから構成されている。
第1ビーム4上には、X軸方向に離間した一対の第2スプロケット45が設けられている。一対の第2スプロケット45は、X軸方向で歯先同士が向き合うように配置されている。一対の第2スプロケット45の間には、環状の第2チェーン46が掛け渡されている。第2チェーン46は、第2ビーム5に固定された第2固定部49と、ベースフレーム2に固定された第3固定部50と、第2固定部49と第3固定部50とを繋ぐ2本の第2ローラチェーン47,48とによって環状に構成されている。
第1トロリー8の上部には、Y軸方向に延在する回転軸部を有する第5スプロケット81が配置されている。第5スプロケット81には、ローラチェーンである第5チェーン82が掛け渡されている。第5チェーン82の一端は、第1ビーム4の中央近傍(第5スプロケット81よりベースフレーム2の一端A側の位置)の下面でアジャスターボルト4fに固定されている。第5チェーン82他端は、第5スプロケット81よりベースフレーム2の一端A側の位置でベースフレーム2の底面に設けられたアジャスターボルト2eに固定されている。
また、第1トロリー8の上部には、Y軸方向に延在する回転軸部を有する第6スプロケット83が第5スプロケット81よりベースフレーム2の他端B側に配置されている。第6スプロケット83には、ローラチェーンである第6チェーン84が掛け渡されている。第6チェーン84の一端は、第1ビーム4の下面からX軸方向に突出した板状の連結部4gの先端下面(第6スプロケット83よりベースフレーム2の他端B側の位置)に設けられたアジャスターボルト4hに固定されている。第6チェーン84の他端は、ベースフレーム2の中央底部(第6スプロケット83よりベースフレーム2の他端B側の位置)でアジャスターボルト2fに固定されている。
ベースフレーム2上には、X軸方向に離間した一対の第3スプロケット31が設けられている。一対の第3スプロケット31の一方は、ギアボックス27内で第1スプロケット26の隣に配置され、他方は、ベースフレーム2の拡張部2d内に配置されている。ギアボックス27内の第1スプロケット26には、第1スプロケット26と同軸の歯車26aが設けられている。同様に、ギアボックス27内の第3スプロケット31には、第3スプロケット31と同軸の歯車31aが設けられている。第1スプロケット26の歯車26aと第3スプロケット31の歯車31aとは、互いに噛み合っており、駆動部Tの駆動力を第3スプロケット31に伝達するギア機構Sとして機能する。
一対の第3スプロケット31の間には、環状の第3チェーン32が掛け渡されている。第3チェーン32は、第3ビーム6の上面に固定された第4固定部33と第4固定部33のアジャスターボルトにより両端が固定された第3ローラチェーン34とから構成されている。
第3ビーム6上には、X軸方向に離間した一対の第4スプロケット65が設けられている。一対の第4スプロケット65の間には、環状の第4チェーン66が掛け渡されている。第4チェーン66は、第4ビーム7に固定された第5固定部69と、ベースフレーム2に固定された第6固定部70と、第5固定部69と第6固定部70とを繋ぐ2本の第4ローラチェーン67,68とによって環状に構成されている。
第2トロリー9の上部には、Y軸方向に延在する回転軸部を有する第7スプロケット91が配置されている。第7スプロケット91には、ローラチェーンである第7チェーン92が掛け渡されている。第7チェーン92の一端は、第3ビーム6の中央近傍の下面(第7スプロケット91よりベースフレーム2の他端B側の位置)でアジャスターボルト6fに固定されている。第7チェーン92の他端は、第7スプロケット91よりベースフレーム2の他端B側の位置でベースフレーム2の底面に設けられたアジャスターボルト2gに固定されている。
また、第2トロリー9の上部には、Y軸方向に延在する回転軸部を有する第8スプロケット93が第7スプロケット91よりベースフレーム2の一端A側に配置されている。第8スプロケット93には、ローラチェーンである第8チェーン94が掛け渡されている。第6チェーン94の一端は、第3ビーム6の下面からX軸方向に突出した板状の連結部6gの先端下面(第8スプロケット93よりベースフレーム2の一端A側の位置)に設けられたアジャスターボルト6hに固定されている。第6チェーン94の他端は、ベースフレーム2の中央底部(第8スプロケット93よりベースフレーム2の一端A側の位置)でアジャスターボルト2fに固定されている。このような構成により、動滑車の原理によって第1トロリー8及び第2トロリー9の移動量は第1ビーム4及び第3ビーム6の移動量よりも小さくなり、第1,第2トロリーの移動量を適切に設定することが容易となる。従って、駆動部Tにより第1〜第4ビームと第1,第2トロリーとを移動させた際に、各部材に吊り下げられた電磁石12の間隔ができるだけ等しくなるように第1,第2トロリーの移動量を設定することで、各部材でほぼ均等に鋼板等を支持できる場合が多くなり、吊りビーム装置1の長寿命化が図られる。
以上のように構成された本実施形態に係る吊りビーム装置1の動作について図面を参照して説明する。図4は、吊りビーム装置の伸び状態を示す概略断面図であり、図5は、吊りビーム装置の縮み状態を示す概略断面図である。なお、以下の説明において、各部材の回転方向は図面に従い右回転、左回転として示す。
図4に示すように、吊りビーム装置1の全長を伸ばすにあたり、まず、駆動部Tによってギアボックス27内の第1スプロケット26を右回転させる。ギアボックス27内の第1スプロケット26が右回転すると、環状の第1チェーン30が右回りに送られて他方の第1スプロケット26も右回転すると共に、第1チェーン30が有する第1固定部29がベースフレーム2の一端A側に移動する。第1固定部29が移動すると、第1固定部29に固定された第1ビーム4がベースフレーム2の一端Aから突出するように移動する。
第1ビーム4が移動すると、第1ビーム4に設けられた一対の第2スプロケット45とベースフレーム2に固定された第3固定部50との位置関係にずれが生じて環状の第2のチェーン46にモーメントが発生し、第2チェーン46が右回りに送られる。第2のチェーン46が右回りに送られると、第2固定部49がベースフレーム2の一端A側に移動する。第2固定部49が移動すると、第2固定部49が固定された第2ビーム5が第1ビーム4の他端4bから突出するように移動する。
また、第1ビーム4がベースフレーム2の一端Aから突出するように移動することで、第1トロリー8の第5スプロケット81に掛け渡された第5チェーン82の一端(第1ビーム4のアジャスターボルト4fに固定された端部)がベースフレーム2の一端A側に移動する。第5チェーン82の一端がベースフレーム2の一端A側に移動すると、第5スプロケット81が左回転されると共に、第5チェーン82の張力により第5スプロケット81をベースフレーム2の一端A側に引く力が発生し、第1トロリー8がベースフレーム2の一端A側に移動する。
同様に、駆動部Tによってギアボックス27内の第1スプロケット26が右回転すると、ギア機構Sを介してギアボックス27内の第3スプロケット31が左回転される。ギアボックス27内の第3スプロケット31が左回転すると、環状の第3チェーン34が左回りに送られて他方の第3スプロケット31も左回転すると共に、第3チェーン34が有する第4固定部33がベースフレーム2の他端B側(第1固定部29の移動方向と反対方向)に移動する。第4固定部33が移動すると、第4固定部33が固定された第3ビーム6がベースフレーム2の他端Bから突出するように移動する。
第3ビーム6が移動すると、第3ビーム6に設けられた一対の第4スプロケット65とベースフレーム2に固定された第6固定部70との位置関係にずれが生じて環状の第4チェーン66にモーメントが発生し、第4チェーン66が左回りに送られる。第4チェーン66が左回りに送られると、第5固定部69がベースフレーム2の他端B側(第2固定部49の移動方向と反対方向)に移動する。第5固定部69が移動すると、第5固定部69が固定された第4ビーム7が第3ビーム6の一端6aから突出するように移動する。
また、第3ビーム6がベースフレーム2の他端Bから伸びるように移動することで、第2トロリー9の第7スプロケット91に掛け渡された第7チェーン92の一端(第3ビーム6のアジャスターボルト6fに固定された端部)がベースフレーム2の他端B側に移動する。第7チェーン92の一端がベースフレーム2の他端B側に移動すると、第7スプロケット91が右回転されると共に、第7チェーン91の張力により第7スプロケット91をベースフレーム2の他端B側に引く力が発生し、第2トロリー9がベースフレーム2の他端B側(第1トロリー8の移動方向と反対方向)に移動する。このようにして、吊りビーム装置1では、駆動部Tにより第1〜第4ビームと第1,第2トロリーとが同期して移動することで、吊りビーム装置1の全長が伸ばされる。
続いて、図5に示すように、吊りビーム装置1の全長を縮めるにあたり、まず、駆動部Tによってギアボックス27内の第1スプロケット26を左回転させる。ギアボックス27内の第1スプロケット26が左回転すると、環状の第1チェーン30が左回りに送られて他方の第1スプロケット26も左回転すると共に、第1チェーン30が有する第1固定部29がベースフレーム2の他端B側に移動する。第1固定部29が移動すると、第1固定部29に固定された第1ビーム4がベースフレーム2の内側に向かって移動してベースフレーム2内に全体が収納される。
第1ビーム4が移動すると、第1ビーム4に設けられた一対の第2スプロケット45とベースフレーム2に固定された第3固定部50との位置関係にずれが生じて環状の第2のチェーン46にモーメントが発生し、第2のチェーン46が左回りに送られる。第2のチェーン46が左回りに送られると、第2固定部49がベースフレーム2の他端B側に移動する。第2固定部49がベースフレーム2の他端B側に移動すると、第2固定部49が固定された第2ビーム5が第1ビーム4の内側に向かって移動して第1ビーム4内すなわちベースフレーム2内に全体が収納される。
また、第1ビーム4がベースフレーム2の内側に向かって移動することで、第1トロリー8の第6スプロケット83に掛け渡された第6チェーン84の一端(第1ビーム4のアジャスターボルト4hに固定された端部)がベースフレーム2の他端B側に移動する。第6チェーン84の一端がベースフレーム2の他端B側に移動すると、第6スプロケット83が右回転されると共に、第6チェーン84の張力により第6スプロケット83をベースフレーム2の他端B側に引く力が発生し、第1トロリー8がベースフレーム2の他端B側に移動する。
同様に、駆動部Tによってギアボックス27内の第1スプロケット26が左回転すると、ギア機構Sを介してギアボックス27内の第3スプロケット31が右回転される。ギアボックス27内の第3スプロケット31が右回転すると、環状の第3チェーン34が右回りに送られて他方の第3スプロケット31も右回転すると共に、第3チェーン34が有する第4固定部33がベースフレーム2の一端A側に移動する。第4固定部33が移動すると、第4固定部33が固定された第3ビーム6がベースフレーム2ベースフレーム2の内側(第1固定部29の移動方向と反対方向)に向かって移動してベースフレーム2内に全体が収納される。
第3ビーム6が移動すると、第3ビーム6に設けられた一対の第4スプロケット65とベースフレーム2に固定された第6固定部70との位置関係にずれが生じて環状の第4チェーン66にモーメントが発生し、第4チェーン66が右回りに送られる。第4チェーン66が右回りに送られると、第5固定部69がベースフレーム2の一端A側に移動する。第5固定部69がベースフレーム2の一端A側に移動すると、第5固定部69が固定された第4ビーム7が第3ビーム6の内側(第2固定部49の移動方向と反対方向)に向かって移動して第3ビーム6内すなわちベースフレーム2内に全体が収納される。
また、第3ビーム6がベースフレーム2の内側に向かって移動することで、第2トロリー9の第8スプロケット93に掛け渡された第8チェーン94の一端(第3ビーム6のアジャスターボルト6hに固定された端部)がベースフレーム2の一端A側に移動する。第8チェーン94の一端がベースフレーム2の一端A側に移動すると、第8スプロケット93が左回転されると共に、第8チェーン94の張力により第8スプロケット93をベースフレーム2の一端A側に引く力が発生し、第2トロリー9がベースフレーム2の一端A側(第1トロリー8の移動方向と反対方向)に移動する。このようにして、吊りビーム装置1では、駆動部Tにより第1〜第4ビームと第1,第2トロリーとが同期して移動することで、吊りビーム装置1の全長が縮められる。なお、第1ビーム4及び第3ビーム6が可動範囲の限界付近まで移動すると、そのことがリミッタスイッチ13,14によって検知され、駆動部Tを停止させる。これにより、モータ22が過剰に回転してチェーン等に過大な負荷がかかることが防止される。
以上のように、本実施形態に係る吊りビーム装置1では、第1〜第4ビームをX軸方向に進退させることで、吊りビーム装置1の全長を伸縮させ、様々な長さの被運搬物に対して好適に適用することが可能となる。そして、第1〜第4ビームにより二段階の伸縮が可能となるため、吊りビーム装置1の全長の選択範囲を大きくとることができ、吊りビーム装置1の汎用性の向上が図られる。
また、吊りビーム装置1では1つの駆動部Tによって第1〜第4ビームと第1,第2トロリーとが駆動されるため、吊りビーム装置1の配線構造の単純化及び構造の簡素化が可能となり、吊りビーム装置1のメンテナンスを容易にすることができる。さらに、対となるスプロケットと環状のチェーンとを利用して、モータ22の回転運動を第1〜第4ビームの直線運動に変換することで、機械加工を要し重量のあるラックアンドピニオン機構を不要としているため、吊りビーム装置1の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、吊りビーム装置1では、第1,第2ビームの進退動による第1,第2トロリーの進退を簡素な構造で実現することができるため、吊りビーム装置1の低コスト化が図られる。また、スプロケットとチェーンとによってトロリーの駆動機構を構成することで、使用による磨耗劣化が抑制されるため、トロリーの駆動機構の耐久性向上が図られる。
次に、吊りビーム装置1において、第1〜第4ビーム4,5,6,7の抜け出し防止の構造について図6〜図8を参照し説明する。例えば、第1ビーム4がベースフレーム2の一端A側から伸び出すべく、伸長方向に(図1のX軸に沿って左方向に)移動する場合に、第1ビーム4のベースフレーム2からの抜け出しを防止する必要がある。このような各ビームの抜け出し防止を図るためのストッパ機構が、ビーム装置1には設けられている。
具体的には、図6(a),(b)に示すように、ベースフレーム2の内側上部には、内側壁から内側に突出したストッパ部101が設けられている。ストッパ部101は、第1ビーム4の上方に位置している。これに対し、第1ビーム4の上面には、上方に突出した突起部102が設けられている。そして、図中に二点鎖線で示されるように、第1ビーム4が伸長方向に移動し、伸長限界位置201に到達したときに、突起部102がストッパ部101に接触する位置関係にある。従って、伸長限界位置201において、第1ビーム4の更なる伸長方向へ移動が阻止され、第1ビーム4のベースフレーム2からの抜け出しを物理的に防止することができる。
また、第1ビーム4の移動速度は、モータ22の過負荷防止手段(トルクリミッタやサーマルリレー等)によって制御されているが、万一、チェーンが破断して第1ビーム4の移動速度が制御不能になり、第1ビーム4の伸長方向への移動速度が速い場合には、突起部102がストッパ部101に接触する衝撃力によって、ビーム装置1の振動が発生する場合があり好ましくない。そこで、突起部102がストッパ部101に接触する際の衝撃力を吸収する衝撃吸収機構が、ビーム装置1には設けられている。
具体的には、図6(a),(b)に示すように、ベースフレーム2の内側中央部には、内側壁から内側に突出したストッパ部103が設けられている。なお、ストッパ部103は、ストッパ部101に比較して短く形成されており、ベースフレーム2の内側壁と第1ビーム4との間に位置している。これに対し、第1ビーム4側には、オイルダンパー104が設けられている。オイルダンパー104は、土台部108を介して第1ビーム4の側面に固定されている。オイルダンパー104は、後述するように、第1ビーム4に固定されるダンパ部106と、当該ダンパ部106に対しX方向に伸縮可能なピストン105を有する。
第1ビーム4が伸長方向に移動するときには、図6(c)に示すように、伸長限界位置201に到達する直前に、オイルダンパー104のピストン105の先端がストッパ部103に接触する。そうすると、慣性で更に伸長方向に移動しようとするピストン105が、ストッパ部103によって押し縮められることで、第1ビーム4の移動速度が減衰される。そして、第1ビーム4が減速された後に、突起部102がストッパ部101に接触し、図6(b)で2点鎖線で示す状態で第1ビーム4が停止する。
なお、図6(c)に示されるように、オイルダンパー104の先端(ピストン105の先端)がストッパ部103に接触するような第1ビーム4の位置(以下、「緩衝開始位置」といい、202の符号で表す。)は、伸長限界位置201よりも伸長方向後方に位置する。すなわち、第1ビーム4が伸長方向に移動するときは、突起部102がストッパ部101に接触するよりも先に、ピストン105の先端がストッパ部103に接触するような位置関係になっている。
次に、図7を参照し、オイルダンパー104の構造について更に説明する。オイルダンパー104は、前述のとおり、第1ビーム4に対してX方向に進退可能なピストン105を備えている。ピストン105は、X方向に延在するロッド105aと、当該ロッド105aの先端に設けられ、ストッパ部103に対面する先端当接部105bとを有している。また、オイルダンパー104は、ピストン105のロッド105aがその内部に挿入され、ピストン105の先端当接部105bがストッパ部103と衝突したことによる衝撃力を吸収するダンパ部106と、ロッド105aの周囲を巻くように設けられたコイルバネ(付勢手段)107と、を有する。
コイルバネ107は、先端当接部105bの後端面とダンパー部106の前端面との間に挟まれた圧縮バネであり、ピストン105が延びる方向(伸長方向)に先端当接部105bを付勢している。そして、コイルバネ107は、衝撃力でピストン105が縮むときに、先端当接部105bとダンパ部106との間で収縮してバネ反力を発生し、衝撃力を緩和すると共に、ダンパ部106側へ移動した先端当接部105bを基準位置へ戻すよう機能する。
よって、オイルダンパー104が衝撃力を吸収した後、第1ビーム4が伸長限界位置から短縮方向に移動した際には、オイルダンパー104が初期状態に戻り、再び衝撃を吸収することができる。また、ダンパ部106は、その内部にオイルが充填されており、ピストンに設けられたいくつかのオリフィス(細い穴)をオイルが高速で通過する際に発生する液圧抵抗つまり減衰力を利用して、衝撃力を吸収する、所謂オリフィス構造である。
以上のような衝撃吸収機構の存在によれば、第1ビーム4が伸長方向に移動するときは、突起部102がストッパ部101に接触する前に、第1ビーム4の移動速度が減衰されるので、突起部102とストッパ部101とが接触する際の衝撃力を低減することができ、当該衝撃力に起因する吊りビーム装置1の振動を抑制することができる。
また、例えば、第1チェーン28が万一破断した場合には、モータ22の制御による第1ビーム4の移動速度制御が効かなくなり、第1ビーム4が伸長方向に移動してしまう場合もあるが、このような場合にも、突起部102とストッパ部101とが激しく衝突するといったことを避けることができる。なお、以上の構成においては、上記ベースフレーム2が特許請求の範囲の第1の部材に対応し、上記第1ビーム4が特許請求の範囲の第2の部材に対応する。
第2ビーム5の第1ビーム4からの抜け出しを物理的に防止するためのストッパ機構も、図8に示すように、上述したストッパ機構と同様の構成を有している。すなわち、第1ビーム4の内側上部に、内側壁から内側に突出したストッパ部101が設けられており、第2ビーム5の上面には、上方に突出した突起部102が設けられている。また、第2ビーム5の突起部102が第1ビーム4のストッパ部101に接触する際の衝撃力を吸収する衝撃吸収機構も、同図に示すように、上述した衝撃吸収機構と同様の構成を有している。すなわち、第1ビーム4の内側中央部には、内側壁から内側に突出したストッパ部103が設けられており、当該ストッパ部103に接触するオイルダンパー104が、第2ビーム5の側面に設けられている。この構成においては、上記第1ビーム4が特許請求の範囲の第1の部材に対応し、上記第2ビーム5が特許請求の範囲の第2の部材に対応する。
更には、第3ビーム6とベースフレーム2との間や、第4ビーム7と第3ビーム6との間のストッパ機構・衝撃吸収機構も、まったく同様の構成を有しているので、重複する説明を省略する。
なお、第1ビーム4及び第3ビーム6に設けられるオイルダンパー104は、第2ビーム5及び第4ビーム7に設けられるオイルダンパー104に比べて、より大きい力を吸収できる構成とするのが好ましい。この理由は、第1ビーム4及び第3ビーム6がそれぞれ第2ビーム5及び第4ビーム7を先端部に収容する構成であり、第1ビーム4及び第3ビーム6の抜け出し動作が起こる場合には、ベースフレーム2と第1ビーム4及び第3ビーム6との間には、それぞれ第2ビーム5及び第4ビーム7の重量も含んだ衝撃力が働き、第1ビーム4及び第3ビーム6と第2ビーム5及び第4ビーム7との間よりも大きな衝撃力が働くためである。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、吊りビーム装置1の全長が左右に二段階で伸縮するものに限られず、左右に一段階で伸縮する構成(例えば上記実施形態のベースフレーム2、第1ビーム4及び第3ビーム6を備え、第2ビーム5及び第4ビーム7を備えない構成)や、左右に三段階以上の伸縮を行える構成であってもよい。
また、上記実施形態では、衝撃吸収手段の一例としてオイルダンパーを有するオイルダンパー104を挙げたが、部材間に発生する衝撃力を吸収する同様の機能を有するものであればよく、例えば皿バネやコイルバネを用いてもよい。また、オイルダンパー104と、ストッパ部103との配置を入れ替えてもよい。
また、オイルダンパー104及びストッパ部103は、各ビームの一側面のみに配置してもよい。
また、第1〜第8チェーンとは、単に鎖部材を指す言葉ではなく、複数の部材が連結されてなるものを指す言葉であり、例えばローラチェーンに代えて歯付きベルト等を用いたものもチェーンに含まれる。また、トロリーの駆動機構では、スプロケットの代わりにローラ等を用いてもよく、ローラチェーンの代わりにベルトやワイヤー等を用いてもよい。
また、ギア機構Sは、第1スプロケット26と第3スプロケット31との間に駆動部Tの回転出力によって回転するギアを設け、第1スプロケット26と同軸の歯車26a及び第3スプロケット31と同軸の歯車31aをこのギアと噛み合わせる構成であってもよく、さらに多くのギアを用いて駆動部Tの回転出力を第1スプロケット26と第3スプロケット31とに伝達する構成であってもよい。
1…吊りビーム装置、2…ベースフレーム(第1の部材)、3…鋼板(被運搬物)、4…第1ビーム(第2の部材)、5…第2ビーム、6…第3ビーム、7…第4ビーム、22…モータ(伸縮駆動部)、101…ストッパ部、102…突起部、104…オイルダンパー(衝撃吸収手段)、105…ピストン、107…コイルバネ(付勢手段)、201…伸長限界位置。

Claims (3)

  1. 被運搬物を吊り下げる吊りビーム装置において、
    前記被運搬物の重量の一部を負担する第1及び第2の部材と、
    前記第1の部材の一端から前記第2の部材を伸縮させるように、前記第2の部材を伸長方向及び短縮方向に移動させる伸縮駆動部と、
    前記第1の部材に設けられた第1の衝突部と、前記第2の部材に設けられた第2の衝突部と、を有し、前記第2の部材が所定の伸長限界位置に到達したときに、前記第1の衝突部と前記第2の衝突部とが接触することで前記第2の部材の前記伸長方向への更なる移動を阻止するストッパ部と、
    前記ストッパ部とは別に設けられ、前記伸長方向に移動する前記第2の部材の前記第2の衝突部が前記第1の衝突部に接触する前に、前記第2の部材の移動速度を減衰させる衝撃吸収手段と、
    を備えたことを特徴とする吊りビーム装置。
  2. 前記衝撃吸収手段は、
    前記第1又は第2の部材の少なくともいずれか一方に設けられると共に、前記第1又は第2の部材の他方を伸縮可能なピストンに接触させて当該接触の衝撃力を吸収するオイルダンパーを有することを特徴とする請求項1に記載の吊りビーム装置。
  3. 前記衝撃吸収手段は、
    前記オイルダンパーの前記ピストンを、前記衝撃力の方向の反対方向に付勢する付勢手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の吊りビーム装置。
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