JP5561969B2 - ガス化燃焼装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、低公害燃料として用いる安定性の高いエマルジョン燃料等の燃料を燃焼させるガス化燃焼装置に関する。
ボイラ等の各種燃焼装置では、燃焼効率の向上と同時に大気汚染を防止するために、排気ガスのNOx(窒素酸化物)濃度やSOx(硫黄酸化物)濃度や煤塵濃度を減少させることへの要請が強まっている。
純燃料油に水を混合してエマルジョン化(乳化)したエマルジョン燃料は、石油系燃料の使用量を減少させると共に煤煙スラッグ等を減少させることができる。また、水の蒸発によって火炎温度が低下するので、排気ガス中のNOxの低減効果もあるので低公害燃料として用いることができる。
すなわち、エマルジョン燃料は油中水滴型(water in oil;W/O型)の場合、数ミクロンの水の粒子を多数含んでいる。このようなエマルジョン燃料においては、油滴が高温で加熱されると表面から蒸発して燃焼を始めるとともに、内部の水が熱水または過熱蒸気の状態で急激に吹き出し、水粒子を取り巻く油を吹き飛ばして油滴を微粒化する。これは油単体の燃焼では見られない現象でミクロ爆発(micro explosion;水蒸気爆発)といわれるものである。油滴が再微粒化すると空気との接触面積が増加し、かつ空気との混合がよくなるため、燃焼が促進する。また火炎中に水が存在することから水の蒸発潜熱により火炎温度が低下し窒素酸化物の発生を抑えることができる。また火炎中の遊離炭素と水蒸気との水性ガス反応(C+HO→CO+H)および水蒸気の触媒作用によるCOの燃焼促進などの効果があることが知られている(非特許文献1参照)。
また、灯油と廃液水を1:1で混合したエマルジョン燃料を、火炎温度960℃の条件下で燃焼し、ミクロ爆発による微粒化および水性ガス化反応による酸素供給により理論空気量以下で均一完全燃焼が可能な装置が報告されている(特許文献1参照)。この装置では均一完全燃焼が可能なため、窒素酸化物および一酸化炭素等の有害排気ガスを低減できる。更に過剰空気が不要なため火炎温度の低下が防止され燃費を低減できることが開示されている。
また、A重油に各種廃液水を混合したエマルジョン燃料を、炉温900〜1000℃の条件下で燃焼することで、ダイオキシン類の発生を防止する廃液の焼却処理方法が知られている(特許文献2参照)。この処理方法では同時に窒素酸化物や煤塵量を抑制することも可能であることが開示されている。
また、エマルジョン燃料の燃焼装置として、円管状の燃焼室を用いた装置が知られている(特許文献3参照)。
特開2000−319673号公報 特開2003−240220号公報 特開2006−112666号公報
熊倉孝尚、「エマルジョン燃焼」、エネルギー・資源、 vol.2(NO.5)、p.444−449(1981)
上述のように、エマルジョン燃料はガス化燃焼による完全燃焼状態が生成できるので、排気ガスのNOx(窒素酸化物)濃度やSOx(硫黄酸化物)濃度や煤塵濃度を減少させ、大気汚染の防止要請に応えることが可能である。
しかし、上記従来の燃焼装置の円筒型の燃焼室は、その形状が燃焼効率の観点からは、最適とは言い難い。
すなわち、エマルジョン燃料の水蒸気爆発の際に生じる衝撃波は、できるだけ長く燃焼室内に閉じ込めることが燃焼効率上から好ましいことが実験的に確認されている。したがって、水蒸気爆発の際に生じる衝撃波を燃焼室の内部にできるだけ長く閉じ込めるためにも、燃焼室は形状的にも工夫する必要がある。
本発明はこれらの事情に基づいてなされたもので、燃焼効率がよく、かつ、排気ガスのNOx(窒素酸化物)濃度やSOx(硫黄酸化物)濃度や煤塵濃度を減少させることのできるガス化燃焼装置を提供することを目的としている。
本発明のガス化燃焼装置は、燃料が導入される入り口部、この入り口部より大きな直径を有する燃焼部およびこの燃焼部よりも小さな直径を有し、この燃焼部において発生した燃焼排気流が排出される排出口からなる管状燃焼室と、この管状燃焼室の前記入り口部に装着されたバーナーと、前記管状燃焼室の排出口から排出される排気流を前記管状燃焼室の入り口部に設けられた排気流取り込み口に還流するように設けられた排気流還流管と、を備え、前記バーナーは、供給された燃料を前記管状燃焼室内の燃焼部に空気とともに旋回流として噴射することにより、前記管状燃焼部内に火炎旋回流を形成する噴射ノズルを有し、前記管状燃焼室は、管軸に沿った断面において、前記入り口部から前記燃焼部に向かって形成されている傾斜角度が、前記排出口から前記燃焼部に向かって形成されている傾斜角度よりも大きくなるように形成されており、前記燃焼室の排出口の直径は前記入り口部の直径より小さく形成されており、前記バーナーに設けられている前記燃料噴射ノズルは、前記燃焼室の管軸方向に移動自在に設けられており、前記ノズル支持部は、その位置が前記管状燃焼室の管軸に沿って移動可能に支持されており、かつ、前記燃料噴射ノズルが形成する旋回流と、前記排気流取り込み口が排気流を取り込み形成した旋回流とは旋回方向が同じであることを特徴とするものである。
また、本発明のガス化燃焼装置においては、前記燃料噴射ノズルが形成する旋回流と、前記排気流取り込み口から取り込まれた排気流が形成する旋回流とは旋回方向が同じであることを特徴とするものである。
また、本発明のガス化燃焼装置においては、前記燃料噴射ノズルへ供給される燃料はエマルジョン燃料であることを特徴とするものである。
本発明によれば、燃焼効率がよく、かつ、排気ガスのNOx(窒素酸化物)濃度やSOx(硫黄酸化物)濃度や煤塵濃度を減少させることのできるガス化燃焼装置を提供することができる。
本発明の実施の形態を示すガス化燃焼装置の平面一部断面模式図。 は、図1に示すガス化燃焼装置に用いられているバーナーの正面図。 は、図2aに示すバーナーの変形例を示す正面図。 図1の燃料供給部の構成を示す模式図。 図1に示すガス化燃焼装置における水蒸気爆発の際に生じた燃焼室内での衝撃波の進行状態を示する説明図。
以下、本発明のガス化燃焼装置についての実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
エマルジョン燃料は、水粒子の周りに油が積み囲まれる形態で油と水を微細混合(10μm程度)させてエマルジョン状態、即ち油か脂肪などを水に溶かした燃料油である。水を取り囲む油の燃焼によって得られる熱の伝導により水粒子は気化される。気化された水蒸気はその体積が膨大し、この水蒸気が油層を拡散させ、霧化現象を引き起こして油の完全燃焼に役立つ。
霧化された霧状粒子は800℃程度に予熱された燃焼室の内部に噴霧されたとき、燃料液滴中の水は瞬時に沸騰し、1240倍程度に急膨張して水蒸気爆発を起こす。この水蒸気爆発では、衝撃波が発生し、10−3〜10−4秒の間に急激に数千〜一万℃の高温度に達するが、この温度においては、エマルジョン燃料中の水はHO→2H+O(4000℃以上)に分解し、また可燃性材料の油も原子状に分解しガス化する。
ただし、温度上昇は、10−3〜10−4秒という極めて短時間であるため、燃焼雰囲気中の温度はすぐに700〜800℃に戻る。従って、燃焼室の内部の平均温度はそれほど上昇しない。また、水蒸気爆発も10〜30μmという微粒子の微爆発であり、しかも燃焼室の排気口の側が開口しているので燃焼室の壁面には圧力がかからず、高圧によって燃焼室が破壊される危険性はない。
これらの背景を基に、発明者は、(イ)燃焼室内で燃焼の際に火炎の旋回流を形成すること、(ロ)燃焼室内に排気熱流を旋回流として還流させること、(ハ)燃焼室内に水蒸気爆発によって生じる衝撃波をできるだけ長く閉じ込めておくこと、がガス化燃焼には好ましいとの知見を得、それらを満足するガス化燃焼装置について種々の実験を重ねた結果、以下のガス化燃焼装置の構造に達した。
図1は、本発明の実施の形態に係るガス化燃焼装置の縦断面図である。
ガス化燃焼装置30の燃焼室10は、直径が管軸方向で変化する管状体であり、燃料が供給される入り口部11と、これに連結される燃焼部12と、これに連結され燃焼部12で発生する燃焼ガスを排出する排出口13から構成されている。入り口部11の後端部から直径が急激に増加し、燃焼部12で最大になる。燃焼部12は燃焼室10の管軸方向のほぼ中央部まで一定の直径を有し、その後、排出口13に向かって徐々に縮小する。排出口13は、入り口部11より小さな半径の管状体により形成されている。燃焼室10の入り口部11にはバーナー1が装着されている。
なお、燃焼室10の管軸に平行な断面形状は、バーナー装着部11から燃焼部12への傾斜角度αは45度程度であり、排出口13から燃焼部12へ向かう傾斜角度βは30度程度である。なお、入り口部11のバーナー装着部の後部には、排出口13から排出された排気流を取り込むための排気流取り込み口14が設けられている。
燃焼室10の入り口部11には、燃焼室10の内部に開口を向けてバーナー1が装着されている。このバーナー1には、図2aに示されるようにノズル支持部2の後端面中央部には燃料噴射ノズル2aが配置され、その両側に空気供給ノズル2bと予熱用ノズル2cとが列設されている。ノズル支持部2は、燃焼室10の入り口部11に嵌合する円柱体であり、その後端部はテーパー状のコーナー部2dが形成されている。ノズル支持部2は、例えば、スライド機構(図示せず)により、その位置が入り口部11の管軸に沿って移動可能に支持されている。燃料噴射ノズル2aはノズル支持部2の中心を貫通して先端部が燃焼室10の入り口部11内に突出するとともに、先端部の位置が同様に入り口部11の管軸に沿って移動可能に支持されている。
なお、バーナー1の変形例として図2bに示すように、空気供給ノズル2bと燃料噴射ノズル2aとは、導管が途中で合流して、一体に形成されていてもよい。
燃料噴射ノズル2aは渦流式噴射ノズルを備えている。渦流式噴射ノズルは、例えば、ノズル筒の直径方向の対向位置において、それぞれ接線方向に高圧ガスを流入させることによりノズル筒内で旋回流(または、回転流)が形成される。この渦流式噴射ノズルを用いた燃料噴射ノズル2aからの燃料の噴射により、燃焼室10の内部に燃焼時に燃料の火炎による旋回流が形成される。
空気供給ノズル2bは、図示しない高圧送風手段に接続されており、燃焼室10の内部に空気を供給する。また、予熱用ノズル2cは、燃焼室10の内部を予熱するもので、高圧ボンベに貯蔵されているプロパン等の予熱用ガスを、開閉バルブ(図示せず)を開いて導入し、圧電素子で着火して燃焼室10の内部で燃焼させる。なお、燃焼室10の内部で、予熱が終了して燃料噴射ノズル2aからの噴射燃料による燃焼に移行すると、開閉バルブは閉じて、燃焼室10の内部の燃焼は、燃料噴射ノズル2aからの噴射燃料のみによるガス化燃焼になる。
また、燃焼室10の排出口13には、管継ぎ手15を介して分岐管16が接続されている。分岐管16の一方の分岐管路16aは、燃焼室10の排気流を大気側に排気する管路であり、他方の管路16bは流量調整バルブV1を介して戻り排熱管17に接続されている。戻り排熱管17は、燃焼室10から排出した排気流の一部を再び燃焼室10に還流するように、その末端は2分岐され、それぞれ燃焼室10の入り口部11に設けられた排気流取り込み口18a、18bに接続されている。排気流取り込み口18a、18bは燃焼室10の管軸方向に対して傾斜して設けられている。戻り排熱管17は流量調整バルブV1の下流においてさらに2分岐され、一方は前記燃焼室10の入り口部11に向かい、他方の分岐路には送風用のブロアーBが接続されている。
また、排気流取り込み口18a、18bの下流の燃焼室10の入り口部11内にはガイド板19a、19bが設けられている。
戻り排熱管17から還流されてくる戻りの排気流は、燃焼室10の対称位置に形成された排気流取り込み口18a、18bから取り込まれる。この排気流取り込み口18a、18bは、燃焼部12の方向へ傾斜して設けられているので、排気流は燃焼室10の燃焼部12の方へ導かれる。その際、排気流はガイド板19a、19bに案内されてスパイラル状の旋回流を形成する。この旋回流と燃料噴射ノズル2aによって形成される火炎の旋回流とは、旋回方向が一致しているので互いに合流し、燃焼室10内の火炎は強力な旋回流となり、燃焼室10の燃焼部12へ進行する。
しかも、バーナー1の燃焼室10に対しての装着位置は、スライド機構により調整可能な構造になっているため、ノズル支持部2のコーナー2dの位置によって、燃焼室10への戻りの排気流路の断面積を変更して燃焼室10へ流入する戻りの排気流の流量を調整することができる。これにより燃焼室10内の燃焼状態を、燃料の供給量等に対応して制御することができる。
バーナー1には、燃焼室10の反対側において、燃料供給管路3が接続されている。この燃料供給管路3には定量噴射ポンプPと燃料供給バルブV4とを介して燃料供給部4が接続されている。したがって、燃料供給管路3から供給される燃料は、定量噴射ポンプPにより定量ずつ噴射された燃料がバーナー1に供給される。
なお、燃焼室10には室内の温度を測定する温度センサSが設けられており、温度センサSによって燃焼室10の燃焼状態が検知でき、燃焼がガス化燃焼状態になったか否かも判断することができる。
また、燃焼室10の外側には、必要に応じて貯水室20を配置することができる。
図3は、燃料にC重油と水とによるエマルジョン燃料を用いた場合における燃料供給部の構成を示す模式図である。
燃料供給部4は、機能水用タンクT1およびC重油を収納する重油用タンクT2が設けられている。これらのタンクT1およびT2の出口は、それぞれバルブVa、Vbを介して導管5a、5bを介して混合・攪拌機6に接続されている。また、両タンクT1、T2にはそれぞれ、加熱用のヒータH1、H2と温度計7が設置され、重油用タンクT2には攪拌用のプロペラ8が設けられている。
混合・攪拌機6の出口は、導管6aを介してヒータH3を有する保温用の保温タンクT3に接続されている。そして、保温タンクT3の出口は、導管T3pを介して燃料供給バルブV4および定量噴射ポンプPを介してガス化燃焼装置30に接続されている。
なお、上述のガス化燃焼装置30および燃料供給部4の各バルブ、ポンプおよびブロワー等は、燃焼室10に設けられている温度センサS等からの信号により、図示しない制御部の制御の下で作動する。
燃料供給部4の機能水用タンクT1には、予め、エマルジョン製造装置(図示せず)を用いて生成した機能水が貯蔵されている。この機能水は、例えば、井戸水など自然界に存在する水を、前述したエマルジョン製造装置に供給し、7,500G〜8,500Gの加速度の下で遠心分離し、超微粒子化することにより生成される。なお、上記エマルジョン製造装置を用いて加圧水を生成する方法については、本出願人の出願に係る特願2007−01639に詳細に説明されている。また、機能水用タンクT1には、消石灰と尿素が加えられる。このように、消石灰と尿素が加えられた機能水を以下ではZ液と呼ぶこととする。
一方、重油用タンクT2には、C重油が注入され、所定の流動性を維持するために所定の温度でプロペラ8により攪拌される。
機能水用タンクT1の出口に設けられたバルブVaと、重油用タンクT2の出口に設けられたバルブVbとを開いて、重量比で燃料油60%に対してZ液40%の割合で、混合・攪拌機6に注入する。
混合・攪拌機6においては、注入された燃料油とZ液が攪拌翼で所定時間攪拌され、十分に分散される。この結果、平均粒径が1μm〜50μmのエマルジョン燃料が生成される。
生成されたエマルジョン燃料は、導管6aを介して保温タンクT3に注入されて、保温タンクT3の内部に貯留される。
このように生成されたエマルジョン燃料は、ガス化燃焼装置30で燃焼させる際に、従来のエマルジョン燃料のように、燃焼装置に専用の排ガス対応の処理装置を付加しなくても、燃焼させた際の排ガスのNOx濃度やSOx濃度を減少させることができる。
次に、上述した構成のガス化燃焼装置の動作について図1乃至図3を参照して説明する。
まず、予熱工程として、バーナー1の空気供給ノズル2bから空気が送り込まれた状態で、予熱用ノズル2cから点火されたプロパンガス等の予熱用ガスが燃焼室10の内部に噴射されて燃焼室10の内部で燃焼し、燃焼室10の内部を予熱する。
この結果、燃焼室10の内部が800℃程度の予熱温度に上昇する。燃焼室10に設けられている温度センサSが所定の予熱温度に達したことを検知すると、燃料供給バルブV1が開かれる共に、燃料供給部4に接続された定量噴射ポンプPが作動し、単位時間当たり定量の噴射燃料が燃料噴射ノズル2aに送り込まれる。
それにより燃焼行程が開始される。すなわち、燃料噴射ノズル2aが作動して送り込まれてきた噴射燃料を旋回流として燃焼室10の内部に送り込み燃焼室10の内部で、噴射燃料を着火させて火炎の旋回流を形成する。火炎の旋回流は燃焼室10の内部で、スパイラル状になって旋回しながら排出口13の方へ進行する。それにより、燃焼室10の内部での滞留時間は、火炎が直進するよりも長くなり、燃焼効率を上げることができる。
なお、噴射燃料の着火により予熱ノズル2cは予熱ガスの噴射を停止し、燃焼室10の内部では噴射燃料の燃焼が継続する。
例えば、供給される燃料がエマルジョン燃料の場合は、高温の燃焼室10の内部に噴霧されたとき、燃料液滴中の水が瞬時に沸騰し、いわゆる水蒸気爆発によりガス化する。
燃焼室10の内部において、水蒸気爆発がどの位置で生ずるのが最適かについては燃料により異なる。したがって、水蒸気爆発の最適位置は、実際に燃焼室10の内部で燃焼させて求めるのが一般である。そのため、燃料噴射ノズル2aの先端の位置は、スライド機構により調整され、最適位置が決定される。
図4は、水蒸気爆発の際に生じた燃焼室10内での衝撃波の進行状態を示す説明図である。燃焼室10の内部の燃料噴射ノズル2aの前方で水蒸気爆発が生成されると、水蒸気爆発による衝撃波SW(Shock Wave)は、燃焼室10の壁面に向かってあらゆる方向に進行して壁面に衝突して反射を繰り返す。上述の燃焼室10の場合、図1で説明したように、燃焼部12への傾斜角度αは45度程度であり、燃焼部12から排出口13への傾斜角度βは30度程度に形成されているので、水蒸気爆発した位置よりも後方向かって進行した衝撃波SWも、傾斜角度αの壁面に反射して燃焼室10の燃焼部12側へ進行するようになる。したがって、水蒸気爆発により生成された衝撃波SWはそれぞれの反射する壁面に応じて時間差をもって燃焼室10の内部を進行する。しかも、燃焼室10の燃焼部12は直径が最大であるため、衝撃波SWは燃焼室10の内部に留まりやすくなり、燃焼室10の内部では衝撃波SWの滞留時間を長くすることができる。
さらに、燃焼室10は燃焼部12の直径が大きいため、燃料噴射ノズル2aから噴射された火炎の旋回流は、その半径が拡大されるため、燃焼部12の内部において火炎の拡大された旋回流を形成する。しかも旋回流であるので、直進流に比べて燃焼室10の内部に長時間滞留して高効率にガス化燃焼する。したがって、燃焼室10内では、ほぼ完全燃焼の状態が継続される。
このように、予熱ノズル2cからの余熱用ガスの噴射が停止された後においては、燃料噴射ノズル2aから燃焼室10の内部に噴出されたエマルジョン燃料は、燃焼室10内の高熱によって着火すると同時に、空気供給ノズル2bから供給される空気によって、燃焼室10の内部で火炎旋回流を発生して激しく燃焼し、1500℃以上の高熱を発生する。
なお、燃焼室10の内部の温度を予め800℃以上に加熱しておくのは、エマルジョン燃料自体に着火するためである。なお、この着火温度は少なくとも400℃であればよい。従って、エマルジョン燃料の燃焼が開始された後は、その燃焼熱によって燃焼室10の内部が高い温度に維持されるため、着火後はエマルジョン燃料の単独での連続燃焼が行われる。
しかも、燃焼の際の排気流は、燃焼室10の排出口13に分岐管16を介して接続された戻り排熱管17により再び燃焼室10に還流され、ガイド板19a、19bにより燃焼室10内に火炎旋回流を形成する。この旋回流は、燃料噴射ノズル2aによって形成される火炎の旋回流と合流され、燃焼室10内に強力な火炎旋回流を形成する。さらに、燃焼室10の内部での衝撃波SWの効果も加わり、完全燃焼が継続する。
したがって、上述した本発明の実施例にかかるガス化燃焼装置によれば、NOx(窒素酸化物)あるいはSOx(硫黄酸化物)などの有害ガスの発生を極めて少なくすることができる。特に、このエマルジョン燃料に消石灰や尿素を混入させておけば、一層効果的である。
また、本発明の実施例にかかるガス化燃焼装置によれば、燃焼排気流も有効に再利用することができ、特に、エマルジョン燃料を効果的に燃焼させることができる。
つまり、従来のボイラ等の燃焼装置のように特別な集塵手段や脱硝・脱硫手段等の排煙処理設備が不要または極めて簡単なもので済むことになる。しかも、排煙処理に要するコストを削減することができる。
したがって、上述のガス化燃焼装置は、火力発電所、製紙業界あるいはセメント業界その他燃焼装置を用いる各業界で広く用いることができる。
なお、本発明は上記の実施例のそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記の実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…バーナー、2…ノズル固定部、2a…燃料噴射ノズル、2b…空気供給ノズル2c…予熱用ノズル、3…燃料供給管路、4…燃料供給部、5a、5b…管路、6…混合・攪拌機、7…温度計、8…プロペラ、10…燃焼室、11…バーナー装着部、12…中央部、13…排出口、14…空気取り込み口、15…管継ぎ手、16…分岐管、17…戻り排熱管、18a、18b…排気流取り込み口、19a、19b…ガイド板、30…ガス化燃焼装置。

Claims (8)

  1. 燃料が導入される入り口部、この入り口部より大きな直径を有する燃焼部およびこの燃焼部よりも小さな直径を有し、この燃焼部において発生した燃焼排気流が排出される排出口からなる管状燃焼室と、この管状燃焼室の前記入り口部に装着されたバーナーと、前記管状燃焼室の排出口から排出される排気流を前記管状燃焼室の入り口部に設けられた排気流取り込み口に還流するように設けられた排気流還流管と、を備え、前記バーナーは、供給された燃料を前記管状燃焼室内の燃焼部に空気とともに旋回流として噴射することにより、前記管状燃焼部内に火炎旋回流を形成する噴射ノズルを有し、前記管状燃焼室は、管軸に沿った断面において、前記入り口部から前記燃焼部に向かって形成されている傾斜角度が、前記排出口から前記燃焼部に向かって形成されている傾斜角度よりも大きくなるように形成されており、前記燃焼室の排出口の直径は前記入り口部の直径より小さく形成されており、前記バーナーに設けられている前記燃料噴射ノズルは、前記燃焼室の管軸方向に移動自在に設けられており、前記ノズル支持部は、その位置が前記管状燃焼室の管軸に沿って移動可能に支持されており、かつ、前記燃料噴射ノズルが形成する旋回流と、前記排気流取り込み口が排気流を取り込み形成した旋回流とは旋回方向が同じであることを特徴とするガス化燃焼装置。
  2. 前記燃料噴射ノズルへ供給される燃料はエマルジョン燃料であることを特徴とする請求項1記載のガス化燃焼装置。
  3. 前記燃料噴射ノズルは、前記管状燃焼室内に空気を供給する空気供給ノズルおよび前記管状燃焼室内で予熱を行う予熱用ノズルをさらに備えていることを特徴とする請求項1記載のガス化燃焼装置。
  4. 前記管状燃焼室の入り口部に設けられた排気流取り込み口は、前記管状燃焼室の管軸に対して対称の位置に設けられており、前記排気流還流管の末端は分岐され、それぞれ前記排気流取り込み口に接続されていることを特徴とする請求項3記載のガス化燃焼装置。
  5. 前記排気流取り込み口の近傍には、これらの排気流取り込み口から前記管状燃焼室内に還流された排気流を前記管状燃焼室の管軸の周りに旋回させるように案内する案内板が設けられていることを特徴とする請求項4記載のガス化燃焼装置。
  6. 前記エマルジョン燃料は、機能水用タンク、重油用タンク、これらのタンクに貯蔵された機能水および重油が供給される混合・攪拌機、この混合・攪拌機からなる燃料供給部から前記燃料噴射ノズルに供給されることを特徴とする請求項5記載のガス化燃焼装置。
  7. 前記機能水は、自然水を7,500G〜8,500Gの加速度の下で遠心分離し、超微粒子化された加圧水であることを特徴とする請求項6記載のガス化燃焼装置。
  8. 前記機能水には、消石灰と尿素が加えられることを特徴とする請求項7記載のガス化燃焼装置。
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