JP5560822B2 - 記録材後処理装置および画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、記録材後処理装置および画像形成システムに関する。
プリンタや複写機等の画像形成装置には、画像形成された記録材を後処理する記録材後処理装置が連結されたものが存在する。この記録材後処理装置は、一般に、ステープル(U字状針)によって記録材束を綴じる綴じ機構や、記録材束の予め定められた位置にパンチ孔(穴)を開けるパンチ機構等が搭載されている。
例えば特許文献1には、記録材搬送方向に沿って、記録材にパンチ孔を開けるためのパンチユニット、記録材に折り目をつけるために折りユニット、記録材束の折り目にステープルを打ち込んで綴じ処理を行うためのステープラ等が配置された記録材後処理装置が記載されている。
特開2004−277036号公報
ここで一般に、記録材束に厚さ方向の圧力を加えること等によって局所的な変形部を形成して記録材各々を相互に結合させ、記録材束を綴じる機構を搭載した記録材後処理装置では、記録材束の厚み方向全体に対して充分に圧力を加えるのが難しい。そのために、例えば綴じ対象となる記録材の枚数が多い場合等には記録材束に結合力の低い部分が生じ、記録材束が分離することがあった。
本発明は、記録材各々を変形させることで記録材各々を相互に結合させて記録材束を綴じる機構を備えた記録材後処理装置において、記録材束が分離することを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、複数の記録材が集積されて記録材束が形成される記録材集積部材と、前記記録材集積部材に集積された前記記録材束の予め定められた領域に対して当該記録材束の厚さ方向から圧着歯により圧力を加えることにより、当該記録材束に綴じ処理を施す綴じ手段と、前記記録材集積部材よりも記録材搬送方向上流側に配置され、前記記録材束における前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域を含む領域に予め穴をあける穴あけ処理を行う穴あけ手段とを備え、前記綴じ手段の前記圧着歯が、綴じ処理において前記穴の内部に位置することを特徴とする記録材後処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記穴あけ手段は、前記記録材集積部材に集積される前記記録材束の先頭ページを構成する記録材と最終ページを構成する記録材とを除く当該記録材束を構成する記録材の一部または全部に対し、前記領域に穴あけを行うことを特徴とする請求項1記載の記録材後処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記穴あけ手段は、前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域全体を覆うように前記穴あけを行うことを特徴とする請求項2記載の記録材後処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記穴あけ手段によって前記穴あけが施されていない記録材であって、少なくとも前記最終ページを構成する記録材を含む1または複数の記録材に対し、当該穴あけ手段によって穴あけされた前記領域に対応する領域を囲む一部分または複数部分に切れ込みを形成する切れ込み形成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の記録材後処理装置である。
請求項5に記載の発明は、記録材に画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置にて前記画像が形成された前記記録材に後処理を施す記録材後処理装置とを有し、前記記録材後処理装置は、前記画像形成装置にて前記画像が形成された複数の記録材が集積されて記録材束が形成される記録材集積部材と、前記記録材集積部材に集積された前記記録材束の予め定められた領域に対して当該記録材束の厚さ方向から圧着歯により圧力を加えることにより、当該記録材束に綴じ処理を施す綴じ手段と、前記記録材集積部材よりも記録材搬送方向上流側に配置され、前記記録材束における前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域を含む領域に予め穴をあける穴あけ処理を行う穴あけ手段とを備え、前記綴じ手段の前記圧着歯が、綴じ処理において前記穴の内部に位置することを特徴とする画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記記録材後処理装置の前記穴あけ手段は、前記記録材集積部材に集積される前記記録材束の先頭ページを構成する記録材と最終ページを構成する記録材とを除く当該記録材束を構成する記録材の一部または全部に対し、前記領域に穴あけを行うことを特徴とする請求項5記載の画像形成システムである。
請求項7に記載の発明は、前記記録材後処理装置の前記穴あけ手段は、前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域全体を覆うように前記穴あけを行うことを特徴とする請求項6記載の画像形成システムである。
請求項8に記載の発明は、前記記録材後処理装置は、前記穴あけ手段によって前記穴あけが施されていない記録材であって、少なくとも前記最終ページを構成する記録材を含む1または複数の記録材に対し、当該穴あけ手段によって施された穴あけ領域に対応する領域を囲む一部分または複数部分に切れ込みを形成する切れ込み形成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の画像形成システムである。
請求項1の発明によれば、記録材各々を変形させることで記録材各々を相互に結合させて記録材束を綴じる機構を備えた記録材後処理装置において、本発明を採用しない場合に比較して、記録材後処理装置をより簡易な構成にし、記録材束が分離することを抑制することができる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、綴じ手段が記録材束に綴じ処理を施すに際し、記録材に加える圧力を記録材全体に充分に及び易くすることができる。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、綴じ対象となった記録材において結合力の低い部分をより生じ難くすることができる。
請求項4の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、綴じ手段が記録材束に綴じ処理を施すに際し、記録材に圧力を加える領域の面積をより大きく設定することができ、記録材に加える圧力を記録材全体に充分に及び易くすることができる。
請求項5の発明によれば、記録材各々を変形させることで記録材各々を相互に結合させて記録材束を綴じる機構を備えた記録材後処理装置含む画像形成システムにおいて、本発明を採用しない場合に比較して、記録材後処理装置をより簡易な構成にし、記録材束が分離することを抑制することができる。
請求項6の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、記録材後処理装置にて綴じ手段が記録材束に綴じ処理を施すに際し、記録材に加える圧力を記録材全体に充分に及び易くすることができる。
請求項7の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、記録材後処理装置にて綴じ対象となった記録材において結合力の低い部分をより生じ難くすることができる。
請求項8の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、記録材後処理装置にて綴じ手段が記録材束に綴じ処理を施すに際し、記録材に圧力を加える領域の面積をより大きく設定することができ、記録材に加える圧力を記録材全体に充分に及び易くすることができる。
本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。 実施の形態1の後処理装置の構成を示した図である。 パンチ機構部から送り出された用紙がコンパイルトレイに集積される状態を説明する図である。 コンパイルトレイにて後端部が揃えられた用紙束の端部に綴じ機構部が綴じ処理を実行する状態を説明する図である。 綴じ機構部の構成を説明する図である。 綴じ機構部が圧着歯によって用紙束を綴じる用紙束上での位置を説明する図である。 実施の形態1の後処理装置での綴じ処理の手順を説明する図である。 用紙処理制御部がパンチ機構部の動作を制御する際の処理内容の一例を示したフローチャートである。 コンパイルトレイのスライド移動部によって用紙束の先端部が搬出ロールの配置位置まで搬送された状態を示した図である。 搬出ロールおよび可動ロールが端綴じされた用紙束をコンパイルトレイから搬出する状態を説明する図である。 実施の形態2の後処理装置の構成を示した図である。 実施の形態2の後処理装置での綴じ処理の手順を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
<画像形成システムの全体構成の説明>
図1は本実施の形態が適用される画像形成システムの全体構成を示した図である。図1に示す画像形成システムは、例えば電子写真方式によるプリント機能や複写機能等を備えた画像形成装置1と、画像形成装置1にて画像形成された後の記録材(以下、「用紙」)に対して綴じ等の後処理を行う記録材後処理装置の一例としての後処理装置2とを備えている。
<画像形成装置の説明>
画像形成装置1は、所謂「タンデム方式」で構成され、各色画像データに基づき画像を形成する画像形成部10、原稿から画像を読み取って読取画像データを生成する画像読取部11、画像形成部10に用紙を供給する用紙供給部12、画像形成システム全体の動作を制御する主制御部13を備えている。
画像形成装置1の画像形成部10は、予め定められた間隔を置いて並列的に配置された、例えば4つの画像形成ユニット100Y,100M,100C,100K(以下、「画像形成ユニット100」とも総称する)、各画像形成ユニット100に設けられた感光体ドラム107を露光するレーザ露光部101を備えている。さらには、各画像形成ユニット100にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト102、各画像形成ユニット100にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト102に順次転写(一次転写)する一次転写ロール103、中間転写ベルト102上に転写された各色トナー像を記録材(用紙)に一括転写(二次転写)する二次転写ロール104、二次転写された各色トナー像を用紙上に定着する定着部105を備えている。
画像形成装置1の各画像形成ユニット100では、感光体ドラム107への帯電工程、レーザ露光部101からの走査露光による感光体ドラム107での静電潜像形成工程、感光体ドラム107に形成された静電潜像への各色トナーの現像工程等を経て、各色トナー像が形成される。各画像形成ユニット100に形成された各色トナー像は、一次転写ロール103により中間転写ベルト102上に順次静電転写される。そして、中間転写ベルト102上の各色トナー像は、中間転写ベルト102の移動に伴って二次転写ロール104が配置された領域に向けて搬送される。
画像形成装置1の用紙供給部12は、異なるサイズや異なる紙種からなる複数の用紙P1〜P3(以下、「用紙P」や「用紙束P」とも総称する)をそれぞれ収容する用紙収容部110A〜110Cを備えている。用紙供給部12では、例えばユーザにより用紙P1が指定された場合には、主制御部13による制御の下で、ピックアップロール111により用紙収容部110Aから用紙P1が取り出され、用紙搬送路(図1中の破線)に沿って配置された搬送ロール112によって1枚ずつレジストロール113まで搬送される。用紙P2、P3が指定された場合にも、それぞれ同様である。そして、中間転写ベルト102上の各色トナー像が二次転写ロール104の配置位置に搬送されるタイミングに合わせて、用紙Pがレジストロール113から二次転写ロール104に向けて供給される。それにより、各色トナー像は、二次転写ロール104により形成された転写電界の作用によって用紙P上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、各色トナー像が二次転写された用紙Pは、中間転写ベルト102から剥離されて定着部105に搬送される。定着部105では、熱および圧力による定着処理により各色トナー像が用紙P上に定着され、画像が形成される。そして、カラー画像が形成された用紙Pは、搬送ロール114によって画像形成装置1の用紙排出部Tから排出され、画像形成装置1に接続された後処理装置2に搬入される。
<後処理装置の説明>
後処理装置2は、画像形成装置1の用紙排出部Tの下流側に配置され、画像が形成された用紙Pに対して穴あけや綴じ等の後処理を行う。後処理装置2は、図1に示したように、画像形成装置1の用紙排出部Tに接続されて画像形成された用紙Pを順に搬送するトランスポートユニット21、トランスポートユニット21に取り込まれた用紙Pに対して後処理を施すフィニッシャユニット22、後処理装置2の各機構部を制御する制御部の一例としての用紙処理制御部24を備えている。用紙処理制御部24は、不図示の信号ラインで画像形成装置1内の主制御部13と接続され、相互に制御信号等の送受信を行う。なお、図1の後処理装置2では、用紙処理制御部24がフィニッシャユニット22の筐体内に設けられた構成を示したが、用紙処理制御部24を画像形成装置1の筐体内に設けてもよい。また、画像形成装置1の主制御部13が用紙処理制御部24の制御機能を兼ね備えた構成としてもよい。
次の図2は、本実施の形態の後処理装置2の構成を示した図である。図2に示したように、後処理装置2のトランスポートユニット21は、画像形成装置1にて画像形成された後の用紙Pをフィニッシャユニット22に向けて搬送する複数の搬送ロール211を備えている。
また、フィニッシャユニット22は、2穴や4穴等の穴あけ(パンチ)を施す穴あけ手段の一例としてのパンチ機構部40、用紙Pを予め定められた枚数だけ集積させて用紙束Pを生成する記録材集積部材の一例としてのコンパイルトレイ60、用紙束Pの端部に綴じ(端綴じ)を実行する綴じ手段の一例としての綴じ機構部50、用紙束Pを保持し、保持する用紙束Pの量に応じて上下移動するスタッカートレイ23を備えている。
さらに、フィニッシャユニット22は、コンパイルトレイ60に集積された用紙束Pを搬出する搬出部材を構成する搬出ロール(第1のロール部材)61、回転軸62aを移動中心として、用紙Pをコンパイルトレイ60に集積させる際には搬出ロール61から退避した位置に移動し、用紙Pをコンパイルトレイ60から搬出する際には搬出ロール61を圧接する位置に移動する搬出部材を構成する可動ロール(第2のロール部材)62を備えている。
<後処理の説明>
続いて、後処理装置2にて行われる用紙Pに対する後処理について説明する。
後処理装置2は、主制御部13から用紙処理制御部24に対し、画像形成装置1にて画像形成された後の用紙Pに対する後処理を実行する旨の制御信号が出力されることにより、用紙Pに対する各種の後処理を実行する。ここでは、主制御部13から用紙処理制御部24に対して用紙Pに対する綴じ処理を実行する旨の制御信号が出力された場合について述べる。
まず、画像形成装置1から後処理装置2のトランスポートユニット21に向けて、画像形成装置1にて画像形成された後の用紙Pが搬入される。トランスポートユニット21では、用紙搬送路(図2中の破線)に沿って配置された搬送ロール211によって、画像形成装置1からの用紙Pがフィニッシャユニット22に送られる。
用紙Pがフィニッシャユニット22に送られると、パンチ機構部40は、用紙処理制御部24からの綴じ処理を指示する制御信号に応じて、先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pに対し、予め定めた1または複数の位置に穴あけ処理を施す。そして、フィニッシャユニット22は、パンチ機構部40にて穴あけ処理が施された用紙Pをコンパイルトレイ60に向けて搬送する。
なお、この場合には、先頭ページおよび最終ページを構成する用紙Pに対しては、パンチ機構部40による穴あけ処理は行われず、用紙Pはそのままの状態でパンチ機構部40を通過し、コンパイルトレイ60に向けて搬送される。
図3は、パンチ機構部40から送り出された用紙Pがコンパイルトレイ60に集積される状態を説明する図である。図3に示したように、フィニッシャユニット22には、パンチ機構部40の用紙搬送方向下流側に、パンチ機構部40を通過した用紙Pをスタッカートレイ23側に向けて搬送する搬送ロール44,45が配置されている。搬送ロール44,45は、パンチ機構部40にて穴あけ処理が施されている間は停止状態に設定され、パンチ機構部40での穴あけ処理が完了すると、搬送動作を開始する。そして、搬送ロール44,45による用紙Pの送り出しが開始されると、パンチ機構部40から搬出された用紙Pの先端部A(用紙Pの搬送方向における先端部:以下、同様)は重力によって鉛直下方に向かう。その際に、用紙Pはそれぞれ剛性(所謂「コシ」)を有しているため、まず、用紙Pの先端部Aが、用紙Pが落下する位置(鉛直下方)に配置されたコンパイルトレイ60上であって、用紙P搬送方向前方側(搬出ロール61側)の領域に支持される。
ここで、本実施の形態のコンパイルトレイ60は、用紙Pの搬送方向前方側(搬出ロール61側)が水平面に対して上方に向けて約35°程度傾斜した状態で配置されている。それにより、搬送ロール45の用紙排出位置と、コンパイルトレイ60の用紙搬送方向前方側端部との落差hは小さく、用紙Pの先端部Aが鉛直方向に落下する距離は短い。そのため、用紙Pがコンパイルトレイ60に順次集積される際に、用紙Pの姿勢が水平面に対して大きく傾くことが抑制される。さらには、コンパイルトレイ60は、パンチ機構部40から用紙Pが搬出されて落下する位置に配置されているので、用紙Pの先端部Aは、搬送ロール45に保持された状態でコンパイルトレイ60に支持される。このことによって、用紙Pに関するコンパイルトレイ60上での集積位置のばらつきが小さく抑えられる。
用紙Pの先端部Aがコンパイルトレイ60に支持された後には、用紙Pの後端部B(用紙Pの搬送方向における後端部:以下、同様)が搬送ロール45を通過する。そして、用紙Pの先端部Aに引き続いて用紙Pの後端部Bが鉛直下方に落下する。その際に、用紙Pの後端部Bは、用紙Pの先端部Aがコンパイルトレイ60に支持された状態で下方に落下する。そのため、用紙Pは、幅方向の位置ばらつきが小さく抑えられながらコンパイルトレイ60上に集積される。なお、用紙Pの「幅方向」とは、用紙Pの搬送方向に対して直交する方向を意味する。以下、同様である。
その後、用紙Pの全体がコンパイルトレイ60上に載ると、用紙Pは、コンパイルトレイ60に設けられた傾斜角によって、コンパイルトレイ60の端部に設けられた位置決めストッパ60aに向けてスライド落下する。また、本実施の形態のフィニッシャユニット22には、コンパイルトレイ60に設けられた傾斜角に加えて、パンチ機構部40の用紙搬出部下方に、用紙Pをコンパイルトレイ60の位置決めストッパ60aに向けて揃えるために回転するパドル63が配置されている。そのため、用紙Pの後端部Bは、コンパイルトレイ60に向けて落下しながら、パドル63により位置決めストッパ60a側に向けて送られる。それにより、コンパイルトレイ60にて用紙Pの後端部Bが位置決めストッパ60aにて揃えられた状態の用紙束Pが形成される。
また、コンパイルトレイ60の幅方向両端部には、搬送される用紙Pのサイズに合わせて用紙束Pの幅方向位置を揃える用紙幅位置揃え機構65が設けられている。それにより、用紙Pがコンパイルトレイ60に順次集積されるに際して、用紙P(用紙束P)の幅方向位置も揃えられる。
一方、用紙Pがパンチ機構部40の下流側に位置する搬送ロール45から送り出される際には、可動ロール62は搬出ロール61から退避した位置に移動している。それにより、搬送ロール45からコンパイルトレイ60への用紙Pの送り出しが、可動ロール62によって阻害されることはない。
<綴じ処理の説明>
コンパイルトレイ60に用紙Pが予め定められた枚数だけ集積され、用紙束Pが形成されると、綴じ機構部50による用紙束Pの端部に対する綴じ(端綴じ)処理が実行される。
図4は、コンパイルトレイ60にて後端部Bが揃えられた用紙束Pの端部(後端部B)に綴じ機構部50が綴じ(端綴じ)処理を実行する状態を説明する図である。本実施の形態の綴じ機構部50は、凹凸形状に形成された歯(圧着歯)を、用紙束Pに対して上下方向(厚さ方向)から相互に噛み合うように圧着(加圧)させる構成を有している。それにより、用紙束Pを構成する用紙P各々を局所的に変形させ、変形した部分での用紙P相互の噛み合いにより用紙束Pを綴じている。このような構成からなる綴じ機構部50は、ステープル(U字状針)を必要としない。そのため、綴じ機構部50において、消耗品であるステープルを補充する必要がない。また、ステープルを用いる場合と比較して、綴じられた用紙束Pから用紙P各々をばらばらに取り外すことも容易である。さらには、ステープル部分による嵩張りが生じないため、複数の用紙束Pを積載しても嵩高が低く抑えられる。加えて、そのまま粉砕することができ、その際のステープルを取り外す手間もなくなる。
<綴じ機構部の説明>
次の図5は、綴じ機構部50の構成を説明する図である。図5(a)が用紙束Pを受け入れる状態、図5(b)が用紙束Pを綴じる状態、図5(c)が綴じ機構部50の凹凸形状に形成された圧着歯、をそれぞれ示している。
まず図5(a),(b)に示したように、綴じ機構部50は、回転中心軸(支点)51によって揺動自在に支持された下部レバー52および上部レバー53と、下部レバー52および上部レバー53各々のコンパイルトレイ60側の端部(作用点)に配置された圧着歯54とを備えている。さらに、綴じ機構部50は、回転中心軸51の圧着歯54側に、下部レバー52と上部レバー53とを離隔させるような押圧力を作用させるバネ部材55を備え、回転中心軸51の圧着歯54側とは反対側には、回転軸56を中心に回転することによって、下部レバー52および上部レバー53各々に配置された圧着歯54を接離させるカム57(力点)を備えている。
図5(b)に示したように、カム57は、回転軸56に接続された駆動モータ(不図示)からの駆動力によって予め定められた角度だけ回転することにより、回転中心軸51の圧着歯54側とは反対側において下部レバー52および上部レバー53相互を押し広げる。それにより、下部レバー52および上部レバー53は、圧着歯54を圧着させる。一方、下部レバー52および上部レバー53相互を押し広げた状態からカム57が回転すると、バネ部材55からの押圧力によって、下部レバー52および上部レバー53は圧着歯54が離間する位置(図5(a)に示した状態)に戻ることとなる。
圧着歯54は、図5(c)に示したように、下部レバー52および上部レバー53の双方側にて例えば複数の三角形状の突起(歯)が規則的に配列されて構成され、下部レバー52側および上部レバー53側の突起が互いに噛み合うように設定されている。すなわち、圧着歯54の圧着時には、上部レバー53側の突起が下部レバー52側の突起と突起との間に位置するようにそれぞれ配列されている。それにより、用紙束Pは上部レバー53側の突起と下部レバー52側の突起とに挟まれることによって局所的に変形し、変形した部分での用紙P相互の噛み合いにより用紙束P全体が綴じられる。
なお、圧着歯54の歯の形状は、下部レバー52側および上部レバー53側相互が噛み合うことで用紙Pに局所的な変形を形成できれば如何なる形状であってもよく、例えばバーコード形状のようなものであってもよい。
<綴じ機構部による綴じ位置の説明>
ここで、本実施の形態の後処理装置2においては、綴じ機構部50が圧着歯54によって用紙束Pを綴じる用紙束P上での位置と、パンチ機構部40が先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pに対して穴あけ処理を施した位置とが一致するように設定されている。
図6は、綴じ機構部50が圧着歯54によって用紙束Pを綴じる用紙束P上での位置を説明する図であって、コンパイルトレイ60を上方(パンチ機構部40側)から見たものである。
綴じ機構部50は、コンパイルトレイ60の位置決めストッパ60aに沿って移動可能に構成されている。そして、図6に示したように、綴じ機構部50は、用紙処理制御部24からの制御信号に従って、例えば、用紙束Pの後端部Bにおける位置決めストッパ60aに平行な2箇所(図6の(A)位置と(B)位置)を2点綴じするか、または、一方の端の1箇所(図6の(C)位置)を1点綴じする。
なお、(A)位置と(B)位置との間では、綴じ機構部50を位置決めストッパ60aに沿って平行移動させる(実線矢印)が、(A)位置と(C)位置との間では、綴じ機構部50に例えば45°の回転を伴う移動を施す(実線矢印)。
この綴じ機構部50が用紙束Pに対する綴じ処理を実行する場合に、綴じ機構部50よりも用紙搬送方向上流側に位置するパンチ機構部40は、綴じ機構部50が用紙束Pの後端部B側を2点綴じするか、または、一方の端を1点綴じするかに対応させて、先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pに対し、綴じ機構部50が行う2点綴じに対応する位置、または1点綴じに対応する位置において、綴じ機構部50によって綴じられる領域を含む領域に対する穴あけ処理を予め施しておく。すなわち、本実施の形態の後処理装置2では、用紙処理制御部24から綴じ処理を指示する制御信号が出力された場合には、パンチ機構部40は、綴じ機構部50での綴じ処理に先駆けて、先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pに対し、綴じ位置に対応する1または複数の位置に、綴じ機構部50によって例えば綴じられる領域(部分)全体を覆うような穴を形成する穴あけ処理を行う。
例えば、図6に示したように、綴じ機構部50が用紙束Pの後端部B側を2点綴じする場合には、パンチ機構部40は、2点綴じの位置に対応する(H1)位置および(H2)位置に対し、先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pに対して穴あけ処理を施す。また、パンチ機構部40は、1点綴じの位置に対応する(H3)位置に対し、先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pに対して穴あけ処理を施す。
上記したように、本実施の形態の綴じ機構部50は、凹凸形状に形成された圧着歯54を、用紙束Pに対して厚さ方向から相互に噛み合うように圧着させるにより、用紙束Pを構成する用紙P各々を局所的に変形させ、変形した部分での用紙P相互の噛み合いにより用紙束Pを綴じている。しかし、例えば用紙束Pを構成する用紙Pの枚数が多くなった場合や、用紙Pに厚紙を用いた場合等では、圧着歯54による圧着力が用紙束P内部の用紙Pまで充分に及び難くなり、用紙束Pに結合力の低い部分が生じ易くなる。そのために、用紙束Pを構成する用紙Pが分離することがあった。
そこで、本実施の形態の後処理装置2においては、先頭ページおよび最終ページを除く各ページを構成する用紙Pの1枚または複数枚に対し、パンチ機構部40が綴じ位置に対応する1または複数の位置に穴あけ処理を行う。そして、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域において、綴じ機構部50が綴じ処理を行う。それにより、綴じ機構部50が実際に綴じる用紙Pは、先頭ページおよび最終ページを含む複数ページとなり、綴じ対象となる用紙Pの枚数が低減される。また、少なくとも先頭ページおよび最終ページは圧着され、その圧着部が先頭ページおよび最終ページに挟まれた用紙Pの穴あけ処理された領域内であるので、先頭ページおよび最終ページに挟まれた用紙Pも、穴の内部に位置する圧着部によって綴じられることとなる。
このように、本実施の形態の後処理装置2では、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域において、綴じ機構部50が先頭ページおよび最終ページを含む複数ページに対して綴じ処理を行う。それにより、綴じ機構部50が実際に綴じる用紙Pの枚数が低減されるので、圧着歯54による圧着力が綴じ対象となる用紙P全体に充分に及び易くなって、実際に綴じ対象となった用紙Pにおいて結合力の低い部分が生じ難い。また、このような圧着部によって穴あけ処理された領域で支持される先頭ページおよび最終ページに挟まれた用紙Pにおいても、分離し難くなる。
なお、パンチ機構部40によって形成する穴については、綴じ機構部50によって綴じられる領域(部分)全体を覆うように形成することにより、圧着部の全体が穴の内部に形成されることから、綴じ対象となった用紙Pにおいて結合力の低い部分をより生じ難くする。しかし、パンチ機構部40によって形成される穴が綴じ機構部50によって綴じられる領域と重なる部分が生じるように形成されていても、綴じられる領域を一部に含むように形成されていれば、綴じ対象となった用紙P相互間の結合力の低下を抑制する。
<綴じ処理の手順の説明>
次の図7は、本実施の形態の後処理装置2での綴じ処理の手順を説明する図である。図7では、一例として5枚の用紙Pからなる用紙束Pに対して綴じ処理を施す場合を示している。図7(a)に示したように、画像形成装置1からは先頭ページ(1ページ目)を構成する用紙Pから順に、2〜4ページ目を構成する用紙P、そして最終ページ(5ページ目)を構成する用紙Pが、トランスポートユニット21を通ってフィニッシャユニット22に送られる。そうすると、フィニッシャユニット22のパンチ機構部40は、用紙処理制御部24からの制御信号に従って、先頭ページおよび最終ページを除く2〜4ページ目を構成する用紙Pに対し、制御信号によって指示された2箇所の位置に穴(G)を開ける処理を施す(図7(a)(2)〜(4))。
その後、先頭ページから最終ページまでの用紙Pが先頭ページから順にコンパイルトレイ60上に積載され(上記図3参照)、綴じ機構部50による用紙束Pの端部に対する綴じ処理が実行される(上記図4参照)。そして、図7(b)に示したように、ここでの綴じ処理は、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域(G)において行われる。そのため、綴じ機構部50の圧着歯54が実際に圧着するのは、穴あけ処理がなされていない先頭ページおよび最終ページの2枚に対してのみ行われる。それにより、圧着歯54から先頭ページおよび最終ページに対して高い圧着力が作用し、先頭ページおよび最終ページは強く結合された圧着部Sを形成する。そして、圧着部Sは、先頭ページおよび最終ページに挟まれた2〜4ページ目を構成する用紙Pにおいては穴(G)の内部に構成されているので、2〜4ページ目を構成する用紙Pは、強く結合された圧着部Sによって保持されることなる。そのため、用紙束Pは分離し難く綴じられる。
ところで、綴じ処理を施す際の穴あけ処理の対象とする用紙Pは、綴じ処理を施す用紙束Pの枚数に応じて設定してもよい。例えば、用紙束Pの枚数が4枚以内であれば、穴あけ処理の対象とする用紙Pを設定せず、用紙束Pの枚数が4枚を超えた場合に、穴あけ処理の対象とする用紙Pを設定してもよい。また、例えば用紙束Pの枚数が5枚〜7枚であれば、先頭ページおよび最終ページの2枚を除く用紙束Pの内部側に位置する用紙Pを穴あけ処理の対象とすることとし、例えば用紙束Pの枚数が8枚〜10枚であれば、先頭ページと2ページ目、および最終ページとその1枚手前のページの合計4枚を除く用紙束Pの内部側に位置する用紙Pを穴あけ処理の対象としてもよい。
このように、綴じ処理を施す際の穴あけ処理の対象とする用紙Pは、少なくとも先頭ページおよび最終ページは設定されるが、その間に挟まれる用紙Pについては、用紙束Pの枚数、さらには紙種等に応じて設定してもよい。
<用紙処理制御部によるパンチ機構部に対する動作制御の説明>
続いて、後処理装置2にて綴じ処理を実行するに際し、用紙処理制御部24が行うパンチ機構部40に対する動作(穴あけ動作)制御について説明する。
図8は、用紙処理制御部24がパンチ機構部40の動作を制御する際の処理内容の一例を示したフローチャートである。
図8に示したように、用紙処理制御部24は、画像形成装置1の主制御部13から、綴じ処理の対象となる用紙束Pを構成する用紙Pの枚数N、および用紙束Pに関する作成指示部数Mについての情報を取得する(ステップ101)。そして、用紙処理制御部24は、パンチ機構部40よりも用紙搬送路上流側に配置された用紙検知センサ(不図示)からの検知信号に基づいて、パンチ機構部40に搬送された用紙Pが用紙束Pの中で何枚数の用紙Pであるか(用紙番数:n)と、作成中の用紙束Pが何部目の用紙束Pであるか(用紙束番数:m)とについての計数を開始する(ステップ102)。
パンチ機構部40に搬送された用紙Pの用紙番数nが1であれば(ステップ103でYes)、用紙処理制御部24は、用紙Pへの穴あけを指示せず、そのまま用紙Pを通過させる(ステップ104)。その後、用紙処理制御部24はステップ112以降の処理を行う。
また、パンチ機構部40に搬送された用紙Pの用紙番数nがNであれば(ステップ103でNo、ステップ105でYes)、用紙処理制御部24は、用紙Pへの穴あけを指示せず、そのまま用紙Pを通過させる(ステップ106)。そして、用紙処理制御部24は、用紙番数nを0にリセットし(ステップ107)、用紙束番数mが作成指示部数Mに一致するか否かを判定する(ステップ108)。用紙束番数mが作成指示部数Mに一致する場合には(ステップ108でYes)、用紙処理制御部24は、用紙束番数mを0にリセットして(ステップ110)、処理を終了する。用紙束番数mが作成指示部数Mに一致しない場合には(ステップ108でNo)、用紙処理制御部24は、用紙束番数mをインクリメントし(ステップ109)、次にパンチ機構部40に搬送された用紙Pについて、ステップ103以降の処理を行う。
一方、パンチ機構部40に搬送された用紙Pの用紙番数nが1でもNでもなければ(ステップ103でNo、ステップ105でNo)、用紙処理制御部24は、用紙Pへの穴あけを指示する(ステップ111)。そして、用紙処理制御部24は、用紙番数nをインクリメントし(ステップ112)、次にパンチ機構部40に搬送された用紙Pについて、ステップ103以降の処理を行う。
このようにして、用紙処理制御部24はパンチ機構部40での動作(穴あけ処理)を制御する。
<用紙束の搬出の説明>
綴じ機構部50による用紙束Pに対する綴じ処理が完了すると、コンパイルトレイ60に設けられたスライド移動部60bが搬出ロール61の方向に移動する。すなわち、上記図6に示したように、コンパイルトレイ60に設けられたスライド移動部60bが破線矢印の方向に移動して、用紙束Pを先端部Aが搬出ロール61の配置位置に到達するまで搬送する。それにより、綴じ処理された用紙束Pは、先端部Aが搬出ロール61の配置位置まで搬送される。
ここで、図9は、コンパイルトレイ60のスライド移動部60bによって用紙束Pの先端部Aが搬出ロール61の配置位置まで搬送された状態を示した図である。図9に示したように、用紙束Pの先端部Aが搬出ロール61の配置位置まで搬送されるのに合わせて、可動ロール62は、回転軸62aを回転中心として搬出ロール61に圧接する位置まで移動する。そして、搬出ロール61および可動ロール62が回転を開始し、端綴じされた用紙束Pをコンパイルトレイ60からスタッカートレイ23に向けて搬送する。この場合の搬出ロール61および可動ロール62は、用紙束Pをスタッカートレイ23に搬送する搬送手段として機能する。
次の図10は、搬出ロール61および可動ロール62が端綴じされた用紙束Pをコンパイルトレイ60から搬出する状態を説明する図である。図10に示したように、端綴じされた用紙束Pは、搬出ロール61および可動ロール62によって搬送され、スタッカートレイ23に積載される。スタッカートレイ23は、用紙束Pの積載量に応じて、下方に移動するように構成されている。このように移動することで、スタッカートレイ23における積載量の大容量化を図っている。
なお、主制御部13から用紙Pに対する後処理を実行する旨の制御信号が出力されない場合には、後処理装置2は、画像形成装置1にて画像形成された後の用紙Pに対する後処理を実行せず、そのままの状態で用紙Pをスタッカートレイ23に積載する。そのため、スタッカートレイ23では、端綴じ処理された用紙束Pに混在して、後処理が実行されていない用紙Pが積載される場合もある。
[実施の形態2]
実施の形態1では、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域において綴じ機構部50が綴じ処理を行う構成について説明した。本実施の形態では、少なくとも最終パージを構成する用紙Pにおいて、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域に対応する当該最終パージの領域に切れ込みを形成する切れ込み機構部をさらに備えた構成について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成については同様の符号を用い、ここではその詳細な説明は省略する。
〈後処理装置の説明〉
図11は、本実施の形態の後処理装置2の構成を示した図である。図11に示したように、本実施の形態の後処理装置2では、実施の形態1の構成に加えて、フィニッシャユニット22におけるパンチ機構部40の用紙搬送方向下流側であって、コンパイルトレイ60の上流側に、用紙Pに例えばU字形状の切れ込みを形成する切れ込み形成手段の一例としての切れ込み機構部70を備えている。
この切れ込み機構部70は、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域の外側領域に例えばU字形状の切れ込みを形成する。ここで「切れ込み」とは、パンチ機構部40による穴あけのように、用紙Pの一部領域を完全に切り離したものとは異なり、用紙Pの一部分または複数部分に入れられた切り目によって構成される、用紙P本体との結合状態が維持されるとともに、内側領域が変形し易くなるように構成された領域をいう。
図12は、本実施の形態の後処理装置2での綴じ処理の手順を説明する図である。図12では、一例として7枚の用紙Pからなる用紙束Pに対して綴じ処理を施す場合を示している。図12(a)に示したように、画像形成装置1からは先頭ページ(1ページ目)を構成する用紙Pから順に、2〜6ページ目を構成する用紙P、そして最終ページ(7ページ目)を構成する用紙Pが、トランスポートユニット21を通ってフィニッシャユニット22に送られる。そうすると、フィニッシャユニット22のパンチ機構部40は、用紙処理制御部24からの綴じ処理を指示する制御信号によって各用紙Pのページを認識し、先頭ページおよび最終ページを除く2〜6ページ目を構成する用紙Pに対し、制御信号によって指示された2箇所の位置に穴(G)を開ける処理を施す(図12(a)(2)〜(6))。
そして、先頭ページから順に、パンチ機構部40から切れ込み機構部70に用紙Pが搬送される。切れ込み機構部70は、用紙処理制御部24からの綴じ処理を指示する制御信号に従って、最終ページを構成する用紙Pに対して、パンチ機構部40によって穴あけ処理された用紙Pの穴あけされた2箇所の領域(G)に対応する領域であって、この穴あけされた領域(G)各々を覆う位置に、例えばU字形状の切れ込みを形成する(図12(a)(7))。
その後、先頭ページから最終ページまでの用紙Pはコンパイルトレイ60上に積載され(上記図3参照)、綴じ機構部50による用紙束Pの端部に対する綴じ処理が実行される(上記図4参照)。そして、図12(b)に示したように、ここでの綴じ処理は、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域(G)において行われる。そのため、綴じ機構部50の圧着歯54が実際に圧着するのは、穴あけ処理がなされていない先頭ページおよび最終ページの2枚に対して行われる。それにより、先頭ページおよび最終ページに対して高い圧着力が作用し、先頭ページおよび最終ページは強く結合された圧着部Sを形成する。そして、圧着部Sは、先頭ページおよび最終ページに挟まれた2〜6ページ目を構成する用紙Pにおいては穴(G)の内部に構成されているので、2〜6ページ目を構成する用紙Pは、強く結合された圧着部Sによって保持されることなる。そのため、用紙束Pは分離し難く綴じられる。
図12に示したように、例えば7ページといった比較的ページ数の多い用紙束Pに対して綴じ処理を施す場合には、綴じ機構部50の圧着歯54によって圧着部Sが形成される先頭ページと最終ページとの段差が大きくなり易い。そのために、圧着部Sには歪みやシワが生じ、そのために最終ページ側と先頭ページ側との接触面積が少なくなって圧着部Sでの結合力が低下することがある。
そこで、本実施の形態の後処理装置2においては、パンチ機構部40によって穴あけが施されていない用紙Pであって、少なくとも最終ページを構成する用紙Pを含む1枚または複数枚に対し、パンチ機構部40によって施された穴あけ領域に対応する領域の周囲に、切れ込み機構部70によって切れ込みを形成する。その後に、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域において、綴じ機構部50が綴じ処理を行う。それにより、綴じ機構部50が実際に綴じる最上部の用紙Pとなる最終ページでは、切れ込み機構部70によって形成された切れ込みの内側が綴じ機構部50の圧着歯54の移動に倣って自由に撓む。そのため、最終ページ側と先頭ページ側との接触面積が充分に確保されることとなり、圧着部Sでの結合力の低下が抑制される。
ところで、綴じ処理を施す際の切れ込みの形成対象とする用紙Pは、綴じ処理を施す用紙束Pの枚数に応じて設定してもよい。例えば、用紙束Pの枚数が4枚以内であれば、切れ込みの形成対象とする用紙Pを設定せず、用紙束Pの枚数が4枚を超えた場合に、切れ込みの形成対象とする用紙Pを設定してもよい。また、例えば用紙束Pの枚数が5枚〜7枚であれば、最終ページを切れ込みの形成対象とし、例えば用紙束Pの枚数が8枚〜10枚であれば、先頭ページおよび最終ページの2枚を切れ込みの形成対象としてもよい。先頭ページにも切れ込みを形成することで、用紙束Pの枚数が8枚〜10枚と多い場合であっても圧着部Sには歪みやシワが生じ難くなり、最終ページ側と先頭ページ側との接触面積が充分に確保されて、圧着部Sでの結合力の低下が抑制される。
このように、綴じ処理を施す際の切れ込みの形成対象とする用紙Pは、少なくとも最終ページは設定されるが、それ以外の用紙Pについては、用紙束Pの枚数、さらには紙種等に応じて設定してもよい。
なお、切れ込み機構部70によって形成される「切れ込み」の形状は、圧着部Sに歪みやシワが生じ難い形状であればよい。例えばU字形状の切れ込みであれば、図12(a)(7)に示したような用紙Pの搬送方向Dに向けた形状のほかに、例えば用紙Pの幅方向(搬送方向Dと直交する方向)に向けた形状であってもよい。また、「切れ込み」は、例えばU字形状のように連続した一つの形状からなるものであっても、不連続に途切れた部分を有する複数部分からなるものであってもよい。
以上説明したように、本実施の形態の後処理装置2においては、パンチ機構部40によって穴あけ処理された領域において、綴じ機構部50が先頭ページおよび最終ページを含む複数ページに対して綴じ処理を行う。それにより、綴じ機構部50が実際に綴じる用紙Pの枚数が低減されるので、圧着歯54による圧着力が綴じ対象となる用紙P全体に充分に及び、実際に綴じ対象となった用紙Pにおいて結合力の低い部分が生じ難い。それにより、このような圧着部Sによって穴あけ処理された領域で支持される先頭ページおよび最終ページに挟まれた用紙Pについても、分離し難く綴じられる。
また、必要に応じて、切れ込み機構部70が、少なくとも最終ページを構成する用紙Pに対し、パンチ機構部40によって穴あけ処理された用紙Pにおける穴あけ領域を覆うような領域に例えばU字形状の切れ込みを形成する。それにより、最終ページ側と先頭ページ側との接触面積を充分に確保して、圧着部Sでの結合力の低下を抑制する。
1…画像形成装置、2…後処理装置、10…画像形成部、11…画像読取部、12…用紙供給部、13…主制御部、21…トランスポートユニット、22…フィニッシャユニット、23…スタッカートレイ、24…用紙処理制御部、40…パンチ機構部、50…綴じ機構部、60…コンパイルトレイ、61…搬出ロール、62…可動ロール、70…切れ込み機構部

Claims (8)

  1. 複数の記録材が集積されて記録材束が形成される記録材集積部材と、
    前記記録材集積部材に集積された前記記録材束の予め定められた領域に対して当該記録材束の厚さ方向から圧着歯により圧力を加えることにより、当該記録材束に綴じ処理を施す綴じ手段と、
    前記記録材集積部材よりも記録材搬送方向上流側に配置され、前記記録材束における前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域を含む領域に予め穴をあける穴あけ処理を行う穴あけ手段と
    を備え
    前記綴じ手段の前記圧着歯が、綴じ処理において前記穴の内部に位置することを特徴とする記録材後処理装置。
  2. 前記穴あけ手段は、前記記録材集積部材に集積される前記記録材束の先頭ページを構成する記録材と最終ページを構成する記録材とを除く当該記録材束を構成する記録材の一部または全部に対し、前記領域に穴あけを行うことを特徴とする請求項1記載の記録材後処理装置。
  3. 前記穴あけ手段は、前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域全体を覆うように前記穴あけを行うことを特徴とする請求項2記載の記録材後処理装置。
  4. 前記穴あけ手段によって前記穴あけが施されていない記録材であって、少なくとも前記最終ページを構成する記録材を含む1または複数の記録材に対し、当該穴あけ手段によって穴あけされた前記領域に対応する領域を囲む一部分または複数部分に切れ込みを形成する切れ込み形成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の記録材後処理装置。
  5. 記録材に画像を形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置にて前記画像が形成された前記記録材に後処理を施す記録材後処理装置とを有し、
    前記記録材後処理装置は、
    前記画像形成装置にて前記画像が形成された複数の記録材が集積されて記録材束が形成される記録材集積部材と、
    前記記録材集積部材に集積された前記記録材束の予め定められた領域に対して当該記録材束の厚さ方向から圧着歯により圧力を加えることにより、当該記録材束に綴じ処理を施す綴じ手段と、
    前記記録材集積部材よりも記録材搬送方向上流側に配置され、前記記録材束における前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域を含む領域に予め穴をあける穴あけ処理を行う穴あけ手段と
    を備え
    前記綴じ手段の前記圧着歯が、綴じ処理において前記穴の内部に位置することを特徴とする画像形成システム。
  6. 前記記録材後処理装置の前記穴あけ手段は、前記記録材集積部材に集積される前記記録材束の先頭ページを構成する記録材と最終ページを構成する記録材とを除く当該記録材束を構成する記録材の一部または全部に対し、前記領域に穴あけを行うことを特徴とする請求項5記載の画像形成システム。
  7. 前記記録材後処理装置の前記穴あけ手段は、前記綴じ手段の前記圧着歯により圧力が加えられる前記領域全体を覆うように前記穴あけを行うことを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
  8. 前記記録材後処理装置は、前記穴あけ手段によって前記穴あけが施されていない記録材であって、少なくとも前記最終ページを構成する記録材を含む1または複数の記録材に対し、当該穴あけ手段によって施された穴あけ領域に対応する領域を囲む一部分または複数部分に切れ込みを形成する切れ込み形成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
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