JP5560489B2 - 電気事故防止のための作業者教育装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気工事・維持作業において、漏電、作業者の人為的ミスによる感電、地絡及び短絡事故の怖さを体感させ、作業者の人為的ミスが誘発する電気事故防止のための作業者教育装置に関するものである。
今まで建設現場、工場、配電作業現場において、多くの漏電、感電、地絡及び短絡事故が起きていることについて、原因を追及してみると、作業者が電気の怖さを理解していない場合が多い。電気は見えないので、事故を安全に体得することができない。体得することが死亡に繋がる。このため、理解度の低いものが、うっかり感電事故を起こしていることがある。例えば、高圧配電盤の前で指差しを行い感電した例、高圧配電盤で充電状態の電圧をテスターで電圧を図ろうとして感電した例など枚挙にいとまがない。
体感型の教材については、特許文献1の「太陽電池・燃料電池発電システムの教材」や特許文献2の「体感型家庭電気設備模擬装置」を挙げることができる。特に特許文献2では、家屋模型内にエアコンなどの家電製品を縮小模擬した家電製品模型とそれが動作していることを示す光源と光源に電力を供給する電源とこれを接続・切断するスイッチと操作パネルと、電源に繋がる配線用遮断器、漏電遮断器を備えている。家庭内の電気配線の仕組みと動作が理解できる教材となっている。光源の光は、装置が稼動していることを示すためのもので、事故を表現するものではない。
ここでは、電圧を低減した電源装置と配線用遮断器、漏電遮断器を組み合わせ実短絡を発生させ短絡エネルギーを短絡音、閃光、熱、短絡臭等で体感することができることも示されている。短絡や漏電では、配線用遮断器、漏電遮断器が動作することも目で見ることができ、動作の理解に役立っている。
然しながら、短絡現象は実際に起こすものなので、短絡音、閃光、熱、短絡臭等は、本物であり、火災警報器が作動したり、火災になる可能性もあり、環境を汚したり、人体に良くない危険性をはらんでいて教育機器としては好ましい状態でない。
しかしながら、特許文献2では、家庭内の電気製品と配線用遮断器、漏電遮断器を含む電源系のシステム動作の理解が目的の教材となっているため、電気工事・維持作業において、作業者の人為的ミスによる電気事故につながる電気工事・維持作業とその結果の被災効果を模擬するものとなっていないため、被災を防止するための作業時の注意に繋がる具体的行動にはなりえていない。電気工事・維持作業に従事する作業者、監督者の立場からは、
作業者が作業行動において、電気の怖さを理解していないことによる作業者の人為的ミスを防ぐ行動に繋がる作業者教育装置が望まれてきた。
このような事情に対して、作業時に電気事故を発生させる行動と電気の怖さを安全に体感させる教育ができないかという電気事故体感型の作業者教育装置への要求が出てきていた。
特開2004−280033 特開2008−191199
本発明の課題は、電気工事・維持作業に携わる作業者に、作業時に電気事故を発生させる行動と電気の怖さを安全に体感させる教育が可能な電気事故体感型の作業者教育装置を提供することである。
本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置は、電気事故生成具と電気事故災害効果具と保護安全対策具を有し、被教育者である作業者が電気作業を模擬した行動を電気事故生成具に対して行うことで、電気事故生成具に対応した模擬の電気事故が起こり、電気事故災害効果具により、実際の災害を安全な状態で模したしびれ、痛みなどの電気刺激、スピーカからの音の大きさ、ランプの光の明るさと形状、臭い、温度上昇、煙、電流の大きさなどの災害効果で体感させ、どのような行動をするとどのような災害を被るかを実感させ、不安全行動を取らないよう教育するものであり、同時に安全状態を獲得するためには、保護安全対策具が必須であり、これにより不安全状態を回避して、状態と行動の両面から作業者の電気事故を防ぐものである。
以下説明する。
請求項1記載の発明は、電気事故防止のための作業者教育装置であって、
作業者となる被教育者が行う電気作業において、実際の電気回路上で行われる不安全な状態、不安全な作業に対応して想定される電気事故によりもたらされる事故被災結果を、前記被教育者が死亡に至ることなく安全に知覚できるように、漏電、感電、短絡、地絡の事故のうち少なくとも1つを含む前記電気事故の見掛けの特徴をまねた模擬の事故被災結果を発生させて前記被教育者に与えるものであって、前記電気事故電流を制限するために商用電源電圧の縮小した電源又は電池を用い、前記電気事故の見掛けの特徴を有する前記事故被災結果を発生させる、前記実際の電気回路とは異なる模擬電気回路を有する電気事故生成具と、
前記電気事故生成具の出力を受けて、電気刺激、音、光の明るさと形状、臭い、熱、煙の少なくとも1つで被教育者に知覚させるところの刺激電流を出力する電気端子を有する感電刺激具、少なくとも事故付属音を発生するスピーカ、短絡又は地絡の閃光、電流の流れを表現する表示光、変化部の誇示のための点灯又は点滅のための光のうち少なくとも1つに使用されるランプ、揮発性の臭い物質を収納し、前記電気事故生成具の出力で開閉し臭いを発生するか、または、加熱により揮発性となる臭い物質を収納し、加熱により臭いを発生するか、又は、複数の物質の混合又は化合により臭いを発生する臭い発生具、加熱具、揮発性の煙幕物質を収納し、前記電気事故生成具の出力で開閉し煙幕を発生するか、または、加熱により揮発性となる煙幕物質を収納し、加熱により煙幕を発生するか、複数の物質の混合又は化合により煙幕を発生するかによる煙幕発生具のうち少なくとも1つをもつ電気事故災害効果具を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具において、模擬された状態の電気事故をもたらす前記電気回路は、前記被教育者には隠されていて見えない状態にあり、実電気回路又は実電気回路の見掛けを持つ回路又は図が前記被教育者には見える状態で前記電気事故生成具上にあり、前記電気回路の結果は、表示出力、音出力、刺激出力、制御出力の内少なくとも1つの結果出力が前記実電気回路又は前記実電気回路の見掛けを持つ回路又は図に与えられ、前記被教育者には見える状態にすることで、前記被教育者からは、前記実電気回路又は前記実電気回路の見掛けを持つ回路又は図上で前記電気事故が起こっていると認識させるようにしたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、前記電気事故生成具は、
前記作業者が使用する作業具又は、前記縮小又は前記模擬された作業具と、
前記作業具のあるべき側から見て、壁、天井、床、地面のいずれかを模擬した板の裏側に配置された引き出された電気配線と、
前記電気配線の二つの配線に繋がった電気接点を有し且つ前記作業具を作業者が押し圧することで、前記電気接点が電気的に接続し、前記押し圧がなくなると前記電気接点が電気的に切断するスイッチと、を有し、
前記電気配線は、商用電源に接続された電力供給線であり、前記作業の前記電気配線の短絡による電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、商用電源に接続されていないで、前記電気接点が接続又は切断されているかを検出する信号線であり、
前記作業具は、前記縮小又は模擬物の場合は、死亡に至らない電圧の電池に接続され、又は無電源であり、実物の場合は、電流を制限するための電気抵抗又は電圧を制限する変圧器を有する電流制限器又は過電流により遮断する過電流遮断器を介して商用電源に接続され、
前記電気事故災害効果具は、
前記電気配線が、商用電源に接続された電力供給線である場合には、前記電気配線に流れる過電流を検出する過電流検出器、又は及び、前記電気配線から漏電する漏電電流を検出する漏電電流検出器と、その検出出力を受ける過電流・漏電電流検出制御/効果装置と、
商用電源に接続されていないで信号線の場合は、前記電気接点が接続又は切断されているかに対応して短絡を検出する短絡検出制御/効果装置と、
前記過電流・漏電電流検出制御/効果装置又は前記短絡検出制御/効果装置の出力により駆動される前記知覚出力具とを有し、前記知覚出力具から前記知覚出力を出すことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、電気ケーブルと、これを巻くための電工ドラムの巻き芯である筒部と、前記筒部に付設したにヒータと、前記ヒータにより暖められる温度感知する温度センサとを有し、前記電気ケーブルに流れる電流に比例した電流を前記ヒータに流すようにし、
前記電気事故災害効果具として、
前記温度センサの出力を入れる温度状態出力器と、前記温度状態出力器からの駆動により、前記電気ケーブルに流れる電流と前記電工ドラムへの前記電気ケーブルの巻き状態による過熱を検知して、予め規定の温度以上になった場合に知覚出力をするべく前記温度状態出力器の内外に配置した前記知覚出力具と、又は及び、前記電気ケーブルとこれに繋がる電源の間に介挿接続され、前記温度状態出力器からの駆動により切断される電気接点と、を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
導電体の接触によりトラッキングを引き起こすための電気端子を有する電気配線と、
前記電気配線が商用電源に接続されている場合に、前記トラッキングによる電流を制限するための電気抵抗又は/および電圧を制限する変圧器を有する電流制限器と又は/および
前記電気配線と前記商用電源の間に介挿接続され、前記トラッキングの電流により切断される電気接点とを有するか、
又は、前記電気配線が死亡に至らない電圧の電池に接続されている場合に、前記電気配線と前記電池の間に介挿接続され、前記トラッキングの電流により切断される電気接点とを有し、
前記電気事故災害効果具として、
前記電気配線に接続したランプ、電流計、ブザーのうち少なくとも1つの知覚出力具を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
蓄積又は残留した電荷を有する電気機器に代わるコンデンサと、前記コンデンサに前記電荷を供給する電池と、前記コンデンサと前記電池の間にあって、前記コンデンサと前記電池の電気的接続と切断を行うスイッチと、グランド端子に前記被教育者が接触して接地し、前記コンデンサに蓄積した前記電荷を放電するための接地線を有する接地棒とを有し、
前記電気事故災害効果具として、
前記グランド端子に前記接地線を接触させた状態で、
前記接地棒の前記接地線またはそれに繋がる端子を前記スイッチと前記電池の接続点に接触させた時に前記接地線に流れる電流により点灯する接地表示用ランプと、前記グランド端子に前記接地線を接触させてない状態で、前記接地棒の前記接地線またはそれに繋がる端子を前記スイッチと前記電池の接続点に接触させた時に点灯する被教育者への感電を表す感電表示用ランプとを有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記接地線と前記グランド端子の間に前記接地表示用ランプと前記感電表示用ランプが並列して接続され、前記感電表示用ランプのある側にこれと直列に電気接点が介挿され、前記グランド端子に前記接地線を接触させている状態で、前記接地表示用ランプが点灯している場合に、これを検知する電子回路の出力で前記電気接点を電気的に切断することで、前記感電表示用ランプが点灯しなくて、前記グランド端子に前記接地線を接触させてない状態で、前記接地表示用ランプが消灯している場合に、前記電気接点が電気的に接続していることで、前記感電表示用ランプが点灯するようにして、前記グランドへの接地線の接地が、前記接地棒の前記接地線またはそれに繋がる端子を前記スイッチと前記電池の接続点に接触させることより先に行われる場合には安全であり、逆順では不安全であることを模擬した電子回路を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
配電箱又はこの代用をする箱と、電源を接続した電気開閉器と、前記箱とグランドの間に接続されて、前記箱をグランドに接地するための接地用スイッチと、前記接点の後の前記電源出力の1端子と前記箱との間に接続されて、箱への漏電を起こすための漏電用スイッチと、前記箱と前記グランドの間に接続されて、被教育者による接続により感電を模擬した電流を流すための感電用電気接点とを有し、
前記電気事故災害効果具として、
前記接地用スイッチ、前記漏電用スイッチ、前記感電用電気接点の少なくとも1つに、これらを流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計を直列に挿入したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
電気機器の筺体又はこの代用をする金属体に接続した接地線と、前記接地線を含む電源ケーブルが接続した電気端子と、前記電気端子を接続する受け側電気端子と、前記受け側電気端子のうち2端子には電源が電気開閉器を介して接続され、前記受け側電気端子のうちその他の1端子は、スイッチによりグランドに接続されるか、電気開閉器を介してその他の電源に接続されるかを選択できるようにし、被教育者が前記筺体又はこの代用をする前記金属に触れたときに流れる感電電流を模擬するため、被教育者が接続/切断動作を行い、且つ、前記金属箱と前記グランドの間に接続した感電用電気接点とを有し、前記電源が商用電源の場合は、前記その他の電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、
前記電気事故災害効果具として、
前記筺体又はこの代用をする前記金属体とグランドの間に前記感電用電気接点と直列に、
流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計を挿入したことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
模擬の溶接棒と、被溶接金属板と、前記被溶接金属板を挟み把持する溶接用端子クリップと、両者を電源に接続する電気開閉器と、被教育者が前記溶接棒に触れたときに流れる感電電流を模擬するため、被教育者が接続/切断動作を行い、且つ、前記溶接棒と前記グランドの間に接続した感電用電気接点とを有し、前記電源が商用電源の場合は、前記電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、
前記電気事故災害効果具として、
前記感電用電気接点に直列に挿入し接続し、流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計又は、及びスピーカ又はブザーを有し、
前記保護安全具として、
前記感電電流を受けて、前記電気開閉器を駆動して、前記電気開閉器の電気的接続を切断するための制御器を有することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
模擬の溶接棒と、被溶接金属板と、前記被溶接金属板を挟み把持する溶接用端子クリップと、両者を電源に接続する電気開閉器と、被溶接金属板とグランドの間にスイッチと可変可能な電気抵抗を介挿し、前記電源が商用電源の場合は、前記電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、
前記電気事故災害効果具として、
前記スイッチに直列に挿入し接続し、流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計又は、及びスピーカ又はブザーを有したことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
模擬の溶接棒と、被溶接金属板と、前記被溶接金属板を挟み把持する溶接用端子クリップと、両者を電源に接続する電気開閉器と、被溶接金属板とグランドの間にスイッチと可変可能な電気抵抗を介挿し、前記電源が商用電源の場合は、前記電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、前記被溶接金属板に接続した接地用クリップを有し、
前記電気事故災害効果具として、
ランプ電源と、これに繋がる模擬の電子機器の誤動作を示すランプと、これに繋がる模擬接地線を有し、前記前記接地用クリップが前記模擬接地線に接触したときは、接地された被溶接金属板を通じて、前記グランドへランプ電流が流れて、誤動作を模擬するようにしたことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
高圧電気配線に被教育者が接近したときに地絡、短絡、感電のうち少なくとも1つの電気事故を誘発することを模擬するもので、
高圧電気配線の電気部品と配線又はこれらの形状を有する模擬体、又は図が配置された表示板と、前記表示板の上下又は左右のいずれかの一端側に光源を配し、向き合う他端にフォトセンサを配置して、前記光源の光を受け、前記教育者の接近による前記光源の光の遮蔽位置に対応する前記フォトセンサの受光量が低減するようにし、
前記電気事故災害効果具として、
前記高圧電気配線の電気部品と配線又はこれらの形状を有する模擬体、又は図の近くに配置され、前記フォトセンサの受光量が低減したことに応じて点灯する電気事故表示ランプと、効果音を発生するスピーカまたはブザーとの少なくとも1つを有するようにし、
前記フォトセンサと前記電気事故表示ランプと前記スピーカまたはブザーは、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源で駆動されていることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記電気事故生成具として、
高圧電気配線での感電において、左手と右手を経由した感電の危険性の差異を模擬するもので、左手又は右手を載せる台とその上に配置したカメラと、カメラの画像を入力し、左手、又は右手を判断する制御器と、前記制御器からの出力信号により、画像が左手であることに対応する出力信号では、スイッチ接点1が接続し、画像が右手であることに対応する出力信号では、スイッチ接点2が接続し、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源とグランドの間に前記スイッチ接点1とスイッチ接点2が並列に、且つスイッチ接点2には直列に電流を小さくするための電気抵抗が接続され、
前記電気事故災害効果具として、
前記スイッチ接点1とスイッチ接点2に各々直列に、左手用感電表示用ランプと右手用感電表示用ランプが接続され、前記スイッチ接点1とスイッチ接点2の2つの並列回路を1つに合わせた接続点とグランドの間に効果音を発生するスピーカまたはブザーを接続したことを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項13又は請求項14記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
前記左手又は右手を載せる台の下の床には、絶縁マットを敷いた箇所と敷いてない箇所があり、前記絶縁マットには、被教育者が踏みつけたことを感じる押圧センサを有し、前記前記スピーカまたはブザーと前記グランド間、又は前記接続点と前記グランド間に、電気抵抗を直列に接続したスイッチ接点3と電気抵抗が接続していないスイッチ接点4を並列に有し、前記押圧センサにより、被教育者が踏みつけを感知したときは、スイッチ接点3が接続し、被教育者が踏みつけを感知しないときは、スイッチ接点4が接続することで、前記絶縁マットの使用により感電電流が抑制されることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
電気設備の残留電荷の放電不良による電気事故を模擬するもので、
前記電気事故生成具として、
前記電気設備に代わるコンデンサと、スイッチと、前記コンデンサに前記スイッチを介して繋がることで電荷を与え、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源と、グランドに設置するための接地棒と、前記接地棒と前記コンデンサの高圧側端子との間に接続された電気抵抗と、前記接地棒と前記電気抵抗の接続点と前記グランドの間に接続され、被教育者により接続・切断される感電表示用スイッチとを有し、
前記電気事故災害効果具として、
前記感電表示用スイッチに直列に感電表示用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを接続したことで、先に接地して残留電荷を放電しないと感電することを模擬したことを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
断路器と負荷開閉器の切断順を間違えるとアーク事故になることを模擬するもので、
前記電気事故生成具として、
断路器切断用模擬スイッチと負荷遮断器切断用模擬スイッチと前記負荷遮断器切断用模擬に直列に接続された接点1が、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源により駆動され、
前記断路器切断用模擬スイッチを接続したことに対応して前記接点1が接続された状態で、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチを接続することで、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチと前記負荷遮断器切断用模擬に直列の結線に電流が流れ、これにより、前記電源に接続した接点2が接続するようにし、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチを前記断路器切断用模擬スイッチより先に接続した場合は、前記接点1が切断していることで、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチと前記負荷遮断器切断用模擬に直列の結線に電流が流れないで、これにより、前記電源に接続した接点2が切断するようにし、
前記電気事故災害効果具として、
前記接点2に直列にアーク発生表示用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを接続したことを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
高圧回路での電気事故のうち、壁内電気配線、地面埋設電気配線、天井内電気配線、架空電気配線などを作業による破壊・接触で電気事故になることを模擬するもので、
前記電気事故生成具として、
壁、床、地面、天井を模擬した板面の内側に、模擬の電気配線配置部に対応して電磁石を配置し、前記電磁石にスイッチを通じて電源を供給し、被教育者が操作する模擬の電気機械で操作中に最初に前記板面に近づく部分に磁気センサを配置して、電磁石の磁気を感知し、
前記電気事故災害効果具として、
前記磁気センサによる感知出力により、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源に接続された接点を接続して、
事故発生用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを稼動させるようにしたことを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項1から請求項18のいずれか1つに記載の電気事故防止のための作業者教育装置において、
高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源に接続し、
前記電気事故災害効果具としての事故表示用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを接続し、これに直列に安全保護具用スイッチを配置し、絶縁用保護具を使用している場合に対応して安全保護具用スイッチを切断し、絶縁用保護具を使用していない場合に対応して安全保護具用スイッチを接続することで、絶縁用保護具を使用している場合は、前記事故表示ランプが点灯しないようにしたことを特徴とする。
以上の様に構成されているので、本発明の電気事故の防止のための作業者教育装置では、作業者の不安全行動と対応した電気事故の災害を安全な状態で実感できるので、教育効果が上がり、不安全状態と不安全行動の確認、注意をして実作業に入ることができ、事故防止に役立つことができる。
図1は、本発明による電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示す図である。 図2は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示し、電気ドリルによる壁内配線の事故例の状況を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示し、電気ドリルによる壁内配線の事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示し、電気ドリルによる壁内配線の事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、電工ドラムの過熱火災・短絡事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、コンセントとプラグの結合部でのトラッキング事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、接地棒を使うときの事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、よく起こる電気事故の例に対応する主に電気事故生成具と電気事故災害効果具の例を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、工場などの配電箱や電動機などの電気設備への漏電とこれに付随した感電を模擬する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、工場などでの溶接作業に付随した感電、電子機器の誤動作を模擬する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での電気事故を模擬する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での残留電荷の放電不良による電気事故を模擬する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での電気事故のうち、断路器と負荷開閉器の切断順を間違えるとアーク事故になることを模擬する作業者教育装置を説明する図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での電気事故のうち、壁内電気配線、地面埋設電気配線、天井内電気配線、架空電気配線などを作業による破壊・接触で電気事故になることを模擬する作業者教育装置を説明する図である。 低圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(漏電、短絡、感電、火災)を起こさないための低圧電気事故防止策が示された図である。 高圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(地絡、短絡、感電、火災、波及事故)を起こさないための高圧電気事故防止策が示されている図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様、特に、実際の場面では、示されない潜在的なことがらを顕示的に示す手段を有するものを示す図である。 本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様、特に、模擬回路構成を示す図である。
発明を実施するための形態として、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置は、電気事故生成具と電気事故災害効果具とを有し、さらに保護安全具と作業者教育装置説明イラストが加わる。被教育者である作業者が電気作業を模擬した行動を模擬の電気事故生成具に対して行うことで、電気事故生成具に対応した模擬の電気事故が起こり、電気事故災害効果具の知覚出力具から、実際の災害を安全な状態で模したしびれ、痛みなどの電気刺激、スピーカからの音の大きさ、ランプの光の明るさと形状、臭い、温度上昇、煙、電流の大きさなどの形態で災害効果を体感させ、どのような行動をするとどのような災害を被るかを実感させ、不安全行動を取らないよう教育するものであり、同時に安全状態を獲得するためには、保護安全具が必須であり、これにより不安全状態を回避して、状態と行動の両面から作業者の電気事故を防ぐものである。作業者教育装置説明イラストは、電気事故生成具の対象とする電気事故が想定する電気回路や状況を実感させるもので、この中に回路やスイッチが配置されると臨場感をもって被教育者に実感させることができる。特に模擬の電気事故生成具や電気事故災害効果具では、商用電源に代わる死亡に至らない電圧の電池と漏電、感電、短絡、地絡の少なくとも1つを表現する電気回路とで模擬されていることが安全を確保する上で大きな効果を得ることができる。
以下に実施態様をもって説明する。
図15は、低圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(漏電、短絡、感電、火災)を起こさないための低圧電気事故防止策が示された図である。これらの低圧電気事故防止策を作業者教育で模擬体験させることが本発明の趣旨となる。以下、図1から図10までに低圧電気配線に関する本発明の実施態様を述べる。
図1は、本発明による電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示す図である。電気事故生成具100と電気事故災害効果具110とを有し、さらに、作業者教育装置説明イラスト170、保護安全具120を有し、各々、以下のことを行うものである。
電気事故生成具100は、電気工事・維持作業において、作業者が模擬的作業で、ミスやうっかりの不安全行動を行う場合に、予め決まった模擬的電気事故を発生させるための作業現場の不安全状態を示す物とその代用物、模擬作業に使用する補助具などの模擬作業対象である。
電気事故災害効果具110は、電気事故生成具100に作業者がミスやうっかり行動に対応した模擬作業をおこなうと、模擬的電気事故を発生し、それに対応した電気事故災害の効果を被教育者に与えるものである。
保護安全具120は、作業者が電気作業を行う場合に使用する又は現場に備えられる電気事故に対する保護安全具である。保護安全具120は、作業者が電気作業を行う場合に使用する又は現場に備えられる電気事故に対する保護安全具、又はその模擬物である。以下、詳細を示す。
電気事故には、漏電事故、感電事故、短絡事故、地絡事故、火災、アーク事故、電源断波及事故などの電気事故種項目があり、電気事故を起こす原因には、事故現場の不安全状態と作業者のうっかり、ミスなどの不安全行動があり、不安全状態では、電気配線の曲り、歪、メンテナンス不良での絶縁被覆の傷、劣化による充電線露出と水ぬれ、作業者ミスや生物の介在やさび、塩害、接地不良などが要因となった結果として上記の電気事故種項目の事故が引き起こされる。
電気事故生成具100は、上記の不安全状態と不安全行動を模擬するもので、特に、現場の不安全状態を示す物とその代用物、模擬作業に使用する補助具がある。現場の状態を示す物とその代用物には、水ぬれ現場を模した水を入れた容器などがあり、模擬作業に使用する補助具には、電気事故を生成する補助となるもので、作業者が使用する金属屑や、義手、疑似溶接棒、感電接触具などがある。
電気事故生成具100には、実際の作業現場の電気回路と同じ状態のものもあるが、教育機器であることを考慮すれば、同じである必要はなく、致死量にならないように、規模を縮小したもの、例えば、電圧は同じでも電流制限抵抗をいれたものや、変圧器により電圧を下げたものや、電気回路を替えて感電の心配がない、被教育者に同じと思わせる擬態(見せかけ)の代替物でもよい。この場合、表示で回路を表示し、充電状態をランプなどで示すと、電気回路が実際なくとも、被教育者は電気回路を想定することができて、得られる結果が同じであれば、擬態の代替物で十分教育効果を得ることができる。
電気事故災害効果具110は、電気事故生成具100に作業者がミスやうっかり行動に対応した模擬作業をおこなうと、模擬的電気事故を発生し、それに対応した電気事故災害の効果、例えば、感電のしびれ、漏電の充電状態、漏電・感電電流の流れの表示、スピーカからの音による事故の表現、光によるアーク発生や火災の表現、温度上昇・熱感、臭いなど実際の電気事故において発生する災害を規模の縮小または、代用した効果により作業者に体感させるものである。これらは、知覚出力具から出力される。
規模の縮小とは、そのままでは、死亡になるものを例えば、感電電流を制限して死亡にならない程度の値で体感させるものであり、代用した効果とは、見えない漏電、感電電流の流れや充電状態をLED等のランプの点灯や、複数のLED等のランプの点灯により表現したり、事故を強調するための激しい明るさの、又は点滅するランプや、激しい音などである。効果の表現は、主に、感電は、致死量以下に制限した電流による電気刺激、感電電流ありを表すランプ点灯、電流計表示であり、短絡は、ランプ光フラッシュ、短絡充電状態のランプ点灯、短絡電流の電流計表示であり、過熱状態は、ランプ点灯、温度表示、火災は、ランプ光と形状、疑似煙、漏電遮断器などの切断のランプ表示、波及事故のランプ表示などが可能である。
尚、以上の電気事故災害効果具110は以下のものにより実現できる。
刺激電流を出力する電気端子を有する感電刺激具、少なくとも事故付属音を発生するスピーカ、短絡又は地絡の閃光、電流の流れを表現する表示光、変化部の誇示のための点灯又は点滅のための光のうち少なくとも1つに使用されるランプ、揮発性の臭い物質を収納し、前記電気事故生成具の出力で開閉し臭いを発生するか、または、加熱により揮発性となる臭い物質を収納し、加熱により臭いを発生するか、又は、複数の物質の混合又は化合により臭いを発生する臭い発生具、抵抗過熱や化学反応による温度上昇を与える等の加熱具、揮発性の煙幕物質を収納し、前記電気事故生成具の出力で開閉し煙幕を発生するか、または、加熱により揮発性となる煙幕物質を収納し、加熱により煙幕を発生するか、複数の物質の混合又は化合により煙幕を発生するかによる煙幕発生具のうち少なくとも1つを有している。
保護安全具120は、作業者が電気作業を行う場合に使用する又は現場に備えられる電気事故に対する保護また防護のための器具または模擬器具である。絶縁用防具、絶縁用保護具、接地手段、配線用(過電流)遮断器、漏電遮断器、負荷開閉器、断路器、区分開閉器などがある。
絶縁用防具は、作業者を守るために作業現場に設置する絶縁物であり、絶縁シートなどがある。絶縁用保護具は、作業者を守るために作業者に着けるものであり、絶縁手袋、絶縁靴、絶縁ヘルメットなどがある。
接地手段は、電気設備の匡体を接地するもので、匡体に漏電していて、作業者が匡体に触れた場合に作業者の人体を保護するものである。接地した電路の電気抵抗が人体を通過する電気抵抗よりも過小なようにすることで、人体を通過する電流を小さくすることができる。
配線用(過電流)遮断器は、予め決められた値の電流より大きな電流が流れた場合に、電路が遮断されるもので、電流による過熱で切れるバイメタルや、電流によるリレー方式のものがある。電気負荷側の端末に使われる。
漏電遮断器は、電気配線の各相の全ての電流の加算値は、漏電のない場合には零になることから、漏電がある場合に漏電の電流が検知できる零相変流器の出力を使い、電路を遮断するものである。
負荷開閉器は、アークを発生することなく負荷側と電源側の間の電路を遮断する開閉器である。アークを消孤する油を重点したものや、真空のものがある。
断路器は、負荷開閉器と電源側に接続されて電路を遮断するもので、負荷側の作業は、断路器を切って行われることで安全を確保する。断路器は消孤機能がないので、先に負荷開閉器を切らないとアーク事故が発生する。
区分開閉器は、構内で漏電、感電、地絡、短絡事故により、構外での電源が断になる波及事故を防止するために、構内外(事故の責任区分)の間に設置する開閉器である。
教育用なので、電気回路の電圧値も高圧状態である必要がないのは前述している。例えば、電圧が20vであっても、高圧状態に対応して6.6kvと表示すれば、被教育者には高圧状態として思わせることができる。
配線用(過電流)遮断器、漏電遮断器、負荷開閉器、断路器、区分開閉器については、本発明においては、その物を使用してもよいし、その作用と注意点を被教育者に知らしめることが目的なので、実物である必要はなく、電流を検知してのランプ表示、リレーを代用した電路の遮断、ランプの点灯/消灯による電路の遮断の模擬表示(この場合は、電路は実際には無くて表示)のみでもよい。
図1では、電気事故生成具100、電気事故災害効果具110、保護安全具120で述べたが、充電状態、回路の接続/切断状態、遮断器など保護安全具の状態をランプの点灯/消灯で示すなどの状態表示具130を有することが好ましい。他に、模擬作業の手順を表示した模擬作業手順140や、「作業前埋設配線を確認せよ」などの確認事項、作業前KYT想定チェックリストなどその作業に付随した作業注意表示具150、安全確認用の検電器等の安全測定具160またはその模擬物を有することが本発明による漏電、感電、地絡及び短絡事故の防止のための作業者教育装置の教育効果を上げることになる。以下、図2以降で更に具体例を用い説明する。
図1の中央に描かれた作業者教育装置説明イラスト170では、図2から図4の壁のドリル穴開け作業において、壁内の充電配線をドリルで貫通したことによる短絡・感電・遮断器断の電気事故を想定したものであり、充電線(模擬)101、ドリル(模擬)102が電気事故生成具100に、模擬感電装置111が電気事故災害効果具110に、過電流遮断器(模擬)121が保護安全具120に各々相当する。尚、(模擬)と付記したのは、実物の場合もあるが、実物を模したものでもよいことを示している。模擬物については、すでに記述してある通りである。
図2から図4は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示す図である。特に、壁にドリルで穴を開ける際に、壁内の充電配線に当たり、短絡、漏電、感電事故に至る場合の例である。このような例は、地面を掘削中に埋設されたケーブルに触れて同様な事故に至る例でも同じである。図2は、電気ドリルによる壁内配線の事故の状況を説明する図である。壁201の内側には、電気配線202が敷設されている。電気配線202は、配線用遮断器203A、ヒューズ204Aを通じ電源に接続されていて充電状態にある。作業者(図示しない)は、電動ドリル205のプラグ206をコンセント207に差し込み、壁201に穴を開ける。コンセント207は、配線用遮断器203B、ヒューズ204Bを通じ電源に接続されていて充電状態にある。作業者は、電気配線202が壁の裏側にあることを確認を忘れて作業を行い、電動ドリル205の先で電気配線202を破り、短絡、漏電、感電事故に至る。このような電気事故を想定して、電気事故の怖さを安全を確保したなかで体験させ、本番作業を安全に行わせるための作業者教育で必要な学習内容は、次のようなことが考えられる。
1)
この事故でどのような事故になるか。
配線間の短絡・火災、漏電、感電・死亡などの規模(怖さ)、遮断器の動作と停電波及の範囲
2)
安全状態の確保
電気工事責任者を交えた作業前打ち合わせ、壁内配線の配置に危険はないかの確認、万一のために、ドリルの接地はOKかの確認、電気絶縁靴を使用しているかの確認、火災や停電波及に備えて遮断器の設備状況は良いかの工場配線図での確認、消火器の位置確認、以上を確実に行うためのチェックシートの準備
図3は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の一実施態様を示し、電気ドリルによる壁内配線の事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。この例は、壁内や電気ドリルに限らず多くの事故例に対応する。たとえば、床下、埋設、天井、架空など見えない箇所、気が付かない箇所での、パワーショベル、クレーンなどの電気事故に見られる。
作業者教育装置なので、壁301は、実際の壁でなくともよく、例えば1m角の壁を用意する、この壁の裏側には、電気配線302が部分的に配置されている。被教育者(図示されない)の使用する電気ドリル305は、本物でもよいし、格好だけの模擬物でもよい。
勿論、この場合、教育であるので、ドリルの先が電気配線302に容易に当たるように電気配線302は、適当な面積を持った板状にしておく方が都合がよい。壁上に電気配線302の配置領域と非配置領域を明示しておくのもよい。この例では、実際の電気配線を採用して、電気配線302は、配線用遮断器303A、ヒューズ304Aを通じて電源に接続されている。電気配線302の途中には、模擬作業の短絡による電流を制限するための電気抵抗や電圧を制限する変圧器などの電流制限器308、過電流検出器309や漏電電流検出器310が介挿されている。過電流検出器309や漏電電流検出器310の検出結果は、過電流・漏電電流検出制御/効果装置311に入り、その出力で配線短絡表示器312、スピーカまたはブザー313、ランプ314を駆動して、電気事故災害効果を出し、被教育者に体感させる。
被教育者は、電気ドリル305のプラグ306をコンセント307に差し込み、作業を行うことができる。コンセント307は、配線用遮断器303B、ヒューズ304Bを通じて電源に接続されている。コンセント配線の途中には、電流を制限するための電気抵抗や電圧を制限する変圧器などの電流制限器315があることが望ましい。教育装置で本物の規模の事故に至らないためである。被教育者は、電気ドリル305で電気配線302の配置領域に穴を開けるか、又は予め開けられた穴に電気ドリル305の先を差し込むと、電気配線302間の短絡、電気配線302と電気ドリル305の先を介した漏電事故、地絡事故が発生する。場合によっては、火災になったり、感電死亡に至るのが実際だが、教育装置なので、電流は制限され、火災には至らないし、感電電流も制限され、害があることはない。尚、実際の事故では復帰することはないが、教育装置ではなんども繰り返し使えなければならないので、電気ドリル305の先を抜いて元にもどせば、電気配線302の短絡状態は元に復帰する必要がある。例えば、電気配線302の配線間が、面積を持った板状になっていて短絡により接触している場合は、電気ドリル305の押し圧がなくなると、復帰して離間するようにバネ等の弾性体で支持されているなどの手段があることは当然である。
この例では、壁内の電気配線302とコンセント307側の電気配線とも電源から電力を貰う実際の電気配線の場合である。電気ドリル305や、配線用遮断器は、おもちゃのような模擬的なドリルでもよいし、配線用遮断器もリレーでもよい。電気ドリル305の外容器は接地器316を通じ接地される。こうすると外容器に漏電があっても、人体を流れる電流が制限できて、感電の死亡を防ぐことができる。
尚、電気ドリル305と壁内配線302までのドリル穴開け作業を行う対象が、電気事故生成具であり、過電流検出器309、漏電電流検出器310、過電流・漏電電流検出制御/効果装置311、知覚出力具としての、配線短絡表示器312、スピーカまたはブザー313、ランプ314の部分が電気事故災害効果具であり、配線用遮断器303A、303B、ヒューズ304A、304B、接地器316やここで示されない絶縁手袋、絶縁靴、絶縁ヘルメットなどが保護安全具に対応する。
図4は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、電気ドリルによる壁内配線の事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。図3とは、電気ドリルによる壁内の電気配線の短絡の手段と感電の手段を違えてある。
壁401内にある電気配線402は、この場合は、電気ドリル405のドリル先により電極板408Aを押すことで、電極板408Aに接続した可動軸410とこれの先端にあって、電極板408Aの動きに連動して動くスイッチ切片408Bとスイッチ切片408Bにより、接続/切断するスイッチ端子408Cがあり、このスイッチ端子408Cがスイッチ切片408Bにより接続したときが、電気配線402が短絡した場合に対応している。
尚、ドリル先に押されないときは、電極板408A、可動軸410、スイッチ切片408Bは、バネ409により復元するようになっている。
従って、電気配線402は、図3の電気配線のように電源線である必要はなく、短絡検知の信号線となっているので、電気的には感電や短絡は起こらない。全く危険性はないので、必要なことは、これを短絡に対応させて、短絡信号を短絡検出制御/効果装置411に入力し、その出力で配線短絡表示器412、スピーカまたはブザー413、ランプ414、感電刺激具415等の知覚出力具を駆動している。感電刺激具415は例えば、腕につけるもので、一組の電極から微弱な電流が流れて感電の刺激を与えるものであり、市販の低周波治療器のようなものが利用できる。短絡検出制御/効果装置411の出力は、コンセントに繋がる配線の配線用遮断器403や、図示されていない壁内電気配線側の電気配線表示(教育装置の匡体盤面に配線図として表示される)上に付けられた接続/切断等を表すランプ414を駆動する。尚、コンセントに繋がる配線には、ヒューズ404が付けられていることが望ましい。又、コンセントに繋がる配線は、電気ドリル405をおもちゃや模擬のドリルとすれば、電源は100vでなくともよく、災害の問題にならない電圧の電源でもよい。
この場合は、ドリルは回さなければ、動作をランプや音で表現することで、短絡信号を短絡検出制御/効果装置411側の小さい電源でよく、コンセント側の電源は無しにして、表示のみによる疑似電気配線でよい。図4では、疑似の配線をしているので、短絡事故、感電事故、火災、波及事故はないので、安全な作業者教育装置となっている。
図5は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、電工ドラムの過熱火災・短絡事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。
5−Aでは、電工ドラム枠501にはケーブル502が巻かれている。電工ドラム501には、コンセント504があり、電動ドリル503のような工具等を繋いで使用できるようになっている。ケーブル502が巻かれた状態で、電動ドリル503のような電流の大きなものを稼働すると、その電流によりケーブル502が発熱して過熱し、ケーブル502の配線が短絡し火災に至ることがある。安全な使い方は、ケーブル502を引き伸ばして発熱した熱を発散することである。このような状況を学習させる作業者教育装置としては、5−Bと5−Cの例を説明する。5−Bと5−Cでは、電工ドラム枠501の記述は省略されている。
5−Bでは、ケーブル502を巻く筒部507に温度計等の温度表示部506が設置されているものである。その他は5−Aと差異はない。ケーブル502を巻いた状態では、熱が逃げないので、温度が上がり安い。この例では、実際に温度が上がりすぎると短絡が起こる可能性があるので、短絡が起こるより低温で警報を出すか、電流制限する必要がある。
5−Cでは、ケーブル502を巻く筒部505の部分が示されている。ケーブル502の先端にはコンセント504があり、その途中には相互コンダクタンス結合のコイル510があり、2次コイルは、筒部507に設置されたヒータ508に繋がっている。ケーブル502の別の端子にはプラグ512があり、これを電源側のコンセント513に差し込んで、電動ドリル503のプラグ505をコンセント504に差し込むと電動ドリル503を動作させることができる。電動ドリル503の駆動電流はコイル510の1次コイルを通過するので、比例した電流が2次コイルに流れ、ヒータ508が発熱する。ケーブル502の巻き状態が多いと熱が逃げないので、筒部507の温度が上昇する。温度センサ509がこれを検知し、その信号は温度状態出力器511に入り、その出力でコンセント513に繋がるリレー514を切断する。温度状態出力器511では、温度センサ509の温度を表示し、予め閾温度を設定することができて、その温度を超えた場合には、警報ブザーを鳴らすこともできる。この例では、発熱がケーブル502によるものに加えて、ヒータ508によるものがあるので、巻き状態により余計に温度が上がり、早めに危険状態を作りやすい。安全は、温度状態出力器511とリレー514で確保できる。
温度状態出力器511が知覚出力具即ち電気事故災害効果具に、リレー514が保護安全具、その他の電気ドリル503等の工具、コンセント504、コイル510、ヒータ508、温度センサ509、筒部507、ケーブル502を含む電工ドラム全体が電気事故生成具に当たる。
図6は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、コンセントとプラグの結合部でのトラッキング事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。トラッキング事故は、電気配線のむき出しの相間金属の間を、導電性の屑、汚れが生成することで短絡するもので、コンセントとプラグの結合部に限らない。6−Aにおいて、コンセント601には、プラグ602が差し込まれる。差し込み金属端子間にゴミや金属屑603が生成して短絡し、短絡電流がランプ604流れて点灯させ、電流計605に電流を表示する。過電流が流れて配線用遮断器606やヒューズ607を切断状態にする。
コンセントを実際に使用する現場では、ランプ604や電流計605は設置されていないが、作業者教育装置として、被教育者が視認するために設置されている。短絡電流が多い場合には、配線用遮断器606からコンセント601側の間で電源を変圧器で落として
2次側の低い電圧(例えば20v)をコンセント601側に供給するか、電流制限抵抗をランプ604に直列に入れることで、電流を適度の大きさに抑える。又、教育装置であることから、表示を通常の電源にしておいて、被教育者に通常の100v商流電源であると思わせる一方で、電源を電池に変えて見かけの動作をさせることもできる。即ち、6−Aの表示をしておいて、実際は6−Bのような回路で動作をさせておく。教育に使うので、見掛けの結果が同じになるようにすれば、被教育者は表示された6−Aの動作を想定するからである。6−Bはこのような例である。電源は電池610に変わっている。電源からノルマルONのリレー606を介してコンセント601に接続し、ランプ604を経由する電源回路になっている。
電池電圧は例えば6v程度なので、短絡火災や感電死亡の危険はない。プラグ602を差し込んで、プラグ先端に金属屑603を接触させ、トラッキング誘因行動をすると、短絡電流が電流計605とランプ604に流れる。ここで被教育者は、トラッキングが起こったことを視認できる。ランプ604の光が、NPNフォトトランジスタ611に入力し、NPNフォトトランジスタ611と負荷抵抗612の接続点の電位は、ゼロ電位になり、それが次段のPNPトランジスタ613のベースに入力して、PNPトランジスタ613に電流が流れ、励磁コイル614に電流がながれて、これにより、リレー606を切断し、同時にPNPトランジスタ613のエミッタ−コレクタ間に並列に接続したノルマルOFFのリレー615を接続する。このとき、予め、PNPトランジスタ613のエミッタとリレー615の間に介挿されたスイッチ616を接続状態にしておく。励磁コイル614とリレー615は自己保持回路になっているので、スイッチ616が切断されない限り、
励磁コイル614にはいつまでも電流がながれ、リレー606の切断状態を続ける。リレー606の切断状態では、コンセント601には電源は供給されないので、金属屑603があっても、トラッキング電流は流れず、ランプ604も消灯してしまう。この状態では、NPNフォトトランジスタ611はOFFし、PNPトランジスタ613もOFFし、励磁コイル614を流れる電流もOFFすることで、リレー606が再び接続状態に戻り、即ち、リレー606が反復動作をしてしまう。これを避けるため、励磁コイル614とリレー615は自己保持回路があり、一旦、リレー606の切断状態になると、これを続けるようにしている。元に復帰したい場合は、スイッチ616を切断して、励磁コイル614を流れる電流もOFFする。これにより、リレー606は接続状態に戻る。この回路は、商用電源を使わないで、動作のみ模したので、安全に教育に使える。教育装置の操作盤上には商用電源の回路が表示されていれば、被教育者は商用電源での作業をしていると思い込ませることができる。
図7は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、接地棒を使うときの事故の例に対応する作業者教育装置を説明する図である。
点検等のメンテナンス作業では、作業前に高圧電線、変圧器や大型コンデンサなどの電気機器に蓄積又は残留した電荷を接地棒を使って逃がさないと、感電の危険性がある。その場合には、接地棒についた接地線を先にグランドに接続してから、接地棒を対象物に接触するという順番を厳守しないと、感電の危険がある。この例を説明する。7−Aでは、コンデンサ701は、電源(ここでは電池702)により、充電されている。スイッチ703が電池側に接続されていれば充電になる。作業前の確認事項は、以下のことがある。
1)
電源が切り離されているか。この場合は、スイッチ703が電池側から切断されている。
2)
接地棒の接地線を接地グランドに接続したか。
3)
接地棒をコンデンサ701に接触して放電する。
ところが、作業者の知識不足、うっかりによりミスをすると感電事故が起こる。
7−Aにおいて、スイッチ703を電池702側に接続し、コンデンサ701を充電した後、スイッチ703を電池702から切断し、被教育者は、接地棒704を持って、接地線705を接地706に接続してから、接地棒704の導電部先端707をコンデンサ701の高圧側端子708に接触させ放電を行う。接地棒704は、絶縁体でできていて、導電部先端707と接地線705が導電体でできている。この場合の順番を逆にすると、感電の危険がある。イラスト板には作業者の絵があり、感電表示用ランプ709があり、このランプに直列に絶縁手袋対応スイッチ710、絶縁靴対応スイッチ711がある。これらのスイッチは、スイッチを接続側にしたときには、これらの安全具をつけない場合に対応し、スイッチを切断側にしたときは、安全具をつけた場合に対応する。接地線705に電流が流れると接地ランプ712が点灯する。7−Bは、7−Aを模擬する電気回路で表している。7−Bで被教育者が体験する内容を説明する。
イ.
最初に絶縁手袋、絶縁靴をつけないで作業をする場合:絶縁手袋対応スイッチ710、絶縁靴対応スイッチ711が接続されている状態である。
正しい手順:接地線705をグランドに先に接続する。
この状態で導電部先端707をコンデンサ701の高圧側端子708に接続すると、放電電流が接地ランプ712を点灯させる。その光を受けて、NPNフォトトランジスタ713がONし、コレクタ電流が負荷抵抗714を流れて、コレクタ電位が低下する。これにより、PNPトランジスタ715は駆動されて、励磁コイル716に電流がながれ、励磁コイル716の磁界がリレー719の切片を引き付けて、リレー719の接点を切断する。従って、イラスト板上の作業者についた感電表示用ランプ709が点灯しない。接地が先に取られているので、感電に至ることはない。(安全である)
間違った手順:接地線705をグランドに接続しないまま、先に導電部先端707を
コンデンサ701の高圧側端子708に接続する。この場合は、放電電流が接地ランプ712を通過しないので、NPNフォトトランジスタ713がOFF、PNPトランジスタ715もOFFしていて、励磁コイル716に電流が流れない。従って、リレー719の接点は接続のままである。そのため、放電電流は、感電表示用ランプ709を流れて点灯する。このようにして、接地していない場合や、接地の順番を間違うと感電表示用ランプがついて作業者は感電することが視認できる。(不安全である)
ロ.
絶縁手袋、絶縁靴をつけて作業をする場合:絶縁手袋対応スイッチ710、絶縁靴対応スイッチ711が切断されている状態である。
正しい手順:接地線705をグランドに先に接続する。この場合は、接地ランプ71
2は点灯するが、感電表示用ランプ709は点灯しない。(安全である)
間違った手順:接地線705をグランドに接続しないまま、先に導電部先端707を
コンデンサ701の高圧側端子708に接続する。接地ランプ712、感電表示用ランプ709とも点灯しない。(安全具をつけることで、手順がミスしても安全である。安全具着用の重要さがわかる。事故は不安全行動と、不安全状態が重なったときに起こることが多く、どちらかの対策でも助かることがあることを学ばせる。事故対策は、両方で行うことが必要なことを示せる。)尚、実際のものは、高電圧を扱うが、このような教育では、高電圧を使う必要はなく、安全な電池で十分、電気事故の動作を模擬することができる。
接地ランプ712、感電表示用ランプ709とその駆動回路は、電気事故災害効果具に対応し、又、接地線705と絶縁手袋対応スイッチ710、絶縁靴対応スイッチ711は、保護安全具に対応し、他の充電、放電、接地回路、接地棒などの模擬的回路は、電気事故生成具に対応する。
図8は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、よく起こる電気事故の例に対応する主に電気事故生成具と電気事故災害効果具の例を説明する図である。
8−Aにおいて、この例では、3つの電気事故生成具がしめされている。右から電気配線801が曲がって柱802により歪が電気配線801に与えられ、いずれ、絶縁被覆がやぶれて、柱802に漏電状態になる。次は、水たまり803に電気配線801が入って、
絶縁被覆が敗れた部分から漏電する場合である。左側には、鉄板804のような重量物の下にたまたま置かれて押圧を受けて、電気配線801の絶縁被覆が破れて、鉄板804に漏電する場合で
ある。右側の柱802に漏電しているので、これに触れると人体を通じて感電電流が流れることになる。教育装置であるので、人体を通じて感電電流が流れることを模した感電回路を構成しなければならない。柱802と近接した導電板805と接地間に流れる電流を示す電流計806と感電電流を光または音で表現する効果具807がある。被教育者の手又は義手により、柱802と近接した導電板805を短絡させると、感電電流が電流計806と効果具807に流れる。同様に、鉄板804と導電板808の間で短絡電流が流れると、電流計809と効果具810に流れる。電源は、商用電源である必要がなく、25v程度の電圧でもよい。
8−Cにおいて、電気配線801が容器811の中にたまった水812に浸され、絶縁被覆が破れたところから漏電し、容器に触った時に感電する。実際には水たまりに触れて感電する。導電板805と容器811の間を、手又は義手により短絡すると、導電板805、電流計806、感電表示用ランプ807を通じて接地に電流が流れる。
8−Dにおいて、電気配線801が充電状態であることを知らないで、作業者がペンチ818他の工具で切る操作をして、感電する。ペンチ818を握った手を導電板805に触れると、感電電流が電流計806、感電表示用ランプ807を通じて接地に電流が流れる。
8−Eにおいて、モータ等の電気機器818に漏電していて、これに作業者が触れると感電する。導電板805に触れると、感電電流が電流計806、感電表示用ランプ807を通じて接地に電流が流れる。但し、電気機器818の接地が十分であれば、漏電電流は少なくて済む。尚、漏電部に直接触れても安全なように、電気配線は、商用電源に接続された電力供給線である場合には、前記電気配線の漏電による電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有することが望ましい。
図9は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、
工場などの配電箱や電動機などの電気設備への漏電とこれに付随した感電を模擬する作業者教育装置を説明するものである。配電箱901には、通常、外部から電源902が供給されている。ヒューズ903、漏電遮断器又は配線用遮断器904を介して、負荷側への電源として、ここでは、コンセント905に供給されている。この例では、電源側からは3相で供給されている。3相のうち、右側の2相がコンセント905の2つの端子に接続されて、他の1相は、コンセントの他の1つの端子からのスイッチ906で切れかえられるようになっている。スイッチ906では、接地側に接続するか、3相のうちの1相に接続するかを選ぶことができる。接地側を選べば正常な結線であり、3相のうちの1相を選べば、電気事故になる間違った結線である。これは、実際にあった事故の例を模擬するために両者を比較するためのものである。配電箱901の筺体907は、配電箱接地用スイッチ908により接地側に接続するか、接地しないことができる。接地側に接続することが感電を防止する手段を与える。接地線909は、接地電流を測る接地用電流計910を経由して接地されている。配電箱901の筺体907への漏電を模擬する回路として、1相の給電線が漏電用スイッチ911と漏電表示用ランプ912を介して、配電箱901の筺体907に接続されている。漏電用スイッチ911を接続状態にすることが漏電していることに対応する。作業者が筺体907に触れて感電することを模擬する回路として、点線枠内の回路がある。接触用導電板913は、2枚の金属板を被教育者の手や義手により接触して導通させるためのものであり、一端は筺体907に接続され、他端は、感電用スイッチ914と感電用電流計915を介して接地側に接続される。感電事故を模擬する場合には、先ず、漏電用スイッチ911を接続状態にする。この状態で、感電用スイッチ914を接続状態にする。この状態で、接触用導電板913を手または義手で導通させる。
手で導通した場合は、感電刺激を感じることができる。感電電流は、感電用電流計915で見ることができる。予め、配電箱接地用スイッチ908を接続状態にして、接地を確保すると、配電箱901への漏電は、配電箱接地用スイッチ908を通じて、接地側に流れる。配電箱接地用スイッチ908が非接続状態である時よりも感電用電流計915を流れる感電電流は少なくなる。このようにして、接地を取ることが感電事故をより安全側にする効果があることを学ぶことができる。勿論、人体で感電電流を感じる場合は、電流を悪い影響がないように制限することは当然である。右側にあるのは、電動機などの電気設備916とその筺体又は収納具917を示している。配電箱の接地と同じく、筺体又は収納具917への漏電による作業者の感電を防ぐためには、通常、筺体又は収納具917を接地して使用する。接地の役割は、配電箱の接地で学習することができるので、ここでは、コンセント905の配線ミスにより、接地すべき筺体又は収納具917が接地されずに事故になった例を学習させる。実際に事故としてあったことであるが、コンセント905の接地のための端子を接地側に接続しないで、三相電源の一端に接続したミスがあった。
電気設備を使用する側は、コンセント905に電気設備用のプラグを差し込むと、接地端子は接地側に接続されるものと思っていた。作業者が電気設備の筺体に触れて感電事故を起こした。電気設備の筺体には、三相電源の一端が接続されていたからである。このような状況を模擬するために、感電用スイッチ918、感電表示用ランプ919、感電用電流計920、電流制限抵抗921、接触用導電板922があり、これらが直列に接続されて、
筺体又は収納具917と接地間に接続されている。この事故を模擬するには、感電用スイッチ918を接続状態にして、接触用導電板922を人手又は義手により接続する。スイッチ906が接地側に接続されていれば、正しい接続であり、感電表示用ランプ919、感電用電流計920の回路には、電位差がないため電流は流れない。間違った接続では、三相電源の一端が筺体又は収納具917に接続されるため、感電表示用ランプ919、感電用電流計920の回路には、電位差が生じて電流が流れる。従って、感電したことを模擬できる。勿論、人手により接触用導電板922を接続状態にするときは、電流制限する必要がある。これは、電流制限抵抗921によって可能である。
図10は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、工場などでの溶接作業に付随した感電、電子機器の誤動作を模擬する作業者教育装置を説明するものである。溶接機の出力として単相の電源1001がヒューズ1002と配線用遮断器または漏電遮断器1003を介して供給され、コンセント1004に接続されている。単相電源の片側は、溶接機または元の電源側で接地されている。溶接棒1005と接地用クリップ1006を引き出すプラグをコンセント1004に差し込み溶接を行う。
この場合において、接地が十分でないと感電を起こしたり、電子機器が誤動作を起こす事故がある。これを模擬するものとして、溶接棒の電圧を測定する電圧計1007が溶接棒1005と被溶接板1008の間に配置され、更に溶接棒1005と接地間には、溶接棒充電ランプ1009とスイッチ1010、電流計1011、スピーカまたはブザー1012が配置されている。スイッチ1010を人体による接触に見立てると、溶接棒充電ランプ1009は感電を表す感電表示用ランプと見ることもできる。通常、被溶接板1008には、接地を行う。接地が十分かどうかにより感電したりする。被溶接板1008は、接地スイッチ1013、電流計1014、接地抵抗1015、1016とこれに並列のスイッチ1017、1018を介して接地に繋がっている。接地スイッチ1013が接続されていれば、接地は行われているが、その場合、スイッチ1017、1018の接続/切断により接地抵抗を変えることができる。接地スイッチ1013が接続されていない場合は、接地されていないことに対応する。雑接地線1019と電子機器1020用の接地線1021があり、被溶接板1008の接地用クリップ1022を接地線に接続する場合に、通常は、雑接地線1019に接続する。電子機器1020用の接地線1021に接続すると、電子機器1020が誤動作することがある。教育用模擬動作であるので、接地用クリップ1022を接地線1021に接続すると、接地線1021に繋がった誤動作表示用ランプ1023が点灯するようにして誤動作を表現している。感電電流に反応して配線用遮断器または漏電遮断器1003を切断するようにすれば、保護安全装置である電撃防止装置付きの溶接機を模擬できる。感電電流で溶接棒充電ランプ1009を駆動して、これを図6の6−Bで使用したリレー駆動回路1024を駆動して、これで配線用遮断器または漏電遮断器1003の代わりに付設したリレーを切断すれば、電源を切ることができて電撃防止装置を模擬することができる。尚、溶接棒充電ランプ1009は、リレー駆動回路1024の中のランプ1025と同じものである。
図16は、高圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(地絡、短絡、感電、火災、波及事故)を起こさないための高圧電気事故防止策が示されている。これらの高圧電気事故防止策を作業者教育で模擬体験させることが本発明の趣旨となる。以下、図11から図14までに高圧電気配線に関する本発明の実施態様を述べる。
図11は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での電気事故を模擬する作業者教育装置を説明するものである。
11−Cにおいて、ここでは、表示衝立板1101に高圧電気配線が表示されて、教育装置ながら、高圧電気配線現場の印象を与えるものとなっている。区分開閉器1102、零相変流器1103、電力供給用計器用変成器1104、断路器1105、真空遮断器1106、変流器1107、高圧カットアウト1108、変圧器1109、配線用遮断器1110、他に図示されていないが、計器用変圧器、直列リアクトル、進相用コンデンサ、高圧交流気中負荷開閉器等の高圧配線部品とその間を結ぶ配線が、高圧配線部品、配線の実物又は、形状模擬物、又はイラスト(絵)で示されている。これら本物の動作については、本当の高圧電気回路で一般に知られているので記述を省略する。表示衝立板1101の左側の壁には、赤外線ランプ等のランプ1111があり、これに電源1112が供給され、光を横方向に発散している。表示衝立板1101の右側の壁には、ランプ1111の光を受けるフォトセンサ1113が存在し、人体の例えば手を高圧電気部品又は配線に近づけると、その場所でのランプ1111の光が遮られてフォトセンサ1113への光入射がなくなり、その結果で感電表示用ランプ1114、短絡表示用ランプ1115又は地絡表示用ランプ1116を光らせたり、スピーカまたはブザー1117を鳴らすことができる。即ち、高圧電気回路に向かって、近づいたり、指指しをしたり、触れると感電するという事故を模擬することができる。このとき、図4の短絡検出制御効果装置411を設置して、フォトセンサ1113の出力で駆動し、人体につけた感電刺激具415を動作させると、音や光だけでなく感電の怖さをしびれという形で体感させることができる。尚、人体の感知を光とフォトセンサで行ったが、これに縛られず多くの手段を取ることができる。11−Aにおいては、この状況を模擬動作するための回路の例を示す。この部分は、模擬動作なので、全く高圧電気回路ではない。言わば電子回路である。電源1112でランプ1111が駆動され、フォトセンサ1113で光を受けている。手などの人体で光を遮ると、感電表示用ランプ1114、短絡模擬ランプ1115又は地絡模擬ランプ1116等の電気事故表示ランプが点灯し、スピーカまたはブザー1117が鳴動する回路となっている。11−Cに戻って、作業において左手と右手の感電の差異と絶縁マットを使用した場合の効果を示す。作業者である被教育者は、作業物対象物1118、ここで1枚のプレートに手を掛ける。このとき本当の感電では、手を通じて感電電流が流れる。模擬なので感電させることはなく、大きく明るい左手用感電表示用ランプ1119又は小さくやや暗い右手用感電表示用ランプ1120を光らせる。スピーカまたはブザー1117の音を左手の場合は大きく、右手の場合は小さく鳴らす。又、人体につけた感電刺激具415を動作させてしびれ体感させてもよい。左手と右手の判断は、この例では、カメラ1121で画像を見て判断している。写った手の画像の親指から小指の配置を見れば、左手か右手かは判断できる。左手の場合は、感電の危険が心臓に近いだけ危ないので、感電効果も大きく表現することになる。尚、絶縁マット1122を使用してこれを敷いてその上で作業した場合は、感電電流の値も小さくなるため、保護の効果がある。これを模擬するためには絶縁マット1122にフットスイッチや押圧センサ1123を設置してある。この押圧センサ1123の出力で作業者が絶縁マット1122に乗っていることを感知して、その場合は、模擬感電電流を小さくする。1−Bでは、これらの動作を行わせる電子回路の例である。カメラ1121の画像出力を制御器1124にいれ、この制御器1124の出力で、左手を判断したときは、スイッチ接点1125を接続にし、左手用感電表示用ランプ1126を点灯し、スピーカまたはブザー1117を鳴らす。感電用電流計1130で電流を見ることができる。右手と判断したときは、スイッチ接点1127を接続にし、右手用感電表示用ランプ1128を点灯し、スピーカまたはブザー1117を鳴らす。感電電流計1130で電流を見ることができる。右手側回路には電気抵抗1129があるため、電流は左手用より小さくなり、右手用感電表示用ランプ1128の明るさは左手用感電表示用ランプ1126より暗くなる。同様にスピーカまたはブザー1117の音も小さくなる。これにより、左手を使うと危ないということを体感することができる。押し圧センサ1123は、押し圧によりスイッチ1131が切断し、スイッチ1132が接続する。スイッチ1132が接続したほうには電気抵抗1133があるので、スイッチ1131が接続したほうより電流は小さくなる。従って、絶縁マット1122を使うと感電電流が小さく抑制されて被災の程度が軽くなる。絶縁マット1122と同じように絶縁手袋や絶縁シートを使い、これを使ったことを検知すれば保護具や防具の模擬動作をさせることができる。
図12は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での残留電荷の放電不良による電気事故を模擬する作業者教育装置を説明するものである。12−Bでは、高圧変圧器1201の例であるが、油との摩擦で大きな静電気が溜まっている。又コンデンサやその他の部品でも充電中に大きな電荷が蓄積し、残留している。作業前にこれらの電荷を放電して逃がさないと、感電して思わぬ被災となる。
高圧変圧器1201は、本物である必要はない。おもちゃのような形だけのものや、イラストでもよい。いわば、見掛けのものでよい。これに残留電荷が存在する電極1202があり、これに繋がった接地棒1203を使用して、電荷を逃がす。作業者が電極1202に触れた時の模擬回路として、触れたことを表す感電表示用スイッチ1204と感電用電流計1205と感電表示用ランプ1206が接地の間に配線されている。感電表示用スイッチ1204の変わりに人手で短絡すれば、人手により刺激を感じることができる。この場合には、感電電流を安全な値に制限するために電気抵抗1215がある。接地棒1203を使用して、電荷を逃がしてから触れた場合は、電極1202は、接地電位になっているので、感電表示用スイッチ1204を接続しても感電電流は流れず、安全である。放電しないで触れた場合は、感電電流が流れて危険であることを示すことができる。この装置では、スイッチ1207を接続状態にすることで、電気抵抗1208を通じて、高圧変圧器1201の匡体に漏電する状態を模擬できる。又、匡体を接地するスイッチ1209を有している。電気設備を保守・修理する場合は、充電状態か、残留電荷がないかなど検電する検電器、或いは、漏電してないかを調べる絶縁抵抗計などの検査器1210を示している。勿論、本当の高電圧は掛かっていないので、感電死亡の心配のない電圧を測るものである。高圧変圧器1201は、模擬の本体でよいので、その電極1202は、教育装置内では、12−Aに示すように、コンデンサ1211に繋がる電極1212となっている。スイッチ1213を接続し、電池1214からコンデンサ1211を充電し、充電を完了したら切断することで、電荷を与える。12−Bの見かけの高圧変圧器1201に残存する電荷は、実際にはコンデンサ1211に与えられた電荷である。与えれた電荷の量は、直接触っても人体に影響がない程度に抑える。コンデンサ1211、スイッチ1213、電池1214は、陰に隠れていて模擬の動作を補助するものである。
図13は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での電気事故のうち、断路器と負荷開閉器の切断順を間違えるとアーク事故になることを模擬する作業者教育装置を説明するものである。実際の高電圧電気配線では、負荷開閉器を先に切って、負荷電流をなくしてから断路器を切断する。これを逆にすると断路器でアークが発生し、地絡事故、短絡事故、アークによる火災、やけど事故になる。これを安全な状態で見かけの模擬動作を行わせるのが、図13の回路である。電池1301は、回路全体に動作電力を供給している。断路器開閉用スイッチ1302と負荷開閉器開閉用スイッチ1303は、接続状態にすることが、断路器と負荷開閉器を切断することに対応している。従って、教育装置の操作盤に表示された断路器と負荷開閉器のイラストに付設された断路器開閉用スイッチ1302と負荷開閉器開閉用スイッチ1303は、「切断」と書いてある方にスイッチを倒せば、回路上で「接続」になる。
先ず、不安全な切断の場合を説明する。
断路器開閉用スイッチ1302を接続すると、励磁コイル1304に電流が流れ、リレー1305が接続して励磁電流を流し続けるので、断路器開閉用スイッチ1302がそのあと切断しても保持動作を行う。一方、リレー1306が接続になる。この状態で、負荷開閉器開閉用スイッチ1303を接続すると、励磁コイル1307に電流が流れて、リレー1308が接続して、保持動作を行う。一方、リレー1309は接続状態になり、アーク発生表示ランプ1310が点灯する。従って、不安全な動作に対応している。
次に安全な切断の場合を説明する。
負荷開閉器開閉用スイッチ1303を先に接続する。このときリレー1306は切断状態にあるので、励磁コイル1307に電流が流れない。従って、リレー1308が切断状態であり、保持動作をしない。従って、その後、断路器開閉用スイッチ1302を接続すると、励磁コイル1304に電流が流れ、リレー1305が接続して励磁電流を流し続けるので、断路器開閉用スイッチ1302がそのあと切断しても保持動作を行う。一方、リレー1306が接続になる。しかし、負荷開閉器開閉用スイッチ1303は切れた状態に戻っているため、励磁コイル1307に電流が流れない。故に、リレー1309は切断状態であり、アーク発生表示ランプ1310は消灯している。従って、安全な動作に対応している。尚、スイッチ1311、1312は、保持動作を解除するためのものである。
ここでは、動作を模擬するため、断路器開閉用スイッチ1302と負荷開閉器開閉用スイッチ1303は、接続保持機能がないスイッチを用いた。一瞬接続するが、切断状態に戻るスイッチである。尚、励磁コイルとリレーによる回路で説明したが、電子論理回路による回路でも表現できることは当然である。
図14は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様を示し、高圧回路での電気事故のうち、壁内電気配線、地面埋設電気配線、天井内電気配線、架空電気配線などを作業による破壊・接触で電気事故になることを模擬する作業者教育装置を説明するものである。電気ドリル、この図ではパワーショベル1401などの作業機械を使い作業する場合、隠れた電気配線を破壊し電気事故になることがよくある。実際の作業前には、電気配線などの配置がどのようになっているかを配置図1402を見て、確認を行う。電気作業管理者とチェックシートを用いて十分な検討を行うことが必要である。その結果、手順と保護具・防具を特定して、監督者をつけて行わなければならない。
正しい手順や確認を怠ると事故になる。ここでは、配置図1402から電気配線の位置を読んで、作業をしてもらう。間違って、電気配線のある近くに模擬のパワーショベル1401のショベル先端を持ってくると、ショベル先端についた磁気センサ1403が反応して、スイッチ1404が接続して、電池1405から電源が供給され、事故発生用ランプ1406が点灯し、スピーカまたはブザー1407がなる。短絡電流を電流計1408で見ることができる。模擬事故の発生により点数が加算されるようにしておくと教育時の作業の安全作業度を測ることができる。天井、壁、床・地面には、電気配線の配置に対応する位置に電磁石1409を有する磁気盤1410が配置されている。これにスイッチ1411A、1411B、1411Cを通じて電力が供給されて、充電状態に対応している。従って、スイッチ1411A、1411B、1411Cを切って非充電状態にすることは、電磁石1409から磁気が出ていないことに対応する。ショベルの先端とアームの最高点には磁気を検知する磁気センサ1403がついているので、模擬のパワーショベル1401を捜査して、磁気センサ1403が電磁石1409の磁気を感じれば、事故として事故ランプ1406が点灯し、スピーカまたはブザー1407がなる。作業前に、配線用遮断器などのスイッチ1411A、1411B、1411Cを切ってから作業を行うことが安全作業の基本であるが、これに対応してスイッチ1411A、1411B、1411Cをきることで、電磁石1409の磁気が発生しないので、磁気センサ1403もはたらかず、事故ランプ1406が点灯せず、スピーカまたはブザー1407もならない。これは安全な作業を模擬している。
尚、図7の7−Aでは絶縁手袋、絶縁靴、図11の絶縁マットや絶縁シートなどの保護具・防具の模擬物は低圧配線、高圧配線に共通に使用できる。また、記述した図以外の応用にも共通した保護具・防具であることは当然である。
図1の作業者教育装置説明イラスト170には、想定された電気事故の回路とその部品や教育の作業で使用するスイッチが配置または記述され、現実の現場を模擬展示できるので、現場への臨場感のある教育ができ、単に動作が同じというだけではない、大きな効果を期待できる。実感を与えるということでは、電気事故生成具100、電気事故災害効果具110、保護安全具120など他の要素を上回る重要なものである。尚、模擬動作を行う回路は、被教育者には示さないで、現実の回路を示しておくことが好ましい。なぜなら、実際の回路と思わせておくことが教育的に良いからである。しかしながら、これだけでは、教育効果は未だ十分ではない。更に効果的に理解させるには、以下の手段を与えることが好ましい。
本願の目的は、電気事故の怖さを体験させ、その原因、理由を理解させることで、作業において正しい手順を行わせることである。結果を示すのみでなく、怖さと、なぜ起こるのかという理解があって真の行動になる。ところが、実際の電気事故では、感電事故が起こって、作業者が死亡とか、漏電遮断器がトリップした、接地がとられてなかった等の結果(現象)や状態は分かるが、なぜ、どのようなことで起こったのかはわからない。結果のみしか分からないのが実際の環境である。更に、事故の一瞬しか現象は起こらない。死亡という結果のみ存在する。このため、実際のものをそのまま見せても教育効果は上がらない。なぜ、どのようにおこったことで、どうなったかを実際の場面では、示されない潜在的なことがらを顕示的に示す手段が必要である。現実の電気配線の事故現場環境では、認識することが出来ないところの潜在的現象、即ち、所定の電気事故に対応する漏電遮断器、過電流遮断器等の電気機器の動作、感電・漏電電流、短絡電流の配線、人体中の電流の流れ、大きさ等を人間の五感(特に視覚)に感じさせることで、実際には見えないことを見えるようにする模擬手段である。これは、教育効果を十分にするために必要なことである。
図17は、本発明にかかる電気事故防止のための作業者教育装置で教育効果を上げる事故メカニズム顕示手段の一実施態様を示す図である。
所定の電気事故に対応する漏電遮断器、過電流遮断器等の電気機器の動作、感電、漏電、短絡事故の電気機器、配線、人体中の電流の流れなどの現実の電気事故の事故現場環境では、認識することが出来ないところの潜在的現象が、なぜ、どこで、どのようにおこったことで、どうなったかを電気事故に特有な事柄について、作業者の真の理解のために、人間の五感(特に視覚)に訴える形で示す必要があった。図17で説明する。図17は、作業環境の一例で、壁内配線ドリル短絡事故の例を示している。
第一の過電流遮断器1701と第一の漏電遮断器1702を介して、電源が配線1703に与えられ、配線はコンセント1704に接続されている。電工ドラム1705のプラグ1706をコンセント1704に接続する。電工ドラムには、電気ドリル1707が接続されている。
一方、第二の過電流遮断器1721と第二の漏電遮断器1722を介して、電源が配線1723に与えられ、配線1723の一部は、模擬壁1724の内側に配置された壁内配線1725として存在している。以上が、現実の回路環境の構成に対応する。現実の回路環境で電気ドリルで壁に穴を開ける作業をして、壁内配線をドリルの歯が破ったときには、短絡事故が起こり、第二の過電流遮断器がトリップして電源が切れる。或いは、人体に感電する等の怖い結果があるだけで、そのままでは、教育効果が期待できない。なぜ、どこで、どのようになど現象の内容が見えないから理解にいたらず記憶に残らないのである。そのため、これを顕示する手段、更に誇張する手段が必要である。以下にその手段を示す。
電気ドリル1707が壁内配線1725を破った瞬間に短絡を起こす。短絡電流が壁内配線1725、配線1723を流れる。この電流は実際には見えないが、見せる手段が欲しい。その手段には色々考えられるが、壁内配線1725、配線1723に沿って矢印ランプ1726を点灯又は点滅する。この矢印ランプ1726が電流の流れを感じさせる手段となる。または、壁内配線1725、配線1723に沿って、整列したランプ1727を点灯又は点滅させる。
作業者には短絡した壁内配線1725の箇所を認識させる必要がある。このような効果を与えるために、閃光ランプ1728をフラッシュする。第二の過電流遮断器1721がトリップし、そのつまみ1729Aが中間位置に落ちる。実際の場合は、トリップの瞬間を見ないと、トリップしたことを気づかない場合がある。その原因も分からない。ここで、顕示する手段として、ランプ1729Bを点滅させる。なぜトリップしたかという理解のためには、第二の過電流遮断器1721の中の配線1730を表示し、その中を流れる電流に対応して矢印ランプ1731を点灯又はフラッシュする。配線1730に電流をセンスする第一の検出コイル1732を付属させる。実際の回路にもあることだが、実際の過電流遮断器は、検出コイルがあることは、過電流遮断器自体からは見えないので、確認できないことである。従って、これを見えるようにする必要がある。第一の検出コイル1732には、配線1730に流れる電流の大きさに比例した誘導電流が流れるので、これを矢印ランプなどで表示すれば効果がある。短絡電流用電流計1733を配置して、誘導電流の出力から、短絡電流の大きさを表示させる。その大きさが限度値を越えると、第二の過電流遮断器1721の中のスイッチ接点1734の切片1735が動いて、トリップ動作となる。切片1735でトリップ前の位置でランプが点滅し、トリップ後の位置のもので点灯するようにすれば理解しやすい。色を変える手段も考えられる。更に、配線1730を流れる短絡電流の矢印、誘導電流を表す矢印、誘導電流の出力による短絡電流電流計1733の電流表示値、スイッチ接点1734の切片1735、つまみ1729に関するランプを連動して点滅させることで、これらの動作が理解できる。このような電気事故に関係する見えない動作を顕示する手段を通じて、どの作業により、どこで短絡し、その電流がどのような経路で流れて、どのように検知されて過電流遮断器がトリップしたかが理解できる。この場合では、第二の漏電遮断器1722はトリップしない。第二の検出コイル1736は、配線1723の両方を同時に検出している。このような検出を零相検流という。一方、過電流遮断器の場合の第一の検出コイル1732は配線の一方側の検出であった。両方を検出すると、電流の往復は同じ値で、向きが逆なので、その発生する磁束は互いに打ち消して誘導電流の値は零となり、誘導電流を示す矢印ランプも点灯されない。従って、漏電電流電流計1737の指示値は零であり、トリップ動作も起こさない。過電流遮断器は、漏電を検出する機器となっている。
次に、電気ドリル1707を使用した作業者1750の感電事故について説明する。電気ドリル1707は通常は、二重構造で絶縁されているので感電しないが、たまたま絶縁が劣化して、電気ドリル1707のドリル筺体に漏電していることを想定する。漏電しているそのものでは、電流はアースに向かって流れないので、電流としては未だ顕在化していない。
ドリル筺体1751に作業者1750が触れた瞬間に漏電による感電が起こる。現実の環境では、感電の被災がおこり、第一の漏電遮断器1702がトリップするという結果があるだけである。これでは理解には不十分なので、短絡の場合と同じように現実の環境に追加される顕示手段を以下に説明する。漏電による感電が起こると、感電電流は、作業者1750の手から人体を通過し、その場所、例えば、足からアースに流れる。これを見える化するため作業盤や表示板上での人体上で電流の流れを示す矢印ランプ1752を表示し、点灯又は点滅する。整列したランプ1753を点灯又は点滅させる。
同時に、電工ドラム1705からの配線にも電流の流れを示す矢印ランプ1754又は、整列したランプ1755を点灯又は点滅させる。流れた感電電流の大きさを示すため、感電電流電流計1756に大きさを表示する。作業者が感じる感電を示すため、痺れ衝撃を示す閃光、作業者画像に「飛び跳ねる」などの被災衝撃反応動作を行わせる。電気配線1703には、流れる漏電電流を示す矢印ランプを点滅する。矢印ランプは、往復の配線で大きさ(長さ)が異なる。この大きさの差が作業者を通じてアースに漏れた漏電(感電)電流である。第一の漏電遮断器1702の往復の配線には、零相検流器としての第三の検知コイル1757を見える化して表示してある。これには、電気配線1703の上の二つの電流の差異に比例した誘導電流を表す矢印1758が点滅で表示される。
作業盤や表示板上で漏電電流電流計1759を配置して、誘導電流の出力から、漏電電流の大きさを表示させる。その大きさが限度値を越えると、第一の漏電遮断器1702の中のスイッチ接点1760の切片1761が動いて、トリップ動作となる。切片1761でトリップ前の位置でランプが点滅し、トリップ後の位置のもので点灯するようにすれば理解しやすい。更に、配線1703を流れる漏電電流の矢印、誘導電流を表す矢印、誘導電流の出力による漏電電流電流計1759の電流表示値、スイッチ接点1760の切片1761、つまみ1762に関係するランプを連動して点滅させることで、これらの動作が理解できる。このような電気事故に関係する見えない動作を顕示する手段を通じて、どの作業により、どこで漏電し、その電流がどのような経路で流れて、どのように検知されて漏電遮断器がトリップしたかが理解できる。この場合では、第一の過電流遮断器1701はトリップしないこともできるし、トリップさせることもできる。第四の検出コイル1763は、配線1703の片側を別々に検出している。この図では、一方のみに第四の検出コイル1763があり、小さい電流しか検出していないので、トリップしない状態である。短落電流電流計1764の指示値はトリップ限度を下回る値である。
以上の例のように、現実の環境では、見えない現象を顕示する手段を作業盤や表示板上に与えることで動作を深く理解させることができる。
図18は、本発明にかかる電気事故の防止のための作業者教育装置の別の一実施態様、特に、模擬回路構成を示す図である。本発明の1つの特徴として、作業者の作業により、模擬電気回路で実電気回路での事故を模擬する見掛けの動作とその結果を作成した。模擬電気回路は、作業者が安全な状態で作業ができるものであった。18−Aでは、基本の構成を示している。模擬回路1801は、実電気回路での動作と事故を発生させ、その結果を出力する。この回路は、作業者には隠されていて見えない状態、いわば、裏回路の状態にある。一方、実回路又は実回路の見掛けを持つ回路1802が作業者には見える状態、いわば、表回路の状態にある。模擬回路1801の結果は、表示出力、音出力、刺激出力、制御出力などの事故の結果出力1803として、実回路又は実回路の見掛けを持つ回路1802に与えられる。このため、作業者からは、いかにも、実回路又は実回路の見掛けを持つ回路1802の上で事故が起こっていると認識するため、教育の効果が上がる。裏回路を見せることは、教育の効果的には混乱を招き無意味である。然し、裏回路は、同じ見掛けの結果を安全に与えるには重要なものである。事故の結果出力1803のみ実回路又は実回路の見掛けを持つ回路1802の上で認められることが重要である。以下に具体例で示す。
18−Bから18−Eでは、図11の表示衝立板を例にしている。図11の表示衝立板で示した全ての機能を説明する必要はないので、ここでは、1つの機能である、高圧電気回路に向かって、近づいたり、指差しをしたり、触れると感電するという事故を模擬した回路部のみを考える。18−Bにおいて、ここに示され回路は、表回路、裏回路の全てであり回路全体が示されている。内容の詳しい説明は、図11で行ったので繰り返さない。18−Cでは、表回路のみを示している。作業者はここに見えるものと、裏回路からの出力しか確認できない。表回路は、実回路又は実回路の見掛けを持つ回路1802であり、危険がないように電源などを低く抑制するか又は与えていないことが好ましい。18−Dでは、裏回路のみを示している。この回路は作業者には見えない状態にしてある。ここでは、高圧電気回路に向かって、近づいたり、指差しをしたり、触れると感電するという事故を模擬する回路であったので、図11での赤外線ランプ等のランプ1111、電源1112、フォトセンサ1113、検出回路1804が存在し、出力用のランプ1805が示されている。唯一、出力用のランプ1805のみが、表回路とともに作業者に見える状態に置かれる。尚、裏回路の実際の詳細な回路の例は、18−Eに示され、これは、図11で11−Aで示され、詳細に説明されたので、重複説明は省略する。
又、今まで説明した実施例において、表回路と裏回路の構成の例を挙げてみると、
表回路:
・図3、図4の壁内配線のセンス部以外の回路
・図6の6−Aの回路
・図11の11−Cの高圧配線盤
・図7の7−Aの回路

裏回路:
・図3、図4の壁内配線のセンス部回路
・図6の6−Bの612から615の回路
・図7の7−Bの回路
・図11の11−A、11−Bの回路
・図13の回路
などが挙げられる。
以上のような低圧電気配線、及び高圧電気配線の環境で起こる電気事故の影響を模擬動作で体感させ、作業者に電気安全の教育が安全を確保しながらできるので、建設作業、工場保全・保安作業に従事する者にとって極めて有用な教育装置を提供できて好都合であり、産業上利用性が極めて大きい。
100 電気事故生成具
110 電気事故災害効果具
120 保護安全具
130 状態表示具
140 模擬作業手順
150 作業注意表示具
160 安全測定具
170 作業者教育装置説明イラスト
101 充電線(模擬)
102 ドリル(模擬)
111 模擬感電装置
121 過電流遮断器(模擬)
201、301、401 壁
202,302、402、801 電気配線
203A、203B、303A、303B、403、606、1110 配線用遮断器
204A、204B、304A、304B、404、607、903、1002
ヒューズ
205、305、405、503 電動ドリル
206、306、406、505、512、602 プラグ
207、307、407、504、513、601、905、1004 コンセント
308、315 電流制限器
309 過電流検出器
310 漏電電流検出器
311 過電流・漏電電流検出制御/効果装置
312 配線短絡表示器
313、413、1012、1117、1407 スピーカまたはブザー
314、414、604、1025、1111 ランプ
316 接地器
408A 電極板
408B スイッチ切片
408C スイッチ端子
409 バネ
410 可動軸
411 短絡検出制御/効果装置
412 配線短絡表示器
415 感電刺激具
501 電工ドラム枠
502 ケーブル
506 温度表示部
507 筒部
508 ヒータ
509 温度センサ
510 コイル
511 温度状態出力器
514、615、1305、1306、1308、1309 リレー
603 金属屑
605、806、809、815、1011、1014、1408 電流計
610、702、717、1214、1301、1405 電池
611、713 NPNフォトトランジスタ
612、714 負荷抵抗
613、715 PNPトランジスタ
614、716 励磁コイル
616、703、906、1010、1017、1018、1131、1132、1207、1209、1213、1311、1312、1404、1411A、1411B、1411C スイッチ
701、1211コンデンサ
704、1203 接地棒
705、909、1021 接地線
706 接地
707 導電部先端
708 高圧側端子
709、816、919、1114、1206 感電表示用ランプ
710 絶縁手袋対応スイッチ
711 絶縁靴対応スイッチ
712 接地ランプ
802 柱
803 水たまり
804 鉄板
805、808 導電板
807、810 効果具
811 容器
812 水
813、1202,1212 電極
814、902、1001、1112 電源
817、1129、1133、1208、1215 電気抵抗
818 ペンチ
901 配電箱
904 漏電遮断器又は配線用遮断器
907 筺体
908 配電箱接地用スイッチ
910 接地用電流計
911 漏電用スイッチ
912 漏電表示用ランプ
913、922 接触用導電板
914、918 感電用スイッチ
915、920、1130、1205 感電用電流計
916 電気設備
917 筺体又は収納具
921 電流制限抵抗
1003 漏電遮断器
1005 溶接棒
1006、1022 接地用クリップ
1007 電圧計
1008 被溶接板
1009 溶接棒充電ランプ
1013 接地スイッチ
1015、1016 接地抵抗
1019 雑接地線
1020 電子機器
1023 誤動作表示用ランプ
1024 リレー駆動回路
1101 表示衝立板
1102 区分開閉器
1103 零相変流器
1104 電力供給用計器用変成器
1105 断路器
1106 真空遮断器
1107 変流器
1108 高圧カットアウト
1109 変圧器
1113 フォトセンサ
1115 短絡表示用ランプ
1116 地絡表示用ランプ
1118 作業物対象物
1119、1126 左手用感電表示用ランプ
1120、1128 右手用感電表示用ランプ
1121 カメラ
1122 絶縁マット
1123 押圧センサ
1124 制御器
1125、1127 スイッチ接点
1201 高圧変圧器
1204 感電表示用スイッチ
1210 検査器
1302 断路器開閉用スイッチ
1303 負荷開閉器開閉用スイッチ
1304、1307 励磁コイル
1310 アーク発生表示ランプ
1401 パワーショベル
1402 配置図
1403 磁気センサ
1406 事故ランプ
1409 電磁石
1410 磁気盤
1701 第一の過電流遮断器
1702 第一の漏電遮断器
1703、1723、1730 配線
1704 コンセント
1705 電工ドラム
1706 プラグ
1707 電動ドリル
1721 第二の過電流遮断器
1722 第二の漏電遮断器
1724 模擬壁
1725 壁内配線
1726、1731、1752、1754、1758 矢印ランプ
1727、1753、1755ランプ
1728 閃光ランプ
1729、1762 つまみ
1732 第一の検出コイル
1733 短絡電流用電流計
1734、1760 スイッチ接点
1735、1761 切片
1736 第二の検出コイル
1737 漏電電流電流計
1750 作業者
1751 ドリル筺体
1756 感電電流電流形
1757 第三の検知コイル
1759 漏電電流電流計
1763 第四の検出コイル
1764 短落電流電流計
1801 模擬回路
1802 実回路又は実回路の見掛けを持つ回路
1803 事故の結果出力
1804 検出回路
1805 出力用のランプ

Claims (19)

  1. 作業者となる被教育者が行う電気作業において、実際の電気回路上で行われる不安全な状態、不安全な作業に対応して想定される電気事故によりもたらされる事故被災結果を、前記被教育者が死亡に至ることなく安全に知覚できるように、漏電、感電、短絡、地絡の事故のうち少なくとも1つを含む前記電気事故の見掛けの特徴をまねた模擬の事故被災結果を発生させて前記被教育者に与えるものであって、前記電気事故電流を制限するために商用電源電圧の縮小した電源又は電池を用い、前記電気事故の見掛けの特徴を有する前記事故被災結果を発生させる、前記実際の電気回路とは異なる模擬電気回路を有する電気事故生成具と、
    前記電気事故生成具の出力を受けて、電気刺激、音、光の明るさと形状、臭い、熱、煙の少なくとも1つで被教育者に知覚させるところの刺激電流を出力する電気端子を有する感電刺激具、少なくとも事故付属音を発生するスピーカ、短絡又は地絡の閃光、電流の流れを表現する表示光、変化部の誇示のための点灯又は点滅のための光のうち少なくとも1つに使用されるランプ、揮発性の臭い物質を収納し、前記電気事故生成具の出力で開閉し臭いを発生するか、または、加熱により揮発性となる臭い物質を収納し、加熱により臭いを発生するか、又は、複数の物質の混合又は化合により臭いを発生する臭い発生具、加熱具、揮発性の煙幕物質を収納し、前記電気事故生成具の出力で開閉し煙幕を発生するか、または、加熱により揮発性となる煙幕物質を収納し、加熱により煙幕を発生するか、複数の物質の混合又は化合により煙幕を発生するかによる煙幕発生具のうち少なくとも1つをもつ電気事故災害効果具を有することを特徴とする電気事故防止のための作業者教育装置。
  2. 前記電気事故生成具において、模擬された状態の電気事故をもたらす前記電気回路は、前記被教育者には隠されていて見えない状態にあり、実電気回路又は実電気回路の見掛けを持つ回路又は図が前記被教育者には見える状態で前記電気事故生成具上にあり、前記電気回路の結果は、表示出力、音出力、刺激出力、制御出力の内少なくとも1つの結果出力が前記実電気回路又は前記実電気回路の見掛けを持つ回路又は図に与えられ、前記被教育者には見える状態にすることで、前記被教育者からは、前記実電気回路又は前記実電気回路の見掛けを持つ回路又は図上で前記電気事故が起こっていると認識させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  3. 前記電気事故生成具は、
    前記作業者が使用する作業具又は、前記縮小又は前記模擬された作業具と、
    前記作業具のあるべき側から見て、壁、天井、床、地面のいずれかを模擬した板の裏側に配置された引き出された電気配線と、
    前記電気配線の二つの配線に繋がった電気接点を有し且つ前記作業具を作業者が押し圧することで、前記電気接点が電気的に接続し、前記押し圧がなくなると前記電気接点が電気的に切断するスイッチと、を有し、
    前記電気配線は、商用電源に接続された電力供給線であり、前記作業の前記電気配線の短絡による電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、商用電源に接続されていないで、前記電気接点が接続又は切断されているかを検出する信号線であり、
    前記作業具は、前記縮小又は模擬物の場合は、死亡に至らない電圧の電池に接続され、又は無電源であり、実物の場合は、電流を制限するための電気抵抗又は電圧を制限する変圧器を有する電流制限器又は過電流により遮断する過電流遮断器を介して商用電源に接続され、
    前記電気事故災害効果具は、
    前記電気配線が、商用電源に接続された電力供給線である場合には、前記電気配線に流れる過電流を検出する過電流検出器、又は及び、前記電気配線から漏電する漏電電流を検出する漏電電流検出器と、その検出出力を受ける過電流・漏電電流検出制御/効果装置と、
    商用電源に接続されていないで信号線の場合は、前記電気接点が接続又は切断されているかに対応して短絡を検出する短絡検出制御/効果装置と、
    前記過電流・漏電電流検出制御/効果装置又は前記短絡検出制御/効果装置の出力により駆動される前記知覚出力具とを有し、前記知覚出力具から前記知覚出力を出すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  4. 前記電気事故生成具として、電気ケーブルと、これを巻くための電工ドラムの巻き芯である筒部と、前記筒部に付設したにヒータと、前記ヒータにより暖められる温度感知する温度センサとを有し、前記電気ケーブルに流れる電流に比例した電流を前記ヒータに流すようにし、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記温度センサの出力を入れる温度状態出力器と、前記温度状態出力器からの駆動により、前記電気ケーブルに流れる電流と前記電工ドラムへの前記電気ケーブルの巻き状態による過熱を検知して、予め規定の温度以上になった場合に知覚出力をするべく前記温度状態出力器の内外に配置した前記知覚出力具と、又は及び、前記電気ケーブルとこれに繋がる電源の間に介挿接続され、前記温度状態出力器からの駆動により切断される電気接点と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  5. 前記電気事故生成具として、
    導電体の接触によりトラッキングを引き起こすための電気端子を有する電気配線と、
    前記電気配線が商用電源に接続されている場合に、前記トラッキングによる電流を制限するための電気抵抗又は/および電圧を制限する変圧器を有する電流制限器と又は/および
    前記電気配線と前記商用電源の間に介挿接続され、前記トラッキングの電流により切断される電気接点とを有するか、
    又は、前記電気配線が死亡に至らない電圧の電池に接続されている場合に、前記電気配線と前記電池の間に介挿接続され、前記トラッキングの電流により切断される電気接点とを有し、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記電気配線に接続したランプ、電流計、ブザーのうち少なくとも1つの知覚出力具を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  6. 前記電気事故生成具として、
    蓄積又は残留した電荷を有する電気機器に代わるコンデンサと、前記コンデンサに前記電荷を供給する電池と、前記コンデンサと前記電池の間にあって、前記コンデンサと前記電池の電気的接続と切断を行うスイッチと、グランド端子に前記被教育者が接触して接地し、前記コンデンサに蓄積した前記電荷を放電するための接地線を有する接地棒とを有し、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記グランド端子に前記接地線を接触させた状態で、
    前記接地棒の前記接地線またはそれに繋がる端子を前記スイッチと前記電池の接続点に接触させた時に前記接地線に流れる電流により点灯する接地表示用ランプと、前記グランド端子に前記接地線を接触させてない状態で、前記接地棒の前記接地線またはそれに繋がる端子を前記スイッチと前記電池の接続点に接触させた時に点灯する被教育者への感電を表す感電表示用ランプとを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  7. 前記接地線と前記グランド端子の間に前記接地表示用ランプと前記感電表示用ランプが並列して接続され、前記感電表示用ランプのある側にこれと直列に電気接点が介挿され、前記グランド端子に前記接地線を接触させている状態で、前記接地表示用ランプが点灯している場合に、これを検知する電子回路の出力で前記電気接点を電気的に切断することで、前記感電表示用ランプが点灯しなくて、前記グランド端子に前記接地線を接触させてない状態で、前記接地表示用ランプが消灯している場合に、前記電気接点が電気的に接続していることで、前記感電表示用ランプが点灯するようにして、前記グランドへの接地線の接地が、前記接地棒の前記接地線またはそれに繋がる端子を前記スイッチと前記電池の接続点に接触させることより先に行われる場合には安全であり、逆順では不安全であることを模擬した電子回路を有することを特徴とする請求項記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  8. 前記電気事故生成具として、
    配電箱又はこの代用をする箱と、電源を接続した電気開閉器と、前記箱とグランドの間に接続されて、前記箱をグランドに接地するための接地用スイッチと、前記接点の後の前記電源出力の1端子と前記箱との間に接続されて、箱への漏電を起こすための漏電用スイッチと、前記箱と前記グランドの間に接続されて、被教育者による接続により感電を模擬した電流を流すための感電用電気接点とを有し、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記接地用スイッチ、前記漏電用スイッチ、前記感電用電気接点の少なくとも1つに、これらを流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計を直列に挿入したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  9. 前記電気事故生成具として、
    電気機器の筺体又はこの代用をする金属体に接続した接地線と、前記接地線を含む電源ケーブルが接続した電気端子と、前記電気端子を接続する受け側電気端子と、前記受け側電気端子のうち2端子には電源が電気開閉器を介して接続され、前記受け側電気端子のうちその他の1端子は、スイッチによりグランドに接続されるか、電気開閉器を介してその他の電源に接続されるかを選択できるようにし、被教育者が前記筺体又はこの代用をする前記金属に触れたときに流れる感電電流を模擬するため、被教育者が接続/切断動作を行い、且つ、前記金属箱と前記グランドの間に接続した感電用電気接点とを有し、前記電源が商用電源の場合は、前記その他の電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記筺体又はこの代用をする前記金属体とグランドの間に前記感電用電気接点と直列に、
    流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計を挿入したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  10. 前記電気事故生成具として、
    模擬の溶接棒と、被溶接金属板と、前記被溶接金属板を挟み把持する溶接用端子クリップと、両者を電源に接続する電気開閉器と、被教育者が前記溶接棒に触れたときに流れる感電電流を模擬するため、被教育者が接続/切断動作を行い、且つ、前記溶接棒と前記グランドの間に接続した感電用電気接点とを有し、前記電源が商用電源の場合は、前記電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記感電用電気接点に直列に挿入し接続し、流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計又は、及びスピーカ又はブザーを有し、
    前記保護安全具として、
    前記感電電流を受けて、前記電気開閉器を駆動して、前記電気開閉器の電気的接続を切断するための制御器を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  11. 前記電気事故生成具として、
    模擬の溶接棒と、被溶接金属板と、前記被溶接金属板を挟み把持する溶接用端子クリップと、両者を電源に接続する電気開閉器と、被溶接金属板とグランドの間にスイッチと可変可能な電気抵抗を介挿し、前記電源が商用電源の場合は、前記電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記スイッチに直列に挿入し接続し、流れる電流に応じた光を発生するランプ又は/及び前記電流を表示する電流計又は、及びスピーカ又はブザーを有したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  12. 前記電気事故生成具として、
    模擬の溶接棒と、被溶接金属板と、前記被溶接金属板を挟み把持する溶接用端子クリップと、両者を電源に接続する電気開閉器と、被溶接金属板とグランドの間にスイッチと可変可能な電気抵抗を介挿し、前記電源が商用電源の場合は、前記電源には、電流を制限するための電気抵抗か、又は前記電気抵抗と電圧を制限する変圧器を有する電流制限器を有するか、又は、前記電源が死亡に至らない電圧の電池であるようにし、前記被溶接金属板に接続した接地用クリップを有し、
    前記電気事故災害効果具として、
    ランプ電源と、これに繋がる模擬の電子機器の誤動作を示すランプと、これに繋がる模擬接地線を有し、前記前記接地用クリップが前記模擬接地線に接触したときは、接地された被溶接金属板を通じて、前記グランドへランプ電流が流れて、誤動作を模擬するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  13. 前記電気事故生成具として、
    高圧電気配線に被教育者が接近したときに地絡、短絡、感電のうち少なくとも1つの電気事故を誘発することを模擬するもので、
    高圧電気配線の電気部品と配線又はこれらの形状を有する模擬体、又は図が配置された表示板と、前記表示板の上下又は左右のいずれかの一端側に光源を配し、向き合う他端にフォトセンサを配置して、前記光源の光を受け、前記教育者の接近による前記光源の光の遮蔽位置に対応する前記フォトセンサの受光量が低減するようにし、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記高圧電気配線の電気部品と配線又はこれらの形状を有する模擬体、又は図の近くに配置され、前記フォトセンサの受光量が低減したことに応じて点灯する電気事故表示ランプと、効果音を発生するスピーカまたはブザーとの少なくとも1つを有するようにし、
    前記フォトセンサと前記電気事故表示ランプと前記スピーカまたはブザーは、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源で駆動されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  14. 前記電気事故生成具として、
    高圧電気配線での感電において、左手と右手を経由した感電の危険性の差異を模擬するもので、左手又は右手を載せる台とその上に配置したカメラと、カメラの画像を入力し、左手、又は右手を判断する制御器と、前記制御器からの出力信号により、画像が左手であることに対応する出力信号では、スイッチ接点1が接続し、画像が右手であることに対応する出力信号では、スイッチ接点2が接続し、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源とグランドの間に前記スイッチ接点1とスイッチ接点2が並列に、且つスイッチ接点2には直列に電流を小さくするための電気抵抗が接続され、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記スイッチ接点1とスイッチ接点2に各々直列に、左手用感電表示用ランプと右手用感電表示用ランプが接続され、前記スイッチ接点1とスイッチ接点2の2つの並列回路を1つに合わせた接続点とグランドの間に効果音を発生するスピーカまたはブザーを接続したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  15. 前記左手又は右手を載せる台の下の床には、絶縁マットを敷いた箇所と敷いてない箇所があり、前記絶縁マットには、被教育者が踏みつけたことを感じる押圧センサを有し、前記前記スピーカまたはブザーと前記グランド間、又は前記接続点と前記グランド間に、電気抵抗を直列に接続したスイッチ接点3と電気抵抗が接続していないスイッチ接点4を並列に有し、前記押圧センサにより、被教育者が踏みつけを感知したときは、スイッチ接点3が接続し、被教育者が踏みつけを感知しないときは、スイッチ接点4が接続することで、前記絶縁マットの使用により感電電流が抑制されることを特徴とする請求項13又は請求項14記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  16. 電気設備の残留電荷の放電不良による電気事故を模擬するもので、
    前記電気事故生成具として、
    前記電気設備に代わるコンデンサと、スイッチと、前記コンデンサに前記スイッチを介して繋がることで電荷を与え、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源と、グランドに設置するための接地棒と、前記接地棒と前記コンデンサの高圧側端子との間に接続された電気抵抗と、前記接地棒と前記電気抵抗の接続点と前記グランドの間に接続され、被教育者により接続・切断される感電表示用スイッチとを有し、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記感電表示用スイッチに直列に感電表示用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを接続したことで、先に接地して残留電荷を放電しないと感電することを模擬したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  17. 断路器と負荷開閉器の切断順を間違えるとアーク事故になることを模擬するもので、
    前記電気事故生成具として、
    断路器切断用模擬スイッチと負荷遮断器切断用模擬スイッチと前記負荷遮断器切断用模擬に直列に接続された接点1が、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源により駆動され、
    前記断路器切断用模擬スイッチを接続したことに対応して前記接点1が接続された状態で、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチを接続することで、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチと前記負荷遮断器切断用模擬に直列の結線に電流が流れ、これにより、前記電源に接続した接点2が接続するようにし、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチを前記断路器切断用模擬スイッチより先に接続した場合は、前記接点1が切断していることで、前記負荷遮断器切断用模擬スイッチと前記負荷遮断器切断用模擬に直列の結線に電流が流れないで、これにより、前記電源に接続した接点2が切断するようにし、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記接点2に直列にアーク発生表示用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを接続したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  18. 高圧回路での電気事故のうち、壁内電気配線、地面埋設電気配線、天井内電気配線、架空電気配線などを作業による破壊・接触で電気事故になることを模擬するもので、
    前記電気事故生成具として、
    壁、床、地面、天井を模擬した板面の内側に、模擬の電気配線配置部に対応して電磁石を配置し、前記電磁石にスイッチを通じて電源を供給し、被教育者が操作する模擬の電気機械で操作中に最初に前記板面に近づく部分に磁気センサを配置して、電磁石の磁気を感知し、
    前記電気事故災害効果具として、
    前記磁気センサによる感知出力により、高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源に接続された接点を接続して、
    事故発生用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを稼動させるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
  19. 高圧電気とは無関係で死亡に至らない電源に接続し、
    前記電気事故災害効果具としての事故表示用ランプと効果音を発生するスピーカまたはブザーのうち少なくとも1つを接続し、これに直列に安全保護具用スイッチを配置し、絶縁用保護具を使用している場合に対応して安全保護具用スイッチを切断し、絶縁用保護具を使用していない場合に対応して安全保護具用スイッチを接続することで、絶縁用保護具を使用している場合は、前記事故表示ランプが点灯しないようにしたことを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1つに記載の電気事故防止のための作業者教育装置。
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