JP5559905B1 - 電子回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非反転入力端側が接地され、反転入力端側が第1入力電源回路に接続された第1演算増幅器と、第1演算増幅器の出力端側に一端側が接続された抵抗と、抵抗の他端側に接続され、第1演算増幅器への負帰還を行う第1負帰還回路と、抵抗の両端に接続され、第1演算増幅器への負帰還を行う第2負帰還回路とを設け、第1入力電源回路での利得α、第1負帰還回路での利得β、および第2負帰還回路での利得γの少なくとも何れかを可変にする。
【選択図】図2
Description
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を説明する。
図2に例示するように、本形態の電子回路100は、演算増幅器111〜113、直流電源である電源11に接続された入力電源端121、利得部131〜133、抵抗141〜144、および負荷12に接続された外部出力端151を有する。演算増幅器111(第1演算増幅器)は定常状態で反転入力端と非反転入力端との電圧値が等しくなるように動作し、演算増幅器112は電圧フォロワとして動作し、演算増幅器113は利得1の差動増幅器として動作する。
Vout1=α×Vin1
Vout2=β×Vin2
Vout3=γ×Vin3
少なくとも何れかの利得部131,132,133はそれぞれの利得の大きさを調整可能である。すなわち、利得部131が利得αの大きさを調整可能であってもよいし、利得部132が利得βの大きさを調整可能であってもよいし、利得部133が利得γの大きさを調整可能であってもよいし、利得部131,132,133の何れかが利得の大きさを調整できなくてもよい。つまり、入力電源端121と演算増幅器111の反転入力端との間での利得α、演算増幅器112の出力端と演算増幅器111の反転入力端との間での利得β、および演算増幅器113の出力端と演算増幅器111の反転入力端との間での利得γの少なくとも何れかが可変である。言い換えると、第1入力電源回路での利得α、第1負帰還回路での利得β、および第2負帰還回路での利得γの少なくとも何れかが可変である。利得α,β,γの範囲に限定はない。利得α,β,γの範囲を例示すると、0≦α≦1,0≦β≦1,0≦γ≦1である。利得の大きさを調整可能な利得部の例は、D/A変換器、可変抵抗器、可変利得増幅器等である。利得部としてD/A変換器を用いた場合には、デジタル制御部から出力され、利得部に入力されるデジタル信号(図示せず)によって利得を制御できる。利得の大きさを調整できない利得部の例は、固定利得増幅器、固定抵抗、配線等である。また、図2の例では、入力電源端121のグランドGNDに対する電位は−E[V]であり、抵抗141〜143の抵抗値はR[Ω]であり、抵抗144の抵抗値はRs[Ω]である。例えば、Eは正の値である。
演算増幅器111は、その反転入力端と非反転入力端の電圧値が等しくなるように動作する。そのため、演算増幅器111の入力インピーダンスを∞とし、グランドGNDの電位を0[V]とし、グランドGNDに対する外部出力端151の電圧値(出力電圧値)をVOとし、外部出力端151での電流値(出力電流値)をIOとすると、定常状態で−α×E/R+β×VO/R+γ×Rs×IO/R=0となり、以下の関係が成り立つ。
−α×E+β×VO+γ×Rs×IO=0 …(1)
VO=α×E/β−γ×Rs×IO/β …(2)
IO=α×E/(γ×Rs)−β×VO/(γ×Rs) …(3)
本発明の第2実施形態を説明する。本形態は第1実施形態の変形例である。本形態の利得βは零以外の固定値(例えばβ=1)である。また本形態の電子回路は、負荷および出力回路の保護のために出力電流を制限する機能を持つ。零以外の固定値であれば、利得βをどのような値にしてもよいが、以下ではβ=1の場合を例示する。第1実施形態で説明した事項については、第1実施形態と同じ参照番号を用いて説明を省略する。
図4に例示するように、本形態の電子回路200は、演算増幅器111〜113、演算増幅器211,212(第2演算増幅器)、演算増幅器213、電源11に接続された入力電源端121、直流電源である電源21,22にそれぞれ接続された入力電源端221,222、利得部131,133,231,232、抵抗141〜144,241〜244、および外部出力端151を有する。演算増幅器211〜213は、定常状態で反転入力端と非反転入力端との電圧値の差が等しくなるように動作する。β=1に固定されているため、本形態の電子回路200は第1実施形態で説明した利得部132を含まない。
Voutp=αp×Vinp
Voutm=αm×Vinm
図5に例示する切り替え回路260は、入力端261a〜261c、ダイオード262a〜262d、PNP型のトランジスタ263a、NPN型のトランジスタ263b、および抵抗264a〜264fを有する。入力端261a,261b,261cは、それぞれ演算増幅器111,211,212の出力端に接続されている。入力端261aは、ダイオード262bのカソードとダイオード262cのアノードとに接続されている。入力端261cは、ダイオード262dのアノードに接続されており、ダイオード262dのカソードは、ダイオード262cのカソードと抵抗264dの一端に接続されている。抵抗264dの他端は、トランジスタ263bのベースと抵抗264eの一端とに接続されている。抵抗264eの他端は、抵抗264fの一端に接続され、抵抗264fの他端は、トランジスタ263bのエミッタに接続されている。トランジスタ263bのコレクタは、出力端266とトランジスタ263aのコレクタとに接続されている。トランジスタ263aのエミッタは、抵抗264cの一端に接続され、抵抗264cの他端は、抵抗264bの一端に接続されている。抵抗264bの他端は、トランジスタ263aのベースと抵抗264aの一端とに接続されている。抵抗264aの他端は、ダイオード262a,262bのアノードに接続されており、ダイオード262aのカソードは、入力端261bに接続されている。出力端266は、演算増幅器213の非反転入力端に接続されている。
切り替え回路260は、電子回路200の出力電流値IOの大きさが或る値(例えば所定の閾値)に達した場合に、演算増幅器111を演算増幅器211または212に切り替える。すなわち、電子回路200の出力電流値IOの大きさが或る値に達しないときには、演算増幅器211または212が電流回路(電子回路200が含む前述の電流回路)から切り離され、なおかつ、第1演算増幅器111が電流回路に接続される。一方、電子回路200の出力電流値IOの大きさが或る値に達したときには、演算増幅器111が電流回路から切り離され、なおかつ、演算増幅器211または212が電流回路に接続される。以下にこの詳細を例示する。
図5に例示した切り替え回路260の動作を示す。図5の切り替え回路260では、αp=αm=1、T1=−Em/Rs、T2=Ep/Rsとされている。定常状態では、出力端266に接続された演算増幅器213の反転入力端と非反転入力端の電圧値が等しくなり、トランジスタ263aのコレクタから演算増幅器213の反転入力端側へ向かう方向の電流値Iq1と、演算増幅器213の反転入力端側からトランジスタ263bのコレクタへ向かう方向の電流値Iq2とが同じ値(Iq1=Iq2)となる。
本発明の第3実施形態を説明する。本形態は第1実施形態の変形例である。本形態の利得γは零以外の固定値(例えばγ=1)である。また本形態の電子回路は、負荷および出力回路の保護のために出力電圧を制限する機能を持つ。零以外の固定値であれば、利得γをどのような値にしてもよいが、以下ではγ=1の場合を例示する。第1実施形態で説明した事項については、第1,2実施形態と同じ参照番号を用いて説明を省略する。
図6に例示するように、本形態の電子回路300は、演算増幅器111〜113、演算増幅器311,312(第3演算増幅器)、演算増幅器213、電源11に接続された入力電源端121、直流電源である電源21,22にそれぞれ接続された入力電源端221,222、利得部131,132,331,332、抵抗141〜144,241,242,341,342、および外部出力端151を有する。演算増幅器311,312は、定常状態で反転入力端と非反転入力端との電圧値の差が等しくなるように動作する。γ=1に固定されているため、本形態の電子回路300は第1実施形態で説明した利得部133を含まない。
Voutp=αp×Vinp
Voutm=αm×Vinm
図6の例では、抵抗341,342の抵抗値はR[Ω]である。
切り替え回路360は、電子回路300の出力電圧値VOの大きさが或る値(例えば所定の閾値)に達した場合に、演算増幅器111を演算増幅器311または312に切り替える。すなわち、電子回路300の出力電圧値VOの大きさが或る値に達しないときには、演算増幅器311または312が電圧回路(電子回路300が含む前述の電圧回路)から切り離され、なおかつ、第1演算増幅器111が電圧回路に接続される。一方、電子回路300の出力電圧値VOの大きさが或る値に達したときには、演算増幅器111が電圧回路から切り離され、なおかつ、演算増幅器311または312が電圧回路に接続される。以下にこの詳細を例示する。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、利得部131で利得αが与えられることに代えて、電源11の出力を調整可能としてもよい。また、利得部132で利得βが与えられることに代えて、演算増幅器112の増幅率がβとなるように構成されてもよい。また、利得部133で利得γが与えられることに代えて、演算増幅器113の増幅率がγとなるように構成されてもよい。また第2実施形態では、β=1に固定されていたため電子回路200は利得部132を含まなかったが、第2実施形態において、演算増幅器112の出力端と抵抗142との間に固定利得βの利得部132が設けられてもよい。同様に、第3実施形態において、演算増幅器113の出力端と抵抗143との間に固定利得γの利得部133が設けられてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
111〜113,211〜213,311,312 演算増幅器
131〜133,231,232,331,332 利得部
Claims (4)
- 第1入力電源回路と、
非反転入力端側が接地され、反転入力端側が第1入力電源回路に接続された第1演算増幅器と、
前記第1演算増幅器の出力端側に一端側が接続された抵抗と、
前記抵抗の他端側に接続され、前記第1演算増幅器への負帰還を行う第1負帰還回路と、
前記抵抗の両端に接続され、前記第1演算増幅器への負帰還を行う第2負帰還回路と、を有し、
前記第1入力電源回路での利得α、前記第1負帰還回路での利得β、および前記第2負帰還回路での利得γの少なくとも何れかが可変であり、
前記利得βが零以外の固定値なおかつ前記利得γが可変であるか、または、前記利得γが零以外の固定値なおかつ前記利得βが可変である
ことを特徴とする電子回路。 - 第1入力電源回路と、
非反転入力端側が接地され、反転入力端側が第1入力電源回路に接続された第1演算増幅器と、
前記第1演算増幅器の出力端側に一端側が接続された抵抗と、
前記抵抗の他端側に接続され、前記第1演算増幅器への負帰還を行う第1負帰還回路と、
前記抵抗の両端に接続され、前記第1演算増幅器への負帰還を行う第2負帰還回路と、を有し、
前記第1入力電源回路での利得α、前記第1負帰還回路での利得β、および前記第2負帰還回路での利得γの少なくとも何れかが可変であり、
第2入力電源回路と、
非反転入力端側が接地され、反転入力端側が前記第2入力電源回路に接続された第2演算増幅器と、
前記抵抗の両端に接続され、前記第2演算増幅器への負帰還を行う第3負帰還回路と、を有し、
前記利得βおよび前記第3負帰還回路での利得が零以外の固定値であり、
当該電子回路の出力電流値の大きさが或る値に達しないときに、前記第2演算増幅器が前記電流回路から切り離され、なおかつ、前記第1演算増幅器が前記電流回路に接続され、
当該電子回路の出力電流値の大きさが或る値に達したときに、前記第1演算増幅器が前記電流回路から切り離され、なおかつ、前記第2演算増幅器が前記電流回路に接続される
ことを特徴とする電子回路。 - 第1入力電源回路と、
非反転入力端側が接地され、反転入力端側が第1入力電源回路に接続された第1演算増幅器と、
前記第1演算増幅器の出力端側に一端側が接続された抵抗と、
前記抵抗の他端側に接続され、前記第1演算増幅器への負帰還を行う第1負帰還回路と、
前記抵抗の両端に接続され、前記第1演算増幅器への負帰還を行う第2負帰還回路と、を有し、
前記第1入力電源回路での利得α、前記第1負帰還回路での利得β、および前記第2負帰還回路での利得γの少なくとも何れかが可変であり、
第3入力電源回路と、
非反転入力端側が接地され、反転入力端側が前記第3入力電源回路に接続された第3演算増幅器と、
前記抵抗の他端側に接続され、前記第3演算増幅器への負帰還を行う第4負帰還回路と、を有し、
前記利得γおよび前記第4負帰還回路での利得が零以外の固定値であり、
当該電子回路の出力電圧値の大きさが或る値に達しないときに、前記第3演算増幅器が前記電圧回路から切り離され、なおかつ、前記第1演算増幅器が前記電圧回路に接続され、
当該電子回路の出力電圧値の大きさが或る値に達したときに、前記第1演算増幅器が前記電圧回路から切り離され、なおかつ、前記第3演算増幅器が前記電圧回路に接続される
ことを特徴とする電子回路。 - 請求項1から3の何れかの電子回路であって、
前記利得α、βおよびγの何れかを調整するD/A変換器を有する電子回路。
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