JP5559591B2 - 車両用ホイールの製造方法及び車両用ホイール - Google Patents
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Description
このようなことから本出願人は、板材から有底円筒体を成形し、この有底円筒体を用いてリム部とディスク部を一体成形した自動車用ホイールの製造方法を提案している(特許文献1)。この方法では、有底円筒体の底部方向から逆絞り加工を行い、底部に底フランジ部を成形し、さらに底フランジ部を半径方向外方に口拡げ成形してリムフランジ部を形成する。又、成形型によって筒部をリム形状に加工すると共に、成形型によって底部をディスク部形状に加工する。これにより、溶接工程を無くし、リム部とディスク部を一体成形した自動車用ホイールが得られる。
又、特許文献2記載の技術の場合、フローフォーミングを用いているが、フローフォーミングは設備が高価となると共に、生産性が低く、フローフォーミングの成形ロールの成形痕が素材に残り、外観品質が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、板材からリム部とディスク部を一体成形しつつ、ディスク部に比べてリム部の厚みを薄くすることができ、ホイールの軽量化を図ることが可能な車両用ホイールの製造方法及び車両用ホイールを提供することを目的とする。
このようにすると、しごき加工工程を行った後に、最終的なリム部形状に成形することで、薄肉有底円筒体の底部から成形されるディスク部より薄く軽量なリム部を製造することができる。さらに、ディスク部は薄肉有底円筒体の底部から成形されるので、軽量なリム部とディスク部とが一体に成形され、溶接工程を無くした車両用ホイールが得られる。
又、厚さが必要な部分は厚く、厚さが必要ない部分は薄い軽量なリム部を製造することができ、リム部の軽量化と強度の確保を両立することができる。又、フローフォーミングを用いて筒部を不等厚にする場合に比べ、設備が小さく、作業時間も短い。
このようにすると、パンチをダイに対して軸方向に相対動させ、有底円筒体をしごき加工して不等厚の筒部を作製するので、パンチのダイに対する相対動は半径方向動は伴わず軸方向動のみであり、しごき装置をパンチのダイに対する一方向ストローク動に使用できる。その結果、成形時間の短縮化、成形設備のコストダウンをはかることができる。
このようにすると、凹凸面が、ダイのパンチに対向する側の側面の軸方向で、ダイとパンチの間隔を有底円筒体の板厚より狭くする凸部がダイに少なくとも1つ設けられることにより形成されているので、軸方向に厚さが変化する筒部を作製できる。
このようにすると、凹凸面が、ダイのパンチに対向する側の側面の周方向で、ダイとパンチの間隔を有底円筒体の板厚より狭くする凸部がダイに少なくとも1つ設けられることにより形成されているので、周方向に厚さが変化する筒部を作製できる。
このようにすると、複雑な形状や部分によって厚みの異なるリム部を容易に成形することができる。
ここで、公式な耐久強度は我国のJIS D 4103「自動車部品―ディスクホイール―性能及び表示」 であるが、将来、規格が変わった場合は、その時点で我国の日本工業規格JIS(及び/又は国際標準化機構ISO)が定めるホイールの公式な耐久強度をいう。
又、特に断らない限り、以下で「軸方向」とは、有底円筒体11、薄肉有底円筒体12の軸方向であり、「径方向」とは有底円筒体11、薄肉有底円筒体12の径方向を示す。又、車両用ホイールの軸方向及び径方向も同様である。
次に、(C)の工程で、有底円筒体11の軸方向端縁を折り曲げ、テーパー状に拡径した折り曲げ部11aを形成する。折り曲げ部11aは、以下の(D)のように有底円筒体11をしごき加工する際、有底円筒体11の端部をしごき装置に固定(係止)するためのものである。折り曲げ部11aの角度は有底円筒体11の軸方向から内側または外側へ0度から180度の範囲内で加工することができ、角度が大きくなるほどしごき加工時の有底円筒体11のダイ22(しごき装置)に対する軸方向のずれを防ぐことができる。ただし、折り曲げ部11aを形成することなく、一定厚の有底円筒体11を、直接、しごき加工工程に送ってもよい。
このように有底円筒体11は、折り曲げ部11a、底部11b、及び円筒状の筒部11cを有し、筒部11cがしごき加工される。
しごき装置20の構成、及びしごき加工の詳細については後述する。
図3に示すように、ロール成形工程では、下ロール31と上ロール32との間に薄肉有底円筒体12を挟んでロールを回転させ、成形してリム形状を出す。その後、エキスパンダーおよび/またはシュリンカーを用いてサイジング加工(真円に近づける加工および寸法精度を確保する加工)し、最終的なリム形状にする。
図4は、リム部2を成形した後の薄肉有底円筒体12を示す。リム部2の最終形状を成形する際、ディスク部となる底部12bから立ち上がる筒部12cを折り返して2重にせず、筒部12cを半径方向に縮径して(図4の矢印Z)リム部2のフランジ部2aを成形すると、筒部12cが2重の厚みになって材料が無駄になることがなく、軽量化がさらに図られる。
一方、図6のようにディスク部15xを平坦なままとして自動車用ホイール16xを製造してもよいが、図7に示すようにディスク部15yを皿状にしたり、周方向に凹凸を設ける(図示略)ことにより剛性を向上させることができる。また、ディスク部15x、15yにはそれぞれハブ穴、ハブ取り付けボルト穴(ともに図示略)が設けられる。
図6(図7)は、薄肉有底円筒体12にリム部2及びディスク部15x(15y)を成形して得られた自動車用ホイール16x(16y)を軸方向に沿う面で切断した断面図である。自動車用ホイール16x(16y)は、ディスク部15x(15y)とリム部2とを一体に形成してなる。又、リム部2は、ディスク部15x(15y)側から軸方向に向かって順に、外フランジ部2a、外ビードシート部2b、外サイドウオール部2c、ドロップ部2d、内サイドウオール部2e、内ビードシート部2f、内フランジ部2gを有する。リム部2のこれら各部の間は屈曲部によって滑らかに接続されており、この屈曲部と外フランジ部2aおよび内フランジ部2gは、それ以外の部分(2b〜2f)に比べて、通常使用時に発生する応力が大きく、強度が要求される。
つまり、リム部2のうち、外ビードシート部2bから内ビードシート部2fに至る部分は比較的強度が要求されず、外フランジ部2aおよび内フランジ部2gより薄肉であってもよいことになる。また、ディスク部15x(15y)は、リム部2より剛性および強度が要求されるため、外フランジ部2aおよび内フランジ部2gよりも厚みが厚い。例えば、図7においてディスク部15yの厚みをtDとすると、(D)のしごき加工工程で筒部11cの少なくとも一部(図1の例では、外ビードシート部2bから内ビードシート部2f近傍に相当する部分)をtDより薄くしているため、ディスク部15yの厚みに比べてリム部の減肉が可能となり、ホイールの軽量化を図ることができる。具体的には、ドロップ部2dの厚みt2dを、tDより薄くすることが可能である。また、外フランジ部2aおよび内フランジ部2gの厚みは、tDより薄くすることが可能である。なお、tDは、ディスク部15yの平均厚みであり、実質的にもとの板材10の厚みと殆ど同一である。
なお、図2、図4〜図7では、筒部11cのうちしごき加工された部分の断面をハッチングで図示し、しごき加工されない部分の断面と区別している。
さらに、第1の実施形態では、筒部11cを不等厚にしごき加工しており、筒部11cのうち、強度が要求される部分(例えば、内フランジ部2gに相当する部分)の厚みを他の部分より厚くすることができ、リム部2の各部を最適の厚みに設定することができる。
そして、有底円筒体11を折り曲げ部11aにてダイ22(フランジ受け部22c)に掛止し、ダイ22に有底円筒体11をセットする(図8(a))。折り曲げ部11aにより、有底円筒体11はダイ22の軸方向に掛止して位置決めされ、しごき加工時に有底円筒体11がダイ22に対して軸方向にずれないようになる。なお、ダイ22のうち後述する凸部24aが設けられている部分の内径は、しごき加工前の有底円筒体11の折り曲げ部11a以外の部分の外径より大きい。そのため、有底円筒体11を容易にダイ22にセットすることができる。
ここで、パンチ26の突出部28の外径は、しごき加工前の有底円筒体11の折り曲げ部11a以外の部分の内径より大きい。そのため、しごき加工によって有底円筒体11をダイ22に押し付け、有底円筒体11の筒部11cにダイ22の凹凸面24の凹凸形状を転写できる。
ここで、パンチ26の突出部28に向かう凸部24aの突出量は、薄肉有底円筒体12の筒部12cの各位置の目標板厚によって決定される。又、1つの凸部24aの中で突出量は一定でもよく、突出量が凸部24aの中で異なっていてもよい。同様に、複数の凸部24aが設けられる場合、それぞれの凸部24aの突出量は、薄肉有底円筒体12の各位置の目標板厚によって決定される。そして、それぞれの凸部24aの突出量は同一であってもよく異なっていてもよい。
なお、ダイ22の凸部24aが設けられていない部分の内半径と、パンチ26の突出部28の外半径との差を、しごき前の有底円筒体11(の筒部11c)の板厚と等しいか、又は該板厚より大きくした場合、しごき加工によって筒部11cの板厚が薄くならない。又、上記差を調整しながら、後述する素材保持排出板40の支持圧を制御することにより、しごき加工中に凹部24bに材料が流動し、この部分でしごき前の筒部11cの板厚より厚くすることも可能である。
なお、しごき加工に必要な力が小さい場合、押さえ部材23は無くてもよい。
ここで、薄肉有底円筒体12がホイールリム用の部材の場合、ダイ22から薄肉有底円筒体12を外すときに必要な薄肉有底円筒体12の径の変化率は最大でも1.2パーセント程度であり、弾性変形域内で十分対応でき、素材保持排出板40からの軸方向の力で薄肉有底円筒体12を半径方向(薄肉有底円筒体12の板厚方向)に弾性変形させてダイ22から外すことができる。又、後述するように、薄肉有底円筒体12をさらにロール成形等によって後加工する場合には、ダイ22から薄肉有底円筒体12を外す際、薄肉有底円筒体12を半径方向に塑性変形させても差し支えない。
なお、薄肉有底円筒体12を外すときに素材保持排出板40が薄肉有底円筒体12を押す軸方向の力は、薄肉有底円筒体12を半径方向に変形させて薄肉有底円筒体12を外すのに必要な力以上であり、この力は、パンチ26が有底円筒体11を軸方向に押す(しごく)力に比べてはるかに小さい。従って、薄肉有底円筒体12を外す際にダイ22を周方向に分割する必要がないので、ダイ22は、非分割の一体ダイとされている。
なお、図6および図7の自動車用ホイール16x、16yの場合、リム部2における外フランジ部2a、外ビードシート部2b、外サイドウオール部2c、ドロップ部2d、内サイドウオール部2e、内ビードシート部2f、内フランジ部2gの各部の間を接続している屈曲部と、外フランジ部2aおよび内フランジ部2gが上記した厚肉部に相当する。
なお、有底円筒体11をしごき加工しているときに有底円筒体11の軸方向長さは徐々に長くなるが、素材保持排出板40の位置は素材保持排出板駆動手段42により制御されており、有底円筒体11の軸方向長さの変化に伴って素材保持排出板40が後退する。そして、素材保持排出板40は一定荷重でまたは略一定荷重で、有底円筒体11を軸方向にしごき加工中押し続けることができるようになっている。また、素材保持排出板40に作用する荷重を制御してもよいし、軸方向に変位する量を制御してもよい。
ラム駆動手段34は、液圧シリンダの液圧式プレスのほか、モータとクランク軸、コネクティングロッド等からなる機械式プレスであってもよいし、サーボモータ、ボールスクリュー等からなるサーボ駆動プレスであってもよい。また素材保持排出板駆動手段42は、油圧シリンダであっても空圧シリンダであってもよく、また電動モータ等を用いた昇降機構であっても良い。
ここで、凸部24aから軸方向の下側(有底円筒体11の底部11b)に向かって凹部24bに接続する接続部分は、第1の傾斜面24c1を構成している。この第1の傾斜面24c1は、ダイ22の側面の軸芯(つまり軸方向)に対して斜めになっているため、上記接続部分が軸方向に垂直な面から構成される場合に比べ、薄肉有底円筒体12をダイ22から外す際に凸部24aに引っ掛かり難く、薄肉有底円筒体12を外し易い。
同様に、凸部24aから軸方向の上側(有底円筒体11の折り曲げ部11a)に向かって凹部24bに接続する接続部分は、第2の傾斜面24c2を構成している。この第2の傾斜面24c2も、ダイ22の側面の軸芯(つまり軸方向)に対して斜めになっていて、薄肉有底円筒体12をダイ22から外し易くしている。
第1の傾斜面24c1と第2の傾斜面24c2は、ダイ22の側面の軸芯と60度以下の角度(傾斜角度)で滑らかになっていることが望ましく、45度以下の角度がさらに望ましい。第1の傾斜面24c1及び第2の傾斜面24c2の傾斜角度は、一定であってもよく、徐々に変化していてもよい。
さらに、図8及び図10に示したダイ22、ダイ22xを組み合わせ、ダイの側面の軸方向及び周方向にそれぞれ沿って凸部24aと凹部24bが設けられてもよい。
さらに、第1の実施形態では、リム部となる筒部を不等厚にしごき加工しているため、筒部のうち強度が要求される部分(例えば、フランジ)の厚みを他の部分より厚くすることができ、リム部2の各部を最適の厚みに設定することができる。これによって、最終製品状態で、必要な強度、剛性を維持しつつ、軽量化、材料の節約、コストダウンが図られる。
(i)しごき装置20(プレス機30)は、フローフォーミング設備費用に比べて低価であるため、設備費用を低減できる。
(ii)筒部を不等厚化する時間をフローフォーミングに比べて約1/3に短縮でき、生産性を向上できる。つまり、フローフォーミングの場合、1つのリム製造ラインにつき3セットのフローフォーミング設備を設けなければならないが、しごき加工の場合は1セットのしごき装置20(プレス機30)を設けるだけで済み、コスト上および設備設置スペース上の問題点を解決できる。
(iii) フローフォーミングがパンチ26とダイ22によるしごきにとって代わられるため、不等厚の筒部に、フローフォーミングの成形ロールの成形痕が残らず、外観品質が維持される。
上記したように薄肉有底円筒体12を半径方向に変形させてダイ22から外すことができるので、周方向に分割されない一体のダイを用いることができる。その結果、周方向に分割されたダイを用いる場合のように分割ダイを半径方向に移動させる機構が必要でなく、設備費用を低く維持できる。さらに、しごき加工後の筒部に分割ダイの合わせ部にくい込んだバリが残ることがなく、ばり取り加工が不必要である。
しごき加工工程で折り曲げ部11aをダイ22に掛止してしごき加工を行うため、有底円筒体11全体がパンチ26の押す軸方向にずれることが抑制され、高精度の成形が可能となる。
凸部24aが少なくとも1つ設けられた凹凸面24がダイ22の側面に形成されているので、軸方向及び/又は周方向に厚さが変化する薄肉有底円筒体12を作製できる。
しごき加工工程の後に、不等厚の筒部をホイールリム形状にロール成形するロール成形工程を有するので、不等厚の軽量なホイールリムを作製できる。
図12に示すように、第2の実施形態の(D)の工程(有底円筒体11をしごき加工する工程)においては、上記しごき装置20の代わりに、インナーダイからなるダイ22y及びアウターパンチからなるパンチ26yを備えたしごき装置20yを用いる。ダイ22yは外周側面22eyを有し、外周側面22eyが凹凸面24yとされている。また、パンチ26yは、筒状孔26ayと内周側面26byを有し、内周側面26byには径方向内側に突出する突出部28yが形成されている。しごき装置20yは第1の実施形態と同一のプレス機30に取付けられる。
さらに、ダイ22yには有底円筒体11が自身の底部11bを上にして被せられてセットされ、外周側面22eyの上端部が底部11bを下側から支持(掛止)するようになっている。これにより、有底円筒体11はダイ22yの軸方向に掛止して位置決めされ、しごき加工時に有底円筒体11がダイ22yに対して軸方向にずれないようになる。なお、ダイ22yのうち後述する凸部24ayが設けられている部分の外径は、しごき加工前の有底円筒体11の内径より小さい。そのため、有底円筒体11を容易にダイ22yにセットすることができる。
ここで、パンチ26yの突出部28yの内径は、しごき加工前の有底円筒体11の外径より小さい。そのため、しごき加工によって有底円筒体11をダイ22y外面に押し付け、有底円筒体11の筒部11cにダイ22の凹凸面24yの凹凸形状を転写できる。
又、第1の実施形態と同様に、第1の傾斜面24c1と第2の傾斜面24c2は、ダイ22の側面の軸芯と60度以下の角度(傾斜角度)で滑らかになっていることが望ましく、45度以下の角度がさらに望ましい。第1の傾斜面24c1及び第2の傾斜面24c2の傾斜角度は、一定であってもよく、徐々に変化していてもよい。
なお、ダイ22yの凸部24ayが設けられていない部分の外半径と、パンチ26yの突出部28yの内半径との差を、しごき前の有底円筒体11(の筒部11c)の板厚と等しいか、又は該板厚より大きくした場合、しごき加工によって筒部11cの板厚が薄くならない。又、上記差を調整しながら、素材保持排出板40の支持圧を制御することにより、しごき加工中に凹部24byに材料が流動し、この部分でしごき前の筒部11cの板厚より厚くすることも可能である。
以上のようにして、パンチ26yを下降させて不等厚の筒部を有する薄肉有底円筒体12を作製した後、パンチ26yをダイ22yから抜き(抜きながらでもよい)、素材保持排出板40を軸方向に上昇させてダイ22yから薄肉有底円筒体12を外す。このとき、薄肉有底円筒体12の筒部が径方向に凹凸を有しているため、薄肉有底円筒体12が半径方向に変形しつつダイ22から外れることになるが、薄肉有底円筒体12が弾性変形又は塑性変形しつつ外れることは、第1の実施形態と同様である。従って、第2の実施形態においても、ダイ22yとして、非分割の一体ダイを用いることができる。
なお、得られた薄肉有底円筒体12の筒部12cにロール成形などを施すことにより最終的なリム部形状に仕上げることができること、および底部12bをプレス成形、液圧成形などにより、最終的なディスク部形状に仕上げることができることは、第1の実施形態と同様である。また、ハブ穴、ハブ取付けボルト穴についても、第1の実施形態と同様である。
さらに、図12及び図13に示したダイ22y、ダイ22zを組み合わせ、ダイの側面の軸方向及び周方向にそれぞれ沿って凸部24ayと凹部24byが設けられてもよい。ダイ22zの外側面に周方向に沿って凸部24ay及び凹部24byを設けたことにより、最終的なリム部となる部分の内周面に、軸方向にリブ状の構造を設けることができ、リム部の軽量化、剛性向上ができる。また、ホイールのリム部内周面側に別体を取り付ける場合に、位置決めや固定が精度よく確実にできる。
2a リムフランジ部
10 板材
11 有底円筒体
11c 有底円筒体の筒部
12 薄肉有底円筒体
13 底フランジ円筒体
13a 底フランジ部
15x、15y ディスク部
16x、16y 車両用ホイール
19 フランジ素形体
19a ディスク部側フランジ部
20、20y しごき装置
22、22y ダイ
24、24y ダイの凹凸面
24a、24ay 凸部
26、26y パンチ
(B) 有底円筒体を一体に成形する工程
(D) しごき加工工程
Claims (6)
- 板材から有底円筒体を一体に成形する工程、
前記有底円筒体の筒部をしごき加工し、該筒部の一部又は全部の厚みを薄くして薄肉有底円筒体を形成するしごき加工工程、
前記薄肉有底円筒体を用いてリム部を成形する工程、
前記薄肉有底円筒体を用いてディスク部を成形する工程、
を有し、
前記しごき加工工程において、パンチと該パンチに対向する側の側面が凹凸面とされたダイとを備えたしごき装置を用い、前記筒部を不等厚にしごき加工する車両用ホイールの製造方法。 - 前記しごき加工工程では、前記有底円筒体を前記ダイにセットし、前記しごき装置を作動させて前記パンチを前記ダイに対して相対動させ、前記ダイの凹凸面と前記パンチとによる前記筒部の径と板厚の変化を伴いつつ、前記有底円筒体をしごき加工して前記不等厚の筒部を作製する、請求項1記載の車両用ホイールの製造方法。
- 前記凹凸面は、前記ダイの前記パンチに対向する側の側面の軸方向で、前記ダイと前記パンチの間隔を前記筒部の板厚より狭くする凸部が前記ダイに少なくとも1つ設けられることにより形成されている、請求項1又は2記載の車両用ホイールの製造方法。
- 前記凹凸面は、前記ダイの前記パンチに対向する側の側面の周方向で、前記ダイと前記パンチの間隔を前記筒部の板厚より狭くする凸部が前記ダイに少なくとも1つ設けられることにより形成されている、請求項1又は2記載の車両用ホイールの製造方法。
- 前記リム部を成形する工程をロール成形によって行う請求項1〜4のいずれか記載の車両用ホイールの製造方法。
- 板材を絞り加工した有底円筒体から一体に成形されたリム部とディスク部とを備え、
前記リム部は、パンチと該パンチに対向する側の側面が凹凸面とされたダイとを備えたしごき装置を用い不等厚にするしごき加工で形成され、該リム部の少なくとも一部の厚みが前記ディスク部の平均厚みより薄い車両用ホイール。
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