JP6001146B2 - リム成形方法 - Google Patents

リム成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6001146B2
JP6001146B2 JP2015178155A JP2015178155A JP6001146B2 JP 6001146 B2 JP6001146 B2 JP 6001146B2 JP 2015178155 A JP2015178155 A JP 2015178155A JP 2015178155 A JP2015178155 A JP 2015178155A JP 6001146 B2 JP6001146 B2 JP 6001146B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
spinning
forming
rim
molded body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015178155A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015221460A (ja
Inventor
和義 市古
和義 市古
直樹 後藤
直樹 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Motor Wheel Co Ltd
Original Assignee
Central Motor Wheel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Motor Wheel Co Ltd filed Critical Central Motor Wheel Co Ltd
Priority to JP2015178155A priority Critical patent/JP6001146B2/ja
Publication of JP2015221460A publication Critical patent/JP2015221460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6001146B2 publication Critical patent/JP6001146B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Description

本発明は、車両用ホイールを構成するリムの成形方法に関し、詳しくはリムの所望部位を薄肉化して成形するリム成形方法に関する。
例えば、車両用ホイールとして、リムとディスクとを溶接してなる構成の2ピースホイールがよく知られている。ここで、リムは、一般的に、長方形状の金属板を湾曲させて円筒状素管を形成した後、ロール加工により所望の形状に成形される。
近年、車両用ホイールは軽量化への要求が強い。そのため、リムでは、強度に余裕のある部位を薄肉化した構成があり、その成形方法が種々提案されている。例えば、特許文献1には、上記円筒状素管の側壁を径方向外側にフレア状に広げるフレア加工を行った後に、フレア状の側壁の延伸と側面の輪郭形成とをスピニング加工により行う方法が提案されている。この方法によれば、一度のスピニング加工により、フレア状の側壁の延伸と側面の輪郭形成とを行うことができる。さらに詳述すると、前記輪郭形成のために、スピニング用のローラを所定部位に径方向外側から押し付けることによりウエル部(実質的に厚さが変わらない)を形成し、さらに該ローラを押付けながら表裏方向(長手方向)へ連続的に移動することによりフレア状の側壁を薄肉化し且つ輪郭形成する。このように特許文献1の方法は、一回のスピニング加工により延伸と輪郭形成とを同時に行うことができるため、リム成形に要する時間を短縮できるという作用効果を奏する。
特表2008−509005号公報
上述した特許文献1の従来方法では、フレア加工によりフレア状の側壁を形成した成形体(以下、フレア成形体という)に、先ずスピニング加工によりウエル部を形成し、その後にスピニング加工により薄肉化と輪郭形成とを一度に行う。これは、フレア成形体に先ずウエル部を形成することにより、フレア成形体の内側に配設されている成形型に対してウエル部をフィットさせることで該成形型に対してフレア成形体を表裏方向へ移動しないように位置決めし、その後に薄肉化したい部位と輪郭形成したい部位とを型ズレすることなくスピニング加工するためである。そのため、特許文献1の従来方法では、スピニング加工によってウエル部の形成と、薄肉化および輪郭形成とを行わなければならず、スピニング加工に要する時間が長くなってしまうという問題があった。
また、上記従来方法では、一回のスピニング加工により薄肉化と輪郭形成とを同時に行うことから、複雑な形態を輪郭形成することが難しく、現実的には比較的単純な形態に輪郭形成することしかできない。さらに、スピニング加工により比較的単純な形態に薄肉化し且つ輪郭形成した場合には、その成形体を後工程でロール加工する際に局所的に負荷がかかり易くなり、リムにシワ、ヒケ、座屈等が発生する可能性が高くなるという問題があった。
本発明は、所定部位を薄肉化するスピニング加工に要する時間を短縮し、かつロール加工の際にシワ、ヒケ、座屈等が発生することを抑制し得るリム成形方法を提供するものである。
本発明は、フレア工程の後に、所望のリム形態に段階的に輪郭形成する複数のロール工程を順次実行することにより、所望のリムを成形するリム成形方法において、フレア工程により成形したフレア成形体を、径方向内側に凹む凹部と該凹部の表裏両側に輪郭形成されたロール中間形成部とを備えたロール成形体に成形する第一ロール工程を実行した後で、なおかつ第二ロール工程を実行する前に、前記凹部を保持することによりロール成形体を表裏方向で位置決めし、前記ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工により薄肉化するスピニング工程を実行するようにしていることを特徴とするリム成形方法である。
かかる方法では、第一ロール工程により凹部を形成したロール成形体をスピニング加工により薄肉化するようにした方法であり、スピニング工程で凹部を形成する必要が無く、該スピニング工程に要する時間を短縮できる。さらに、スピニング工程では、第一ロール工程で形成した凹部の保持による位置決めに基づいてスピニング加工を行うこと、および第一ロール工程により輪郭形成されたロール中間形成部を薄肉化することから、薄肉化する所望部位を容易に特定でき、該部位を正確かつ安定して薄肉化できる。また、第一ロール工程を行った後に薄肉化のためのスピニング工程を行うことから、スピニング工程後のロール工程では、ロール成形体の変形量が少なく、該ロール加工の際に生ずる局所的な負荷を軽減でき、これに伴ってロール加工の際にシワ、ヒケ、座屈等が発生することを抑制できる。したがって、本発明のリム成形方法によれば、スピニング工程に要する時間を短縮でき且つ効率よく薄肉化できると共に、リムの生産工程に適用して、所望部位を薄肉化したリムの生産効率を安定的に向上できる。
ここで、スピニング加工するロール中間形成部は、フレア工程の後に第一ロール工程によって輪郭形成された部位であることから、フレア成形体の部位とは異なる。すなわち、本発明は、第一ロール工程により輪郭形成されたロール中間形成部をスピニング加工することに特徴があり、これに伴って上述した作用効果を奏する。
上述したリム成形方法において、第一ロール工程により輪郭形成されるロール中間形成部は、レッジ部を形成するためのレッジ中間形成部と表裏のビードシート部を形成するためのビードシート中間形成部とを備えた構成であるとした方法が提案される。
かかる方法では、レッジ中間形成部およびビードシート中間形成部の一部または全部をスピニング工程により薄肉化する。ここで、レッジ部やビードシート部は、フランジ部等に比して強度的に余裕があることから、薄肉化することによってリムの軽量化が図れる。また、スピニング工程では、レッジ中間形成部やビードシート中間形成部をスピニング加工することから、薄肉化の対象部位であるレッジ部やビードシート部を正確かつ容易に特定して薄肉化することができる。これによってスピニング加工を効率よく行うことができるため、スピニング工程の時間短縮に一層寄与できる。
上述したリム成形方法において、スピニング工程は、ロール成形体の表裏一側から嵌入されて、該一側から凹部を支持する第一段部を備えた第一マンドレルロールと、ロール成形体の表裏他側から嵌入されて、該他側から凹部を支持する第二段部を備えた第二マンドレルロールとにより、前記凹部を保持して表裏方向で位置決めし、当該ロール成形体の表裏両端を保持しない状態で、該ロール成形体の径方向外側からスピニングロールを押圧することにより、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工する方法が提案される。
かかる方法では、スピニングロールと協同してスピニング加工を行う第一マンドレルロールと第二マンドレルロールとをロール成形体の表裏両側から夫々嵌入して凹部を保持するようにしたことから、凹部の保持を安定かつ正確に行うことができると共に、スピニング加工により凹部を形成しないことによってスピニング工程の時間短縮にも寄与する。そして、凹部を安定して保持できることによって、ロール成形体の表裏両端を保持することなく、スピニング加工を行い得る。これにより、スピニング加工の際にロール成形体の表裏両端の移動が制限されることなくスピニング加工を好適に行うことができる。
尚、凹部と、該凹部を支持する第一段部および第二段部とは、凹部を保持した状態で両者が隙間無く接触していても良いし、部分的な隙間があっても良い。すなわち、ロール成形体は、その凹部を第一段部および第二段部に倣う形状として形成されたものであっても良いし、凹部を第一段部および第二段部により保持できる程度であれば異なる形状として形成されたものであっても良い。
上述したリム成形方法において、スピニング工程は、スピニングロールをロール成形体の凹部寄り部位から該凹部と離間する方向に移動させることにより、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工する方法が提案される。
かかる方法では、第一および第二マンドレルロールにより保持する凹部から保持しない端部に向かってスピニング加工を行うため、該スピニング加工するロール中間形成部を端部に向かって好適に延伸して薄肉化できる。
尚、本方法は、一つのスピニングロールによりスピニング加工を行うことができる。そして、スピニング工程では、スピニングロールを凹部の表裏片側のみで移動させるようにしても良いし、表裏両側を順次移動させるようにしても良い。
上述したリム成形方法において、スピニング工程は、二つのスピニングロールを、ロール成形体の凹部の表裏両側部位から互いに離間する方向に夫々移動させることにより、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工する方法が提案される。
かかる方法では、二つのスピニングロールにより凹部両側に輪郭形成されたロール中間形成部を夫々スピニング加工するため、スピニング工程に要する時間を一層短縮できる。特に、二つのスピニングロールをほぼ同時に移動させることにより、前記時間を可及的に短縮できる。
上述したリム成形方法において、スピニング工程は、ロール成形体の凹部をその径方向外側からセンタガイドロールにより押さえつけた状態で、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工する方法が提案される。
かかる方法では、第一および第二マンドレルロールとセンタガイドロールとにより凹部を内外から保持することから、ロール成形体を一層安定かつ確実に位置決めできるため、スピニング加工の加工精度を一層向上できる。
本発明のリム成形方法は、フレア工程の後に、凹部とロール中間形成部とを輪郭形成する第一ロール工程を実行し、さらにその後で、なおかつ第二ロール工程を実行する前に、該第一ロール工程により成形したロール成形体をその凹部の保持により表裏方向で位置決めして前記ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工により薄肉化するスピニング工程を実行するようにした方法であるから、スピニング工程で凹部を形成する必要が無く、上述した従来方法に比して、スピニング工程に要する時間を短縮できる。また、凹部の保持による位置決めに基づいてロール中間形成部をスピニング加工することから、薄肉化の対象部位を容易に特定でき、正確かつ安定して薄肉化できる。また、第一ロール工程を行った後に薄肉化のためのスピニング工程を行うことから、スピニング工程後のロール工程でロール成形体の変形量が少なくなるため、スピニング加工後のロール加工による負荷を軽減でき、シワ、ヒケ、座屈等の発生を抑制できる。以上のことから、本発明のリム成形方法よれば、スピニング工程に要する時間を短縮し、かつロール加工の際にシワ、ヒケ、座屈等が発生することを抑制できる。
車両用ホイール1の縦断面図である。 リム2の成形工程の説明図である。 図2から続く成形工程の説明図である。 実施例1の第一ロール工程の説明図である。 実施例1のスピニング工程の説明図である。 図5から続くスピニング工程の説明図である。 実施例2のスピニング工程の説明図である。
本発明の実施例を添付図面を用いて詳述する。
図1は車両用ホイール1の縦断面図であり、この車両用ホイール1は、スチール板から成形されたリム2とディスク3とを嵌合して溶接することによって一体化された、いわゆる2ピースタイプのスチール製ホイールである。尚、本実施例にあって、ディスク3の背面側から意匠面側へ向かう方向を表方向とし、逆方向を裏方向としている。また、ホイール径方向に沿って、車両用ホイール1の中心軸線Lへ向かう方向を径方向内方とし、逆方向を径方向外方としている。
ここで、リム2は、その表裏両端の開口縁にリムフランジ部11,12が夫々形成され、各リムフランジ部11,12に表裏のビードシート部13,14が夫々連成されている。さらに、表裏のビードシート部13,14間に、径方向内側へ凹むウエル部15が形成されており、該ウエル部15と裏側ビードシート部14との間にレッジ部16が連成されている。このリム2の成形方法は、本発明の要部にかかり、詳細は後述する。
一方、ディスク3は、中央にハブ孔27を備えたハブ取付部21と、該ハブ取付部21の外周縁から表側に隆起するハット部22と、ハット部22の外周縁から裏方へ延成されたディスクフランジ部23とを備える。ハブ取付部21には、周方向に均等間隔でボルト孔26が設けられ、ハット部22には、周方向に均等間隔で複数の飾り孔28が設けられている。このようなディスク3は、円板状のスチール製平板をプレス加工することにより成形でき、従来と同様に成形できるため、その成形工程については説明を省略する。
このディスク3をリム2に嵌入し、ディスク3のディスクフランジ部23とリム2のウエル部15とを溶接することにより、本実施例の車両用ホイール1を得る。この溶接する工程についても、従来と同様に溶接できるため、その説明を省略する。
次に、本発明の要部にかかるリム2の成形工程について説明する。
図2(A)のように、略長方形状のスチール製平板31を湾曲してその短辺同士を突き当てて溶接することにより円筒状素管32を得る。
その後、図2(B)のように、フレア工程により、円筒状素管32の両端開口部から截頭円錐形のフレア金型41,41を夫々押し付けることにより、両端開口部を拡口してフレア状端部33a,33aを形成し、該フレア状端部33a,33aを備えたフレア成形体33を成形する。次の第一ロール工程では、図2(C)のように、フレア成形体33の内外から第一内側金型43と第一外側金型44とにより挟圧し、所望のリム形態に至る中間形態に輪郭形成して第一ロール成形体51を成形する。次のスピニング工程では、図3(A)のように、第一マンドレルロール91および第二マンドレルロール92を第一ロール成形体51に嵌入してスピニングロール93a,93bを外側から押し付けることにより、所望部位を部分的に薄肉化する。次の第二ロール工程では、図3(B)のように、部分的に薄肉化した第一ロール成形体51’の内外から第二内側金型45と第二外側金型46とにより挟圧して第二ロール成形体52を輪郭形成する。次の第三ロール工程では、図3(C)のように、第二ロール成形体52の内外から第三内側金型47と第三外側金型48とにより挟圧し、表裏のビードシート部13,14、ウエル部15、レッジ部16等を輪郭形成してリム2を成形する。次の図示しないエキスパンド工程により真円状に整え、所望のリム2を得る。
以下に、実施例1,2の第一ロール工程およびスピニング工程について夫々に詳述する。
第一ロール工程では、図4(A)のようにフレア成形体33をその内側に配した第一内側金型43に遊嵌し、図4(B)のように外側から第一外側金型44をフレア成形体33に押付ける。この際に第一内側金型43と第一外側金型44とを回転させながらフレア成形体33を挟圧することにより、該フレア成形体33を周方向に回転させてロール加工する。
ここで、第一内側金型43は、径方向内側に凹む内側凹部形成部81と、該内側凹部形成部81の表側に設けられた内側表中間形成部82と、内側凹部形成部81の裏側に設けられた内側裏中間第一形成部83および内側裏中間第二形成部84とを備えている。一方、第一外側金型44は、前記内側凹部形成部81と対向する外側凸部形成部86と、前記内側表中間形成部82と対向する外側表中間形成部87と、前記内側裏中間第一形成部83と対向する外側裏中間第一形成部88と、前記内側表中間第二形成部84と対向する外側裏中間第二形成部89とを備えている。
第一ロール工程では、内側凹部形成部81内へ外側凹部形成部86を押し付けることによって、フレア成形体33に対して径方向内側へ凹む凹部66を形成する。内側表中間形成部82と外側表中間形成部87との挟圧によって、フレア成形体33に対して表側ビードシート部13を成形するための表側ビードシート中間形成部63を輪郭形成する。内側裏中間第一形成部83と外側裏中間第一形成部88との挟圧によって、フレア成形体33に対してレッジ部17を成形するためのレッジ中間形成部67を輪郭形成する。内側裏中間第二形成部84と外側裏中間第二形成部89との挟圧によって、フレア成形体33に対して裏側ビードシート部14を成形するための裏側ビードシート中間形成部64を輪郭形成する。
このように、第一内側金型43と第一外側金型44との挟圧によって、フレア成形体33に対して凹部66、表側ビードシート中間形成部63、レッジ中間形成部67、および裏側ビードシート中間形成部64を形成することで、凹部66、表側ビードシート中間形成部63、レッジ中間形成部67、および裏側ビードシート中間形成部64を備えた第一ロール成形体51を輪郭形成する。すなわち、この第一ロール成形体51は、フレア成形体33をロール加工することによって輪郭形成されたものであることから、該フレア成形体33とは異なる形態からなる構成である。
第一ロール工程の次にスピニング工程を行う。スピニング工程では、図5(A),(B)のように、第一ロール成形体51の表側から第一マンドレルロール91を嵌入すると共に、該第一ロール成形体51の裏側から第二マンドレルロール92を嵌入する。ここで、第一マンドレルロール91は、第一ロール成形体51の凹部66の表側内周面に接触して支持する第一段部95と、表側ビードシート中間形成部63の内周面に接触して支持する表側周部96とを備えている。一方、第二マンドレルロール92は、前記凹部66の裏側内周面に接触して支持する第二段部97と、レッジ中間形成部67の内周面に接触して支持する裏側第一周部98と、裏側ビードシート中間形成部64の内周面に接触して支持する裏側第二周部99とを備えている。
本実施例1では、図5(B)のように、第一マンドレルロール91と第二マンドレルロール92とによって、第一段部95と第二段部97とが凹部66の内周面にほぼ隙間無く接触して保持し、第一ロール成形体51の表裏方向位置を位置決めする。さらに、表側周部96、裏側第一周部98、および裏側第二周部99とにより、第一ロール成形体51の表側ビードシート中間形成部63、レッジ中間形成部67、裏側ビードシート中間形成部64を支持する。尚、図5(B)の状態では、第一ロール成形体51の両端開口部を保持していない。
第一ロール成形体51に嵌入した第一マンドレルロール91と第二マンドレルロール92とを周方向に回動することによって、該第一ロール成形体51を周方向に回転させる。そして、第一ロール成形体51を回転させながら、図6(A)のように、スピニングロール93a,93bを第一ロール成形体51の外側から押し付ける。ここで、表側のスピニングロール93aは、径方向外方から第一ロール成形体51の表側ビードシート中間形成部63の裏端に押付け、図6(B)のように表側ビードシート中間形成部63の表端へ向かって移動させる。一方、裏側スピニングロール93bは、図6(A)のようにレッジ中間形成部67の表端に径方向外方から押付け、図6(B)のようにレッジ中間形成部67の裏端へ向かって移動させる。尚、両側のスピニングロール93a,93bは同時に移動開始するように作動制御する。
このように二つのスピニングロール93a,93bを作動制御することにより、表側ビードシート中間形成部63を表側へ延伸して薄肉化し、かつレッジ中間形成部67を裏側へ延伸して薄肉化する。このスピニング加工により、薄肉化された表側ビードシート中間形成部63’とレッジ中間形成部67’とを備えた第一ロール成形体51’を得る。尚、このスピニング工程では、第一ロール工程により輪郭形成した第一ロール成形体51を部分的に薄肉化するスピニング加工を実施しているのみで、輪郭形成を実施していない。
このスピニング工程の後に上述した第二ロール工程、第三ロール工程、エキスパンド工程を順次実行することにより、表側ビードシート部13とレッジ部16とを薄肉化したリム2を成形する。
上述した本実施例1では、スピニング工程で、第一ロール工程により形成した凹部66を第一マンドレルロール91と第二マンドレルロール92とで保持することによって第一ロール成形体51の表裏方向位置を位置決めし、第一ロール工程により輪郭形成した表側ビードシート中間形成部63およびレッジ中間形成部67を薄肉化するスピニング加工を行う。これにより、スピニング工程では薄肉化加工のみのスピニング加工を行うだけであり、該スピニング工程に要する時間を短縮できる。さらに、第一ロール工程で形成した凹部66を基準として位置決めすることによって該位置決めを容易かつ安定して行うことができるから、凹部66を基準としてスピニングロールを作動制御でき、表側ビードシート中間形成部63およびレッジ中間形成部67を正確かつ安定してスピニング加工できる。また、スピニング工程では第一ロール成形体51の両端開口部を保持せずにスピニングロール93a,93bをそれぞれ両端開口部側へ向かって移動するようにしていることから、表側ビードシート中間形成部63およびレッジ中間形成部67を延伸する際に第一ロール成形体51の両端開口部の移動が制限されず好適にスピニング加工できる。さらにまた、第一ロール工程を行った後に薄肉化のためのスピニング工程を行うことから、該スピニング工程後のロール工程では、ロール成形体51’,52の変形量が少なく、各ロール加工の際に生ずる局所的な負荷を軽減でき、これに伴ってロール加工の際にシワ、ヒケ、座屈等が発生することを抑制できる。以上のことから、本実施例1のリム成形工程によれば、スピニング加工に要する時間を短縮でき且つ効率よく薄肉化できると共に、リムの生産工程に適用して、部分的に薄肉化されたリム2を生産する生産効率を安定して向上できる。
尚、本実施例1にあって、第一ロール成形体51により、本発明にかかるロール成形体が構成されている。また、表側ビードシート中間形成部63、レッジ中間形成部67、および裏側ビードシート中間形成部64により、本発明にかかるロール中間形成部が構成されている。
実施例2では、上記した第一ロール工程の次に実行するスピニング工程で、図7(A)のように、第一マンドレルロール91と第二マンドレルロール92とを第一ロール成形体51に内嵌し、さらにセンタガイドロール94を第一ロール成形体51の外側から凹部66に当接する。これにより、凹部66をその内外から挟んで保持できることから、該凹部66を保持する作用が高く、第一ロール成形体51を一層安定して位置決めすることができる。そして、このように凹部66の位置を保持した状態で、図7(B)のようにスピニングロール93a,93bによるスピニング加工を行うことから、該スピニング加工を一層安定して行うことができ、その加工精度を一層向上することができる。
本実施例2でも、上述した実施例1の場合と同様、スピニング工程に要する時間を短縮できると共に、ロール加工の際にシワ、ヒケ、座屈等が発生することを抑制することができ、リム2の生産効率を安定して向上できる。
尚、本実施例2は、スピニング工程でセンタガイドロール94による凹部66の保持を行うこと以外は上述した実施例1と同じであり、同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を省略する。
一方、上述した実施例1,2の場合には、スピニング工程により表側ビードシート中間形成部およびレッジ中間形成部を薄肉化するようにしているが、これに加えて裏側ビードシート中間形成部も薄肉化するようにスピニングロールを作動制御するようにしても良い。この場合には、薄肉化する領域が広くなることから、軽量化効果も一層向上する。また、リムの構成によっては、レッジ部を備えていない構成もあり、このような構成の場合には表側ビードシート中間形成部および裏側ビードシート中間形成部を薄肉化したりすることが可能である。
このように、スピニング工程では、表側ビードシート中間形成部、裏側ビードシート中間形成部、レッジ中間形成部の任意の一箇所または二箇所をスピニング加工するように設定することができる。又は、前記中間形成部の三箇所全部をスピニング加工するように設定することもできる。
また、実施例1,2では、スピニング工程により二つのスピニングロールを用いてスピニング加工を行うようにしているが、その他の方法として、一つのスピニングロールを用いてスピニング加工を行なっても良い。例えば、実施例1と同様に表側ビードシート中間形成部とレッジ中間形成部を薄肉化する場合には、先ず表側ビードシート中間形成部の裏端から表端へスピニングロールを移動して薄肉化した後に、レッジ中間形成部の表端から裏端へスピニングロールを移動して薄肉化するように、スピニングロールを作動制御する。
また、実施例1,2では、スピニング工程で凹部を第一マンドレルロールの第一段部と第二マンドレルロールの第二段部とによってほぼ隙間無く接触して位置決めするようにしているが、その他の方法として、凹部と第一段部および第二段部との間に隙間を有して位置決めするようにしても良い。すなわち、凹部を位置決めできれば、第一段部および第二段部との間に隙間を有していても良い。
また、実施例1,2では、スピニング工程で表側ビードシート中間形成部およびレッジ中間形成部を薄肉化する加工を行うのみとしているが、該スピニング加工と同時に夫々の中間形成部の形状を変える加工を行なうようにしても良い。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、実施例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜実施可能である。
2 リム
13 表側ビードシート部
14 裏側ビードシート部
16 レッジ部
33 フレア成形体
51 第一ロール成形体(ロール成形体)
63 表側ビードシート中間形成部(ロール中間形成部)
64 裏側ビードシート中間形成部(ロール中間形成部)
66 凹部
67 レッジ中間形成部(ロール中間形成部)
91 第一マンドレルロール
92 第二マンドレルロール
93a 表側スピニングロール
93b 裏側スピニングロール
94 センタガイドロール
95 第一段部
96 第二段部

Claims (6)

  1. フレア工程の後に、所望のリム形態に段階的に輪郭形成する複数のロール工程を順次実行することにより、所望のリムを成形するリム成形方法において、
    フレア工程により成形したフレア成形体を、径方向内側に凹む凹部と該凹部の表裏両側に輪郭形成されたロール中間形成部とを備えたロール成形体に成形する第一ロール工程を実行した後で、なおかつ第二ロール工程を実行する前に、
    前記凹部を保持することによりロール成形体を表裏方向で位置決めし、前記ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工により薄肉化するスピニング工程を実行するようにしていることを特徴とするリム成形方法。
  2. 第一ロール工程により輪郭形成されるロール中間形成部は、レッジ部を形成するためのレッジ中間形成部と表裏のビードシート部を形成するためのビードシート中間形成部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のリム成形方法。
  3. スピニング工程は、
    ロール成形体の表裏一側から嵌入されて、該一側から凹部を支持する第一段部を備えた第一マンドレルロールと、ロール成形体の表裏他側から嵌入されて、該他側から凹部を支持する第二段部を備えた第二マンドレルロールとにより、前記凹部を保持して表裏方向で位置決めし、
    当該ロール成形体の表裏両端を保持しない状態で、該ロール成形体の径方向外側からスピニングロールを押圧することにより、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリム成形方法。
  4. スピニング工程は、スピニングロールをロール成形体の凹部寄り部位から該凹部と離間する方向に移動させることにより、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工することを特徴とする請求項3に記載のリム成形方法。
  5. スピニング工程は、二つのスピニングロールを、ロール成形体の凹部の表裏両側部位から互いに離間する方向に夫々移動させることにより、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のリム成形方法。
  6. スピニング工程は、ロール成形体の凹部をその径方向外側からセンタガイドロールにより押さえつけた状態で、ロール中間形成部の全部又は一部をスピニング加工することを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のリム成形方法。
JP2015178155A 2015-09-10 2015-09-10 リム成形方法 Active JP6001146B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015178155A JP6001146B2 (ja) 2015-09-10 2015-09-10 リム成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015178155A JP6001146B2 (ja) 2015-09-10 2015-09-10 リム成形方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011120091A Division JP5814628B2 (ja) 2011-05-30 2011-05-30 リム成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015221460A JP2015221460A (ja) 2015-12-10
JP6001146B2 true JP6001146B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=54784801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015178155A Active JP6001146B2 (ja) 2015-09-10 2015-09-10 リム成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6001146B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106734604B (zh) * 2016-12-19 2018-08-07 厦门日上集团股份有限公司 一种15°dc无内胎车轮轮辋扩口模具
WO2021214856A1 (ja) * 2020-04-21 2021-10-28 トピー工業株式会社 溝形成方法及び溝形成装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4962587A (en) * 1989-04-21 1990-10-16 Kelsey-Hayes Company Method of making a wheel rim
JPH09271878A (ja) * 1996-04-10 1997-10-21 Rimoo Kk リムをローラー成形するホイールの製造方法
JPH10137885A (ja) * 1996-11-06 1998-05-26 Topy Ind Ltd ホイール用環状リム素材の転圧方法
JPH10170249A (ja) * 1996-12-12 1998-06-26 Topy Ind Ltd ホイールリムのフラッシュバット溶接位置検出装置
JP3929200B2 (ja) * 1999-04-09 2007-06-13 トピー工業株式会社 不等厚リムの製造方法とその装置
US6318143B1 (en) * 2000-05-24 2001-11-20 Hayes Lemmerz International, Inc. Apparatus for producing a vehicle wheel rim
JP3884311B2 (ja) * 2002-03-22 2007-02-21 中央精機株式会社 自動車用ホイールリムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015221460A (ja) 2015-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5814628B2 (ja) リム成形方法
WO2010058780A1 (ja) 筒状部材の製造方法
US8312753B2 (en) Method of forming curled portion
JP6131317B2 (ja) ワークピースを再成形するための方法およびデバイス
JP2010149182A5 (ja)
CN106363353B (zh) 一种热成形轮辋的制造方法
CN108463296B (zh) 旋压装置以及旋压方法
JP5741771B2 (ja) プレス成形方法
JPH09504231A (ja) 車両車輪用リムの製法
JP3884311B2 (ja) 自動車用ホイールリムの製造方法
JP2008509005A (ja) 冷間成形によるリムベッドの製造方法および装置
JP6001146B2 (ja) リム成形方法
JP2010163065A (ja) 自動車用ホイールおよび自動車用ホイールの製造方法
JP6154381B2 (ja) 車両用ホイールリムの製造方法
JP5559591B2 (ja) 車両用ホイールの製造方法及び車両用ホイール
JP5192845B2 (ja) 自動車用ホイールの製造方法
JP2014176859A (ja) リム製造方法
JP3933143B2 (ja) ホイールの製造方法。
JP6162540B2 (ja) 車両用ホイールディスクの製造方法
JP6187213B2 (ja) 自動車用ホイールリムの製造方法
JP4270982B2 (ja) ホイールディスクの製造方法
JP5438566B2 (ja) 自動車用ホイールの製造方法
US2181848A (en) Method of forming drop-center wheel rims
JP2006297465A (ja) 不等肉厚管の成形方法、該不等肉厚管から成形する車両用ホイールリムの製造方法、及び不等肉厚管成形装置
JPH08112640A (ja) 軽合金製ホイール用ワンピースリムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6001146

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250