JP5557344B2 - H&vシールド掘進機 - Google Patents

H&vシールド掘進機 Download PDF

Info

Publication number
JP5557344B2
JP5557344B2 JP2011284909A JP2011284909A JP5557344B2 JP 5557344 B2 JP5557344 B2 JP 5557344B2 JP 2011284909 A JP2011284909 A JP 2011284909A JP 2011284909 A JP2011284909 A JP 2011284909A JP 5557344 B2 JP5557344 B2 JP 5557344B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spiral
digging
shield machine
shield
deck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011284909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013133650A (ja
Inventor
直 磯部
勇和 久木原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2011284909A priority Critical patent/JP5557344B2/ja
Publication of JP2013133650A publication Critical patent/JP2013133650A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5557344B2 publication Critical patent/JP5557344B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

本発明は、第1,第2掘進機の第1,第2後胴部同士を連結し第1,第2前胴部を相反する方向へ中折れさせてスパイラル状に掘進するH&Vシールド掘進機に関する。
最近、第1,第2掘進機の第1,第2後胴部同士を連結し第1,第2前胴部を相反する方向へ中折れさせてスパイラル状に掘進するH&Vシールド掘進機が実用化されている。
特許文献1に記載のH&Vシールド掘進機は第1,第2掘削機を連結したものである。 第1,第2掘削機は、夫々、第1,第2前胴部と、これら第1,第2前胴部の後端側に中折れ可能に連結された第1,第2後胴部とを備えており、第1,第2後胴部同士はメガネ形状をなすように一体的に連結され、第1,第2後胴部に対して第1,第2前胴部を夫々中折れさせる複数の中折れジャッキが設けられている。第1,第2前胴部の長さ方向途中部が中折れ方向に細長い円弧形の長穴に挿通された接合ピンを介して相反する方向へ中折れ可能に連結されている。
このH&Vシールド掘進機においては、そのローリング角度を制御しながらトンネルを掘進する際に、ローリング角度の変更に伴い後胴部の軸心と前胴部の軸心のなす中折れ角度に基づいてシールド掘進機のローリング中心の位置を検知し且つ制御している。
小径のシールド掘進機を除いて、通常のシールド掘進機には、少なくとも、複数のシールドジャッキ、トンネル内面にセグメントを覆工するエレクタ装置、作業デッキなどが装備されている。そして、前記作業デッキは後胴部のフレーム部材に固定的に装備されている。特許文献1には、エレクタ装置や作業デッキについて何ら記載されていない。
特許第3217710号公報
H&Vシールド掘進機により、スパイラル状に掘進していく際に、H&Vシールド掘進機がローリングしながら掘進することになるが、作業デッキが後胴部の内部のフレーム部材に固定的に装備されているため、H&Vシールド掘進機をローリングさせながらスパイラル状に掘進するとき、作業デッキがフレーム部材と一体的にローリングし、そのローリング角度(水平面に対するローリング角度)がある程度大きくなると、作業デッキを作業デッキとして使用することができなくなる。
そのため、作業デッキをフレーム部材に連結する連結部を分離し、作業デッキを水平姿勢となるように姿勢変更してからフレーム部材に再固定しなければならない。しかも、この姿勢変更の作業は、トンネル掘進の進行に応じて複数回行うことになるため、多大の労力とコストがかかり、トンネル掘進のコスト増加を招く。しかも、水平面に対するローリング角度が小さい間は傾斜状態の作業デッキの上で作業することになるため作業性も低下する。
従って、本発明の目的は、スパイラル掘進に追従して作業デッキが水平姿勢を保持するように作業デッキの姿勢を変更可能なH&Vシールド掘進機を提供することである。
請求項1のH&Vシールド掘進機は、スパイラル掘進可能なH&Vシールド掘進機において、前端部にカッターヘッドを有する第1前胴部とこの第1前胴部が中折れ可能に接続される第1後胴部とを有する第1掘進機と、前端部にカッターヘッドを有する第2前胴部とこの第2前胴部が中折れ可能に接続される第2後胴部とを有する第2掘進機と、前記第1,第2前胴部が夫々相反する方向へ中折れ可能に前記第1,第2後胴部を接続する接続手段と、前記第1,第2後胴部内に夫々設けられ、第1,第2後胴部のフレームに第1,第2後胴部の軸心回りに回転可能に夫々支持された第1,第2作業デッキと、前記第1,第2作業デッキを夫々第1,第2後胴部のフレームに対して相対回転するように回転駆動する第1,第2デッキ回転駆動手段と、前記H&Vシールド掘進機でスパイラル状に掘進する際にスパイラル掘進開始時点からスパイラル旋回した現在のスパイラル角度を検知するスパイラル角度検知手段であって、目標とする単位掘進距離当りのスパイラル角度とスパイラル掘進開始後のスパイラル掘進距離とに基づいて現在のスパイラル角度を検知するスパイラル角度検知手段と、前記スパイラル角度検知手段で検知された現在のスパイラル角度に基づいて、第1,第2作業デッキが夫々水平姿勢を保持するように第1,第2デッキ回転駆動手段を制御するデッキ姿勢制御手段とを備えたことを特徴としている。
尚、前記第1,第2前胴部が夫々相反する方向へ中折れする方向は、第1後胴部の軸心と第2後胴部の軸心とを結ぶ平面に対して直交する方向である。
前記第1,第2前胴部が夫々相反する方向へ同角度中折れさせた状態で第1,第2掘進により掘進していくと、H&Vシールド掘進機がローリングしながらスパイラル状に掘進することができる。このとき、スパイラル掘進に追従しながら、スパイラル掘進のスパイラル方向と反対方向にスパイラル角度と同角度だけ、第1,第2デッキ回転駆動手段により、第1,第2作業デッキを回転させることにより、第1,第2作業デッキを水平姿勢に保持することができる。
、第1,第2作業デッキの姿勢を水平姿勢にする姿勢変更は、時々刻々実行してもよいし、セグメントの組付け毎に組付け前後の適当時期に実行してもよい。
請求項のH&Vシールド掘進機は、請求項1の発明において、前記第1,第2後胴部内に夫々設けられ、第1,第2後胴部のフレームに第1,第2後胴部の軸心回りに回転可能に夫々支持された第1,第2エレクタ装置を備え、前記第1,第2作業デッキは、第1,第2エレクタ装置の回転ドラムよりも内径側において前記第1,第2後胴部のフレームに夫々支持されたことを特徴としている。
請求項のH&Vシールド掘進機は、請求項1又は2の発明において、前記第1,第2掘進機は、夫々、ストローク検出機能を有する複数のシールドジャッキを有し、前記H&Vシールド掘進機でスパイラル状に掘進する際に、スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル掘進距離と、前記スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル角度とに基づいて、単位掘進距離当たりのスパイラル角度を算出し、この単位掘進距離当たりのスパイラル角度とセグメントの掘進方向幅とを用いて、全部のシールドジャッキのストローク制御を行うジャッキストローク制御手段を備えたことを特徴としている。
ここで、直進的な掘進の場合には、シールドジャッキを伸長させる際のストロークは、セグメントの掘進方向幅Bに所定の作業用追加ストロークβを加算した値(B+β)とするが、スパイラル掘進では第1,第2後胴部に対して第1,第2前胴部を相反する方向へ中折れ状態にして掘進するため、前記ストローク(B+β)に対して、複数のシールドジャッキの各々について中折れ角度分の補正を施すことになる。
請求項1の発明によれば、第1,第2後胴部内に夫々第1,第2作業デッキを設け、これら第1,第2作業デッキを第1,第2後胴部のフレームに第1,第2後胴部の軸心回りに回転可能に夫々支持し、第1,第2作業デッキを夫々第1,第2後胴部のフレームに対して相対回転するように回転駆動する第1,第2デッキ回転駆動手段を設け、前記H&Vシールド掘進機でスパイラル状に掘進する際にスパイラル掘進開始時点からスパイラル旋回した現在のスパイラル角度を検知するスパイラル角度検知手段であって、目標とする単位掘進距離当りのスパイラル角度とスパイラル掘進開始後のスパイラル掘進距離とに基づいて現在のスパイラル角度を検知するスパイラル角度検知手段と、前記スパイラル角度検知手段で検知された現在のスパイラル角度に基づいて、第1,第2作業デッキが夫々水平姿勢を保持するように第1,第2デッキ回転駆動手段を制御するデッキ姿勢制御手段とを設けたため、スパイラル掘進の進行状況(H&Vシールド掘進機の姿勢)に追従して、第1,第2作業デッキが水平姿勢を保持するように、第1,第2デッキ回転駆動手段により第1,第2作業デッキを回転させることができるため、第1,第2作業デッキ上でのセグメントの組付け作業等がし易くなる。
しかも、第1,第2作業デッキの姿勢を水平姿勢とする姿勢変更を自動的に精度よく行うことができる。
請求項の発明によれば、第1,第2後胴部内に夫々設けられた第1,第2エレクタ装置が、第1,第2後胴部のフレームに第1,第2後胴部の軸心回りに回転可能に夫々支持され、第1,第2作業デッキは、第1,第2エレクタ装置の回転ドラムよりも内径側において第1,第2後胴部のフレームに夫々支持されているため、第1,第2エレクタ装置がセグメントの組付けを行う際に第1,第2作業デッキと干渉する等の支障が生じることがない。
請求項の発明によれば、第1,第2掘進機は、夫々、ストローク検出機能を有する複数のシールドジャッキを有し、H&Vシールド掘進機でスパイラル状に掘進する際に、スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル掘進距離と、前記スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル角度とに基づいて、単位掘進距離当たりのスパイラル角度を算出し、この単位掘進距離当たりのスパイラル角度とセグメントの掘進方向幅とを用いて、全部のシールドジャッキのストローク制御を行うジャッキストローク制御手段を備えたため、総スパイラル掘進距離を掘進後に総スパイラル角度だけスパイラルするスパイラル掘進するように、複数のシールドジャッキのストローク制御を自動的に精度よく行うことができる。
本発明の実施例のシールド掘進機とスパイラル状のトンネルの斜視図である。 横二連姿勢のシールド掘進機の斜視図である。 スパイラル掘進角度が45度のときのシールド掘進機の斜視図である。 縦二連姿勢のシールド掘進機の斜視図である。 横二連姿勢のシールド掘進機の横断面である。 横二連姿勢のシールド掘進機のカッターヘッドの正面図である。 第1掘進機の縦断面図である。 横二連姿勢のシールド掘進機の概略縦断面図である。 横二連姿勢のシールド掘進機の概略背面図である。 横二連姿勢のシールド掘進機の送水系と排泥系を示す概略縦断面図である。 スパイラル掘進角度45度のときの図9相当図である。 スパイラル掘進角度45度のときの図10相当図である。 縦二連姿勢のときの図9相当図である。 縦二連姿勢のときの図10相当図である。 制御系のブロック図である。 スパイラル掘進制御のフローチャートの一部である。 スパイラル掘進制御のフローチャートの残部である。 中折れ角度の算出方法を説明する説明図である。 中折れジャッキの目標ストロークの算出方法を説明する説明図である。 シールドジャッキの目標ストロークの算出方法を説明する説明図である。
本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
尚、実施例は一例に過ぎず、本発明は実施例の構造に限定されるものではない。
このH&Vシールド掘進機SM(以下、シールド掘進機という)は、例えば図1に示すように、スパイラル状のトンネルTを掘削するシールド掘進機である。本実施例では、掘進開始位置から掘進終了位置までの総スパイラル掘進距離が125m、総スパイラル角度が90度の場合を例にして説明する。但し、総スパイラル掘進距離が125m以外の距離の場合や、総スパイラル角度が90度未満又は90度超の場合にも本発明を同様に適用可能である。
このシールド掘進機SMは、図2に示すように、第1,第2掘進機1A,1Bを平行に並べて連結したものである。図1に示すように、掘進開始位置におけるシールド掘進機SM1は、第1,第2掘進機1A,1Bを左右に水平方向に隣接状に並べた横二連姿勢(これを基準姿勢とする)である。この横二連姿勢から掘進方向に向って反時計回りにスパイラル掘進していき、スパイラル掘進の中間位置におけるシールド掘進機SM2は、第1掘進機1Aに対して第2掘進機1Bが斜め右上に位置する中間姿勢(図1、図3参照)となり、この中間姿勢のとき第1,第2掘進機1A,1Bの第1,第2後胴部4A,4Bの軸心同士を結ぶ平面は水平面に対して45度傾斜している。前記の中間位置からさらにスパイラル掘進していき、掘進終了位置におけるシールド掘進機SM3は、第1掘進機1Aの真上に第2掘進機1Bが位置する縦二連姿勢になる(図1、図4参照)。
次に、シールド掘進機SMの基本的な構成について図5〜図9に基づいて説明する。
図5〜図9は、横二連姿勢(基準姿勢)にしたシールド掘進機SMを示しており、図5〜図9に基づく説明では、掘進方向を前方とし、その前方に向いたときの左右方向を左右方向とする。このシールド掘進機SMの第1掘進機1Aは、前端部のカッターヘッド2Aと、このカッターヘッド2を回転駆動するヘッド回転駆動装置5と、第1前胴部3Aと、この第1前胴部2が中折れ可能に接続される第1後胴部4Aと、複数の中折れジャッキ6と、複数のシールドジャッキ7と、送水管8と、排泥管9と、トンネル内面をセグメントSで覆工する第1エレクタ装置10Aと、第1作業デッキ11Aと、作業デッキ11A上に装備された形状保持装置12などを備えている。
次に、カッターヘッド2Aについて説明する。
図6に示すように、カッターヘッド2Aは、放射状に配置された複数のカッタースポーク2aの前端に多数のカッタービット2bが夫々設けられ、一部のカッタースポーク2aの先端部にはコピーカッター2cが設けられ、中心部にはセンターカッター2dが設けられている。隔壁13に取付けられたスイベルジョイント14から延びる軸部材15がカッターヘッド2に接続されている。
次に、第1後胴部4Aの前端部に第1前胴部3Aを中折れ可能に連結する中折れ機構16について説明する。図5、図7に示すように、第1前胴部3Aと第1後胴部4Aの境界部には、外面に球面座を有する環状の球面座部材16aが配設されて、その後端部が第1後胴部4Aの前端部内周面に固定されている。第1前胴部3Aの後端部の内周面には球面座の前半部に液密に摺接する鋼製の環状シール部材16bが固定されている。尚、第1後胴部4Aの後端部には、テールシール4aが設けられている。
次に、第1掘進機1Aの内部の構造部材(掘進機本体に属するフレーム)について説明する。図7に示すように、第1前胴部3A内にはカッターヘッド2Aの後側にチャンバー17Aが形成され、このチャンバー17Aの後端を仕切る隔壁13が設けられている。
隔壁13の後方に所定間隔あけて鉛直な環状板フレーム18が設けられ、この環状板フレーム18の外周端が第1前胴部3Aに接合されている。隔壁13と環状板フレーム18の間には内側の筒状の環状板20と外側の筒状の環状板21が設けられて、これら環状板20,21の両端は隔壁13と環状板フレーム18に接合されている。
図7、図8に示すように、球面座部材16aの内周面には、閉断面を形成する環状フレーム22が固定されている。環状フレーム22の上端部分内面には閉断面を形成する上弦部材23が固定され、環状フレーム22の下端部分内面には閉断面を形成する下弦部材24が固定されている。
環状フレーム22の内側には左右1対の鉛直な支柱25が左右方向に所定の間隔をあけて配設され、両支柱25の上端が上弦部材23に接合され、両支柱25の下端が下弦部材24に接合されている。左右の支柱25の上部には上連結材26が架着され、左右の支柱25の下端寄り部位には下連結材27が架着されている。
環状フレーム22の内周側の筒状の環状板から後方へ同幅だけ延びる筒状の環状体28が設けられ、この環状体28は周方向に所定間隔おきに設けた複数のリブ板28aにより第1後胴部4Aに接合されている。
次に、中折れジャッキ6について説明する。
図7に示すように、複数(例えば、14本)の中折れジャッキ6は、第1前胴部3Aの内部のうちシールドジャッキ7より内径側に周方向ほぼ間隔おきに配設され、各中折れジャッキ6のシリンダ本体6aは、環状板フレーム18に固定した連結片6bに球面継手を介して所定の小角度全方向へ回動可能に連結され、中折れジャッキ6のロッド6cの先端部は環状フレーム22に固定した連結片6dに球面継手を介して所定の小角度全方向へ回動可能に連結されている。各中折れジャッキ6のシリンダ本体6aの内部には磁歪素子により中折れジャッキ6のストローク(ロッドの伸長量)を検出可能なストロークセンサ71が組み込まれ、その検出信号は制御ユニット70Aに出力される(図15参照)。従って、中折れ機構16と複数の中折れジャッキ6により、第1後胴部4Aに対して第1前胴部3Aを全方向へ任意の小角度中折れさせることができる。
次に、ヘッド回転駆動装置5について説明する。
図7に示すように、ヘッド回転駆動装置5は、カッターヘッド2Aから後方へ延びる複数の連結部材30と、隔壁13の後側近傍に配設されて複数の連結部材30の後端に連結された環状部材31と、この環状部材31の内周側と外周側を潤滑しシールするシール機構31a,31bと、環状部材31に連結され且つ第1前胴部3Aの軸心と共通の軸心を有するリングギヤ5aと、このリングギヤ5aを回転駆動するための複数(例えば、8組)の回転駆動ユニット5b等で構成されている。
リングギヤ5aは、前後のスラスト軸受けと内周側のラジアル軸受けにより、環状のギヤ支持部材5cに回転自在に支持され、ギヤ支持部材5cは環状板20の外周面に固定されている。各回転駆動ユニット5bは、リングギヤ5aに噛合したピニオン5dと、このピニオン5dを回転駆動する電動モータ5e及び減速機5fとを備えている。複数の回転駆動ユニット5bは環状板フレーム18に装着されている。従って、複数の回転駆動ユニット5bによりリングギヤ5aを回転駆動すると、リングギヤ5aの回転が環状部材31と複数の連結部材30を介してカッターヘッド2に伝達されてカッターヘッド2Aが回転駆動されて切羽の掘削が行われる。
次に、シールドジャッキ7について説明する。
図5、図7、図9に示すように、第1前胴部3Aの後部と第1後胴部4Aの前端部分の内部の外周側には、複数(例えば、20本)のシールドジャッキ7が前後方向向きに且つロッド7bを後方へ進出可能に配設されている。各シールドジャッキ7は、環状フレーム22を貫通してシリンダ本体7aが環状フレーム22に固定され、シリンダ本体7aの前端部の半球面部7cが環状板フレーム18に固定した球面座部材7dの球面座に係合され、ロッド7bの先端部に固定した偏心金具7eにスプレッダ7fが連結され、偏心金具7eの半球面部がスプレッダ7fの球面座に係合している。各シールドジャッキ7には、内部に磁歪素子を用いたストロークセンサ72が組み込まれており、そのストロークセンサ72によりシールドジャッキ7のストローク(ロッドの伸長量)を検出可能に構成され、ストロークセンサ72の検出信号は制御ユニット70Aに出力される(図15参照)。
次に、送水管8と排泥管9について説明する。
図5、図7、図10に示すように、送水管8は、送水本管8aと、この送水本管8aから分岐した2つの送水分岐管8b,8cとを備えている。送水本管8aは、第1前胴部3Aと第1後胴部4aの中心部に、後述するリングギヤ40と環状板42を貫通する状態に前後方向向きにストレート状に配設され、送水本管8Aの後端には地上から延びる送水ホース(図示略)が接続されている。
一方の送水分岐管8bは、送水本管8aから分岐してチャンバー17の外周寄り部位のうちの上端部に接続され、他方の送水分岐管8cは、送水本管8aから分岐してチャンバー17の外周寄り部位のうちの右端部に接続され、送水分岐管8cは、図10において送水分岐管8bに対して周方向に時計回りに80〜100度の所定角度(本実施例では90度)だけ離間して位置し、送水分岐管8b,8cの前端部は前記所定角度だけ周方向に離間した位置でチャンバー17に接続されている。送水分岐管8b,8cには電動アクチュエータで開閉駆動される開閉弁8d,8eが夫々介装されている。
図7、図10に示すように、排泥管9は、排泥本管9aと、この排泥本管9aから分岐した2つの排泥分岐管9b,9cと、予備排泥分岐管9dとを備えている。排泥本管9aは、第1前胴部3Aと第1後胴部4Aの中心部に、後述するリングギヤ40と環状板42を貫通する状態に前後方向向きにストレート状に配設され、排泥本管9aの後端には地上から延びる排水ホース(図示略)が接続されている。尚、送水本管8aと排泥本管9aを接続する接続管には電動アクチュエータで開閉駆動される開閉弁9eが介装されている。
一方の排泥分岐管9bは、排泥本管9aから分岐してチャンバー17Aの外周寄り部位のうちの下端部に接続され、他方の排泥分岐管9cは、チャンバー17Aの外周寄り部位のうちの左端部に接続されている。予備排泥分岐管9dは、排泥分岐管9cから分岐し小間隔をあけて平行に延び、チャンバー17Aの外周寄り部位のうちの左端部に接続されている。排泥分岐管9cは、図10において排泥分岐管9bに対して周方向に時計回りに80〜100度の所定角度(本実施例では90度)だけ離間して位置し、排泥分岐管9b,9cの前端部は前記所定角度だけ周方向に離間した位置でチャンバー17Aに接続されている。予備排泥分岐管9dは、排泥分岐管9cに対して時計回り方向側に並設されている。排泥分岐管9b,9cと予備排泥分岐管9dには電動アクチュエータで開閉駆動される開閉弁9f,9g,9hが介装されている。
次に、第1エレクタ装置10Aについて説明する。
図7、図8に示すように、第1エレクタ装置10Aは、第1後胴部4Aの軸心と共通の軸心を有するリング状の回転ドラム30と、この回転ドラム30を回転自在に前記環状体28に支持する支持機構と、左右1対の油圧シリンダ31により第1後胴部4Aの軸心に対して半径方向へ移動可能に回転ドラム30に支持されたエレクタフレーム32であって湾曲部材33とこの湾曲部材33の中央部から後方へ水平に延びるガイド部材34とを含むエレクタフレーム32と、ガイド部材34に前後方向位置を調節可能に装備されたセグメント把持機構35等を備えている。
前記回転ドラム30の外周部に固定された環状の突設部30aが、環状体28の内周部に設けられた複数の遊転ローラ36で支持され、前後方向位置が規制されている。回転ドラム30を回転駆動するドラム回転駆動手段は、回転ドラム30の外周面に固定的に設けられたチェーン部材37と、このチェーン部材37に噛み合った複数のスプロケット38と、それら複数のスプロケット38を夫々回転駆動する複数の電動モータ78等で構成されている(図15参照)。
次に、第1作業デッキ11Aについて説明する。
図7〜図9に示すように、左右1対の支柱25と上連結材26と下連結材27の後面に、第1後胴部4Aの軸心と共通の軸心を有するリングギヤ40を支持する環状フレーム41であって回転ドラム30の内径よりも小径の環状フレーム41が固定され、この環状フレーム41にリングギヤ40がスラスト軸受け及びラジアル軸受けを介して回転自在に支持されている。リングギヤ40の後面には環状板42と左右1対の板部材43が固定され、これら板部材43の前面に後方へ片持状に延びる第1作業デッキ11Aが固定されている。
第1作業デッキ11Aは、回転ドラム30の内側を貫通して後方へ水平に延びる高剛性の左右1対の桁部材44と、これら桁部材44の後半部の左右の外側に併設された左右1対の補強桁材45と、それら左右の桁部材44及び補強桁45に架け渡したデッキ板46とで構成されている。左右の桁部材44の前端が左右の板部材43の前面に接合され、左右の桁部材44は第1後胴部4Aの後端よりも後方へ延びている。第1作業デッキ11Aの後半部の左右の外側に張り出す張出し部47が形成されている。尚、第1作業デッキ11Aの後端の左右端部にはタラップ48が設けられている。このように、第1作業デッキ11Aは、第1後胴部4Aの軸心を中心として回転自在に支持されたリングギヤ40に固定されているため、リングギヤ40と一体的に回転可能に構成されている。
第1作業デッキ11Aを回転駆動する第1デッキ回転駆動手段50Aは、前記リングギヤ40と、このリングギヤ40の内歯に噛合する複数のピニオン51と、複数のピニオン51を夫々回転駆動する複数の電動モータ52等を備えている。
さらに、シールド掘進機SMが基準姿勢のときの第1作業デッキ11Aの姿勢を基準とする第1作業デッキ11Aの回転角度を検出する第1デッキ回転角度検出手段53Aが設けられている。この第1デッキ回転角度検出手段53Aは、リングギヤ40の内歯に噛合したピニオン54と、このピニオン54の回転角度を検出するロータリエンコーダ55とで構成されている。
以上のように、第1作業デッキ11Aは、第1エレクタ装置10Aの回転ドラム30よりも内径側において第1後胴部4Aのフレーム(1対の支柱25と上連結材26と下連結材27)に支持されているため、第1エレクタ装置10AがセグメントSの組付けを行う際に第1作業デッキ11Aと干渉する等の支障が生じることがない。
次に、形状保持装置12について説明する。
図7、図9に示すように、左右の補強桁材45の上側において第1作業デッキ11A上には、レール部材56が夫々固定され、これらのレール部材56上を移動する車輪付きのキャリッジ57が設けられ、それらキャリッジ57に油圧シリンダで伸縮する伸縮部材58が設けられ、左右の伸縮部材58の上端部に円弧部材59が架け渡されている。円弧部材59はセグメントSの内面に当接する形状を有し、覆工直後のトンネルの上端側のセグメントSを支持して形状を保持するように構成されている。第1作業デッキ11Aの後端部に連結された水平姿勢の油圧シリンダ60により形状保持装置12を前後に移動可能である。
次に、第2掘進機1Bについて説明する。
図5に示すように、第1,第2掘進機1A,1Bのカッターヘッド2A,2Bが干渉しないように、第2掘進機1Bにおいては、チャンバー17Bの前後幅を第1掘進機1Aのチャンバー17Aの前後幅より狭くすることで、第2掘進機1Bのカッターヘッド2Bは、第1掘進機1Aのカッターヘッド2Aより少し後退した位置に配置されている。上記の点を除いて、第1,第2掘進機1A,1Bは同様の構成のものである。それ故、主要な部材や構成要素について簡単に説明し、その他の同一の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略する。
第2掘進機1Bは、前端部にカッターヘッド2Bを有する第2前胴部3B、この第2前胴部3Bに中折れ可能に接続された第2後胴部4B、第2エレクタ装置10B、第2作業デッキ11B、第2デッキ回転駆動手段50B、第2デッキ回転角度検出手段(図示略)などを有する。第1,第2前胴部3A,3Bが相反する方向へ中折れ可能に第1,第2後胴部4A,4Bの長さ方向途中部を溶接接続する接続部29(接続手段に相当する)が設けられている。
次に、第1掘進機1Aの制御系について説明する。
図15に示すように、CPUとROMとRAMを含むマイクロコンピュータと入出力インターフェイスと電源回路などからなる制御ユニット70Aが設けられ、この制御ユニット70Aには、複数の中折れジャッキ6のストロークセンサ71の検出信号、複数のシールドジャッキ7のストロークセンサ72の検出信号、第1デッキ回転角度検出手段53Aの検出信号、操作盤79からの指令信号等が入力される。
この制御ユニット70Aには、カッターヘッド2Aを回転駆動する複数の電動モータ5eを駆動するカッターヘッド用駆動部73、複数の中折れジャッキ6に供給する油圧を制御する電磁制御弁などを含む中折れジャッキ用駆動部74、複数のシールドジャッキ7に供給する油圧を制御する電磁制御弁などを含むシールドジャッキ用駆動部75、デッキ回転用の電動モータ52を駆動する第1デッキ回転用駆動部76、第1エレクタ装置10Aの電動モータ78を駆動する回転ドラム用駆動部77、送水系と排泥系の開閉弁8d,8e,9e〜9hを夫々駆動する弁駆動部79〜84等へ制御信号を出力可能に構成してある。第2掘進機1Bの制御系も同様の構成であるため図示省略するが、第1掘進機1Aの制御ユニット70Aと第2掘進機1Bの制御ユニット70Bとの間で信号授受可能になっている。尚、図15には、電力供給系や油圧供給系は図示省略してある。尚、第2掘進機 にも、同様の制御系が設けられている。
次に、第1掘進機1Aの制御ユニット70Aと第2掘進機1Bの制御ユニット70Bにおいて実行するスパイラル掘進制御について、図16と図17のフローチャートと、図18〜図20の説明図に基づいて説明する。
このスパイラル掘進制御は、複数の中折れジャッキ6に対する制御、複数のシールドジャッキ7に対する制御、第1,第2作業デッキ11A,11Bに対する制御、送水系と排泥系に対する制御を含むものである。尚、フローチャート中のSi(i=1,2,・・)は各ステップを示す。
本実施例では、掘進開始位置から掘進終了位置までの総スパイラル掘進距離Lが例えば125mであり、掘進開始位置から掘進終了位置までの総スパイラル角度が例えば90°であり、スパイラル掘進のスパイラル方向は図1に示すように掘進方向に向って反時計回りであり、セグメントSのトンネル軸心方向の幅(掘進方向幅)が0.6mである場合を例にして説明する。
この制御が開始されると、S1において、最初に初期設定が実行される。この初期設定においては、制御ユニット70A,70BのRAMをクリアし、第1,第2掘進機1A,1Bの複数の中折れジャッキ6及び複数のシールドジャッキ7を最大限収縮させた初期状態にし、第1,第2作業デッキ11A,11Bを水平姿勢に保ち、第1,第2掘進機1A,1Bにおいて送水管8の送水分岐管8bから送水する状態にし、排泥管9の排泥分岐管9bから排泥する状態にし、カッターヘッド2A,2Bを初期状態にする。
次に、Sにおいて、総スパイラル掘進距離L(=125m)と総スパイラル角度90°に基づき、単位掘進距離(1m)当たりのスパイラル角度Spが演算される。次に、Sにおいて、第1,第2前胴部3A,3Bを相反する方向(第1前胴部3Aを下方へ、第2前胴部3Bを上方へ)中折れさせる中折れ角度θと、複数の中折れジャッキ6の目標ストロークが演算される。中折れ角度θの演算方法について図18に基づいて説明する。
図18には、掘進開始位置(実線図示の第1,第2掘進機1A,1B)から単位距離(1m)スパイラル掘進した状態(鎖線図示の第1,第2掘進機)を示し、この単位距離掘進する際のスパイラル角度Spは、次のようになる。
Sp=90°/125m=0.5 π(rad)/125( m)=0.0126(rad/ m)
上記の単位距離のスパイラル掘進により、第1前胴部3Aの軸心Oz がOzmに移動したとすると、前記スパイラル角度Spは非常に小さな値であるため、Oz からOzmまでの距離δは、δ=Sp×Rである。但し、Rは第1前胴部3Aの半径(m)である。
中折れ角度θは、tanθ=δ(m)/1(m)=δと表すことができる。例えば、R=2.5mとすると、θ=1.8°である。
次に、第1掘進機1Aの複数の中折れジャッキ6の目標ストロークは、図19に示す方法で演算することができる。14本の中折れジャッキ6が図示のように配置されているとして、複数の中折れジャッキ6の軸心を結ぶ円の半径をRnとすると、前記中折れ角度θと、各中折れジャッキ6の周方向の位置に基づいて、図示のように中折れジャッキ6の目標ストロークを演算することができる。複数の中折れジャッキ6のロッドを目標ストロークだけ伸長させることで、第1前胴部3Aを下方へ中折れさせることができる。
図19には左半部の中折れジャッキ6のみ図示しているが、左半部の中折れジャッキ6と右半部の中折れジャッキ6は中心線Yに対して左右対称の関係にある。尚、第2掘進機1Bでは、第2前胴部3Bを上方へ中折れさせるため、図19を中心線Xを中心にして反転させた目標ストロークを複数の中折れジャッキ6の目標ストロークとする。この複数の中折れジャッキ6のロッドを目標ストロークだけ伸長させることにより、第2前胴部3Bを上方へ中折れさせることができる。
次に、S4において、第1,第2掘進機1A,1Bにおいて、複数の中折れジャッキ6のストロークセンサの検出信号を読込みつつ、複数の中折れジャッキ6を目標ストロークまで駆動する。次に、S5において、第1掘進機1Aの複数のシールドジャッキ7の目標ストロークを図20に示すようにして演算する。20本のシールドジャッキ7が図示のように配置されているとして、複数のシールドジャッキ7の軸心を結ぶ円の半径をRsとすると、前記中折れ角度θと、各シールドジャッキ7の周方向の位置と、セグメントSの掘進方向幅(600mm)と、所定の作業用追加ストロークβ(例えば、β=100mm)に基づいて、図示のように複数の中折れジャッキ7の目標ストロークを演算することができる。
図20には左半部のシールドジャッキ7のみ図示しているが、左半部のシールドジャッキ7と右半部のシールドジャッキ7は中心線Yに対して左右対称の関係にある。尚、第2掘進機1Bでは、第2前胴部3Bを上方へ中折れさせるため、図20を中心線Xを中心にして反転させた目標ストロークを複数のシールドジャッキ7の目標ストロークとする。
次に、S6において、覆工済みのセグメントSのリング数をカウントするセグメントリング数カウンタNを「0」に初期設定すると共に、基準姿勢から回動させたデッキ回動角Adを「0」に初期設定する。
次に、S7において、第1,第2掘進機1A,1Bによるストローク掘進を開始又は続行する。この場合、第1,第2カッターヘッド2A,2Bが夫々複数の電動モータ5eにより回転駆動される。次に、S8においては、第1,第2掘進機1A,1Bの複数のシールドジャッキ7のストロークセンサの検出信号が読込まれる。S9においては、第1,第2掘進機1A,1Bの複数のシールドジャッキ7が夫々の目標ストロークに達したか否か判定され、その判定がNoの場合はS7へ戻り、S7〜S9が繰り返し実行され、複数のシールドジャッキ7が夫々の目標ストロークに達した場合には、S10へ移行する。
次に、S10においては、第1,第2掘進機1A,1Bの掘進を停止し、第1,第2エレクタ装置10A,10Bにより、1リング分のセグメントの構築が実行される。この場合、第1,第2掘進機1A,1Bにおいて操作盤79からの手動操作を介して第1,第2エレクタ装置10A,10Bが制御される。この1リング分のセグメントの構築の際、1枚のセグメントSに対応する複数のシールドジャッキ7のロッドを初期状態まで最大限収縮させてからそのセグメントSを組付けることを複数回繰り返えすことにより1リング分のセグメントを構築する。次に、S11において、カウンタNが「1」だけインクリメントされる。
次に、S12において、カウンタNの値に0.6mを乗算することで、スパイラル掘進距離を演算し、そのスパイラル掘進距離に前記の単位掘進距離あたりスパイラル角度Spを乗算することで掘進開始からスパイラル掘進したスパイラル角度Aspが演算される。
次に、S13において、現在のスパイラル角度Aspとメモリに記憶していたデッキ回動角度Adに基づいて、第1,第2作業デッキ11A,11Bを回動させる複数の電動モータ52を駆動して、角度ΔA=(Asp−Ad)だけ、スパイラル掘進方向と反対方向(時計回り方向)へ第1,第2作業デッキ11A,11Bを回動させることにより、第1,第2作業デッキ11A,11Bを水平姿勢に姿勢調節する。次に、S14では、デッキ回動角度Adを(Ad+ΔA)にインクリメントする。
次に、S15において、スパイラル角度Asp≒45°か否か判定し、その判定がNoのときはS17へ移行し、その判定がYesのときはS16へ移行する。S16においては、送水管8の開閉弁8d,8eを切換えて送水分岐管8cから送水するように切換えると共に、排泥管9の開閉弁9f,9g,9hを切換えて排泥分岐管9c,9dから排泥するように切換える。尚、図11には、スパイラル角度Asp≒45°のときの第1,第2作業デッキ11A,11Bを図示し、図12には、スパイラル角度Asp≒45°のときの第1,第2掘進機1A,1Bにおける送水系と排泥系を図示してある。
次に、S17において、カウンタNの値がスパイラル掘進終了までに構築されるセグメントリング数Nset ( 例えば、Nset =125m/0.6m≒208)になったか否か、又は、現在のスパイラル角度Aspが90°になったか否か判定し、その判定がNoのときはS7〜S17を繰り返し実行し、スパイラル掘進終了位置に達してS17の判定がYesになると、このスパイラル掘進制御が終了する。
尚、図13には、縦二連姿勢のときの第1,第2作業デッキ11A,11Bを図示し、図14には、縦二連姿勢のときの第1,第2掘進機1A,1Bにおける送水系と排泥系を図示してある。
以上説明したシールド掘進機SMの作用、効果について説明する。
第1,第2作業デッキ11A,11Bを第1,第2後胴部4A,4Bのフレームに第1,第2後胴部4A,4Bの軸心回りに回転可能に夫々支持し、第1,第2作業デッキ11A,11Bを夫々第1,第2後胴部4A,4Bのフレームに対して相対回転するように回転駆動する第1,第2デッキ回転駆動手段50A,50Bを設けたため、スパイラル掘進の進行状況(H&Vシールド掘進機の姿勢)に追従して、第1,第2作業デッキ11A,11Bが水平姿勢を保つように、第1,第2デッキ回転駆動手段50A,50Bにより第1,第2作業デッキ11A,11Bを回転させることができるため、第1,第2デッキ11A,11B上でのセグメントの組付け作業等の作業がしやすくなり、作業能率が向上する。
シールド掘進機SMでスパイラル掘進する際にスパイラル掘進開始時点からスパイラル旋回した現在のスパイラル角度を検知する制御ユニット70A,70B(スパイラル角度検知手段に相当する)を設け、この制御ユニット70A,70Bで検知されたスパイラル角度に基づいて、第1,第2作業デッキ11A,11Bが夫々水平姿勢を保つように第1,第2デッキ回転駆動手段50A,50Bを制御する制御ユニット70A,70B(デッキ姿勢制御手段に相当する)を設けたため、スパイラル掘進の進行に応じて変化する機第1,第2作業デッキ11A,11Bの姿勢を常に水平姿勢とする姿勢調節を自動的に精度よく行うことができる。
第1,第2後胴部4A,4B内に夫々設けられた第1,第2エレクタ装置10A,10Bが、第1,第2後胴部4A,4Bのフレーム(環状フレーム22と環状体28)に第1,第2後胴部4A,4Bの軸心回りに回転可能に夫々支持され、第1,第2作業デッキ11A,11Bは、第1,第2エレクタ装置10A,10Bの回転ドラムよりも内径側において第1,第2後胴部4A,4Bのフレームに夫々支持されているため、第1,第2エレクタ装置10A,10Bがセグメントの組付けを行う際に第1,第2作業デッキ11A,11Bと干渉する等の支障が生じることがない。
第1,第2掘進機1A,1Bは、夫々、ストローク検出機能を有する複数のシールドジャッキ7を有し、シールド掘進機SMでスパイラル状に掘進する際に、スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル掘進距離L(例えば、125m)と、前記スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル角度(例えば、90°)とに基づいて、単位掘進距離当たりのスパイラル角度Spを算出し、この単位掘進距離当たりのスパイラル角度SpとセグメントSの掘進方向幅(600mm)とを用いて、全部のシールドジャッキ7のストローク制御を行う制御ユニット70A,70Bを備えたため、総スパイラル掘進距離Lを掘進後に総スパイラル角度だけスパイラルするスパイラル掘進するように、複数のシールドジャッキ7のストローク制御を自動的に精度よく行うことができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記実施例では、横二連姿勢からスパイラル掘進を行って縦二連姿勢となったときに掘進を終了する例を説明したが、掘進終了時のシールド掘進機SMの姿勢は、縦二連姿勢に限るものではなく、任意の角度だけスパイラル掘進して掘進を終了することもできる。また、掘進開始時のシールド掘進機SMの姿勢は、横二連姿勢に限るものではなく、任意の姿勢(例えば、縦二連姿勢、図11に示すような傾斜姿勢等々)からスパイラル掘進を開始することもできる。
2)横二連姿勢から縦二連姿勢になるまでスパイラル掘進する総スパイラル掘進距離Lは125mに限るものではなく、125mより短くてもよく、長くてもよい。
3)スパイラル掘進する際のスパイラル方向は、掘進方向に向って反時計回り方向に限るものではなく、掘進方向に向って時計回り方向にスパイラル掘進することもできる。
4)複数の中折れジャッキ6の数は14本に限るものではなく、また、複数のシールドジャッキ7の数は20本に限るものではない。
5)前記実施例においては、1リング分のセグメントSの構築後に、第1,第2作業デッキ11A,11Bの姿勢調節を行なう場合を例にして説明したが、セグメントSの構築の際に第1,第2作業デッキ11A,11Bを使用する頻度が高いことに鑑み、1リング分のセグメントSの構築直前に第1,第2作業デッキ11A,11Bの姿勢調節を行なうようにしてもよい。
6)前記シールド掘進機SMは、泥水方式の排出装置(送水管、排泥管)を装備したシールド掘進機を例にして説明したが、泥土方式の排出装置(排泥用スクリューコンベア)を装備したシールド掘進機にも本発明を適用できない訳ではない。
7)その他、当業者ならば本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施例に種々の辺孤高を付加した形態で実施することができる。
本発明は、種々のトンネルを掘削するH&Vシールド掘進機に適用することができる。
1A,1B 第1,第2掘進機
2A,2B カッターヘッド
3A,3B 第1,第2前胴部
4A,4B 第1,第2後胴部
7 シールドジャッキ
10A,10B 第1,第2エレクタ装置
11A,11B 第1,第2作業デッキ
22 環状フレーム
25 支柱
26 上連結材
27 下連結材
28 環状体
29 接続部(接続手段)
30 回転ドラム
50A,50B 第1,第2デッキ回転駆動手段
70A,70B 制御ユニット

Claims (3)

  1. スパイラル掘進可能なH&Vシールド掘進機において、
    前端部にカッターヘッドを有する第1前胴部と、この第1前胴部が中折れ可能に接続される第1後胴部とを有する第1掘進機と、
    前端部にカッターヘッドを有する第2前胴部と、この第2前胴部が中折れ可能に接続される第2後胴部とを有する第2掘進機と、
    前記第1,第2前胴部が夫々相反する方向へ中折れ可能に前記第1,第2後胴部を接続する接続手段と、
    前記第1,第2後胴部内に夫々設けられ、第1,第2後胴部のフレームに第1,第2後胴部の軸心回りに回転可能に夫々支持された第1,第2作業デッキと、
    前記第1,第2作業デッキを夫々第1,第2後胴部のフレームに対して相対回転するように回転駆動する第1,第2デッキ回転駆動手段と、
    前記H&Vシールド掘進機でスパイラル状に掘進する際にスパイラル掘進開始時点からスパイラル旋回した現在のスパイラル角度を検知するスパイラル角度検知手段であって、目標とする単位掘進距離当りのスパイラル角度とスパイラル掘進開始後のスパイラル掘進距離とに基づいて現在のスパイラル角度を検知するスパイラル角度検知手段と、
    前記スパイラル角度検知手段で検知された現在のスパイラル角度に基づいて、第1,第2作業デッキが夫々水平姿勢を保持するように第1,第2デッキ回転駆動手段を制御するデッキ姿勢制御手段とを備えたことを特徴とするH&Vシールド掘進機。
  2. 前記第1,第2後胴部内に夫々設けられ、第1,第2後胴部のフレームに第1,第2後胴部の軸心回りに回転可能に夫々支持された第1,第2エレクタ装置を備え、
    前記第1,第2作業デッキは、第1,第2エレクタ装置の回転ドラムよりも内径側において前記第1,第2後胴部のフレームに夫々支持されたことを特徴とする請求項1に記載のH&Vシールド掘進機。
  3. 前記第1,第2掘進機は、夫々、ストローク検出機能を有する複数のシールドジャッキを有し、
    前記H&Vシールド掘進機でスパイラル状に掘進する際に、スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル掘進距離と、前記スパイラル掘進開始位置からスパイラル掘進終了位置までの総スパイラル角度とに基づいて、単位掘進距離当たりのスパイラル角度を算出し、この単位掘進距離当たりのスパイラル角度とセグメントの掘進方向幅とを用いて、全部のシールドジャッキのストローク制御を行うジャッキストローク制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のH&Vシールド掘進機。
JP2011284909A 2011-12-27 2011-12-27 H&vシールド掘進機 Active JP5557344B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011284909A JP5557344B2 (ja) 2011-12-27 2011-12-27 H&vシールド掘進機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011284909A JP5557344B2 (ja) 2011-12-27 2011-12-27 H&vシールド掘進機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013133650A JP2013133650A (ja) 2013-07-08
JP5557344B2 true JP5557344B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=48910538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011284909A Active JP5557344B2 (ja) 2011-12-27 2011-12-27 H&vシールド掘進機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5557344B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6368931B2 (ja) * 2014-09-09 2018-08-08 国立大学法人長岡技術科学大学 H&vシールドの位置及び姿勢算出プログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5751800U (ja) * 1980-09-03 1982-03-25
JP3483639B2 (ja) * 1995-01-10 2004-01-06 川崎重工業株式会社 シールド掘進機
JP3217710B2 (ja) * 1996-09-24 2001-10-15 川崎重工業株式会社 シールド工法およびシールド掘進機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013133650A (ja) 2013-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5475521B2 (ja) トンネル掘削機
JP4878990B2 (ja) 掘進機およびこれを用いた掘進装置
JP5511022B2 (ja) H&vシールド掘進機
JP5162316B2 (ja) トンネル掘削工法
JP5557344B2 (ja) H&vシールド掘進機
JP3840219B2 (ja) シールド掘削機
JP4398485B2 (ja) トンネル掘削機及びトンネル掘削工法
JP3836467B2 (ja) トンネル掘削機
JP4454279B2 (ja) シールド掘進機およびトンネル掘削方法
JP4152858B2 (ja) 地下トンネル構造体の築造方法
CN210829276U (zh) 一种盾构无负环始发结构
JP3853325B2 (ja) シールド掘削機の接合回収方法
JP4878359B2 (ja) カッターヘッド
JP4968925B2 (ja) 矩形掘進機
JP3836468B2 (ja) トンネル掘削機
JP3884033B2 (ja) トンネル掘削機
JP5701342B2 (ja) トンネル掘削機
JP3840220B2 (ja) シールド掘削機における中折れ構造
JP2898966B1 (ja) 矩形トンネル用シールド掘進機
JP4731464B2 (ja) トンネル掘削機とトンネル掘削方法
JPH0768870B2 (ja) 地中掘削機
JP4134425B2 (ja) セグメント位置決め装置
JPS5915188A (ja) 中折れ式シ−ルド掘進機
JPH08189291A (ja) シールド掘進機
JP3884034B2 (ja) トンネル掘削機

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5557344

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250