JP5556932B2 - 内燃機関の動弁システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の動弁システムに関し、特に動弁システムを利用して既燃ガスの掃気量を制御する技術に関する。
内燃機関の動弁システムとして、吸排気バルブの位相や作用角を可変とするシステムが知られている。このような動弁システムを利用した技術として、バルブオーバーラップ量を制御することにより、内部EGRガス(排気行程終了後に気筒内に残留する既燃ガス)の掃気量を調整する技術も提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−75549号公報 特開平11−82074号公報 特開2004−92500号公報 特開2006−183480号公報
ところで、バルブオーバーラップ量が変更されると、それに伴って排気圧と吸気圧との相対関係も変化するため、内部EGRガスの掃気量が所望量に収束しない可能性がある。特に、内部EGRガスの掃気量を可及的に増加させることにより内燃機関の発生トルクを増大させようとする場合は、内部EGRガスの掃気効果が十分に得られない可能性もある。
本発明は、上記したような種々の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バルブオーバーラップ期間中に内部EGRガスの掃気を図る内燃機関の動弁システムにおいて、内部EGRガスの掃気量を可及的に増加させる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、排気バルブの作用角を変更することによりバルブオーバーラップ期間中の内部EGRガス掃気量を増加させる内燃機関の動弁システムにおいて、排気脈動の周期および/または強さを変更することにより、バルブオーバーラップ期間中に排気圧が吸気圧より大きくなる事態を可及的に回避するようにした。
内燃機関が低回転運転状態にあるときは、吸気の慣性効果や排気の慣性効果が小さいため、気筒内に既燃ガス(内部EGRガス)が残留し易い。気筒内に比較的多量の内部EGRガスが残留すると、新気(空気)の充填効率が低下し、内燃機関の発生トルクが小さくなる可能性がある。
これに対し、内燃機関が低回転運転状態にあるときは、排気バルブの作用角を小さくすることにより、バルブオーバーラップ期間中の内部EGRガス掃気量を増加させる方法が考えられる。
ところで、吸排気バルブの開閉タイミングが目標タイミングからずれた場合や外乱によって排気脈動の位相が想定値からずれた場合などは、バルブオーバーラップ期間中に排気圧が吸気圧より高くなる事態が発生し得る。バルブオーバーラップ期間中に排気圧が吸気
圧を上回ると、内部EGRガスの掃気量が減少し、新気(空気)の充填効率が低下する。
そこで、本発明の内燃機関の動弁システムは、バルブオーバーラップ期間中の内部EGRガス掃気量を増加させる場合に、排気脈動の周期又は振幅を増大させるようにした。
排気脈動の周期が長くなると、排気圧が吸気圧を下回る期間が長くなる。よって、バルブオーバーラップ期間中において排気圧が吸気圧を下回る期間を減少又は無くすことができる。その結果、内部EGRガスの掃気効果が高くなり、それに応じて新気(空気)の充填効率も高くなる。
一方、排気脈動の振幅(強さ)が大きくされると、排気圧と吸気圧との差(吸気圧から排気圧を減算した値)が拡大する。よって、排気圧が多少変動した場合であっても、バルブオーバーラップ期間中に排気圧が吸気圧を上回り難くなるとともに、内部EGRガスの掃気量が増加する。その結果、内部EGRガスの掃気効果が高くなり、それに応じて新気(空気)の充填効率も高くなる。
排気脈動の周期又は振幅を変更する方法としては、排気バルブのリフト変化率(単位時間(単位クランク角度)あたりのリフト変化率)を変更する方法を例示することができる。
例えば、排気バルブのリフト変化率が低下すると、排気バルブの開き始めにおいて気筒内から排出される排気の量が減少するため、排気脈動の周期が長くなる。そこで、本発明の内燃機関の動弁システムは、排気バルブのリフト変化率を低下させることにより、排気脈動の周期を増加させてもよい。
なお、内燃機関が高回転運転状態にあるときに排気バルブのリフト変化率が低下させられると、ポンプ損失の増加や吸入空気量の減少を招く可能性がある。よって、内燃機関の低回転運転時に使用される作用角(以下、「掃気用作用角」と称する)においてのみ排気バルブのリフト変化率が低下させられることが望ましい。
一方、排気バルブのリフト変化率が高くされると、排気バルブの開き始めにおいて気筒内から排出される排気の量が増加するため、排気脈動の振幅が大きくなる。そこで、本発明の内燃機関の動弁システムは、排気バルブのリフト変化率を増加させることにより、排気脈動の振幅を増大させてもよい。
なお、内燃機関が高回転運転状態にあるときに排気バルブのリフト変化率が高められると、排気バルブの閉弁時(着座時)のバウンス発生や騒音増加が懸念される。よって、掃気用作用角においてのみ排気バルブのリフト変化率が高められ、或いは掃気用作用角において排気バルブが開弁動作するときのみリフト変化率が高められることが望ましい。
ここで、掃気用作用角においてのみ排気バルブのリフト変化率を変更する方法としては、以下のような方法を例示することができる。
(1)排気バルブの駆動用カムとして掃気用作用角のカムと他の作用角のカムとを切り換え可能な動弁システムにおいて、掃気用作用角のカムのプロフィールを上記したリフト特性に適合するように形成する。
(2)排気カムと排気バルブとの間に介在する従動部材の位置を変更することにより排気バルブの作用角を連続的に変更する動弁システムにおいて、作用角が掃気用作用角と一致するときに排気カムが当接する部位(従動部材)の形状を上記したリフト特性に適合するように形成する。
上記した(1)の方法においては、掃気用作用角のカムのカムプロフィールは、排気バルブの開弁動作時におけるリフト変化率が減少又は増加し、排気バルブの閉弁動作時におけるリフト変化率は従来通りとなるように形成されてもよい。
本発明によれば、バルブオーバーラップ期間中に内部EGRガスの掃気を図る内燃機関の動弁システムにおいて、内部EGRガスの掃気量を可及的に増加させることができる。
本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 可変作用角機構の構成を示す図である。 掃気制御実行時の排気バルブの作用角を示す図である。 バルブオーバーラップ期間の排気圧と吸気圧との関係を示す図である。 実施例1における掃気用作用角のリフト変化率を示す図である。 実施例1における揺動カムアームのスライド面の形状を示す図である。 掃気用作用角のリフト変化率を小さくした場合においてバルブオーバーラップ期間の排気圧と吸気圧との関係を示す図である。 実施例2における掃気用作用角のリフト変化率を示す図である。 実施例2における揺動カムアームのスライド面の形状を示す図である。 掃気用作用角のリフト変化率を大きくした場合においてバルブオーバーラップ期間の排気圧と吸気圧との関係を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1〜図7に基づいて説明する。図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、複数の気筒2を具備する火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。なお、図1においては、複数気筒のうち1つの気筒のみが示されている。
内燃機関1は、シリンダブロック1aとシリンダヘッド1bを具備している。シリンダブロック1aには、複数の気筒2が形成されている。各気筒2には、ピストン3が摺動自在に内装されている。ピストン3は、コネクティングロッド4を介してクランクシャフト5と連結されている。クランクシャフト5近傍のシリンダブロック1aには、クランクポジションセンサ6が取り付けられている。
シリンダヘッド1bには、各気筒2へ新気(空気)を導くための吸気ポート7が形成されている。吸気ポート7の開口端は、吸気バルブ8により開閉される。吸気バルブ8の基端は、ロッカーアーム9に当接している。ロッカーアーム9は、揺動自在にシリンダヘッド1bに取り付けられており、吸気カム10と当接している。
吸気カム10は、吸気カムシャフト11と一体的に回転してロッカーアーム9を揺動させる。吸気カムシャフト11は、クランクシャフト5と図示しないチェーン又はベルトを介して連結されており、クランクシャフト5により回転駆動される。
また、シリンダヘッド1bには、各気筒2で燃焼されたガス(既燃ガス)を排出するた
めの排気ポート12が形成されている。排気ポート12の開口端は、排気バルブ14により開閉される。排気バルブ14は、排気カムシャフト15に設けられた排気カム16により開閉駆動される。
排気カムシャフト15には、クランクシャフト5に対する排気カムシャフト15の位相を変更する可変位相機構23が設けられている。可変位相機構23としては、例えば、カムプーリと排気カムシャフト15との間に設けられ、カムプーリに対する排気カムシャフト15の位相を変更する既知の機構を例示することができる。
また、排気バルブ14と排気カム16との間には、排気バルブ14の作用角を変更するための可変作用角機構40が介在している。ここで、可変作用角機構40の構成について図2に基づいて説明する。図2は、可変作用角機構40を排気カムシャフト15の軸方向から見た図である。
図2に示すように、可変作用角機構40は、排気カム16とローラロッカーアーム35との間に配置されている。ローラロッカーアーム35の基端部は、ラッシュアジャスタ37により揺動自在に支持されている。ローラロッカーアーム35の先端部は、排気バルブ14のバルブステム14aの基端部と当接している。
可変作用角機構40は、排気カムシャフト15と平行に配置された制御軸41を有している。制御軸41は、周方向へ回転自在にシリンダヘッド1bに取り付けられている。制御軸41には、制御アーム42がボルト43によって固定されている。制御アーム42の一部は、制御軸41の径方向に突出している。制御アーム42の突出部には、ピン45が固定されている。ピン45には中間アーム44の基端部が回転自在に取り付けられ、中間アーム44がピン45を支点として揺動可能になっている。中間アーム44の先端部には、後述する連結軸54が固定されている。
また、制御軸41には、揺動カムアーム50が揺動可能に支持されている。揺動カムアーム50は、排気カム16に対向する側に、スライド面50aを有している。また、揺動カムアーム50は、スライド面50aの反対側に、揺動カム面51を有している。揺動カム面51は、揺動カムアーム50の揺動中心からの距離が一定となるように形成された非作用面51aと、非作用面51aから離れた位置ほど制御軸41の軸中心からの離間するように形成された作用面51bとで構成されている。
排気カム16と可変作用角機構40との間には、前述した中間アーム44の先端部が位置し、該先端部には連結軸54が固定されている。連結軸54には、第1ローラ52と第2ローラ53が回転自在に支持されている。その際、第1ローラ52及び第2ローラ53の位置と直径は、第1ローラ52が排気カム16と当接し且つ第2ローラ53が揺動カムアーム50のスライド面50aと当接するように決定される。
中間アーム44は、前述したピン45を支点として回転(揺動)するため、第1ローラ52及び第2ローラ53はピン45から一定距離を保ちながらスライド面50a及び排気カム16の周面に沿って揺動する。
また、揺動カムアーム50には、バネ座50bが形成されている。このバネ座50bには、ロストモーションスプリング38の一端が当接している。ロストモーションスプリング38の他端は、シリンダヘッド1bに固定されている。このロストモーションスプリング38により、揺動カムアーム50のスライド面50aが第2ローラ53に押し当てられるとともに、第1ローラ52が排気カム16に押し当てるられる。その結果、第1ローラ52及び第2ローラ53は、スライド面50aと排気カム16の周面とに挟持された状態
で位置決めされる。
揺動カムアーム50の下方には前述したローラロッカーアーム35が位置している。ローラロッカーアーム35のロッカーローラ36は、バルブスプリング14bの付勢力とラッシュアジャスタ37の油圧とにより揺動カム面51に押し当てられている。
このように構成された可変作用角機構40によれば、排気カム16のカムノーズが第1ローラ52を押動すると、中間アーム44が揺動しつつ第2ローラ53がスライド面50aを押下する。すなわち、排気カム16のカムノーズが第1ローラ52を押動すると、揺動カムアーム50が制御軸41を支軸として回転する。
その結果、揺動カム面51とロッカーローラ36との接点が非作用面51aから作用面51bへ移動し、ローラロッカーアーム35が押下されることになる。ローラロッカーアーム35が押下されると、それに伴って排気バルブ14が開弁する。
また、制御軸41の回転角度が変更されると、スライド面50a上における第2ローラ53の位置が変化し、リフト動作時の揺動カムアーム50の揺動範囲が変化する。例えば、制御軸41が図2中の反時計回りに回転すると、スライド面50aにおける第2ローラ53の位置が揺動カムアーム50の先端側に移動する。それに伴い、揺動カム面51とロッカーローラ36との当接位置が非作用面51aの範囲内において作用面51bから離間する位置へ変化する。
よって、排気カム16のカムノーズが第1ローラ52を押動し始めてからローラロッカーアーム35が揺動し始めるまでに要する揺動カムアーム50の回転量(回転角度)が増加する。その結果、排気バルブ14の作用角(及びリフト量)が減少する。
逆に、制御軸41が図2中の時計回りに回転すると、スライド面50aにおける第2ローラ53の位置が揺動カムアーム50の基端側へ移動する。それに伴い、揺動カム面51とローラロッカーアーム35との当接位置が非作用面51aの範囲内において作用面51bに近い位置へ変化する。
よって、排気カム16のカムノーズが第1ローラ52を押動し始めてからローラロッカーアーム35が揺動し始めるまでに要する揺動カムアーム50の回転量(回転角度)が減少する。その結果、排気バルブ14の作用角(及びリフト量)が増加する。
ここで図1に戻り、内燃機関1には、ECU60が併設されている。ECU60は、CPU、ROM、RAM、バックアップラムなどから構成される電子制御ユニットである。ECU60は、前述したクランクポジションセンサ6に加え、アクセルポジションセンサ20等の各種センサの出力信号が入力されるようになっている。アクセルポジションセンサ20は、アクセルペダル21の操作量に応じた電気信号を出力するセンサである。
また、ECU60は、前述した可変作用角機構40の制御軸41を回転駆動するためのアクチュエータ22や可変位相機構23と電気的に接続され、それらアクチュエータ22や可変位相機構23を電気的に制御する。例えば、ECU60は、内燃機関1が低回転運転状態にあるときは、内部EGRガスの掃気を促進させるために可変位相機構23および/または可変作用角機構40を制御(掃気制御)する。
以下、本実施例における掃気制御の実行手順について説明する。
掃気制御において、ECU60は、図3に示すように、排気バルブ14の作用角が減少
(制御軸41が図2中の反時計回りに回転)するようにアクチュエータ22を制御するこ
とにより、排気バルブ14の開弁時期を遅角させる。その際の作用角は、排気脈動の負圧波が気筒2に到達するタイミング(言い換えると、排気ポート12内の圧力が吸気ポート7内の圧力より低くなる期間)がバルブオーバーラップ期間と同期するように決定される。
また、ECU60は、必要に応じて可変位相機構23を制御することによりバルブオーバーラップ量を調整する。なお、吸気バルブ8の作用角や位相を変更可能な機構が設けられている場合には、ECU60は、それらの機構も制御してバルブオーバーラップ期間のタイミングや長さを調整してもよい。
このような掃気制御によると、バルブオーバーラップ期間において吸気ポート7内の圧力(吸気圧)が排気ポート12内の圧力(排気圧)より高くなるため、気筒2内の既燃ガスが新気(空気)により掃気される。その結果、新気(空気)の充填効率が高まり、内燃機関1の発生トルクを高めることが可能となる。
ところで、吸気バルブ8や排気バルブ14の作用角や位相が所望の目標値からずれたり、外乱などによって吸気圧や排気脈動の位相が想定値からずれたりした場合は、図4に示すように、バルブオーバーラップ期間(図4中のO/L期間)において、排気圧が吸気圧を上回る期間が増加する。その結果、内部EGRガスの掃気量が減少し、内燃機関1の発生トルクが目標値に到達しなくなる。
そこで、本実施例の内燃機関の動弁システムは、掃気制御実行時に排気脈動の周期を拡大させるようにした。具体的には、掃気制御実行時に使用される排気バルブ14の作用角(掃気用作用角)において、排気バルブ14の開き始めのリフト変化率を小さくする。
なお、可変作用角機構により作用角が変更されると、排気バルブのリフト波形が相似形で変化する。これに対し、本実施例の可変作用角機構40は、図5に示すように、掃気用作用角におけるリフト変化率が他の作用角におけるリフト変化率よりも小さくなるように構成されてもよい。
掃気用作用角におけるリフト変化率を小さくする方法としては、図6に示すように、揺動カムアーム50のスライド面50aにおいて、排気バルブ14が掃気作用角で開き始めるときに第2ローラ53が当接する部分の形状を、揺動カムアーム50の回転量が減少する形状に変更すればよい。
掃気用作用角において排気バルブ14が開き始めるときのリフト変化率が小さくなると、排気バルブ14が開き始めたときに気筒2内から排気ポート12へ流れる排気流量が減少する。このように排気流量が減少すると、圧力波の伝播速度が低下するため、排気脈動の周期が拡大する。
従って、図7に示すように、バルブオーバーラップ期間(O/L期間)において排気圧が吸気圧より低くなる期間は、リフト変化率が他の作用角と同等の場合(図7中の排気圧A)に対して、リフト変化率が他の作用角より小さくされた場合(図7中の排気圧B)の方が長くなる。
その結果、バルブオーバーラップ期間において排気圧が吸気圧より高くなる期間が減少又は無くなり、内部EGRガスの掃気量が増加する。それに伴って新気(空気)の充填効率が高まるので、内燃機関1の発生トルクが増大する。
また、排気圧が吸気圧より低くなる期間が増加すると、吸気バルブ8や排気バルブ14
の作用角や位相が所望の目標値からずれたり、外乱などによって吸気圧や排気脈動の位相が想定値からずれたりした場合であっても、バルブオーバーラップ期間中に排気圧が吸気圧を上回る期間が可及的に減少するため、ロバスト性が向上する。
なお、本実施例では、排気バルブ14の作用角を連続的に変化させる可変作用角機構40を例示したが、複数種の排気カムを切り換えることにより排気バルブ14の作用角を段階的に変化させる機構であってもよい。その場合は、掃気用制御の実行時に使用される排気カムのカムプロフィールを、排気バルブ14の開き始めにおけるリフト変化率が小さくなるように形成すればよい。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図8〜図10に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では、排気脈動の周期を拡大させることにより内部EGRガスの掃気量を増加させる例について述べたが、本実施例では排気脈動の振幅を拡大させることにより内部EGRガスの掃気量を増加させる例について述べる。
排気脈動の振幅を拡大させる方法としては、排気バルブ14の開き始めのリフト変化率を大きくする方法を例示することができる。ただし、排気バルブ14の開き始めのリフト変化率が大きくされると、高回転運転時に排気バルブ14のバウンスや騒音が発生し易いため、掃気用作用角においてのみリフト変化率が大きくされることが望ましい。
そこで、本実施例では、図8に示すように、掃気用作用角におけるリフト変化率が他の作用角におけるリフト変化率よりも大きくなるように可変作用角機構40を構成した。掃気用作用角におけるリフト変化率を大きくする方法としては、図9に示すように、揺動カムアーム50のスライド面50aにおいて、排気バルブ14が掃気作用角で開き始めるときに第2ローラ53が当接する部分の形状を、揺動カムアーム50の回転量が増加する形状に変更すればよい。
掃気用作用角において排気バルブ14が開き始めるときのリフト変化率が大きくなると、排気バルブ14が開き始めたときに気筒2内から排気ポート12へ単位時間当たりに排出される排気量が増加する。排気バルブ14の開き始めにおいて、単位時間当たりに気筒2内から排気ポート12へ排出される排気量が増加すると、排気脈動の振幅が大きくなる。
従って、図10に示すように、バルブオーバーラップ期間(O/L期間)における排気圧と吸気圧との差(吸気圧から排気圧を減算した値)は、リフト変化率が他の作用角と同等の場合(図10中の排気圧C)に対して、リフト変化率が他の作用角より大きく場合(図10中の排気圧D)の方が大きくなる。
その結果、単位時間当たりに掃気される内部EGRガス量が増加する。さらに、外乱などによって排気圧が多少変動した場合であっても、排気圧が吸気圧を上回り難くなる。その結果、新気(空気)の充填効率が高まり、内燃機関1の発生トルクが増大する。
なお、本実施例では、排気バルブ14の作用角を連続的に変化させる可変作用角機構40を例示したが、複数種の排気カムを切り換えることにより排気バルブ14の作用角を段階的に変化させる機構であってもよい。その場合は、掃気用制御の実行時に使用される排
気カムのカムプロフィールを、排気バルブ14の開き始めにおけるリフト変化率が大きくなるように形成すればよい。
1 内燃機関
2 気筒
7 吸気ポート
8 吸気バルブ
9 ロッカーアーム
10 吸気カム
11 吸気カムシャフト
12 排気ポート
14 排気バルブ
14a バルブステム
14b バルブスプリング
15 排気カムシャフト
16 排気カム
22 アクチュエータ
23 可変位相機構
35 ローラロッカーアーム
36 ロッカーローラ
37 ラッシュアジャスタ
38 ロストモーションスプリング
40 可変作用角機構
41 制御軸
42 制御アーム
43 ボルト
44 中間アーム
45 ピン
50 揺動カムアーム
50a スライド面
50b バネ座
51 揺動カム面
51a 非作用面
51b 作用面
52 第1ローラ
53 第2ローラ
54 連結軸
60 ECU

Claims (2)

  1. 排気バルブの作用角を変更することによりバルブオーバーラップ期間中に内部EGRガスの掃気を図る内燃機関の動弁システムにおいて、
    内部EGRガスの掃気が行われるときに、排気バルブのリフト変化率を増加させることにより排気脈動の振幅を拡大させることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
  2. 請求項1において、内部EGRガスの掃気が行われるときの作用角においてのみ、排気バルブのリフト変化率を増加させることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
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