以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に、本実施の形態における画像形成装置1の断面構成を示す。
図1に示すように、画像形成装置1は、画像読取部20、操作部30、プリンタ部40、給紙ユニット50、後処理ユニット60を備えて構成される。
画像読取部20は、自動紙送り機構であるADF(Auto Document Feeder)部21、スキャナ部22を備える。ADF部21は、原稿台に載置された原稿を搬送してスキャナ部22に送り出し、スキャナ部22は、搬送された原稿を光走査してラインイメージセンサCCD(Charge Coupled Device)により光電変換して原稿画像を読み取る。画像読取部20により読み取られた原稿画像データには、各種画像処理が施され、印刷用画像データとしてプリンタ部40に出力される。
操作部30は、表示部31、数字ボタンや印刷開始を指示するためのスタートボタン等の各種機能ボタンを備える。表示部31は、LCD(Liquid Crystal Display)とLCD上を覆うように設けられたタッチパネルから構成され、各種操作画面や各種処理結果、設定内容等を表示する。
プリンタ部40は、電子写真方式の画像形成を行うものであり、給紙ユニット50から給紙された印刷用紙にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー(記録材)を用いて画像形成を行う画像形成部41等を備える。画像形成部41は、像担持体である感光ドラム、感光ドラムの帯電を行う帯電部、画像データに基づいて感光ドラム表面を露光走査する露光部、感光ドラムにトナーを付着させる現像部、感光ドラム上に形成されたトナー像を印刷用紙に転写する転写部、感光ドラム上の残トナーを除去するクリーニング部、印刷用紙上に形成されたトナー像を定着させる定着部から構成される。本実施の形態では、電子写真方式を適用した例を説明するが、これに限らず、インクジェット方式、熱昇華方式等、他のプリント方式を適用することとしてもよい。
給紙ユニット50は、給紙トレイ51〜54の4つの給紙トレイを備えて構成される。なお、本実施の形態では、4つの給紙トレイを備えることとしたが、その数は特に限定しない。各給紙トレイ51〜54には、普通紙、裏紙、再生紙、上質紙等の紙種及びサイズが異なる印刷用紙を収容することが可能である。
後処理ユニット60は、画像形成された印刷用紙にソート処理、パンチ(穴あけ)処理、ステープル処理等の各種後処理を施し、小冊子の作成や製本を行うことが可能である。
次に、図2を参照して、画像形成装置1の内部構成を説明する。
図2に示すように、画像形成装置1は、本体部1a、プリントコントローラ1bから構成され、本体部1aのLAN IF(Local Area Network InterFace)19又はプリントコントローラ1bのLAN IF72を介してLAN上のユーザ端末200と相互にデータの送受信が可能に接続される。
まず、本体部1aについて説明する。
本体部1aは、制御部10、画像読取部20、操作部30、プリンタ部40等から構成される。なお、図1で説明した各部と同一の構成部には、同一の符号を付してその説明を省略する。
制御部10は、画像制御部11、不揮発メモリ12、読取処理部13、圧縮IC(Integrated Circuit)14、DRAM制御IC15、画像メモリ16、伸長IC17、書込処理部18、LAN IF19等を備えて構成される。
画像制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM等から構成され、不揮発メモリ12に格納されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、その展開したプログラムとの協働により画像形成装置1の各部の処理動作を統括的に制御する。
不揮発メモリ12は、画像制御部11における画像処理、画像形成処理等の各種処理プログラム及び各種プログラムで使用する値等のデータを記憶する。
具体的に、不揮発メモリ12には、メーカー用の印字率区分の閾値TH1〜TH8、メーカー用の印字率区分に対応する印字率係数A〜J、メーカー用の用紙サイズ区分の閾値TH9,TH10、メーカー用の用紙サイズ区分に対応するサイズ係数K〜Mが記憶されている。ここで、「メーカー用」とは、メーカー側(画像形成装置1のメーカーやリース会社)が画像形成装置1のユーザ(印刷業者)に対して課金を行う際に使用する値であることを示す。
印字率区分とは、用紙に対して画像形成に使用する記録材(トナー)が占める割合を示す印字率の取り得る範囲を、一又は複数の閾値によって、複数の区分に分割したものである。本実施の形態では、カラーモードがフルカラー又はモノカラーの場合には、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色の印字率の合計(YMCK合計印字率)と、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の印字率の合計(YMC合計印字率)との組合せを複数の区分に分割した印字率区分を用いる。
印字率係数とは、印字率区分毎に設定される係数であり、画像形成装置1における1ページ分の画像形成に対するカウントの重み付けを示す係数である。
図3に、メーカー用の各印字率区分に対応する印字率係数を示す。
図3は、フルカラー又はモノカラーについては、メーカー用のYMCK合計印字率の印字率区分の閾値としてTH1=90.0%、TH2=60.0%、TH3=40.0%、TH4=20.0%を用い、メーカー用のYMC合計印字率の印字率区分の閾値としてTH5=8.0%を用い、ブラック単色については、メーカー用のYMCK合計印字率(実質的にK印字率)の印字率区分の閾値としてTH6=17.5%、TH7=10.0%、TH8=5.0%を用いた場合の例である。
フルカラーモード又はモノカラーモードにおいて、YMCK合計印字率が閾値TH1以上の場合のメーカー用の印字率係数をA、YMCK合計印字率が閾値TH2以上閾値TH1未満の場合のメーカー用の印字率係数をB、YMCK合計印字率が閾値TH3以上閾値TH2未満の場合のメーカー用の印字率係数をC、YMCK合計印字率が閾値TH4以上閾値TH3未満の場合のメーカー用の印字率係数をD、YMCK合計印字率が閾値TH4未満かつYMC合計印字率が閾値TH5以上の場合のメーカー用の印字率係数をE、YMCK合計印字率が閾値TH4未満かつYMC合計印字率が閾値TH5未満の場合のメーカー用の印字率係数をFとする。
ブラックモードにおいて、YMCK合計印字率(実質的にK印字率)が閾値TH6以上の場合のメーカー用の印字率係数をG、YMCK合計印字率が閾値TH7以上閾値TH6未満の場合のメーカー用の印字率係数をH、YMCK合計印字率が閾値TH8以上閾値TH7未満の場合のメーカー用の印字率係数をI、YMCK合計印字率が閾値TH8未満の場合のメーカー用の印字率係数をJとする。
メーカー用の各印字率係数A〜Jの初期値は1.0に設定されている。
用紙サイズ区分とは、用紙のサイズを複数の区分に分割したものである。本実施の形態では、用紙の搬送方向の長さの取り得る範囲を、一又は複数の閾値によって、複数の区分に分割した用紙サイズ区分を用いる。
サイズ係数とは、用紙サイズ区分毎に設定される係数であり、画像形成装置1における1ページ分の画像形成に対するカウントの重み付けを示す係数である。
図4に、メーカー用の各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数を示す。
図4は、メーカー用の用紙サイズ区分の閾値としてTH9=487mm、TH10=182mmを用いた場合の例である。
用紙サイズが長尺の場合(用紙の搬送方向の長さが閾値TH9より長い場合)のメーカー用のサイズ係数をK、用紙サイズが大サイズの場合(用紙の搬送方向の長さが閾値TH10より長く、閾値TH9以下の場合)のメーカー用のサイズ係数をL、用紙サイズが小サイズの場合(用紙の搬送方向の長さが閾値TH10以下の場合)のメーカー用のサイズ係数をMとする。
メーカー用のサイズ係数Kの初期値は3.0、メーカー用のサイズ係数Lの初期値は2.0、メーカー用のサイズ係数Mの初期値は1.0に設定されている。
画像制御部11は、操作部30からの操作に基づいて、メーカー用の印字率区分の閾値TH1〜TH8、メーカー用の印字率区分に対応する印字率係数A〜J、メーカー用の用紙サイズ区分の閾値TH9,TH10、メーカー用の用紙サイズ区分に対応するサイズ係数K〜Mを設定する。
また、不揮発メモリ12には、図5に示すように、メーカー用の各印字率区分とメーカー用の各用紙サイズ区分との組合せに対応するメーカー用の枚数カウンタa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4が用意されている。
画像制御部11は、1ページ分の画像形成毎に、メーカー用の枚数カウンタa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4のうち、当該ページの印字率が属するメーカー用の印字率区分と当該ページの用紙サイズが属するメーカー用の用紙サイズ区分との組合せに対応するメーカー用の枚数カウンタに1加算する。枚数カウンタの1カウントは、画像形成の面数に相当する。例えば、表裏両面印刷であれば、各面でそれぞれ1カウントずつカウントされる。
また、不揮発メモリ12には、メーカー用の課金トータルカウンタが用意されている。メーカー用の課金トータルカウンタは、画像形成装置1における画像形成に対してカウントされるカウンタであって、1ページ分の画像形成毎に、メーカー用の印字率係数とメーカー用のサイズ係数の積が加算される。
画像制御部11は、全ての印刷ジョブに係る画像形成が行われた各ページの印字率を算出し、算出された印字率が属する印字率区分に対応するメーカー用の印字率係数を不揮発メモリ12から読み出し、当該ページの用紙サイズ区分に対応するメーカー用のサイズ係数を不揮発メモリ12から読み出し、読み出された印字率係数とサイズ係数の積をメーカー用のカウント係数(共通カウント係数)として算出し、当該算出されたメーカー用のカウント係数を足し合わせる。本実施の形態では、メーカー用のカウント係数を課金目的で使用するため、以下、メーカー用の課金係数という。
また、不揮発メモリ12には、顧客別の印字率区分の閾値TH1n〜TH8n、顧客別の印字率区分に対応する印字率係数An〜Jn、顧客別の用紙サイズ区分の閾値TH9n,TH10n、顧客別の用紙サイズ区分に対応するサイズ係数Kn〜Mnが記憶される。ここで、「顧客別」とは、画像形成装置1のユーザ(印刷業者)が各顧客(印刷の依頼主)に対して課金を行う際に使用する値であることを示す。なお、nは各顧客に対応しており、n=1、2、3、・・・の値をとり得る。
顧客別の各閾値及び各係数は、画像形成装置1のユーザが各顧客に対して課金を行う際に使用する値であることを除いて、図3〜図5に示したメーカー用の各値と同様であるため、説明を省略する。
画像制御部11は、操作部30からの操作に基づいて、各顧客のそれぞれに対応する顧客別の印字率区分の閾値TH1n〜TH8n、顧客別の印字率区分に対応する印字率係数An〜Jn、顧客別の用紙サイズ区分の閾値TH9n,TH10n、顧客別の用紙サイズ区分に対応するサイズ係数Kn〜Mnを設定する。
また、不揮発メモリ12には、顧客別の各印字率区分と顧客別の各用紙サイズ区分との組合せに対応する顧客別の枚数カウンタa1n〜a6n、b1n〜b6n、c1n〜c6n、d1n〜d4n、e1n〜e4n、f1n〜f4nが用意される。なお、nは各顧客に対応しており、n=1、2、3、・・・の値をとり得る。
画像制御部11は、1ページ分の画像形成毎に、印刷ジョブに指定された顧客nに対応する顧客別の枚数カウンタa1n〜a6n、b1n〜b6n、c1n〜c6n、d1n〜d4n、e1n〜e4n、f1n〜f4nのうち、当該ページの印字率が属する顧客nの印字率区分と当該ページの用紙サイズが属する顧客nの用紙サイズ区分との組合せに対応する顧客nの枚数カウンタに1加算する。
また、不揮発メモリ12には、顧客別の課金トータルカウンタが用意される。顧客別の課金トータルカウンタは、画像形成装置1における当該顧客の印刷ジョブに係る画像形成に対してカウントされるカウンタであって、当該顧客の印刷ジョブに係る1ページ分の画像形成毎に、顧客別の印字率係数と顧客別のサイズ係数の積が加算される。
画像制御部11は、顧客毎に、当該顧客の印刷ジョブに係る画像形成が行われた各ページの印字率を算出し、算出された印字率が属する印字率区分に対応する顧客別の印字率係数を不揮発メモリ12から読み出し、当該ページの用紙サイズ区分に対応する顧客別のサイズ係数を不揮発メモリ12から読み出し、読み出された印字率係数とサイズ係数の積を顧客別のカウント係数(グループ別カウント係数)として算出し、当該算出された顧客別のカウント係数を足し合わせる。本実施の形態では、顧客別のカウント係数を課金目的で使用するため、以下、顧客別の課金係数という。
また、不揮発メモリ12には、各印字率区分の閾値、各印字率区分に対応する印字率係数、各用紙サイズ区分の閾値、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数の組がテンプレートとして複数種類予め記憶されている。テンプレートは、写真用、カタログ用、教科書用等、印刷物の傾向(印字率と頻度の関係)によって予め設定されている。図6に、各テンプレートα,β,γに対応する印字率と頻度の関係を示す。テンプレートαは、印字率が高い印刷物が多い顧客用のテンプレートである。テンプレートβは、印字率が中程度の印刷物が多い顧客用のテンプレートである。テンプレートγは、印字率が低い印刷物が多い顧客用のテンプレートである。画像形成装置1のユーザ(印刷業者)は、設定対象の顧客と類似した傾向のテンプレートを選択することで、各閾値及び各係数を一括して設定することができる。
また、不揮発メモリ12には、顧客毎に、連動フラグが記憶される。連動フラグは、顧客別の各印字率区分の閾値TH1n〜TH8n、顧客別の各印字率区分に対応する印字率係数An〜Jn、顧客別の各用紙サイズ区分の閾値TH9n,TH10n、顧客別の各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数Kn〜Mnを、メーカー用の各印字率区分の閾値TH1〜TH8、メーカー用の各印字率区分に対応する印字率係数A〜J、メーカー用の各用紙サイズ区分の閾値TH9,TH10、メーカー用の各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数K〜Mの変更に連動させるか否かを示すものである。連動フラグが1に設定されている場合には、その顧客に対応する各閾値についてはメーカー用の各閾値と一致させ、その顧客に対応する各係数についてはメーカー用の各係数の増減率に応じて変更させる。増減率とは、前回の設定値を基準として新たな設定値が増加又は減少した割合をいう。
読取処理部13は、画像読取部20から入力されるアナログ画像信号に、シェーディング補正処理、A/D変換処理を行ってデジタル画像データを生成する。生成された画像データは、圧縮IC14に出力される。
圧縮IC14は、入力された画像データに圧縮処理を施してDRAM制御IC15に出力する。
DRAM制御IC15は、画像制御部11からの指示に従って、圧縮IC14による画像データの圧縮処理及び伸長IC17による圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ16への画像データの入出力制御を行う。例えば、DRAM制御IC15は、画像読取部20により読み取られた画像データ又はプリントコントローラ1bを介してユーザ端末200から受信した画像データの保存が指示されると、入力された画像データの圧縮処理を圧縮IC14により実行させて、圧縮画像データを画像メモリ16の圧縮メモリ16aに格納させる。また、DRAM制御IC15は、圧縮メモリ16aに格納された圧縮画像データの印刷出力が指示されると、圧縮メモリ16aから圧縮画像データを読み出し、伸長IC17により伸長処理を実行させてページメモリ16bに格納させる。そして、ページメモリ16bから非圧縮画像データを読み出して書込処理部18に出力する。DRAM制御IC15は、画像形成部41による画像形成後に、画像形成済みの画像データを画像メモリ16から削除する。
画像メモリ16は、DRAM(Dynamic RAM)から構成され、圧縮メモリ16a、ページメモリ16bを備える。圧縮メモリ16aは、圧縮画像データを格納するためのメモリであり、ページメモリ16bは、画像形成前に印刷対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
圧縮メモリ16aには、図7に示すように、顧客単位でフォルダが作成される。印刷ジョブ(画像データ)は、顧客毎に分類されて各フォルダ内に保存される。すなわち、画像形成装置1は、印刷ジョブを複数のグループ(顧客毎のグループ)に分けて管理するものである。
伸長IC17は、入力される圧縮画像データに伸長処理を施す。
書込処理部18は、DRAM制御IC15から入力された印刷対象の画像データに基づいて、画像形成のための印刷用画像データを生成し、プリンタ部40に出力する。
LAN IF19は、ネットワークインターフェイスカード(以下、NIC;Network Interface Card)、モデム等のLANと接続するための通信インターフェイスであり、LAN上のユーザ端末200とデータの送受信を行う。
画像読取部20は、ADF部21、スキャナ部22、読取制御部23等から構成され、画像形成装置1に画像データを入力する入力手段である。読取制御部23は、画像制御部11からの指示に従って、ADF部21、スキャナ部22を制御して原稿面の光走査を実行させ、読み取られたアナログ画像信号を制御部10の読取処理部13に出力する。
操作部30は、表示部31と一体型に構成されるタッチパネル、操作部制御部32、各種機能ボタンから構成される。操作部制御部32は、各種機能ボタン又はタッチパネルにより操作された操作信号を画像制御部11に出力する。また、操作部制御部32は、画像制御部11からの指示に従って、表示部31に各種操作画面や、各種処理結果を表示させる。
例えば、操作部30は、メーカー用又は顧客別の印字率区分毎の印字率係数及び用紙サイズ区分毎のサイズ係数を変更するための操作、メーカー用又は顧客別の印字率区分の閾値及び用紙サイズ区分の閾値を変更するための操作を受け付ける。操作部制御部32は、これらの操作に基づく操作信号を画像制御部11に出力する。また、操作部制御部32は、画像制御部11からの指示に従って、メーカー用又は顧客別の印字率区分に対応する印字率係数及び用紙サイズ区分に対応するサイズ係数を表示部31に表示させる(図15参照)。
プリンタ部40は、画像形成部41等の印刷に係る各部や、プリンタ制御部42を備えて構成される。プリンタ制御部42は、画像制御部11からの指示に従ってプリンタ部40の各部の動作を制御し、書込処理部18から入力された印刷用画像データに基づいて印刷用紙に画像形成を行わせる。
次に、プリントコントローラ1bの各部について説明する。
プリントコントローラ1bは、画像形成装置1をネットワークプリンタとして使用する場合に、LANに接続されるユーザ端末200から送信された画像データを画像形成装置1に入力する入力手段である。
プリントコントローラ1bは、図2に示すように、コントローラ制御部71、LAN IF72、DRAM制御IC73、画像メモリ74から構成される。
コントローラ制御部71は、プリントコントローラ1bの各部の動作を統括的に制御し、LANを介してユーザ端末200から入力される画像データを画像形成装置1の動作状態に応じてプリントジョブとして出力する。
LAN IF72は、NICやモデム等のLANと接続するための通信インターフェイスであり、ユーザ端末200からLANを介して印刷対象の画像データを受信する。受信された画像データは、DRAM制御IC73に出力される。
DRAM制御IC73は、LAN IF72により受信された画像データの画像メモリ74への格納や、画像メモリ74からの画像データの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC73は、制御部10のDRAM制御IC15とPCIバスで接続されており、コントローラ制御部71からの指示に従って、印刷対象の画像データを画像メモリ74から読み出してDRAM制御IC15に出力する。
画像メモリ74は、DRAMから構成され、入力された画像データを一時的に格納する。
ユーザ端末200は、一般的なPC(Personal Computer)であり、CPU及びRAM等により構成される制御部、ハードディスク等の記憶部、外部機器とデータ通信を行う通信部、表示部等を備える。ユーザ端末200は、画像形成装置1に対してプリント指示を送信したり、画像形成装置1のカウンタ値(メーカー用カウンタ又は顧客別カウンタ)を要求したりする。
次に、画像形成装置1における動作を説明する。
なお、動作説明の前提として、以下のフローチャートに記述されている各処理を実現するためのプログラムは不揮発メモリ12に格納されており、画像制御部11は、不揮発メモリ12からプログラムを読み出して、当該プログラムに従った動作を逐次実行する。
図8は、画像形成装置1におけるメインフローチャートである。図8に示す処理は、画像形成装置1に電源が入れられた際に実行される。
まず、画像制御部11により、操作部制御部32に初期画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、初期画面が表示部31に表示される(ステップS1)。
次に、画像制御部11により、ジョブの入力があったか否かが判断される(ステップS2)。ジョブの入力があった場合には(ステップS2;YES)、画像制御部11により、操作部30からの操作又はユーザ端末200から受信されたジョブに基づいて、ジョブの設定が行われる(ステップS3)。ジョブに対して顧客が指定される場合には、操作部30から顧客IDが入力されるか、受信されたジョブに顧客IDが含まれている。
ステップS2において、ジョブの入力がなかった場合(ステップS2;NO)、又は、ステップS3の後、画像制御部11により、操作部30において、管理者モードへの移行操作があったか否かが判断される(ステップS4)。管理者モードへの移行操作があった場合には(ステップS4;YES)、画像制御部11により、管理者モード処理が行われる(ステップS5)。なお、管理者モードへの移行操作があった場合、管理者用のパスワード等により認証が行われ、認証が成功した場合のみ移行する。
ここで、図9を参照して、管理者モード処理について説明する。
まず、画像制御部11により、操作部制御部32に処理選択画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、処理選択画面が表示部31に表示される(ステップS21)。
次に、画像制御部11により、処理選択画面において、操作部30からカウンタを表示する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS22)。カウンタを表示する旨の操作があった場合には(ステップS22;YES)、画像制御部11により、操作部30からの操作に基づいて、メーカー用カウンタ、顧客別カウンタの中から、表示対象となるカウンタが選択される(ステップS23)。顧客別カウンタが選択される場合には、いずれの顧客のカウンタであるかが選択される。
次に、画像制御部11により、選択されたカウンタに対応する各印字率区分の閾値が不揮発メモリ12から読み出される(ステップS24)。次に、画像制御部11により、選択されたカウンタに対応する各印字率区分と各用紙サイズ区分との組合せに対応する各枚数カウンタのカウンタ値、及び、課金トータルカウンタのカウンタ値が不揮発メモリ12から読み出される(ステップS25)。
次に、画像制御部11により、読み出された各印字率区分の閾値、各枚数カウンタのカウンタ値、課金トータルカウンタのカウンタ値等に基づいて、操作部制御部32にカウンタ表示画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、カウンタ表示画面が表示部31に表示される(ステップS26)。
図10及び図11に、メーカー用カウンタが選択された場合のメーカー用カウンタ表示画面310,311の例を示す。
図10に示すメーカー用カウンタ表示画面310には、カラーモードがフルカラー又はモノカラーである場合のメーカー用の各用紙サイズ区分・各印字率区分に対応するメーカー用の枚数カウンタa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6のカウンタ値が表示される。メーカー用カウンタ表示画面310において、次ページボタン81が押下されると、図11に示すメーカー用カウンタ表示画面311が表示部31に表示される。
メーカー用カウンタ表示画面311には、カラーモードがブラックである場合のメーカー用の各用紙サイズ区分・各印字率区分に対応するメーカー用の枚数カウンタd1〜d4、e1〜e4、f1〜f4のカウンタ値、及び、メーカー用の課金トータルカウンタのカウンタ値が表示される。メーカー用カウンタ表示画面311において、前ページボタン82が押下されると、図10に示すメーカー用カウンタ表示画面310が表示部31に表示される。
なお、図10及び図11では、メーカー用の枚数カウンタの欄にa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4と記載されているが、実際の画面では、メーカー用の枚数カウンタa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4のカウンタ値が表示される。
ステップS21の処理選択画面において、操作部30から顧客別カウンタを設定する旨の操作があった場合には(ステップS22;NO,ステップS27;YES)、画像制御部11により、顧客別カウンタ設定処理が行われる(ステップS28)。
図12及び図13は、顧客別カウンタ設定処理を示すフローチャートである。
図12に示すように、画像制御部11により、操作部30からの操作に基づいて、顧客別カウンタの中から、設定対象となるいずれか一のカウンタが選択される(ステップS31)。
次に、画像制御部11により、選択されたカウンタに対応する各印字率区分の閾値、各印字率区分に対応する印字率係数、各用紙サイズ区分の閾値、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数が不揮発メモリ12から読み出される(ステップS32)。次に、画像制御部11により、選択されたカウンタに対応する各印字率区分と各用紙サイズ区分との組合せに対応する各枚数カウンタa1n〜a6n、b1n〜b6n、c1n〜c6n、d1n〜d4n、e1n〜e4n、f1n〜f4nのカウンタ値、及び、課金トータルカウンタのカウンタ値が不揮発メモリ12から読み出される(ステップS33)。
次に、画像制御部11により、読み出された各印字率区分の閾値、枚数カウンタa1n〜a6n、b1n〜b6n、c1n〜c6n、d1n〜d4n、e1n〜e4n、f1n〜f4nのカウンタ値、課金トータルカウンタのカウンタ値等に基づいて、操作部制御部32にカウンタ表示画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、カウンタ表示画面が表示部31に表示される(ステップS34)。
図14に、顧客nのカウンタが選択された場合の顧客nのカウンタ表示画面312の例を示す。
図14に示す顧客nのカウンタ表示画面312には、顧客nについてのカラーモードがフルカラー又はモノカラーである場合の各用紙サイズ区分・各印字率区分に対応する枚数カウンタa1n〜a6n、b1n〜b6n、c1n〜c6nのカウンタ値が表示される。顧客nのカウンタ表示画面312には、さらに、テンプレート設定ボタン83、係数変更ボタン84、閾値変更ボタン85、連動設定ボタン86、次ページボタン87が含まれる。
なお、カラーモードがブラックである場合の顧客nのカウンタ表示画面については、表示対象が顧客nについての各枚数カウンタd1n〜d4n、e1n〜e4n、f1n〜f4nのカウンタ値及び課金トータルカウンタのカウンタ値であることを除いて、図11に示したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、画像制御部11により、操作部30において、対象顧客について、各印字率区分の閾値、各印字率区分に対応する印字率係数、各用紙サイズ区分の閾値、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数の組をテンプレートから選択する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS35)。具体的には、図14に示す顧客nのカウンタ表示画面312のテンプレート設定ボタン83が押下されると、画像制御部11により、不揮発メモリ12に記憶されている複数のテンプレートの中からいずれかのテンプレートを選択するためのテンプレート選択画面の表示指示が操作部制御部32に出力され、操作部制御部32により、テンプレート選択画面が表示部31に表示される。ユーザは、顧客に適したテンプレートを選択する。
対象顧客について、閾値及び係数の組をテンプレートから選択する旨の操作があった場合には(ステップS35;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12に記憶されている対象顧客の連動フラグが1であるか否かが判断される(ステップS36)。対象顧客の連動フラグが1でない場合には(ステップS36;NO)、画像制御部11により、選択されたテンプレートが不揮発メモリ12から読み出され、テンプレートに基づく閾値及び係数の組が、選択された顧客別カウンタの設定値として設定される(ステップS37)。
ステップS36において、対象顧客の連動フラグが1である場合には(ステップS36;YES)、画像制御部11により、選択されたテンプレートのうち係数のみが不揮発メモリ12から読み出され、テンプレートに基づく係数の組が、選択された顧客別カウンタの設定値として設定される(ステップS38)。
ステップS35において、対象顧客について、閾値及び係数の組をテンプレートから選択する旨の操作がなかった場合(ステップS35;NO)、ステップS37又はステップS38の後、画像制御部11により、操作部30から対象顧客に対応する印字率係数又はサイズ係数を変更する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS39)。対象顧客に対応する印字率係数又はサイズ係数を変更する旨の操作があった場合(ステップS39;YES)、すなわち、図14に示す顧客nのカウンタ表示画面312の係数変更ボタン84が押下された場合には、画像制御部11により、操作部制御部32に対象顧客に対応する係数変更画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、対象顧客に対応する係数変更画面が表示部31に表示される(ステップS40)。対象顧客に対応する係数変更画面には、対象顧客に対応する各印字率区分に対応する印字率係数、又は、対象顧客に対応する各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数が表示される。そして、対象顧客に対応する係数変更画面において、操作部30から対象顧客に対応する印字率係数又はサイズ係数が入力される(ステップS41)。入力された印字率係数又はサイズ係数は、画像制御部11により、不揮発メモリ12に格納され、対象顧客に対応する印字率係数又はサイズ係数が変更される。
図15に、表示部31に表示される係数変更画面の例として、顧客nの課金係数設定画面313を示す。
顧客nの課金係数設定画面313には、印字率区分毎に、各印字率区分に対応する閾値(90.0%、60.0%等)と印字率係数とが表示されている。また、顧客nの課金係数設定画面313には、用紙サイズ区分毎に、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数が表示されている。
顧客nの課金係数設定画面313において、例えば、カラーモードがフルカラー又はモノカラーの場合のYMCK合計印字率が90.0%以上の印字率区分に対する印字率係数を変更する場合には、管理者は、操作部30のタッチパネル上で印字率係数設定領域88を選択し、数字入力ボタン89において設定したい値を入力し、OKボタン90を押下する。
また、用紙サイズが長尺の場合のサイズ係数を変更する場合には、管理者は、操作部30のタッチパネル上でサイズ係数設定領域91を選択し、数字入力ボタン89において設定したい値を入力し、OKボタン90を押下する。
ステップS39において、対象顧客に対応する印字率係数又はサイズ係数を変更する旨の操作がなかった場合(ステップS39;NO)、又は、ステップS41の後、図13に移り、画像制御部11により、操作部30から対象顧客に対応する印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値を変更する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS42)。対象顧客に対応する印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値を変更する旨の操作があった場合(ステップS42;YES)、すなわち、図14に示す顧客nのカウンタ表示画面312の閾値変更ボタン85が押下された場合には、画像制御部11により、不揮発メモリ12に記憶されている対象顧客に対応する連動フラグが1であるか否かが判断される(ステップS43)。対象顧客に対応する連動フラグが1でない場合には(ステップS43;NO)、画像制御部11により、操作部制御部32に対象顧客に対応する閾値変更画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、対象顧客に対応する閾値変更画面が表示部31に表示される(ステップS44)。対象顧客に対応する閾値変更画面には、対象顧客に対応する印字率区分の閾値、又は、対象顧客に対応する用紙サイズ区分の閾値が表示される。そして、対象顧客に対応する閾値変更画面において、操作部30から対象顧客に対応する印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が入力される(ステップS45)。入力された印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値は、画像制御部11により、不揮発メモリ12に格納され、対象顧客に対応する印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が変更される。
図16〜図18に、表示部31に表示される顧客nの閾値変更画面の例を示す。
図16に、用紙サイズの閾値を変更するための顧客nの用紙サイズ閾値設定画面314を示す。顧客nの用紙サイズ閾値設定画面314は、用紙の搬送方向の長さにおける小サイズと大サイズとの閾値TH10nを表示する閾値表示領域92、用紙の搬送方向の長さにおける大サイズと長尺との閾値TH9nを表示する閾値表示領域93等を有する。閾値表示領域92,93には、それぞれ、現在の設定値が表示される。
小サイズと大サイズとの閾値TH10nを変更する場合には、管理者は、操作部30のタッチパネル上で小サイズ・大サイズ閾値ボタン94を押下し、数字入力ボタン95において設定したい値を入力する。入力された値は、設定値表示領域96に表示される。設定値表示領域96に値が表示された状態で、セットボタン97を押下すると、閾値表示領域92に変更後の閾値が表示される。
大サイズと長尺との閾値TH9nを変更する場合には、管理者は、操作部30のタッチパネル上で大サイズ・長尺閾値ボタン98を押下し、数字入力ボタン95において設定したい値を入力する。入力された値は、設定値表示領域96に表示される。設定値表示領域96に値が表示された状態で、セットボタン97を押下すると、閾値表示領域93に変更後の閾値が表示される。
顧客nの用紙サイズ閾値設定画面314において、次ページボタン99を押下すると、図17に示すように、フルカラー・モノカラーの印字率区分の閾値を変更するための顧客nのフルカラー・モノカラー印字率区分閾値設定画面315に切り替わる。
この画面では、現在の印字率区分の範囲(「90%以上」「60〜89.9%」等)とその境界である閾値TH1n〜TH5n(「90%」「60%」等)が表示され、上述した顧客nの用紙サイズ閾値設定画面314と同様に、閾値の変更が可能となる。例えば、管理者は、操作部30のタッチパネル上で閾値TH3nを設定するための閾値設定領域101を押下し、数字入力ボタン95において設定したい値を入力する。入力された値は、設定値表示領域96に表示される。設定値表示領域96に値が表示された状態で、セットボタン97を押下すると、閾値設定領域101に変更後の閾値が表示される。なお、閾値を変更すると、それに伴い、印字率区分の範囲の表示も更新される。例えば、「20〜39.9(%)」と「40〜59.9(%)」の間の閾値TH3nを38%に変更した場合、印字率区分の範囲の表示は、それぞれ「20〜37.9(%)」と「38〜59.9(%)」に変更されて表示が更新される。
次に、顧客nのフルカラー・モノカラー印字率区分閾値設定画面315において、次ページボタン102を押下すると、図18に示すように、ブラックの印字率区分の閾値を変更するための顧客nのブラック印字率区分閾値設定画面316に切り替わる。
この画面での閾値変更の仕組みは上述の図17と同様なので、説明を省略する。
なお、入力された閾値が隣り合う閾値を超える場合(例えば、図17の状態で、40%の印字率区分の閾値TH3nに対し60%を超える値を入力した場合や、20%を下回る値を入力した場合)には、警告を表示して入力を無効にする。
また、各画面で、前画面ボタン100,103,104を押下すると、閾値変更の画面を終了し、ステップS47へ移行する。
ステップS43において、対象顧客に対応する連動フラグが1である場合には(ステップS43;YES)、画像制御部11により、操作部制御部32に閾値の変更ができない旨の警告の表示指示が出力され、操作部制御部32により、閾値の変更ができない旨の警告が表示部31に表示される(ステップS46)。
ステップS42において、対象顧客に対応する印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値を変更する旨の操作がなかった場合(ステップS42;NO)、ステップS45又はステップS46の後、画像制御部11により、対象顧客に対応する連動設定がOFFからONに変更されたか否かが判断される(ステップS47)。顧客nのカウンタ表示画面312の連動設定ボタン86は、連動設定がOFFの状態では通常表示され、連動設定がONの状態では文字と背景とが反転して表示される。連動設定がOFFからONに変更された場合には(ステップS47;YES)、画像制御部11により、対象顧客に対応する閾値がメーカー用の閾値に変更される旨の警告の表示指示が操作部制御部32に出力され、操作部制御部32により、対象顧客に対応する閾値がメーカー用の閾値に変更される旨の警告が表示部31に表示される(ステップS48)。ここで、操作部30からの操作により、OKボタンが押下されたか否かが判断される(ステップS49)。OKボタンが押下された場合には(ステップS49;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12に記憶されている対象顧客に対応する各閾値がメーカー用の各閾値に変更され(ステップS50)、不揮発メモリ12の対象顧客に対応する連動フラグが1に設定される(ステップS51)。
ステップS47において、対象顧客に対応する連動設定がOFFからONに変更されない場合(ステップS47;NO)、ステップS49において、OKボタンが押下されない場合(ステップS49;NO)、又は、ステップS51の後、画像制御部11により、画像制御部11により、対象顧客に対応する連動設定がONからOFFに変更されたか否かが判断される(ステップS52)。対象顧客に対応する連動設定がONからOFFに変更された場合には(ステップS52;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12の対象顧客に対応する連動フラグが0に設定される(ステップS53)。
ステップS52において、対象顧客に対応する連動設定がONからOFFに変更されない場合(ステップS52;NO)、又は、ステップS53の後、画像制御部11により、操作部30において、顧客別カウンタの設定を終了する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS54)。顧客別カウンタの設定を終了する旨の操作がない場合には(ステップS54;NO)、ステップS34に戻り、処理が繰り返される。
ステップS54において、顧客別カウンタの設定を終了する旨の操作があった場合には(ステップS54;YES)、顧客別カウンタ設定処理が終了する。
図9に戻り、ステップS21の処理選択画面において、カウンタを表示する旨の操作も顧客別カウンタを設定する旨の操作もなかった場合には(ステップS22;NO,ステップS27;NO)、画像制御部11により、その他の処理が行われる(ステップS29)。
ステップS26、ステップS28又はステップS29の後、画像制御部11により、操作部30において、管理者モードを終了する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS30)。管理者モードを終了する旨の操作がなかった場合には(ステップS30;NO)、ステップS21に戻り、ステップS21〜ステップS30の処理が繰り返される。
ステップS30において、管理者モードを終了する旨の操作があった場合には(ステップS30;YES)、管理者モード処理が終了する。
図8に戻り、ステップS4において、管理者モードへの移行操作がなかった場合(ステップS4;NO)、又は、ステップS5の後、画像制御部11により、操作部30において、サービスマンモードへの移行操作があったか否かが判断される(ステップS6)。サービスマンモードへの移行操作があった場合には(ステップS6;YES)、画像制御部11により、サービスマンモード処理が行われる(ステップS7)。なお、サービスマンモードへの移行操作があった場合、サービスマン用のパスワード等により認証が行われ、認証が成功した場合のみ移行する。
ここで、図19を参照して、サービスマンモード処理について説明する。
まず、画像制御部11により、操作部制御部32に処理選択画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、処理選択画面が表示部31に表示される(ステップS61)。
次に、画像制御部11により、処理選択画面において、操作部30からメーカー用カウンタを設定する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS62)。メーカー用カウンタを設定する旨の操作があった場合には(ステップS62;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12からメーカー用の各印字率区分の閾値、各印字率区分に対応する印字率係数、各用紙サイズ区分の閾値、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数が読み出される(ステップS63)。次に、画像制御部11により、不揮発メモリ12から各印字率区分と各用紙サイズ区分との組合せに対応するメーカー用の枚数カウンタa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4のカウンタ値、及び、メーカー用の課金トータルカウンタのカウンタ値が読み出される(ステップS64)。
次に、画像制御部11により、読み出されたメーカー用の各印字率区分の閾値、枚数カウンタa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4のカウンタ値、課金トータルカウンタのカウンタ値等に基づいて、操作部制御部32にメーカー用カウンタ表示画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、メーカー用カウンタ表示画面が表示部31に表示される(ステップS65)。メーカー用カウンタ表示画面については、図10及び図11に示したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、画像制御部11により、操作部30からメーカー用の印字率係数又はサイズ係数を変更する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS66)。メーカー用の印字率係数又はサイズ係数を変更する旨の操作があった場合には(ステップS66;YES)、画像制御部11により、操作部制御部32にメーカー用の係数変更画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、メーカー用の係数変更画面が表示部31に表示される(ステップS67)。メーカー用の係数変更画面には、メーカー用の各印字率区分に対応する印字率係数、又は、メーカー用の各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数が表示される。そして、メーカー用の係数変更画面において、操作部30からメーカー用の印字率係数又はサイズ係数が入力される(ステップS68)。入力された印字率係数又はサイズ係数は、画像制御部11により、不揮発メモリ12に格納され、メーカー用の印字率係数又はサイズ係数が変更される。
ステップS66において、メーカー用の印字率係数又はサイズ係数を変更する旨の操作がなかった場合(ステップS66;NO)、又は、ステップS68の後、画像制御部11により、操作部30からメーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値を変更する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS69)。メーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値を変更する旨の操作があった場合には(ステップS69;YES)、画像制御部11により、操作部制御部32にメーカー用の閾値変更画面の表示指示が出力され、操作部制御部32により、メーカー用の閾値変更画面が表示部31に表示される(ステップS70)。メーカー用の閾値変更画面には、メーカー用の印字率区分の閾値、又は、メーカー用の用紙サイズ区分の閾値が表示される。そして、メーカー用の閾値変更画面において、操作部30からメーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が入力される(ステップS71)。入力された印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値は、画像制御部11により、不揮発メモリ12に格納され、メーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が変更される。
メーカー用の各係数や各閾値を変更するための画面、各値の変更方法は、変更対象が異なるのみで、図15〜図18を参照して説明したものと同様であるため、説明を省略する。
ステップS69において、メーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値を変更する旨の操作がなかった場合(ステップS69;NO)、又は、ステップS71の後、画像制御部11により、操作部30において、メーカー用カウンタの設定を終了する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS72)。メーカー用カウンタの設定を終了する旨の操作がなかった場合には(ステップS72;NO)、ステップS65に戻り、ステップS65〜ステップS72の処理が繰り返される。
ステップS72において、メーカー用カウンタの設定を終了する旨の操作があった場合(ステップS72;YES)、画像制御部11により、顧客別カウンタ反映処理が行われる(ステップS73)。
図20は、顧客別カウンタ反映処理を示すフローチャートである。
画像制御部11により、メーカー用の印字率係数又はサイズ係数が変更されたか否かが判断される(ステップS81)。メーカー用の印字率係数又はサイズ係数が変更された場合には(ステップS81;YES)、画像制御部11により、メーカー用の各区分の係数の増減率が算出される(ステップS82)。次に、画像制御部11により、算出された増減率に応じて、連動設定がONに設定されている顧客に対応する各区分の印字率係数又はサイズ係数が変更される(ステップS83)。
ステップS81において、メーカー用の印字率係数もサイズ係数も変更されなかった場合(ステップS81;NO)、又は、ステップS83の後、画像制御部11により、メーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が変更されたか否かが判断される(ステップS84)。メーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が変更された場合には(ステップS84;YES)、画像制御部11により、メーカー用の印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値に合わせて、連動設定がONに設定されている顧客に対応する印字率区分の閾値又は用紙サイズ区分の閾値が変更される(ステップS85)。
ステップS84において、メーカー用の印字率区分の閾値も用紙サイズ区分の閾値も変更されなかった場合(ステップS84;NO)、又は、ステップS85の後、顧客別カウンタ反映処理が終了する。
図19に戻り、ステップS62において、メーカー用カウンタを設定する旨の操作がなかった場合には(ステップS62;NO)、画像制御部11により、その他の処理が行われる(ステップS74)。
ステップS73又はステップS74の後、画像制御部11により、操作部30において、サービスマンモードを終了する旨の操作があったか否かが判断される(ステップS75)。サービスマンモードを終了する旨の操作がなかった場合には(ステップS75;NO)、ステップS61に戻り、ステップS61〜ステップS75の処理が繰り返される。
ステップS75において、サービスマンモードを終了する旨の操作があった場合には(ステップS75;YES)、サービスマンモード処理が終了する。
図8に戻り、ステップS6において、サービスマンモードへの移行操作がなかった場合(ステップS6;NO)、又は、ステップS7の後、画像制御部11により、ユーザ端末200等の外部装置からカウンタ値の要求があったか否かが判断される(ステップS8)。外部装置からカウンタ値の要求があった場合には(ステップS8;YES)、画像制御部11により、外部応答処理が行われる(ステップS9)。
ここで、図21を参照して、外部応答処理について説明する。
まず、画像制御部11により、要求されたカウンタ(メーカー用カウンタ又は顧客別カウンタのいずれか)の各印字率区分の閾値、各印字率区分に対応する印字率係数、各用紙サイズ区分の閾値、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数が不揮発メモリ12から読み出される(ステップS91)。次に、画像制御部11により、要求されたカウンタの各印字率区分と各用紙サイズ区分との組合せに対応する枚数カウンタのカウンタ値、及び、課金トータルカウンタのカウンタ値が不揮発メモリ12から読み出される(ステップS92)。
次に、画像制御部11により、読み出された各印字率区分の閾値、各印字率区分に対応する印字率係数、各用紙サイズ区分の閾値、各用紙サイズ区分に対応するサイズ係数、枚数カウンタのカウンタ値、課金トータルカウンタのカウンタ値等に基づいて、HTML(HyperText Markup Language)形式のカウンタ表示画面が作成される(ステップS93)。
次に、画像制御部11により、作成されたカウンタ表示画面がDRAM制御IC15を介してLAN IF19に出力され、LAN IF19からユーザ端末200等の外部装置へ送信される(ステップS94)。
以上で、外部応答処理が終了する。
ユーザ端末200等の外部装置では、画像形成装置1からカウンタ表示画面のデータが受信され、表示部にカウンタ表示画面が表示される。
図22に、外部装置の表示部に表示されるメーカー用カウンタ表示画面201の例を示す。
メーカー用カウンタ表示画面201は、カラーモード欄、用紙サイズ欄、サイズ係数欄、YMCK合計印字率欄、YMC合計印字率欄、印字率係数欄、課金係数欄、枚数カウンタ欄、小計欄、課金カウンタ欄を含む。なお、メーカー用カウンタ表示画面201では、印字率係数欄にA〜J、サイズ係数欄にK〜M、枚数カウンタ欄にa1〜a6、b1〜b6、c1〜c6、d1〜d4、e1〜e4、f1〜f4と記載されているが、実際の画面では、各係数の値やカウンタ値が表示される。
課金係数欄には、印字率係数とサイズ係数の積が表示される。
小計欄には、各行の課金係数と枚数カウンタの積が表示される。
課金カウンタ欄のフルカラー/モノカラー合計欄には、カラーモードがフルカラー又はモノカラーである場合の小計の合計が表示される。
課金カウンタ欄のブラック合計欄には、カラーモードがブラックである場合の小計の合計が表示される。
課金カウンタ欄の合計欄には、フルカラー/モノカラー合計とブラック合計を足した値(全ての小計の合計)、すなわち、課金トータルカウンタのカウンタ値が表示される。
また、図23に、外部装置の表示部に表示されるメーカー用カウンタ表示画面202の例であって、具体的な数値を記載した場合の例を示す。
図8に戻り、ステップS8において、外部装置からカウンタ値の要求がなかった場合(ステップS8;NO)、又は、ステップS9の後、画像制御部11により、操作部30において、スタートボタンが操作されたか否かが判断される(ステップS10)。スタートボタンが操作された場合には(ステップS10;YES)、画像制御部11により、印刷処理が行われる(ステップS11)。
ここで、図24を参照して、印刷処理について説明する。
まず、画像制御部11の制御に従って、DRAM制御IC15により、圧縮メモリ16aからジョブが読み出される。そして、伸長IC17により圧縮画像データに伸長処理が施されて、一旦ページメモリ16bに格納される。そして、DRAM制御IC15により、ページメモリ16bから非圧縮画像データが読み出されて書込処理部18に出力され、書込処理部18により、画像形成のための印刷用画像データが生成される。次いで、画像形成部41により、印刷用画像データに基づいて、1ページ分の画像形成が行われる(ステップS101)。
次に、画像制御部11により、課金カウンタ更新処理が行われる(ステップS102)。
図25に示すように、課金カウンタ更新処理では、まず、画像制御部11により、圧縮メモリ16aから読み出されたジョブの設定情報からカラーモード及び用紙サイズ情報が取得される(ステップS111)。
次に、画像制御部11により、1ページ分の印刷用画像データに基づいて、印字率が算出される(ステップS112)。具体的には、画像制御部11により、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色毎に、用紙に対してトナーが占める割合(%)が算出される。なお、印字率を算出する際には、各画素におけるドットの有無だけでなく、各画素に対応する画素値(書き込み出力パワー)を考慮するものとし、1ページ分の各画素の画素値の和を、1ページ分の全画素を最高出力パワーで書き込む場合の画素値の和で割って、100を掛けた値を印字率とする。
また、画像制御部11により、色毎に算出された印字率に基づいて、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの印字率の合計(YMCK合計印字率)と、イエロー、マゼンタ及びシアンの印字率の合計(YMC合計印字率)とが算出される。
次に、画像制御部11により、メーカー用カウンタ更新処理が行われる(ステップS113)。
図26は、メーカー用カウンタ更新処理を示すフローチャートである。
まず、画像制御部11により、更新するカウンタとして、メーカー用カウンタが設定される(ステップS121)。
次に、画像制御部11により、区分カウンタ更新処理が行われる(ステップS122)。
図27を参照して、区分カウンタ更新処理について説明する。
画像制御部11により、ジョブの設定情報から取得された用紙サイズ情報に基づいて、用紙サイズが長尺であるか否かが判断される(ステップS131)。具体的には、画像制御部11により、用紙の搬送方向の長さがメーカー用の大サイズと長尺との閾値TH9より長いか否かが判断される。
用紙サイズが長尺である場合には(ステップS131;YES)、画像制御部11により、長尺カウンタ更新処理が行われる(ステップS132)。
図28及び図29を参照して、長尺カウンタ更新処理について説明する。
なお、本処理では、図3に示した印字率区分の閾値を用いた場合を例にして説明するが、メーカー用の印字率区分の閾値はサービスマンモード処理(図19参照)のステップS71において適宜変更可能である。
まず、画像制御部11により、ジョブの設定情報から取得されたカラーモードに基づいて、カラーモードがフルカラー又はモノカラーであるか、ブラック単色であるかが判断される(ステップS141)。
カラーモードがフルカラー又はモノカラーである場合には(ステップS141;YES)、画像制御部11により、YMCK合計印字率が90.0%以上であるか否かが判断される(ステップS142)。YMCK合計印字率が90.0%以上である場合には(ステップS142;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタa1に1が加算される(ステップS143)。
ステップS142において、YMCK合計印字率が90.0%以上でない場合には(ステップS142;NO)、画像制御部11により、YMCK合計印字率が60.0%以上であるか否かが判断される(ステップS144)。YMCK合計印字率が60.0%以上である場合には(ステップS144;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタa2に1が加算される(ステップS145)。
ステップS144において、YMCK合計印字率が60.0%以上でない場合には(ステップS144;NO)、画像制御部11により、YMCK合計印字率が40.0%以上であるか否かが判断される(ステップS146)。YMCK合計印字率が40.0%以上である場合には(ステップS146;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタa3に1が加算される(ステップS147)。
ステップS146において、YMCK合計印字率が40.0%以上でない場合には(ステップS146;NO)、画像制御部11により、YMCK合計印字率が20.0%以上であるか否かが判断される(ステップS148)。YMCK合計印字率が20.0%以上である場合には(ステップS148;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタa4に1が加算される(ステップS149)。
ステップS148において、YMCK合計印字率が20.0%以上でない場合には(ステップS148;NO)、画像制御部11により、YMC合計印字率が8.0%以上であるか否かが判断される(ステップS150)。YMC合計印字率が8.0%以上である場合には(ステップS150;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタa5に1が加算される(ステップS151)。
ステップS150において、YMC合計印字率が8.0%以上でない場合には(ステップS150;NO)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタa6に1が加算される(ステップS152)。
ステップS141において、カラーモードがフルカラー又はモノカラーでない場合(ステップS141;NO)、すなわち、ブラック単色である場合には、図29に示すように、画像制御部11により、K印字率が17.5%以上であるか否かが判断される(ステップS153)。K印字率が17.5%以上である場合には(ステップS153;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタd1に1が加算される(ステップS154)。
ステップS153において、K印字率が17.5%以上でない場合には(ステップS153;NO)、画像制御部11により、K印字率が10.0%以上であるか否かが判断される(ステップS155)。K印字率が10.0%以上である場合には(ステップS155;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタd2に1が加算される(ステップS156)。
ステップS155において、K印字率が10.0%以上でない場合には(ステップS155;NO)、画像制御部11により、K印字率が5.0%以上であるか否かが判断される(ステップS157)。K印字率が5.0%以上である場合には(ステップS157;YES)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタd3に1が加算される(ステップS158)。
ステップS157において、K印字率が5.0%以上でない場合には(ステップS157;NO)、画像制御部11により、不揮発メモリ12のメーカー用の枚数カウンタd4に1が加算される(ステップS159)。
ステップS143、ステップS145、ステップS147、ステップS149、ステップS151、ステップS152、ステップS154、ステップS156、ステップS158、ステップS159の後、長尺カウンタ更新処理が終了する。
図27に戻り、ステップS131において、用紙サイズが長尺でない場合には(ステップS131;NO)、画像制御部11により、用紙サイズが大サイズであるか否かが判断される(ステップS133)。具体的には、画像制御部11により、用紙の搬送方向の長さがメーカー用の小サイズと大サイズとの閾値TH10より長いか否かが判断される。
用紙サイズが大サイズである場合には(ステップS133;YES)、画像制御部11により、大サイズカウンタ更新処理が行われる(ステップS134)。大サイズカウンタ更新処理は、カウントアップされる枚数カウンタが異なるのみで、長尺カウンタ更新処理(図28及び図29)と同様であるため、説明を省略する。
ステップS133において、用紙サイズが大サイズでない場合には(ステップS133;NO)、画像制御部11により、小サイズカウンタ更新処理が行われる(ステップS135)。小サイズカウンタ更新処理は、カウントアップされる枚数カウンタが異なるのみで、長尺カウンタ更新処理(図28及び図29)と同様であるため、説明を省略する。
ステップS132、ステップS134、又は、ステップS135の後、図26に戻り、画像制御部11により、不揮発メモリ12から、画像形成されたページに該当するメーカー用の印字率区分の印字率係数及び用紙サイズ区分のサイズ係数が読み出される(ステップS123)。そして、画像制御部11により、読み出された印字率係数及びサイズ係数に基づいて、印字率係数とサイズ係数の積がメーカー用の課金係数として算出される(ステップS124)。
次に、画像制御部11により、ステップS124において算出されたメーカー用の課金係数(印字率係数×サイズ係数)の値が不揮発メモリ12のメーカー用の課金トータルカウンタのカウンタ値に加算され、メーカー用の課金トータルカウンタが更新される(ステップS125)。
以上で、メーカー用カウンタ更新処理が終了する。
図25に戻り、画像制御部11により、顧客別カウンタの指定があるか否かが判断される(ステップS114)。具体的には、実行中のジョブの設定において顧客IDが指定されているか否かが判断される。顧客別カウンタの指定がある場合には(ステップS114;YES)、顧客別カウンタ更新処理が行われる(ステップS115)。
図30は、顧客別カウンタ更新処理を示すフローチャートである。
まず、画像制御部11により、更新するカウンタとして、ジョブに指定された顧客IDに対応する顧客別カウンタが設定される(ステップS161)。
次に、画像制御部11により、区分カウンタ更新処理が行われる(ステップS162)。区分カウンタ更新処理は、カウントアップされる枚数カウンタが、指定された顧客別カウンタに対応する顧客についての枚数カウンタとなる点を除き、図27に示した区分カウンタ更新処理と同様であるため、説明を省略する。
次に、画像制御部11により、画像制御部11により、不揮発メモリ12から、画像形成されたページに該当する顧客別の印字率区分の印字率係数及び用紙サイズ区分のサイズ係数が読み出される(ステップS163)。そして、画像制御部11により、読み出された印字率係数及びサイズ係数に基づいて、印字率係数とサイズ係数の積が顧客別の課金係数として算出される(ステップS164)。
次に、画像制御部11により、ステップS164において算出された顧客別の課金係数(印字率係数×サイズ係数)の値が不揮発メモリ12の顧客別の課金トータルカウンタのカウンタ値に加算され、顧客別の課金トータルカウンタが更新される(ステップS165)。
以上で、顧客別カウンタ更新処理が終了する。
図25に戻り、ステップS114において、顧客別カウンタの指定がない場合(ステップS114;NO)、又は、ステップS115の後、課金カウンタ更新処理が終了する。
図24に戻り、画像制御部11により、画像形成すべき次のページがあるか否かが判断される(ステップS103)。次のページがある場合には(ステップS103;YES)、ステップS101に戻り、ステップS101〜ステップS103の処理が繰り返される。
ステップS103において、次のページがない場合には(ステップS103;NO)、印刷処理が終了する。
図8に戻り、ステップS10において、スタートボタンが操作されなかった場合(ステップS10;NO)、又は、ステップS11の後、ステップS1に戻り、処理が繰り返される。
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置1によれば、印刷物の提供先である顧客毎に、印字率区分毎の印字率係数及び用紙サイズ区分毎のサイズ係数を設定し、顧客別の課金係数を設定することができるので、印刷ジョブの顧客に応じた方法で画像形成に対するカウントを行うことができる。したがって、顧客毎に適切な料金を設定することができる。
例えば、ある顧客が大量に依頼した印刷物に対応する印字率区分に対しては、印字率係数の値を小さくして割引料金を設定することができる。特に、PP分野においては、顧客毎に画像形成装置1において出力される印刷物の種類が様々であるため、顧客毎に適切な料金を設定することで、顧客にも納得のいく料金設定とすることができる。
また、印字率区分の閾値の設定によっては、印刷物の印字率が閾値近辺の場合に、同種の印刷物であるにもかかわらず、異なった印字率係数が適用されてしまうことがある。例えば、同一のフォーマットに対して差替え部分のみデータを差し替えて印刷を行うバリアブル印刷の場合、同じフォーマットを用いた印刷であるにもかかわらず、差替え部分の印字の量(例えば、宛名の差替えの場合、住所や氏名の文字数)によって、その印刷物に対する課金値が異なってしまう。そこで、印字率区分の閾値を調整可能とすることで、同種の印刷物に対して同じ印字率係数を設定できるようになる。
また、全ての印刷ジョブに共通の印字率区分毎の印字率係数及び用紙サイズ区分毎のサイズ係数を設定し、メーカー用の課金係数を設定することができるので、全ての印刷ジョブに係る画像形成に対するカウントを行うことができる。
また、メーカー用の印字率係数及びサイズ係数の変更に連動させて顧客別の印字率係数及びサイズ係数を変更することができる。これにより、例えば、メーカー側が画像形成装置1のユーザ(印刷業者)に対して値上げを行った場合に、各顧客に対する課金についても自動的に値上げを行うことができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成装置の例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、図8に示す全ての処理を画像形成装置1において実行する場合について説明したが、画像形成に関わる処理以外の処理の全て又は一部を、PC等の外部装置において実行することとしてもよい。
また、上記実施の形態では、画像形成装置1において、印刷ジョブを顧客毎のグループに分けて管理する場合について説明したが、印刷ジョブを他の観点から複数のグループに分け、グループ毎に印字率係数やサイズ係数を設定することとしてもよい。
また、上記実施の形態では、1ページ分の画像形成が完了する毎に、そのページの印字率に応じてメーカー用の枚数カウンタ及び顧客別の枚数カウンタを更新することとしたが、所定ページ数毎、又は、ジョブ終了のタイミングで、平均印字率を算出し、平均印字率が属する印字率区分の枚数カウンタを、そのページ数分カウントアップするようにしてもよい。これにより、ページ間の細かな変動の影響を排除することができる。
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として不揮発メモリ12を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体、ハードディスク等を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。