JP5554429B2 - 板材仕分装置 - Google Patents

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Description

本発明は、板材加工機により加工された板材を製品と残材とに仕分けする板材仕分装置に関するものである。
従来、板材加工機によりミクロジョイントレス(微小連結部無し)加工済みの板材を製品と残材とに仕分けする方法として、人手作業により製品と残材とに仕分けしたり、あるいは、ロボット又は搬送装置を用いて製品を保持して取り出し仕分けしたりする方法が行われている。ロボット又は搬送装置を用いて製品を保持して取り出し仕分けする方法は、あらかじめ、ネスティングするさいに、切り取る製品に対して真空パッド等の保持具の配置を決めている。この保持具を配置する位置情報によりロボット又は搬送装置は、製品に対して真空パッド等の保持具を所定の位置に移動し、製品を保持して取り出し仕分けしている(例えば、特許文献1)。
また、上記の方法以外に、フォーク上に加工済みの板材を載置し、吸着保持手段が下降し吸着保持手段で残材を保持した後、フォークが後退して製品のみを落下させ分離し仕分けする方法が考案されている(例えば、特許文献2)。
また、フォーク上に加工済みの板材を載置し、スケルトンクランプが下降しスケルトンクランプで残材をクランプし保持した後、フォークが後退して製品のみを落下させ分離し仕分けする方法も考案されている(例えば、特許文献3)。
特開2007−254123号公報 特開2001−113392号公報 特開2001−105182号公報
人手作業により製品と残材とに仕分けする方法は、人件費がかかるので製品のコストを高める要因となる。また、板厚の厚い板材の仕分けは、製品及び残材の重量が重くなり、作業者の負担になるという問題がある。
特許文献1に係るロボット又は搬送装置を用いて製品を保持して取り出し仕分けする方法は、保持具の配置を決めるプログラムの作成及びネスティング時に保持具の配置を決める作業が必要になり、製品のコストを高める要因となっている。また、ロボット又は搬送装置は保持具を配置する位置情報を取得するために板材加工機とリンクする必要があり、装置単体での仕分けは困難であるという問題がある。
また、特許文献2に係るフォーク上に加工済みの板材を載置して、吸着保持手段が下降し、吸着保持手段で残材(スケルトン)を保持した後、フォークが後退して製品のみを落下させ仕分けする方法は、吸着保持手段の一部を定尺素材の四辺又は二辺に対応する位置に配列し、その吸着保持手段を制御し残材を吸着保持している。
吸着保持手段でフォーク上の残材を吸着保持した後、フォークが後退すると、周囲を残材に囲まれたフォーク上の製品は残材に当たりその位置にとどまる。そして、製品の下面をフォークの上面が滑べりながらフォークは後退する。フォーク上にあった製品の重心がフォークの端より外側へ移動すると、製品はフォークの端を支点にして傾き、更にフォークが後退すると製品は落ちて仕分けされる。このように、フォーク上のすべての製品は残材に当たり、製品の下面をフォークの上面が滑べりながらフォークが後退するので、吸着保持手段には吸着面に対して平行な方向に残材を移動させようとする力が働く。吸着保持手段には残材が吸着面に対して平行な方向に移動しないように強固な吸着力が必要となる。そのため、吸着力の大きな吸着保持手段で吸着保持するか又は吸着保持手段の個数を増やす必要がある。これによって吸着保持手段(保持具)のコストが増加するという問題がある。
板材加工機により定尺の板材から製品を加工するとき、歩留りを向上させるために、できる限り多くの製品又は大きな製品を加工しようとすると、残材の幅を狭くする必要がある。吸着パッドなどの吸着保持手段を使用した場合は、残材の幅が狭くなると、吸着面積が小さくなり吸着力が減少するので、残材の吸着保持が困難になり仕分けすることが難しくなるという問題がある。そして、残材の幅が狭くかつ板厚の厚い残材の吸着保持は、更に困難になり仕分けすることが難しくなる。
また、特許文献3に係るフォーク上に加工済みの板材を載置して、スケルトンクランプが下降し、スケルトンクランプで板材の周縁部(スケルトン)を保持した後、フォークが後退して製品のみを落下させ仕分けする方法は、残材をスケルトンクランプでクランプして保持している。スケルトンクランプでフォーク上の残材をクランプして保持した後、フォークが後退すると、周囲を残材に囲まれたフォーク上の製品は残材に当たりその位置にとどまる。そして、製品の下面をフォークの上面が滑べりながらフォークは後退する。フォーク上にあった製品の重心がフォークの端より外側へ移動すると、製品はフォークの端を支点にして傾き、更にフォークが後退すると製品は落ちて仕分けされる。このように、フォーク上のすべての製品は残材に当たり製品の下面をフォークの上面が滑べりながらフォークが後退するので、スケルトンクランプにはクランプ面に対して平行な方向に残材を移動させようとする力が働く。スケルトンクランプには残材がクランプ面に対して平行な方向に移動しないように強固なクランプ力が必要となる。
板材は表面に防錆油が塗布されたり、表面処理されたりして、板材が滑りやすくなっているものがある。そのような板材は板材の周縁部をクランプして保持した状態で仕分けするとき、クランプ力が十分でないと残材が滑り残材の位置がずれるので、クランプ力の大きなスケルトンクランプで保持するか又はスケルトンクランプの個数を増やす必要がある。これによってスケルトンクランプ(保持具)のコストが増加するという問題がある。
本発明は上記のような従来技術の問題点を解決することを課題とする。具体的には、本発明は安価でかつ保持具を配置する位置情報を必要とせず、板材の周縁部(残材)を保持具により強固に保持し、製品と残材とに自動で仕分けすることが可能な板材仕分装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、板材加工機により加工された板材を製品と前記板材の周縁部を含む残材とに仕分けする板材仕分装置であって、前記製品と前記残材とに切り取られた前記板材が載置される仕分載置部と、前記板材の周縁部又は前記板材の周縁の前記残材に前記残材を保持するための加工が行われた前記残材を、前記加工を利用して保持可能な保持具を備えた保持部とを設けると共に、前記保持部を上下動自在な上下動部、前記仕分載置部を上下動自在な上下動部又は前記仕分載置部を前後動自在な前後動部のいずれかを設けることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、板材を載置可能な板材載置棚と、板材を載置可能なパレットを出入自在な収納棚とを併設して上下方向に備えるか、又は、板材を載置可能なパレットを出入自在な収納棚を上下方向に複数段備える棚フレームの一側に、昇降台を上下動自在に設け、前記収納棚に対して前記パレットを出し入れする移送機構と、前後方向へ移動自在な前後動部とを前記昇降台に備えると共に、前記前後動部は前記板材を載置するための載置部を有し、前記板材の周縁部又は前記板材の周縁の残材を保持するための加工が行われた残材を、前記加工を利用して保持する保持具を備えた保持部を前記棚フレーム内に設け、前記収納棚に前記パレットを収納するか又は収納しないことを特徴とする
請求項3記載の発明は、前記パレットは搬送機構を有し、前記搬送機構の駆動力は、前記パレット以外に備えた駆動源から駆動力伝達手段により、前記搬送機構に伝達されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記残材を保持するための前記加工は、前記板材加工機により加工された穴又はスリットであることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、ミクロジョイント加工された板材を前記製品と前記残材とに分離するために、前記保持具を備えた前記保持部を、振動させる振動手段を設けることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、板材加工機により加工された板材を載置部に載置し、板材の周縁部又は板材の周縁の残材に残材を保持するための加工が行われた残材を、その加工を利用して保持部に備えた保持具で保持した後、保持部を上下動させることにより、製品は載置部に残り、残材は保持具に保持され、製品と残材とに仕分けができる。
また、板材加工機により加工された板材が載置してある載置部を上げ、板材の周縁部又は板材の周縁の残材に残材を保持するための加工が行われた残材を、その加工を利用して保持部に備えた保持具で保持した後、載置部を下げることにより製品は載置部に残り、残材は保持具に保持され、製品と残材とに仕分けができる。
また、板材加工機により加工された板材が載置してある載置部を前後動部により保持部の下方へ前進させ、板材の周縁部又は板材の周縁の残材に残材を保持するための加工が行われた残材を、その加工を利用して保持部に備えた保持具で保持した後、載置部を前後動部により移動させると、残材は保持具に保持され、製品は載置部より落ちて仕分けできる。
このようにすると、人手で仕分けすることはなくなり、人件費を抑制することができると共に作業者の負担も軽減できる。そして、保持具を配置する位置情報は不要になり、板材加工機とリンクする必要もなくなり、本発明の板材仕分装置単体で仕分けすることが可能となる。そのため、保持具の配置を決めるプログラムの作成及びネスティング時に保持具の配置を決める作業を不要にでき、製品の製作コストを安くできる。
また、板材の表面に防錆油が塗布され滑りやすい板材又は表面処理され滑りやすい板材であっても板材の周縁部又は板材の周縁の残材に残材を保持するための加工が行われた残材は、その加工を利用して保持具で把持し保持すると、大きな荷重で把持しなくても仕分けするとき移動することはなくなる。このように、残材を強固に保持できるので板材を確実に仕分けすることができる。そのため、保持具の大型化又は保持具の個数の増加を抑えることができ、保持具の低コスト化を図ることが可能になる。
請求項2の発明によれば、板材加工機に対して板材の搬入工程から加工済みの板材の搬出工程、そして、加工済み板材の仕分け工程までの省力化と自動化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、パレットの搬送機構の駆動力は、パレット以外に備えた駆動源から駆動力伝達手段により、搬送機構に伝達される。このようにすると、搬送機構に載せられた物を取り出す位置にパレットを移送した後、駆動力伝達手段により駆動力を搬送機構に伝達し、搬送機構に載せられた物を自動で搬送することができる。
請求項4の発明によれば、板材の周縁部又は板材の周縁の残材に加工された穴又はスリットは板材加工機で加工されるので、互いの穴又はスリットどうしは正確な位置に加工されている。その穴又はスリットにチャックの内爪、チャックの爪に設けた凸部又はフックに設けた凸部を挿入し保持すれば、残材を強固に保持できる。また、残材を保持して仕分けするとき、残材が滑りそうになったり、残材がたわみ残材の位置がずれそうになったりすると、穴又はスリットの内面が内爪、チャックの爪に設けた凸部又はフックに設けた凸部に当たり、残材の移動を抑止できるので板材の仕分けを確実に行うことができる。
請求項5の発明によれば、板材の周縁部又は板材の周縁の残材を、保持具で保持し、振動手段で板材の周縁部(残材)又は板材の周縁の残材を振動させミクロジョイント加工の製品を残材から分離した後、製品と残材とに仕分けすることができる。このようにすると、製品の分離に要する人手が不要になり、人件費を抑制することができると共に作業者の負担も軽減できる。そして、ミクロジョイント加工の製品の製作コストを安くできる。
加工済みの板材を、残材と製品とに分類して示した説明図である。 実施例1を概念的、概略的に示した平面図である。 同上を概念的、概略的に示した正面図である。 モータにより保持部を上下動させる装置を概念的、概略的に示した平面図である。 同上を概念的、概略的に示した正面図である。 同上を概念的、概略的に示した側面図である。 3爪チャックにより残材を保持する場合の説明図である。 爪が180°開閉するチャックにより残材を保持する場合の説明図である。 フックにより板材の下面を支持し保持する場合の説明図である。 実施例2を概念的、概略的に示した正面図である。 実施例3を概念的、概略的に示した平面図である。 同上を概念的、概略的に示した正面図である。 同上を概念的、概略的に示した側面図である。 実施例4を概念的、概略的に示した正面図である。 実施例5を概念的、概略的に示した正面図である。 実施例6を概念的、概略的に示した平面図である。 同上を概念的、概略的に示した正面図である。 同上を概念的、概略的に示した側面図である。 実施例7を概念的、概略的に示した平面図である。 同上を概念的、概略的に示した正面図である。 同上を概念的、概略的に示した側面図である。 昇降台を概念的、概略的に示した断面図である。 搬送機構を備えたパレットを概念的、概略的に示した側面図である。 載置部を概念的、概略的に示した平面図である。 同上を概念的、概略的に示した正面図である。 同上を概念的、概略的に示した側面図である。 板材を板材加工機に対し搬入する手順の説明図である。 板材を板材加工機に対し搬出する手順の説明図である。 実施例8を概念的、概略的に示した正面図である。 同上を概念的、概略的に示した側面図である。
この板材仕分装置は板材加工機によりミクロジョイントレス加工(微小連結部無し)された板材Wを製品Sと残材Zとに仕分けするものである。板材加工機で加工する板材Pは、主に定尺の板材Pを使用する。そして、定尺の板材Pの端は曲がっていたり、凹んでいたりするので板材Pの端を残し製品Sは切り取られる。そのため、板材Pの周縁部は常に残材Zになる。製品Sと製品Sとの間の残材Zは周縁部の残材Zと繋がっている。そして、加工済みの板材Wは、図1に示すように、主に、板材Wの周縁部を含み互いに繋がった残材Z(スケルトン)と複数の製品Sとに分けられる。板材Pの周縁部(残材の部分)に加工された加工Mを利用して保持具327で残材Zを保持して製品Sと残材Zとに仕分けする。
定尺の板材Pには表面に錆止めのために油が塗布されているので滑りやすくなっている板材Pがある。またメッキなどの表面処理した板材Pの中にも滑りやすくなっている板材Pもある。そのような板材Pはその分大きな荷重で残材Zを把持しないと、仕分けするとき残材Zを移動させようとする力が作用して残材Zの位置が移動するか又は残材Zがたわみ残材Zの位置がずれることがある。しかし、下記のように、板材Pの周縁部に加工された加工Mを利用して残材Zを保持すると、加工済みの板材Wを強固に保持し仕分けすることが可能になる。
板材Pの周縁部にレーザーによりケガキ加工された複数の凹溝の部分にチャックの爪を食い込ませるようにチャックで保持して仕分けする方法である。また、板材Pの周縁部に塑性加工又は切削加工された凹部に爪に設けた凸部を挿入して保持して仕分けする方法である。また、板材Pの周縁部にプレス加工された穴又はスリットに凸部を挿入し保持して仕分けする方法である。また、板材Pの周縁部にレーザー加工された穴又はスリットに凸部を挿入し保持して仕分けする方法である。また、板材Pの周縁部に切削加工された穴に凸部を挿入し保持して仕分けする方法である。
以下の実施例では板材加工機により板材Pの周縁部に加工された、貫通した丸穴を利用して残材Zを保持する方法について説明する。以後、貫通した丸穴を穴Hと呼称して説明する。
実施例1の板材仕分装置について、図2〜図6を参照して説明する。本実施例の板材仕分装置は、主に、加工済みの板材Wを載置する仕分載置部310と、板材Wの周縁部を保持する保持部326と、保持部326を上下動する上下動部321とにより構成されている。
フレーム300の上面には仕分載置部310が取付けられ、フレーム300の両側の側面には門型の形状をした上下フレーム325が取り付けられている。その上下フレーム325の上面には保持部326を上下動する上下動部321が取り付けられている。
仕分載置部310は、隙間を設けて互いに並行に設けられた複数の板材載置部材311を備えている。板材載置部材311は断面が長方形状した板材で構成されている。各板材載置部材311の上面は、加工済みの板材Wを載置できるように同一平面上にある。そして、板材載置部材311は、互いに隣接する板材載置部材311の間に空間312をそれぞれ形成するように設けてある。板材Wを搬送装置(図示省略)に備えたフォークの載置棒に載置して受け渡すさい、その空間312にフォークの載置棒を挿入し、板材Wを板材載置部材311上に載置したり、板材載置部材311上に載置された板材Wの下方に載置棒を挿入し板材Wを掬い取り出したりすることができる。
保持部326を上下動自在な上下動部321について図2〜図3を参照して説明する。上下動部321は、上下シリンダ322、連結治具323及び一対のガイド324で構成されている。上下フレーム325の上面にはシリンダロッドを下向きにした上下シリンダ322と一対のガイド324とが垂直に取り付けられている。上下フレーム325は搬送装置(図示省略)のフォークで板材載置部材311に板材Wを載置したり、板材Wを取り出したりできるように門型の形状をしている。上下シリンダ322は空圧により駆動し、図示を省略した空圧配管や弁類を備えている。
板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して、残材Zを保持する保持部326について図3を参照して説明する。保持部326は複数の保持具327、保持フレーム328及び一対のガイド棒329で構成されている。保持フレーム328は上下シリンダ322のロッドの先端に取り付けた連結治具323に取り付けられている。保持フレーム328は、1対のガイド棒329を垂直に設置して、上下シリンダ322と平行に取り付けた1対のガイド324により、案内されるようになっている。保持フレーム328には、板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して、残材Zを保持できるように複数個の保持具327が取り付けられている。保持具327の数量は、板材Pの寸法や残材Zの重量により適宜変更可能である。保持具327は空圧により作動し、図示を省略した配管や弁類を備えている。
保持具327は、空圧で3爪が開閉する3爪チャック401を使用する。3爪チャック401は図7で示すように、保持部326の保持フレーム328に3爪チャック401の爪が下向きになるように取り付けてある。その爪に内爪402を取り付ける。内爪402は内爪402が閉じたとき残材Zに加工された穴Hの穴径より小さくし先端を穴Hに挿入しやすいようにテーパにしている。また、内爪402の外周に釣針のかえしのような突起403を設けてもよい。
穴Hは板材加工機で製品Sを加工するさいに板材Pの周縁部に適宜間隔で複数加工される。3爪チャック401はその穴Hに内爪402を挿入して内爪402を開き残材Zを保持する。そのため、板材載置部材311上に加工済みの板材Wを載置したとき、板材Pの周縁部に加工された穴Hの中心と、保持フレーム328に取り付けられた3爪チャック401の軸心とが鉛直上で一致するように3爪チャック401は配設されている。
そして、板材Pの周縁部に加工された穴Hは、加工済みの板材Wを板材載置部材311上に載置したとき、互いに隣接する板材載置部材311間の空間312上に配置されるような位置に加工されている。
3爪チャック401により板材Wの周縁部(残材)を保持し、保持部326を上下動部321により上下動させ、仕分けする場合の手順を図3を参照して説明する。まず、載置棒を櫛歯状に配置したフォークを備えた搬送装置(図示省略)により、加工済みの板材Wが仕分載置部310の板材載置部材311上の定位置に載置された後、搬送装置は待避する。
次いで、上下動部321により、3爪チャック401を備えた保持部326は下がる。3爪チャック401の内爪402が、板材Pの周縁部に加工された穴Hに挿入されたら、保持部326は停止する。そして、内爪402を開き残材Zを保持する。
次いで、上下動部321により、残材Zを保持した保持部326は定位置まで上がる。すると、残材Zだけが3爪チャック401に保持され、製品Sは板材載置部材311上に載置され仕分けされる。そして、板材載置部材311上の製品Sは搬送装置により掬い取り出され次工程へ搬送される。
次いで、残材Zを保持した保持部326は、上下動部321により、残材Zを板材載置部材311上に受け渡す位置まで下がる。3爪チャック401の内爪402を閉じ残材Zは板材載置部材311上に載置される。保持部326は上下動部321により定位置まで上がる。その後、板材載置部材311上に載置された残材Zは、搬送装置により掬い取り出される。
保持具327は本実施例で説明した3爪チャック401以外にも、例えば下記のような保持具327を使用してもよい。
爪386が空圧で180°開閉するチャック385を複数用いて残材Zを保持する方法について図8を参照して説明する。チャック385の軸心が水平になるようにかつ爪が垂直な方向に開くようにチャック385は保持フレーム328に配設される。片方の爪386には、穴Hに入る外径でかつ形状が円柱状で先端をテーパ加工した凸部383を設け、片方の爪386には凸部383を挿入可能な凹部384を設ける。各爪は爪386が水平な方向へ閉じたとき凸部383が片方の爪386の凹部384に入るような位置関係にする。
そして、チャック385の爪386が垂直な方向から水平な方向に閉じたとき、板材Pの周縁部に加工された穴Hに凸部383を挿入し残材Zを保持可能に、チャック385を保持フレーム328に配設する。上下動部321により、保持部326を下げるさいは、チャック385は残材Zに干渉しないように爪386を垂直な方向に全開にし、爪386で残材Zを挟める位置まで保持部326を下げる。その後、爪386を水平な方向へ閉じ残材Zを挟み残材Zを保持する。
板材Pの周縁部に加工された穴Hに、下面からフックの凸部を挿入し支持し保持する方法について図9を参照して説明する。以下、残材Zの下面を支持し保持することを保持と呼ぶ。
保持部326の保持フレーム328にC形の形状したフック411が揺動する支軸412を水平に一対の支軸固定板に取付ける。その支軸412にフック411を水平軸周りに揺動可能に取り付ける。シリンダ(図示省略)のロッドを支軸412より上方の位置に揺動可能にフック411に取り付け、そのシリンダを駆動しフック411を揺動できるようにシリンダを配設する。フック411の下部には支持板415が残材Zを保持するとき残材Zの下面と平行になるように設けられ、その支持板415には先端をテーパ加工した円柱の凸部416が設けられている。保持部326が上下動部321により上がり、残材Zの下面を保持するとき、凸部416は残材Zに加工された穴Hに挿入可能に配設されている。
上下動部321により、保持部326を下げるときは、シリンダ(図示省略)によりフック411を残材Zに干渉しないように跳ね上げ、保持部326が下がった後、シリンダ(図示省略)により残材Zを支持する支持面414が残材Zの下面と平行になるようにフック411を揺動する。その後、保持部326を上下動部321により上げ、残材Zの穴Hに凸部416が挿入されフック411の支持面414で保持し持ち上げることができる。
本実施例では、フック411を水平軸周りに揺動するように設けたが、支軸を垂直に回転可能に保持フレーム328に取付け、支軸の上部にアームを固定し、アームを揺動可能にシリンダを配設し、支軸の下部に固定したフックをシリンダで垂直軸周りに揺動するようにしてもよい。そして、フックには残材Zを保持するとき残材Zの下面と平行になるように支持板を設け、その支持板には先端をテーパ加工した円柱の凸部を設けてもよい。
本実施例の穴Hは板材加工機で加工された丸穴を用いて説明したが、穴Hは丸穴以外の穴、例えば角穴、長穴、だるま穴、切り欠きなどの穴にしても良い。また、凸部も丸以外の形状、例えば四角、ダイヤ形等にしてもよい。
板材Wの周縁部の幅B(図1参照)が狭くても、内爪402、チャック385の爪386に設けた凸部383又はフック411に設けた凸部416を挿入可能な穴Hが板材Pの周縁部(幅B)に板材加工機により加工されていれば、残材Zを保持することができる。残材Zを保持して仕分けするとき残材Zがたわみ残材Zの位置がずれそうになると、穴Hの内面が内爪402、チャック385の爪386に設けた凸部383又はフック411に設けた凸部416に当たり、残材Zのずれを抑止できる。
また、内爪402、又は各凸部を熱処理し強度を増せば、内爪402、又は各凸部の外径をより小さくできる。これによって、残材Zに加工される穴Hの径を小さくでき、残材Zの幅Bを更に狭くできる。そして、残材Zの割合を少なくでき、歩留りを向上させることができる。また、穴が板材Pの周縁部に板材加工機により加工されるさいに、穴の中心は板材P側に位置し、穴の一部が板材Pの外周の端にかかり穴が破れるようなスリット加工されていれば残材Zの幅を更に狭くできる。
上述した実施例は保持部326を上下シリンダ322により上下動したが、例えば下記のように保持部326をモータにより上下動してもよい。
図4〜図6で示すように、フレーム341の四隅にはフレーム柱342が立設されている。前側のフレーム柱342の各内側には一対のガイド343と、後側のフレーム柱342の各内側には一対のガイド344が設けられている。各ガイドはレールと可動部とにより構成され、可動部は上下方向に移動可能に配設されている。一対のガイド343の可動部に設けられた一対の取付具345と、一対のガイド344の可動部に設けられた一対の取付具346とには、保持フレーム328が取り付けられている。
各ガイド343の上方には一対のスプロケット351と、各ガイド343の下方には一対のスプロケット352との計4個のスプロケットが、ガイド343の可動部が上下動しても干渉しない位置に支軸により回転自在に、前側のフレーム柱342の内側に固定されている。
また、各ガイド344の上方には一対のスプロケット353と、各ガイド344の下方には一対のスプロケット354との計4個のスプロケットが、ガイド344の可動部が上下動しても干渉しない位置に支軸により回転自在に後側のフレーム柱342の内側に固定されている。
そして、ガイド344に対して保持フレーム328と反対側でかつ後側の各フレーム柱342の内側に、上側のスプロケット353と同じ高さで一対の2列のスプロケット355と、下側のスプロケット354と同じ高さで一対の2列のスプロケット356との計4個の2列のスプロケットが配設されている。上側の2列のスプロケット355は駆動軸361の両側に固定されている。駆動軸361は回転自在に後側のフレーム柱342の背面に固定されている。下側の2列のスプロケット356は回転自在に後側の各フレーム柱342の背面に金具により固定されている。
1対の取付具345の上面と下面にはそれぞれチェーン固定金具362が計4個取り付けられている。また、1対の取付具346の上面と下面にはそれぞれチェーン固定金具363が計4個取り付けられている。
そして、チェーン365は、1対の取付具345の上面の各チェーン固定金具362にチェーン365の端を固定し各スプロケット351と、各2列のスプロケット355と、各2列のスプロケット356と、各スプロケット352とに掛け渡され、1対の取付具345の下面に設けた各チェーン固定金具362にチェーン365の反対側の片端を固定してある。そして、チェーン366は、1対の取付具346の上面に設けた各チェーン固定金具363にチェーン366の端を固定し各スプロケット353と、各2列のスプロケット355と、各2列のスプロケット356と、各スプロケット354とに掛け渡され、1対の取付具346の下面に設けた各チェーン固定金具363にチェーン366の反対側の片端を固定してある。
モータ371がモータ取付板372により後側のフレーム柱342に取り付けられ、モータ371の出力軸は駆動軸361とカップリング373を介して接続されている。そして、モータ371が正逆回転駆動すると保持部326は昇降する。
本実施例の板材仕分装置は下記のような効果を有する。製品Sは板材載置部材311上に載置された後、製品Sは他の部材と擦れることがないので製品Sを傷つけることなく仕分けすることができる。
前記実施例以外にも例えば下記のように構成してもよい。サイズが異なる定尺板材でも、板材Pのサイズに合わせて、保持具327が板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持できる位置に、水平方向へ自動で移動する装置を設けてもよい。
本実施例では、加工済みの板材Wを仕分載置部310の板材載置部材311上に載置し仕分けしたが、板材載置部材311に板材Wを載置する代わりに、搬送装置の載置棒上に板材Wを載置した状態で、保持部326を下げ、板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持し、残材Zを保持した状態で保持部326を上げ、製品Sと残材Zとに仕分けするようにしてもよい。
実施例2の板材仕分装置について、図10を参照して説明する。本実施例は、前記実施例1に対して、保持部326を上下動する代わりに仕分載置部310を上下動する点で特に異なり、その他の、前記実施例1と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施例の板材仕分装置は、加工済みの板材Wが載置される仕分載置部310と、板材Wの周縁部を保持する保持部326と、仕分載置部310を上下動自在な上下動部321とにより構成されている。
フレーム375上には上下動部321が備えられ、フレーム375の両側の側面には門型の形状をした保持フレーム377が取り付けられている。その保持フレーム377には板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持する複数の保持具327を有する保持部326が設けられている。保持具327は、空圧で3爪が開閉する3爪チャック401を使用する。
上下動部321はテーブルリフター376により構成され、テーブルリフター376のテーブル上に仕分載置部310を設けテーブルリフター376を昇降させ、仕分載置部310を上下動できる。また、本実施例では上下動部321をテーブルリフター376で上下動するように構成したが、シリンダで上下動するように構成してもよい。
3爪チャック401により板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持し、仕分載置部310を上下動部321により上下動させ、仕分けする場合の手順を説明する。まず、載置棒を櫛歯状に配置したフォークを備えた搬送装置(図示省略)により、加工済みの板材Wが仕分載置部310の板材載置部材311上の定位置に載置された後、搬送装置は待避する。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は上がる。3爪チャック401の内爪402が板材Pの周縁部に加工された穴Hに挿入されたら、仕分載置部310は停止する。そして、内爪402を開き残材Zを保持する。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は定位置まで下がる。残材Zだけが3爪チャック401に保持され、製品Sは板材載置部材311上に残り仕分けされる。そして、仕分載置部310上の製品Sは搬送装置により掬い取り出され次工程へ搬送される。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は残材Zを受け取る位置まで上がる。そして、3爪チャック401の内爪402を閉じ残材Zを板材載置部材311上に載置する。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は定位置まで下がる。そして、板材載置部材311上に載置された残材Zは搬送装置により掬い取り出される。
本実施例の板材仕分装置は下記のような効果を有する。製品Sは板材載置部材311に載置された後、製品Sは他の部材と擦れることがないので製品Sを傷つけることなく仕分けすることができる。
本実施例では、加工済みの板材Wを仕分載置部310の板材載置部材311上に載置し仕分けしたが、板材載置部材311に板材Wを載置する代わりに、搬送装置の載置棒上に板材Wを載置した状態で、搬送装置の載置棒を上げ、残材Zを保持し、搬送装置の載置棒を下げ、製品Sと残材Zとに仕分けするようにしてもよい。
実施例3の板材仕分装置について、図11〜図13を参照して説明する。本実施例は、前記実施例1に対して、保持部326を上下動する代わりに仕分載置部310を前後動する点で特に異なり、その他の、前記実施例1と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施例の板材仕分装置は、主に、加工済みの板材Wを載置する仕分載置部310と、板材Wの周縁部を保持する保持部326と、仕分載置部310を前後動自在な前後動部505とにより構成されている。
フレーム500の両側の側面には門型の形状をした保持フレーム501が取り付けられている。保持フレーム501には保持部326が設けられている。フレーム500の内側には保持部326と隣接した位置にある台車511を保持部326の下方に移送するためのガイドレール512を左右対称に設けてある。台車511は上面に仕分載置部310を有し、側面に複数の車輪513を備えている。仕分載置部310は、隙間を設けて互いに並行に設けられた複数の板材載置部材311を備えている。そして、台車511は前後動部505によりガイドレール512上を車輪513が転動して移送することができる。
台車511を移送する前後動部505について説明する。台車511と保持部326との間でかつ台車511の下方にスプロケット518を配置する。台車511に対してスプロケット518と反対側にスプロケット517を配置する。スプロケット517は駆動軸519に固定され、駆動軸519は回転自在にフレーム500に配設されている。スプロケット518は回転自在にフレーム500に配設されている。
チェーン516は台車511の下面に設けたチェーン金具514にチェーン516の端を固定し、スプロケット517とスプロケット518に掛け渡され、チェーン516の反対側の片端を台車511の底面に設けたチェーン金具515に固定している。スプロケット517の側方にはスプロケット520が駆動軸519に固定されている。このスプロケット520と、図示を省略したモータの駆動軸に固定されたスプロケットとは無端チェーンが掛け渡されている。そして、モータが正逆回転駆動すると、チェーン516が駆動し台車511は往復動することができる。
保持部326には、複数の保持具327が取り付けられる。台車511が保持部326の下方に移送されたとき、仕分載置部310の板材載置部材311上に載置された板材Wの周縁部を、保持具327は穴Hを利用して保持することができるように複数配設されている。
本実施例の保持具327は、爪388が空圧で平行に開閉するチャック387を用いて板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持する。チャック387の軸心が水平になるようにかつ爪が垂直な方向に開くようにチャック387は保持フレーム501に配設される。そして、爪は、片方の爪388に凸部390、もう片方の爪388に凸部390が挿入可能な凹部391をそれぞれ備えている。チャック387は爪388が閉じたとき、板材Pの周縁部に加工された穴Hに爪388の凸部390を挿入して残材Zを保持可能に保持フレーム501に取り付けてある。残材Zがチャック387により保持されると、わずかに残材Zが持ち上げるような位置にチャック387を配設するとよい。チャック387の数量は、残材Zのサイズ又は残材Zの重量により適宜変更可能である。
このように板材Pの周縁部に加工された穴Hに爪388の凸部390を挿入して保持するので、たとえ、板材Pの表面が滑りやすくなっていても強固に残材Zを保持できる。また、板材Wの周縁部の幅B(図1参照)が狭くても、凸部390を挿入可能な穴Hが板材Pの周縁部(幅B)に加工されていれば、残材Zを保持することができる。残材Zを保持して仕分けするとき残材Zがたわみ残材Zの位置がずれそうになると、穴Hの内面が凸部390に当たり、ずれを抑止できる。
チャック387により残材Zを保持し仕分載置部310を前後動部505により前後動し仕分けする場合の手順を説明する。まず、載置棒を櫛歯状に配置したフォークを備えた搬送装置(図示省略)により、加工済みの板材Wが板材載置部材311上に載置された後、搬送装置は待避する。
次いで、前後動部505により台車511は保持部326の下方へ前進する。そして、チャック387の開いている爪388どうしの間に形成された空間389に、板材載置部材311上に載せられた板材Wが挿入される。そして、板材Pの周縁部に加工された穴Hに爪388の凸部390が挿入可能な位置に台車511は停止する。チャック387は爪388を閉じ、穴Hに凸部390を挿入して残材Zを保持する。
次いで、前後動部505により台車511は後退する。すると、周囲を残材Zに囲まれた製品Sは残材Zに当たりその位置にとどまり、製品Sの下面を板材載置部材311の上面が滑べりながら移動する。板材載置部材311上にあった製品Sの重心が板材載置部材311の端より外側へ移動する。板材載置部材311の端を支点にして製品Sは傾き、更に台車511が後退すると製品Sは落ちる。そして、残材Zだけが保持部326に保持され、製品Sは板材載置部材311上から次々と落ちて仕分けされる。台車511は板材Wの周縁部の一部が板材載置部材311の上に載っている状態で停止する。
次いで、台車511は再び前進し保持部326の下方で停止する。そして、チャック387を開き、残材Zを板材載置部材311上に載置する。
次いで、台車511は定位置まで後退する。板材載置部材311上に載置された残材Zは搬送装置により掬い取り出される。
製品Sが落ちる位置にテーブルリフター(図示省略)を設置し、テーブルリフターのテーブルの上にパレットを置いて製品Sがパレットの上に落ちるようにしてもよい。そして、製品Sがすべて落ちたらテーブルリフターを製品Sの板厚の分だけ下げて、積み込む高さを常に一定にして、次の板材Wを仕分けするときに製品Sをパレットの上に積まれた製品Sの上に積み重ねるようにしてもよい。このようにすると製品Sを板取りネスティング通りに配置した形で積み重ねることができる。そして製品Sが積まれたパレットをフォークリフト等で取り出し次工程へ搬出するようにしてもよい。
製品Sが板材載置部材311の端を支点にして傾き落ちるとき高圧のエアーを製品Sに吹きかけて落とすようにしてもよい。
本実施例の場合の保持部326は、爪388が空圧で平行に開閉するチャック387を用いて板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持するように構成したが、保持具327に3爪チャック401を用い、保持部326が下降し、3爪チャック401の内爪402を穴Hに挿入し、内爪402が開いて残材Zを保持するようにし、前後動部505により仕分載置部310を後退させ仕分けするような構成にしてもよい。
本実施例では、加工済みの板材Wを台車511の板材載置部材311上に載置し、台車511を前後動部505により保持部326の下方へ前進させ仕分けしたが、板材載置部材311に板材Wを載置する代わりに、搬送装置の載置棒上に板材Wを載置した状態で、搬送装置を前進し、搬送装置の載置棒上の残材Zを保持し、搬送装置を後退し、製品Sと残材Zとに仕分けするようにしてもよい。
実施例4の板材仕分装置について、図14を参照して説明する。本実施例は、前記実施例1に対して、保持部326に保持部326を振動させる振動手段601を設ける点で特に異なり、その他の、前記実施例1と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
フレーム300の上面には仕分載置部310が備えられ、フレーム300の両側の側面には門型の形状をした上下フレーム611が取り付けられている。その上下フレーム611には保持部326を上下動する上下動部321が設けられている。
上下動部321は、上下シリンダ322、連結治具323、及び一対のガイド324で構成されている。上下フレーム611の上面にはシリンダロッドを下向きにした上下シリンダ322と一対のガイド324とが垂直に取り付けられている。上下フレーム611は搬送装置(図示省略)のフォークで板材載置部材311に板材Wを載置したり、板材Wを取り出したりできるように門型の形状をしている。
保持部326は振動手段601、接続具602、下部保持フレーム612、複数の保持具327、上部保持フレーム613及び一対のガイド棒329で構成されている。上部保持フレーム613は上下シリンダ322のロッドの先端に取り付けた連結治具323に取り付けられている。下部保持フレーム612には振動手段601が取り付けられ、振動手段601はバイブレータ又は振動モータを備えている。
下部保持フレーム612は、下部保持フレーム612の上方にある上部保持フレーム613と複数の防振のための接続具602で接続されている。下部保持フレーム612には、板材Wの周縁部を保持できるように保持具327が複数取り付けられている。保持具327の数量は、残材Zのサイズ又は残材Zの重量により適宜変更可能である。
保持具327は板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持する3爪チャック401を使用して説明する。
3爪チャック401により板材Wの周縁部を保持し、振動手段601によりミクロジョイント加工(微小連結部有り)の製品Sを分離した後、保持部326を上下動部321により上下動し、仕分けする場合の手順を説明する。まず載置棒を櫛歯状に配置したフォークを備えた搬送装置(図示省略)により、ミクロジョイント加工された加工済みの板材Wが仕分載置部310の板材載置部材311上の定位置に載置された後、搬送装置は待避する。
次いで、上下動部321により保持部326は下がる。3爪チャック401の内爪402が板材Pの周縁部に加工された穴Hに挿入されたら、保持部326は停止する。そして、内爪402を開き残材Zを保持する。
次いで、上下動部321により、残材Zを保持した保持部326は少し上がったら停止する。その後、振動手段601により保持部326を振動させる。一定時間振動させると、製品Sと残材Zとを接続していた微小連結部が疲労で破壊され製品Sが分離される。
次いで、製品Sが分離されたら上下動部321により、保持部326は定位置まで上がる。すると、残材Zだけが保持部326に保持され、製品Sは板材載置部材311上に載置され仕分けすることができる。そして、板材載置部材311上の製品Sは搬送装置により掬い取り出され次工程へ搬送される。
次いで、残材Zを保持した保持部326は、上下動部321により、残材Zを板材載置部材311上に受け渡す位置まで下がる。3爪チャック401の内爪402を閉じ、残材Zは板材載置部材311上に載置される。保持部326は上下動部321により定位置まで上がる。そして、板材載置部材311上に載置された残材Zは、搬送装置により掬い取り出される。
実施例5の板材仕分装置について、図15を参照して説明する。本実施例は、前記実施例2に対して、保持部326に保持部326を振動させる振動手段601を設ける点で特に異なり、その他の、前記実施例2と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
フレーム375上には上下動部321が取付けられ、フレーム375の両側の側面には保持部326を備えた門型の形状をした保持部取付フレーム621が取り付けられている。
保持部326は振動手段601、接続具602、保持フレーム622及び複数の保持具327で構成されている。保持フレーム622には振動手段601が取り付けられ、振動手段601はバイブレータ又は振動モータを備えている。保持フレーム622は、保持フレーム622の上方にある保持部取付フレーム621と複数の防振のための接続具602で接続されている。
保持フレーム622には、板材Wの周縁部を保持できるように保持具327が、複数取り付けられている。保持具327の数量は、残材Zのサイズ又は残材Zの重量により適宜変更可能である。保持具327は板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持する3爪チャック401を使用して説明する。
3爪チャック401により板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持し、振動手段601によりミクロジョイント加工(微小連結部有り)の製品Sを分離した後、仕分載置部310を上下動部321により、上下動し仕分けする場合の手順を説明する。まず、載置棒を櫛歯状に配置したフォークを備えた搬送装置(図示省略)により、ミクロジョイント加工された加工済みの板材Wが仕分載置部310の板材載置部材311上の定位置に載置された後、搬送装置は待避する。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は上がる。3爪チャック401の内爪402が板材Pの周縁部に加工された穴Hに挿入されたら、仕分載置部310は停止する。そして、内爪402を開き残材Zを保持する。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は少し下がったら停止する。そして、振動手段601により保持部326を振動させる。一定時間振動させると、製品Sと残材Zとを接続していた微小連結部が疲労で破壊され製品Sが分離される。
次いで、製品Sが分離されたら上下動部321により仕分載置部310は定位置まで下がる。残材Zだけが保持部326に保持され、製品Sは板材載置部材311上に残り仕分けされる。そして、板材載置部材311上の製品Sは搬送装置により掬い取り出され次工程へ搬送される。
次いで、上下動部321により、仕分載置部310は残材を受け取る位置まで上がる。そして、3爪チャック401の内爪402を閉じ残材Zを板材載置部材311上に載置する。
次いで、上下動部321により仕分載置部310は定位置まで下がる。そして、板材載置部材311上に載置された残材Zは搬送装置により掬い取り出される。
実施例6の板材仕分装置について、図16〜図18を参照して説明する。本実施例は、前記実施例3に対して、保持部326に保持部326を振動させる振動手段601を設ける点で特に異なり、その他の、前記実施例3と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
フレーム500の両側面には門型の形状をした保持部取付フレーム631が取り付けられている。保持部取付フレーム631には保持部326が設けられている。
保持部326は振動手段601、接続具602、保持フレーム632及び複数の保持具327で構成されている。保持フレーム632には振動手段601が取り付けられ、振動手段601はバイブレータ又は振動モータを備えている。保持フレーム632は、保持フレーム632の上方にある保持部取付フレーム631と防振のために複数の接続具602で接続されている。保持具327は、板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持できるように爪388が空圧で平行に開閉するチャック387を使用する。チャック387の数量は、残材Zのサイズ又は残材Zの重量により適宜変更可能である。
チャック387により板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して保持し、振動手段601によりミクロジョイント加工(微小連結部有り)の製品Sを分離した後、仕分載置部310を前後動部505により前後動し仕分けする場合の手順を説明する。まず、載置棒を櫛歯状に配置したフォークを備えた搬送装置(図示省略)により、ミクロジョイント加工された加工済みの板材Wが仕分載置部310の板材載置部材311上の定位置に載置された後、搬送装置は待避する。
次いで、前後動部505により台車511は保持部326の下方へ前進する。そして、チャック387の開いている爪388どうしの間に形成された空間389に、板材載置部材311上に載せられた板材Wが挿入される。そして、板材Pの周縁部に加工された穴Hに爪388の凸部390が挿入可能な位置に台車511は停止する。チャック387は爪388を閉じ、穴Hに凸部390を挿入して残材Zを保持する。
次いで、振動手段601により保持部326を振動させる。一定時間振動させると、製品Sと残材Zとを接続していた微小連結部が疲労で破壊され製品Sが分離される。
次いで、製品Sが分離されたら前後動部505により台車511は後退する。すると、周囲を残材Zに囲まれた製品Sは残材Zに当たりその位置にとどまり、製品Sの下面を板材載置部材311の上面が滑べる。板材載置部材311上にあった製品Sの重心が板材載置部材311の端より外側へ移動する。板材載置部材311の端を支点にして製品Sは傾き、更に台車511が後退すると製品Sは落ちる。そして、残材Zだけが保持部326に保持され、製品Sは板材載置部材311上から次々と落ちて仕分けされる。台車511は板材Wの周縁部の一部が板材載置部材311の上に載っている状態で停止する。
次いで、台車511は前進し保持部326の下方で停止する。そして、チャック387を開き、残材Zを仕分載置部310上に載置する。
次いで、台車511は定位置まで後退する。板材載置部材311上に載置された残材Zは搬送装置により掬い取り出される。
実施例4〜実施例6でミクロジョイント加工の製品Sを分離する振動手段601にバイブレータ又は振動モータを用いる例を説明したが、バイブレータ又は振動モータの代わりに切替弁を必要とせず、エアーを入力するだけでチューブ内に設けた2個のメカニカルバルブがピストンの移動慣性力で切り替わり激しく往復運動するシリンダ(振動シリンダ)を用いてもよい。
また、ミクロジョイント加工の製品Sを分離するために残材Zを振動させたとき、製品Sの下面に傷が付きにくいようにしたり、分離された製品Sが残材Zの下面に潜りこまないようにしたりするために仕分載置部310の板材載置部材311上に人工芝、ブラシなどを設け、その上に板材Wを載置してもよい。
また、ミクロジョイント加工の製品Sを分離するために残材Zを振動させたとき、分離された製品Sが残材Zの上面に飛び出さないように、製品S又は残材Zの上方に人工芝、ブラシなどをその毛先が製品S又は残材Zに当たるように備えてもよい。その人工芝、ブラシなどは板厚によって毛先の当たる量を調整するために自動で上下動可能にしてもよい。
実施例7の板材仕分装置について図19〜図28を参照して説明する。本実施例の板材仕分装置は、板材加工機に対して板材Pを搬入し、板材加工機から加工済みの板材Wを搬出し、加工済みの板材Wの周縁部を周縁部に加工された穴Hを利用して保持具327で保持し、板材Wを載置した載置部112を下げて、製品Sと残材Zに仕分けする。前記実施例1と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
説明の便宜上、1枚の板材Pを載置するパレットを板材パレット13と呼称し、加工済みの残材Zを載置するパレットを残材パレット14と呼称し、加工済みの製品Sを載置するパレットを製品パレット15と呼称して説明する。
この板材仕分装置は、板材パレット13を出入自在な収納棚6、残材パレット14を出入自在な収納棚7及び製品パレット15を出入自在な収納棚8を上下方向に棚フレーム1に備えている。また、保持部326を棚フレーム1内に設けてある。そして、板材加工機250は棚フレーム1の下部又は最下段の収納棚8の下方に設置されている。棚フレーム1の一側の柱2に沿って昇降する昇降台55を設け、各収納棚に対して各パレットを出入自在に出し入れする移送機構64を昇降台55に備えている。
載置部112を、前後方向へ移動自在な前後動部111が移送機構64の下方又は昇降台55の下部に備えられている。載置部112には、載置棒115が水平に複数、櫛歯状に配置されている。
棚フレーム1は、前面に各パレットを出し入れするための開口を有する。そして、棚フレーム1の内側には、複数の板材パレット13を収納するために、上下方向に複数段の収納棚6が左右対称に設けられている。各収納棚6に板材パレット13を収納する。また、収納棚6の下方には、残材パレット14を収納するために、収納棚7が左右対称に設けられている。その収納棚7に残材パレット14を収納する。また、収納棚7の下方には、製品パレット15を収納するために、収納棚8が左右対称に設けられている。その収納棚8に製品パレット15を収納する。最下段の収納棚8とその上の収納棚7との間には保持部326が設けてある。棚フレーム1の前端に設けた左右の柱2には、昇降台55を案内するガイドレール3がそれぞれ取り付けられている。
保持部326は、複数の保持具327と棚フレーム1に取り付けられた保持具取付フレーム52とで構成されている。保持具取付フレーム52には、板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持可能な位置に保持具327が配設されている。保持具327には3爪チャック401が内爪402を下向きに取り付けられている。
板材パレット13には、前部の左右に凹部17を有するプレートと、後部の左右に凹部18を有するプレートとがそれぞれ設けられている。また、側面に複数の車輪19を備え、移送機構64により収納棚6を車輪19が転動して移送することができる。
また、板材パレット13の上面には、断面が長方形状の板材載置部材27が長手方向を板材パレット13の移送方向と平行になるように複数備えられている。板材載置部材27は互いに隙間を設けて並行に配設されている。板材載置部材27の上には1枚の板材Pが載せられる。板材載置部材27は、互いに隣接する板材載置部材27の間に後述する載置部112の載置棒115が挿入できる空間28をそれぞれ形成するように設けてある。その空間28に載置部112の載置棒115を挿入し、板材Pを載置したり、板材Pを掬い上げたりすることができる。
残材パレット14及び製品パレット15には、前部の左右に凹部17を有するプレートと、後部の左右に凹部18を有するプレートとがそれぞれ設けられている。また、側面に複数の車輪19を備え、移送機構64により収納棚7を車輪19が転動して移送することができる。
また、残材パレット14及び製品パレット15の上面には図23に示すように、搬送機構106が備えられている。搬送機構106は、いわゆるチェーンコンベアである。
駆動シャフト94が軸受95により回転自在にかつ製品パレット15の移送方向と平行になるように1対のコンベアフレーム100に取り付けられている。互いに平行に離間対向した1対のコンベアフレーム100は製品パレット15の移送方向と直交するように製品パレット15の上面に取り付けられている。駆動シャフト94の両側には駆動スプロケット93が取り付けられている。そして、駆動シャフト94の端にはスプロケット101が固定されている。駆動シャフト94に対向してテンションシャフト96がコンベアフレーム100にブラケット98により取り付けられている。テンションシャフト96の両側にはテンションスプロケット97が回転自在に取り付けられている。
各駆動スプロケット93と各テンションスプロケット97との間には無端コンベアチェーン92が掛け渡されている。互いに対向した無端コンベアチェーン92どうしにはパレットの移送方向と平行に複数の板材載置材90が、板材P又は板材Wを載置するのに必要な適宜な数だけ取り付けられている。
板材載置材90は板材P又は板材Wを板材載置材90上に載置したとき、後述する載置棒115を板材P又は板材Wの下方に挿入可能な空間91を形成する厚みを有する。そして、載置棒115は互いの板材載置材90との間の空間91に挿入して板材載置材90に板材P又は板材Wを載置したり、板材載置材90上の板材P又は板材Wを掬い上げたりすることができる。駆動スプロケット93とテンションスプロケット97との間には無端コンベアチェーン92を受けるチェーン受け99がコンベアフレーム100に取り付けられている。
また、残材パレット14及び製品パレット15の下面には駆動軸104が駆動シャフト94と平行に、軸受105により回転自在に取り付けられている。駆動軸104には、スプロケット102と歯車39とが取り付けられている。駆動シャフト94の端に固定されているスプロケット101とスプロケット102との間には無端チェーン103が掛け渡されている。
駆動力伝達手段42は、主に、揺動可能に取り付けられた揺動プレート43、シリンダ44、駆動源のモータ45、歯車46、出力軸47、スプロケット48及びスプロケット49により構成されている。揺動プレート43にはモータ45が取り付けられ、モータ45の出力軸にはスプロケット48が固定されている。また、揺動プレート43には出力軸47が回転可能に固定され、出力軸47にはスプロケット49と歯車46とが固定されている。スプロケット48とスプロケット49との間には無端チェーン50が掛け渡されている。そして、シリンダ44のロッド側には揺動プレート43が取り付けられている。シリンダ44と揺動プレート43とが各ブラケットにより昇降台55に、揺動可能に取り付けられている。シリンダ44を駆動すると揺動プレート43が揺動し、残材パレット14又は製品パレット15側の歯車39と駆動力伝達手段42側の歯車46がかみ合い駆動力を伝達できる。
また、シリンダ44は空圧により駆動し、図示を省略した空圧配管や弁類を備えている。
残材Zを残材パレット14又は製品Sを製品パレット15の搬送機構106の上に載せ、歯車39と歯車46とがかみ合った状態でモータ45を駆動すると駆動力伝達手段42を介して、回転駆動力が搬送機構106に伝達されて、残材Z又は製品Sを搬送することができる。
そして、駆動力伝達手段42を昇降台55に設けて、残材パレット14又は製品パレット15を昇降台55に移送した後、駆動力伝達手段42をシリンダ44で作動させ、駆動源から駆動力を伝達し、搬送機構106を駆動し昇降台55に隣接するように設置した、図示を省略した受渡しコンベアへ残材Z又は製品Sを自動で搬送することができる。その後、搬送機構106は残材Z又は製品Sを載置棒115で板材載置材90上に載置可能な定位置まで駆動し停止する。
昇降機構181は、図19で示すように、主に2本の駆動軸183、各スプロケット、チェーン184及びモーター付減速機182で構成されている。棚フレーム1の上面には2本の駆動軸183が回転自在に配設されている。その2本の駆動軸183の左右両端にはそれぞれ駆動スプロケット185と駆動スプロケット186とが固定されている。駆動軸183の内側(棚フレーム1の中心側)の駆動スプロケット185と、モーター付減速機182の両側の出力軸に固定された駆動スプロケット188との間には無端チェーン189が掛け渡されている。そして、駆動軸183の外側(棚フレーム1の側面側)の駆動スプロケット186の下方にはそれぞれ回転自在に従動スプロケット187が棚フレーム1の柱2に設けられている。
チェーン184は駆動軸183の外側の駆動スプロケット186と従動スプロケット187とに掛け渡され、チェーン184の両端は昇降台55に接続されている。モーター付減速機182が正逆回転駆動すると昇降台55は柱2に設けたガイドレール3に沿って移動(昇降)することができる。昇降機構181については従来、周知であるから、詳細な構成及び動作の説明は省略する。
昇降台55は、図21で示すように、棚フレーム1の前面に設けた左右の柱2に設けたガイドレール3に沿って転がる複数のガイドローラ56を備えている。昇降台55の内側には、各パレットを移送機構64により移送するときに車輪19が転動する走行面57が左右対称に設けられている。
移送機構64は各パレットの移送方向と平行になるように昇降台55の内側に、いわゆる、チェーンコンベアを左右対称に配置してある。移送機構64は、駆動スプロケット69、複数の従動スプロケット70、テンションスプロケット71及び無端チェーン66を有している。そして、駆動スプロケット69と複数の従動スプロケット70とテンションスプロケット71との間には無端チェーン66が掛け渡されている。無端チェーン66には、突起プレート67及び突起プレート68が設けられている。そして左右の駆動スプロケット69は駆動軸72に固定され、駆動軸72は昇降台55の両側の側板に回転可能に固定されている。駆動軸72には図22に示すように、スプロケット73が固定されている。従動スプロケット70は、昇降台55の側板に回転可能に固定されている。サーボモータ76は駆動軸72の近傍で、かつ昇降台55に配設されている。サーボモータ76の出力軸に固定されたスプロケット74と、スプロケット73との間には、無端チェーン75が掛け渡されている。
昇降台55が、棚フレーム1の各パレットが収納されている収納棚と、昇降台55に設けた走行面57とを、各パレットが乗り移り可能になるように停止したとき、移送機構64は、収納棚と走行面57とを各パレットの車輪19が転動して、各パレットを移送することができる。
移送機構64のチェーンコンベアの無端チェーン66と、各パレットの各凹部が設けられているプレートとの間には隙間が設けられ、そして、無端チェーン66の側面に設けられている突起プレート67及び突起プレート68は各パレットのプレートの凹部に、はまりこむ位置関係になるよう互いの位置を決めている。
次に、移送機構64により各パレットを昇降台55に移送する手順を説明する。まず、昇降台55はパレットが収納された収納棚まで移動する。そして、サーボモータ76を回転駆動すると無端チェーン66が駆動し、棚フレーム1の収納棚に収納された、パレットの前部左右のプレートに設けた凹部17に、突起プレート67がはまる。それから、パレットが引き出され、パレットの後部左右のプレートに設けた凹部18に突起プレート68がはまる。更に、パレットが引き出され、昇降台55に移送される。このようにサーボモータ76を回転駆動してパレットを移送することができる。また、サーボモータ76を逆回転駆動すると、パレットは逆方向に移送され元の収納棚に戻ることができる。
昇降台55が昇降するときは、突起プレート67及び突起プレート68は待避した位置にあり、移送機構64の無端チェーン66、突起プレート67及び突起プレート68は、各パレットの凹部17に干渉しない位置関係になっている。
図24〜図26に示すように、移送機構64の下方又は昇降台55の下部には、載置部112を前後方向(パレットの移送方向と平行な方向)に移動自在な前後動部111が設けられている。前後動部111はいわゆるスライドフォークである。
前後動部111は主に固定フォーク121、中間フォーク131、先端フォーク141及び駆動部により構成されている。固定フォーク121の下面には1対のガイドローラ取付け部材122が前後動部111の伸縮方向に平行でかつ互いに平行になるよう取り付けられている。1対のガイドローラ取付け部材122の内側には、水平軸周りに回転自在に複数の水平軸ガイドローラ123と垂直軸周りに回転自在に複数の垂直軸ガイドローラ124とが取り付けられている。
1対のガイドローラ取付け部材122の内側には、平行に1対のレール132が中間フォーク131に固定されている。1対のレール132の外側の面には外溝133が形成され、外溝133の外溝内側面134には各垂直軸ガイドローラ124が接し、外溝上下面135には各水平軸ガイドローラ123が接する。また、1対のレール132の内側の面に内溝136が形成され、内溝136の内溝外側面137には各垂直軸ガイドローラ144が接し、内溝上下面138には各水平軸ガイドローラ143が接する。
先端フォーク141の上面の両側には、1対のガイドローラ取付け部材142が前後動部111の伸縮方向に平行で、かつ互いに平行になるよう取り付いている。1対のガイドローラ取付け部材142の外側には水平軸周りに回転自在に各水平軸ガイドローラ143と、垂直軸周りに回転自在に各垂直軸ガイドローラ144とが複数取り付けられている。そして、中間フォーク131及び先端フォーク141が前進端又は後進端まで伸縮したときでも、各水平軸ガイドローラ及び各垂直軸ガイドローラは片側各2個以上、溝に接するような個数と間隔で配置されている。
スプロケット151とスプロケット152とが回転自在に支軸により1対の金具154に取り付けられ、1対の金具154は中間フォーク131の下面に取り付けられている。スプロケット151とスプロケット152とは互いにずれた位置で中間フォーク131の両端に互いに対向するように取り付けられ、中間フォーク131には各スプロケットを取り付けるために開口が設けられている。固定フォーク121の下面には互いにずれた位置で固定フォーク121の両端にチェーン固定金具157とチェーン固定金具159とが互いに対向するように取り付けられている。
また、先端フォーク141の上面には互いにずれた位置で先端フォーク141の両端にチェーン固定金具158とチェーン固定金具160とが互いに対向するように取り付けられている。そして、チェーン155が前後動部111の伸縮方向に平行で、かつチェーン155の端をチェーン固定金具157に固定し、スプロケット151に掛け渡たし、チェーン155の反対側の片端をチェーン固定金具158に固定してある。また、チェーン156が前後動部111の伸縮方向に平行で、かつチェーン156の端をチェーン固定金具159に固定し、スプロケット152に掛け渡たし、チェーン156の反対側の片端をチェーン固定金具160に固定してある。
ラック161は中間フォーク131の上面に歯面を上向きに前後動部111の伸縮方向と平行に取り付けられている。固定フォーク121には互いに同じ歯数の、ピニオン162とピニオン163とが回転自在に支軸で1対の側板169に取り付けられている。そして、ピニオン162とピニオン163とはラック161に噛み合うように配設されている。ピニオン162とピニオン163との間に、歯車164が回転自在に支軸により1対の側板169に固定されている。ピニオン162は歯車164と噛み合い、歯車164はピニオン163と噛み合っている。歯車164の上側には歯車165が駆動軸170に固定され、駆動軸170は回転自在に側板169に取り付けられている。歯車165は歯車164に噛み合うように配設されている。駆動軸170は固定フォーク121の側面に取り付けたサーボモータ172の出力軸とカップリング171を介して接続されている。
先端フォーク141の下部には載置部112が設けられている。載置部112は載置棒取付材116に櫛歯状に載置棒115を複数並設して形成されている。そして、載置棒115は等ピッチで互いに平行になるように載置棒取付材116の長手方向に対し直角に固定されている。また、載置棒115が前後動部111の伸縮方向と平行で、かつ水平に取り付けられている。載置棒取付材116は先端フォーク141の下面に取り付けられている。複数の載置棒115の上には板材P又は加工済みの板材Wが載せられる。
載置棒115の取付け間隔は板材加工機250のスキッド251(剣山)と同間隔で載置棒115の板材Wを載置する幅Lは、スキッド251の幅(板厚)より数倍広くなっている。
互いに隣り合うスキッド251間の空間に載置部112の載置棒115が挿入可能になるように互いの取り付け位置をずらしてある。
サーボモータ172が回転駆動し、例えば図26で左周りに歯車165が回転する。その歯車165の回転により歯車164が回転し、ピニオン162とピニオン163が回転する。そして、ラック161を介し中間フォーク131が固定フォーク121に対し前進(図26で載置棒115の先端側の方向に移動)する。このときチェーン155の端に固定されたチェーン固定金具158がスプロケット151に引っ張られ先端フォーク141が中間フォーク131に対して前進(図26で載置棒115の先端の方向に移動)する。また、サーボモータ172が回転駆動し、例えば図26で右周りに歯車165が回転する。その歯車165の回転により歯車164が回転し、ピニオン162とピニオン163が回転する。そして、ラック161を介し中間フォーク131が固定フォーク121に対し後退(図26で載置棒115の根元側の方向に移動)する。このときチェーン156の端に固定されたチェーン固定金具160がスプロケット152に引っ張られ先端フォーク141が中間フォーク131に対して後退(図26で載置棒115の根元側の方向に移動)する。
板材Pの搬出、搬入は、昇降台55を上下に移動し、かつ前後動部111により載置部112を前後に移動し行うことができる。そして、前後動部111及び載置部112は、各収納棚に収納してある各パレットに対して、載置部112で各パレット上から板材Pを取り出し可能に、かつ載置部112で各パレットに板材Pを受け渡し可能に設けてある。また、板材加工機250に対して載置部112で板材Pを載置可能に、かつ載置部112で加工済みの板材Wを取り出し可能に設けてある。
板材Pを板材パレット13に積み込み、収納する手順を図21を参照して説明する。このとき板材加工機250は板材Pを加工中である。板材パレット13に積載された板材Pが空になると、昇降台55は空の板材パレット13が収納された収納棚6まで移動する。そして移送機構64により、棚フレーム1から昇降台55に空の板材パレット13を移送し、昇降台55は板材Pを積み込む位置まで移動する。そして、板材Pが、図示を省略したクレーン又はフォークリフトにより板材パレット13の上に載置される。そして、昇降台55は空の板材パレット13が収納されていた収納棚6まで移動し、移送機構64により板材パレット13を棚フレーム1に移送し収納する。
板材Pを板材加工機250に対して搬入する手順を図27を参照して説明する。
板材Pの加工が終わると、板材加工機250から加工済みの板材Wが搬出される。そして、同図(A)のように、昇降台55は収納棚6に収納された板材パレット13上の板材Pの下方に載置部112の載置棒115を挿入できる位置まで移動(昇降)する。
次いで、同図(B)のように、載置棒115を板材Pの下方に挿入し、載置棒115を板材Pの下まで前進させ、昇降台55を小上昇させ載置棒115に板材Pを載置し、受け取る。そして、載置部112は昇降台55側へ後退し板材Pを取り出す。
次いで、昇降台55は板材加工機250に板材Pを搬入する位置まで移動する。
次いで、同図(C)のように、載置部112が板材加工機250側へ前進した後、昇降台55は小下降する。そして、板材Pを載置棒115から板材加工機250のスキッド251上に載置し、板材Pを受け渡す。そして、載置部112は昇降台55側へ後退する。このようにして板材Pを板材加工機250に搬入する。
加工済みの板材Wを板材加工機250に対して搬出する手順について図28を参照して説明する。板材Pの加工が終わると、昇降台55は板材加工機250のスキッド251上に載置された加工済みの板材Wの下に載置部112の載置棒115を挿入できる位置まで移動する。
次いで、同図(A)のように、載置棒115を板材加工機250に載置された加工済みの板材Wの下方に挿入し載置棒115を板材Wの下まで前進させた後、昇降台55は小上昇し載置棒115に加工済みの板材Wを載置し取り出す。そして、載置部112を昇降台55側へ後退させ板材Wを搬出する。
次いで、昇降台55は加工済みの板材Wを仕分けする位置(保持部326の下方)まで移動する。そして、板材Pの周縁部に加工された穴Hに3爪チャック401の内爪402が挿入可能な位置まで載置部112は前進する。
次いで、同図(B)のように、板材Pの周縁部に加工された穴Hに3爪チャック401の内爪402が挿入されるまで昇降台55は移動(上昇)し停止する。そして、3爪チャック401で残材Zを保持する。
次いで、残材Zが3爪チャック401で保持された状態で、昇降台55は移動(下降)する。すると、残材Zだけが3爪チャック401に保持され、製品Sは載置部112の載置棒115上に載置され、板材Wは仕分けされる。
次いで、昇降台55は、更に移動(下降)し、製品Sを載置棒115上から製品パレット15の搬送機構106上に載置する。そして、載置部112は昇降台55側へ後退する。
次いで、昇降台55は3爪チャック401に保持された残材Zを載置部112で受け取る位置まで移動し、載置部112を保持部326の下方に前進させる。3爪チャック401の保持を解除して残材Zを載置棒115上に載置する。そして、載置部112は昇降台55側へ後退する。
次いで、昇降台55は残材Zを残材パレット14に載置する位置まで移動する。
次いで、同図(C)のように、載置部112を残材パレット14側へ前進させ、昇降台55は小下降し残材Zを載置棒115上から残材パレット14の搬送機構106上に載置し受け渡す。
次いで、載置部112を昇降台55側へ後退させる。このようにして残材Zを残材パレット14上に載置することができる。
次いで、製品Sが載置された製品パレット15を昇降台55へ移送し、製品Sを受け渡す位置まで昇降台55は移動する。製品パレット15の搬送機構106上の製品Sは、昇降台55に隣接するように配置された受け渡しコンベア(図示省略)に搬送機構106を駆動して自動で搬送することができる。そして、搬送機構106は製品Sを載置棒115で板材載置材90上に載置可能な定位置まで駆動し停止する。その後、製品パレット15は収納棚8に戻される。
次いで、残材Zが載置された残材パレット14を昇降台55へ移送し、残材Zを受け渡す位置まで昇降台55は移動する。残材パレット14の搬送機構106上の残材Zは、昇降台55に隣接するように配置された受け渡しコンベア(図示省略)に搬送機構106を駆動して自動で搬送することができる。そして、搬送機構106は残材Zを載置棒115で板材載置材90上に載置可能な定位置まで駆動し停止する。その後、残材パレット14は収納棚7に戻される。
このようにすると板材Pは、載置棒115に載置して板材加工機に搬入、搬出する間に他の部材と擦れることがなく、また、板材Wを載置棒115に載置し、製品Sと残材Zとに仕分けするときも製品Sは他の部材と擦れることがないので、製品Sの表面を傷つけることなく製品Sを搬出することができる。
前記実施例以外にも加工済みの板材Wを板材加工機250に対して搬出する手順を下記のように行ってもよい。板材Pの加工が終わると、昇降台55は板材加工機250のスキッド251上に載置された加工済みの板材Wの下に載置部112の載置棒115を挿入できる位置まで移動する。
次いで、載置棒115を板材加工機250に載置された加工済みの板材Wの下方に挿入し載置棒115を板材Wの下まで前進させた後、昇降台55は小上昇し載置棒115に加工済みの板材Wを載置し取り出す。そして、載置部112を昇降台55側へ後退させ板材Wを搬出する。
次いで、昇降台55は加工済みの板材Wを仕分けする位置まで移動する。そして、板材Pの周縁部に加工された穴Hに3爪チャック401の内爪402が挿入可能な位置まで載置部112は前進する。
次いで、板材Pの周縁部に加工された穴Hに3爪チャック401の内爪402が挿入されるまで昇降台55は移動(上昇)し停止する。そして、3爪チャック401で残材Zを保持する。
次いで、残材Zを3爪チャック401で保持した状態で、載置部112を昇降台55側へ後退させる。載置棒115が後退すると、周囲を残材Zに囲まれた製品Sは残材Zに当たりその位置にとどまり、製品Sの下面を載置棒115の上面が滑べり載置棒115が後退する。載置棒115上にあった製品Sの重心が載置棒115の端より外側へ移動すると載置棒115の端を支点にして製品Sは傾き、更に載置棒115が後退すると製品Sは落ちる。そして、残材Zだけが3爪チャック401に保持され、製品Sは載置棒115上から次々と製品パレット15の搬送機構106上に落ちて仕分けされる。このような手順で仕分けすると、製品Sを製品パレット15上に置かれた製品Sの上に積み重ねることができる。
次いで、昇降台55は3爪チャック401に保持された残材Zを載置部112で受け取る位置まで移動し、載置部112を保持部326の下方に前進させる。3爪チャック401の保持を解除して残材Zを載置棒115上に載置する。そして、載置部112は昇降台55側へ後退する。
次いで、昇降台55は残材Zを残材パレット14に載置する位置まで移動する。
次いで、載置部112を残材パレット14側へ前進させ、昇降台55は小下降し残材Zを載置棒115上から残材パレット14の搬送機構106上に載置し受け渡す。そして、載置部112を昇降台55側へ後退させる。
そして、製品Sが載置された製品パレット15を昇降台55へ移送し、製品Sを受け渡す位置まで昇降台55は移動する。製品パレット15の搬送機構106上の製品Sは、昇降台55に隣接するように配置された受け渡しコンベア(図示省略)に搬送機構106を駆動して自動で搬送することができる。そして、搬送機構106は製品Sを載置棒115で板材載置材90上に載置可能な定位置まで駆動し停止する。その後、製品パレット15は収納棚8に戻される。
また、残材Zが載置された残材パレット14を昇降台55へ移送し、残材Zを受け渡す位置まで昇降台55は移動する。残材パレット14の搬送機構106上の残材Zは、昇降台55に隣接するように配置された受け渡しコンベア(図示省略)に搬送機構106を駆動して自動で搬送することができる。そして、搬送機構106は残材Zを載置棒115で板材載置材90上に載置可能な定位置まで駆動し停止する。その後、残材パレット14は収納棚7に戻される。
上述した実施例と同様に、残材Zを保持した保持部326を振動させる振動手段601を設けることができる。その場合、保持部326は振動手段601、接続具602、下部保持フレーム(図示省略)、複数の保持具327及び上部保持フレーム(図示省略)で構成される。
上部保持フレームは棚フレーム1に取り付けられる。下部保持フレームには振動手段601が取り付けられ、振動手段601はバイブレータ又は振動モータを備える。下部保持フレームは、下部保持フレームの上方にある上部保持フレームと複数の防振のための接続具602で接続される。下部保持フレームには、板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持できるように保持具327が複数取り付けられる。保持具327は3爪チャック401が使用される。
このようにすると、3爪チャック401により板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持し、振動手段601により保持部326を振動させミクロジョイント加工の製品Sを分離することができる。そして分離された製品Sと残材Zとは上述した手順で仕分けすることができる。
上述した実施例以外にも例えば下記のように構成してもよい。棚フレーム1内に保持部326を上下動可能に設けてもよい。そして、加工済みの板材Wを載置した載置棒115を保持部326の下方に前進し、保持部326が下降し、保持具327の3爪チャック401で板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持する。そして残材Zが保持された状態で、載置部112を昇降台55側へ後退させる。そして、残材Zだけが保持部326に保持され、製品Sは載置棒115上から次々と製品パレット15上に落ちて仕分けされる。製品パレット15の搬送機構106に積載された製品Sの上面と載置棒115の下面とを一定間隔になるように昇降台55が停止して、保持部326が下降し残材Zを保持した状態で載置部112を昇降台55側へ後退し仕分けすると製品Sを積み重ねることができる。
実施例8の板材仕分装置について、図29〜図30を参照して説明する。本実施例は、前記実施例7に対して、板材パレット13に板材Pを載置する代わりに板材載置棚4に板材Pを載置する点で特に異なり、その他の、前記実施例7と共通部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
説明の便宜上、加工済みの残材Zを積載するパレットを残材パレット14と呼称し、加工済みの製品Sを積載するパレットを製品パレット15と呼称して説明する。
この板材仕分装置は、板材Pを載置可能な板材載置棚4と、残材パレット14を出入自在な収納棚7と、製品パレット15を出入自在な収納棚8とを併設して上下方向に棚フレーム1に設けてある。また、保持部326を棚フレーム1内に設けてある。そして、板材加工機250は棚フレーム1の下部又は最下段の収納棚8の下方に設置されている。
棚フレーム1の一側の柱2に沿って昇降する昇降台55を設け、各収納棚に対して各パレットを出入自在に出し入れする移送機構64を昇降台55に備えている。載置部112を、前後方向へ移動可能な前後動部111が移送機構64の下方又は昇降台55の下部に備えられている。その載置部112には、各パレットに載せられた板材Pを掬う載置棒115が水平に複数、櫛歯状に配置されている。
棚フレーム1は、前面に各パレット又は板材Pを出し入れするための開口を有する。そして、棚フレーム1の内側には、板材Pを載置可能な板材載置棚4が上下方向に複数段、設けられている。また、板材載置棚4の下方には、残材パレット14を収納するために、収納棚7が左右対称に設けられている。その収納棚7に残材パレット14を収納する。また、収納棚7の下方には、製品パレット15を収納するために、収納棚8が左右対称に設けられている。その収納棚8に製品パレット15を収納する。最下段の収納棚8とその上の収納棚7との間には保持部326が設けてある。棚フレーム1の前端に設けた左右の柱2には、昇降台55を案内するガイドレール3が取り付けられている。
板材載置棚4は、板材Pを載置するために断面が長方形状をした板材で構成されている。各パレットの移送方向と直交する方向に、複数の板材載置板A232を設けてある。棚フレーム1の互いの柱どうしに接続した1対の板材載置板取付フレーム231と板材載置板A232とは、直角に接続されている。また、各パレットの移送方向と平行な方向に板材載置板B233が並行して板材載置板A232に取り付けられている。そして、板材載置板A232及び板材載置板B233の上面は同一平面上にある。
板材載置板A232には、板材Pの下方に載置棒115を挿入し、板材Pを取り出したり板材Pを載置したりするための切り欠き234(空間)が複数設けられている。その切り欠き234の間隔は載置棒115の取付け間隔と同寸法にしてある。切り欠き234と切り欠き234との間には板材載置板B233が設けられている。
板材載置棚4に板材Pを載置する方法は、次のような手順で行う。このとき板材加工機250は板材Pを加工中である。まず、空の製品パレット15を移送機構64により昇降台55に移送する。空の製品パレット15の搬送機構106上に1枚の板材Pを載置する。製品パレット15を収納棚8へ移送し収納する。
次いで、昇降台55は収納棚8に収納された製品パレット15の搬送機構106上に載置された板材Pの下方に、載置部112の載置棒115を挿入できる位置まで移動(昇降)する。載置棒115を板材Pの下方に挿入し、昇降台55を小上昇させ載置棒115に板材Pを載置し、受け取る。そして、載置部112は昇降台55側へ後退し板材Pを取り出す。
次いで、昇降台55は板材載置棚4に板材Pを受け渡す位置まで移動する。載置部112が板材載置棚4側へ前進した後、昇降台55は小下降する。そして、板材Pを載置棒115から板材載置棚4上に載置し、板材Pを受け渡す。そして、載置部112は昇降台55側へ後退する。以上の動作を繰り返し、板材Pはすべての板材載置棚4上に載置される。
板材Pを板材加工機250に対して搬入、搬出する手順は、実施例7の板材パレット13が板材載置棚4に変わった点が異なるだけで他は同様なので説明を省略する。
上述した実施例と同様に、残材Zを保持した保持部326を振動させる振動手段601を設けることができる。その場合、保持部326は振動手段601、接続具602、下部保持フレーム(図示省略)、複数の保持具327及び上部保持フレーム(図示省略)で構成される。
上部保持フレームは棚フレーム1に取り付けられる。下部保持フレームには振動手段601が取り付けられ、振動手段601はバイブレータ又は振動モータを備える。下部保持フレームは、下部保持フレームの上方にある上部保持フレームと複数の防振のための接続具602で接続される。下部保持フレームには、板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持できるように保持具327が複数取り付けられる。保持具327は3爪チャック401が使用される。
このようにすると、3爪チャック401により板材Pの周縁部に加工された穴Hを利用して残材Zを保持し、振動手段601により保持部326を振動させミクロジョイント加工の製品Sを分離することができる。そして分離された製品Sと残材Zとは上述した手順で仕分けすることができる。
以上、本発明の板材Wを仕分けする板材仕分装置について、好ましい実施例を示して説明したが、本発明は、上述した実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の組合せの実施及び/又は種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。例えば、保持具327は180°開閉するチャック385、平行に開閉するチャック387、フック411、3爪チャック401等のいずれかを設けたり、これらを併用してもよい。また、昇降台の下部に板材を載置可能な載置部を設け、その載置部を旋回する機構を備えた板材搬出入棚装置又は板材加工機に対して板材を搬出する立体倉庫に、種々の実施例の板材仕分装置を設ける場合にも適用される。
1 棚フレーム
13 板材パレット
14 残材パレット
15 製品パレット
55 昇降台
64 移送機構
111 前後動部
112 載置部
115 載置棒
310 仕分載置部
321 上下動部
326 保持部
327 保持具
401 3爪チャック
505 前後動部
601 振動手段
H 穴
P 板材(素材)
W 板材(加工済み)
Z 残材
S 製品

Claims (5)

  1. 板材加工機により加工された板材を製品と前記板材の周縁部を含む残材とに仕分けする板材仕分装置であって、
    前記製品と前記残材とに切り取られた前記板材が載置される仕分載置部と、
    前記板材の周縁部又は前記板材の周縁の前記残材に前記残材を保持するための加工が行われた前記残材を、前記加工を利用して保持可能な保持具を備えた保持部とを設けると共に、
    記保持部を上下動自在な上下動部、前記仕分載置部を上下動自在な上下動部又は前記仕分載置部を前後動自在な前後動部のいずれかを設けることを特徴とする板材仕分装置。
  2. 板材を載置可能な板材載置棚と、板材を載置可能なパレットを出入自在な収納棚とを併設して上下方向に備えるか、又は、板材を載置可能なパレットを出入自在な収納棚を上下方向に複数段備える
    棚フレームの一側に、昇降台を上下動自在に設け、
    前記収納棚に対して前記パレットを出し入れする移送機構と、
    前後方向へ移動自在な前後動部とを前記昇降台に備えると共に、
    前記前後動部は前記板材を載置するための載置部を有し、
    前記板材の周縁部又は前記板材の周縁の残材を保持するための加工が行われた残材を、前記加工を利用して保持する保持具を備えた保持部を前記棚フレーム内に設け、前記収納棚に前記パレットを収納するか又は収納しないことを特徴とする板材仕分装置。
  3. 前記パレットは搬送機構を有し、前記搬送機構の駆動力は、前記パレット以外に備えた駆動源から駆動力伝達手段により、前記搬送機構に伝達されることを特徴とする請求項2に記載の板材仕分装置。
  4. 前記残材を保持するための前記加工は、前記板材加工機により加工された穴又はスリットであることを特徴とする請求項1又は2に記載の板材仕分装置。
  5. ミクロジョイント加工された板材を前記製品と前記残材とに分離するために、前記保持具を備えた前記保持部を、振動させる振動手段を設けることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の板材仕分装置。
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