JP5553442B2 - 熱交換器用レシーバタンク - Google Patents

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Description

この発明は、例えばパラレルフロー型の熱交換器用レシーバタンクに関するものである。
従来、車両用の熱交換器として、アルミニウム製のレシーバタンクとサブクール域を持たせたコンパクトで高性能の熱交換器、特に熱媒体の冷却凝縮用の熱交換管が並行し、これら管の間に伝熱面積の広いコルゲートフィンを配設した、いわゆるパラレルフロー型コンデンサ(PFC)が広く生産使用されている。
一般に、パラレルフロー型コンデンサにおいては、熱媒体の流入及び流出用配管を介してレシーバタンクが接続されており、レシーバタンクによって熱媒体の気液分離が行われている。
この種のレシーバタンクはアルミニウム製の円筒状部材(シリンダ)にて形成されており、コンデンサや周辺部品と一体に組み立てられ、ろう付け固定された後、タンクの下端開口からタンク内に乾燥剤や合成樹脂製のフィルタを内挿し、その後、タンクの下端開口部をキャップで閉塞している(例えば、特許文献1参照)。
また、キャップを閉塞する手法として、キャップをタンクに溶接して固定する手法も採用されている。この場合、溶接時の熱影響を防止するために、内挿される合成樹脂製のフィルタは、溶接するキャップから離れた位置関係例えば、溶接が下面の場合、フィルタは上面に内挿されていた。
また、溶接用のキャップは、通常タンク内周面に嵌挿される円板の周縁に円筒状の溶接部を有する平坦形状や平坦形状の円板平坦面が外向きに円弧状に膨らんだいわゆるドーム形状のものが使用されている。
一方、フィルタは円形状の鍔を有しており、タンク内に摺接可能なようにタンク内周面との間に所定のクリアランス(設計上フィルタのメッシュのオープニング以下)が存在している。ここで、フィルタのメッシュのオープニングとは、フィルタメッシュの糸・糸間の冷媒、異物が通過できる寸法をいい、上記クリアランスがオープニング以下であれば、フィルタと同等の異物除去機能が得られる。
特開2006−162189号公報
しかしながら、溶接時の熱影響を防止するためにフィルタと溶接位置とを離した構造においては、溶接前のフィルタセットが面倒であった。すなわち、フィルタを挿入する長さが長いため、フィルタの傾きによる挿入抵抗の増大、セット不良、及びセット工数の増大等が発生していた。
上記問題を解決するために、フィルタとキャップを近接配置すると、溶接時の熱影響により、フィルタが合成樹脂製の場合、熱変形する虞があった。この問題を解決するためにフィルタを金属製にすることも考えられるが、金属製のフィルタはコストアップの要因となり、実用的ではない。
また、フィルタと溶接位置とを離す関係上、フィルタが下面側になる場合、溶接部は上面となるが、溶接材料としては、例えばA1100,A3003等の溶接棒を使用しているため、防食処理がされておらず、キャップ溶接部に腐食性液が付着滞留した場合、耐食面で問題があった。なお、サブクールコンデンサでは、構造上、フィルタが通常コア(コンデンサ本体)の下面側となるので、溶接位置は上面側となる。
また、溶接されるキャップとシリンダの接合部は溶接部のみであり、ろう付け接合と比較して、接合面積が少ないため、内圧によりキャップの変形が起きやすかった。すなわち、タンク内の内圧上昇によってキャップのめくれが生じる懸念があった。
また、フィルタに設けられる鍔は、略円形であり、シリンダ内周面との間には設計上、所定のクリアランスを設定しているが、シリンダ製造時の内周面の微少な変形、使用時の振動あるいは運転時の熱膨張等により、安定したクリアランスを確保することは難しかった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、フィルタの組み込み作業を安定・容易にすると共に、溶接時の熱影響によるフィルタの熱変形を抑制し、溶接により生じる腐食性液に対する耐食性の向上及び内圧上昇によるキャップの変形の防止を図れるようにした熱交換器用レシーバタンクを提供する。
上記課題を解決するために、この発明の熱交換器用レシーバタンクは、パラレルフロー型熱交換器に熱媒体の流入及び流出用配管を介して接続され、熱媒体中の不純物を濾過する合成樹脂製のフィルタを下面側に備えるレシーバタンクであって、 上記フィルタを内挿する円筒状のタンク本体と、このタンク本体の下端開口部に溶接されるキャップとを具備し、 上記キャップは、上記タンク本体の内周面に嵌挿される大径部と、この大径部の一端から上記タンク本体内に向かって延在する縮径テーパ部とからなる中空円錐状に形成され、 上記フィルタは、上記タンク本体内に遊嵌される鍔を備えると共に、この鍔の外周面に上記タンク本体の内周面に摺接可能な少なくとも3つ以上の微少突起が等間隔に突設され、かつ、下面中心部に、該フィルタに接触する上記キャップの縮径テーパ部の先端部が進入可能な空間が設けられている、ことを特徴とする。この場合、上記フィルタは、上下端部に上記鍔を備え、少なくとも一方の鍔の外周面に上記微少突起が突設されていればよい。
このように構成することにより、タンク本体の下面側からフィルタとキャップを近接位置に配置することができると共に、フィルタをタンク本体の中心位置に配置した状態で、キャップを溶接することができ、溶接位置をレシーバタンク下側とすることにより腐食性液がキャップの溶接部に付着滞留するのを防止することができる。
また、キャップの形状を中空円錐状とすることで、伝熱経路を長くすることができ、フィルタの受熱量を軽減することができ、かつ、レシーバタンクの内圧をキャップの縮径テーパ部の円錐面で分散させると共に、円錐面が内圧による伸びで、レシーバタンク内径から外部に飛び出すのを防止することができるので、キャップのめくれ等の変形を防止することができる。
また、フィルタの下面にキャップの縮径テーパ部の先端部が進入可能な空間を設けることで、キャップとの接触を略直線状とすることができるので、受熱面積を減少させることができる。
また、フィルタの鍔の外周面に、タンク本体の内周面に摺接可能な少なくとも3つ以上の微少突起が等間隔に突設することで、フィルタをタンク本体の中心位置に確実に配置することができ、キャップの縮径テーパ部の先端部付近との非接触を確実にすることができる。
この発明において、上記フィルタの下面に、上記空間の開口縁から下方に延在する筒状垂下壁を突設してもよい。
このように構成することにより、フィルタに設けられた筒状垂下壁の下端内周縁とキャップの縮径テーパ部の円錐面とを線接触させることができる。
加えて、上記タンク本体における上記熱媒体の流入用配管が接続される位置より下方の内周面の対向する部位に位置決め用突起を突設し、上記位置決め用突起を上記フィルタの上端部に設けられた鍔の外周上面に係合可能に形成する方がよい。
このように構成することにより、フィルタのタンク本体内への配置位置を正確にすることができる。
この発明によれば、上記のように構成されているので、フィルタの組み込み作業を安定・容易にすると共に、溶接時の熱影響によるフィルタの熱変形を抑制し、溶接材料の選定により生じる可能性のある腐食性液に対する耐食性の向上及び内圧上昇によるキャップの変形の防止を図ることができる。
この発明に係るレシーバタンクを備えるパラレルフロー型熱交換器の一例の一部を断面で示す正面図である。 この発明に係るレシーバタンクの第1実施形態を示す断面図(a)、(a)のI−I線に沿う拡大断面図(b)、(b)のII部拡大断面図(c)、(a)のIII部拡大断面図(d)である。 上記レシーバタンクの構成部を示す分解断面図である。 この発明におけるフィルタの正面図(a)、底面図(b)、(a)のIV部拡大断面図(c)、(a)のV部拡大断面図(d)及び(b)のVI部拡大図(e)である。 この発明に係るレシーバタンクの第2実施形態を示す断面図(a)及び(a)のVII部拡大断面図(b)である。 この発明に係るレシーバタンクの第3実施形態を示す断面図(a)及び第3実施形態におけるキャップの拡大断面図(b)である。 この発明に係るレシーバタンクの第4実施形態を示す断面図である。 この発明におけるキャップの2つの形態を示す断面斜視図である。 キャップの溶接後のフィルタの温度変化の実験に用いる試料のレシーバタンクとキャップを示す概略断面図である。
以下に、この発明に係る熱交換器用レシーバタンクの実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係るレシーバタンクをパラレルフロー型熱交換器に適用した場合について説明する。
図1に示すように、上記パラレルフロー型熱交換器である凝縮器1(以下にコンデンサ1という)は、アルミニウム製の一対のヘッダーパイプ2a,2bと、これらのへッダーパイプ2a,2b間に互いに平行に架設される複数のアルミニウム製の熱交換管3と、各熱交換管3の間に介設されると共に、一体に接合されるアルミニウム製の熱交換用フィン例えばコルゲートフィン4とで主に構成されている。このコンデンサ1の一方のヘッダーパイプ2bには熱媒体(冷媒)の流入及び流出用配管である流入管7と流出管8を介してアルミニウム製の受液器であるレシーバタンク10が接続されている。このレシーバタンク10内には、通気性を有する袋体内に収容される乾燥剤30と後述するフィルタ40が内挿されている。
上記ヘッダーパイプ2a,2bは、例えばアルミニウム製の押出形材にて略円筒状に形成されており、その上下端部にはアルミニウム製のエンドキャップ5がろう付けにより被着固定されている。また、一方のヘッダーパイプ2a(図1において左側)の例えば外方側上端付近には高温の熱媒体の流入ロ2cが設けられ、外方側下端付近には、熱媒体の流出口2dが設けられている。更に、他方のヘッダーパイプ2b(図1において右側)の下部側面には、上記レシーバタンク10と連通するために、熱媒体の流出用及び流入用の連通口を構成する図示しない流出孔及び流入孔が穿設されており、これらの流出孔及び流入孔と連通するようにして、流入用配管である流入管7と流出用配管である流出管8を介してレシーバタンク10が接続されている。
なお、ヘッダーパイプ2aにおける上部側の約1/3の箇所と下部側の約1/6の箇所に仕切板2e,2fが配設されている。また、ヘッダーパイプ2bにおける約中間部の箇所と仕切板2fと対応する箇所には、仕切板2g,2hが配設されている。
このように、ヘッダーパイプ2a,2bに仕切板2e,2f,2g,2hを配設することにより、流入孔2cからヘッダーパイプ2a内に流入する高温高圧の熱媒体が仕切板2eより上方の過熱域1A(高温領域)の熱交換管3内を流れて、ヘッダーパイプ2b内へ流れる。この際、気体状態で熱交換が行われ、熱媒体の温度が降下する。ヘッダーパイプ2b内へ流れた熱媒体は、仕切板2e及び2fと2gの間の凝縮域1B(気液2相領域)の熱交換管3内を流れて再びヘッダーパイプ2b内へ流れる。この際、潜熱の熱交換が行われ、100%気体状態から100%液体状態に変化する。なお、この領域では相変化に伴う温度変化はない。ヘッダーパイプ2a内に流れた液体状態の熱媒体は流出孔及び流入管7を介してレシーバタンク10内に流れ、レシーバタンク10によって気液分離された後、液体状態の熱媒体は流入孔及び流出管8を介して仕切板2f,2hより下方の過冷却域1C(サブクール域)の熱交換管3内を流れてヘッダーパイプ2a内へ流れる。この際、熱媒体は液体状態で熱交換が行われ、温度が降下する。
上記熱交換管3は、アルミニウム製の押出形材にて例えば偏平な板状に形成されており、その内部には長手方向に向かって貫通する複数に区画された熱媒体の流路(図示せず)が形成されている。このように形成される熱交換管3の両端部は、両ヘッダーパイプ2a,2b側面の対向する側に、適宜間隔をおいて互いに平行に配列される複数のスリット(図示せず)に挿入固着されている。
上記熱交換用フィンすなわちコルゲートフィン4は、図1に示すように、アルミニウム製の板材を屈曲することにより連続波形状に形成されており、各熱交換管3の間に介設されてろう付されている。この場合、最上段及び最下段に配設された熱交換管3の外方側にもコルゲートフィン4がろう付接合されており、これらの両コルゲートフィン4を保護するために、両コルゲートフィン4の更に外方側にはサイドプレート6がろう付接合されている。
上記レシーバタンク10は、図1ないし図3に示すように、乾燥剤30とフィルタ40を内挿する円筒状のタンク本体11(以下にシリンダ11という)と、シリンダ11の上端開口部11aにろう付けされる上部キャップ21及び下端開口部11bに溶接される下部キャップ20とを具備している。
この場合、シリンダ11は、例えばアルミニウム製の押出形材にて形成されており、下端側からシリンダ11の全長の約1/3の内周面は研削処理によって拡径されている。また、シリンダ11の拡径された下部拡径部12の一側面には、上記冷媒の流入管7が接続する流入孔13aと流出管8が接続する流出孔13bが穿設されている。また、シリンダ11の下部拡径部12における流入用配管が接続される流入孔13aの位置より下方の内周面の対向する部位に位置決め用突起であるダボ14が突設されている。このダボ14にフィルタ40の上端部が係合可能になっている。
一方、上記下部キャップ20は、シリンダ11の内周面に嵌挿される大径部22と、大径部22の一端からシリンダ11内に向かって延在する縮径テーパ部23とからなる中空円錐状に形成されている。このように形成される下部キャップ20は、アルミニウム製板素材を絞り加工あるいはプレス加工等にて形成されている。
なお、上部キャップ21は、円板24の周縁に円筒状のろう付け部25を有する平坦形状に形成されている。このように形成される上部キャップ21は、アルミニウム製板素材を絞り加工あるいはプレス加工等にて形成されている。
上記フィルタ40は、筒状本体41と、筒状本体41の周方向に開設された開口に張設される濾過用のメッシュ42と、筒状本体41の上下端部からそれぞれ外方に向かって水平に延在する上部鍔43aと下部鍔43bと、下面中心部に下部キャップ20の縮径テーパ部23の先端部が進入可能な空間44と、を備えている。この場合、フィルタ40は、例えばナイロン等の合成樹脂製部材にて形成されている。
また、フィルタ40の上下鍔43a,43bは、図2(c)に示すように、シリンダ11内に僅かな隙間45(クリアランス)を残して遊嵌されるようになっており、上下鍔43a,43bの外周面の例えば45度間隔の部位には、シリンダ11の下部拡径部12の内周面に摺接可能な微少突起46(以下に突起46という)が突設されている。なお、突起46は、先端面がシリンダ11の下部拡径部12の内径の曲率と相似形状に形成されている。この場合、突起46は上下鍔43a,43bの外周面に8個設けられているが、突起46は90度間隔に4個設けてもよく、あるいは、少なくとも3つ以上の突起46を等間隔に突設してもよい。また、突起46は、少なくとも上下鍔43a,43bの一方に設けられていればよい。
上記のように、上下鍔43a,43bの少なくとも一方の鍔43a又は43bの外周面に少なくとも3つ以上の突起46を等間隔に突設することにより、フィルタ40の鍔43a,43bとシリンダ11の内周面との隙間45を安定して確保することができると共に、フィルタ40をシリンダ11の中心位置に確実に配置することができる。
次に、レシーバタンク10の組立手順について説明する。まず、シリンダ11の上端開口部11a内に上部キャップ21を嵌挿する。次に、上記のようにして組み立てられたレシーバタンク10は、別の工程で、コンデンサ1の一方のヘッダーパイプ2bに流入管7と流出管8を介して接続される。この際、流入管7が流入孔13aに接続され、流出管8が流出孔13bに接続され、一体ろう付けによって接合される。
レシーバタンクとコンデンサが一体でろう付けされた後、シリンダ11の下端開口部11bを介してシリンダ11内に乾燥剤30(袋体内に収容されている)を挿入し、続いて下端開口部11bを介してフィルタ40を挿入し、フィルタ40の上部鍔43aの外周上面をシリンダ11の下部拡径部12の内周面に突設されたダボ14に係合(係止)させて、流出孔13bを跨いだ位置にフィルタ40をセットする。この際、フィルタ40の上下鍔43a,43bの外周面に等間隔に設けられた8個の突起46がシリンダ11の内周面に摺接するので、フィルタ40の上下鍔43a,43bとシリンダ11の内周面との隙間45が安定して確保されると共に、フィルタ40はシリンダ11の中心位置に確実に配置される。
上記のようにして、シリンダ11の下端開口部11bを介してシリンダ11の下面側にフィルタ40を内挿した後、下端開口部11bに下部キャップ20を嵌挿して下端開口部11bを閉塞した状態で、シリンダ11の下端開口部11bと下部キャップ20の大径部22を溶接によって接合する。
上記のように構成される第1実施形態のレシーバタンク10によれば、シリンダ11の下面側からフィルタ40と下部キャップ20を近接位置に配置することができると共に、フィルタ40をシリンダ11の中心位置に配置した状態で、下部キャップ20を溶接することができ、溶接位置をレシーバタンクの下側に配置することにより、腐食性液が下部キャップ20の溶接部に付着滞留するのを防止することができる。したがって、レシーバタンク10の耐食性を向上させることができる。
また、下部キャップ20の形状を中空円錐状とすることで、伝熱経路を長くすることができ、フィルタ40の受熱量を軽減することができ、かつレシーバタンク10の内圧を下部キャップ20の縮径テーパ部23の円錐面で分散させると共に、円錐面が内圧による伸びで、レシーバタンク内径から外部に飛び出すのを防止することができるので、下部キャップ20のめくれ等の変形を防止することができる。
また、フィルタ40の下面に下部キャップ20の縮径テーパ部23の先端部が進入可能な空間44を設けることで、下部キャップ20との接触を略直線状とすることができるので、受熱面積を減少させることができる。
更にまた、フィルタ40の上下鍔43a,43bの外周面に、シリンダ11の内周面に摺接可能な少なくとも3つ以上の突起46が等間隔に突設することで、フィルタ40をシリンダ11の中心位置に確実に配置することができ、下部キャップ20の縮径テーパ部23の先端部付近との非接触を確実にすることができる。
上記第1実施形態では、フィルタ40の下面の中心部に下部キャップ20の縮径テーパ部23の先端部が進入可能な空間44を設ける場合について説明したが、図5に示すように、フィルタ40の下面に、空間44の開口縁から下方に延在する筒状垂下壁47を突設してもよい。
このように構成することにより、フィルタ40に設けられた筒状垂下壁47の下端内周縁と下部キャップ20の縮径テーパ部23の円錐面とを線接触とすることができ、受熱面積を減少させることができる。
また、上記実施形態では、下部キャップ20の形状は、図1ないし図5、図8(a)に示すように、縮径テーパ部23の先端が先細り状に形成されているが、縮径テーパ部23の先端が、図6及び図8(b)に示すように、平坦面26となる中空截頭円錐状の下部キャップ20Aを用いることも可能である。
このように、中空截頭円錐状の下部キャップ20Aを用いることにより、下部キャップ20Aの先端部とフィルタ40とを無接触にすることができ、更に受熱面積を減少させることができ、溶接時の熱影響を抑制することができる。
また、図7に示すように、上部キャップ21に代えて下部キャップ20と同様の形状を有する中空円錐状の上部キャップ21Aを用いてもよい。このように、中空円錐状の上部キャップ21Aを用いてシリンダ11の上端開口部11aを閉塞してろう付け又は溶接により接合することにより、レシーバタンク10の内圧に対して上部キャップ21Aのめくれ等の変形を防止することができる。
次に、この発明に係るレシーバタンクにおけるキャップの溶接後のフィルタの熱影響を調査する実験について説明する。
<実験条件>
図9に示すように、試料としてシリンダ11内にフィルタ40を内挿し、シリンダ11の下端開口部にキャップ(実施例、比較例1,比較例2)を溶接したものを用意する。
<シリンダ11の寸法>
全長L=267.0±0.5mm、下部拡径部12の長さL1=75.9±0.5mm、流入孔13aと流出孔13bの中心間の距離L2=39.3±0.1mm、シリンダ下端から流出孔中心までの距離L3=21.4±0.2mm、シリンダ下端からダボ14までの距離L4=32.8(+0.5,−0.0)mm、シリンダの内径D=33.6±0.2mm、シリンダの下部拡径部12の内径D1=33.80±0.07mm、シリンダの肉厚t=2.1±0.2mm、
<キャップの形状>
実施例:中空円錐状キャップ{下部キャップ20、突起46は4個}
比較例1:平坦状キャップ
比較例2:ドーム状キャップ
上記の条件の下で、実施例と比較例1,2のキャップを溶接した後、フィルタ40のキャップ接触部近傍Aの温度、フィルタ下部鍔43bの上側Bの温度、及びフィルタ下部鍔43b位置相当の外面Cの温度によってキャップの溶接後のフィルタ溶融状況を観察したところ、表1のような結果が得られた。
Figure 0005553442
上記観察の結果、実施例の中空円錐状キャップにあっては上記A,B,Cのいずれの位置(キャップ接触部近傍,下部鍔上側,下部鍔位置相当の外面)においてもフィルタ40の溶融は見られなかった。これに対して、比較例1の平坦状キャップを溶接した場合は、Cの位置(下部鍔位置相当の外面)はやや溶融しており、A,Bの位置(キャップ接触部近傍、下部鍔上側)では明らかに溶融していた。また、比較例2のドーム状キャップにあっては、A,Cの位置(キャップ接触部近傍,下部鍔位置相当の外面)ではやや溶融しており、Bの位置(下部鍔上側)では明らかに溶融していた。これにより、実施例の中空円錐状キャップを溶接した場合には、フィルタ40は熱影響を受けないことが判った。
1 コンデンサ(熱交換器本体)
2a,2b ヘッダーパイプ
3 熱交換管
7 流入管(流入用配管)
8 流出管(流出用配管)
10 レシーバタンク
11 シリンダ(タンク本体)
14 ダボ(位置決め用突起)
20,20A 下部キャップ
21,21A 上部キャップ
22 大径部
23 縮径テーパ部
26 平坦面
40 フィルタ
43a 上部鍔
43b 下部鍔
44 空間
45 隙間(クリアランス)
46 突起(微少突起)
47 筒状垂下壁

Claims (4)

  1. パラレルフロー型熱交換器に熱媒体の流入及び流出用配管を介して接続され、熱媒体中の不純物を濾過する合成樹脂製のフィルタを下面側に備えるレシーバタンクであって、
    上記フィルタを内挿する円筒状のタンク本体と、このタンク本体の下端開口部に溶接されるキャップとを具備し、
    上記キャップは、上記タンク本体の内周面に嵌挿される大径部と、この大径部の一端から上記タンク本体内に向かって延在する縮径テーパ部とからなる中空円錐状に形成され、
    上記フィルタは、上記タンク本体内に遊嵌される鍔を備えると共に、この鍔の外周面に上記タンク本体の内周面に摺接可能な少なくとも3つ以上の微少突起が等間隔に突設され、かつ、下面中心部に、該フィルタに接触する上記キャップの縮径テーパ部の先端部が進入可能な空間が設けられている、
    ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  2. 請求項1記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    上記フィルタは、上下端部に上記鍔を備え、少なくとも一方の鍔の外周面に上記微少突起が突設されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク
  3. 請求項1又は2記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    上記フィルタの下面に、上記空間の開口縁から下方に延在する筒状垂下壁が突設されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    上記タンク本体における上記熱媒体の流入用配管が接続される位置より下方の内周面の対向する部位に位置決め用突起を突設し、上記位置決め用突起を上記フィルタの上端部に設けられた鍔の外周上面に係合可能に形成してなる、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
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