JP5552019B2 - 動力工具 - Google Patents

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Description

本発明は、原動機(例えばモータやエンジン)によって工具を駆動する動力工具に関する。
特許文献1に、モータを原動機とする電動工具が開示されている。この電動工具は、工具とモータの間に設けられたギヤボックスを備えている。ギヤボックスは、複数の歯車によって、モータ軸と工具軸を互いに連結している。
特開2010−142929号公報
ギヤボックスでは、各々の歯車が、他の歯車と噛み合いながら回転する。互いに噛み合う二つの歯車(駆動側歯車と従動側歯車)では、理論上、作用線における速度が互いに等しくなる。この状態では、二つの歯車の歯面が、接触と離間をスムーズに繰り返す。しかしながら実際には、歯面の形状誤差や外乱トルクを要因として、二つの歯車の間に速度差が生じ得る。この場合、二つの歯車の歯面が接触する際に、振動や騒音が発生してしまう。
上記した問題は、ギヤボックスのような歯車伝達機構に限られず、チェーン伝達機構、自在継手、噛み合い式クラッチ、キー、セレーション、スプラインといった他の種類の動力伝達機構でも起こり得る。これらの動力伝達機構もまた、互いに係合する二つの部材(駆動側部材と従動側部材)を有しており、当該二つの部材が速度差を持って衝突したときに、振動や騒音を発生させてしまう。
本発明は、上記の実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、動力伝達機構において生じる振動や騒音を防止又は低減することである。
本発明に係る動力工具は、工具と、工具を駆動する原動機と、工具と原動機の間に設けられており、二つの回転軸を互いに連結している動力伝達機構と、動力伝達機構に対して従動側に位置する回転軸の物理量を測定する第1測定手段と、第1測定手段によって測定された物理量に応じて原動機を制御する制御手段を備えている。ここでいう「動力伝達機構に対して従動側に位置する回転軸」は、動力伝達機構へ直接的に接続された回転軸に限定されず、動力伝達機構と工具との間でトルクを伝達する回転軸を広く意味する。
動力伝達機構内で二つの部材(駆動側部材と従動側部材)の間に速度差が生じると、動力伝達機構に対して従動側に位置する回転軸の物理量に、特徴的な変化が現れる。そのことから、当該回転軸の物理量を測定することによって、駆動側部材と従動側部材の間に速度差が生じたことを検出することができる。そして、その検出結果に応じて原動機を制御することによって、動力伝達機構において生じる振動や騒音を効果的に防止又は低減することができる。
上記した動力工具は、動力伝達機構に対して駆動側に位置する回転軸の物理量を測定する第2測定手段をさらに備えることが好ましい。この場合、制御手段は、第1測定手段によって測定された物理量と、第2測定手段によって測定された物理量との間の差に応じて、原動機を制御することが好ましい。この構成によると、第1測定手段で測定された物理量の変化が、動力伝達機構によって生じたものなのか否かを判別して、原動機を適切に制御することができる。ここでいう「動力伝達機構に対して駆動側に位置する回転軸」は、動力伝達機構へ直接的に接続された回転軸に限定されず、原動機と動力伝達機構との間でトルクを伝達する回転軸(原動機の出力軸を含む)を広く意味する。
実施例1のマルノコの外観図を示す。 実施例1のマルノコの機械的な構造を示す。 実施例1のマルノコの電気的な構造を示す。 実施例1のマルノコのコントローラが実行する処理を示すフローチャート。 図5(a)は工具軸の角速度の測定値の一例を示すグラフであり、図5(b)はモータ軸の角速度の測定値の一例を示すグラフである。各々のグラフにおいて、横軸は時間を示しており、縦軸は角速度を示している。 実施例2のマルノコの機械的な構成を示す図。 実施例2のマルノコの電気的な構成を示す図。 実施例2のマルノコのコントローラが実行する処理を示すフローチャート。
本発明の一実施形態では、制御手段が、第1測定手段によって測定された物理量の時間変化率に応じて、原動機を制御することが好ましい。この場合、制御手段は、当該時間変化率に関する閾値を記憶しており、測定された時間変化率が記憶している閾値に達したときに、原動機の出力を低下させることがより好ましい。この構成によると、動力伝達機構で振動や騒音が発生するタイミングで、原動機の出力を低下させることができる。それにより、動力伝達機構で発生する振動や騒音を防止又は低減することができる。
本発明の他の一実施形態では、制御手段が、第1及び第2測定手段によって測定された物理量の差に応じて、原動機を制御することが好ましい。この場合、制御手段は、前記物理量の差に関する閾値を記憶しており、測定された物理量の差が記憶している閾値に達したときに、原動機の出力を低下させることがより好ましい。この構成によると、動力伝達機構で振動や騒音が発生するタイミングで、原動機の出力を低下させることができる。それにより、動力伝達機構で発生する振動や騒音を防止又は低減することができる。
あるいは、制御手段が、測定された前記物理量の差の時間変化率に応じて、原動機を制御することも好ましい。この場合、制御手段は、当該時間変化率に関する閾値を記憶しており、測定された時間変化率が記憶している閾値に達したときに、原動機の出力を低下させることがより好ましい。この構成によると、動力伝達機構で振動や騒音が発生するタイミングで、原動機の出力を低下させることができる。それにより、動力伝達機構で発生する振動や騒音を防止又は低減することができる。
本発明の一実施形態では、第1測定手段及び第2測定手段が測定する物理量が、角速度、角加速度、周速度、周加速度、振動、トルクといった回転軸の運動を示す(又は運動を算出できる)物理量であることが好ましい。
本発明の一実施形態では、動力伝達機構が、歯車伝達機構、チェーン伝達機構、自在継手、噛み合い式クラッチ、キー、セレーション、スプラインであることが好ましい。これらの動力伝達機構では、実質的に剛体である少なくとも二つの部材が、あそび(バックラッシュ)を設けて接続されており、振動や騒音が発生しやすい構造となっている。従って、本開示に係る技術を適用することで、有意な効果を得ることができる。
図1から図5を参照して、実施例1のマルノコ10を説明する。図1に示すように、マルノコ10は、本体12と、鋸刃30と、電池パック22を備えている。鋸刃30は、ワーク(木材)を切断する工具である。電池パック22は、本体12へ電力を供給する電源であり、本体12へ着脱可能に取り付けられている。
本体12は、鋸刃30を駆動するモータ14、モータ14を起動するためのトリガスイッチ16、ユーザが把持するためのグリップ18、鋸刃30を保持している工具軸20を備えている。モータ14は、直流モータであり、電池パック22からの電力によって作動する。このように、本実施例のマルノコ10は、直流電源方式の電動工具である。ただし、本実施例で説明する技術は、交流電源方式の電動工具(マルノコに限られない)にも適用することもできる。
図2に示すように、マルノコ10は、歯車伝達機構40を備えている。歯車伝達機構40は、モータ14と工具軸20の間に設けられている。歯車伝達機構40は、駆動歯車42と従動歯車44を備えている。駆動歯車42と従動歯車44は、それぞれインボリュート歯車であり、互いに噛み合っている。駆動歯車42は、モータ14のモータ軸14aに形成されており、従動歯車44は、工具軸20に固定されている。図2では、駆動歯車42と従動歯車44のそれぞれに一つの歯のみが図示されているが、実際の駆動歯車42と従動歯車44には、周方向に沿って等間隔に配置された複数の歯が設けられている。なお、従動歯車44は、駆動歯車42よりも大型であり、駆動歯車42よりも多くの歯を有している。歯車伝達機構40は、動力伝達機構の一種であり、複数の歯車42、44によってモータ軸14aと工具軸20を互いに連結する。
図2に示すように、マルノコ10は、第1センサ52と第2センサ54を備えている。第1センサ52は、工具軸20の回転位置を検出するセンサであり、第2センサ54は、モータ軸14aの回転位置を検出するセンサである。本実施例の第1センサ52及び第2センサ54は、ロータリエンコーダを用いて構成されている。なお、第1センサ52及び第2センサ54は、他の種類のセンサを用いて構成してもよい。
図3を参照して、マルノコ10の回路構成について説明する。図3に示すように、マルノコ10は、FET(電界効果トランジスタ)56と、シャント抵抗58と、コントローラ50を備えている。FET56及びシャント抵抗58は、電池パック22とモータ14の間に設けられている。コントローラ50は、FET56のゲートに接続されており、FET56を制御することができる。コントローラ50は、FET56を制御することによって、モータ14の動作を制御する。ここで、コントローラ50は、FET56を単にオンオフするだけでなく、FET56をPMW(パルス幅変調)制御することができる。
シャント抵抗58は、モータ14に流れる電流を測定する素子である。シャント抵抗58は、モータ14に対して直列に接続されており、モータ14に流れる電流に応じた電圧を出力する。シャント抵抗58の出力電圧は、コントローラ50へ入力される。コントローラ50は、シャント抵抗58の出力電圧が所定のしきい値を超える場合に、FET56をターンオフする。それにより、モータ14に過電流が流れることを防止する。
コントローラ50は、第1センサ52及び第2センサ54に接続されており、第1センサ52及び第2センサ54の出力信号を受信する。コントローラ50は、受信した第1センサ52の出力信号に基づいて、工具軸20の回転位置、角速度、角加速度といった物理量を算出することができる。また、コントローラ50は、受信した第2センサ54の出力信号に基づいて、モータ軸14aの回転位置、角速度、角加速度といった物理量を算出することができる。
図4に示すように、本実施例のコントローラ50は、第1センサ52によって測定された工具軸20の速度と、第2センサ54によって測定されたモータ軸14aの速度に基づいて、FET56(即ち、モータ14)を制御する。以下、図4に示すフローチャートに沿って、コントローラ50が実行する処理を順に説明する。
最初に、ユーザがトリガスイッチ16をオンすると(ステップS10)、コントローラ50はFET56をターンオンする(ステップS12)。それにより、電池パック22がモータ14へ電気的に接続され、モータ14が鋸刃30の駆動を開始する。ここで、コントローラ50は、トリガスイッチ16の操作量に応じて、FET56をPWM制御することができる。モータ14が鋸刃30を駆動している間、工具軸20の回転位置は第1センサ52によって検出され、モータ軸14aの回転位置は第2センサ54によって検出される。コントローラ50は、第1センサ52及び第2センサ54の出力信号を受信し(ステップS14)、それらの出力信号に基づいて、工具軸20及びモータ軸14aの回転位置、角速度、角加速度をそれぞれ算出する。
ここで、図5を参照しながら、工具軸20の角速度V1とモータ軸14aの角速度V2の関係について説明する。図5に示すように、モータ軸14aの角速度V2が比較的に安定しているのに対して、工具軸20の角速度V1は、急激な変動(X〜Y)を周期的に繰り返すことが多い。このような現象が生じるのは、歯車伝達機構40の駆動歯車42又は従動歯車44に、形状誤差が存在するためである。例えば、駆動歯車42の複数の歯のなかに、設計形状よりも歯厚の大きな異形歯が存在すると仮定する。この場合、駆動歯車42の異形歯が従動歯車44に接触した時点(X)で、従動歯車44の角速度は急に上昇する。その結果、駆動歯車42と従動歯車44の間には、作用線上において加速度差が生じ、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間する。その後、駆動歯車42と従動歯車44は再び接触し(Y)、その時に振動や騒音を発生する。このような事象は、駆動歯車42が一回転する度に繰り返され、大きな振動や騒音となってユーザに不快感を与える。従動歯車44に異形歯が存在する場合も同様であり、この場合は、従動歯車44が一回転する度に振動や騒音が発生する。
上記した問題を回避するために、本実施例のマルノコ10では、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間した時点で、モータ14への電力供給が制限されるように構成されている。具体的には、コントローラ50が、駆動歯車42と従動歯車44の間の作用線上における速度差を計算し(図4のステップS16)、当該速度差が所定の閾値に達した(又は上回った)時に(ステップS18でYES)、FET56のデューティ比(オンする期間の割合)を一時的に低下させる(ステップS20)。それにより、駆動歯車42と従動歯車44の間に生じる速度差が抑制され、駆動歯車42と従動歯車44の接触による振動や騒音が防止又は低減される。ここで、作用線上における速度差dVは、工具軸20の角速度をV1、従動歯車44の歯数をZ1、モータ軸14aの角速度をV2、駆動歯車42の歯数をZ2とすると、dV=│V1・Z1−V2・Z2│と計算することができる。
上記したステップS20の処理においてデューティ比を低下させる時間は、マルノコ10の構成に応じて適宜決定し、コントローラ50にプログラムしておくことができる。また、コントローラ50が、マルノコ10の運転速度(例えば工具軸20の回転速度)に応じて、当該時間を調整可能であることも好ましい。この場合、コントローラ50は、マルノコ10の運転速度が速いときほど、当該時間を短くすることが好ましい。
コントローラ50は、ユーザがトリガスイッチ16をオフ操作するまで、上述したモータ14の制御を継続する(ステップS14〜ステップS22)。そして、ユーザがトリガスイッチ16をオフ操作すると(ステップS22でYES)、コントローラ50はFET56をターンオフし(ステップS24)、モータ14の駆動を停止する。
以上のように、本実施例のマルノコ10は、工具軸20及びモータ軸14aの運動を監視することによって、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングを検知する。そして、マルノコ10は、その検知したタイミングでモータ14への電力供給を制限することにより、駆動歯車42と従動歯車44の間の離間と接触による振動や騒音を防止又は低減することができる。
なお、駆動歯車42と従動歯車44の歯面は、駆動歯車42と従動歯車44の形状誤差によるだけでなく、例えばモータ14の出力トルクが急に変動したり、鋸刃30への負荷トルクが急に変動した場合でも、互いに離間する。このような場合でも、本実施例のマルノコ10では、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングが検知され、モータ14への電力供給が制限されることによって、振動や騒音の発生が防止又は低減される。
ここで、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングは、工具軸20及びモータ軸14aの角速度だけでなく、工具軸20及びモータ軸14aの角加速度、周速度、周加速度、トルク、振動数といった他の物理量からも特定することができる。駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングでは、工具軸20とモータ軸14aとの間でこれらの物理量にも有意な差が生じる。
本実施例では、コントローラ50が、工具軸20とモータ軸14aの速度差に基づいてモータ14を制御するように構成されているが、コントローラ50は、工具軸20とモータ軸14aの速度差の時間変化率に基づいて、モータ14を制御するように構成することもできる。あるいは、コントローラ50が、工具軸20とモータ軸14aの加速度、トルク、振動数といった他の物理量の差の時間変化率に基づいて、モータ14を制御するように構成されてもよい。この場合、一例ではあるが、速度又は他の物理量の差の時間変化率が所定の閾値に達したときに、モータ14の出力を低下させるとよい。
本実施例で説明した振動や騒音が発生するメカニズムは、歯車伝達機構40に限られず、チェーン伝達機構、自在継手、噛み合い式クラッチ、キー、セレーション、スプラインといった他の種類の動力伝達機構でも起こり得る。これらの動力伝達機構もまた、互いに係合する二つの部材(駆動側部材と従動側部材)を有しており、当該二つの部材が速度差を持って衝突したときに、振動や騒音を発生させてしまう。そのことから、本実施例で説明した技術は、それらの動力伝達機構を有する動力工具にも同様に適用することができる。
本実施例では、コントローラ50が各種の閾値を用いてモータ14を制御するが、各々の閾値は、マルノコ10の構成、機能、用途に応じて適宜設定することができる。
図6から図8を参照して、実施例2のマルノコ110を説明する。図6、図7に示すように、本実施例のマルノコ110は、実施例1のマルノコ10と比較して、第2センサ54を具備しない点で相違する。即ち、本実施例のマルノコ110は、工具軸20のみを監視して、モータ14を制御するように構成されている。
以下、図8に示すフローチャートに沿って、本実施例のコントローラ50が実行する処理を順に説明する。最初に、ユーザがトリガスイッチ16をオンすると(ステップS110)、コントローラ50はFET56をターンオンする(ステップS112)。それにより、電池パック22がモータ14へ電気的に接続され、モータ14が鋸刃30の駆動を開始する。モータ14が鋸刃30を駆動している間、工具軸20の回転位置は第1センサ52によって検出される。コントローラ50は、第1センサ52の出力信号を受信し(ステップS114)、その出力信号に基づいて、工具軸20の回転位置、角速度、角加速度をそれぞれ算出する。
次に、コントローラ50は、工具軸20の角加速度が、所定の閾値に達しているのか否かを判断する(ステップS118)。本実施例のコントローラ50は、工具軸20の角加速度が当該閾値に達した場合に、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間したと判断する。図5(a)に示すように、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間する期間(X〜Y)では、工具軸20の角速度V1が急に変動する。即ち、工具軸20の角加速度が急に上昇する。そのことから、工具軸20の運動のみを監視しても、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングを特定することができる。
工具軸20の角加速度が当該閾値に達している場合(ステップS118にてYES)、コントローラ50は、FET56のデューティ比(オンする期間の割合)を一時的に低下させる(ステップS120)。それにより、駆動歯車42と従動歯車44の間に生じる速度差が抑制され、駆動歯車42と従動歯車44の接触による振動や騒音が防止又は低減される。
コントローラ50は、ユーザがトリガスイッチ16をオフ操作するまで、上述したモータ14の制御を継続する(ステップS114〜ステップS122)。そして、ユーザがトリガスイッチ16をオフ操作すると、コントローラ50はFET56をターンオフし、モータ14の駆動を停止する。
以上のように、本実施例のマルノコ110は、工具軸20の運動のみを監視することによって、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングを検知することができる。そして、マルノコ110は、その検知したタイミングでモータ14への電力供給を制限することにより、駆動歯車42と従動歯車44の間の離間と接触による振動や騒音を防止又は低減することができる。
ここで、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングは、工具軸20の角加速度(角速度の時間変化率)だけでなく、工具軸20の角加速度の時間変化率、周速度の時間変化率、周加速度の時間変化率、トルクの時間変化率、振動数の時間変化率といった他の物理量の時間変化率からも特定することができる。駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングでは、工具軸20のこれらの物理量にも有意な変化が生じる
加えて、本実施例のマルノコ110は、最終的な出力軸である工具軸20の運動を監視しながらモータ14を制御することから、駆動歯車42と従動歯車44の間で離間と接触が生じた場合でも、工具軸20の回転速度が目標値となるように制御することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、本実施例の技術は、モータ14を原動機とする電動工具だけでなく、エンジンを原動機とする動力工具にも適用することができる。この場合、駆動歯車42と従動歯車44の歯面が互いに離間するタイミングで、エンジンへの燃料供給を減少させればよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的な有用性を持つものである。
10、110:マルノコ
12:本体
14:モータ
14a:モータ軸
16:トリガスイッチ
18:グリップ
20:工具軸
22:電池パック
30:鋸刃
40:歯車伝達機構
42:歯車伝達機構の駆動歯車
44:歯車伝達機構の従動歯車
50:コントローラ
52:第1センサ
54:第2センサ
56:FET

Claims (8)

  1. 工具と、
    工具を駆動する原動機と、
    工具と原動機の間に設けられており、二つの回転軸を互いに連結している動力伝達機構と、
    動力伝達機構に対して従動側に位置する回転軸の物理量を測定する第1測定手段と、
    第1測定手段によって測定された物理量に応じて原動機を制御する制御手段と、
    を備え
    制御手段は、第1測定手段によって測定された物理量の時間変化率が所定のしきい値に達したときに、原動機の出力を低下させることを特徴とする動力工具。
  2. 第1測定手段が測定する物理量は、角速度、角加速度、周速度、周加速度、トルク、振動数の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の動力工具。
  3. 工具と、
    工具を駆動する原動機と、
    工具と原動機の間に設けられており、二つの回転軸を互いに連結している動力伝達機構と、
    動力伝達機構に対して従動側に位置する回転軸の物理量を測定する第1測定手段と、
    動力伝達機構に対して駆動側に位置する回転軸の物理量を測定する第2測定手段と、
    1測定手段によって測定された物理量と、第2測定手段によって測定された物理量との間の差に応じて、原動機を制御する制御手段と、
    を備える動力工具。
  4. 制御手段は、前記差が所定のしきい値に達したときに、原動機の出力を低下させることを特徴とする請求項に記載の動力工具。
  5. 制御手段は、前記差の時間変化率に応じて、原動機を制御することを特徴とする請求項又はに記載の動力工具。
  6. 制御手段は、前記差の時間変化率が所定のしきい値に達したときに、原動機の出力を低下させることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の動力工具。
  7. 第1及び第2測定手段が検出する物理量は、角速度、角加速度、周速度、周加速度、トルク、振動数の少なくとも一つであることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の動力工具。
  8. 動力伝達機構は、歯車伝達機構、チェーン伝達機構、自在継手、噛み合い式クラッチ、キー、セレーション、スプラインのいずれかであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の動力工具。
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