JP7062436B2 - 電動インパルススクリュードライバをそのモータの瞬間回転周波数に応じて制御する方法、及び対応する装置 - Google Patents

電動インパルススクリュードライバをそのモータの瞬間回転周波数に応じて制御する方法、及び対応する装置 Download PDF

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Description

1.発明の分野
本発明の分野は、電動インパルス又はパルスモードスクリュードライバの設計及び製造とともに、こうしたスクリュードライバを駆動する方法の分野である。
2.従来技術
ねじ締め装置又はスクリュードライバは、一般に、例えば自動車の組立等、様々な産業部門において、アセンブリを締め付けるために使用される。
電動スクリュードライバには、本質的に2つの既知のタイプ、すなわち、
-連続締付けスクリュードライバ装置と、
-不連続又は断続的パルスモード又はインパルススクリュードライバと、
がある。
これらの2つのタイプのスクリュードライバ装置は、非常に類似する機械的アーキテクチャを有するが、特にそれらの電力供給モードによって互いに区別される。
連続締付けスクリュードライバ装置は、連続締付けねじ締め動作中、所望の締付けトルクが得られるまで、定電圧又は非定電圧によって永久的に電力が供給される。
インパルススクリュードライバ締付け動作中、インパルス(又はパルスモード)スクリュードライバ装置は、所望の締付けトルクが得られるまで逐次的な電圧パルスによって電力が供給される。したがって、それらのモータは、ねじに対して、長期的かつ連続的なトルクの上昇ではなく逐次的なトルクパルスを発生させるように不連続に電力が供給される。これにより、操作者によって知覚されるように、工具の反作用トルクが低減する。
本発明は、特に、ここでより詳細に記載するインパルススクリュードライバ装置に関する。こうしたスクリュードライバ装置は、例えば、本出願人によって出願された特許文献1に記載されている。
電動インパルススクリュードライバ装置又はスクリュードライバは、モータと、ねじを締め付けることができる回転端末ユニットとの間に、通常、動作遊びを有する伝動システムを備える。ねじ締めフェーズ中、モータは、電気パルスによって逐次的に電力が供給される。各電気パルスにおいて、モータのロータは、加速し、ねじ締めの向き又は方向において伝動システムの遊びを解消する。この遊びが解消されると、伝動システムにおいて衝撃が発生する。したがって、ロータは、端末ユニットと協働してねじに対してトルクパルスを伝達し、端末ユニットを回転駆動する。そして、ロータは、伝動システムに対して跳ね返り、最大後退位置に後退し、その位置で、伝動遊びは、ねじ締めの向きの逆の向きで解消される。
ねじ締めフェーズ中、ねじが所望の締付けトルクで締め付けられるまで、幾つかの衝撃サイクルが、所与の頻度に従って繰り返し実施される。
電気コマンド、モータの回転周波数、及びスクリュードライバによって与えられる電磁トルクに関してパルスの特徴を示す図1を参照すると、各衝撃サイクルは、以下を含む。
-ステップ1:ロータの自由加速を引き起こす、モータに電力を供給するための電気パルスであり、その間、ロータは、ねじ締めの向きにおいて伝動システムにおける遊びを解消する。
-ステップ2:伝動システムにおけるロータの衝撃であり、その間、クリアランスが解消されると、トルクパルスは端末ユニットに伝達される。
-ステップ3:ねじ緩め向きにおける遊びの解消によりロータのその最大後退位置への復帰を引き起こす、ロータの自然な跳ね返りによるシステムのリセット。
したがって、ロータは、以下の位置の間で可動である。
-伝動システムにおける遊びがねじ締め方向において最大である最大後退位置。この位置は、スクリュードライバの出力シャフト及びグリップが固定された状態で、モータのロータが、ねじ締めの逆方向における回転の終了時に、伝動システムに当接して固定されると、達成され、この伝動システムの遊びは、ねじ緩め向き又は方向において解消されている。
-遊びがねじ締め方向において解消される衝撃位置。この位置は、スクリュードライバの出力シャフト及びグリップが固定された状態で、モータのロータが、ねじ締め方向の回転の終了時に、伝動システムに当接して固定されると、達成され、この伝動システムの遊びは、ねじ締め方向において解消されている。
ロータは、その最大後退位置からその衝撃位置に移行する間、伝動システムにおける遊びを解消するために、加速する間に運動エネルギーを蓄積する。この遊びが解消されると、ロータは、トルクパルスの間に、伝動システムを介してねじにこの運動エネルギーを伝達する。
ここで、ステップ1をより厳密に見る。このステップは、衝撃の瞬間に締め付けるためのポテンシャルエネルギーの形態でねじに部分的に伝達されるエネルギーを蓄積しようとする。
力学的ポテンシャルエネルギーは、以下の簡略化した公式によって与えられる。
Figure 0007062436000001
式中、
Jは、動いている部品(ロータ+伝動システム)の慣性である。
ωは、モータのロータのその長手方向軸に沿った回転周波数である。
インパルスねじ締め動作中、各パルスにおける加速フェーズは、利用可能な角加速移動距離を考慮すると非常に高くなければならない。そして、モータ及びその電源の加速能力を最大限に利用することが必要である。
連続スクリュードライバ装置では、この高い加速度に対する必要は存在しない。
電動インパルススクリュードライバ装置は、ロータ加速フェーズ中に「開ループ」モードとして知られる駆動モードを実施し、それは、時間の関数としての設定値電源電圧の所定の「テンプレート」に基づいて、各衝撃サイクルにおいて電源電圧の設定値に依存する。こうしたテンプレートにより、加速フェーズ中の電源電圧の調整が可能である。しかしながら、それは、そのモータの現実の(又は瞬間的な)回転周波数に対する影響を考慮しない。こうしたテンプレートは、電源電圧値及び瞬間の複数の対を関連付ける、対応テーブルからなる。
このテンプレートは、典型的なスクリュードライバ装置に対して、かつ所与のスクリュードライバ動作に対して、研究室で求められる。そして、それは、スクリュードライバの駆動を実行するコントローラに登録され、生産において、所定のスクリュードライバ動作を実行するために適時にモータの電源を駆動するために使用される。
図2は、
-時間の関数としてモータの電源電圧を表すこうしたテンプレートの一例(電圧テンプレート)と、
-時間の関数としてモータによって消費される電流の推移と、
-電源パルスの間のモータの回転周波数の変動とを示す。
この図2では、以下のことがわかる。
-電源電圧は、電源パルスの全ての瞬間で一定である。
-モータが始動するときに電流スパイクがあり、その後、モータの加速中に電流の緩やかな低下がある。
-電気パルスの間の回転周波数の勾配の低減、言い換えれば、加速度の低下(回転周波数のグラフは、経時的に指向係数の低減によりわずかに内側に曲がった)。
電気パルスの間のこの加速度の低下の理由は、以下の通りである。
スクリュードライバシステムと呼ばれる、スクリュードライバ装置及びそのコントローラによって形成されるアセンブリは、その能力が、例えば75アンペアに等しい最大電流を伝達するように設計によって制限されている。この最大電流を超えることにより、コントローラの遮断に至り、それは、スクリュードライバ装置を維持するために、コントローラを再開させることができるには、保守技術者による行為を必要とする。
したがって、低回転周波数での(始動するときの)電源の振幅は、オームの法則Umax=R.Imaxに従ってこの最大許容電流によって制限され、Umaxは最大許容電源電圧であり、Imaxは最大許容電流であり、Rは、スクリュードライバ装置及びそのコントローラによって形成されるシステムの抵抗である。
したがって、設定値電圧テンプレートは、この最大許容振幅によって制限される。
ここで、ロータの回転周波数が上昇すると、モータは、逆起電力(counter-electromotive force or back electromotive force)と呼ばれる電圧を発生させ、その値はその回転周波数に比例し、この逆起電力は、モータの電源電圧から差し引かれる。したがって、ペイロード電圧は、電気パルスの間に低下する傾向がある。これにより、グラフにおいて観察されるように、モータによって消費される電流が低下し、したがって、瞬間電磁トルクが低下する。
したがって、これにより、電気パルスの終了時にモータによって達成することができる回転周波数、したがって、回転周波数が上昇するときにコントローラがそのパルスの間にスクリュードライバに提供することができる運動エネルギーが、大きく制限される。
ここで、ねじに伝達することができるこの運動エネルギーの制限により、スクリュードライバの締付け能力が制限され、これは、角加速移動距離を増大させることによってほとんど補償することができず、それは、角加速移動距離自体、歯車減速システムにおける遊びにより、又は概して、モータとねじとの間の運動連鎖における遊びにより、制限されるためである。
電源パルスの間に一定の設定値の電圧が印加され、かつ、
-最大電流の制限、
-電気パルスの間の逆起電力の上昇からもたらされるペイロード電圧の低下、
からもたらされる、従来技術のこれらの欠点を克服するために、一定ではなくなり時間で変化する電圧テンプレートが開発された。こうしたテンプレートを図3に示す。
見ることができるように、電圧テンプレートは、低い初期値を有し、それは、その後、経時的に上昇する。
この形態のテンプレートにより、以下が留意される。
-電源電圧の初期値が低いことにより、始動するときの電流スパイクが小さくなり、したがって、装置を始動させるときに、コントローラが最大許容電流を超え、コントローラが遮断されることが回避される。
-開始フェーズの後の電源電圧の緩やかな上昇により、回転周波数による逆起電力の上昇を補償し、モータの電源供給の期間により一定の電流を得ることが、かなりの程度まで可能になる。
したがって、可変電源による電圧テンプレートの使用には、より一定の電磁トルク、すなわち、モータの回転周波数が上昇するときに低下せず、かつ、コントローラの遮断のいかなるリスクもなしにより長時間、より高い電磁トルクを達成するのを可能にする、モータのより安定した加速度を発生させるという効果がある。
別の態様によれば、かつアセンブリの適応性及びトルクの目標レベルに応じて、電気パルスの終了時に、したがって衝撃の前に、運動エネルギーのレベルを調整することが有用である可能性がある。この目的で、テンプレートは、最も強力なパルスを必要とする用途に対して設定され、より低いねじ締め力を必要とする用途に対して、すなわち、低い適応性を有しかつ必要なねじ締めトルクがより低いアセンブリに対して、この基本テンプレートに緩和係数(「パルス振幅」と呼ばれる)が適用される。例えば、使用の状況により、基本テンプレートの出力の60%が必要である場合、基本テンプレートの60%における相似変換が達成される。
したがって、所与の瞬間(t)において印加される電圧を求めるために使用される公式は以下である。
Figure 0007062436000002
式中、
U(t)は、瞬間(t)において印加される電圧である。
TabTemplate[t]は、所望のテンプレートの全ての点を含み、かつ瞬間(t)の関数としてインデックスされるテーブルである。
PulseAmplitudeは、0~1の範囲の振幅の係数である。
図3に示す基本テンプレートの約60%におけるテンプレートを、図4に示す。この図において、相似変換の適用により、パルスの間にモータによって消費される電流が顕著に一定のレベルで維持されることが可能にならないことが分かる。したがって、一定のモータトルクと、モータの回転周波数が上昇するときに低下しない安定した加速度とを得るために、相似変換を使用することはできない。
このように、基本テンプレートの場合から離れて、モータの電源電圧の時間による推移を考慮して設定されるテンプレートは、モータに対して真に必要な電圧の低下を考慮しておらず、したがって、モータに印加される電流の低下、電磁トルクの低下、したがってロータ加速度の低下を補償しない。
したがって、時間の関数としての電源電圧の設定値の単純な変動は十分ではなく、それは、これが、所与の場合(基本テンプレートを設定するために使用される場合)に対してのみ作用し、基本テンプレートが相似変換によって適合される他の全てのあり得る使用の場合をカバーしないためである。
図5は、モータのロータが、パルスの終了の前に遮断される(電源電圧パルスの終了の前に回転周波数が低下する)状況において、図3のテンプレートの実施中の、モータによって消費される電流とロータの回転周波数との時間の関数としての変動を示す。このモータのロータの遮断は、ロータの自由加速に対して伝動システムで利用可能な遊びが、モータの電源パルスが完了する前に、時期尚早に再吸収されたときに、発生する可能性がある。
この場合、モータが受ける遮断に起因してモータの回転周波数が低下するときに、モータによって消費される電流(current or intensity)の大幅な上昇がみられる。したがって、モータに対する有用な電圧は、その回転周波数と比較して大きく、したがって、電流は、システムによって許容可能な限界を超えて上昇する。これにより、システムによって許容可能な最大電流を超えることに起因して、ねじ締め動作を停止させ、コントローラを遮断する安全システムを作動させる、不具合に至る可能性があり、これは、生産性を損なうため、産業用ねじ締め環境において許容できない。
したがって、従来技術による、時間の関数としての電源電圧テンプレートの使用により、異なる使用状況において全く同一のタイプのねじ締め装置を駆動することは可能とはならず、コントローラの遮断に至ることなく、ねじ締め動作中に発生する可能性がある異常(ロータの遮断、組立中の硬点の通過等)に対処することができず、これは、コントローラを再開させることは、保守技術者による行為を必然的に含み、したがって、時間がかかるため、産業レベルで許容できない。
したがって、電動インパルスねじ締め装置の駆動は更に改善することができる。
国際公開第2012/143532号
3.発明の目的
本発明は、特に、これらの種々の問題のうちの少なくとも幾つかに対して効率的な解決法を提供することを目的とする。
特に、少なくとも1つの実施形態によれば、本発明の目的は、不連続又は断続的電動インパルススクリュードライバ装置のモータの動作を最適化することである。
特に、少なくとも1つの実施形態によれば、本発明の目的は、モータが、各電源電圧パルスを通して実質的に一定の電磁トルクを生成するのを可能にすることである。
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明の別の目的は、モータが、スクリュードライバシステムによって許容可能な最大電流を超えるいかなるリスクも引き起こすことなく、高い電磁トルクを生成するのを可能にすることである。
本発明はまた、少なくとも1つの実施形態において、スクリュードライバシステムの動作の中断を引き起こすことなく、特に、運動連鎖における遊びが解消しても電源が持続する場合にいかなる過度な電流も発生させることなく、動作異常に対処するという目的を追求する。
本発明の別の目的は、少なくとも1つの実施形態において、性能レベルを低下させることなく、相似変換の原理によって基本テンプレートを別の使用状況に対して適合させることである。
4.発明の提示
このために、本発明は、電動モータを備え、この電動モータのロータは回転駆動されることが可能な端末ユニットに接続され、上記モータは逐次的な電源電圧パルスによって電力が供給される、不連続スクリュードライバ装置を制御する方法を提案する。
本発明によれば、このような方法は、上記電源電圧パルスの各々の間に上記モータの瞬間電源電圧を求めるステップを含み、このステップは、少なくとも以下のステップ、すなわち、
-上記ロータの瞬間回転周波数をリアルタイムに測定する第1のステップと、
-上記電源電圧パルスの電圧の成分を求めることにある第2のステップであって、この成分は上記瞬間回転周波数によって決まる、第2のステップと、
-上記ロータの瞬間回転周波数に応じて、上記電圧値を組み込んだ上記電源電圧パルスの電圧をリアルタイムで求める第3のステップと
を含む。
したがって、この態様によれば、本発明は、断続的又は不連続締付けスクリュードライバ装置のモータの各電源電圧パルスの電圧を、この電圧に、値がモータのロータの回転周波数によって決まる成分を組み込むことによって、求めるものである。
各電源電圧パルスの電圧を求めるためにロータの回転周波数を考慮することにより、モータの回転周波数によって増大し、電磁トルクを発生させるためにモータによって消費される電圧から差し引かれる、逆起電力を補償することができる。
このように、本発明によれば、モータの電力供給の期間中により一定である電流を得ることが可能になり、したがって、電磁トルク、それによりロータの加速度の低下を防止することができる。
本発明により、モータの回転周波数の関数として電源電圧パルスの電圧の変動を得ることにより、スクリュードライバシステムによって許容可能な最大電流を超えるといういかなるリスクも引き起こすことなく、高い電磁トルクを生成することも可能になる。実際に、電源電圧パルスの電圧は、始動するとき、システムによって許容可能な電流の最大値を超えるのを促進しないように、十分低く、その後、ロータの回転周波数により、この回転周波数の上昇による電磁トルクの損失を補償し、したがって高レベルの電磁トルクが達成されるのを確実にするように、徐々に上昇することができる。
このように、本発明は、断続的又は不連続電動インパルススクリュードライバ装置のモータの動作を最適化する。
1つの可能な有利な特徴によれば、上記成分は、上記瞬間回転周波数の関数として、電圧値の所定の集合から選択される。
この場合、種々のタイプのスクリュードライバ装置が種々のタイプのスクリュードライバ動作を行うために実施されるために、ロータの種々の回転周波数、ロータの回転周波数の上昇による電磁トルクの損失、各タイプのスクリュードライバ動作、又は最大量のエネルギーを必要とするスクリュードライバ動作に対して、補償を可能にする成分の値を求めるように、研究所試験が行われる。これらのデータは、スクリュードライバ装置に記録し、かつ、それが生産に使用される前に達成されるべきそのタイプとスクリュードライバ動作のタイプとに応じたスクリュードライバ装置のパラメータ化の間に、選択することができる。
別の可能な有利な特徴によれば、上記成分は、上記瞬間回転周波数の所定係数との積に等しいものとして求められる。
この場合、成分の値は、選択されるのではなく、リアルタイムで計算される。
1つの可能な有利な特徴によれば、上記電源電圧パルスの各々の電圧は、
-所定の理論的定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
-上記ロータの瞬間回転周波数によって決まる上記成分に対応する第2の項と
の和に対応する。
そして、各電源電圧パルスの電圧は、モータが始動される時点で所定回転周波数に達するために必要な理論的定電源電圧と、回転周波数の従属的な成分との和に対応する。この成分により、逆起電力によって発生する電圧の、ロータの回転周波数による上昇を補償することができ、モータに電力が供給される間により一定である電流、したがって電磁トルクを得ることができる。
第1の項の理論的電圧値には、好ましくは0~1で変化することができるパルス振幅係数が掛け合わされる。
そして、所与のタイプのねじ締め装置に対して、研究所においてかつ最大出力を必要とするスクリュードライバ動作のタイプに対して理論的定電源電圧の一意の値を求めることが可能になる。この理論的値を必要な出力がより小さい動作に適合させるために、最も過酷な場合の理論的値に振幅係数が掛け合わされる。したがって、行われるスクリュードライバ動作が、最も過酷な条件下でのスクリュードライバ動作に必要な電力の80%しか必要としない場合、振幅係数は0.8に等しくなる。
この振幅係数を、ロータの回転周波数の関数として可変である第2の項ではなく、第1の定数項にのみ適用することにより、いかなるタイプのスクリュードライバ動作であっても、モータによって消費される一定の電流があり、電磁トルクが維持されることが確実になる。
好ましくは、上記所定の理論的定電源電圧は、電流の所定値にスクリュードライバ装置の電気抵抗を掛け合わせた積に等しい。
好ましくは、上記第2の項は、上記ロータの上記瞬間回転周波数の上記モータの逆起電圧の係数との積に等しい電圧値である。
可能な好ましい特徴によれば、上記第2の項は、電源電圧値及び上記ロータの回転周波数値の複数の対を関連付ける対応テーブルの形式で記憶されるデータを考慮する。
そして、本方法の実行は、それが、第2の項を求めるために計算を実行するのではなく記録されたデータを利用する限り、より迅速である。
1つの可能な有利な特徴によれば、本発明による方法は、動作異常を検出するステップと、動作異常の検出に続いて上記モータの上記電源電圧パルスの電圧を補正するステップとを含む。
ねじ締め又はねじ緩め動作中、異常が発生する可能性があり、特に、伝動システムにおける遊びがモータの電源電圧パルスの終了の前に補正される場合にロータが遮断されるということが発生する可能性がある。これにより、スクリュードライバ装置によって許容可能な電流の最大値が超えられることになり、このスクリュードライバ装置の遮断に至る可能性がある。
この問題を克服するために、本発明の技法は、異常の発生の検出と、それに従って、スクリュードライバ装置によって許容可能な最大値未満に電流を維持するためのモータの電源インパルス電圧の補正とを提案する。したがって、この技法により、モータ及び生産ラインを遮断する必要が回避されるとともに、それを再度動作させるための保守技術者による行為に対する必要が回避される。
この場合、動作異常を検出する上記ステップは、好ましくは、
-上記モータによって消費される電流を測定するステップと、
-上記モータによって消費される上記電流の測定値を所定閾値と比較するステップと、
-上記モータによって消費される上記電流の上記測定値が上記閾値以上になると、上記モータの上記電源電圧インパルスの上記電圧を低下させるステップと
を含む。
好ましい変形によれば、上記モータの上記電源電圧パルスの上記電圧を低下させる上記ステップは、上記電源電圧パルスの上記電圧の上記第1の項を低減させることにある。
これにより、スクリュードライバ装置によって許容可能な電流の最大値が超えられることが効率的に防止される。
別の好ましい変形によれば、上記モータの上記電源電圧パルスの上記電圧を低減させる上記ステップは、上記第1の項の上記振幅係数との積と上記第2の項との和を低減させることにある。
これにより、スクリュードライバ装置による許容可能な電流の最大値が超えられることが更により迅速に防止される。
本発明はまた、回転駆動されることが可能な端末ユニットにロータが接続されている電動モータと、逐次的な電源電圧パルスによる上記モータの電源用の手段とを備える断続的又は不連続ねじ締めシステムに関する。
このようなシステムは、上記電源電圧パルスの各々の間にモータの瞬間電源電圧を求める手段であって、少なくとも、
-上記ロータの瞬間回転周波数をリアルタイムに測定する手段と、
-上記電源電圧パルスの電圧の成分を求める手段であって、この成分は上記瞬間回転周波数によって決まる、手段と、
-上記ロータの瞬間回転周波数に応じて、上記電圧値を組み込んだ上記電源電圧パルスをリアルタイムに求める手段と
を備える手段を備える。
1つの可能な有利な特徴によれば、上記電源電圧パルスの電圧をリアルタイムに求める上記手段は、
-所定の理論的定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
-上記ロータの瞬間回転周波数によって決まる上記成分に対応する第2の項と
の和を計算する手段を備える。
1つの可能な有利な特徴によれば、本発明によるシステムは、動作異常を検出する手段と、動作異常の検出に続いて上記モータの上記電源電圧パルスの電圧を補正する手段とを備える。
この場合、動作異常を検出する上記手段は、好ましくは、
-上記モータによって消費される電流を測定する手段と、
-上記モータによって消費される上記電流の測定値を所定閾値と比較する手段と、
-上記モータによって消費される上記電流の上記測定値が上記閾値以上となると、上記モータの上記電源電圧パルスの電圧を低下させる手段と
を備える。
1つの可能な有利な特徴によれば、上記モータの上記電源電圧パルスの電圧を低下させる上記手段が、上記電源電圧パルスの上記第1の項を低減させる。
別の可能な有利な特徴によれば、上記モータの上記電源電圧パルスの電圧を低下させる上記手段が、上記第1の項の上記振幅係数との積と上記第2の項との和を低減させる。
本発明はまた、プログラムコード命令であって、このプログラムがコンピュータで実行されると、上記変形のうちのいずれか1つに記載の方法を実施する、プログラムコード命令を含むコンピュータプログラム製品に関する。
本発明はまた、上記変形に記載のコンピュータプログラム製品を記憶するコンピュータに読み取り可能な非一時的記憶媒体に関する。
5.図のリスト
本発明の他の特徴及び利点は、単純な例示的であって非網羅的な例として与えられる、好ましい実施形態の以下の説明及び添付図面から、より明確になるであろう。
断続的又は不連続締付けスクリュードライバのコマンド、トルク及び回転周波数に関するパルスの形状を示す図である。 従来技術による定電圧の時間関連テンプレートの形状を示す図である。 従来技術による非定電圧の時間関連テンプレートを示す図である。 従来技術による非定電圧の時間関連テンプレートを示す図である。 従来技術による非定電圧の時間関連テンプレートを示す図である。 本発明によるスクリュードライバシステムの一例のスクリュードライバを示す図である。 本発明によるスクリュードライバシステムの一例のコントローラを示す図である。 図10に示す本発明によって形成されたテンプレートの2つの項のうちの1つを示す図である。 図10に示す本発明によって形成されたテンプレートの2つの項のうちの1つを示す図である。 本発明によって形成されたテンプレートを示す図である。 図12においてフローチャートの形式で示す本発明による方法の調節原理を概略的に示す図である。 本発明による方法をフローチャートの形式で示す図である。 本発明による電源電圧パルスの種々の形状を示す図である。 本発明による電源電圧パルスの種々の形状を示す図である。 本発明による電源電圧パルスの種々の形状を示す図である。 本発明による電源電圧パルスの種々の形状を示す図である。 動作異常を検出した場合の本発明による電源に対する安全システムのフローチャートである。 簡易安全機構(security)の場合の電源電圧パルスの原理を示す図である。 簡易安全機構の場合の電源電圧パルスの形状を示す図である。 強化安全機構の場合の電源電圧パルスの原理を示す図である。 強化安全機構の場合の電源電圧パルスの形状を示す図である。
6.特定の実施形態の説明
6.1.スクリュードライバ装置
本発明は、断続的又は不連続スクリュードライバ締付け装置と呼ばれるスクリュードライバ装置又は電動スクリュードライバに適用される。
図6を参照すると、この種のスクリュードライバ1は、通常、ステータ110及びロータ111が設けられた電動モータ11を収容するケーシング10を備える。ロータ111は、動作遊びを有する伝動システム12によって、端末ユニット13に接続されており、端末ユニット13は、回転駆動され、ねじと協働して組立動作中にねじが締められるか又は緩められるのを確実にすることができる。
従来技術を扱った一節に記載したように、こうしたスクリュードライバ装置のモータは、連続する電源電圧パルスによって電力が供給される。
本明細書に記載する例は、ケーブルによってコントローラ2に接続されたスクリュードライバ1によって構成され、コントローラ2自体は、会社の電源網に接続されている。このコントローラは、スクリュードライバ及びその電源の動作の制御を可能にする。
一変形では、エネルギー源はスクリュードライバに固定されたバッテリとすることができ、この場合、コントローラは、小型化され、スクリュードライバに組み込まれ、それにより、スクリュードライバは自立型である。
スクリュードライバは、以下によってコントローラに接続される。
-モータ用の電源ケーブル21。
-スクリュードライバ及びコントローラがケーブル又は無線により互いに、必要な場合は、コンピュータネットワーク等の他の装置と通信するのを可能にする送受信モジュール22。したがって、このスクリュードライバは、コントローラからコマンド信号を受け取ることができ、コントローラは、スクリュードライバに組み込まれた種々のセンサからくる信号を受け取ることができる。
図7に示す例示的な実施形態によれば、コントローラ2は、ランダムアクセスメモリ23(RAM)及び処理ユニット24を備え、処理ユニット24は、例えばプロセッサを備え、本発明による駆動方法を実行するためのプログラムコード命令を含むコンピュータプログラムによって駆動され、このプログラムは、リードオンリメモリ25(ROM)に記憶されている。コントローラは、通常、特にそのプログラムを有効にする入出力インタフェース26と、場合によっては、画面27及びキーパッド又はマウス28等の情報入力手段とを備える。コントローラは、モータ11用の電源29と、通常、モータの相に位置する、モータ11によって消費される電流を検知するセンサ30とを備える。
初期化時、コンピュータプログラムのコード命令は、例えば、ランダムアクセスメモリ23にロードされ、そして、処理ユニット24のプロセッサによって実行される。ランダムアクセスメモリ23は、特に、方法の適用中に求められる種々の変数を計算するための適切な式を含む。そして、プロセッサは、それに従ってスクリュードライバ装置を駆動することができる。
図7は、コントローラを、本発明による駆動方法のステップを(種々の実施形態のうちの任意の1つで、又はこれらの実施形態の組合せで)実行するように構成する、幾つかのあり得る方法のうちの1つの特定の方法を示す。実際には、これらのステップは、命令のシーケンスを含むプログラムを実行する再プログラム可能コンピュータマシン(PCコンピュータ、DSPプロセッサ又はマイクロコントローラ)によって、又は、専用計算マシン(例えば、FPGA若しくはASIC等の一集合のロジックゲート、又は他の任意のハードウェアモジュール)によって、等しく適切に実行することができる。
コントローラが再プログラム可能コンピューティングマシンで構成されている場合、対応するプログラム(すなわち、命令のシーケンス)は、着脱可能な記憶媒体(例えば、フロッピーディスク、CD-ROM又はDVD-ROM等)又は着脱不能な記憶媒体に記憶することができ、記憶媒体は、コンピュータ又はプロセッサによって部分的に又は全体として読み取ることができる。
システムは、従来、ロータのシャフトにおいてスクリュードライバ装置に組み込まれた角度センサ14を備える、ロータの瞬間回転周波数をリアルタイム測定する手段を備える。こうした角度センサは、例えば、本質的に既知の方法で、回転ロータがホール効果センサの前で回転する場合、回転ロータに固定して取り付けられる一集合の磁石を備えることができる。ロータの位置に応じて、磁石及びホール効果センサによって構成されるアセンブリは、電気信号を発生させ、その電気信号のレベルはロータの位置を表す。ロータの回転周波数を測定する測定手段は、その回転周波数を求めるために時間に対するロータの位置を導出する。
スクリュードライバのコントローラ及び種々のセンサは、本発明による駆動方法の以下の説明においてより詳細に見ることができるように、本発明による駆動方法のステップを実施する種々の手段を構成する。
6.2.一般原則
本発明は、不連続締付けスクリュードライバ装置のロータの加速のフェーズ中にモータのパルス化瞬間電源電圧の値を、この値に、値がモータのロータの瞬間回転周波数によって決まる成分を組み込むことにより、求めることにあることを、想起することができる。
この実施形態では、電圧、電流及び回転周波数を関連付ける公式は以下である。
Figure 0007062436000003
式中、
Uは、モータに印加される電圧(ボルト)である。
Iは、モータに印加される電流(アンペア)である。
ωは、モータの回転周波数(rpm)である。
Rは、スクリュードライバ装置の電気抵抗(制御電子回路、ケーブル及びモータ)である。
Ψは、モータの逆起電圧係数である。
永久磁石同期モータでは、モータによって供給されるトルクは、電流に比例する。
したがって、所与のレベルのトルクは、対応するレベルの電流Iを有する。モータの加速の開始時に、すなわち、ゼロ回転周波数で、電流がこのレベルで確立されるために、モータの電源電圧は、R.Iに等しくあるべきである。システムの締付け能力を最大限利用するために、電流のレベルは、このシステムが耐えることができる電流の最大レベルとすることができる。
回転周波数が上昇すると、逆起電力が増大する。電磁トルク、したがって、モータによって消費される電流をその最大レベルImaxで維持するために、モータの電源電圧は、逆起電力の電圧の値だけ上昇させなければならない。
したがって、モータの瞬間電源電圧の値を求めるためにロータの回転周波数を考慮することにより、モータの回転周波数によって増大する逆起電力を補償することができ、したがって、各パルスの間に一定の電磁トルク及び一定の電流を得ることができる。
各電源電圧パルスの電圧の設定値は、
-所定の理論的定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
-回転周波数によって決まる成分に対応する第2の項と
の和に対応する。
この実施形態では、
-電圧の第1の項は、ゼロ回転周波数でモータによって消費される電流のレベルを求める定数値である。それは、形式PulseAmplitude.Offsetで表すことができる。ここで、
-PulseAmplitudeは、振幅係数である。
-Offsetは、ゼロ回転周波数でモータによって消費される電流がスクリュードライバシステムに許容される最大レベルの電流である電圧である。
-第2の項は、逆起電力の影響を補償し、ロータの加速のフェーズ中に電流を一定レベルで維持することができる。
生産において、以下の2つの変形を構想することができる。
-第1の変形は、ロータの回転周波数のリアルタイム測定に基づいて第2の項のリアルタイム計算を行うことにある。
-第2の変形は、各々が電源電圧値及びロータの回転周波数の値を含む(すなわち、電源電圧に加算される)複数の対を関連付ける、コントローラのメモリに予め記録された対応のテーブルを利用することにある。
第1の変形によれば、瞬間tにおける電源電圧パルスの値U(t)は、以下に等しい。
Figure 0007062436000004
ω(t)は、瞬間tにおけるモータの瞬間回転周波数に等しい。
Ψは、モータの逆起電圧係数である。当業者にとって既知であるこのパラメータは、計算によって求めるか、又は研究所において実験によって測定することができる。
第2の変形によれば、瞬間tにおける電源電圧パルスの値U(t)は、以下に等しい。
Figure 0007062436000005
式中、
Speed(t)は、瞬間(t)におけるモータの回転周波数である。
TabTemplate[Speed(t)]は、ロータの種々の回転周波数の関数としてインデックスされた電源電圧点の所望の組を含むテーブルである。このテーブルの値は、研究室実験の結果とすることができる。
Offsetは、スクリュードライバシステムに適切な電圧オフセットの最大値である。
PulseAmplitudeは、0~1の範囲の係数である。
このため、図11に示すように、モータの電源の駆動は、したがって、オフセットを、所定のテンプレートに基づいてモータ(M)の実回転周波数(速度)の関数としての電圧の補数をオフセットに加算することによって、補正することにあり、このテンプレートは、第1の場合では、積Ψ.ω(t)に対応し、第2の場合では、ω(t)の種々の値に対して、積Ψ.ω(t)の結果を列挙するテーブルに対応する。
種々のタイプのスクリュードライバシステムがあり、各タイプは、特に、そのスクリュードライバの伝動システム、その寸法、その効率、そのモータ駆動機構等によって特徴付けられる。
各タイプのスクリュードライバシステムは、生産において種々のスクリュードライバ戦略を実施するように適用することができる。使用される傾向がある全てのねじ締め動作に対して各タイプのスクリュードライバシステムをパラメータ化することは、不可能ではない場合でも、困難である。
したがって、各タイプのスクリュードライバシステムは、実施される傾向がある最も過酷な条件の下でのねじ締め動作、すなわち、最大量のエネルギーを必要とするねじ締め動作に従って、パラメータ化される。
6.3.スクリュードライバシステムの製造中の予備的パラメータ化
各タイプのスクリュードライバ装置は、生産で使用される前にパラメータ化しなければならない。
パラメータ化は、最も過酷な条件下でその適用に対して実施される新たな各タイプのスクリュードライバシステムについて、同じタイプの各システムのモータを駆動するために後に生産で使用される、それに対して適切なパラメータを求めることにある。
第1の変形に関連して、これらのパラメータは、以下の、
-Offsetと
-Ψと
である。
上記Offsetは、スクリュードライバシステムの電気抵抗の、システムが超えると遮断される、システムが許容する最大許容電流との積に等しい。
第2の変形に関連して、これらのパラメータは、TabTemplate[Speed(t)]を更に含み、それは、ロータの種々の回転周波数に対して、ロータの回転周波数の上昇による効率の損失を補償する追加の電圧の対応する値を含み、この追加の電圧は積Ψ.ωに等しい、テーブルの記録に対応する。
これらの値Offset、Ψ及びTabTemplate[Speed(t)]は、実験により一度に、この一度限りで求めることができ、これらのパラメータは、そのタイプのスクリュードライバシステムに適切であり、そのスクリュードライバの寿命の間、変化しないままである。
電源電圧パルスの第1の項は、例えば、ロータの回転周波数の関数としてのオフセット電圧を示す図8のグラフによって示すことができ、この周波数は、ロータの回転周波数の値がいかなるものであっても一定である。
電源電圧パルスの第2の項は、例えば、ロータの回転周波数の関数としての、オフセット電圧に加算される追加の電圧の推移を示す図9のグラフによって示すことができる。
モータに送られる各電源電圧パルスの値は、第1の項及び第2の項の和に対応する。図10のグラフは、ロータの回転周波数の関数としてのこの電源電圧の推移の一例を示す。グラフのこの例は、図8及び図9のグラフの和に対応する。
6.4.生産の準備
スクリュードライバシステムのモータを駆動するために必要なパラメータ(Offset及びTabTemplate[Speed(t)])は、その製造時にそのメモリに記録される(§6.3.を参照)。
生産にスクリュードライバシステムが使用されるとき、それは、可変厚さのアセンブリ、又は異なるレベルのトルクを必要とするアセンブリに直面する可能性がある。
したがって、特に低い締付けトルク値に対してこのスクリュードライバの締付け力を低減させる必要がある場合がある。これを可能にするために、各用途又は作製されるアセンブリに応じて、パラメータ「PulseAmplitude」が選択される。各特定の用途に対して、それは、この特定の用途によって必要とされる最も過酷な条件の出力の割合に対応し、衝撃前にモータのロータに蓄積される運動エネルギーのレベルを決定する。
スクリュードライバ装置が、種々のタイプのねじ締め動作を行うように実施される場合、各用途に対して適用されるべきねじ締め戦略を定義するパラメータが定義される。これらのパラメータには、特に、達するべきトルクのレベル、ねじ締め前速度及び振幅係数PulseAmplitudeが含まれる。係数PulseAmplitudeは、ねじ締め戦略を定義する担当によって実験により求められる。
これらのパラメータは、工具のメモリに記録され、遭遇する用途に応じて使用される。
6.5.生産における駆動の方法
6.5.1.通常の場合:動作異常なし
本発明による駆動方法は、ねじ締め動作の実行中に実施される。
通常、ねじ締め動作は、例えば、モータが電源電圧パルスによって電力が供給される間、コントローラにプログラムされる不連続ねじ締め戦略に従って、操作者による作動後に行われる。
しかしながら、このスクリュードライバ動作の実行中、本発明により、モータの各電源電圧パルスの値を求めるように特定の駆動が実施される。したがって、こうした方法は、ねじ締め動作の最後までに各パルスにおいて繰り返し実施される。
電源電圧パルスの各々の値を求めることは、ロータの瞬間回転周波数ω(t)のリアルタイム測定のステップ120の実施を連続的に想定する。これは、通常、ロータの位置センサからくる信号に対して時間に対する導関数を得ることによって行われる。
そして、ステップ121の間に、上記瞬間回転周波数によって決まる電源電圧パルスの値の1つの成分が求められる。
そして、ステップ122の間に、回転周波数によって決まる電圧値を組み込んで、電源電圧パルスの値U(t)が求められる。
第1の変形の場合、ステップ1210の間に、公式Ψ.ω(t)に従ってロータの回転周波数の測定値から電源電圧パルスの値の第2の項が計算される。そして、ステップ122中に、コントローラにより以下の公式に従って各電源電圧パルスの値U(t)が計算される。
Figure 0007062436000006
PulseAmplitude、Offset及びΨの値は、システムのメモリ内にある。そして、電圧コマンドがモータに送られる。
第2の変形の場合、ステップ1211の間に、コントローラのメモリに記録されたテーブルTabTemplate[Speed(t)]から、現回転周波数に対応する第2の項の値を抽出することにより、第2の項が得られる。そして、ステップ122の間に、コントローラにより以下の公式に従って各電源電圧パルスの値U(t)が計算される。
Figure 0007062436000007
図13は、振幅係数PulseAmplitudeが1に等しい最も過酷な条件下で行われるスクリュードライバ動作の実行の場合における、持続時間がこの例では5msに等しい電源電圧パルスの間の、ロータの回転周波数と、モータに対する電源電圧パルスコマンドと、モータによって消費される電流との変動を示す。
以下が分かる。
-電源電圧パルスの間の速度の変動は、完全に直線状でありかつ一定であり(モータの一定加速度)、従来技術におけるように曲線状ではない。
-モータによって消費される電流は安定している。
これは、本発明による、ロータの回転周波数の関数としての電圧の設定値の変更によって達成される。
図14は、最も過酷な条件下での用途に対して必要な電力の30%しか必要としない用途の場合における、持続時間がこの例では5msに等しい電源電圧パルスの過程においての、ロータの回転周波数と、電源電圧パルスコマンドと、モータによって消費される電流との変動を示し、振幅係数PulseAmplitudeは0.3に等しい。
最も過酷な条件下で発生する正常な場合におけるように、速度の推移は完全に直線状でありかつ一定であり、電流は安定していることが分かる。オフセットの変更は、電源電圧パルスの終了時に得られる最終速度にのみ影響を与え、モータの速度又は電流消費の変動の線形性は損なわない。
6.5.2.動作異常の管理
i.わずかな異常
図15は、振幅係数PulseAmplitudeが1に等しい最も過酷な条件下で行われるねじ締め動作の場合における、持続時間がこの例では5msに等しい電源電圧パルスの間の、ロータの回転周波数と、電源電圧パルスコマンドと、モータによって消費される電流との変動を示す。
ここでは、回転周波数が、完全に線形(直線状かつ一定)ではなく、反対に乱れていることが分かる。この乱れは、例えば、締付け中のアセンブリの剛性のわずかな変動(摩擦)等のわずかな動作異常からもたらされる。しかしながら、システムは、電源電圧を、ロータの回転周波数の関数として変化させて、実質的に一定の電流値を維持する。
したがって、わずかな異常の場合、システムは、許容可能な電流を維持するように電源電圧を補正する。
或る特定の使用の場合、ねじ締め動作又はねじ緩め動作中に、モータが大幅に減速するか又は遮断される(硬点を通過するとき、過剰なねじ締め等)ことが発生する可能性がある。この結果、電流が急に増大することになり、その値は、システムによって許容可能な最大値を超える可能性がある。
こうした場合を図16に示す。図16は、振幅係数PulseAmplitudeが1に等しい最も過酷な条件下でのねじ締め動作の実行の場合における、持続時間がこの例では5msに等しい電源電圧パルスの間の、ロータの回転周波数と、電源電圧パルスコマンドと、モータによって消費される電流との変動を表す。
ここでは、電源電圧パルスの最後の前にモータが「わずかに」遮断されること(約0.0065sにおける回転周波数の低下)が分かる。
この種の遮断は、伝動システムにおける遊びが、電源電圧パルスの最後の前に吸収される場合に現れる。これは、ロータの不十分な跳ね返りの結果である可能性があり、それにより、ロータは、最大後退位置に戻ることができず、かつ、伝動システムの角度遊びの完全な値に対応する、ロータに対する加速移動距離を得ることができない。
しかしながら、ロータの遮断による回転周波数の低下の間、システムは、電流の急な増大を回避するように電源電圧を調整する。
しかしながら、この方法には限界があり、それは、システムが、最適な使用の場合にモータの回転周波数のわずかな変動をカバーするようなサイズであるためである。
しかしながら、基本システムでは、電源電圧パルスの加速フェーズの初期に、モータの遮断の影響を阻止することはできない。その上、温度及び機器の経年変化によって変動する可能性があるシステムの内部抵抗、又はこの場合もまたシステムに電力を供給する電力網の電圧の安定性による問題等、ほとんどモデル化することができない外乱の他の場合がある。
例えば、ロータの跳ね返りが正確に発生しなかった場合、及びモータ加速に対して利用可能な角移動距離が大幅に低減する場合により深刻な異常の発生を管理するために、本発明による方法は、安全システムを実施する。
ii.より深刻な異常
図17を参照すると、この安全機構は、動作異常を検出するステップ170と、動作異常の検出に続いてモータの電源電圧パルスの値を補正するステップ171とのリアルタイムでの実施からなる。
より具体的には、動作異常を検出するステップ170と、電源パルスの値を補正するステップ171とは、以下のものを含む。
-モータによって消費される電流をリアルタイムに測定するステップ1701。
-モータによって消費される電流の測定値を所定閾値と比較するステップ1702。この値は、好ましくは、システムによって許容可能な電流の最大値、例えば75アンペアに等しくなる。
-モータによって発生する電流の測定値が閾値以上となったときにモータの電源電圧を低下させるステップ1710。
幾つかのタイプの安全機構、すなわち、
-簡易安全機構、
-強化安全機構、
を実施することができる。
ii.1.簡易安全機構
簡易安全機構と呼ばれるものに関連して、モータの電源電圧を低下させるステップ1710は、電源電圧の第1の項、すなわち、この場合はオフセットを低減させることにある(ステップ17101)。
このため、図18に示すように、この簡易安全機構は、したがって、理由が何であっても、過度に高い電流が検出されたときにのみ、オフセットを徹底的に制限することにある。
図19は、振幅係数PulseAmplitudeが1に等しい最も過酷な条件下でのねじ締め動作の実行の場合における、持続時間がこの例では5msに等しい電源電圧パルスの間の、ロータの回転周波数と、電源電圧パルスコマンドと、モータによって消費される電流との変動を表す。ここでは、モータが、電源電圧パルスの最後の前に「長時間」遮断されること(約0.0055sにおける回転周波数の低下)が分かる。
この場合、電流は、最終的に増大することは不可避である。電源電圧の調節は、この現象を防止するには十分効率的とはならない。しかしながら、電流に関する安全機構は、設定値電圧を徹底的に制限するために閾値で作動させることができる。
そして、パルスの性能は、非常に大きく損なわれるが、これは、電流障害及びシステムの遮断を防止する。
電流の簡易安全機構により、例えば実験によって求められる緩和係数(例えば、0.5に等しい)を適用することにより、電源電圧パルスに適用される係数PulseAmplitudeを自動的に低減することによって、オフセットを制限することができる。これにより、システムによって許容可能な最大電流値が超えられることなく、ねじ締め動作を終了することができる。これは、例えば、ロータが遮断される場合、及び/又は不適切な電源ケーブルが使用される場合に発生する。
ii.2.強化安全機構
簡易安全機構の実施が十分でない場合、強化安全機構を実施することができる。この強化安全機構に関連して、モータの電源電圧を低下させるステップ1710は、第1の項の振幅係数との積と第2の項との和を低減させることにある(ステップ17102)。
図20に示すように、この強化安全機構は、したがって、過度に高い電流が検出されたときに、オフセットと回転周波数の関数として変化する追加の電圧との和を、例えば実験により求められる緩和係数(例えば、0.5に等しい)をこの和に自動的に適用することにより、徹底的に制限することにある。
図21は、振幅係数PulseAmplitudeが1に等しい最も過酷な条件下でのねじ締め動作の実行の場合における、持続時間がこの例では5msに等しい電源電圧パルスの間の、ロータの回転周波数と、電源電圧パルスのコマンドと、モータによって消費される電流との変動を表す。
ここでは、強化安全機構の適用により電源電圧が更により迅速に低下することが分かる。
6.6.変形
一変形では、本発明は、上記モータの逆起電圧係数Ψの関数としてだけではなく、例えば、位相シフト、速度、効率、内部抵抗、慣性、利得等、システムの他のパラメータの関数としても、電源電圧パルスの電圧の第2の項を求めることによって、改善することができる。
なお、本願の出願当初の開示事項を維持するために、本願の出願当初の請求項1~20の記載内容を以下に追加する。
(請求項1)
電動モータを備え、該電動モータのロータは回転駆動されることが可能な端末ユニットに接続され、前記モータは逐次的な電源電圧パルスによって電力が供給される、不連続スクリュードライバ装置を制御する方法であって、前記電源電圧パルスの各々の間に前記モータの瞬間電源電圧を求めるステップを含み、該ステップは、少なくとも以下のステップである、
前記ロータの瞬間回転周波数をリアルタイムに測定する第1のステップと、
前記電源電圧パルスの電圧の成分を求める第2のステップであって、該成分は前記瞬間回転周波数によって決まる、第2のステップと、
前記ロータの前記瞬間回転周波数に応じて、電圧値を組み込んだ前記電源電圧パルスの電圧をリアルタイムで求める第3のステップと
を含むことを特徴とする、方法。
(請求項2)
前記成分は、前記瞬間回転周波数の関数として、電圧値の所定の集合から選択される、請求項1に記載の方法。
(請求項3)
前記成分は、前記瞬間回転周波数の所定係数との積に等しいものとして求められる、請求項1に記載の方法。
(請求項4)
前記電源電圧パルスの各々の電圧は、
所定の理論的な定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
前記ロータの前記瞬間回転周波数によって決まる前記成分に対応する第2の項と
の和に対応する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
(請求項5)
前記パルス振幅係数は0~1の範囲にある、請求項4に記載の方法。
(請求項6)
前記所定の理論的な定電源電圧は、電流の所定値に前記スクリュードライバ装置の電気抵抗を掛け合わせた積に等しいものである、請求項4又は5に記載の方法。
(請求項7)
前記第2の項は、前記ロータの前記瞬間回転周波数の前記モータの逆起電圧の係数との積に等しい電圧値である、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
(請求項8)
前記第2の項は、電源電圧値及び前記ロータの回転周波数値の複数の対を関連付ける対応テーブルの形式で記憶されるデータを考慮する、請求項4~7のいずれか一項に記載の方法。
(請求項9)
動作異常を検出するステップと、動作異常の前記検出に続いて前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を補正するステップとを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
(請求項10)
動作異常を検出する前記ステップは、
前記モータによって消費される電流を測定するステップと、
前記モータによって消費される前記電流の前記測定値を所定閾値と比較するステップと、
前記モータによって消費される前記電流の前記測定値が前記閾値以上になると、前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させるステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
(請求項11)
前記モータの前記電源電圧パルスの前記電圧を低下させる前記ステップは、該電源電圧パルスの該電圧の前記第1の項を低減させるものである、請求項10に記載の方法。
(請求項12)
前記モータの前記電源電圧パルスの前記電圧を低減させる前記ステップは、前記第1の項の前記振幅係数との積と前記第2の項との和を低減させることにある、請求項10に記載の方法。
(請求項13)
回転駆動されることが可能な端末ユニットにロータが接続されている電動モータと、逐次的な電源電圧パルスによる前記モータの電源用の手段とを備える不連続ねじ締めシステムであって、前記電源電圧パルスの各々の間に前記モータの瞬間電源電圧を求める手段を備えており、該手段は、少なくとも、
前記ロータの瞬間回転周波数をリアルタイムに測定する手段と、
前記電源電圧パルスの電圧の成分を求める手段であって、該成分は前記瞬間回転周波数によって決まる、手段と、
前記ロータの前記瞬間回転周波数に応じて、電圧値を組み込んだ前記電源電圧パルスをリアルタイムに求める手段と
を備えることを特徴とする、不連続ねじ締めシステム。
(請求項14)
前記電源電圧パルスの電圧をリアルタイムに求める前記手段は、
所定の理論的定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
前記ロータの前記瞬間回転周波数によって決まる前記成分に対応する第2の項と
の和を計算する手段を備える、請求項13に記載のシステム。
(請求項15)
動作異常を検出する手段と、動作異常の前記検出に続いて前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を補正する手段とを備える、請求項13又は14に記載のシステム。
(請求項16)
動作異常を検出する前記手段は、
前記モータによって消費される電流を測定する手段と、
前記モータによって消費される前記電流の前記測定値を所定閾値と比較する手段と、
前記モータによって消費される前記電流の前記測定値が前記閾値以上になると、前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させる手段と
を備える、請求項15に記載のシステム。
(請求項17)
前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させる前記手段が、前記電源電圧パルスの前記第1の項を低減させるものである、請求項14又は16に記載のシステム。
(請求項18)
前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させる前記手段が、前記第1の項の前記振幅係数との積と前記第2の項との和を低減させるものである、請求項14又は16に記載のシステム。
(請求項19)
プログラムがコンピュータによって実行されると、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法が実行される、プログラムコード命令を含むコンピュータプログラム。
(請求項20)
請求項19に記載のコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータに読み取り可能な非一時的記憶媒体。

Claims (18)

  1. 電動モータを備え、該電動モータのロータは回転駆動されることが可能な端末ユニットに接続され、前記モータは逐次的な電源電圧パルスによって電力が供給される、不連続スクリュードライバ装置を制御する方法であって、前記電源電圧パルスの各々の間に前記モータの瞬間電源電圧を求めるステップを含み、該ステップは、少なくとも以下のステップである、
    前記ロータの瞬間回転周波数をリアルタイムに測定する第1のステップと、
    前記電源電圧パルスの電圧の成分を求める第2のステップであって、該成分は前記瞬間回転周波数によって決まる、第2のステップと、
    前記ロータの前記瞬間回転周波数に応じて、電圧値を組み込んだ前記電源電圧パルスの電圧をリアルタイムで求める第3のステップと
    を含んでなり、
    前記電源電圧パルスの各々の電圧は、
    所定の理論的な定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
    前記ロータの前記瞬間回転周波数によって決まる成分に対応する第2の項と
    の和に対応するものであることを特徴とする、方法。
  2. 前記成分は、前記瞬間回転周波数の関数として、電圧値の所定の集合から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記成分は、前記瞬間回転周波数の所定係数との積に等しいものとして求められる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記パルス振幅係数は0~1の範囲にある、請求項に記載の方法。
  5. 前記所定の理論的な定電源電圧は、電流の所定値に前記スクリュードライバ装置の電気抵抗を掛け合わせた積に等しいものである、請求項又はに記載の方法。
  6. 前記第2の項は、前記ロータの前記瞬間回転周波数の前記モータの逆起電圧の係数との積に等しい電圧値である、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第2の項は、電源電圧値及び前記ロータの回転周波数値の複数の対を関連付ける対応テーブルの形式で記憶されるデータを考慮する、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. 動作異常を検出するステップと、動作異常の前記検出に続いて前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を補正するステップとを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  9. 動作異常を検出する前記ステップは、
    前記モータによって消費される電流を測定するステップと、
    前記モータによって消費される前記電流の前記測定値を所定閾値と比較するステップと、
    前記モータによって消費される前記電流の前記測定値が前記閾値以上になると、前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させるステップと
    を含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記モータの前記電源電圧パルスの前記電圧を低下させる前記ステップは、該電源電圧パルスの該電圧の前記第1の項を低減させるものである、請求項に記載の方法。
  11. 前記モータの前記電源電圧パルスの前記電圧を低減させる前記ステップは、前記第1の項の前記振幅係数との積と前記第2の項との和を低減させることにある、請求項に記載の方法。
  12. 回転駆動されることが可能な端末ユニットにロータが接続されている電動モータと、逐次的な電源電圧パルスによる前記モータの電源用の手段とを備える不連続ねじ締めシステムであって、前記電源電圧パルスの各々の間に前記モータの瞬間電源電圧を求める手段を備えており、該手段は、少なくとも、
    前記ロータの瞬間回転周波数をリアルタイムに測定する手段と、
    前記電源電圧パルスの電圧の成分を求める手段であって、該成分は前記瞬間回転周波数によって決まる、手段と、
    前記ロータの前記瞬間回転周波数に応じて、電圧値を組み込んだ前記電源電圧パルスをリアルタイムに求める手段と
    を備えてなり、
    前記電源電圧パルスの電圧をリアルタイムに求める前記手段は、
    所定の理論的定電源電圧にパルス振幅係数を掛け合わせた値に対応する第1の項と、
    前記ロータの前記瞬間回転周波数によって決まる前記成分に対応する第2の項と
    の和を計算する手段を備えることを特徴とする、不連続ねじ締めシステム。
  13. 動作異常を検出する手段と、動作異常の前記検出に続いて前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を補正する手段とを備える、請求項12に記載のシステム。
  14. 動作異常を検出する前記手段は、
    前記モータによって消費される電流を測定する手段と、
    前記モータによって消費される前記電流の前記測定値を所定閾値と比較する手段と、
    前記モータによって消費される前記電流の前記測定値が前記閾値以上になると、前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させる手段と
    を備える、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させる前記手段が、前記電源電圧パルスの前記第1の項を低減させるものである、請求項12又は13に記載のシステム。
  16. 前記モータの前記電源電圧パルスの電圧を低下させる前記手段が、前記第1の項の前記振幅係数との積と前記第2の項との和を低減させるものである、請求項13又は15に記載のシステム。
  17. プログラムがコンピュータによって実行されると、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法が実行される、プログラムコード命令を含むコンピュータプログラム。
  18. 請求項17に記載のコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータに読み取り可能な非一時的記憶媒体。
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