JP5550463B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸の一方の軸端が当該回転軸の軸線方向にスライド可能な軸受によって支持されているモータに関する。
リードスクリュー・モータでは、回転軸の回転に伴ってリードスクリューに噛み合っているスクリューナット側の負荷側部材が回転軸線方向に移動するので、負荷側から大きなスラスト力が回転軸に作用する。このため、回転軸を軸線方向の両側から軸受によって支持して大きなスラスト力に耐えられるように構成される。このような回転軸の軸受構造を備えたリードスクリュー・モータは特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示のリードスクリュー・モータでは、回転軸の反出力側の軸端を支持している軸受は、モータケースに固定された軸受ホルダによって軸線方向に移動可能に支持されている。軸受ホルダには回転軸線に直交する方向から付勢部材が装着されており、この付勢部材によって軸受が回転軸の軸端に向けて付勢されている。また、付勢部材が軸受ホルダから外れないようにするための抜け防止機構が備わっており、この抜け防止機構は、付勢部材を軸受ホルダに装着すると、付勢部材の側に形成した掛止フックが、軸受ホルダの側に形成した位置決め用のストッパ部に嵌り込むように構成されている。
特開2007−202388号公報
ここで、製造誤差などに起因して、掛止フックと掛止穴の掛止が確実に形成されずに、これらの間にガタ付きが生ずることがある。これらの間にガタ付きが発生すると、回転軸の反出力側の軸端を支持している軸受と付勢部材との当接位置がばらつき、付勢部材による軸受の付勢力が安定しないという問題がある。
本発明の課題は、回転軸の軸端を支持している軸受を回転軸線方向にスライド可能に支持している軸受ホルダに対して、軸受を回転軸線方向に向けて付勢するための付勢部材をガタ付き無く装着することにより、付勢部材が安定した付勢力で軸受を付勢することができるモータを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のモータは、
回転軸の軸端を当該回転軸の軸線方向の側から支持している軸受と、
前記軸受を前記軸線方向に移動可能に支持している軸受ホルダと、
前記軸線方向に交差する装着方向から前記軸受ホルダに装着されており、前記軸受を前記回転軸の前記軸端に向けて付勢している付勢部材とを有し、
前記付勢部材は、前記装着方向に沿った方向にスライド可能な状態で前記軸受ホルダに取り付けられている本体部分と、この本体部分から前記装着方向に交差する方向に折れ曲がって延びている第1係合突部と、前記本体部分から前記装着方向とは逆の方向に向けて当該装着方向に交差する方向に折れ曲がって延びている第2係合突部とを備え、
前記軸受ホルダは、前記第1係合突部が前記装着方向と同一方向から係合している第1係合部と、前記第2係合突部の先端部が前記装着方向とは逆の方向から係合している第2係合部と、前記付勢部材を前記軸受ホルダに対して前記装着方向に装着する際に、前記第2係合突部を前記装着方向に沿う方向に向けて弾性変形させた状態で前記第2係合部に案内する案内面とを備え、
前記第1係合部に前記第1係合突部が係合した状態において、前記第2係合部と前記第2係合突部の先端部との間の前記装着方向の位置ずれを補償する位置ずれ補償部を有していることを特徴とする。
本発明によれば、付勢部材を軸受ホルダに装着する際には、付勢部材は、その第1係合突部が軸受ホルダ側の第1係合部に当たる位置まで軸受ホルダに対して装着される。そして、付勢部材の装着時には、付勢部材の第2係合突部は、撓められた状態で軸受ホルダの案内面を摺動し、第1係合突部が第1係合部に当たった状態において案内面から弾性復帰し、第2係合部に対して装着方向とは逆方向の側から係合する。ここで、第1係合突部が第1係合部に係合する際には、位置ずれ補償部によって第2係合突部と第2係合部の先端部との位置ずれが補償されるので、付勢部材が軸受ホルダにガタ付きなく装着される。この結果、軸受と付勢部材との当接位置のばらつきが防止されるので、付勢部材による軸受の付勢力を安定したものとすることができる。
また、本発明、位置ずれ補償部として、前記軸受ホルダの前記第2係合部を、前記案内面の側の端から前記装着方向に対して90度未満の角度で傾斜した方向に延びている傾斜面とした構成を採用することを特徴とする。例えば、第2係合部が案内面の側から装着方向に対して直角な面となっている場合には、第1係合突部が第1係合部に当たった状態において、第2係合突部が第2係合部に対してガタ付きなく確実に係合した状態が形成されないおそれがある。すなわち、製造誤差などに起因して第2係合突部が規定寸法よりも長く、第1係合突部が第1係合部に当たった状態になっても第2係合突部の先端部が案内面に乗っている場合には、第2係合突部と第2係合部との係合状態を形成することができない。逆に、第2係合突部が短すぎると、第1係合突部が第1係合部に当たった状態において第2係合突部の先端部が第2係合部から装着方向に離れてしまい、これらの間をガタ付きのない係合状態にすることができない。これに対して、本発明においては、軸受ホルダの第2係合部が装着方向に対して90度未満の角度で傾斜した傾斜面となっている。したがって、傾斜面の位置および傾斜角度を適切に設定しておくことにより、第2係合突部の長さにバラツキがあっても、傾斜面側に弾性復帰する第2係合突部の先端部を傾斜面におけるいずれかの部位にガタ付き無く係合させることができる。また、傾斜面である第2係合部の形成位置にバラツキがある場合においても、当該第2係合部に対して第2係合突部の先端部をガタツキ無く係合させることができる。さらに、付勢部材が軸受ホルダに装着された状態では、付勢部材の第1係合突部および第2係合突部によって、軸受ホルダの側の第1係合部および第2係合部が形成されている間の部位が、装着方向の両側から挟み込まれた状態となる。よって、付勢部材が軸受ホルダに対して装着方向およびその逆方向のいずれの方向にもガタ付きなく固定される。この結果、軸受と付勢部材との当接位置のばらつきが防止されるので、付勢部材による軸受の付勢力を安定したものとすることができる。
本発明において、位置ずれ補償部として、前記付勢部材の前記第2係合突部の先端部を、弾性変形して前記装着方向に縮むことができるように屈曲させた構成を採用することができる。この場合には、第1係合突部が第1係合部に当たった状態において、第2係合突部の先端部が第2係合部に沿って弾性復帰しながら、当該先端面が装着方向に弾性変形して縮むことにより、第2係合部に対してガタ付きなく係合した状態が形成される。すなわち、第2係合突部の先端部の弾性変形による縮み量によって第2係合突部の先端部と第2係合部の間の位置ずれが吸収され、付勢部材をガタ付きなく軸受ホルダに固定することができる。また、この場合においても、付勢部材が軸受ホルダに装着された状態では、付勢部材の第1係合突部および第2係合突部によって、軸受ホルダの側の第1係合部および第2係合部が形成されている間の部位が、装着方向の両側から挟み込まれた状態となるので、付勢部材が軸受ホルダに対して装着方向およびその逆方向のいずれの方向にもガタ付きなく固定される。この結果、軸受と付勢部材との当接位置のばらつきが防止されるので、付勢部材による軸受の付勢力を安定したものとすることができる。
本発明において、付勢部材を軸線方向に交差する装着方向から軸受ホルダに装着するためには、前記軸受ホルダは、前記装着方向に沿って延びている端面と、この端面と平行な平行面とを備えており、前記付勢部材の本体部分は、前記端面をスライド可能な端板部と、この端板部と対向しており、前記平行面をスライド可能なフック部とを備えており、
前記第1係合突部は、前記端板部に設けられており、前記第2係合突部は、前記フック部に設けられており、前記軸受ホルダの前記平行面が前記案内面であることが望ましい。
また、本発明において、前記軸受ホルダは、前記端面と前記平行面との間を連続させている側端面を備えており、前記付勢部材の本体部分は、前記端板部と前記フック部との間に前記側端面をスライド可能な側板部を備えていることが望ましい。このようにすれば、装着時に付勢部材が軸受ホルダの端面、平行面、および側端面に沿ってスライドするので、その装着方向が安定する。
この場合において、第2係合部を形成するためには、前記軸受ホルダは、前記平行面から前記端面の側に凹む係合凹部を備えており、前記第2係合部は、前記係合凹部の内周面に設けられていることが望ましい。
また、この場合において、前記軸受は、前記軸受ホルダに形成された軸受保持用貫通孔に挿入された状態で前記軸線方向に移動可能に支持されており、前記係合凹部は、前記軸受保持用貫通孔から離間した位置に形成されていることが望ましい。このようにすれば、係合凹部と軸受保持用貫通孔との間には壁が介在するので、係合凹部として、端面の側に凹ませる凹部を形成した場合でも、軸受を移動可能に支持する軸受保持用貫通孔が、軸受にかかる負荷によって変形あるいは損傷することを防止できる。
本発明のモータでは、その回転軸の軸端部を支持している軸受を支持している軸受ホルダに対して付勢部材を装着し、付勢部材によって軸受を回転軸端部に向けて付勢している。付勢部材を軸受ホルダに装着すると、付勢部材側の第1係合突部が軸受ホルダ側の第1係合部に対して装着方向から当たり、付勢部材側の第2係合突部が軸受ホルダ側の第2係合部に対して装着方向とは逆方向から係合し、付勢部材が装着方向および、その逆方向に外れない状態が形成される。
また、付勢部材側の第2係合突部と軸受ホルダ側の第2係合部の間にはそれらの製造誤差などに起因して発生する相互の位置ずれを補償するための位置ずれ補償部が備わっているので、付勢部材側の第1係合突部が軸受ホルダ側の第1係合部に当った状態において、付勢部材側の第2係合突部を装着方向の逆方向から軸受ホルダ側の第2係合部に対してガタ付きなく確実に係合させることができる。よって、付勢部材が軸受ホルダに対して装着方向およびその逆方向のいずれの方向にもガタ付きなく固定される。この結果、軸受と付勢部材との当接位置のばらつきが防止されるので、付勢部材による軸受の付勢力を安定したものとすることができる。
本発明を適用したモータの正面図および右側面図である。 軸受を支持する構造を説明するための説明図である。 軸受ホルダおよび付勢部材の斜視図である。 軸受ホルダの説明図である。 付勢部材の説明図である。 位置ずれ補償部を説明するための説明図である。 本発明を適用した別のモータにおける軸受ホルダに対する付勢部材の装着構造を示す部分拡大図である。 図7のモータにおける位置ずれ補償部を説明するための説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したモータについて説明する。
[全体構成]
図1(a)は本発明を適用したモータの正面図であり、その上半部分を断面で示してある。図1(b)はモータを反出力側から見た場合の端面図である。
これらの図を参照して説明すると、モータ1は例えばPM型のステッピングモータであり、円筒状のモータケース2と、モータケース2の内周面に同軸状態に組み付けられているステータ3と、ステータ3の内側に同軸状態に配置されているロータ4を備えており、ロータ4の中心にはロータ4を構成する回転軸41が同軸状態に固定されている。回転軸41は、その出力側(先端側)がモータケース2の出力側端面から突出しており、回転軸41の突出している部分がリードスクリュー41aとなっている。回転軸41の出力側の軸端は軸受機構5によって、その出力側から支持されており、回転軸41の反出力側の軸端は軸受機構6によって、その反出力側から支持されている。
出力側の軸受機構5は、モータケース2の先端面に固定したフレーム7の先端部71に取り付けられている。軸受機構5は回転軸41の出力側の軸端411を支持している球体51と、この球体51を支持している軸受52を備えている。反出力側の軸受機構6は、モータケース2の反出力側の後端面に固定された軸受ホルダ8によって軸線方向Lにスライド可能に支持されている。軸受ホルダ8には、軸線方向Lに直交する装着方向Aから付勢部材9が装着されており、この付勢部材9によって軸受機構6は回転軸41に向けて付勢されている。
なお、本例では、モータケース2の内周面に組み付けられているステータ3は、回転軸41の軸線方向Lにタンデムに連結された第1ステータ組32および第2ステータ組33を備えており、これらが軸線方向Lに同軸状態に連結されている。
各ステータ組32、33は、樹脂製のインシュレータ34に巻き回された環状の駆動コイル31と、この駆動コイル31の回転軸41の軸線方向Lの両側に配置されたステータコア35を備えている。ステータコア35は、回転軸41の軸線方向Lにおいてステータ3の内側に位置する内コア36と、外側に位置する外コア37を備えている。内コア36および外コア37は、それぞれインシュレータ34の内周面に沿って周方向に並ぶ複数の極歯を備えており、内コア36および外コア37に形成された極歯は駆動コイル31の周方向に交互に入り込むように配置されている。
ロータ4は、回転軸41と、回転軸41の反出力側部分の外周面部分に装着された環状の第1永久磁石42および第2永久磁石43を備えている。各永久磁石42、43は周方向においてS極とN極が交互に着磁されている。第1永久磁石42は第1ステータ組32の内周面と所定のギャップを開けて対向しており、第2永久磁石43は第2ステータ組33の内周面と所定のギャップを開けて対向している。
モータケース2の外周面部分には切り欠き部10が形成されており、切り欠き部10からは端子ピン11、12を備える端子台13が突出している。また、切り欠き部10からは、各ステータ組32、33の駆動コイル31の端末部分が引き出されており、それぞれ端子ピン11、12に巻き付けられている。
(反出力側の軸受機構)
図2(a)は軸受機構6が取り付けられているモータ1の後端部分を拡大して示す拡大図であり、その上半部分を断面で示してある。図2(b)は軸受機構6を示す部分断面図であり、図2(c)は付勢部材9の軸受ホルダ8への装着を説明するための説明図である。
これらの図を参照して説明すると、軸受機構6は、回転軸41の反出力側の軸端に形成された円錘状の凹部412に線接触状態で押し付けられている金属製またはセラミック製の球体61と、この球体61を反出力側から線接触状態で支持している円錘状の凹部62aを備えた円盤状の樹脂製の軸受62とを備えている。軸受ホルダ8には回転軸41の軸線方向Lに貫通する軸受保持用貫通孔81が形成されており、軸受62はこの軸受保持用貫通孔81に対して、回転軸41の軸線方向Lにスライド可能に支持されている。
軸受ホルダ8に装着されている付勢部材9には、回転軸41の軸線方向Lに沿って出力側に折り曲げられた付勢板部91が形成されている。付勢板部91の先端部91aは反出力側から軸受保持用貫通孔81内に突入して軸受62の後端面をモータ前方に向けて付勢している。付勢部材9は、図2(c)に示すように、回転軸41線と直交する装着方向Aから軸受ホルダ8に装着されている。
(軸受ホルダ)
図3(a)は軸受ホルダ8および付勢部材9の出力側を斜め下方から見た斜視図であり、図3(b)は軸受ホルダ8および付勢部材9の反出力側を斜め上方から見た斜視図である。図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、それぞれ、軸受ホルダ8を反出力側から見た場合の端面図、モータ上方から見た平面図、出力側から見た場合の端面図、正面図、および縦断面図である。
これらの図を参照して説明すると、軸受ホルダ8は長方形の平面形状を備えており、例えばSUS製の焼結体からなる。軸受ホルダ8は、モータ幅方向において同一長さで上下方向に平行に延びる左右の側端面82と、左右の側端面82の上端を連続させている上端面83および左右の側端面82の下端を連続させている下端面(第1係合部)84を備えており、その端面形状は全体として長方形をしている。軸受ホルダ8の反出力側の端面85には、軸受ホルダ8のモータ幅方向の中央領域に浅い溝815が下端縁から上方向に延びるように形成されている。溝815は軸受ホルダ8の下端面84から上端面83側に向けて一定幅で延びており、その途中部分には円形の軸受保持用貫通孔81が形成されている。軸受保持用貫通孔81の位置は、軸受ホルダ8の中央部分から下端寄り、すなわち、下端面84の側にずれている。軸受ホルダ8において、溝815の上端縁にかかる位置には位置調整用貫通孔86が形成されており、この位置調整用貫通孔86は、モータケース2に軸受ホルダ8を固定する際、冶具を通して位置調整を行なうのに利用される。
また、軸受ホルダ8の出力側の端面87には、左右の側端面82に沿って一定幅の段部871が形成されている。段部871では軸受ホルダ8の厚さがわずかに薄くなっている。段部871の出力側の端面は、軸受ホルダ8の反出力側の端面85と平行な平行面(案内面)872となっている。段部871は、軸受ホルダ8の出力側の端面87をモータケース2に当接させて軸受ホルダ8をモータケース2に固定したとき、モータケース2の反出力側の端面と段部871との間に後述する付勢部材9のフック部913を挿入することができる隙間が形成されるように設定されている。段部871は、軸受保持用貫通孔81が形成されている位置で切り欠かれているので、軸受ホルダ8の幅寸法を小さくすることができる。
段部871において軸受保持用貫通孔81よりも下方、すなわち、下端面84側の位置には、両側の段部871のそれぞれの一部を更に反出力側の端面85の側に凹ませることにより、係合凹部873が形成されている。係合凹部873において上方を向いている内側面(第2係合部)873aは、平行面872の側の端から上方に向かって平行面872から離れる方向に90度未満の角度で傾斜(すなわち、内側面873bの側に向かって反出力側に傾斜)している傾斜面を構成している。係合凹部873の下方に向いている内側面873bは平行面872と略垂直に形成されて垂直面を構成しており、係合凹部873の底面873cは平行面872と略平行に形成されて平行面を構成している。係合凹部873は軸受保持用貫通孔81から離間した位置に形成されており、係合凹部873と軸受保持用貫通孔81との間には他の部分に比べて比較的厚い壁が介在している。従って、係合凹部873として、反出力側の端面85の側に凹ませる凹部を形成した場合でも、軸受62を移動可能に支持する軸受保持用貫通孔81が、軸受62にかかる負荷によって変形あるいは損傷することが防止されている。
(付勢部材)
図5(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、それぞれ、付勢部材9を出力側の下方から見た斜視図、反出力側から見た端面図、モータ上方から見た平面図、出力側から見た端面図、正面図、および縦断面図である。図3および図5を参照して、付勢部材9の構成を説明する。
付勢部材9は、例えば、バネ性を有するように所定形状に加工された金属製の板材からなる板バネ部材である。本体部分92は、全体として長方形をしている端板部911と、端板部911から出力側に向かって斜めに舌片状に切り起こされている付勢板部91と、端板部911のモータ幅方向の左右の縁からそれぞれ出力側に屈曲した一対の側板部912と、一対の側板部912の各々の出力側から互いに内向きに屈曲した一対のフック部913を備えている。端板部911は軸受ホルダ8の反出力側の端面85と重なる大きさを備えている。側板部912は、軸受ホルダ8の左右の側端面82の回転軸41の軸線方向Lの方向の寸法とほぼ同一の幅寸法を備えており、端板部911に対して垂直、あるいは垂直よりやや深く折れ曲げられている。また、図1(b)に示すように、モータ幅方向においてモータケース2の相対向する側面部は平坦面になっており、モータ幅方向における一対の側板部912の間の寸法は、モータケース2の相対向する側面部間の幅より小さく設定されている。従って、付勢部材9を軸受ホルダ8に装着した際、一対の側板部912および一対のフック部913は、モータケース2の相対向する側面部より外側突出することはない。なお、フック部913は、モータ幅方向の寸法が、段部871の平行面872の幅寸法よりもわずかに狭く形成されている。フック部913は、側板部912に対して垂直よりやや深く折り曲げられており、側板部912とフック部913とが成す角は鋭角である。付勢板部91の先端部91aは、端板部911と略平行になるように浅く折り曲げられている。
端板部911の下端縁のモータ幅方向の中央部分には、出力側に折れ曲がって延びる第1係合片(第1係合突部)914が設けられている。第1係合片914は、矩形であり、モータ幅方向における幅寸法は、端板部911の幅寸法よりも短い。また、第1係合片914の長さ寸法、すなわち端板部911から出力側に向かう方向の寸法は、軸受ホルダ8の下端面84のモータ軸線方向の寸法よりも短い。第1係合片914は、端板部911に対して略垂直に折れ曲げられている。
また、フック部913の下端縁には、下方(装着方向Aとは逆の方向)に向けて装着方向Aと交差する反出力側に折れ曲がって延びる第2係合片(第2係合突部)915が設けられている。本例では、第2係合片915はフック部913から端板部911の側に向かって30度折れ曲がっている。第2係合片915は矩形をしており、その先端915aが第1係合片914と平行になっている。本例では、図5(d)に示されるように、先端915aのモータ幅方向の外側の角部には、アールが設けられている。なお、付勢部材9は、バネ性を有するように金属製の板材から構成されているので、付勢板部91のみならず、一対の側板部912や一対のフック部913、第1係合片914、第2係合片915もそれぞれバネ性を有している。
(付勢部材の軸受ホルダへの装着)
モータ1では、モータケース2の内にステータ3を収納した後に、モータケース2に対してフレーム7を固着する。そして、ステータ3の内側にロータ4を通し、軸受機構5により回転軸41の出力側の軸端を支持した状態で、軸受ホルダ8をモータケース2の反出力側の端部にスポット溶接などで固定する。しかる後に、軸受ホルダ8の軸受保持用貫通孔81に球体61および軸受62を反出力側からから装着して軸受機構6を構成し、軸受62が軸受保持用貫通孔81内において回転軸41の軸線方向Lの方向にスライド可能に支持された状態とする。
ここで、図2(c)に示すように、付勢部材9を回転軸41の軸線方向Lと直交する装着方向Aから軸受ホルダ8に装着する。
より具体的には、付勢部材9の端板部911を軸受ホルダ8の反出力側の端面85に沿って下方から上方に向かってスライドさせ、付勢部材9の一対の側板部912を軸受ホルダ8の左右の側端面82に沿って下方から上方に向かってスライドさせ、付勢部材9のフック部913および第2係合片915を軸受ホルダ8の平行面872に沿って下方から上方に向かってスライドさせる。すなわち、付勢部材9を軸受ホルダ8に装着するに際して、本形態では軸受ホルダ8の端面85、一対の側板部912および平行面872を案内面として利用しながら、付勢部材9を軸受ホルダ8へ装着する。なお、軸受ホルダ8の反出力側の端面85には溝815が形成されているので、付勢板部91は、付勢部材9が軸受ホルダ8に装着される際に、溝815に沿ってスライドする。また、図1(b)に示すように、軸受ホルダ8の下端側、即ち、付勢部材9を装着し始める側には、モータケース2の後端面が露出しているので、モータケース2の露出した後端面をガイドとして利用し、付勢部材8のフック部913をモータケース2の後端面と段部871との間の隙間に挿入することができる。
ここで、付勢部材9は、その第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たる位置まで軸受ホルダ8に対して装着することができる。また、付勢部材9の装着時には、付勢部材9の第2係合片915が撓められた状態、すなわち、出力側に弾性変形した状態で軸受ホルダ8の平行面872を摺動する。また、第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たった状態において、第2係合片915は、反出力側に弾性復帰して、係合凹部873内に嵌め込まれ、第2係合片915の先端部915aが係合凹部873の内側面873aに当接し装着方向Aとは逆方向の側から係合する。これにより、端板部911を軸受ホルダ8の反出力側の端面85に重ねた状態となり、付勢部材9の軸受ホルダ8への装着が完了する。
付勢部材9が軸受ホルダ8に装着されると、軸受ホルダ8は端板部911とフック部913との間に弾性をもって挟まれた状態となる。また、側板部912が外側に弾性変形した状態となるので、その形状復帰力は付勢部材9が軸受ホルダ8に保持された状態を維持する力として働く。
さらに、付勢板部91は、その先端部91aが軸受保持用貫通孔81内に落ち込み、当該先端部91aによって軸受62を回転軸41に向かって付勢した状態となる。より詳細には、軸受ホルダ8の反出力側の端面85には溝815が形成されているので、図2(b)に示すように、軸受ホルダ8と付勢部材9の端板部911との間には回転軸41の軸線方向Lの方向で隙間Gが空いている。従って、付勢板部91の先端部91aは、軸受ホルダ8と干渉することなく軸受保持用貫通孔81内に落ち込んで、軸受62を付勢する。
また、付勢部材9が軸受ホルダ8に装着されると、軸受ホルダ8における係合凹部873の内側面873aおよび軸受ホルダ8の下端面84の間の部位が第2係合片915および第1係合片914によって挟持された状態となる。すなわち、付勢部材9が軸受ホルダ8に装着されると、第2係合片915が係合凹部873の内側面873aに弾性をもって係合するので、これにより、軸受ホルダ8における係合凹部873の内側面873aおよび下端面84の間の部位は、第1係合片914と第2係合片915によって挟持された状態となる。
なお、モータ1を組立後に、付勢部材9に対して付勢部材9を下方(装着方向Aとは逆の方向)にスライドさせようとする力が加わった場合には、かかる動きは、第2係合片915と係合凹部873の内側面873aとの係合により、阻止される。
(位置ずれ補償部)
ここで、係合凹部873の上方に向いて傾斜している内側面873aは、軸受ホルダ8の下端面84に第1係合片914が係合した状態において、内側面873aと第2係合片915の先端部915aとの間の装着方向Aの位置ずれを補償する位置ずれ補償部14として機能する。
図6は軸受ホルダ8の下端面84と付勢部材9の第1係合片914および軸受ホルダ8の内側面873aと付勢部材9の第2係合片915の係合状態を説明するための説明図である。本例では、付勢部材9の第2係合片915が所定の寸法に形成されている場合には、図6(a)に実線で示すように、付勢部材9が軸受ホルダ8に装着される際に、軸受ホルダ8の下端面84と付勢部材9の第1係合片914が係合して付勢部材9が装着方向Aにおいて軸受ホルダ8に位置決めされた状態となると、第2係合片915の先端部915aが係合凹部873の内側面873aの中程、すなわち、内側面873aと底面873cとの境界部分と、内側面873aと平行面872との境界部分の略中間位置に係合した状態となる。
これに対して、付勢部材9の製造時における部品の寸法公差などにより第2係合片915の長さ寸法が短く形成されている場合には、付勢部材9が位置決めされた状態となると、一点鎖線で示すように、係合凹部873内に嵌め込まれた第2係合片915の先端部915aは、係合凹部873の内側面873aの底面873cに近い側に係合した状態となる。一方、第2係合片915の長さ寸法が長く形成されている場合には、付勢部材9が位置決めされた状態となると、点線で示すように、係合凹部873内に嵌め込まれた第2係合片915の先端部915aは、係合凹部873の内側面873aの平行面872に近い側に係合した状態となる。
また、図6(b)に実線で示すように、係合凹部873の位置および大きさが所定の位置および大きさに形成されており、係合凹部873の内側面873aが所定の位置に設けられている場合には、付勢部材9が位置決めされた状態となると、第2係合片915の先端部915aは係合凹部873の内側面873aの中程、すなわち、内側面873aと底面873cとの境界部分と、内側面873aと平行面872との境界部分の略中間位置に係合した状態となる。これに対して、部品の寸法公差などにより、内側面873aの位置が所定の位置よりも下方にある場合には、付勢部材9が位置決めされた状態となると、一点鎖線で示すように、第2係合片915の先端部915aは係合凹部873の内側面873aの底面873cに近い側に係合した状態となる。一方、内側面873aの位置が所定の位置よりも上方にある場合には、付勢部材9が位置決めされた状態となると、点線で示すように、第2係合片915の先端部915aは係合凹部873の内側面873aの平行面872に近い側に係合した状態となる。
ここで、第2係合片915が所定の寸法よりも短く形成されている場合、或いは、内側面873aの位置が所定の位置よりも下方にある場合に、内側面873aが傾斜面となっていなければ、すなわち、内側面873aが平行面872から装着方向Aに対して直角な面とされている場合には、軸受ホルダ8の下端面84と付勢部材9の第1係合片914が係合して付勢部材9が装着方向Aにおいて軸受ホルダ8に位置決めされた状態となると、第2係合片915の先端部915aと係合凹部873の内側面873aとの間に隙間が生じてしまう。これに対して、本例では内側面873aが傾斜面となっており、位置ずれ補償部14として機能しているので、第2係合片915の先端部915aと係合凹部873の内側面873aを係合させることができる。
また、第2係合片915が所定の寸法よりも長く形成されている場合、或いは、内側面873aの位置が所定の位置よりも上方にある場合に、内側面873aが傾斜面となっていなければ、すなわち、内側面873aが平行面872から装着方向Aに対して直角な面とされている場合には、軸受ホルダ8の下端面84と付勢部材9の第1係合片914が係合して付勢部材9が装着方向Aにおいて軸受ホルダ8に位置決めされた状態となると、第2係合片915が係合凹部873に嵌り込まずに、平行面872に乗り上げた状態となってしまう。
第2係合片915が平行面872に乗り上げた状態となると、付勢部材9が装着方向Aとは逆の方向に脱落してしまうという事態が発生する。これに対して、本例では内側面873aが傾斜面となっており、位置ずれ補償部14として機能しているので、付勢部材9を軸受ホルダ8に装着したときに第2係合片915を係合凹部873に落ち込ませることが可能であり、かつ、係合凹部873内に落ち込んだ第2係合片915の先端部915aと係合凹部873の内側面873aとを隙間なく係合させることができる。
内側面873aの位置および傾斜角度は、寸法公差を見込んで適切に設定してある。例えば、第2係合片915が長く形成される場合において、第2係合片915の折れ曲がり開始位置Bを中心として、折れ曲がり開始位置から第2係合片915の先端部915aまでの寸法を半径とする円弧に、内側面873aの平行面872の側の斜面部分が重なる。また、第2係合片915が短く形成される場合において、第2係合片915の折れ曲がり開始位置Bを中心として、折れ曲がり開始位置から第2係合片915の先端部915aまでの寸法を半径とする円弧に、内側面873aの底面873cの側の斜面部分が重なるような傾斜面としてある。
このように、本例によれば、第2係合片915の寸法にばらつきが発生していた場合でも、或いは、軸受ホルダ8の製造時に係合凹部873の位置や大きさにばらつきが発生していた場合でも、軸受ホルダ8の下端面84と付勢部材9の第1係合片914が係合して付勢部材9が装着方向Aにおいて軸受ホルダ8に位置決めされた状態となると、第2係合片915の先端部915aを係合凹部873内に嵌め込むことができる。また、係合凹部873内に落ち込ませた第2係合片915の先端部915aと係合凹部873の内側面873aとを隙間なく係合させることができる。
この結果、第2係合片915の先端部915aと係合凹部873の内側面873aが係合しない事態を回避することができるので、付勢部材9が装着方向Aとは逆の方向に脱落してしまうことを防止できる。また、付勢部材9がガタつくことを回避できるので、回転軸41に発生する軸線方向Lの負荷によって、付勢部材9が装着方向Aとは逆の方向に脱落することを防止できる。さらに、付勢部材9がガタつくことを回避できるので、軸受62と付勢部材9との当接位置のばらつきが防止され、付勢部材9による軸受62の付勢力を安定したものとすることができる。
なお、本例では、係合凹部873は軸受ホルダ8の平行面872に設けられているが、軸受ホルダ8の反出力側の端面85に設けておくこともできる。この場合には、第2係合片915は、付勢部材9の端板部911から装着方向Aと交差する出力側に向かって斜めに切り起こして形成する。また、反出力側の端面85に設けた係合凹部において、上方(装着方向A)に向いている内側面(第2係合部)を、端面85の側の端から上方に向かって端面85から離れる方向に90度未満の角度で傾斜した傾斜面としておく。このようにしても、係合凹部において、上方に向いて傾斜した内側面が位置ずれ補償部14として機能するので、第2係合部の先端部と係合凹部の内側面とを係合させることができる。
また、本例では、係合凹部873の内側面873aを平坦な傾斜面としてあるが、傾斜した凹曲面、或いは、傾斜した凸曲面とすることもできる。
(付勢部材の装着構造の別の例)
図7は軸受ホルダに対する付勢部材の装着構造の別の例を示す説明図であり、その主要部分のみを示してある。本例では、軸受ホルダ8の係合凹部873´の内側面873a´および付勢部材9の第2係合片915´の構成以外は図1〜図6に示すモータと同一の構成を備えている。従って、軸受ホルダ8の係合凹部873´および付勢部材9の第2係合片915´のみを説明して、他の説明は省略する。
本例では、係合凹部873´の上方(装着方向A)に向いている内側面873a´は、平行面872と垂直に形成されている。一方、付勢部材9は、第2係合片915´の先端部915a´が、弾性変形して装着方向Aに縮むことができるように屈曲している。より詳細には、第2係合片915´は、フック部913から第1係合片914の側に向かって端板部911の側に傾斜するように突出した後に、先端部915a´が第1係合片914に向かって端板部911から離れる方向に湾曲している。また、この先端部915a´は、第1係合片914が装着方向Aに交差する方向に折れ曲がる弾性復帰力よりも弱い力によって、弾性変形して上下方向(装着方向A)に縮むことができるように構成されている。本例のモータ1´では、この先端部915a´が位置ずれ補償部14´として機能する。
図8は本例のモータ1´における位置ずれ補償部14´を説明するための説明図である。本例においても、付勢部材9は、その第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たる位置まで軸受ホルダ8に対して装着することができる。また、付勢部材9の装着時には、付勢部材9の第2係合片915´は撓められた状態、すなわち、出力側に弾性変形した状態で軸受ホルダ8の平行面872を摺動する。そして、第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たった状態において、第2係合片915´は、反出力側に弾性復帰して、係合凹部873´内に嵌め込まれ、第2係合片915´の先端部915a´が係合凹部873´の内側面873a´に当接し装着方向Aとは逆方向の側から係合する。これにより、端板部911を軸受ホルダ8の反出力側の端面85に重ねた状態となり、付勢部材9の軸受ホルダ8への装着が完了する。
ここで、図8(a)に示すように、第2係合片915´が所定の寸法で形成されている場合、或いは、内側面873a´の位置が所定の位置にある場合には、第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たった状態において、第1係合片914が装着方向Aに交差する方向に折れ曲がる弾性復帰力よって第2係合片915´の先端部915a´が係合凹部873´と平行面872の角部に押し付けられるので、先端部915a´が上下方向に適度に縮んで、係合凹部873´に嵌り込み、係合凹部873´の内側面873a´に隙間無く当接して、係合状態となる。
また、図8(b)に示すように、第2係合片915´が所定の寸法よりも短く形成されている場合、或いは、内側面873a´の位置が所定の位置よりも下方にある場合には、第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たった状態において、先端部915a´は上下方向に延びている状態で係合凹部873´に嵌り込み、係合凹部873´の内側面873a´に隙間無く当接して、係合状態となる。
さらに、図8(c)に示すように、第2係合片915´が所定の寸法よりも長く形成されている場合、或いは、内側面873a´の位置が所定の位置よりも上方にある場合には、第1係合片914が軸受ホルダ8の下端面84に当たった状態において、第1係合片914が装着方向Aに交差する方向に折れ曲がる弾性復帰力よって、第2係合片915´の先端部915a´が係合凹部873´と平行面872の角部に押し付けられるので、先端部915a´が上下方向に縮んで、係合凹部873´に嵌り込み、係合凹部873´の内側面873a´に隙間無く当接して、係合状態となる。すなわち、第2係合片915´が所定の寸法で形成されている場合、或いは、内側面873a´の位置が所定の位置にある場合と比較して、より一層上下方向に縮んで、係合凹部873´に落ち込み、係合凹部873´の内側面873a´に隙間無く係合する。
このように、第2係合片915´の先端部915a´の形状を、寸法公差を見込んで適切に設定しておけば、付勢部材9の製造時に第2係合片915´の寸法にばらつきが発生していた場合でも、或いは、軸受ホルダ8の製造時に係合凹部873´の位置や大きさにばらつきが発生していた場合でも、軸受ホルダ8の下端面84と付勢部材9の第1係合片914が係合して付勢部材9が装着方向Aにおいて軸受ホルダ8に位置決めされた状態となると、第2係合片915´の先端部915a´を係合凹部873´内に落ち込ませることができる。また、係合凹部873´内に落ち込ませた第2係合片915´の先端部915a´と係合凹部873´の内側面873a´とを隙間なく係合させることができる。
この結果、第2係合片915´の先端部915a´と係合凹部873´の内側面873a´に係合しない事態を回避することができるので、付勢部材9が装着方向Aとは逆の方向に脱落してしまうことを防止できる。また、付勢部材9がガタつくことを回避できるので、軸受62と付勢部材9との当接位置のばらつきが防止され、付勢部材9による軸受62の付勢力を安定したものとすることができる。
なお、本例において、係合凹部873´の内側面873a´を、上方に向かって平行面872から離れる方向に傾斜する傾斜面として構成してもよい。
(その他の実施の形態)
上記の例はいずれもステッピングモータに関するものであるが、本発明を適用できるモータはステッピングモータに限られるものではない。
1・1´・モータ、2・モータケース、3・ステータ、4・ロータ、5・軸受機構、6・軸受機構、7・フレーム、8・軸受ホルダ、9・付勢部材、14・14´・位置ずれ補償部、31・駆動コイル、32・33・ステータ組、34・インシュレータ、35・ステータコア、36・内コア、37・外コア、41・回転軸、41a・リードスクリュー、42・43・永久磁石、51・球体、52・軸受、61・球体、62・軸受、62a・凹部、71・先端部、81・軸受保持用貫通孔、82・側端面、83・上端面、84・下端面(第1係合部)、85・反出力側の端面、86・位置調整用貫通孔、87・出力側の端面、91・付勢板部、91a・先端部、92・本体部分、411・軸端、412・凹部、815・溝、871・段部、872・平行面(案内面)、873・873´・係合凹部、873a・873a´・内側面(第2係合部)、873c・底面、873b・内側面、911・端板部、912・側板部、913・フック部、914・第1係合片(第1係合突部)、915・915´・第2係合片(第2係合突部)、915a・915a´・先端部、A・装着方向、B・折れ曲がり開始位置、G・隙間、L・軸線方向

Claims (6)

  1. 回転軸の軸端を当該回転軸の軸線方向の側から支持している軸受と、
    前記軸受を前記軸線方向に移動可能に支持している軸受ホルダと、
    前記軸線方向に交差する装着方向から前記軸受ホルダに装着されており、前記軸受を前記回転軸の前記軸端に向けて付勢している付勢部材とを有し、
    前記付勢部材は、前記装着方向に沿った方向にスライド可能な状態で前記軸受ホルダに取り付けられている本体部分と、この本体部分から前記装着方向に交差する方向に折れ曲がって延びている第1係合突部と、前記本体部分から前記装着方向とは逆の方向に向けて当該装着方向に交差する方向に折れ曲がって延びている第2係合突部とを備え、
    前記軸受ホルダは、前記第1係合突部が前記装着方向と同一方向から係合している第1係合部と、前記第2係合突部の先端部が前記装着方向とは逆の方向から係合している第2係合部と、前記付勢部材を前記軸受ホルダに対して前記装着方向に装着する際に、前記第2係合突部を前記装着方向に沿う方向に向けて弾性変形させた状態で前記第2係合部に案内する案内面とを備え、
    前記第1係合部に前記第1係合突部が係合した状態において、前記第2係合部と前記第2係合突部の先端部との間の前記装着方向の位置ずれを補償する位置ずれ補償部を有しており、
    前記軸受ホルダの前記第2係合部は、前記案内面の側の端から前記装着方向に対して90度未満の角度で傾斜した方向に延びている傾斜面であり、
    前記傾斜面が前記位置ずれ補償部であることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1において、
    前記付勢部材の前記第2係合突部の先端部は、弾性変形して前記装着方向に縮むことができるように屈曲しており、
    前記先端部が前記位置ずれ補償部であることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1または2において、
    前記軸受ホルダは、前記装着方向に沿って延びている端面と、この端面と平行な平行面とを備えており、
    前記付勢部材の本体部分は、前記端面をスライド可能な端板部と、この端板部と対向しており、前記平行面をスライド可能なフック部とを備えており、
    前記第1係合突部は、前記端板部に設けられており、
    前記第2係合突部は、前記フック部に設けられており、
    前記軸受ホルダの前記平行面が前記案内面であることを特徴とするモータ。
  4. 請求項3において、
    前記軸受ホルダは、前記端面と前記平行面との間を連続させている側端面を備えており、
    前記付勢部材の本体部分は、前記端板部と前記フック部との間に前記側端面をスライド可能な側板部を備えていることを特徴とするモータ。
  5. 請求項3または4において、
    前記軸受ホルダは、前記平行面から前記端面の側に凹む係合凹部を備えており、
    前記第2係合部は、前記係合凹部の内周面に設けられていることを特徴とするモータ。
  6. 請求項5において、
    前記軸受は、前記軸受ホルダに形成された軸受保持用貫通孔に挿入された状態で前記軸線方向に移動可能に支持されており、
    前記係合凹部は、前記軸受保持用貫通孔から離間した位置に形成されていることを特徴とするモータ。
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