JP5549331B2 - ボールねじの製造方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、ボール循環路を構成する凹溝を金型を用いて容易に形成することが可能であり、且つ、該金型を長寿命とすることができるボールねじの製造方法を提供することを課題とする。
条件B:前記内周面上に形成される前記延長溝部の先端の円弧状境界線が、前記主溝部と前記ナットのねじ溝との接続点となる部分を通る位置、又は、該位置よりも前記主溝部から離れる位置に形成される。
条件C:半径が前記主溝部の幅の1/2である半円を、該半円の弦と前記主溝部の端部とが接するように仮想的に配置した場合、前記内周面上に形成される前記延長溝部の先端の円弧状境界線が、前記仮想半円の頂点を通る位置よりも前記主溝部に近い位置に形成される。
図1に示すように、ボールねじ1は、螺旋状のねじ溝3aを外周面に有するねじ軸3と、ねじ軸3のねじ溝3aに対向する螺旋状のねじ溝5aを内周面に有するナット5と、両ねじ溝3a,5aにより形成される螺旋状のボール転動路7内に転動自在に装填された複数のボール9と、ボール9をボール転動路7の終点から始点へ戻し循環させるボール循環路11と、を備えている。
なお、ねじ軸3,ナット5,及びボール9の素材は特に限定されるものではなく、一般的な材料を使用可能であり、例えば鋼等の金属やセラミックがあげられる。また、ねじ溝3a,5aの断面形状は、円弧状でもよいしゴシックアーク状でもよい。
このような本実施形態のボールねじ1の用途は特に限定されるものではないが、自動車,二輪車,位置決め装置等に組み込まれる電動アクチュエータに特に好適に使用することができる。
なお、外周形成物と凹溝22の形成順序は特に限定されるものではなく、どちらを先に形成してもよいが、本実施形態においては外周形成物であるフランジ13を塑性加工にて形成した後に凹溝22を形成したので、ボール循環路11の形状精度をより高く確保できる。
そして、ブランク21の内周面に切削加工によりねじ溝5aを形成した(ねじ溝形成工程)。詳述すると、延長溝部22bの近傍部分を含む前記内周面の別の一部を切削することにより、主溝部22aの端部に連続してナット5のねじ溝5aを形成した。すなわち、主溝部22aの端部に連続してねじ溝5aを形成する際に、延長溝部22bは切削加工により取り除かれる。その結果、主溝部22aがボール循環路11となる。
このようにして製造されたナット5と、慣用の方法により製造されたねじ軸3及びボール9とを組み合わせて、ボールねじ1を製造した。
前述の粗成形工程,凹溝形成工程,外周形成物形成工程の全てを塑性加工で行ったので、このボールねじ1の製造方法は、材料歩留まりが高いことに加えて、高精度のボールねじを安価に製造することができる。また、塑性加工により製造するため、鋼製素材20が有するメタルフロー(鍛流線)がほとんど切断されないので、高強度のナット5が得られる。
粗成形工程,凹溝形成工程,及び外周形成物形成工程のうち、全ての工程における塑性加工を冷間鍛造とすることが好ましいが、いずれか1つ又は2つの工程における塑性加工を冷間鍛造としてもよい。
また、パンチ30の凸部31の両端部の形状が略球面形状(凸面)をなし、その曲率半径が凸部31の幅の1/2であると、このような形状の凸部31をブランク21の内周面に押圧して凹溝22を形成しようとした際に、押圧荷重を大きくする必要があるため、凸部31に摩耗や変形が生じやすく、パンチ30の寿命が短くなる場合があった。
条件B:ブランク21の内周面上に形成される延長溝部22bの先端の円弧状境界線(図7,8を参照)が、主溝部22aとナット5のねじ溝5aとの接続点(図5,8を参照)となる部分を通る位置、又は、該位置よりも主溝部22aから離れる位置に形成される。
条件C:半径が主溝部22aの幅の1/2である半円を、該半円の弦と主溝部22aの端部とが接するように仮想的に配置した場合、ブランク21の内周面上に形成される延長溝部22bの先端の円弧状境界線が、前記仮想半円の頂点を通る位置よりも主溝部22aに近い位置に形成される(図8を参照)。
さらに、形成される凹溝22の体積(塑性加工によるブランク21の凹み量)が従来品よりも小さいので、塑性加工により移動する素材の量が少ない。よって、塑性加工によるナット5の変形が生じにくい。また、塑性加工の際の押圧荷重も、従来品の場合よりも軽減することができる。
3 ねじ軸
3a ねじ溝
5 ナット
5a ねじ溝
7 ボール転動路
9 ボール
11 ボール循環路
13 フランジ
20 鋼製素材
21 ブランク
22 凹溝
22a 主溝部
22b 延長溝部
30 パンチ
31 凸部
Claims (1)
- 螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝を内周面に有するナットと、前記両ねじ溝により形成される螺旋状のボール転動路に転動自在に装填された複数のボールと、前記ボールを前記ボール転動路の終点から始点へ戻し循環させるボール循環路と、を備えるボールねじを製造する方法であって、
金型に設けられた凸部を前記ナットの円柱面状の内周面に押圧して塑性加工することにより、前記内周面の一部を凹化させて、前記ボール循環路を構成する部分である主溝部と、前記主溝部の両端部からそれぞれ延びる延長溝部とからなる凹溝を形成する凹溝形成工程と、前記延長溝部の近傍部分を含む前記内周面の別の一部を切削することにより、前記延長溝部を取り除くとともに、前記主溝部の端部に連続して前記ナットのねじ溝を形成するねじ溝形成工程と、を備え、
前記凹溝形成工程では、前記延長溝部が下記の3つの条件を満足するように前記凹溝を形成することを特徴とするボールねじの製造方法。
条件A:前記延長溝部の先端は略球面形状をなし、その曲率半径は前記主溝部の幅の1/2よりも大きい。
条件B:前記内周面上に形成される前記延長溝部の先端の円弧状境界線が、前記主溝部と前記ナットのねじ溝との接続点となる部分を通る位置、又は、該位置よりも前記主溝部から離れる位置に形成される。
条件C:半径が前記主溝部の幅の1/2である半円を、該半円の弦と前記主溝部の端部とが接するように仮想的に配置した場合、前記内周面上に形成される前記延長溝部の先端の円弧状境界線が、前記仮想半円の頂点を通る位置よりも前記主溝部に近い位置に形成される。
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